PowerReplication ユーザーズガイド V3.0 - Microsoft(R) Windows(R) 2000, Microsoft(R) Windows Server(TM) 2003 -
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第3章 導入/構築> 3.4 導入する(SQL Serverを使用する場合)

3.4.3 レプリケーションの環境を作成する

ここでは、SQL Serverのデータベースと同じサーバにPowerReplicationをインストールして環境を構築する手順を説明します。

[図3.4.7 環境構築の手順]

レプリケーションの環境構築は、連携する両方のサーバで並行して行います。
「レプリケーションの構成定義を作成する」は、どちらか一方のサーバで、レプリケーションマネージャを使用して行います。

環境を作成する作業は、レプリケーション管理者およびDBMS管理者の権限を持つユーザで行ってください。
レプリケーション管理者およびDBMS管理者の権限の詳細は、"2.3.4 機密保護"を参照してください。

PowerReplicationをインストールした自サーバで行う各作業の内容を説明します。

■ネットワークの環境を構築す

連携するサーバ間でTCP/IPネットワークの環境を構築してください。

■PowerReplicationをインストールする

データベースを構築しているサーバに「PowerReplication」をインストールしてください。
インストール方法は、"3.2.1 インストールする"を参照してください。

文字コード変換の環境を設定す

Symfoware6000と連携する場合、PRIMERGY/WindowsとPRIMERGY 6000/ASPの文字コード系が異なるため、文字コードを変換する環境を作成してください。

文字コードを変換する環境を作成するために以下の作業が必要です。

データベースの環境を作成す

データベースの環境を作成してください。

レプリケーションの環境として作成するデータベースは、PowerReplicationをインストールしたサーバに作成してください。

以下の手順で、データベースの環境を作成してください。

SQL Serverのデータベースの環境を作成するために必要な以下の情報は、SQL Server Books Onlineを参照してください。

データベースの環境を作成する各手順を説明します。

■PowerReplicationの動作環境を設定す

PowerReplicationが動作するための動作環境を設定してください。
この動作環境の設定は、レプリケーション動作環境の設定機能を使用してください。
レプリケーションの動作環境の操作方法および設定内容の詳細は、"2.5 レプリケーション動作環境の設定機能"を参照してください。

SQL Serverを使用する場合、以下の画面で設定してください。

各画面で設定する内容を説明します。

レプリケーションの動作環境の操作方法および設定内容の詳細は、"2.5 レプリケーション動作環境の設定機能"を参照してください。

PowerReplicationのサービスを開始する

PowerReplicationのサービスを開始してください。
連携する相手サーバも同様にサービスを開始しておくことが必要です。

Windowsの起動と同時に、PowerReplicationのサービスを自動的に開始する場合、Windowsの管理ツール(サービス)で以下を設定してください。

[図3.4.27 サービスを自動的に開始する設定画面]

[スタートアップの種類]に「自動」を設定することで、次回のWindows起動時に自動的にレプリケーションサービス「PowerReplication」が開始されます。
自動ジョブサービス「PowerReplication ATJS」も自動的に開始する場合、同様に設定してください。

レプリケーションの構成定義を作する

レプリケーションマネージャを使用して、"データファイルの関連づけを設計する"で設計した内容に合わせてレプリケーションの構成定義を作成してください。

レプリケーションマネージャの操作方法は、"6.1 レプリケーションマネージャ"を参照してください。


レプリケーションマネージャはASP添付のPCクライアントのものも含め、複数同時に使用しないでください。同時に使用するとレプリケーションマネージャが無応答状態になる場合があります。

レプリケーションの構成定義を作成する基本的な操作の流れを説明します。
便宜上、自サーバをマスタとして扱います。

[図3.4.28 レプリケーションの構成定義の作成手順]

  1. サーバ定義の作成(マスタ)

    自サーバのサーバ定義は、自動的に作成されるため新規に作成する必要はありません。
    レプリケーションの動作環境"共通(1)"の"対象DBMS"に設定したDBMSのサーバ定義が自動的に作成されます。
    サーバ定義のサーバ名には、"ローカル(SQL Server)"の名前が設定されます。

    マスタグループ定義を作成するため、「サーバの接続」を行ってください。

    [図3.4.29 接続するためのログイン画面]

    「サーバの接続」を行う操作方法およびログイン画面の詳細は、"6.1.5 ログイン画面"を参照してください。


    自動的に作成されるサーバ定義は、削除および内容の変更ができません。
    自サーバに構築したDBMSを使用して、サーバ定義を作成しないでください。

  2. マスタグループ定義の作成

    マスタグループ定義には、運用形態や同期方式などを設定してください。"レプリケーショングループを設計する"で行った設計に従って、マスタグループ定義を作成してください。


