ダイレクトバックアップ使用手引書 - SPシリーズ - |
目次
索引
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論理デバイスバックアップおよびSymfowareデータベースのバックアップ運用を行うためのコマンドについて説明します。これらのコマンドは、SSF/Backup Facility上または業務サーバ上で実行可能なコマンドです。
|
論理デバイスバックアップおよびSymfowareデータベースのバックアップ以外のバックアップ運用において、本章のコマンドは使用できません。 |
業務サーバ上でコマンドを実行する場合、特定のコマンド以外は spcntl コマンドを使用します。
/opt/FJSVspcmd/usr/bin/spcntl コマンドに続けて、機能名(ダイレクトバックアップのコマンド名 )、そのコマンドのオプションを記述します。
|
spcntl コマンドを使用するコマンドの詳細については、本章の「spcntl (業務サーバからの機能呼び出しコマンド) 」を参照してください。 |
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|
|
クラスタ環境で論理デバイスバックアップおよびSymfowareデータベースのバックアップのためのコマンドを実行する場合、当該コマンドを実行するサーバにログインした時に環境変数SWSTGNODEの設定を行ってから実行してください。bshの場合、環境変数の設定方法は以下のとおりです。 |
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|
業務サーバのプラットフォームがHP-UX, AIXの場合、各コマンドの「Device-Name」には ボリュームグループまたは物理ボリュームを指定してください。 |
/opt/FJSVspcmd/usr/bin/spcntl “機能名” “オプション”
このコマンドにより、業務サーバからその業務サーバが管理する業務ボリュームに対して、SSF/Backup Facility上のコマンドを“機能名”に指定して実行することができます。
“機能名”に指定できるコマンドを以下に示します。
機能名 |
説明 |
dbubackup |
バックアップを行う。 |
dbuhistdisp |
バックアップ履歴の表示。 |
dbuhistcopy |
バックアップ履歴のコピー。 |
dbuhistdel |
バックアップ履歴の削除。 |
dbustartsync |
バックアップ同期処理の開始。 |
dbucancelsync |
バックアップ同期処理のキャンセル。 |
dbusyncstat |
バックアップ同期処理の実行状況の表示。 |
“オプション”は、“機能名”に指定したコマンドのオプションです。
ただし、-h オプションにより、業務サーバを指定してコマンドを実行するとエラーになります。
このコマンドは、業務サーバに搭載された以下のプラットフォームにおいて実行できます。
プラットフォーム |
インストール先 |
Windows NT Server 4.0 |
ユーザの指定 |
Solaris 2.6 OS から Solaris 10 OS(※)まで |
/opt/FJSVspcmd |
※: |
Solaris 10 OSはグローバルゾーンのみサポート |
|
Symfowareデータベースのバックアップ運用では、Windows, HP-UX, AIX の業務サーバをサポートしていません。 |
|
|
|
本章では、Solaris OS版にそった 記述をしています。 |
使用例を説明します。
# /opt/FJSVspcmd/usr/bin/spcntl dbubackup /dev/dsk/c1t0d3s6
/dev/dsk/c1t0d3s6 dbubackup completed
#
このコマンドは、以下の終了ステータスを返します。
0 |
正常終了 |
|
>0 |
エラーが発生した |
業務サーバ名に日本語を使用してこのコマンドを実行する場合は、実行する端末の文字コードを以下のとおり設定してください。
このコマンドは、論理デバイスバックアップおよびSymfowareデータベースのバックアップ以外のバックアップ運用において使用できません。
/opt/FJSVfbupp/usr/bin/dbubackup -h Storage-Server Device-Name
/opt/FJSVfbupp/usr/bin/dbubackup -n -h Storage-Server [-k] Log-Group-Name[/RDB-Name]
このコマンドは、指定した業務ボリューム/ロググループ単位でバックアップを行うコマンドです。コマンドを実行するとバックアップポリシーの設定にしたがって、バックアップ処理が行われます。
バックアップポリシーを設定していない状態でこのコマンドを実行すると、ダイレクトバックアップサーバが保持しているバックアップポリシーのデフォルト値にしたがってバックアップが行われます。
|
業務ボリュームに設定されているバックアップポリシーの内容については、以下のいずれかを参照してください。
|
以下のオプションを指定することができます。
オプション |
説明 |
-n |
ロググループのバックアップを行う場合に指定してください。 |
-h |
業務サーバ名を Storage-Server に指定します。 |
-k |
“参照ダンプ”によるバックアップを行います。このオプションを省略した場合は、“通常ダンプ”でバックアップを行います。 |
|
Symfowareコマンドについては、『Symfoware (R) Server RDBコマンドリファレンス』を参照してください。 |
以下のオペランドを指定することができます。
オペランド |
説明 |
Device-Name |
バックアップする業務ボリュームを指定します。 |
Log-Group-Name[RDB-Name] |
Log-Group-Name にバックアップするロググループ名を指定します。 |
使用例を説明します。
# /opt/FJSVfbupp/usr/bin/dbubackup -h server1 /dev/dsk/c1t0d3s6
/dev/dsk/c1t0d3s6 dbubackup completed
#
# /opt/FJSVfbupp/usr/bin/dbubackup -n -h server1 LOG01/RDB1
LOG01/RDB1 dbubackup completed
#
このコマンドは、以下の終了ステータスを返します。
