ダイレクトバックアップ使用手引書 - SPシリーズ -
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第11章 Symfowareデータベースのバックアップ運用操作

Symfowareデータベースのバックアップ運用を行うための準備作業、操作手順および操作方法について説明します。

なお、ここでは、Storage管理サーバおよびStorageサーバの環境設定が行われていることを前提としています。

Storage管理サーバおよびStorageサーバの環境設定方法については、『Softek AdvancedCopy Manager導入手引書』および『Softek AdvancedCopy Manager運用手引書』の「第6章 SPシリーズによるバックアップ運用」を参照してください。

 

Symfowareデータベースの運用準備の詳細は、『Symfoware (R) Server RDB管理者ガイド』を参照してください。

 

クラスタ環境で論理デバイスバックアップおよびSymfowareデータベースのバックアップのためのコマンドを実行する場合、当該コマンドを実行するサーバにログインした時に環境変数SWSTGNODEの設定を行ってから実行してください。bshの場合、環境変数の設定方法は以下のとおりです。
●業務サーバ(UNIX)の場合:
   # SWSTGNODE="当該業務サーバの論理ノード名"
   # export SWSTGNODE
●SSF/Backup Facilityの場合:
   # SWSTGNODE="SSF/Backup Facilityの引継ぎノード名"
   # export SWSTGNODE
また、業務サーバ(Windows)の場合の環境変数の設定方法は以下のとおりです。
   set SWSTGNODE=当該業務サーバの論理ノード名

 

11.1 ダイレクトバックアップでバックアップされるデータ 

Symfowareデータベースのバックアップ運用では、ダイレクトバックアップによりバックアップされるのは以下のデータです。

しかし、Symfowareデータベースの異常時に備えてバックアップを行う必要のあるデータには他にも以下のデータがあります。

ダイレクトバックアップによりバックアップされないデータは、バックアップ運用の開始前にユーザがバックアップを行ってください。

ダイレクトバックアップでバックアップ可能な、1ロググループ内のデータベーススペース数の上限は125個です。

バックアップ対象外になるデータをバックアップする契機、およびバックアップ方法については、『Symfoware (R) Server RDB管理者ガイド』の「7.4 異常時に備えたデータのバックアップ」を参照してください。

 

11.2 バックアップ運用の準備作業

Symfowareデータベースのバックアップ運用を開始するには、以下の流れにそった作業を行ってください。

  1. バックアップ対象とするSymfowareデータベースの決定
  2. バックアップ対象のロググループに含まれる論理デバイスのデバイス情報のリポジトリへの取り込み
  3. リカバリ制御ファイル出力先ディレクトリおよび作業ディレクトリの登録
  4. バックアップ対象のロググループに含まれる論理デバイスの業務ボリュームの登録
  5. バックアップ対象のロググループに含まれる業務ボリュームとバックアップ先の論理ユニットを対応させるためのバックアップ先論理ユニットの定義
  6. バックアップ対象のロググループに対するバックアップポリシーの設定

 

11.2.1 バックアップ対象とするSymfowareデータベースの決定

バックアップ運用するSymfowareデータベースのデータベーススペースが配置された論理デバイスを決定します。

Symfowareデータベースのバックアップを行うには、Symfowareデータベースの論理デバイスがSSF/Backup Facilityと接続されたETERNUS3000/6000,GR seriesに配置されている必要があります。

システムファイルが格納されている論理デバイス、Softek AdvancedCopy Managerがインストールされている論理デバイスは、ダイレクトバックアップを利用してのバックアップ対象としないでください。リカバリを行うことにより、システムやSoftek AdvancedCopy Managerが正常動作しなくなる危険があります。システムファイルが格納されている論理デバイス、Softek AdvancedCopy Managerがインストールされている論理デバイスは、それらの製品が保証するバックアップ方法でバックアップしてください。

 

11.2.2 デバイス情報のリポジトリへの取り込み

業務サーバ上の論理デバイス情報をSoftek AdvancedCopy Managerのリポジトリに格納します。

この時、Symfowareデータベースのロググループに含まれるデータベーススペースが配置された、すべてのデバイス情報を取り込みます。

論理デバイス情報がリポジトリに格納されていないと、バックアップ対象の論理デバイスに対する「業務ボリュームの登録」作業が失敗します。

 

デバイス情報を取得するためには、SymfoWARE Server Advanced Backup Control 3.2.1以降またはSymfoWARE Server Advanced Backup Controller 4.0以降が動作している必要があります。

デバイス情報取得後にSymfoware Server Advanced Backup Control / Controllerをインストールした場合は、再度デバイス取得を行ってください。

 

論理デバイス情報のリポジトリへの格納方法は、『Softek AdvancedCopy Manager運用手引書』の「6.4.5 Storageサーバ配下のデバイス情報の取り込み」を参照してください。

 

Symfoware Server Advanced Backup Control / Controllerについては、『Symfoware (R) Server RDB管理者ガイド』を参照してください。

 

11.2.3 リカバリ制御ファイル出力先ディレクトリおよび作業ディレクトリの登録

Symfowareデータベースのバックアップ運用において、バックアップした時に作成される“リカバリ制御ファイル”を格納するための「リカバリ制御ファイル出力先ディレクトリ」、およびリカバリ処理を行うための作業ディレクトリを業務サーバに登録します。

作業ディレクトリを変更する場合は、変更した作業ディレクトリ名を指定して、再登録をしてください。

リカバリ制御ファイル出力先ディレクトリおよび作業ディレクトリの登録の登録については、『Softek AdvancedCopy Manager運用手引書』の「6.4.7 バックアップ運用を行うサーバの環境設定」を参照してください。

 

11.2.4 業務ボリュームの登録

Softek AdvancedCopy Managerのリポジトリに格納された論理デバイス情報から、ダイレクトバックアップでバックアップ運用を行うSymfowareデータベースのロググループに含まれる、データベーススペースが配置されたすべての論理デバイスを“業務ボリューム”として登録します。

ロググループに含まれる業務ボリュームが1つでも登録から漏れると、ダイレクトバックアップは漏れたデータベーススペースをバックアップすることができず、データベースのリカバリ処理でリレーションの整合性が保てなくなります。

 

DSIが論理デバイスをまたいでいる場合、DSIを構成するすべての論理デバイスが登録されていないと、ロググループに対するバックアップが行えません。

 

Symfowareデータベースの論理デバイスが“業務ボリューム”として登録されていないと、バックアップが行えません。


“業務ボリューム”としての登録は、登録する論理デバイスを保有している業務サーバ上で、Softek AdvancedCopy Managerのswstdevinfosetコマンドで行います。登録はロググループ単位で行えないため、すべての論理デバイスに対してswstdevinfosetコマンドを実行してください。

swstdevinfosetコマンドの実行例を以下に示します。/dev/dsk/c1t0d3s6は、業務ボリュームとして登録する論理デバイス名です。

# /opt/FJSVswsts/bin/swstdevinfoset -t -f /dev/dsk/c1t0d3s6
swstdevinfoset completed
#


swstdevinfosetコマンドの詳細については、『Softek AdvancedCopy Manager運用手引書』の「10.1.1.3 デバイス情報設定コマンド (swstdevinfoset) 」を参照してください。


業務ボリュームの登録が失敗すると、コマンドを実行した端末に失敗した原因を示すメッセージが表示されます。
 

メッセージの意味と対処方法については、「付録A メッセージと対処方法」を参照してください。

 

11.2.4.1 バックアップ運用中の業務ボリューム設定変更 

Symfowareデータベースのロググループに含まれる業務ボリュームのRDBシステム名、データベーススペース名、ロググループ名等を変更した場合は、以下の手順で業務ボリュームを再登録してください。

  1. ロググループに含まれる業務ボリュームに対するバックアップ履歴をすべて削除します。
  2. デバイス情報設定コマンド(swstdevinfoset)を使用して、業務ボリュームを登録から削除します。
  3. 業務サーバ配下のデバイス情報の取り込みを行います。
  4. デバイス情報設定コマンド(swstdevinfoset)を使用して、業務ボリュームを再登録します。


バックアップ履歴の削除については、本章の「バックアップデータの削除」を参照してください。

 

業務ボリュームの登録については、本章の「業務ボリュームの登録」を参照してください。

 

業務ボリュームの削除については、本章の「業務ボリュームの削除」を参照してください。

 

swstdevinfosetコマンドの詳細については、『Softek AdvancedCopy Manager運用手引書』の「10.1.1.3 デバイス情報設定コマンド (swstdevinfoset) 」を参照してください。

 

11.2.4.2 バックアップ運用中の業務ボリューム追加 

Symfowareデータベースのロググループに対するバックアップ運用を開始している場合(バックアップ履歴情報が存在する場合)、業務ボリュームを追加登録するには以下の手順で再設定を行った後で、新たにバックアップ運用を開始してください。

  1. ロググループに含まれる業務ボリュームに対するバックアップ履歴をすべて削除します。
  2. デバイス情報設定コマンド(swstdevinfoset)を使用して、業務ボリュームの追加登録をします。
  3. バックアップ先論理ユニット設定ファイル (/sp/dbu/adm/setup/lupool.conf) の書き換えを行い、追加登録した業務ボリュームの記述を追加してください。
  4. バックアップ管理画面からバックアップポリシーを再設定します。


バックアップ運用を継続した状態(実行中処理、バックアップ履歴情報が存在する状態)のロググループに対して、新たな業務ボリュームを追加登録することはできません。

 

バックアップ履歴の削除については、本章の「バックアップデータの削除」を参照してください。

 

業務ボリュームの登録については、本章の「業務ボリュームの登録」を参照してください。

 

swstdevinfosetコマンドの詳細については、『Softek AdvancedCopy Manager運用手引書』の「10.1.1.3 デバイス情報設定コマンド (swstdevinfoset) 」を参照してください。

 

バックアップポリシーの設定については、本章の「バックアップポリシーの設定」を参照してください。

 

バックアップ先論理ユニット設定ファイルへの記述については、「第8章 ダイレクトバックアップの環境設定」の「バックアップ先論理ユニット設定ファイル」を参照してください。

 

11.2.4.3 業務ボリュームの削除

バックアップ運用に登録されたSymfowareデータベースのロググループに含まれる業務ボリュームを登録から削除します。業務ボリュームを登録から削除する場合は、以下の手順を行った後で新たにバックアップ運用を開始してください。

  1. ロググループに対する実行中処理をキャンセルします。
  2. ロググループに含まれる業務ボリュームに対するバックアップ履歴をすべて削除します。
  3. デバイス情報設定コマンド(swstdevinfoset)を使用して、業務ボリュームを登録から削除します。
  4. バックアップ先論理ユニット設定ファイル (/sp/dbu/adm/setup/lupool.conf) の書き換えを行い、登録から削除した業務ボリュームの記述を削除してください。


バックアップ運用を継続した状態(実行中処理、バックアップ履歴情報が存在する状態)のロググループに対して、一部の業務ボリュームを登録から削除することはできません。

 

実行中処理のキャンセルについては、以下のキャンセル操作を参照してください。

 

バックアップ履歴の削除については、本章の「バックアップデータの削除」を参照してください。

 

swstdevinfosetコマンドの詳細については、『Softek AdvancedCopy Manager運用手引書』の「10.1.1.3 デバイス情報設定コマンド (swstdevinfoset) 」を参照してください。

 

バックアップ先論理ユニット設定ファイルへの記述については、「第8章 ダイレクトバックアップの環境設定」の「バックアップ先論理ユニット設定ファイル」を参照してください。

 

11.2.5 バックアップ先論理ユニットの定義

Symfowareデータベースのバックアップ運用では、バックアップ同期処理開始、バックアップ、およびリカバリにおいて、データベーススペースとバックアップ先の論理ユニットを1対1で対応させるため、ロググループに含まれる各業務ボリュームに対してバックアップ先の論理ユニットの定義を行います。

論理デバイスバックアップおよび論理ユニットバックアップでは、バックアップ先の論理ユニットを定義することはできません。


バックアップ先論理ユニットの定義は、“バックアップ先論理ユニット設定ファイル (/sp/dbu/adm/setup/lupool.conf) ”にデータベーススペースとバックアップ先の論理ユニットの対応情報を記述して行います。

以下にバックアップ先の論理ユニットを定義する手順を説明します。

  1. バックアップ先論理ユニットの決定

    バックアップ対象の業務ボリュームに対応させるバックアップ先の論理ユニットを決定します。

    バックアップ先の論理ユニットには、“SP論理ユニット使用用途設定ファイル (/sp/uty/conf/diskadm/luinfo.conf) ”に、“プール領域用”として定義された論理ユニットの内、バックアップ対象の業務ボリュームが存在する論理ユニットと同じサイズの論理ユニットを使用してください。
     

    SP論理ユニット使用用途設定ファイル (/sp/uty/conf/diskadm/luinfo.conf) については、「第8章 ダイレクトバックアップの環境設定」の「論理ユニットの使用用途の定義」を参照してください。

     

    Symfowareデータベースに対するバックアップ先の論理ユニットの設計については、『SSF/Backup Facility運用手引書』の「1.1.11 バックアップに必要な論理ユニット数の算出」を参照してください。


  2. 論理ユニットプールに論理ユニットの登録

    バックアップ先の論理ユニットをdbuaddvolコマンドにより、論理ユニットプールへ登録します。
    以下の例では、論理ユニットプール名 (LU_pool) にディスクアレイ装置 (GR01) に存在する論理ユニット (OLU0001) を登録します。

    # /opt/FJSVfbupp/usr/bin/dbuaddvol GR01:OLU0001 LU_pool
     

    dbuaddvol コマンドの詳細については、「第17章 バックアップ運用のためのコマンド」の「dbuaddvol (論理ユニットプールへの論理ユニット登録) 」を参照してください。


  3. 業務ボリューム一覧を取得

    swstdevdispコマンドにより、バックアップ対象のSymfowareデータベースを保有している業務サーバから、業務ボリュームの一覧情報を取得します。
    一覧からロググループに含まれる業務ボリュームの“デバイス名”を確認します。
    以下の例では、Storage管理サーバ上での実行例を示します。-hオプションに続けて、バックアップ対象のSymfowareデータベースを保有している業務サーバ名 (server1) を入力します。この時、業務ボリュームとして設定されているデバイスのみを表示させる-tオプションを指定しています。

    /opt/FJSVswsts/bin/swstdevdisp -h Server1 -t
     

    swstdevdispコマンドの詳細については、『Softek AdvancedCopy Manager運用手引書』の「10.1.1.4 デバイス使用状況表示コマンド(swstdevdisp)」を参照してください。


  4. 論理ユニット一覧を取得

    dbugetpoolinfoコマンドにより、バックアップ先の論理ユニットを登録した論理ユニットプールから論理ユニットの一覧を取得します。一覧からバックアップ先の論理ユニットの“ディスクアレイ装置名:論理ユニット名”を確認します。
    以下の例では、-lオプションによって論理ユニットプール名 (LU_pool) のみの詳細情報を表示します。

