本章では、L-Serverの操作方法について説明します。
構築済みの物理サーバや仮想マシンと関連付けたL-Serverについても操作が行えます。
ただし、L-Serverの構成によって実行できる操作が異なります。
構築済みの物理サーバや仮想マシンとL-Serverの関連付け、および実行できる操作については、「第18章 構築済みの物理サーバまたは仮想マシンとL-Serverの関連付け」を参照してください。
可能な操作
L-Serverは以下の操作ができます。
操作 | 物理L-Server | 仮想L-Server | 参照先 | |||||||||
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VMware | Hyper-V | RHEL-Xen | OVM for x86 2.2 | RHEL-KVM | Solarisゾーン | OVM for SPARC | Citrix XenServer | OVM for x86 3.x | ||||
Solaris10 | Solaris11 | |||||||||||
起動 (注1) | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | 「17.1.1 起動」を参照してください。 |
停止 (注1) | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | 「17.1.2 停止」を参照してください。 |
再起動 (注1) | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | 「17.1.3 再起動」を参照してください。 |
リソースフォルダー内のすべてのL-Serverの一括起動 (注1) | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | 「17.1.4 リソースフォルダー内L-Serverの一括電源操作」の「リソースフォルダー内L-Serverの起動」を参照してください。 |
リソースフォルダー内のすべてのL-Serverの一括停止 (注1) | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | 「17.1.4 リソースフォルダー内L-Serverの一括電源操作」の「リソースフォルダー内L-Serverの停止」を参照してください。 |
リソースフォルダー内のすべてのL-Serverの一括再起動 (注1) | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | 「17.1.4 リソースフォルダー内L-Serverの一括電源操作」の「リソースフォルダー内L-Serverの再起動」を参照してください。 |
注1) 機能によっては、サーバ仮想化ソフトウェアの設定を行う必要があります。詳細は、「設計ガイド VE」の「9.2.1 利用する製品別の設定」を参照してください。
操作 | 物理L-Server | 仮想L-Server | 参照先 | |||||||||
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VMware | Hyper-V | RHEL-Xen | OVM for x86 2.2 | RHEL-KVM | Solarisゾーン | OVM for SPARC | Citrix XenServer | OVM for x86 3.x | ||||
Solaris10 | Solaris11 | |||||||||||
仕様変更 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ (注1、注2) | ○ | ○ (注1、注2) | ○ (注3、注4) | ○ (注4、注5) | 「17.2.1 仕様変更」を参照してください。 |
基本情報の変更 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ (注1、注2) | ○ | ○ (注1、注2) | ○ | ○ | 「17.2.2 基本情報の変更」を参照してください。 |
ディスクの増設と削減 | ○ (注6) | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | × | ○ (注7) | ○ (注1) | ○ (注8) | ○ (注8) | 「17.2.3 ディスクの増設と削減」を参照してください。 |
ディスク容量拡張 | × | ○ | ○ | × | × | × | × | × | × | × | × | 「17.2.6 ディスク容量の拡張」を参照してください。 |
L-Server間におけるディスクの共有 | ○ (注6) | × | × | ○ | × | × | × | × | × (注9) | × | × | 「17.2.4 L-Server間におけるディスクの共有」を参照してください。 |
ネットワークリソースの設定変更 | ○ | ○ | ○ (注10) | ○ (注10) | ○ (注10) | ○ (注10) | ○ (注10) | ○ (注10) | ○ (注10) | ○ (注10) | ○ (注10) | 「17.2.5 ネットワークリソースの設定変更」を参照してください。 |
注1) サーバ管理製品で管理されていないVMホストの場合、操作または変更できません。
注2) サーバ管理製品の登録が必要です。
注3) 電源ON状態での以下の項目の変更は、RORコンソールからは利用できません。
CPU数
CPU性能
メモリサイズ
注4) OS種別は変更できません。
注5) 電源ON状態での以下の項目の変更は、RORコンソールからは利用できません。
CPU数
メモリサイズ
注6) SANブートの場合だけ操作できます。
注7) ディスクの削減はできません。大域ゾーンからディスクの削減を実行してください。
大域ゾーンからディスクを削減する方法は以下のとおりです。
大域ゾーンで以下のコマンドを実施してください。
#/usr/sbin/zonecfg -z VM名 "remove fs dir=マウントポイント" <RETURN> |
VM名は、RORコンソールで確認できるVMゲスト名です。