0 |
正常終了 |
|
>0 |
エラーが発生した |
テープを利用したバックアップ処理が行われる場合は、このコマンドが正常終了してもバックアップ処理が完了していないことがあります。テープを利用したバックアップ処理を行う場合は、このコマンドが正常終了してもバックアップ管理画面などで処理状況や処理結果を確認するようにしてください。
バックアップポリシーの「バックアップエンジン」を“EC”または“EC (SUSPEND) ”、および「バックアップ同期処理開始」を“手動”に設定してこのコマンドを実行した場合、業務ボリューム/ロググループのバックアップ同期処理が開始されていない場合は、バックアップ処理が失敗します。
また、業務ボリューム/ロググループのバックアップ同期処理が開始されていても完全に等価性維持状態になっていない場合も、バックアップ処理が失敗します。
ロググループに含まれる業務ボリュームに対して、個別にバックアップを行えません。
Symfowareデータベースのバックアップではバックアップ先論理ユニットの定義が行われていないと、バックアップを行うことはできません。
|
バックアップ先論理ユニットの定義については、「第11章 Symfowareデータベースのバックアップ運用操作」の「バックアップ先論理ユニットの定義」を参照してください。 |
このコマンドを強制終了させても、ダイレクトバックアップサーバが受け付け済みのバックアップ要求をキャンセルすることはできません。
|
バックアップ処理のキャンセルについては、以下のいずれかを参照してください。
|
このコマンドでは、論理デバイスバックアップおよびSymfowareデータベースのバックアップ以外のバックアップ運用において、バックアップを行えません。
swstbackup、swstrestore
/opt/FJSVfbupp/usr/bin/dbuhistdisp -h Storage-Server [-j] [Device-Name]
/opt/FJSVfbupp/usr/bin/dbuhistdisp -n -h Storage-Server [-j] [Log-Group-Name[/RDB-Name]]
/opt/FJSVfbupp/usr/bin/dbuhistdisp -N -h Storage-Server [Log-Group-Name[/RDB-Name]]
バックアップ運用において採取されたバックアップ履歴情報を 業務ボリューム/ロググループ単位で表示するコマンドです。
このコマンドが出力する情報の意味は以下のとおりです。
表示項目 |
説明 |
|
Server |
業務サーバ名を表示します。 |
|
Device |
業務ボリュームのブロックデバイス名を表示します。 |
|
Mount-Point |
デバイスのマウントポイントを表示します。 |
|
Generation |
バックアップデータの相対世代番号です。 |
|
Version |
バックアップデータの絶対世代番号です。 |
|
Backup-Date |
ダイレクトバックアップサーバがバックアップを開始した日時です。 |
|
Backup-Device |
バックアップ先媒体の情報を 以下のいずれかの形式で表示します。 |
|
|
「disk/----」と表示します。 |
|
|
「----/tape」と表示します。 |
|
|
「disk/tape」と表示します。 |
|
-j オプション指定時にバックアップ先テープ名が複数存在する場合、“テープ名”をコンマ(,)で区切って表示します。 |
||
EC/OPCstatus |
バックアップの実コピーの実行状況によって、以下のいずれかが表示されます。 |
|
|
実コピー中です。 |
|
|
実コピーが正常終了しました。 |
|
|
実コピーが失敗しました。 |
|
EC/OPCexecute |
バックアップの実コピー完了率によって、以下のいずれかが表示されます。 |
|
|
実コピー完了率をパーセンテージ“nn%” (0〜99) で、表示します。 |
|
|
実コピー完了率は、“100%”と表示します。 |
|
|
「----」を表示します。 |
|
ArcSerial |
ロググループをバックアップした場合に以下のいずれかを表示します。
|
|
DiskGen |
ロググループ単位でのディスク履歴の存在状態を以下のいずれかで表示します。 |
|
|
ロググループ単位でのディスク履歴がすべて揃っています。 |
|
|
ロググループ単位でのディスク履歴が、一部の業務ボリュームで存在しません。 |
|
|
該当世代のディスク履歴が、すべての業務ボリュームに存在しません。 |
|
TapeGen |
ロググループ単位でのテープ履歴の存在状態を以下のいずれかで表示します。 |
|
|
ロググループ単位でのテープ履歴がすべて揃っています。 |
|
|
ロググループ単位でのテープ履歴が、一部の業務ボリュームで存在しません。 |
|
|
該当世代のテープ履歴が、すべての業務ボリュームに存在しません。 |
以下のオプションを指定することができます。
オプション |
説明 |
-n |
ロググループのバックアップ履歴を業務ボリューム単位で表示します。 |
-N |
ロググループのバックアップ履歴をロググループ単位で表示します。 |
-h |
業務サーバ名を Storage-Server に指定します。 |
-j |
バックアップ先の表示を バックアップ先媒体名(論理ユニット名、テープ名)に切り替えます。 |
以下のオペランドを指定することができます。このオペランドは省略することもできます。
オペランド |
説明 |
Device-Name |
バックアップ履歴情報を表示する業務ボリュームを指定します。 |
Log-Group-Name[RDB-Name] |
Log-Group-Name にバックアップ履歴情報を表示するロググループ名を指定します。 |
使用例を説明します。
# /opt/FJSVfbupp/usr/bin/dbuhistdisp -h server1 /dev/dsk/c1t0d3s6
Server= |
server1 |
Device= |
/dev/dsk/c1t0d3s6 |
Mount-Point= |
/mnt1 |
||||
Gen |
Ver |
BackupDate |
BackupDevice |
EC/OPCstatus |
EC/OPCexecute |
||||
1 |
10 |
2001/10/22 20:00 |
disk/---- |
executing |
80% |