    # /opt/FJSVfbupp/usr/bin/dbugetpoolinfo -l LU_pool
     

    dbugetpoolinfoコマンドの詳細については、「第17章 バックアップ運用のためのコマンド」の「dbugetpoolinfo (論理ユニットプールの情報表示) 」を参照してください。


  5. バックアップ先論理ユニット設定ファイル (/sp/dbu/adm/setup/lupool.conf) の書き換え

    手順4と5の取得情報により、ロググループに含まれる業務ボリュームとバックアップ先の論理ユニットを1対1で対応させた情報を“バックアップ先論理ユニット設定ファイル (/sp/dbu/adm/setup/lupool.conf) ”に記述します。
     

    バックアップ先論理ユニット設定ファイル (/sp/dbu/adm/setup/lupool.conf) への記述については、「第8章 ダイレクトバックアップの環境設定」の「バックアップ先論理ユニット設定ファイル」を参照してください。


  6. バックアップポリシーの設定

    バックアップ対象のロググループに対して、バックアップポリシーの「バックアップ先ディスク」にバックアップ先の論理ユニットを登録した論理ユニットプールを設定します。
     

    バックアップポリシーの設定については、本章の「バックアップポリシーの設定」を参照してください。

 

11.2.6 バックアップポリシーの設

Symfowareデータベースの論理デバイスを“業務ボリューム”として登録し終えたら、Symfowareデータベースの論理デバイスが属しているロググループに対してバックアップポリシーを設定します。

Symfowareデータベースの業務ボリュームに対して、個別にバックアップポリシーの設定を行えません。

 

Symfowareデータベースの論理デバイスが“業務ボリューム”として登録されていないと、ロググループに対してバックアップポリシーの設定を行えません。

 

Symfowareデータベースのバックアップでは、論理ユニットプールが登録されていない場合、バックアップポリシーの設定を行えません。

 

バックアップポリシーの設定は、バックアップ管理画面から行うことができます。

ダイレクトバックアップでは、業務ボリュームに対するバックアップポリシーの設定をSoftek AdvancedCopy Managerの swstbkpolsetコマンドで行うことはできません。

 

Symfowareデータベースのバックアップでは、データベーススペースとバックアップ先の論理ユニットを1対1で対応させるため、ディスク内の保存世代数(バックアップポリシーの「ディスク保存世代数」とは違います。)は1世代固定となります。

 

バックアップポリシーの「バックアップエンジン」 に"EC (SUSPEND) "を指定する場合、2回目以降のバックアップ同期処理開始時に「バックアップデータの削除の実行」が必要となります。このため、「バックアップ先」に"ディスク"のみを指定した場合、一時的にバックアップデータが存在しない状態となるため、必ず「バックアップ先」は“両方"とするか、“ディスク"へのバックアップ完了後、「バックアップデータのテープへのコピー」を実施してください。

 

11.2.6.1 特定のロググループに対する設定手順

特定のロググループに対するバックアップポリシーの設定は、以下の手順で行います。

各パラメタの意味と設定値でのダイレクトバックアップサーバの動作については、「第3章 バックアップポリシー」の「バックアップポリシーのパラメタの説明」を参照してください。


  1. バックアップポリシーを設定するSymfowareデータベースのロググループを保有している、業務サーバに対する業務ボリューム一覧画面を表示させます。
  2. 一覧に表示された業務ボリュームから、バックアップポリシーを設定するロググループを選択します。
    ロググループに含まれる1つの業務ボリュームを選択すると、ロググループに含まれるすべての業務ボリュームが反転表示されロググループが選択されます。
    ロググループを選択して、[操作]メニューにある[バックアップポリシー設定]を選択します。

  3. 以下の“バックアップポリシー設定”ダイアログボックスが表示されます。ここで各パラメタに対する入力を行います。


    Symfowareデータベースのバックアップ運用における「前後処理タイムアウト時間」は、最大値に設定することを推奨します。


  4. ディスクに関するパラメタの設定は、「バックアップ先ディスク」項目の[設定]ボタンを押して表示される以下の“バックアップ先ディスク設定”ダイアログボックスで「バックアップ先ディスク設定ダイアログボックスでの入力方法」を参考に入力を行います。

  5. “バックアップ先ディスク設定”ダイアログボックスでの入力を終えたら、そのダイアログボックスの[設定]ボタンを押します。すると、“バックアップ先ディスク設定”ダイアログボックスが閉じられ、再度“バックアップポリシー設定”ダイアログボックスでの入力ができるようになります。
  6. テープに関するパラメタの設定は、「バックアップ先テープ」項目の[設定]ボタンを押して表示される以下の“バックアップ先テープ設定”ダイアログボックスで、「バックアップ先テープ設定ダイアログボックスでの入力方法」を参考に入力を行います。

  7. “バックアップ先テープ設定”ダイアログボックスでの入力を終えたら、そのダイアログボックスの[設定]ボタンを押します。すると、“バックアップ先テープ設定”ダイアログボックスが閉じられ、再度“バックアップポリシー設定”ダイアログボックスでの入力ができるようになります。
  8. 設定するパラメタに対するすべての入力を終えたら、“バックアップポリシー設定”ダイアログボックスの[OK]ボタンを押します。
    [OK]ボタンが押されると、バックアップポリシーの設定が行われます。
     

    ダイアログボックスでの入力を中止する場合は、各ダイアログボックスの[キャンセル]ボタンを押してください。[キャンセル]ボタンを押すと、そのダイアログボックスでの入力が無効となり、ダイアログボックスが閉じられます。


バックアップポリシーの設定が成功すると、“バックアップポリシー設定”ダイアログボックスに「バックアップポリシーの設定に成功しました。」と出力されます。

バックアップポリシーの設定が失敗すると、“バックアップポリシー設定”ダイアログボックスに「バックアップポリシーの設定に失敗しました。」と出力されます。また、[詳細>>]ボタンを押して表示される画面に失敗原因を示すメッセージが表示されます。

メッセージの意味と対処方法については、「付録A メッセージと対処方法」を参照してください。

 

11.2.6.2 複数のロググループに対する一括設定手順

複数のロググループに対するバックアップポリシーの一括設定は、以下の手順で行います。

各パラメタの意味と設定値でのダイレクトバックアップサーバの動作については、「第3章 バックアップポリシー」の「バックアップポリシーのパラメタの説明」を参照してください。


  1. バックアップポリシーを設定するSymfowareデータベースのロググループを保有している、業務サーバに対する業務ボリューム一覧画面を表示させます。
  2. 一覧に表示された業務ボリュームから、バックアップポリシーを設定するロググループを[SIFT]キーを押しながら選択します。
    ロググループに含まれる1つの業務ボリュームを選択すると、ロググループに含まれるすべての業務ボリュームが反転表示されロググループが選択されます。
    ロググループを選択した後、[操作]メニューにある[バックアップポリシー設定]を選択します。

  3. 以下の“バックアップポリシー設定”ダイアログボックスが表示されます。“バックアップポリシー設定”ダイアログボックスでは、「ロググループ」の項目で選択されているロググループのバックアップポリシーが表示されます。
    各パラメタに対する入力を行います。


    Symfowareデータベースのバックアップ運用における「前後処理タイムアウト時間」は、最大値に設定することを推奨します。

     

    いずれのロググループが選択された状態でパラメタの入力を行っても、「ロググループ」の項目に表示されているすべてのロググループに対して、同じバックアップポリシーが設定されます。


  4. ディスクに関するパラメタの設定は、「バックアップ先ディスク」項目の[設定]ボタンを押して表示される以下の“バックアップ先ディスク設定”ダイアログボックスで「バックアップ先ディスク設定ダイアログボックスでの入力方法」を参考に入力を行います。

  5. “バックアップ先ディスク設定”ダイアログボックスでの入力を終えたら、そのダイアログボックスの[設定]ボタンを押します。すると、“バックアップ先ディスク設定”ダイアログボックスが閉じられ、再度“バックアップポリシー設定”ダイアログボックスでの入力ができるようになります。
  6. テープに関するパラメタの設定は、「バックアップ先テープ」項目の[設定]ボタンを押して表示される以下の“バックアップ先テープ設定”ダイアログボックスで、「バックアップ先テープ設定ダイアログボックスでの入力方法」を参考に入力を行います。

  7. “バックアップ先テープ設定”ダイアログボックスでの入力を終えたら、そのダイアログボックスの[設定]ボタンを押します。すると、“バックアップ先テープ設定”ダイアログボックスが閉じられ、再度“バックアップポリシー設定”ダイアログボックスでの入力ができるようになります。
  8. 設定するパラメタに対するすべての入力を終えたら、“バックアップポリシー設定”ダイアログボックスの[OK]ボタンを押します。
    [OK]ボタンが押されると、複数のロググループに対するバックアップポリシーの一括設定が行われます。
     

    ダイアログボックスでの入力を中止する場合は、各ダイアログボックスの[キャンセル]ボタンを押してください。[キャンセル]ボタンを押すと、そのダイアログボックスでの入力が無効となり、ダイアログボックスが閉じられます。


バックアップポリシーの設定が成功すると、“バックアップポリシー設定”ダイアログボックスに「バックアップポリシーの設定に成功しました。」と出力されます。

バックアップポリシーの設定が失敗すると、“バックアップポリシー設定”ダイアログボックスに「バックアップポリシーの設定に失敗しました。」と出力されます。また、[詳細>>]ボタンを押して表示される画面に失敗原因を示すメッセージが表示されます。

メッセージの意味と対処方法については、「付録A メッセージと対処方法」を参照してください。

 

11.2.6.3 バックアップ先ディスク設定ダイアログボックスでの入力方法

以下の“バックアップ先ディスク設定”ダイアログボックスでの入力方法について説明します。
なお、「バックアップ先論理ユニット設定ファイル」を設定してバックアップを行う場合、ファイルに記述した論理ユニットが登録されている論理ユニットプール名をパラメタに設定してください。

  1. ダイアログボックスの「論理ユニットプール名」の項目から、バックアップ先として指定する論理ユニットプール名を選択します。
  2. 設定を終えたら、[設定]ボタンを押します。すると、ダイアログボックスが閉じられます。


以下に、ダイアログボックスの各項目と設定について説明します。

項目

説明

論理ユニットプール名

SSF/Backup Facilityが管理している論理ユニットプールのリストを表示します。
このリストからバックアップ先とする論理ユニットプールを選択します。

業務ボリューム名

単一の業務ボリュームの場合は、ポリシー設定を行っている業務ボリューム名が表示されます。
現在は、“専用論理ユニット”がサポートされていないため、この項目は空欄を表示します

論理ユニット設定

専用のバックアップ先論理ユニットとして指定する場合、この項目をチェックします。
現在は、“専用論理ユニット”がサポートされていないため、この項目をチェックできません。

論理ユニット一覧

パラメタ「論理ユニットプール名」で指定した論理ユニットプールに属する論理ユニットの情報を表示します。
現在は、“専用論理ユニット”がサポートされていないため、この項目は空欄を表示します。


ダイアログボックスでの入力を中止する場合は、ダイアログボックスの[キャンセル]ボタンを押してください。[キャンセル]ボタンを押すと、そのダイアログボックスでの入力が無効となり、ダイアログボックスが閉じられます。

 

11.2.6.4 バックアップ先テープ設定ダイアログボックスでの入力方法

以下の“バックアップ先テープ設定”ダイアログボックスでの入力方法について説明します。

  1. ダイアログボックスの「作業用論理ユニットプール名」の項目から、作業用の領域として使用する論理ユニットが属する論理ユニットプールを選択します。
  2. ダイアログボックスの「テーププール名」の項目から、バックアップ先として指定するテーププール名を選択します。
    バックアップポリシー「Tape書き込み対象」のパラメタを“テーププール”に設定する場合、使用するテーププール名の選択のみを行います。
  3. バックアップポリシー「Tape書き込み対象」のパラメタを“テープリスト”に設定する場合、以下の操作を行います。(バックアップポリシーの「Tape書き込み対象」に“テーププール”を選択する場合、この設定は不要です。)
    1. ダイアログボックスにある「テープ設定」チェックボックスをチェックします。
    2. 「テープ設定」チェックボックスをチェックして表示されたテープ一覧から、“テープリスト”として指定するテープを選択します。最大16個までのテープが選択できます。
  4. 同様に、「書き込みポリシー」、「有効期間」、「複写数」の項目を設定します。
  5. 設定を終えたら、[設定]ボタンを押します。すると、ダイアログボックスが閉じられます。


バックアップ先テープ設定ダイアログボックスの「テーププール名」項目に“spare_tapepool”を指定すると、バックアップポリシーの設定が失敗します。“spare_tapepool”以外のテーププールを指定するようにしてください。

 

Symfowareデータベースのバックアップ運用では、「Tape書き込み対象」のパラメタを"テーププール"にすることを推奨します。バックアップのテープ書き込みの単位はデータベーススペースであり、複数のドライブを並列に使用します。このため、"テープリスト"で選択したテープの数が使用する磁気テープライブラリシステムの"ドライブ数"より小さい場合、テープバックアップが失敗します。

 

ダイアログボックスでの入力を中止する場合は、ダイアログボックスの[キャンセル]ボタンを押してください。[キャンセル]ボタンを押すと、そのダイアログボックスでの入力が無効となり、ダイアログボックスが閉じられます。

 

11.3 バックアップを行う

バックアップにおける各操作について説明します。

 

11.3.1 バックアップ同期処理の開

Symfowareデータベースのロググループに含まれるすべての業務ボリュームに対して、バックアップ同期処理の開始またはレジューム(再開)を行います。バックアップ同期処理の開始はロググループ単位で行われます。

Symfowareデータベースの業務ボリュームに対して、個別にバックアップ同期処理の開始を行えません。


Symfowareデータベースのバックアップでは、バックアップ同期処理の開始を以下のいずれかで行うことができます。


バックアップ同期処理の開始をしないでバックアップを行うと、業務ボリュームが等価性維持状態にないため、バックアップが失敗します。

 

バックアップポリシーの「バックアップエンジン」 に“EC (SUSPEND) ”、および「バックアップ先」に“ディスク”または“両方”を指定し、バックアップ履歴が“ディスク”に存在する場合、バックアップ同期処理の開始を行うことはできません。この場合、“ディスク”のバックアップ履歴を削除してからバックアップ同期処理を開始してください。
また、「バックアップ先」に“ディスク”のみ指定されている場合は、テープへバックアップデータをコピー後、“ディスク"のバックアップ履歴を削除してください。

 

バックアップ先論理ユニットの定義が行われていないと、バックアップ同期処理の開始を行うことはできません。

 

バックアップ先論理ユニットの定義については、本章の「バックアップ先論理ユニットの定義」を参照してください。


バックアップポリシーの「バックアップエンジン」に“EC”が設定されたロググループに対してバックアップ同期処理を開始済みの時、以下の操作を行うと、業務ボリュームのバックアップ同期処理が停止されます。次回のバックアップに備えるには、再度、「バックアップ同期処理を開始」を行ってください。