    同期方式に"差分方式"を設定する場合、「詳細設定」で"更新情報取得停止時に自動で一括同期を実行する"を設定すると、自動的に一括同期が実行される場合があり、一時的に業務が運用できない状態となります。
    この設定は、データ量の見積りや運用方法の設計に誤りがあっても、データベース間の整合性を最優先とする場合に設定してください。
    この設定は、レプリケーションの環境や運用の設計見直しが必要な状況で動作する機能であるため通常は、設定しないことを推奨します。

    マスタグループ定義の作成方法および「詳細情報」の詳細は、"6.1.6 マスタグループ定義画面"を参照してください。

  3. マスタ定義の作成

    マスタ定義には、同期対象とするデータファイルを設定してください。"データファイルの関連づけを設計する"で行った設計に従って、マスタ定義を作成してください。

  4. サーバ定義の作成(レプリカ)

    サーバ定義には、連携する相手サーバを設定してください。相手サーバの環境に合わせてサーバ定義を作成してください。

    [図3.4.30 サーバ定義画面(レプリカ)]

    [OK]ボタンを押した後、レプリカグループ定義を作成するため、「サーバの接続」を行ってください。
    相手サーバに接続するログイン画面では、相手サーバの運用方法に合わせて認証を行ってください。

    サーバ定義の作成方法および設定内容の詳細は、"6.1.4 サーバ定義画面"を参照してください。
    相手サーバに接続するログイン画面の操作方法およびログイン画面の詳細は、"6.1.5 ログイン画面"を参照してください。

  5. レプリカグループ定義の作成

    レプリカグループ定義には、データファイルの関連づけを設定してください。"レプリケーショングループを設計する"で行った設計に従って、レプリカグループ定義を作成してください。

    レプリカグループ定義の作成方法および設定内容の詳細は、"6.1.8 レプリカグループ定義画面"を参照してください。


    同期方式に"差分方式"を設定する場合、「更新情報の設定」が表示されます。「更新情報の設定」の「最大サイズ」には、相手サーバ(Symfoware6000またはPowerRW+)で見積もった更新情報ファイルのサイズを設定してください。

    [図3.4.31 レプリカグループ定義の更新情報の設定]

  6. レプリカ定義の作成

    レプリカ定義には、マスタ定義に設定したデータファイルとの関連づけを設定してください。"データファイルの関連づけを設計する"で行った設計に従って、レプリカ定義を作成してください。

    レプリカ定義の作成方法および設定内容の詳細は、"6.1.9 レプリカ定義画面"を参照してください。

  7. スケジュール定義の作成

    スケジュール定義には、同時処理を実行するタイミングを設定してください。"スケジュールを設計する"で行った設計に従って、スケジュール定義を作成してください。


    スケジュール定義は、マスタグループ定義またはレプリカグループ定義のどちらか一方に設定してください。
    マスタグループ定義にスケジュール定義を設定することを推奨します。


    1つのマスタグループ定義に複数のレプリカグループ定義を関連づける場合、レプリカグループ定義にスケジュール定義を設定すると、スケジュール定義を設定していないレプリカグループ定義は、スケジュールの実行で同期が実行されません。


    関連づけたレプリカグループ定義に、不定なIP アドレスで接続するサーバが含まれている場合、マスタグループ定義にスケジュール定義を設定できません。

    スケジュール定義の作成方法および設定内容の詳細は、"6.1.10 スケジュール定義画面"を参照してください。


レプリケーションの構成定義の作成後は、マスタ定義およびレプリカ定義に設定したデータファイルを削除しないでください。また、データファイルの構成や属性を変更しないでください。
削除、構成や属性の変更を行う場合には、レプリケーションの構成定義を削除してから同期対象のデータファイルの削除、および構成や属性の変更を行ってください。


差分同期で反映元となるマスタ定義およびレプリカ定義の場合、定義したデータファイルにトリガーが設定されます。このトリガーの削除、変名および内容の変更を行わないでください。削除や変更を行うと、利用者プログラムからの更新でエラーが発生したり、または同期が正しく動作しなかったり、データベース間の整合性が保てない状態となります。
マスタ定義およびレプリカ定義の作成時に設定されるトリガーの名前は、"2.1.5 動作環境の構成"を参照してください。

■利用者プログラムを修正する

"利用者プログラムを点検する"で説明した調査の結果を反映し、利用者プログラムを見直し必要に応じて修正してください。


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