#
# /opt/FJSVfbupp/usr/bin/dbuhistdisp -h server1 -j /dev/dsk/c1t0d3s6
Server= |
server1 |
Device= |
/dev/dsk/c1t0d3s6 |
Mount-Point= |
/mnt1 |
|||
Gen |
Ver |
BackupDate |
BackupDevice |
EC/OPCstatus |
EC/OPCexecute |
|||
1 |
3 |
2001/10/10 23:00 |
GR01:OLU0099/---- |
succeeded |
100% |
#
# /opt/FJSVfbupp/usr/bin/dbuhistdisp -N -h server1 LOG01/RDB1
Server = |
server1 |
Device = |
---- |
Mount-Point = |
LOG01/RDB1 |
|||||||
Gen |
Ver |
BackupDate |
BackupDevice |
EC/OPCstatus |
EC/OPCexecute |
ArcSerial |
DiskGen |
TapeGen |
||||
1 |
13 |
2002/11/12 01:00 |
disk/---- |
executing |
50% |
reference |
complete |
---- |
||||
2 |
12 |
2002/11/11 01:00 |
disk/---- |
succeeded |
100% |
23 |
complete |
---- |
#
# /opt/FJSVfbupp/usr/bin/dbuhistdisp -n -h server1 LOG01/RDB1
Server = |
server1 |
Device = |
/dev/dsk/c1t0d3s1 |
Mount-Point = |
LOG01/RDB1 |
|||||
Gen |
Ver |
BackupDate |
BackupDevice |
EC/OPCstatus |
EC/OPCexecute |
ArcSerial |
||||
1 |
13 |
2002/11/12 01:00 |
disk /---- |
executing |
50% |
reference |
||||
2 |
12 |
2002/11/11 01:00 |
disk /---- |
succeeded |
100% |
23 |
||||
Server = |
server1 |
Device = |
/dev/dsk/c1t0d3s2 |
Mount-Point = |
LOG01/RDB1 |
|||||
Gen |
Ver |
BackupDate |
BackupDevice |
EC/OPCstatus |
EC/OPCexecute |
ArcSerial |
||||
1 |
13 |
2002/11/12 01:00 |
disk /---- |
executing |
50% |
reference |
||||
2 |
12 |
2002/11/11 01:00 |
disk /---- |
succeeded |
100% |
23 |
||||
Server = |
server1 |
Device = |
/dev/dsk/c1t0d3s3 |
Mount-Point = |
LOG01/RDB1 |
|||||
Gen |
Ver |
BackupDate |
BackupDevice |
EC/OPCstatus |
EC/OPCexecute |
ArcSerial |
||||
1 |
13 |
2002/11/12 01:00 |
disk /---- |
executing |
50% |
reference |
||||
2 |
12 |
2002/11/11 01:00 |
disk /---- |
succeeded |
100% |
23 |
#
# /opt/FJSVfbupp/usr/bin/dbuhistdisp -n -h server1 -j LOG01/RDB1
Server = |
server1 |
Device = |
/dev/dsk/c1t0d3s1 |
Mount-Point = |
LOG01/RDB1 |
|||||
Gen |
Ver |
BackupDate |
BackupDevice |
EC/OPCstatus |
EC/OPCexecute |
ArcSerial |
||||
1 |
13 |
2002/11/12 01:00 |
GR001:OLU0001 /---- |
executing |
50% |
reference |
||||
2 |
12 |
2002/11/11 01:00 |
GR001:OLU0001 /---- |
succeeded |
100% |
23 |
||||
Server = |
server1 |
Device = |
/dev/dsk/c1t0d3s2 |
Mount-Point = |
LOG01/RDB1 |
|||||
Gen |
Ver |
BackupDate |
BackupDevice |
EC/OPCstatus |
EC/OPCexecute |
ArcSerial |
||||
1 |
13 |
2002/11/12 01:00 |
GR001:OLU0001 /---- |
executing |
50% |
reference |
||||
2 |
12 |
2002/11/11 01:00 |
GR001:OLU0001 /---- |
succeeded |
100% |
23 |
||||
Server = |
server1 |
Device = |
/dev/dsk/c1t0d3s3 |
Mount-Point = |
LOG01/RDB1 |
|||||
Gen |
Ver |
BackupDate |
BackupDevice |
EC/OPCstatus |
EC/OPCexecute |
ArcSerial |
||||
1 |
13 |
2002/11/12 01:00 |
GR001:OLU0001 /---- |
executing |
50% |
reference |
||||
2 |
12 |
2002/11/11 01:00 |
GR001:OLU0001 /---- |
succeeded |
100% |
23 |
#
このコマンドは、以下の終了ステータスを返します。
0 |
正常終了 |
|
>0 |
エラーが発生した |