バックアップポリシーの「バックアップエンジン」に“EC (SUSPEND) ”が設定されたロググループに対してバックアップ同期処理を開始済みの時、以下の操作を行うと、業務ボリュームのバックアップ同期処理がサスペンドまたは停止されます。次回のバックアップに備えるには、再度、「バックアップ同期処理を開始」を行ってください。

 

11.3.1.1 コマンドの利用

コマンドによって、バックアップ同期処理を開始するには、以下のいずれかを使用します。

 

■swststartsyncコマンドの利用

Softek AdvancedCopy Managerが提供するswststartsyncコマンドを用いて、Symfowareデータベースのログクループに対してバックアップ同期処理を開始することができます。swststartsyncコマンドは、業務サーバ上またはStorage管理サーバ上で実行できます。

業務サーバ上でswststartsyncコマンドを実行する場合の実行例を示します。-nオプションに続けて、バックアップ対象のロググループ (LOG01/RDB1) を入力します。

# /opt/FJSVswsts/bin/swststartsync -n LOG01/RDB1
LOG01/RDB1 swststartsync completed
#

Storage管理サーバ上でswststartsyncコマンドを実行する場合の実行例を示します。-hオプションに続けて、バックアップ対象のロググループを保有している業務サーバ名 (server1) を入力します。

# /opt/FJSVswsts/bin/swststartsync -n -h server1 LOG01/RDB1
LOG01/RDB1 swststartsync completed
#

swststartsyncコマンドの詳細については、『Softek AdvancedCopy Manager運用手引書』の「10.1.2.8 バックアップ同期処理開始コマンド (swststartsync) 」を参照してください。


バックアップ同期処理の開始が失敗すると、コマンドを実行した端末に失敗した原因を示すメッセージが表示されます。

メッセージの意味と対処方法については、「付録A メッセージと対処方法」を参照してください。

 

■dbustartsyncコマンドの利用

ダイレクトバックアップ が提供する dbustartsyncコマンドを用いて、Symfowareデータベースのログクループに対するバックアップ同期処理を開始することができます。dbustartsyncコマンドは、業務サーバ上またはSSF/Backup Facility上で実行できます。

SSF/Backup Facility上で dbustartsyncコマンドを実行する場合の実行例を示します。-n、-hオプションに続けて、バックアップ対象のロググループ (LOG01/RDB1) を保有している業務サーバ名 (server1) とバックアップ対象のロググループを入力します。

# /opt/FJSVfbupp/usr/bin/dbustartsync -n -h server1 LOG01/RDB1
LOG01/RDB1 dbustartsync completed
#

業務サーバから dbustartsyncコマンドを実行する場合は spcntl コマンドを使用します。上記の例と同じ操作を業務サーバから行うには、以下のとおり入力します。この時、-hオプション (業務サーバ指定) は指定できません。

# /opt/FJSVspcmd/usr/bin/spcntl dbustartsync -n LOG01/RDB1
LOG01/RDB1 dbustartsync completed
#

dbustartsyncコマンドの詳細については、「第14章 論理デバイスバックアップおよびSymfowareデータベースのバックアップのためのコマンド」の「dbustartsync (バックアップ同期処理の開始) 」を参照してください。

 

spcntlコマンドの詳細については、「第14章 論理デバイスバックアップおよびSymfowareデータベースのバックアップのためのコマンド」の「spcntl (業務サーバからの機能呼び出しコマンド) 」を参照してください。


バックアップ同期処理の開始が失敗すると、コマンドを実行した端末に失敗した原因を示すメッセージが表示されます。

メッセージの意味と対処方法については、「付録A メッセージと対処方法」を参照してください。

 

11.3.1.2 バックアップ管理画面の利用

バックアップ管理画面からのバックアップ同期処理の開始は、以下の手順で行います。

  1. バックアップ同期処理を開始するSymfowareデータベースのロググループを保有している、業務サーバの業務ボリューム一覧画面を表示させます。
  2. 一覧に表示された業務ボリュームから、バックアップ同期処理を開始するロググループを選択します。
    ロググループに含まれる1つの業務ボリュームを選択すると、ロググループに含まれるすべての業務ボリュームが反転表示されロググループが選択されます。

  3. 業務ボリューム一覧画面にある[操作]メニューの[バックアップ同期処理開始]を選択します。すると、以下のようなダイアログボックスが表示されます。

  4. ダイアログボックスにある[OK]ボタンを押します。
    [OK]ボタンを押すと、バックアップ同期処理の開始が行われます。
     

    操作を中止する場合は、ダイアログボックスにある[キャンセル]ボタンを押してください。[キャンセル]ボタンを押すと、何も処理されずにダイアログボックスが閉じられます。


バックアップ同期処理の開始が成功すると、ダイアログボックスに「同期処理の開始に成功しました。」と表示されます。

バックアップ同期処理の開始が失敗すると、ダイアログボックスに「同期処理の開始に失敗しました。」と表示されます。また、[詳細>>]ボタンを押して表示される画面に失敗原因を示すメッセージが表示されます。

メッセージの意味と対処方法については、「付録A メッセージと対処方法」を参照してください。

 

11.3.2 バックアップ同期処理のキャンセ

Symfowareデータベースのロググループからバックアップ先の論理ユニットに対する、バックアップ同期処理またはサスペンド状態のキャンセルを行います。バックアップ同期処理のキャンセルはロググループ単位で行われます。

ロググループに含まれる業務ボリュームに対して、個別にバックアップ同期処理のキャンセルを行えません。


Symfowareデータベースのバックアップでは、バックアップ同期処理のキャンセルを以下のいずれかで行うことができます。

 

11.3.2.1 コマンドの利用 

コマンドによって、バックアップ同期処理のキャンセルを行うには、以下のいずれかを使用します。

 

swstcancelsyncコマンドの利用

Softek AdvancedCopy Managerが提供するswstcancelsyncコマンドを用いて、Symfowareデータベースのログクループに対して開始されているバックアップ同期処理をキャンセルすることができます。swstcancelsyncコマンドは、業務サーバ上またはStorage管理サーバ上で実行できます。

業務サーバ上でswstcancelsyncコマンドを実行する場合の実行例を示します。-nオプションに続けて、キャンセル対象のロググループ (LOG01/RDB1) を指定します。

# /opt/FJSVswsts/bin/swstcancelsync -n LOG01/RDB1
LOG01/RDB1 swstcancelsync completed
#

Storage管理サーバ上でswstcancelsyncコマンドを実行する場合の実行例を示します。-hオプションに続けて、キャンセル対象のロググループを保有している業務サーバ名 (server1) を入力します。

# /opt/FJSVswsts/bin/swstcancelsync -n -h Server1 LOG01/RDB1
LOG01/RDB1 swstcancelsync completed
#

swstcancelsyncコマンドの詳細については、『Softek AdvancedCopy Manager運用手引書』の「10.1.2.9 バックアップ同期処理キャンセルコマンド (swstcancelsync) 」を参照してください。


バックアップ同期処理のキャンセルが失敗すると、コマンドを実行した端末に失敗した原因を示すメッセージが表示されます。

メッセージの意味と対処方法については、「付録A メッセージと対処方法」を参照してください。


バックアップ同期処理のキャンセルが失敗した場合は、ロググループ内でバックアップ同期処理が存在するボリュームと存在しないボリュームが混在する状態となります。
原因を取り除いた後に、再度バックアップ同期処理のキャンセルを行ってください。

 

■dbucancelsyncコマンドの利用

ダイレクトバックアップ が提供する dbucancelsyncコマンドを用いて、Symfowareデータベースのログクループに対して開始されているバックアップ同期処理をキャンセルすることができます。dbucancelsyncコマンドは、業務サーバ上またはSSF/Backup Facility上で実行できます。

dbucancelsyncコマンドでは、バックアップ同期処理IDを指定してバックアップ同期処理をキャンセルすることができます。

SSF/Backup Facility上で dbucancelsyncコマンドを実行する場合の実行例を示します。-n、-hオプションに続けて、キャンセル対象のロググループ (LOG01/RDB1) を保有している業務サーバ名 (server1) とキャンセル対象のロググループを入力します。

# /opt/FJSVfbupp/usr/bin/dbucancelsync -n -h server1 LOG01/RDB1
LOG01/RDB1 dbucancelsync completed
#

業務サーバから dbucancelsyncコマンドを実行する場合は spcntl コマンドを使用します。上記の例と同じ操作を業務サーバから行うには、以下のように入力します。この時、-hオプション (業務サーバ指定) は指定できません。

# /opt/FJSVspcmd/usr/bin/spcntl dbucancelsync -n LOG01/RDB1
LOG01/RDB1 dbucancelsync completed
#

dbucancelsyncコマンドの詳細については、「第14章 論理デバイスバックアップおよびSymfowareデータベースのバックアップのためのコマンド」の「dbucancelsync (バックアップ同期処理のキャンセル) 」を参照してください。

 

spcntlコマンドの詳細については、「第14章 論理デバイスバックアップおよびSymfowareデータベースのバックアップのためのコマンド」の「spcntl (業務サーバからの機能呼び出しコマンド) 」を参照してください。

 

バックアップ同期処理IDは、本章の「バックアップ同期処理の実行状況の参照」で確認してください。


バックアップ同期処理のキャンセルが失敗すると、コマンドを実行した端末に失敗した原因を示すメッセージが表示されます。

メッセージの意味と対処方法については、「付録A メッセージと対処方法」を参照してください。


バックアップ同期処理のキャンセルが失敗した場合は、ロググループ内でバックアップ同期処理が存在するボリュームと存在しないボリュームが混在する状態となります。
原因を取り除いた後に、再度バックアップ同期処理のキャンセルを行ってください。

 

11.3.2.2 バックアップ管理画面の利用

バックアップ管理画面からのバックアップ同期処理のキャンセルは、以下の手順で行います。

  1. バックアップ同期処理をキャンセルするSymfowareデータベースのロググループを保有している、業務サーバの業務ボリューム一覧画面を表示させます。
  2. 一覧に表示された業務ボリュームから、バックアップ同期処理をキャンセルするロググループを選択します。
    ロググループに含まれる1つの業務ボリュームを選択すると、ロググループに含まれるすべての業務ボリュームが反転表示されロググループが選択されます。

  3. 業務ボリューム一覧画面にある[操作]メニューの[バックアップ同期処理中断]を選択します。すると、以下のようなダイアログボックスが表示されます。

  4. ダイアログボックスにある[OK]ボタンを押します。
    [OK]ボタンを押すと、バックアップ同期処理のキャンセルが行われます。
     

    操作を中止する場合は、ダイアログボックスにある[キャンセル]ボタンを押してください。[キャンセル]ボタンを押すと、何も処理されずにダイアログボックスが閉じられます。


バックアップ同期処理のキャンセルが成功すると、ダイアログボックスに「同期処理の中断に成功しました。」と表示されます。

バックアップ同期処理のキャンセルが失敗すると、ダイアログボックスに「同期処理の中断に失敗しました。」と表示されます。また、[詳細>>]ボタンを押して表示される画面に失敗原因を示すメッセージが表示されます。

メッセージの意味と対処方法については、「付録A メッセージと対処方法」を参照してください。


バックアップ同期処理のキャンセルが失敗した場合は、ロググループ内でバックアップ同期処理が存在するボリュームと存在しないボリュームが混在する状態となります。
原因を取り除いた後に、再度バックアップ同期処理のキャンセルを行ってください。

 

11.3.3 バックアップ同期処理の実行状況の参

Symfowareデータベースのロググループに対する、バックアップ同期処理の実行状況の参照を行います。

論理デバイスバックアップでは、バックアップ同期処理の実行状況の参照を以下のいずれかで行うことができます。

 

11.3.3.1 コマンドの利用 

コマンドによって、バックアップ同期処理の実行状況の参照を行うには、dbusyncstatコマンドを使用します。

 

dbusyncstatコマンドの利用

ダイレクトバックアップ が提供する dbusyncstatコマンドを用いて、バックアップ同期処理の実行状況の参照を行うことができます。dbusyncstatコマンドは、業務サーバ上またはSSF/Backup Facility上で実行できます。

SSF/Backup Facility上で dbusyncstatコマンドを実行する場合の実行例を示します。-n、-hオプションに続けて、参照対象のロググループ (LOG01/RDB1) を保有している業務サーバ名 (server1) とバックアップ対象のロググループを入力します。

業務サーバから dbusyncstatコマンドを実行する場合は spcntl コマンドを使用します。上記の例と同じ操作を業務サーバから行うには、以下のように入力します。この時、-hオプション (業務サーバ指定) は指定できません。


dbusyncstat コマンドの詳細については、「第14章 論理デバイスバックアップおよびSymfowareデータベースのバックアップのためのコマンド」の「dbusyncstat (バックアップ同期処理の実行状況の表示) 」を参照してください。

 

spcntlコマンドの詳細については、「第14章 論理デバイスバックアップおよびSymfowareデータベースのバックアップのためのコマンド」の「spcntl (業務サーバからの機能呼び出しコマンド) 」を参照してください。

 

11.3.3.2 バックアップ管理画面の利用

バックアップ管理画面からのバックアップ同期処理の実行状況の参照は、以下の手順で行います。

  1. バックアップ同期処理の実行状況を参照するSymfowareデータベースのロググループを保有している業務サーバの業務ボリューム一覧画面を表示させます。
  2. 一覧の「状態」に バックアップ同期処理の実行状況が表示されます。


業務ボリューム一覧画面での表示情報は、自動的には更新されません。業務ボリューム一覧画面にある[表示]メニューの[最新の情報に更新]を押すことで、表示情報を最新の情報に更新できます。

 

11.3.4 バックアップの実

バックアップポリシーの設定にしたがって、Symfowareデータベースのロググループに含まれるすべての業務ボリュームに対してバックアップを行います。バックアップはロググループ単位で行われます。

Symfowareデータベースの業務ボリュームに対して、個別にバックアップを行えません。

 

バックアップ先論理ユニットの定義が行われていないと、バックアップを行うことはできません。

 

Symfowareデータベースのバックアップ運用において、「ディスク保存世代超過処理」機能を使用できないため、バックアップポリシーのバックアップ先をディスクに設定してバックアップ運用を行っていると、バックアップデータがディスクに採取され続けます。これにより、論理ユニットの領域が不足してしまい、バックアップが行えなくなります。
バックアップを行う前に、必要に応じてディスクに存在するバックアップデータの削除を行ってください。

 

バックアップ先論理ユニットの定義については、本章の「バックアップ先論理ユニットの定義」を参照してください。

 

バックアップデータの削除については、本章の「バックアップデータの削除」を参照してください。


Symfowareデータベースのバックアップでは、バックアップを以下のいずれかで行うことができます。


ダイレクトバックアップでは、バックアップポリシーを設定しないでバックアップを行うことはできません。バックアップを行う前に、必ずバックアップポリシーを設定してください。

 