マウントポイントは、L-Serverの属性として確認できるディスクのデバイスパスです。(例:/rcx/disk001)
L-Serverに相当する非大域ゾーンをリブートしてください。
大域ゾーンで以下のコマンドを実施してください。
#/usr/sbin/zfs list <RETURN> |
大域ゾーンで以下のコマンドを実施してください。
#/usr/sbin/zfs destroy ファイルシステム <RETURN> |
ファイルシステムの確認方法は以下のとおりです。
zfs listコマンドの出力におけるNAME欄にはデータセット名が表示されています。
本製品が生成したディスクリソースに対応するデータセット名の書式は、仮想ストレージに対応する以下の部分です。
zpool名/rcx/VMゲスト名/デバイスパスのdiskXXX
本製品のディスクに対応するデータセット名をファイルシステムとして指定してください。
注8) 電源ON状態でのディスクの増設と削減は、RORコンソールからは利用できません。
注9) 本製品上から設定できません。L-Serverを作成したあと、VMホスト上で共有するディスクを設定してください。
注10) 仮想L-ServerのIPアドレスとネットワークリソースの変更は、定義済み状態の場合だけ操作できます。
操作 | 物理L-Server | 仮想L-Server | 参照先 | |||||||||
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VMware | Hyper-V | RHEL-Xen | OVM for x86 2.2 | RHEL-KVM | Solarisゾーン | OVM for SPARC | Citrix XenServer | OVM for x86 3.x | ||||
Solaris10 | Solaris11 | |||||||||||
コンソールの利用 | ○ | ○ | ○ | × | × | × | × | × | × | × | × | 「17.3 コンソールの利用」を参照してください。 |
操作 | 物理L-Server | 仮想L-Server | 参照先 | |||||||||
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VMware | Hyper-V | RHEL-Xen | OVM for x86 2.2 | RHEL-KVM | Solarisゾーン | OVM for SPARC | Citrix XenServer | OVM for x86 3.x | ||||
Solaris10 | Solaris11 | |||||||||||
削除 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ (注1、注2) | ○ | ○ (注1、注2、注3) | ○ | ○ | 「17.4 削除」を参照してください。 |
注1) サーバ管理製品で管理されていないVMホストの場合、操作または変更できません。
注2) サーバ管理製品の登録が必要です。
注3) ほかのL-Serverと共有しているディスクを持つL-Serverは削除できません。
操作 | 物理L-Server | 仮想L-Server | 参照先 | |||||||||
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VMware | Hyper-V | RHEL-Xen | OVM for x86 2.2 | RHEL-KVM | Solarisゾーン | OVM for SPARC | Citrix XenServer | OVM for x86 3.x | ||||
Solaris10 | Solaris11 | |||||||||||
クローニングイメージの採取 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | × | × | × | ○ | ○ (注1) | 「17.5.1 採取・登録」を参照してください。 |
クローニングイメージの表示 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ (注2) | ○ | ○ (注2) | ○ | ○ | 「17.5.2 表示」を参照してください。 |
クローニングイメージの登録解除 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ (注2) | ○ | ○ (注2) | ○ | ○ | 「17.5.3 登録解除」を参照してください。 |
クローニングイメージの削除 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | × | × | × | ○ | ○ | 「17.5.4 削除」を参照してください。 |
注1) クローニングイメージ採取時に、イメージの格納先を指定できません。イメージは、採取する仮想L-Serverのシステムディスクと同じ仮想ストレージに格納されます。
注2) サーバ管理製品で管理されていないVMホストの場合、操作または変更できません。
操作 | 物理L-Server | 仮想L-Server | 参照先 | |||||||||
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VMware | Hyper-V | RHEL-Xen | OVM for x86 2.2 | RHEL-KVM | Solarisゾーン | OVM for SPARC | Citrix XenServer | OVM for x86 3.x | ||||
Solaris10 | Solaris11 | |||||||||||
スナップショットの採取 | × | ○ | ○ | × | × | × | × | × | × | ○ (注1、注2) | × | 「17.6.1 スナップショット」の「採取」を参照してください。 |
スナップショットのリストア | × | ○ | ○ | × | × | × | × | × | × | ○ | × | 「17.6.1 スナップショット」の「リストア」を参照してください。 |
スナップショットの削除 | × | ○ | ○ | × | × | × | × | × | × | ○ | × | 「17.6.1 スナップショット」の「削除」を参照してください。 |