バックアップ先が“両方”の場合は、バックアップコマンドが正常終了していても、テープへのバックアップデータを書き込み中の場合があります。このような状態ではまだ履歴情報が登録されていないため、このコマンドを実行しても正確な履歴情報は表示されません。
バックアップ先が“テープ”の場合は、テープへのバックアップが完全に終了しないとバックアップ履歴情報として表示しません。
実コピーの実行状況(“EC/OPCstatus”欄に表示される状態)が“failed” の場合、ハードウェアトラブルが考えられます。富士通技術員に連絡してください。
ハードウェアトラブルを解消した後、バックアップデータの削除を行ってください。
|
バックアップデータの削除については、以下のいずれかを参照してください。
|
このコマンドでは、論理デバイスバックアップおよびSymfowareデータベースのバックアップ以外のバックアップ運用において採取したバックアップ履歴情報を表示することはできません。
swstbackup、dbubackup、swsthistdel、dbuhistdel
/opt/FJSVfbupp/usr/bin/dbuhistdel -h Storage-Server {-g generation | -v version | -z } [-m { DISK | TAPE | BOTH }] Device-Name
/opt/FJSVfbupp/usr/bin/dbuhistdel -n -h Storage-Server { -g generation | -v version | -z } [-m {DISK | TAPE | BOTH}] Log-Group-Name[/RDB-Name]
バックアップ運用において採取されたバックアップデータとその履歴情報を削除するコマンドです。
このコマンドでは、指定した業務ボリューム/ロググループから採取した特定の世代、またはすべての世代のバックアップデータとその履歴情報を削除できます。
また、指定する特定世代のバックアップデータとその履歴情報が、ディスクとテープの両方に保存されている場合は、削除する媒体を指定することもできます。
以下のオプションを指定することができます。青色で記述している文字列は、実際にそのオプションに指定できる文字列であることを示します。
オプション |
説明 |
-n |
ロググループのバックアップデータとその履歴情報の削除を行う場合に指定してください。 |
-h |
業務サーバ名を Storage-Server に指定します。 |
-g |
削除するバックアップデータの相対世代番号を generation に指定します。 |
-v |
削除するバックアップデータの絶対世代番号を version に指定します。 |
-z |
すべてのバックアップデータとその履歴情報を削除します。 |
-m |
削除するバックアップデータの世代のうち、どの媒体に格納されたデータを削除するかを指定します。
|
以下のオペランドを指定することができます。
オペランド |
説明 |
Device-Name |
バックアップデータとその履歴情報を削除する業務ボリュームを指定します。 |
Log-Group-Name[RDB-Name] |
Log-Group-Name にバックアップデータとその履歴情報を削除するロググループ名を指定します。 |
使用例を説明します。
# /opt/FJSVfbupp/usr/bin/dbuhistdel -h server1 -g 2 -m TAPE /dev/dsk/c1t0d3s6
/dev/dsk/c1t0d3s6 dbuhistdel completed
#
# /opt/FJSVfbupp/usr/bin/dbuhistdel -n -h server1 -v 1 -m DISK LOG01/RDB1
LOG01/RDB1 dbuhistdel completed
#
このコマンドは、以下の終了ステータスを返します。
0 |
正常終了 |
|
>0 |
エラーが発生した |
一度削除したバックアップデータとその履歴情報は元に戻せません。
ロググループに含まれる業務ボリュームに対して、個別にバックアップ履歴の削除を行えません。
バックアップポリシーの「複写数」に“1”以上を設定してテープにバックアップした場合、同じ世代のバックアップデータを複数のテープに保存 (クローン媒体) できます。しかし、このコマンドではクローン媒体に保存されている、同じ世代のバックアップデータに対して個別に削除を行えません。
|
クローン媒体の詳細については、「第6章 その他の機能」の「クローン媒体の管理」を参照してください。 |
このコマンドを強制終了させても、ダイレクトバックアップサーバが受け付け済みの削除要求をキャンセルすることはできません。
このコマンドでは、論理デバイスバックアップおよびSymfowareデータベースのバックアップ以外のバックアップ運用において採取した、バックアップデータとその履歴情報を削除することはできません。
swstbackup、dbubackup、dbuhistdisp
/opt/FJSVfbupp/usr/bin/dbustartsync -h Storage-Server Device-Name
/opt/FJSVfbupp/usr/bin/dbustartsync -n -h Storage-Server Log-Group-Name[/RDB-Name]
このコマンドは、指定した業務ボリューム/ロググループに対してバックアップ同期処理の開始およびレジューム(再開)を指示するコマンドです。
このコマンドは、バックアップポリシーの「バックアップエンジン」が“EC”または“EC (SUSPEND) ”、および「バックアップ同期処理開始」が“手動”に設定されている場合に実行できます。
以下のオプションを指定することができます。
オプション |
説明 |
-n |
ロググループのバックアップ同期処理の開始を行う場合に指定します。 |
-h |
業務サーバ名を Storage-Server に指定します。 |
以下のオペランドを指定することができます。
オペランド |
説明 |
Device-Name |
バックアップ同期処理を開始する業務ボリュームを指定します。 |
Log-Group-Name[RDB-Name] |
Log-Group-Name にバックアップ同期処理を開始するロググループ名を指定します。 |
使用例を説明します。
# /opt/FJSVfbupp/usr/bin/dbustartsync -h server1 /dev/dsk/c1t0d3s6
/dev/dsk/c1t0d3s6 dbustartsync completed