バックアップポリシーの「バックアップエンジン」に“EC”または“EC (SUSPEND) ”を設定している場合、バックアップを行う前にバックアップ同期処理の開始を必ず行ってください。
バックアップ同期処理が開始されていないと、業務ボリュームが等価性維持状態にないためバックアップが失敗します。
ロググループに含まれるすべての業務ボリュームに対する、バックアップ同期処理が完了(等価性維持状態)してからバックアップを行ってください。

 

業務ボリュームに対するバックアップポリシーの設定方法については、本章の「バックアップポリシーの設定」を参照してください。

 

バックアップ同期処理の開始については、本章の「バックアップ同期処理の開始」を参照してください。

 

バックアップ同期処理の状態については、本章の「バックアップ同期処理の実行状況の参照」を参照してください。


バックアップポリシーの「バックアップエンジン」に“EC”が設定されたロググループの業務ボリュームが等価性維持状態の時にバックアップを行うと、バックアップ終了後はロググループに含まれるすべての業務ボリュームのバックアップ同期処理が停止されている状態となります。
次回のバックアップに備えるには、再度、「バックアップ同期処理を開始」を行ってください。

バックアップ同期処理を開始する方法は、本章の「バックアップ同期処理の開始」を参照してください。

バックアップポリシーの「バックアップエンジン」に“EC (SUSPEND) ”が設定されたロググループの業務ボリュームが等価性維持状態の時にバックアップを行うと、バックアップ終了後はロググループに含まれるすべての業務ボリュームのバックアップ同期処理がサスペンドされている状態となります。
次回のバックアップに備えるには、「バックアップ同期処理を開始」を行ってください。

バックアップ同期処理を開始する方法は、本章の「バックアップ同期処理の開始」を参照してください。

 

11.3.4.1 コマンドの利用

コマンドによって、バックアップの実行を行うには、以下のいずれかを使用します。

 

swstbackupコマンドの利用

Softek AdvancedCopy Managerが提供するswstbackupコマンドを用いて、Symfowareデータベースのログクループに対してバックアップを行うことができます。swstbackupコマンドは、業務サーバ上またはStorage管理サーバ上で実行できます。

業務サーバ上でswstbackupコマンドを実行する場合の実行例を示します。-nオプションに続けて、バックアップ対象のロググループ (LOG01/RDB1) を指定します

# /opt/FJSVswsts/bin/swstbackup -n LOG01/RDB1
LOG01/RDB1 swstbackup completed
#

Storage管理サーバ上でswstbackupコマンドを実行する場合の実行例を示します。-hオプションに続けて、バックアップ対象のロググループを保有している業務サーバ名 (server1) を入力します。

# /opt/FJSVswsts/bin/swstbackup -n -h Server1 LOG01/RDB1
LOG01/RDB1 swstbackup completed
#

swstbackupコマンドの詳細については、『Softek AdvancedCopy Manager運用手引書』の「10.1.2.1 バックアップ実行コマンド (swstbackup) 」を参照してください。


バックアップが失敗すると、コマンドを実行した端末に失敗した原因を示すメッセージが表示されます。

メッセージの意味と対処方法については、「付録A メッセージと対処方法」を参照してください。


バックアップが失敗した場合、すでにバックアップ履歴が作成された業務ボリュームのバックアップ履歴は残ります。そのため、ロググループ内で履歴が存在するボリュームと存在しないボリュームが混在する状態となります。
失敗した世代のバックアップ履歴を削除してください。そして、原因を取り除いた後に、再度バックアップを行ってください。

バックアップ履歴の削除については、本章の「バックアップデータの削除」を参照してください。

 

■dbubackupコマンドの利用

ダイレクトバックアップ が提供する dbubackupコマンドを用いて、Symfowareデータベースのログクループに対してバックアップを行うことができます。dbubackupコマンドは、業務サーバ上またはSSF/Backup Facility上で実行できます。

SSF/Backup Facility上で dbubackupコマンドを実行する場合の実行例を示します。-n、-hオプションに続けて、バックアップ対象のロググループ (LOG01/RDB1) を保有している業務サーバ名 (server1) とバックアップ対象のロググループを入力します。

# /opt/FJSVfbupp/usr/bin/dbubackup -n -h server1 LOG01/RDB1
LOG01/RDB1 dbubackup completed
#

業務サーバから dbubackupコマンドを実行する場合は spcntl コマンドを使用します。上記の例と同じ操作を業務サーバから行うには、以下のように入力します。この時、-hオプション (業務サーバ指定) は指定できません。

# /opt/FJSVspcmd/usr/bin/spcntl dbubackup -n LOG01/RDB1
LOG01/RDB1 dbubackup completed
#

dbubackupコマンドの詳細については、「第14章 論理デバイスバックアップおよびSymfowareデータベースのバックアップのためのコマンド」の「dbubackup (バックアップの実行) 」を参照してください。

 

spcntlコマンドの詳細については、「第14章 論理デバイスバックアップおよびSymfowareデータベースのバックアップのためのコマンド」の「spcntl (業務サーバからの機能呼び出しコマンド) 」を参照してください。


バックアップが失敗すると、コマンドを実行した端末に失敗した原因を示すメッセージが表示されます。

メッセージの意味と対処方法については、「付録A メッセージと対処方法」を参照してください。


バックアップが失敗した場合、すでにバックアップ履歴が作成された業務ボリュームのバックアップ履歴は残ります。そのため、ロググループ内で履歴が存在するボリュームと存在しないボリュームが混在する状態となります。
失敗した世代のバックアップ履歴を削除してください。そして、原因を取り除いた後に、再度バックアップを行ってください。

バックアップ履歴の削除については、本章の「バックアップデータの削除」を参照してください。

 

11.3.4.2 バックアップ管理画面の利用

バックアップ管理画面からのバックアップは、以下の手順で行います。

  1. バックアップ対象のSymfowareデータベースのロググループを保有している、業務サーバの業務ボリューム一覧画面を表示させます。
  2. 一覧に表示された業務ボリュームから、バックアップするロググループを選択します。
    ロググループに含まれる1つの業務ボリュームを選択すると、ロググループに含まれるすべての業務ボリュームが反転表示されロググループが選択されます。

  3. 業務ボリューム一覧画面にある[操作]メニューの[バックアップ]を選択します。
    すると、以下のようなダイアログボックスが表示されます。

  4. バックアップダイアログボックスでは、ロググループについての操作手順として、以下のパラメタの選択を行います。使用するバックアップモードのラジオボタンを押してください。
     

    表示項目

    パラメタ

    意味

    バックアップモード

    通常ダンプ

    通常ダンプでのバックアップを行います。
    アーカイブログ運用中(通常運用中)のSymfowareデータベースをバックアップします。

    参照ダンプ

    参照ダンプでのバックアップを行います。
    “参照ダンプ”でバックアップを行う場合は、Symfoware の rdbrtrコマンドによって、バックアップする業務ボリューム(データベーススペース)内の全DSIに対して更新抑止(データ書き込み不可状態)などの利用規定を登録してください。


    通常のバックアップ運用では、“通常ダンプ”を選択します。“参照ダンプ”は長期保存のためにアーカイブログ運用から切り離されたデータベースのバックアップを行う時に選択してください。

     

    Symfowareコマンドについては、『Symfoware (R) Server RDBコマンドリファレンス』を参照してください。


  5. ダイアログボックスにある[OK]ボタンを押します。
    [OK]ボタンを押すと、バックアップが行われます。
     

    操作を中止する場合は、ダイアログボックスにある[キャンセル]ボタンを押してください。[キャンセル]ボタンを押すと、何も処理されずにダイアログボックスが閉じられます。


バックアップが成功すると、ダイアログボックスに「バックアップに成功しました。」と表示されます。

バックアップが失敗すると、ダイアログボックスに「バックアップに失敗しました。」と表示されます。また、[詳細>>]ボタンを押して表示される画面に失敗原因を示すメッセージが表示されます。

メッセージの意味と対処方法については、「付録A メッセージと対処方法」を参照してください。


バックアップが失敗した場合、すでにバックアップ履歴が作成された業務ボリュームのバックアップ履歴は残ります。そのため、ロググループ内で履歴が存在するボリュームと存在しないボリュームが混在する状態となります。
失敗した世代のバックアップ履歴を削除してください。そして、原因を取り除いた後に、再度バックアップを行ってください。

バックアップ履歴の削除については、本章の「バックアップデータの削除」を参照してください。

 

11.3.5 バックアップの処理状況および処理結果の参

ロググループに対する、バックアップの処理状況および処理結果の参照を行います。

Symfowareデータベースのバックアップでは、処理状況および処理結果の参照を以下のいずれかで行うことができます。


それぞれの実行履歴画面は、バックアップ管理画面とは独立して表示されます。画面を閉じるには、[ファイル]メニューの[終了]を押すか、画面右上の[×]ボタンを押します。

 

業務ボリューム実行履歴画面の表示方法については、「第19章 バックアップ管理画面」の「業務ボリューム実行履歴画面」を参照してください。

 

SP実行履歴画面の表示方法については、「第19章 バックアップ管理画面」の「SP実行履歴画面」を参照してください。


業務ボリューム実行履歴画面またはSP実行履歴画面を表示させた後は、その画面に表示されている処理から、参照する処理を探してください。

実行履歴画面での表示情報は、自動的には更新されません。実行履歴画面にある[表示]メニューの[最新の情報に更新]を押すことで、表示情報を最新の情報に更新できます。

 

11.3.6 バックアップの処理状況および処理結果の詳細情報の参

ロググループに対する、バックアップの処理状況および処理結果の詳細情報の参照を行います。

Symfowareデータベースのバックアップでは、処理状況および処理結果の詳細情報の参照を以下のいずれかで行うことができます。


業務ボリューム実行履歴画面の表示方法については、「第19章 バックアップ管理画面」の「業務ボリューム実行履歴画面」を参照してください。

 

SP実行履歴画面の表示方法については、「第19章 バックアップ管理画面」の「SP実行履歴画面」を参照してください。


以下に、参照する方法について説明します。

  1. “業務ボリューム実行履歴画面”または“SP実行履歴画面”を表示させます。 (以下は、業務ボリューム実行履歴画面の例です。)
  2. 実行履歴画面に表示された処理のうち、詳細情報を参照する処理を選択します。

  3. 業務ボリューム実行履歴画面またはSP実行履歴画面にある[操作]メニューの[詳細情報]を選択します。すると、以下のようなダイアログボックスが表示されます。
     
  4. 詳細情報ダイアログボックスにある「OK」ボタンを押して操作を終了します。

 

11.3.7 バックアップ処理のキャンセ

ロググループに対する、バックアップの処理のキャンセルを行います。

Symfowareデータベースのバックアップでは、実行中のバックアップ処理のキャンセルをバックアップ管理画面で行うことができます。

キャンセルする方法として、以下のいずれかで行えます。


業務ボリューム実行履歴画面の表示方法については、「第19章 バックアップ管理画面」の「業務ボリューム実行履歴画面」を参照してください。

 

SP実行履歴画面の表示方法については、「第19章 バックアップ管理画面」の「SP実行履歴画面」を参照してください。


以下に、キャンセルする方法について説明します。

  1. 業務ボリューム実行履歴画面またはSP実行履歴画面を表示させます。 (以下は、業務ボリューム実行履歴画面の例です。)

  2. 実行履歴画面で「状況」の項目が“前処理中”または“後処理中”でないことを確認します。なお、“前処理中”または“後処理中”の時は、他の状態になるまで待ってください。
     

    バックアップの前後処理中にキャンセルを行っても、キャンセル処理が正常に行われたように見えますが、Symfowareによる前後処理は中断されません。


  3. 実行履歴画面に表示された処理のうち、キャンセルする処理を選択します。
  4. 業務ボリューム実行履歴画面またはSP実行履歴画面にある[操作]メニューの[キャンセル]を選択します。すると、以下のようなダイアログボックスが表示されます。

  5. ダイアログボックスにある[OK]ボタンを押します。
    [OK]ボタンが押されると、バックアップ処理がキャンセルされます。
     

    操作を中止する場合は、ダイアログボックスにある[キャンセル]ボタンを押してください。[キャンセル]ボタンを押すと、何も処理されずにダイアログボックスが閉じられます。


バックアップ処理のキャンセルが成功すると、ダイアログボックスに「バックアップのキャンセルに成功しました。」と表示されます。

バックアップ処理のキャンセルが失敗すると、ダイアログボックスに「バックアップのキャンセルに失敗しました。」と表示されます。また、[詳細>>]ボタンを押して表示される画面に失敗原因を示すメッセージが表示されます。

メッセージの意味と対処方法については、「付録A メッセージと対処方法」を参照してください。

 

11.3.8 バックアップ処理に関する注意事項

バックアップの前後処理中にキャンセルを行っても、キャンセル処理が正常に行われたように見えますが、Symfowareによる前後処理は中断されません。

バックアップをキャンセルするとバックアップ処理の状況により、すでにディスクまたはテープへのバックアップデータの保存が完了している業務ボリュームに対しては、そのバックアップ履歴が作成されます。よって、ロググループ内でバックアップ履歴が存在する業務ボリュームとバックアップ履歴が存在しない業務ボリュームが混在する不完全な状況となります。その場合は不要なバックアップ履歴を削除してください。

バックアップ履歴の削除については、本章の「バックアップデータの削除」を参照してください。


バックアップポリシーの「バックアップ先」に“両方”が設定されているロググループのバックアップ処理をキャンセルしても、ディスクへのバックアップデータの保存が完了していた場合はディスクにあるバックアップデータは削除されません。
そのバックアップデータが不要であれば、「バックアップデータの削除の実行」で説明する方法にしたがって、そのバックアップデータを削除してください。

バックアップポリシーの「バックアップエンジン」に“EC”が設定されたロググループの業務ボリュームが等価性維持状態の時にバックアップをキャンセルすると、バックアップ終了後はロググループに含まれるすべての業務ボリュームのバックアップ同期処理が停止されている状態となります。
次回のバックアップに備えるには、再度、「バックアップ同期処理を開始」を行ってください。

バックアップ同期処理を開始する方法は、本章の「バックアップ同期処理の開始」を参照してください。


バックアップポリシーの「バックアップエンジン」に“EC (SUSPEND) ”が設定されたロググループの業務ボリュームが等価性維持状態の時にバックアップをキャンセルすると、バックアップ終了後はロググループに含まれるすべての業務ボリュームのバックアップ同期処理がサスペンドされている状態となります。
次回のバックアップに備えるには、「バックアップ同期処理を開始」を行ってください。

バックアップ同期処理を開始する方法は、本章の「バックアップ同期処理の開始」を参照してください。

 

11.4 バックアップデータの履歴情報の参照

Symfowareデータベースから採取したバックアップデータに関する情報の参照における各操作について説明します。

バックアップが成功すると、バックアップデータに関する履歴情報を参照することができます。履歴情報の参照が必要になる代表的な状況を以下に示します。

 