システムイメージのバックアップ | ○ | × | × | × | × | × | × | × | × | × | × | 「17.6.2 バックアップ・リストア」の「バックアップ」を参照してください。 |
システムイメージのリストア | ○ | × | × | × | × | × | × | × | × | × | × | 「17.6.2 バックアップ・リストア」の「リストア」を参照してください。 |
システムイメージの削除 | ○ | × | × | × | × | × | × | × | × | × | × | 「17.6.2 バックアップ・リストア」の「削除」を参照してください。 |
注1) コメントの文字として、シングルクォーテーション(')は使用できません。
注2) 電源ON状態でのディスクのスナップショットの採取は、RORコンソールからは利用できません。
操作 | 物理L-Server | 仮想L-Server | 参照先 | |||||||||
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VMware | Hyper-V | RHEL-Xen | OVM for x86 2.2 | RHEL-KVM | Solarisゾーン | OVM for SPARC | Citrix XenServer | OVM for x86 3.x | ||||
Solaris10 | Solaris11 | |||||||||||
L-ServerのVMホスト間の移動 | × | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ (注1、注2) | × | ○ (注1、注2) | ○ | ○ | 「17.7 VMホスト間の移動(マイグレーション)」を参照してください。 |
注1) サーバ管理製品で管理されていないVMホストの場合、操作または変更できません。
注2) サーバ管理製品の登録が必要です。
操作 | 物理L-Server | 仮想L-Server | 参照先 | |||||||||
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VMware | Hyper-V | RHEL-Xen | OVM for x86 2.2 | RHEL-KVM | Solarisゾーン | OVM for SPARC | Citrix XenServer | OVM for x86 3.x | ||||
Solaris10 | Solaris11 | |||||||||||
L-Serverへのリソースの割当て | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ (注) | ○ | ○ (注) | ○ | ○ | 「17.8.2.1 リソースの割当て」を参照してください。 |
L-Serverへのリソースの解放 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ (注) | ○ | ○ (注) | ○ | ○ | 「17.8.2.2 リソースの解放」を参照してください。 |
注) サーバ管理製品で管理されていないVMホストの場合、操作または変更できません。
操作 | 物理L-Server | 仮想L-Server | 参照先 | |||||||||
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VMware | Hyper-V | RHEL-Xen | OVM for x86 2.2 | RHEL-KVM | Solarisゾーン | OVM for SPARC | Citrix XenServer | OVM for x86 3.x | ||||
Solaris10 | Solaris11 | |||||||||||
物理サーバの用途変更 | ○ | × | × | × | × | × | × | × | × | × | × | 「17.9 物理サーバの用途変更」を参照してください |
操作 | 物理L-Server | 仮想L-Server | 参照先 | |||||||||
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VMware | Hyper-V | RHEL-Xen | OVM for x86 2.2 | RHEL-KVM | Solarisゾーン | OVM for SPARC | Citrix XenServer | OVM for x86 3.x | ||||
Solaris10 | Solaris11 | |||||||||||
仮想L-Serverのエクスポート | × | ○ | × | × | × | × | × | × | × | × | × | 「17.10 仮想L-Serverのエクスポートおよびインポート」を参照してください |
仮想L-Serverのインポート | × | ○ | × | × | × | × | × | × | × | × | × |
注意
RORコンソールおよびコマンドからの、L-Platformに含まれるL-Serverに対する操作には、制限があります。RORコンソールでは、コンソールの利用およびL-ServerのVMホスト間の移動(マイグレーション)だけを使用できます。コマンドでは、L-ServerのVMホスト間の移動(マイグレーション)だけを使用できます。
リソースフォルダーまたはテナントにL-Platformが含まれている場合、L-Platform配下のL-Serverは、一括電源操作の対象外です。
RORコンソールのサーバツリー上またはコマンドから、L-Serverに関連した物理サーバまたはVMゲストに対して操作を行う場合、L-Serverへの影響も考慮してください。
OS種別が"Other"の仮想L-Serverの場合、操作がゲストOSに反映されない可能性があります。
【OVM for SPARC】
ゲストドメイン上にSolarisゾーンを構築した仮想L-Serverの電源操作やサーバ間の移動(マイグレーション)を行った場合、Solarisゾーン上に構築した非大域ゾーンにも影響するため、影響範囲を確認したうえで操作してください。