#
# /opt/FJSVfbupp/usr/bin/dbustartsync -n -h server1 LOG01/RDB1
LOG01/RDB1 dbustartsync completed
#
このコマンドは、以下の終了ステータスを返します。
0 |
正常終了 |
|
>0 |
エラーが発生した |
バックアップ運用においてECまたはECのSuspend/Resume機能を利用する場合は、バックアップを行う前にこのコマンドにより、業務ボリューム/ロググループを等価性維持状態にしておいてください。
すでに等価性維持状態の業務ボリューム/ロググループに対してこのコマンドを実行できません。
バックアップポリシーの「バックアップ同期処理開始」に“自動”を設定した場合は、自動的にバックアップ同期処理が開始されるため、このコマンドを実行しないでください。
ロググループに含まれる業務ボリュームに対して、個別にバックアップ同期処理の開始を行えません。
Symfowareデータベースのバックアップではバックアップポリシーの「バックアップエンジン」 に“EC (SUSPEND) ”、および「バックアップ先」に“ディスク”または“両方”を設定し、バックアップデータが“ディスク”に存在する場合、バックアップ同期処理の開始を行うことはできません。“ディスク”のバックアップデータを削除してください。
|
バックアップデータの削除については、「第11章 Symfowareデータベースのバックアップ運用操作」の「バックアップデータの削除」を参照してください。 |
Symfowareデータベースのバックアップではバックアップ先論理ユニットの定義が行われていないと、バックアップ同期処理の開始を行うことはできません。
|
バックアップ先論理ユニットの定義については、「第11章 Symfowareデータベースのバックアップ運用操作」の「バックアップ先論理ユニットの定義」を参照してください。 |
ECがサポートされていない ETERNUS3000,GR seriesに存在する業務ボリューム/ロググループを指定して実行すると、このコマンドはエラーになります。
このコマンドを強制終了させても、ダイレクトバックアップサーバが受け付け済みのバックアップ同期処理の開始要求をキャンセルすることはできません。
|
バックアップ同期処理のキャンセルについては、以下のいずれかを参照してください。
|
このコマンドでは、論理デバイスバックアップおよびSymfowareデータベースのバックアップ以外のバックアップ運用において、バックアップ同期処理を開始することはできません。
swstbackup、dbubackup、dbucancelsync
/opt/FJSVfbupp/usr/bin/dbucancelsync -h Storage-Server [-E EC-ID] Device-Name
/opt/FJSVfbupp/usr/bin/dbucancelsync -n -h Storage-Server [-E EC-ID] Log-Group-Name[/RDB- Name]
このコマンドは、指定した業務ボリューム/ロググループに対するバックアップ同期処理をキャンセルするコマンドです。
以下のオプションを指定することができます。
オプション |
説明 |
-n |
ロググループのバックアップ同期処理のキャンセルを行う場合に指定します。 |
-h |
業務サーバ名を Storage-Server に指定します。 |
-E |
バックアップ同期処理IDをEC-IDに指定してバックアップ同期処理のキャンセルを行います。 |
|
-Eオプションを指定しなかった場合は、バックアップ同期処理IDが最小のバックアップ同期処理がキャンセルされます。 |
|
|
|
EC-IDで指定するバックアップ同期処理IDは、以下のいずれかで確認してください。
|
以下のオペランドを指定することができます。
オペランド |
説明 |
Device-Name |
バックアップ同期処理をキャンセルする業務ボリュームを指定します。 |
Log-Group-Name[RDB-Name] |
Log-Group-Name にバックアップ同期処理をキャンセルするロググループ名を指定します。 |
使用例を説明します。
# /opt/FJSVfbupp/usr/bin/dbucancelsync -h server1 /dev/dsk/c1t0d3s6
/dev/dsk/c1t0d3s6 dbucancelsync completed
#
# /opt/FJSVfbupp/usr/bin/dbucancelsync -h server1 -E 2 /dev/dsk/c1t0d3s6
/dev/dsk/c1t0d3s6 dbucancelsync completed
#
# /opt/FJSVfbupp/usr/bin/dbucancelsync -n -h server1 LOG01/RDB1
LOG01/RDB1 dbucancelsync completed
#
# /opt/FJSVfbupp/usr/bin/dbucancelsync -n -h server1 -E 1 LOG01/RDB1
LOG01/RDB1 dbucancelsync completed
#
このコマンドは、以下の終了ステータスを返します。
0 |
正常終了 |
|
>0 |
エラーが発生した |
バックアップ同期処理を開始していない業務ボリューム/ロググループに対してこのコマンドを実行すると、このコマンドはエラーになります。
バックアップポリシーの「バックアップ同期処理開始」が“自動”に設定されている場合は、このコマンドでバックアップ同期処理をキャンセルすることはできません。バックアップ同期処理をキャンセルするには、バックアップポリシーの「バックアップ同期処理開始」を“手動”に変更します。この操作を行うことで、自動的にバックアップ同期処理がキャンセルされます。
バックアップ同期処理をキャンセルすると、業務ボリューム/ロググループの等価性維持状態およびサスペンド状態が失われます。再度バックアップ同期処理を開始しても、等価性維持状態にするための処理が最初から行われます。キャンセルを行う前に、等価性維持状態にするのにかかる時間のことを十分考慮してください。
ロググループに含まれる業務ボリュームに対して、個別にバックアップ同期処理のキャンセルを行えません。
ECがサポートされていない ETERNUS3000,GR seriesに存在する業務ボリューム/ロググループを指定して実行すると、このコマンドはエラーになります。
このコマンドを強制終了させても、ダイレクトバックアップサーバが受け付け済みのバックアップ同期処理のキャンセル要求をキャンセルすることはできません。