11.4.1 バックアップデータの履歴情報の参照方

Symfowareデータベースから採取したバックアップデータに関する履歴情報の参照を行います。

Symfowareデータベースのバックアップでは、バックアップ履歴情報の参照を以下のいずれかで行うことができます。

 

11.4.1.1 コマンドの利用 

コマンドによって、バックアップデータに対する履歴情報の参照を行うには、dbuhistdispコマンドを使用します。

 

■dbuhistdispコマンドの利用

ダイレクトバックアップ が提供する dbuhistdispコマンドを用いて、バックアップデータに対する履歴情報の参照を行うことができます。dbuhistdispコマンドは、業務サーバ上またはSSF/Backup Facility上で実行できます。

SSF/Backup Facility上で dbuhistdispコマンドを実行する場合の実行例を示します。以下の例では、業務サーバ (server1) の保有するロググループ (LOG01/RDB1) のバックアップ履歴情報が表示されます。

# /opt/FJSVfbupp/usr/bin/dbuhistdisp -N -h server1 LOG01/RDB1

Server =

server1

Device =

----

Mount-Point =

LOG01/RDB1

Gen

Ver

BackupDate

BackupDevice

EC/OPCstatus

EC/OPCexecute

ArcSerial

DiskGen

TapeGen

1

13

2002/11/12 01:00

disk/----

executing

50%

reference

complete

----

2

12

2002/11/11 01:00

disk/----

succeeded

100%

23

complete

----

#

業務サーバから dbuhistdispコマンドを実行する場合は spcntl コマンドを使用します。上記の例と同じ操作を業務サーバから行うには、以下のように入力します。この時、-hオプション (業務サーバ指定) は指定できません。

# /opt/FJSVspcmd/usr/bin/spcntl dbuhistdisp -N LOG01/RDB1

Server =

server1

Device =

----

Mount-Point =

LOG01/RDB1

Gen

Ver

BackupDate

BackupDevice

EC/OPCstatus

EC/OPCexecute

ArcSerial

DiskGen

TapeGen

1

13

2002/11/12 01:00

disk/----

executing

50%

reference

complete

----

2

12

2002/11/11 01:00

disk/----

succeeded

100%

23

complete

----

#

dbuhistdisp コマンドの詳細については、「第14章 論理デバイスバックアップおよびSymfowareデータベースのバックアップのためのコマンド」の「dbuhistdisp (バックアップ履歴情報の表示) 」を参照してください。

 

spcntlコマンドの詳細については、「第14章 論理デバイスバックアップおよびSymfowareデータベースのバックアップのためのコマンド」の「spcntl (業務サーバからの機能呼び出しコマンド) 」を参照してください。

 

11.4.1.2 バックアップ管理画面の利用

バックアップ管理画面からのバックアップデータに対する履歴情報は、以下のようなバックアップ履歴覧画面を表示させることで参照できます。

バックアップ履歴一覧画面の表示方法については、「第19章 バックアップ管理画面」の「バックアップ履歴一覧画面」を参照してください。

 

11.4.2 バックアップデータの詳細情報の参照方

Symfowareデータベースから採取したバックアップデータに関する履歴情報の詳細情報の参照を行います。

Symfowareデータベースのバックアップでは、バックアップ履歴情報の詳細情報の参照をバックアップ管理画面で行えます。

詳細情報の参照は、以下の手順で行います。

  1. 情報を参照する業務ボリュームに対する以下のバックアップ履歴一覧画面を表示させます。

  2. 一覧から、詳細情報を表示する世代を選択します。
  3. バックアップ履歴一覧画面にある[操作]メニューの[ロググループ詳細情報]を選択します。すると、以下のようなダイアログボックスが表示されます。
     
  4. ロググループ詳細情報ダイアログボックスにある「OK」ボタンを押して操作を終了します。


[表11.1 “ロググループ詳細情報”ダイアログボックスでの表示項目]

表示項目

説明

RDBシステム名

バックアップ元のロググループのRDBシステム名を表示します。RDBシステム名が存在しない場合は、「−」を表示します。

ロググループ名

バックアップ元のロググループのロググループ名を表示します。

ロググループ単位のテープデータの状態

テープに存在するバックアップデータの状態をロググループ単位で表示します。以下のいずれかが表示されます。

  • 正常

欠損がなく、正常にリカバリ可能です。

  • 欠損

バックアップデータが格納されていたテープがすでに削除されている状態、以前のリカバリでI/Oエラーが発生している状態、またはテープが閉塞されている状態です。

  • 削除

バックアップデータが格納されていたテープがすべて削除されている状態です。

ディスク情報

ディスク上に保存されているバックアップ履歴情報を表示します。
ディスク上にバックアップ履歴がない場合は、表示されません。

ディスク情報の各表示項目については、表11.2 を参照してください。

テープ情報

テープ上に保存されているバックアップ履歴情報を表示します。
テープ上にバックアップ履歴がない場合は、表示されません。

テープ情報の各表示項目については、表11.3 を参照してください。


[表11.2 ディスク情報]

表示項目

説明

業務ボリューム

バックアップ元のロググループに含まれる業務ボリュームのブロックデバイス名を表示します。

論理ユニット名

バックアップデータの格納された論理ユニット名称が「ディスクアレイ装置名:論理ユニット名」の形式で表示されます。

論理ユニット名は、“OLU”の文字に続いて、論理ユニット番号を16進数4桁で表示します。


[表11.3 テープ情報]

表示項目

説明

デュプリケートID

バックアップデータに割り当てられたIDを表示します。このIDによって、このバックアップデータとまったく同じ内容のバックアップデータが複数存在する場合に個々の区別ができます。

テープ上にデータが存在しない場合は、「0」を表示します。

業務ボリューム

バックアップ元のロググループに含まれる業務ボリュームのブロックデバイス名を表示します。

テープ名

バックアップデータの格納されたテープの名称が、コンマ(,)で区切り表示されます。

テープ上にデータが存在しない場合は何も表示しません。

有効期限

バックアップデータの有効期限を表示します。以下のいずれかを表示します。

  • 無期限

有効期限が設定されていない、またはテープデータが存在しません。

  • YYYY /MM /DD hhmmss

有効期限が設定されている場合、「履歴作成日時+有効日数」で計算された結果日時です。
YYYY は西暦、MM は月、DD は日、hh は時、mm は分、ss は秒を示します。

状態

バックアップデータの状態を表示します。以下のいずれかが表示されます。

  • 正常

欠損がなく、正常にリカバリ可能です。

  • 欠損

以下のいずれかの状態です。

  • バックアップデータが格納されていたテープがすでに削除されている状態
  • 以前のリカバリでI/Oエラーが発生している状態
  • テープが閉塞されている状態
  • テープ書き込み中の状態
  • 空白

テープデータが存在しない状態です。


「状態」が“欠損”となっているバックアップデータのリカバリを試みる場合、事前に以下の対処を行ってください。試みたリカバリに成功すると、「状態」が“正常”に戻ります。

  1. テーププール詳細画面を表示させ、該当するバックアップデータが格納されているすべてのテープの「使用状況」を確認します。
  2. 「使用状況」に表示されている内容別に、以下の対処を行います。
    • “使用不可”と表示されている場合
      テープが閉塞されています。テープが閉塞された時にエラーメッセージが出力されているので、「メッセージと対処方法」を参照し、テープが閉塞された原因を取り除きます。そして、「テープの状態回復」を行います。
    • “使用不可”と表示されていない場合
      以前のリカバリにおいて出力されたI/Oエラーのメッセージに従って対処します。

 

バックアップポリシーの「複写数」に1以上を指定して、テープに同じバックアップデータをクローン媒体として管理している場合、クローンされたテープの一部が欠損していても、クローン媒体内で正常なバックアップデータがロググループ単位で揃っていれば、テープ情報の「状態」は“正常”と表示されます。

 

クローン媒体については、「第6章 その他の機能」の「クローン媒体の管理」を参照してください。

 

11.5 リカバリを行う

リカバリの方法および各操作について説明します。

Symfowareデータベースに対するリカバリを行うことにより、最新、特定時点またはバックアップ時点の状態にSymfowareのデータベーススペースを復旧することができます。

リカバリ処理ではデータベーススペースの書き戻し(OPC)後、後処理でSymfoware Server Advanced Backup Control / Controllerにより、リカバリ制御ファイルを基準にしてアーカイブログの適用が行われることで、最新または特定時点の状態に復旧することができます。

Symfoware Advanced Backup Control / Controllerを使用したバックアップ運用については、『Symfoware(R) Server RDB管理者ガイド』の「15章 Advanced Backup Controller使用時の運用」を参照してください。


なお、リカバリの単位、バックアップ方法によって復旧できる状態(ポイント)が異なります。詳細を以下に示します。


[表11.4 リカバリの単位、バックアップ方法による復旧可能な状態の組み合わせ]

バックアップ方法

通常ダンプ

参照ダンプ

復旧するポイント

ロググループ単位

業務ボリューム単位

ロググループ単位

業務ボリューム単位

最新

特定時点

バックアップ時点

(○:復旧可能  −:復旧不可能)


[表11.5 復旧できる状態(ポイント)]

最新

任意の世代のバックアップデータからアーカイブログの適用により、データベース資源を最新時点の状態へリカバリします。

特定時点

任意の世代のバックアップデータからリカバリ終了点を指定すると、アーカイブログの適用により、データベース資源を特定時点の状態へリカバリします。

バックアップ時点

データベース資源をバックアップ採取時点 (任意の世代) の状態へリカバリします。


「特定時点」に復旧をするためには、データベース管理者が業務作業中に Symfoware のrdbsetrpコマンドで“リカバリポイント”を設定し、そのリカバリポイントはデータベースのリカバリを行う時まで覚えておいてください。

 

“参照ダンプ”で採取されたバックアップデータによるリカバリでは、アーカイブログの適用によるデータ採取以降に変更された内容の反映が行われません。
よって、「最新」または「バックアップ時点」のどちらでリカバリを行っても、データベースは同じ状態に復旧されます。

 

データベースを「最新」または「特定時点」にリカバリする場合は、データベーススペースの復旧だけでなく、ユーザデータベース用のRDBディレクトリファイルについてもその時点への復旧を行うため、バックアップ時点へのリカバリに比べて処理に時間が必要になります。

 

RDBディレクトリファイルについては、『Symfoware (R) Server RDB管理者ガイド』の「1.2.1 ファイル構成」を参照してください。

 

RDBディレクトリファイルの復旧については、『Symfoware (R) Server RDB管理者ガイド』の「3.5 RDBディクショナリおよびRDBディレクトリファイルの復旧」を参照してください。

 

Symfowareコマンドについては、『Symfoware (R) Server RDBコマンドリファレンス』を参照してください。

 

11.5.1 リカバリ対象の世代の特

リカバリにおいて、Softek AdvancedCopy Managerのswstrestoreコマンドで最新世代以外のバックアップデータによりリカバリを行う場合は、リカバリ対象のバックアップデータの世代番号を特定しておきます。それは、swstrestoreコマンドのオプションに、絶対世代番号または相対世代番号を指定する必要があるためです。

バックアップデータの世代番号を参照する方法は、本章の「バックアップデータの履歴情報の参照方法」を参照してください。

 

11.5.2 リカバリの方法 

Symfowareデータベースのリカバリは状況により、以下のいずれかの方法で行えます。


ロググループのリカバリは、バックアップ元の業務ボリュームに対してのみリカバリができます。一時利用ボリュームを指定したリカバリは行えません。

 

ロググループ単位のリカバリ処理では、ロググループに含まれる業務ボリュームを一括してリカバリが行われます。そのため、ロググループのバックアップ履歴が揃ってない状態では、ロググループ単位のリカバリは行えません。

 

11.5.2.1 ロググループ単位のリカバリ

リカバリをロググループ単位で行う場合の手順を説明します。

  1. リカバリ対象のSymfoware/RDB資源をアクセス禁止状態にします。

    リカバリを開始する前に、対象となるロググループすべての業務ボリュームをSymfoware の rdbinhコマンドを実行して、アクセス禁止状態にしてください。
     

    Symfoware の rdbinhコマンドについては、『Symfoware (R) Server RDBコマンドリファレンス』を参照してください。


  2. リカバリ

    ダイレクトバックアップに対するコマンドまたはバックアップ管理画面の操作に“ロググループ”を指定して、バックアップ運用で採取したバックアップデータからリカバリを行います。
     

    リカバリの操作については、本章の「リカバリの実行」を参照してください。


ロググループ単位のリカバリではロググループに対して、すべての等価性維持状態またはサスペンド状態のキャンセル処理が行われます。

 

リカバリ処理が正常終了した場合、自動的にSymfoware/RDB資源のアクセス禁止状態が解除されます。

 

11.5.2.2 業務ボリューム単位のリカバリ

リカバリを業務ボリューム単位で行う場合の手順を説明します。

  1. リカバリ対象のSymfoware/RDB資源をアクセス禁止状態にします。

    リカバリを開始する前に、リカバリ対象となる業務ボリュームをSymfowareの rdbinhコマンドを実行して、アクセス禁止状態にしてください。
     

    Symfoware の rdbinhコマンドについては、『Symfoware (R) Server RDBコマンドリファレンス』を参照してください。


  2. リカバリ

    ダイレクトバックアップに対するコマンドまたはバックアップ管理画面の操作に“業務ボリューム”を指定して、バックアップ運用で採取したバックアップデータからリカバリを行います。
     

    リカバリの操作については、本章の「リカバリの実行」を参照してください。


  3. バックアップ同期処理のキャンセル

    リカバリでは指定した業務ボリュームに対して等価性維持状態またはサスペンド状態のキャンセル処理が行われます。
    バックアップポリシーの「バックアップエンジン」に“EC”または“EC (SUSPEND) ”を設定して、バックアップ同期処理が開始されていた場合は、ロググループのバックアップ同期処理状態の整合性を保つために、ロググループ単位でバックアップ同期処理をキャンセルしてください。
     

    バックアップ同期処理のキャンセルについては、本章の「バックアップ同期処理のキャンセル」を参照してください。


リカバリ処理が正常終了した場合、自動的にSymfoware/RDB資源のアクセス禁止状態が解除されます。

 

11.5.2.3 媒体障害からのリカバリ

Symfowareデータベースのデータベーススペースが配置された業務ボリューム (論理デバイス) に障害が発生した場合のリカバリ方法を説明します。

  1. Symfoware/RDBをSymfowareの rdbstopコマンドで停止します。
  2. 障害ボリューム (論理デバイス) を取り換えます。
  3. ボリューム (論理デバイス) の構成情報を fmthardコマンドで復元します。
  4. Symfoware/RDBをSymfowareの rdbstartコマンドで起動します。
  5. 状況により以下のいずれかの手順を行います。
     


手順1〜4の詳細については、『Symfoware(R) Server RDB管理者ガイド』の「12.6.5 パーティション単位の復旧」を参照してください。

 

Symfoware のコマンドについては、『Symfoware (R) Server RDBコマンドリファレンス』を参照してください。

 

ロググループ単位のリカバリ手順については、本章の「ロググループ単位のリカバリ」を参照してください。

 

業務ボリューム単位のリカバリ手順については、本章の「業務ボリューム単位のリカバリ」を参照してください。

 

11.5.3 リカバリの実

Symfowareデータベースのバックアップでは、バックアップデータのリカバリを以下のいずれかで行うことができます。


バックアップ管理画面を利用したリカバリでは、最新世代と指定世代でリカバリ方法が異なります。

 

ロググループのリカバリは、バックアップ元の業務ボリュームに対してのみリカバリができます。一時利用ボリュームを指定したリカバリは行えません。

 

11.5.3.1 コマンドの利用

コマンドによって、リカバリの実行を行うには、swstrestoreコマンドを利用します。

 

swstrestoreコマンドの利用

Softek AdvancedCopy Managerが提供するswstrestoreコマンドを用いて、Symfowareデータベースのログクループに対するリカバリを行うことができます。swstrestoreコマンドは、業務サーバ上またはStorage管理サーバ上で実行できます。


swstrestoreコマンドの詳細については、『Softek AdvancedCopy Manager運用手引書』の「10.1.2.3 リストア実行コマンド (swstrestore) 」を参照してください。


リカバリが失敗すると、コマンドを実行した端末に失敗した原因を示すメッセージが表示されます。

メッセージの意味と対処方法については、「付録A メッセージと対処方法」を参照してください。


リカバリが失敗した場合、すでに一部のデータがコピーされている時は、業務ボリュームのデータは不完全な状態となって使用できなくなります。
原因を取り除いた後に、再度リカバリを行ってください。

 

11.5.3.2 バックアップ管理画面の利用 (最新世代)

バックアップ管理画面による“最新世代のバックアップデータ”からのリカバリは、以下の手順で行います。

  1. リカバリ対象のSymfowareデータベースのロググループを保有している、業務サーバの業務ボリューム一覧画面を表示させます。
  2. 一覧に表示された業務ボリュームから、リカバリするロググループを選択します。
    ロググループに含まれる1つの業務ボリュームを選択すると、ロググループに含まれるすべての業務ボリュームが反転表示されロググループが選択されます。
     

    業務ボリューム単位のリカバリを行う場合は、ここで選択した業務ボリュームにリカバリが行われます。


  3. 業務ボリューム一覧画面にある[操作]メニューの[リカバリ (最新世代) ]を選択します。すると、以下のような“リカバリ (最新世代) ”ダイアログボックスが表示されます。

  4. ダイアログボックスの各項目を入力します。入力項目の詳細については、「“リカバリ”ダイアログボックスでの入力方法」を参照してください。
  5. “リカバリ (最新世代) ”ダイアログボックスにある[OK]ボタンを押します。
    [OK]ボタンが押されると、リカバリ処理が開始されます。
     

    操作を中止する場合は、各ダイアログボックスにある[キャンセル]ボタンを押してください。[キャンセル]ボタンを押すと、何も処理されずにそのダイアログボックスが閉じられます。


リカバリが成功すると、“リカバリ (最新世代) ”ダイアログボックスに「リカバリに成功しました。」と表示されます。

リカバリが失敗すると、“リカバリ (最新世代) ”ダイアログボックスに「リカバリに失敗しました。」と表示されます。また、[詳細>>]ボタンを押して表示される画面に失敗原因を示すメッセージが表示されます。

メッセージの意味と対処方法については、「付録A メッセージと対処方法」を参照してください。


リカバリが失敗した場合、すでに一部のデータがコピーされている時は、業務ボリュームのデータは不完全な状態となって使用できなくなります。
原因を取り除いた後に、再度リカバリを行ってください。

 

11.5.3.3 バックアップ管理画面の利用 (指定世代)

バックアップ管理画面からの指定世代のリカバリは、以下の手順で行います。

  1. リカバリ対象であるSymfowareデータベースのロググループに含まれる、1つの業務ボリュームに対するバックアップ履歴一覧画面を表示させます。
     

    業務ボリューム単位のリカバリを行う場合は、ここで選択した業務ボリュームにリカバリが行われます。


  2. 一覧から、リカバリに利用する世代 (バックアップデータ) を選択します。

  3. バックアップ履歴一覧画面にある[操作]メニューの[リカバリ (世代) ]を選択します。すると、以下の“リカバリ (世代) ”ダイアログボックスが表示されます。

  4. ダイアログボックスの各項目を入力します。入力項目の詳細については、「“リカバリ”ダイアログボックスでの入力方法」を参照してください。
  5. “リカバリ (世代) ”ダイアログボックスにある[OK]ボタンを押します。
    [OK]ボタンが押されると、リカバリ処理が開始されます。
     

    操作を中止する場合は、各ダイアログボックスにある[キャンセル]ボタンを押してください。[キャンセル]ボタンを押すと、何も処理されずにそのダイアログボックスが閉じられます。


リカバリが成功すると、“リカバリ (世代) ”ダイアログボックスに「リカバリに成功しました。」と表示されます。

リカバリが失敗すると、“リカバリ (世代) ”ダイアログボックスに「リカバリに失敗しました。」と表示されます。また、[詳細>>]ボタンを押して表示される画面に失敗原因を示すメッセージが表示されます。

メッセージの意味と対処方法については、「付録A メッセージと対処方法」を参照してください。


リカバリが失敗した場合、すでに一部のデータがコピーされている時は、業務ボリュームのデータは不完全な状態となって使用できなくなります。
原因を取り除いた後に、再度リカバリを行ってください。

 

11.5.3.4 “リカバリ”ダイアログボックスでの入力方法

“リカバリ (最新世代) ”および“リカバリ (世代) ”ダイアログボックスで指定できるパラメタは同じです。
入力を以下の手順で行ってください。 (例はリカバリ (最新世代) の画面です。)

  1. 「リカバリ単位」でリカバリ処理する単位のラジオボタンを押します。
  2. 「復旧モード」で復旧させる状態(ポイント)のラジオボタンを押します。
  3. 手順2で“特定時点”を指定した場合、「リカバリ終点名」にSymfowareのrdbsetrpコマンドで指定したリカバリポイント名を入力します。
  4. リカバリを行うSymfowareデータベース (ロググループ) に対する、アーカイブログファイルが他のデバイスに保管されている場合、「退避アーカイブログファイルリスト名」にアーカイブログの退避先が列挙されたファイルを絶対パス名で入力します。
     

    指定するファイルは、リカバリを行うSymfowareデータベースを保有している業務サーバ上に格納されている必要があります。

     

    退避アーカイブログファイルリスト名に指定するファイルについては、本章の「退避アーカイブログファイルリストの作成」を参照してください。


なお、指定するパラメタの組合せによっては、指定できないパラメタがあります。各パラメタの詳細を表11.6 に示します。


[表11.6 “リカバリ”ダイアログボックスでの入力項目]

表示項目

パラメタ

意味

リカバリ単位

グループ単位

指定された業務ボリュームを含むロググループの全業務ボリュームに対してリカバリを行います。

デバイス単位

指定された業務ボリュームのみリカバリを行います。

復旧モード

最新

最新へのリカバリを行います。

特定時点

リカバリ終了点を指定した特定の時点までのリカバリを行います。
リカバリ単位に“デバイス単位”を指定した場合は指定できません。

バックアップ時点

バックアップ採取時点までのリカバリを行います。
リカバリ単位に“デバイス単位”を指定した場合は指定できません。

リカバリ終点名

(直接入力)

復旧モードで 「特定時点」を選択した時に、Symfowareが提供するrdbsetrpコマンドで指定したリカバリポイント名を指定します。
リカバリするバックアップデータが “参照ダンプ” の場合は指定できません。

退避アーカイブログファイルリスト名

(直接入力)

他のデバイスに退避されているアーカイブログを使用する場合、Symfowareのリカバリに必要なアーカイブログの退避先が列挙されたファイルを絶対パス名で指定します。
指定できるファイル名は、ASCII表示可能文字を使用したファイルです。
リカバリするバックアップデータが“参照ダンプ”の場合は指定できません。


Symfowareコマンドについては、『Symfoware (R) Server RDBコマンドリファレンス』を参照してください。

 

11.5.3.5 退避アーカイブログファイルリストの作成

リカバリにおいて退避アーカイブログファイルリスト名に指定するファイルについて説明します。

このファイルには、リカバリで必要なアーカイブログが退避されている“アーカイブログ退避ファイル”を列挙した、退避アーカイブログファイルリストを記述します。

このファイルの名称はユーザが任意で決定し、リカバリを行う“ロググループ単位”で作成してください。

作成したファイルは、リカバリを行うSymfowareデータベースを保有している、業務サーバ上に存在する任意の場所に格納してください。

 

■書式

退避アーカイブログファイルリストの書式を以下に示します。

アーカイブログ退避先名デバイス名 [{ : | 改行 } アーカイブログ退避先名デバイス名 ]

 

■記述項目

退避アーカイブログファイルリストに記述する、パラメタを以下に示します。

[表11.7 退避アーカイブログファイルリストのパラメタ]

パラメタ

意味

アーカイブログ退避先名

リカバリで必要なアーカイブログ退避ファイルを指定します。
スケーラブルログ運用を行っている場合は、復旧対象DSIのロググループのアーカイブログ退避ファイルを指定してください。
指定できる文字の長さは、120Bまでです。

デバイス名

アーカイブログ退避ファイルが存在するディレクトリ名またはデバイス名を絶対パスで指定します。
指定できる文字の長さは、120Bまでです。
指定できるディレクトリは、リカバリを行う業務サーバ上に存在しているディレクトリです。
指定できるデバイスは、リカバリを行う業務サーバにマウントされているデバイスです。

 

■記述例

退避アーカイブログファイルリストの記述例を以下に示します。

arc0001@/dev/rdsk/c1t1d0s1
arc0002@/dev/rdsk/c1t1d0s1
arc0003@/dev/rdsk/c1t1d0s1
arc0004@/dev/rdsk/c1t1d0s1

 

■注意事項

退避アーカイブログファイルリストの作成には以下の注意事項があります。

 

11.5.4 リカバリの処理状況および処理結果の参

Symfowareデータベースのリカバリに対する処理状況および処理結果の参照を行います。

Symfowareデータベースのバックアップでは、処理状況および処理結果の参照を以下のいずれかで行うことができます。


それぞれの実行履歴画面は、バックアップ管理画面とは独立して表示されます。画面を閉じるには、[ファイル]メニューの[終了]を押すか、画面右上の[×]ボタンを押します。

 

業務ボリューム実行履歴画面の表示方法については、「第19章 バックアップ管理画面」の「業務ボリューム実行履歴画面」を参照してください。

 

SP実行履歴画面の表示方法については、「第19章 バックアップ管理画面」の「SP実行履歴画面」を参照してください。


業務ボリューム実行履歴画面またはSP実行履歴画面を表示させた後は、その画面に表示されている処理から、参照する処理を探してください。

実行履歴画面での表示情報は、自動的には更新されません。実行履歴画面にある[表示]メニューの[最新の情報に更新]を押すことで、表示情報を最新の情報に更新できます。

 

11.5.5 リカバリの処理状況および処理結果の詳細情報の参

Symfowareデータベースのリカバリに対する処理状況および処理結果の詳細情報の参照を行います。

Symfowareデータベースのバックアップでは、処理状況および処理結果の詳細情報の参照を以下のいずれかで行うことができます。


業務ボリューム実行履歴画面の表示方法については、「第19章 バックアップ管理画面」の「業務ボリューム実行履歴画面」を参照してください。

 

SP実行履歴画面の表示方法については、「第19章 バックアップ管理画面」の「SP実行履歴画面」を参照してください。


以下に、参照する方法について説明します。

  1. リカバリ対象のSymfowareデータベースの業務ボリュームに対する、業務ボリューム実行履歴画面またはSP実行履歴画面を表示させます。
    (以下は、SP実行履歴画面の例です。)
  2. 実行履歴画面に表示された処理のうち、詳細情報を参照する処理を選択します。

  3. 業務ボリューム実行履歴画面またはSP実行履歴画面にある[操作]メニューの[詳細情報]を選択します。すると、以下のようなダイアログボックスが表示されます。
     
  4. 詳細情報ダイアログボックスにある「OK」ボタンを押して操作を終了します。

 

11.5.6 リカバリ処理のキャンセ

Symfowareデータベースのリストア処理のキャンセルを行います。

Symfowareデータベースのバックアップでは、実行中のリカバリ処理のキャンセルをバックアップ管理画面で行うことができます。

Softek AdvancedCopy Managerのswstcancelrestコマンドでは、Symfowareデータベースのリカバリ処理をキャンセルすることはできません。


キャンセルする方法として、以下のいずれかで行えます。


業務ボリューム実行履歴画面の表示方法については、「第19章 バックアップ管理画面」の「業務ボリューム実行履歴画面」を参照してください。

 

SP実行履歴画面の表示方法については、「第19章 バックアップ管理画面」の「SP実行履歴画面」を参照してください。


以下に、キャンセルする方法について説明します。

  1. リカバリ処理をキャンセルするSymfowareデータベースの業務ボリュームに対する、業務ボリューム実行履歴画面またはSP実行履歴画面を表示させます。
    (以下は、SP実行履歴画面の例です。)

  2. 実行履歴画面で「状況」の項目が“前処理中”または“後処理中”でないことを確認します。なお、“前処理中”または“後処理中”の時は、他の状態になるまで待ってください。
     

    リカバリの前後処理中にキャンセルを行っても、キャンセル処理が正常に行われたように見えますが、Symfowareによる前後処理は中断されません。


  3. 実行履歴画面に表示された処理のうち、キャンセルする処理を選択します。
  4. 業務ボリューム実行履歴画面またはSP実行履歴画面にある[操作]メニューの[キャンセル]を選択します。すると、以下のようなダイアログボックスが表示されます。

  5. ダイアログボックスにある[OK]ボタンを押します。
    [OK]ボタンが押されると、リカバリ処理がキャンセルされます。
     

    操作を中止する場合は、ダイアログボックスにある[キャンセル]ボタンを押してください。[キャンセル]ボタンを押すと、何も処理されずにダイアログボックスが閉じられます。


リカバリ処理のキャンセルが成功すると、ダイアログボックスに「リカバリのキャンセルに成功しました。」と表示されます。

リカバリ処理のキャンセルが失敗すると、ダイアログボックスに「リカバリのキャンセルに失敗しました。」と表示されます。また、[詳細>>]ボタンを押して表示される画面に失敗原因を示すメッセージが表示されます。

メッセージの意味と対処方法については、「付録A メッセージと対処方法」を参照してください。


リカバリをキャンセルした場合、一部のデータはコピーされてしまっているため、業務ボリュームのデータは不完全な状態となって使用できなくなります。キャンセル処理が終了した後に、再度リカバリを行ってください。

 