このコマンドでは、論理デバイスバックアップおよびSymfowareデータベースのバックアップ以外のバックアップ運用において開始された、バックアップ同期処理をキャンセルすることはできません。
swstbackup、dbubackup、dbustartsync
/opt/FJSVfbupp/usr/bin/dbusyncstat -h Storage-Server [Device-Name]
/opt/FJSVfbupp/usr/bin/dbusyncstat -n -h Storage-Server Log-Group-Name[/RDB-Name]
このコマンドは、指定された業務ボリューム/ロググループに対して開始されている、バックアップ同期処理の状況を表示するコマンドです。
このコマンドが出力する情報の意味は以下のとおりです。
表示項目 |
説明 |
|
Server |
業務サーバ名を表示します。 |
|
Transaction-Disk |
業務ボリュームのブロックデバイス名を表示します。 |
|
Backup-Disk |
バックアップ先のディスク名を表示します。以下のいずれかが表示されます。 |
|
|
論理ユニット名称を「ディスクアレイ装置名:論理ユニット名」の形式で表示します。 |
|
|
「----」を表示します。 |
|
Status |
バックアップ同期処理の実行状態を表示します。以下のいずれかが表示されます。 |
|
|
同期処理中ではありません。 |
|
|
同期処理中です。 |
|
|
サスペンドしています。 |
|
|
等価性維持状態です。 |
|
|
同期処理が異常終了しています。 |
|
|
同期処理が処理が存在しません。ダイレクトバックアップは同期処理の開始を指令したにもかかわらず、指令が受け付けられていない状態です。 |
|
Execute |
バックアップ同期処理のコピー実行状況を表示します。以下のいずれかが表示されます。 |
|
|
コピー実行状況をパーセンテージ“nn%” (0〜99) で、表示します。 |
|
|
コピー実行状況は、“100%” と表示します。 |
|
|
「----」を表示します。 |
|
EC-ID |
バックアップ同期処理IDを表示します。 |
以下のオプションを指定することができます。
オプション |
説明 |
-n |
ロググループのバックアップ同期処理の実行状況の表示を行う場合に指定します。指定したロググループに含まれるすべての業務ボリュームの実行状況が表示されます。 |
-h |
業務サーバ名を Storage-Server に指定します。 |
以下のオペランドを指定することができます。このオペランドは省略することもできます。
オペランド |
説明 |
Device-Name |
バックアップ同期処理の実行状況を表示する業務ボリュームを指定します。 |
Log-Group-Name[RDB-Name] |
Log-Group-Name にバックアップ同期処理の実行状況を表示するロググループ名を指定します。 RDBシステム名を命名して運用している場合は、ロググループ名の後に“/”を区切り文字としてRDB-Nameで指定します。ただし、RDBシステム名が無い場合は“/”以降を省略します。 |
使用例を説明します。
# /opt/FJSVfbupp/usr/bin/dbusyncstat -h server1 /dev/dsk/c1t0d3s6
Server |
Transaction-Disk |
Backup-Disk |
Status |
Execute |
EC-ID |
server1 |
/dev/dsk/c1t0d3s6 |
GR01:OLU0003 |
executing |
80% |
1 |
#
# /opt/FJSVfbupp/usr/bin/dbusyncstat -h server1 /dev/dsk/c1t0d3s6
Server |
Transaction-Disk |
Backup-Disk |
Status |
Execute |
EC-ID |
server1 |
/dev/dsk/c1t0d3s6 |
GR01:OLU0003 |
executing |
80% |
1 |
server1 |
/dev/dsk/c1t0d3s6 |
GR01:OLU0004 |
suspended |
---- |
2 |
server1 |
/dev/dsk/c1t0d3s6 |
GR01:OLU0005 |
suspended |
---- |
3 |
#
# /opt/FJSVfbupp/usr/bin/dbusyncstat -n -h server1 LOG01/RDB1
Server |
Transaction-Disk |
Backup-Disk |
Status |
Execute |
EC-ID |
server1 |
/dev/dsk/c0t0d0s3 |
GR01:OLU0001 |
executing |
30% |
1 |
server1 |
/dev/dsk/c0t0d0s4 |
GR01:OLU0001 |
executing |
40% |
1 |
server1 |
/dev/dsk/c0t0d0s5 |
GR01:OLU0003 |
equivalent |
100% |
1 |
#
# /opt/FJSVfbupp/usr/bin/dbusyncstat -n -h server1 LOG01/RDB1
Server |
Transaction-Disk |
Backup-Disk |
Status |
Execute |
EC-ID |
server1 |
/dev/dsk/c0t0d0s3 |
GR01:OLU0001 |
executing |
30% |
1 |
server1 |
/dev/dsk/c0t0d0s4 |
GR01:OLU0001 |
suspended |
---- |
1 |
server1 |
/dev/dsk/c0t0d0s5 |
GR01:OLU0003 |
suspended |
---- |
1 |
#
このコマンドは、以下の終了ステータスを返します。
0 |
正常終了 |
|
>0 |
エラーが発生した |
実行状態(“Status”欄に表示される状態)が“failed” または“nosession”の場合、ハードウェアトラブルが考えられます。富士通技術員に連絡してください。
ハードウェアトラブルが解消した後、バックアップ同期処理のキャンセルを行ってください。
|
バックアップ同期処理のキャンセルについては、以下のいずれかを参照してください。
|
このコマンドでは、論理デバイスバックアップおよびSymfowareデータベースのバックアップ以外のバックアップ運用において開始された、バックアップ同期処理の状況を表示することはできません。
swststartsync、dbustartsync
/opt/FJSVfbupp/usr/bin/dbuhistcopy -h Storage-Server [-g generation | -v version ] -d dt [-P Policy] [-p Pool-Name | -M Media-Name ] [-l limit-day] Device-Name
/opt/FJSVfbupp/usr/bin/dbuhistcopy -n -h Storage-Server [-g generation | -v version ] -d dt [-P Policy] [-p Pool-Name | -M Media-Name] [-l limit_day] Log-Group-Name[/RDB-Name]
このコマンドは、指定した業務ボリューム/ロググループのバックアップデータをテープにコピーするコマンドです。
以下のオプションを指定することができます。青色で記述されている文字列は、実際にそのオプションに指定できる文字列であることを示しています。
オプション |
説明 |
-n |
ロググループのバックアップ履歴コピーを行う場合に指定してください。 |
-h |
業務サーバ名を Storage-Server に指定します。 |
-g |
コピーするバックアップデータの相対世代番号を generation に指定します。 |
-v |
コピーするバックアップデータの絶対世代番号を version に指定します。 |
-d |
バックアップ履歴のコピー形態を指定します。 |
-P |
テープへの「書き込みポリシー」として、Policy に以下のいずれかを指定します。
|
-p |
「コピー先」として、Pool-Name に“テーププール名”を指定します。 |
-M |
「コピー先」として、Media-Name に“テープ名”を指定します。 |
-l |
「テープ保存期間」を limit-day に指定します。 |
以下のオペランドを指定することができます。
オペランド |
説明 |
Device-Name |
バックアップデータをテープへコピーする業務ボリュームを指定します。 |
Log-Group-Name[RDB-Name] |
Log-Group-Name にバックアップデータをテープへコピーするロググループ名を指定します。 RDBシステム名を命名して運用している場合は、ロググループ名の後に“/”を区切り文字としてRDB-Nameで指定します。ただし、RDBシステム名が無い場合は“/”以降を省略します。 |
使用例を説明します。
# /opt/FJSVfbupp/usr/bin/dbuhistcopy -h server1 -v 2 -d dt -P AUTO -p tape_pool1 /dev/dsk/c1t0d3s6
/dev/dsk/c1t0d3s6 dbuhistcopy completed
#
# /opt/FJSVfbupp/usr/bin/dbuhistcopy -n -h server1 -g 1 -d dt -P AUTO -p Pool21 LOG01/RDB1
LOG01/RDB1 dbuhistcopy completed
#
このコマンドは、以下の終了ステータスを返します。
0 |
正常終了 |
|
>0 |
エラーが発生した |
ロググループに含まれる業務ボリュームのディスクのバックアップデータに対して、個別にテープへのコピーを行えません。
バックアップ履歴の世代指定で、相対世代番号(-g オプション)、または絶対世代番号(-v オプション)のいずれも指定しなかった場合は、最新世代のバックアップデータがコピーされます。
バックアップ元の業務ボリューム/ロググループに対して、バックアップポリシーの「バックアップ先」が“ディスク”に設定されている場合、 -pオプションまたは -M オプションを指定する必要があります。
このコマンドで以下のオプションを省略した場合、テープへのコピーには、バックアップポリシーの値が使用されます。なお、バックアップポリシーの「複写数」の値は、無条件に使用されます。
よって、テープに関するバックアップポリシーの設定を行う時に、指定した値を記録するようにしてください。また、バックアップポリシーの設定でテープに関する設定を行わない場合は、その時点のバックアップポリシーのデフォルト値も記録するようにしてください。
-Mオプションによってコピー先に“テープ名”を指定する場合、-Pオプションに“AUTO”を指定するとコマンドはエラーになります。また、この時に-Pオプションを省略した場合は、バックアップポリシーの「書き込みポリシー」が“AUTO”に設定されていないことを確認してください。
-lオプションを省略した場合は、バックアップポリシーの「有効期間」に設定されている値が、「テープ保存期間」に設定されます。
Symfowareデータベースのバックアップでは、-Mオプションによってコピー先に“テープ名”を指定する場合、指定するテープの数は、バックアップに必要なテープの見積もり数より多くなる場合でも、使用する磁気テープライブラリシステムの“ドライブ数”より必ず多くなるように指定をしてください。指定しなかった場合、バックアップデータのテープへのコピーが失敗します。
このコマンドを強制終了させても、ダイレクトバックアップサーバが受け付け済みのバックアップデータのテープへのコピー要求をキャンセルすることはできません。
|
バックアップデータのテープへのコピー処理のキャンセルについては、以下のいずれかを参照してください。
|
このコマンドでは、論理デバイスバックアップおよびSymfowareデータベースのバックアップ以外のバックアップ運用において採取された、バックアップデータをテープにコピーすることはできません。
swstbackup、dbubackup、dbuhistdisp
/opt/FJSVspcmd/usr/bin/sprestfile [-f] [-c | -g generation | -v version ] -F file device-name target-path
/opt/FJSVspcmd/usr/bin/sprestfile [-f] [-c | -g generation | -v version ] device-name target-path file-name [file-name...]