11.5.7 リカバリ処理に関する注意事項

バックアップポリシーの「バックアップエンジン」に“EC”が設定されたロググループの業務ボリュームに対してバックアップ同期処理を開始済みの時、そのロググループ単位または業務ボリューム単位のリカバリを行うと、リカバリ終了後はロググループに含まれるすべての業務ボリュームに対する、バックアップ同期処理が停止されている状態となります。
次回のバックアップに備えるには、再度、「バックアップ同期処理を開始」を行ってください。

バックアップ同期処理を開始する方法は、本章の「バックアップ同期処理の開始」を参照してください。


バックアップポリシーの「バックアップエンジン」に“EC (SUSPEND) ”が設定されたロググループの業務ボリュームに対してバックアップ同期処理を開始済みの時、そのロググループ単位または業務ボリューム単位のリカバリを行うと、リカバリ終了後はロググループに含まれるすべての業務ボリュームに対する、バックアップ同期処理が停止されている状態となります。
次回のバックアップに備えるには、再度、「バックアップ同期処理を開始」を行ってください。

バックアップ同期処理を開始する方法は、本章の「バックアップ同期処理の開始」を参照してください。

 

11.6 バックアップデータの削除

バックアップデータとその履歴情報の削除における、各操作ついて説明します。

バックアップを繰り返し行うと、バックアップデータの格納先媒体である論理ユニットやテープの空き容量が不足することが考えられます。
Symfowareデータベースのバックアップでは、バックアップデータの格納先媒体の空き容量を増やす場合、新規テープを購入・登録する方法以外に、不要となったバックアップデータとその履歴情報を削除する方法があります。

Symfowareデータベースのバックアップ運用において、「ディスク保存世代超過処理」機能を使用できないため、バックアップポリシーのバックアップ先をディスクに設定してバックアップ運用を行っていると、バックアップデータがディスクに採取され続けます。これにより、論理ユニットの領域が不足してしまい、バックアップが行えなくなります。必要に応じてディスクに存在するバックアップデータの削除を行ってください。

 

11.6.1 削除対象の世代の特定

コマンドで特定世代のバックアップデータを削除する場合は、削除対象のバックアップデータの世代番号を特定しておく必要があります。それは、コマンドのオプションに、絶対世代番号または相対世代番号を指定する必要があるためです。

バックアップデータの世代番号を参照する方法は、本章の「バックアップデータの履歴情報の参照方法」を参照してください。

 

11.6.2 バックアップデータの削除の実

バックアップデータとその履歴情報の削除を行います。

Symfowareデータベースのバックアップでは、採取したバックアップデータとその履歴情報の削除を以下のいずれかで行うことができます。


バックアップ管理画面を利用したバックアップデータの削除は、全世代の削除と特定世代の削除で操作方法が異なります。

 

一度開始されたバックアップデータの削除処理をキャンセルすることはできません。

ロググループに含まれる業務ボリュームに対して、個別にバックアップ履歴の削除を行えません。

 

11.6.2.1 コマンドの利用 

コマンドによって、採取したバックアップデータとその履歴情報の削除を行うには、以下のいずれかを使用します。

 

swsthistdelコマンドの利用

Softek AdvancedCopy Managerが提供するswsthistdelコマンドを用いて、Symfowareデータベースのバックアップで採取したバックアップデータとその履歴情報を削除することができます。swsthistdelコマンドは、業務サーバ上またはStorage管理サーバ上で実行します。

業務サーバ上でswsthistdelコマンドを実行する場合の実行例を示します。ロググループ (LOG01/RDB1) の絶対世代番号 (1) のバックアップ履歴を削除します。

# /opt/FJSVswsts/bin/swsthistdel -n -v 1 LOG01/RDB1
LOG01/RDB1 swsthistdel completed
#

Storage管理サーバ上でswsthistdelコマンドを実行する場合の実行例を示します。-hオプションに続けて、バックアップ元の業務ボリュームを保有している業務サーバ名 (server1) を入力します。

# /opt/FJSVswsts/bin/swsthistdel -n -h server1 -v 1 LOG01/RDB1
LOG01/RDB1 swsthistdel completed
#

削除するバックアップデータの相対世代番号または絶対世代番号については、あらかじめ 本章の「削除対象の世代の特定」で説明する方法によって、確認してください。

 

swsthistdelコマンドでは、同じ世代のバックアップデータがディスクとテープの両方に存在する場合にどちらか一方のみを削除することができません。どちらか一方のみの削除は、本章の「バックアップ管理画面の利用 (特定世代の削除) 」で説明する手順で行ってください。

 

swsthistdelコマンドの詳細については、『Softek AdvancedCopy Manager運用手引書』の「10.1.2.7 履歴情報削除コマンド (swsthistdel) 」を参照してください。


バックアップデータとその履歴情報の削除が失敗すると、コマンドを実行した端末に失敗した原因を示すメッセージが表示されます。

メッセージの意味と対処方法については、「付録A メッセージと対処方法」を参照してください。


バックアップデータとその履歴情報の削除が失敗した場合は、すでに削除されたバックアップデータとその履歴情報を復旧しません。そのため、ロググループ内で、バックアップデータとその履歴情報が存在するボリュームと存在しないボリュームが混在する状態となります。
原因を取り除いた後に、再度バックアップデータとその履歴情報の削除を行ってください。

 

■dbuhistdelコマンドの利用

ダイレクトバックアップ が提供する dbuhistdelコマンドを用いて、Symfowareデータベースのバックアップで採取したバックアップデータとその履歴情報を削除することができます。dbuhistdelコマンドは、業務サーバ上またはSSF/Backup Facility上で実行できます。

SSF/Backup Facility上で dbuhistdelコマンドを実行する場合の実行例を示します。業務サーバserver1 の保有するロググループ (LOG01/RDB1) に対して、履歴情報が保存された媒体 (DISK) および絶対世代番号 (1) を指定してバックアップ履歴の削除を行います。

# /opt/FJSVfbupp/usr/bin/dbuhistdel -n -h server1 -v 1 -m DISK LOG01/RDB1
LOG01/RDB1 dbuhistdel completed
#

業務サーバから dbuhistdelコマンドを実行する場合は spcntl コマンドを使用します。上記の例と同じ操作を業務サーバから行うには、以下のように入力します。この時、-hオプション (業務サーバ指定) は指定できません。

# /opt/FJSVspcmd/usr/bin/spcntl dbuhistdel -n -v 1 -m DISK LOG01/RDB1
LOG01/RDB1 dbuhistdel completed
#

削除するバックアップデータの相対世代番号または絶対世代番号については、あらかじめ 本章の「削除対象の世代の特定」で説明する方法によって、確認してください。

 

dbuhistdel コマンドの詳細については、「第14章 論理デバイスバックアップおよびSymfowareデータベースのバックアップのためのコマンド」の「dbuhistdel (バックアップ履歴情報の削除) 」を参照してください。

 

spcntlコマンドの詳細については、「第14章 論理デバイスバックアップおよびSymfowareデータベースのバックアップのためのコマンド」の「spcntl (業務サーバからの機能呼び出しコマンド) 」を参照してください。


バックアップデータとその履歴情報の削除が失敗すると、コマンドを実行した端末に失敗した原因を示すメッセージが表示されます。

メッセージの意味と対処方法については、「付録A メッセージと対処方法」を参照してください。


バックアップデータとその履歴情報の削除が失敗した場合は、すでに削除されたバックアップデータとその履歴情報を復旧しません。そのため、ロググループ内で、バックアップデータとその履歴情報が存在するボリュームと存在しないボリュームが混在する状態となります。
原因を取り除いた後に、再度バックアップデータとその履歴情報の削除を行ってください。

 

11.6.2.2 バックアップ管理画面の利用 (全世代の削除)

バックアップ管理画面から、Symfowareデータベースのロググループに対するバックアップデータとその履歴情報をすべて削除するには、以下の手順で行います。

  1. バックアップデータの削除対象であるSymfowareデータベースのロググループを保有している業務サーバの業務ボリューム一覧画面を表示させます。
  2. 一覧に表示された業務ボリュームから、バックアップデータを削除するロググループを選択します。
    ロググループに含まれる1つの業務ボリュームを選択すると、ロググループに含まれるすべての業務ボリュームが反転表示されロググループが選択されます。

  3. 業務ボリューム一覧画面 にある[操作]メニューの[履歴破棄 (全て) ]を選択します。すると、以下のようなダイアログボックスが表示されます。

  4. ダイアログボックスにある[OK]ボタンを押します。
    [OK]ボタンが押されると、バックアップデータとその履歴情報の削除が開始されます。
     

    操作を中止する場合は、ダイアログボックスにある[キャンセル]ボタンを押してください。[キャンセル]ボタンを押すと、何も処理されずにダイアログボックスが閉じられます。


バックアップデータとその履歴情報の削除が成功すると、ダイアログボックスに「バックアップ履歴の破棄に成功しました。」と表示されます。

バックアップデータとその履歴情報の削除が失敗すると、ダイアログボックスに「バックアップ履歴の破棄に失敗しました。」と表示されます。また、[詳細>>]ボタンをクリックして表示される画面に失敗原因を示すメッセージが表示されます。

メッセージの意味と対処方法については、「付録A メッセージと対処方法」を参照してください。


バックアップデータとその履歴情報の削除が失敗した場合は、すでに削除されたバックアップデータとその履歴情報を復旧しません。そのため、ロググループ内で、バックアップデータとその履歴情報が存在するボリュームと存在しないボリュームが混在する状態となります。
原因を取り除いた後に、再度バックアップデータとその履歴情報の削除を行ってください。

 

11.6.2.3 バックアップ管理画面の利用 (特定世代の削除)

バックアップ管理画面から、Symfowareデータベースのロググループに対する特定世代のバックアップデータを削除するには、以下の手順で行います。

  1. バックアップデータの削除対象であるSymfowareデータベースのロググループに含まれる、1つの業務ボリュームのバックアップ履歴一覧画面を表示させます。
  2. 一覧から、削除する世代 (バックアップデータ) を選択します。

  3. バックアップ履歴一覧画面 にある[操作]メニューの[履歴破棄 (世代) ]を選択します。すると、以下のようなダイアログボックスが表示されます。
     
  4. バックアップデータがディスクとテープの両方に存在する場合は、「バックアップ先」項目から、バックアップデータを削除する範囲を指定します。
  5. 入力を終えたら、[OK]ボタンを押します。
    [OK]ボタンが押されると、バックアップデータとその履歴情報の削除が開始されます。
     

    操作を中止する場合は、ダイアログボックスにある[キャンセル]ボタンを押してください。[キャンセル]ボタンを押すと、何も処理されずにダイアログボックスが閉じられます。


バックアップデータとその履歴情報の削除が成功すると、ダイアログボックスに「バックアップ履歴の破棄に成功しました。」と表示されます。

バックアップデータとその履歴情報の削除が失敗すると、ダイアログボックスに「バックアップ履歴の破棄に失敗しました。」と表示されます。また、[詳細>>]ボタンをクリックして表示される画面に失敗原因を示すメッセージが表示されます。

メッセージの意味と対処方法については、「付録A メッセージと対処方法」を参照してください。


バックアップデータとその履歴情報の削除が失敗した場合は、すでに削除されたバックアップデータとその履歴情報を復旧しません。そのため、ロググループ内で、バックアップデータとその履歴情報が存在するボリュームと存在しないボリュームが混在する状態となります。
原因を取り除いた後に、再度バックアップデータとその履歴情報の削除を行ってください。

 

11.6.3 バックアップデータ削除の処理状況および処理結果の参

バックアップデータとその履歴情報の削除処理に対する処理状況および処理結果の参照を行います。

Symfowareデータベースのバックアップでは、処理状況および処理結果の参照を以下のいずれかで行うことができます。


業務ボリューム実行履歴画面の表示方法については、「第19章 バックアップ管理画面」の「業務ボリューム実行履歴画面」を参照してください。

 

SP実行履歴画面の表示方法については、「第19章 バックアップ管理画面」の「SP実行履歴画面」を参照してください。

 

それぞれの実行履歴画面は、バックアップ管理画面とは独立して表示されます。画面を閉じるには、[ファイル]メニューの[終了]を押すか、画面右上の[×]ボタンを押します。


業務ボリューム実行履歴画面またはSP実行履歴画面を表示させた後は、その画面に表示されている処理から、参照する処理を探してください。

実行履歴画面での表示情報は、自動的には更新されません。実行履歴画面にある[表示]メニューの[最新の情報に更新]を押すことで、表示情報を最新の情報に更新できます。

 

11.6.4 バックアップデータ削除の処理状況および処理結果の詳細情報の参

バックアップデータとその履歴情報の削除処理に対する処理状況および処理結果の詳細情報の参照を行います。

Symfowareデータベースのバックアップでは、処理状況および処理結果の詳細情報の参照を以下のいずれかで行うことができます。


業務ボリューム実行履歴画面の表示方法については、「第19章 バックアップ管理画面」の「業務ボリューム実行履歴画面」を参照してください。

 

SP実行履歴画面の表示方法については、「第19章 バックアップ管理画面」の「SP実行履歴画面」を参照してください。


以下に、参照する方法について説明します。

  1. バックアップデータの削除対象であるSymfowareデータベースのロググループに含まれる、1つの業務ボリュームに対する業務ボリューム実行履歴画面またはSP実行履歴画面を表示させます。
    (以下は、業務ボリューム実行履歴画面の例です。)
  2. 実行履歴画面に表示された処理のうち、詳細情報を参照する処理を選択します。

  3. 業務ボリューム実行履歴画面またはSP実行履歴画面にある[操作]メニューの[詳細情報]を選択します。すると、以下のようなダイアログボックスが表示されます。

  4. 詳細情報ダイアログボックスにある「OK」ボタンを押して操作を終了します。

 

11.7 バックアップポリシーの変

ロググループに対して設定されているバックアップポリシーの変更を行います。

Symfowareデータベースのバックアップでは、バックアップポリシーを変更をバックアップポリシーの初期設定と同様の手順で行うことができます。

バックアップポリシーの変更方法は、本章の「バックアップポリシーの設定」を参照してください。

 

バックアップポリシーの変更には、いくつか注意すべき事項があります。この注意事項については、「第3章 バックアップポリシー」の「バックアップポリシーの変更に関する注意事項」を参照してください。

 

11.8 バックアップポリシーの削

ロググループに対して設定されているバックアップポリシーの削除を行います。

Symfowareデータベースのバックアップでは、バックアップポリシーの削除をバックアップ管理画面で行うことができます。

Symfowareデータベースのバックアップでは、バックアップ運用するロググループのバックアップポリシーをSoftek AdvancedCopy Managerの swstbkpoldelコマンドによって、削除することはできません。

 

ロググループに含まれる業務ボリュームに対して、個別にバックアップポリシーの削除を行えません。

 

バックアップ履歴が存在するログクループのバックアップポリシーを削除すると失敗します。バックアップポリシーを削除する前に、指定するロググループのバックアップ履歴を削除してください。

 

バックアップデータとその履歴情報を削除する方法については、本章の「バックアップデータの削除」を参照してください。


バックアップ管理画面からバックアップポリシーを削除するには、以下の手順で行います。

  1. バックアップポリシーの削除対象であるSymfowareデータベースのロググループを保有している業務サーバに対する、業務ボリューム一覧画面を表示させます。
  2. 一覧に表示された業務ボリュームから、バックアップポリシーを削除するロググループを選択します。
    ロググループに含まれる1つの業務ボリュームを選択すると、ロググループに含まれるすべての業務ボリュームが反転表示されロググループが選択されます。

  3. 業務リューム一覧画面にある[操作]メニューの[バックアップポリシー削除]を選択します。すると、以下のようなダイアログボックスが表示されます。

  4. ダイアログボックスにある[OK]ボタンを押します。
    [OK]ボタンが押されると、バックアップポリシーの削除が行われます。
     

    操作を中止する場合は、ダイアログボックスにある[キャンセル]ボタンを押してください。[キャンセル]ボタンを押すと、何も処理されずにダイアログボックスが閉じられます。


バックアップポリシーの削除が成功すると、ダイアログボックスに「バックアップポリシーの削除に成功しました。」と表示されます。

バックアップポリシーの削除が失敗すると、ダイアログボックスに「バックアップポリシーの削除に失敗しました。」と表示されます。また、[詳細>>]ボタンをクリックして表示される画面に失敗原因を示すメッセージが表示されます。

メッセージの意味と対処方法については、「付録A メッセージと対処方法」を参照してください。

 

11.9 バックアップデータのテープへのコピー

バックアップデータのテープへのコピーにおける各操作について説明します。

Symfowareデータベースのバックアップでは、ディスクに存在するSymfowareデータベースのロググループから採取したバックアップデータをロググループ単位でテープへコピーします。

すでにバックアップデータがテープに存在する場合に、ディスクからテープへのコピーを行うと、同じ内容のバックアップデータがテープに作成されて新しいデュプリケートIDが割り当てられます。

Symfowareデータベースのバックアップ運用において、「ディスク保存世代超過処理」機能を使用できないため、バックアップデータをテープにて世代管理を行うことを推奨します。ディスクに存在する最新のバックアップデータをテープへコピーしてください。

ロググループに含まれる業務ボリュームのディスクのバックアップデータに対して、個別にテープへのコピーを行えません。

 

11.9.1 コピー対象の世代の特定

コマンドで特定世代のバックアップデータをテープへコピーする場合には、コピー対象のバックアップデータの世代番号を特定しておきます。それは、コマンドのオプションに、絶対世代番号または相対世代番号を指定する必要があるためです。

バックアップデータの履歴情報の特定は、本章の「バックアップデータの履歴情報の参照方法」を参照してください。

 

11.9.2 バックアップデータのテープへのコピーの実

ディスクに保存されているバックアップデータのテープへのコピーを行います。

Symfowareデータベースのバックアップでは、ディスクに保存されているバックアップデータのテープへのコピーを以下のいずれかで行うことができます。

 

11.9.2.1 コマンドの利用 

コマンドによって、ディスクに保存されているバックアップデータのテープへのコピーを行うには、dbuhistcopyコマンドを使用します。

 

■dbuhistcopyコマンドの利用

ダイレクトバックアップ が提供する dbuhistcopyコマンドを用いて、バックアップデータのテープへのコピーを行うことができます。dbuhistcopyコマンドは、業務サーバ上またはSSF/Backup Facility上で実行できます。

SSF/Backup Facility上で dbuhistcopyコマンドを実行する場合の実行例を示します。業務サーバ (server1) の保有するロググループ (LOG01/RDB1) に対して、テープへの書き込みポリシーに (AUTO) 、および書き込み先にテーププール名 (Pool21) を指定して、相対世代 (1) のバックアップ履歴をディスクからテープへコピーします。

# /opt/FJSVfbupp/usr/bin/dbuhistcopy -n -h server1 -g 1 -d dt -P AUTO -p Pool21 LOG01/RDB1
LOG01/RDB1 dbuhistcopy completed
#

業務サーバから dbuhistcopyコマンドを実行する場合は spcntl コマンドを使用します。上記の例と同じ操作を業務サーバから行うには、以下のように入力します。この時、-hオプション (業務サーバ指定) は指定できません。

# /opt/FJSVspcmd/usr/bin/spcntl dbuhistcopy -n -g 1 -d dt -P AUTO -p Pool21 LOG01/RDB1
LOG01/RDB1 dbuhistcopy completed
#

コピーするバックアップデータの相対世代番号または絶対世代番号については、あらかじめ 本章の「コピー対象の世代の特定」で説明する方法によって、確認してください。

 

dbuhistcopy コマンドの詳細については、「第14章 論理デバイスバックアップおよびSymfowareデータベースのバックアップのためのコマンド」の「dbuhistcopy (バックアップ履歴のコピー) 」を参照してください。

 

spcntlコマンドの詳細については、「第14章 論理デバイスバックアップおよびSymfowareデータベースのバックアップのためのコマンド」の「spcntl (業務サーバからの機能呼び出しコマンド) 」を参照してください。


テープへのコピー処理が失敗すると、コマンドを実行した端末に失敗した原因を示すメッセージが表示されます。

メッセージの意味と対処方法については、「付録A メッセージと対処方法」を参照してください。


テープへのコピー処理が失敗した場合、すでにテープのバックアップ履歴が作成された業務ボリュームのバックアップ履歴は残ります。そのため、ロググループ内で、バックアップ履歴が存在するボリュームと存在しないボリュームが混在する状態となります。

失敗したテープのバックアップ履歴を削除してください。そして、原因を取り除いた後に、再度バックアップデータのテープへのコピーを行ってください。

バックアップ履歴の削除については、本章の「バックアップデータの削除」を参照してください。

 

11.9.2.2 バックアップ管理画面の利用

バックアップ管理画面からディスクに保存されているバックアップデータのテープへのコピーを行うことができます。

バックアップデータのテープへのコピーは、以下の手順で行います。

  1. バックアップデータをコピーするSymfowareデータベースのロググループに含まれる、1つの業務ボリュームのバックアップ履歴一覧画面を表示させます。
  2. 一覧から、テープへコピーする世代 (バックアップデータ) を選択します。

  3. バックアップ履歴一覧画面にある[操作]メニューの[テープへコピー]を選択します。すると、以下の“テープへコピー”ダイアログボックスが表示されます。

  4. ダイアログボックスの各項目を入力します。コピー先の指定方法は、「“テープへコピー”ダイアログボックス入力方法 (コピー先がテーププールの場合) 」、または「“テープへコピー”ダイアログボックス入力方法 (コピー先がテープの場合) 」を参照してください。
     

    同じ世代のバックアップデータがすでにテープに保存されている場合、「有効期間」項目に値を設定してもその値は設定されず、すでにテープに保存されているバックアップデータの有効期間が設定されます。

     

    「書き込みポリシー」および「有効期限」については、「第3章 バックアップポリシー」の「書き込みポリシー」または「有効期間」を参照してください。


  5. 入力し終えたら、“テープへコピー”ダイアログボックスにある[OK]ボタンを押します。
    [OK]ボタンが押されると、テープへのコピー処理が開始されます。
     

    操作を中止する場合は、各ダイアログボックスにある[キャンセル]ボタンを押してください。[キャンセル]ボタンを押すと、何も処理されずにそのダイアログボックスが閉じられます。


テープへのコピー処理が成功すると、“テープへコピー”ダイアログボックスに「バックアップ履歴のコピーに成功しました。」と表示されます。

テープへのコピー処理が失敗すると、“テープへコピー”ダイアログボックスに「バックアップ履歴のコピーに失敗しました。」と表示されます。また、[詳細>>]ボタンを押して表示される画面に失敗原因を示すメッセージが表示されます。

メッセージの意味と対処方法については、「付録A メッセージと対処方法」を参照してください。


テープへのコピー処理が失敗した場合、すでにテープのバックアップ履歴が作成された業務ボリュームのバックアップ履歴は残ります。そのため、ロググループ内で、バックアップ履歴が存在するボリュームと存在しないボリュームが混在する状態となります。

失敗したテープのバックアップ履歴を削除してください。そして、原因を取り除いた後に、再度バックアップデータのテープへのコピーを行ってください。

バックアップ履歴の削除については、本章の「バックアップデータの削除」を参照してください。

 

11.9.2.3 “テープへコピー”ダイアログボックス入力方法 (コピー先がテーププールの場合)

コピー先をテーププールとする場合の“テープへコピー”ダイアログボックスの入力は、以下の手順で行います。

  1. 「コピー先テープ指定」の“テーププール”ラジオボタンを押します。
  2. 「コピー先テーププール名」に、コピー先とするテーププールを指定します。

 

11.9.2.4 “テープへコピー”ダイアログボックス入力方法 (コピー先がテープの場合)

コピー先をテープとする場合の“テープへコピー”ダイアログボックスの入力は、以下の手順で行います。

  1. 「コピー先テープ指定」の“テープ”ラジオボタンを押します。
  2. 「コピー先テーププール名」に、コピー先とするテープの含まれるテーププールを指定します。
  3. 「コピー先テープ指定」の“テープ”ラジオボタンの横にある[設定]ボタンを押します。すると、以下のダイアログボックスが表示されます。このダイアログボックスでの表示項目は、表11.8 で説明します。

  4. 表示されたテープのうち、コピー先とするテープを選択します。
  5. ダイアログボックスにある[設定]ボタンを押し、ダイアログボックスを閉じます。
     

    操作を中止する場合は、各ダイアログボックスにある[キャンセル]ボタンを押してください。[キャンセル]ボタンを押すと、何も処理されずにそのダイアログボックスが閉じられます。


[表11.8 “テープ設定”ダイアログボックスの表示項目 ]

表示項目名

説明

テープ名

テープに付けられた名前です。

書き込み可能サイズ

このテープの書き込み可能データサイズです。

使用状況

このテープの使用状況です。以下のいずれかが表示されます。

  • 未使用

バックアップデータが格納されていません。

  • 一部使用中

バックアップデータが格納されています。
まだ追加書き込みできる空き容量があります。


選択するテープの数は、バックアップに必要なテープの見積もり数より多くなる場合でも、使用する磁気テープライブラリシステムの“ドライブ数”より必ず多くなるように選択をしてください。選択しなかった場合、バックアップデータのテープへのコピーが失敗します。

 

11.9.3 テープへのコピーの処理状況および処理結果の参

バックアップデータのテープへのコピー処理に対する処理状況および処理結果の参照を行います。

Symfowareデータベースのバックアップでは、処理状況および処理結果の参照を以下のいずれかで行うことができます。


業務ボリューム実行履歴画面の表示方法については、「第19章 バックアップ管理画面」の「業務ボリューム実行履歴画面」を参照してください。

 

SP実行履歴画面の表示方法については、「第19章 バックアップ管理画面」の「SP実行履歴画面」を参照してください。

 

それぞれの実行履歴画面は、バックアップ管理画面とは独立して表示されます。画面を閉じるには、[ファイル]メニューの[終了]を押すか、画面右上の[×]ボタンを押します。


業務ボリューム実行履歴画面またはSP実行履歴画面を表示させた後は、その画面に表示されている処理から、参照する処理を探してください。

実行履歴画面での表示情報は、自動的には更新されません。実行履歴画面にある[表示]メニューの[最新の情報に更新]を押すことで、表示情報を最新の情報に更新できます。

 

11.9.4 テープへのコピーの処理状況および処理結果の詳細情報の参

バックアップデータのテープへのコピー処理に対する処理状況および処理結果の詳細情報の参照を行います。

Symfowareデータベースのバックアップでは、処理状況および処理結果の詳細情報の参照を以下のいずれかで行うことができます。


業務ボリューム実行履歴画面の表示方法については、「第19章 バックアップ管理画面」の「業務ボリューム実行履歴画面」を参照してください。

 

SP実行履歴画面の表示方法については、「第19章 バックアップ管理画面」の「SP実行履歴画面」を参照してください。


以下に、参照する方法について説明します。

  1. バックアップデータをコピーするSymfowareデータベースのロググループに含まれる、1つの業務ボリュームに対する業務ボリューム実行履歴画面またはSP実行履歴画面を表示させます。
    (以下は、SP実行履歴画面の例です。)
  2. 実行履歴画面に表示された処理のうち、詳細情報を参照する処理を選択します。

  3. 業務ボリューム実行履歴画面またはSP実行履歴画面にある[操作]メニューの[詳細情報]を選択します。すると、以下のようなダイアログボックスが表示されます。
     
  4. 詳細情報ダイアログボックスにある「OK」ボタンを押して操作を終了します。

 

11.9.5 バックアップデータのテープへのコピー処理のキャンセ

バックアップデータのテープへのコピー処理のキャンセルを行います。

Symfowareデータベースのバックアップでは、実行中のテープへのコピー処理のキャンセルを以下のいずれかで行うことができます。


業務ボリューム実行履歴画面の表示方法については、「第19章 バックアップ管理画面」の「業務ボリューム実行履歴画面」を参照してください。

 

SP実行履歴画面の表示方法については、「第19章 バックアップ管理画面」の「SP実行履歴画面」を参照してください。


以下に、キャンセルする方法について説明します。

  1. コピー処理をキャンセルするSymfowareデータベースのロググループに含まれる、1つの業務ボリュームに対する、業務ボリューム実行履歴画面またはSP実行履歴画面を表示させます。
    (以下は、SP実行履歴画面の例です。)
  2. 実行履歴画面に表示された処理のうち、キャンセルする処理を選択します。

  3. 業務ボリューム実行履歴画面またはSP実行履歴画面にある[操作]メニューの[キャンセル]を選択します。すると、以下の“キャンセル (テープへコピー) ”ダイアログボックスが表示されます。

  4. ダイアログボックスにある[OK]ボタンを押します。
    [OK]ボタンが押されると、テープへのコピー処理がキャンセルされます。
     

    操作を中止する場合は、ダイアログボックスにある[キャンセル]ボタンを押してください。[キャンセル]ボタンを押すと、何も処理されずにダイアログボックスが閉じられます。


テープへのコピー処理のキャンセルが成功すると、ダイアログボックスに「テープへコピーのキャンセルに成功しました。」と表示されます。

テープへのコピー処理のキャンセルが失敗すると、ダイアログボックスに「テープへコピーのキャンセルに失敗しました。」と表示されます。また、[詳細>>]ボタンを押して表示される画面に失敗原因を示すメッセージが表示されます。

メッセージの意味と対処方法については、「付録A メッセージと対処方法」を参照してください。


ディスクからテープへのコピーをキャンセルするとコピー処理の状況により、すでにテープへのバックアップデータの保存が完了している業務ボリュームに対しては、そのバックアップ履歴が作成されます。よって、ロググループ内でバックアップ履歴が存在する業務ボリュームとバックアップ履歴が存在しない業務ボリュームが混在する不完全な状況となります。その場合は、不完全な状況のテープに対してバックアップ履歴の削除を行ってください。

バックアップ履歴の削除については、本章の「バックアップデータの削除」を参照してください。

 


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