\ユーザの指定したインストール先\DirectBackup Agent Command\sprestfile.bat [-f] [-c | -g generation | -v version ] -F file device-name target-path
\ユーザの指定したインストール先\DirectBackup Agent Command\sprestfile.bat [-f] [-c | -g generation | -v version ] device-name target-path file-name [file-name...]
このコマンドは論理デバイスバックアップによる運用において、バックアップデータをリストアする時にファイル/ディレクトリ単位のリストアを行うためのコマンドです。
このコマンドによるリストアの過程で、バックアップデータを一時利用ボリュームへリストアし、一時利用ボリュームをマウントした後、リストア先へファイル/ディレクトリのみの抽出 (コピー) を行う処理をします。
このコマンドは、業務サーバに搭載された以下のプラットフォームにおいて実行できます。
プラットフォーム |
Windows2000 Advanced Server SP1 以上 |
Solaris 2.6 OS から Solaris 10 OS(※) まで |
※: |
Solaris 10 OSはグローバルゾーンのみサポート |
リストアを行う前に、ファイル/ディレクトリをリストアする業務ボリュームに対応させる一時利用ボリュームの情報を業務サーバのsprestfilercファイルに記述してください。
業務サーバのプラットフォームによって、sprestfilercファイルの格納先および記述の方法が異なります。
/opt/FJSVspcmd/usr/etc/sprestfilercファイルへ記述してください。記述の詳細は以下のとおりです。
項目 |
説明 |
|
業務ボリューム名 |
ファイル/ディレクトリをリストアする業務ボリュームのデバイス名 (ブロックデバイス) |
|
一時利用ボリューム名 |
業務ボリュームに対応させる一時利用ボリュームのデバイス名 (ブロックデバイス) |
|
マウントポイント |
一時利用ボリュームをマウントさせるマウントポイント |
|
ファイルシステムタイプ |
ファイル/ディレクトリをリストアする業務ボリュームデバイスのファイルシステムタイプとして、以下を指定します。 |
|
“ufs” |
Solaris OSの場合に指定します。 |
|
1つの行に複数の設定を記述しないでください。 |
|
|
|
複数の業務ボリュームデバイス名に同じ一時利用ボリューム名を指定できます。ただし、ひとつのデバイスへのリストアで一時利用ボリュームを使用中の時に、別のデバイスへのリストアを行うとエラーになります。 |
\ユーザの指定したインストール先\DirectBackup Agent Command\sprestfilercファイルへ記述してください。記述の詳細は以下のとおりです。
項目 |
説明 |
業務ボリューム名 |
ファイル/ディレクトリをリストアする業務ボリュームのデバイス名 (ブロックデバイス) |
一時利用ボリューム名 |
業務ボリュームに対応させる一時利用ボリュームのデバイス名 (ブロックデバイス) |
マウントポイント |
一時利用ボリュームをマウントするドライブの割り当て (drive letter) |
|
1つの行に複数の設定を記述しないでください。 |
|
|
|
複数の業務ボリュームデバイス名に同じ一時利用ボリューム名を指定できます。ただし、ひとつのデバイスへのリストアで一時利用ボリュームを使用中の時に、別のデバイスへのリストアを行うとエラーになります。 |
このコマンドには、引数に“file-name”を指定してリストアする方法と-Fオプションを使用し、“file-name”の一覧を記述したファイルを指定してリストアする方法があります。
業務サーバのプラットフォームによって、“file-name”を指定する方法が異なります。
“file-name”は、バックアップを採取した業務ボリュームのマウントポイント以降を相対パスで指定します。この時、ファイル/ディレクトリ名の先頭に“/”を記述しません。
項目 |
説明 |
ファイル/ディレクトリ名 |
“target-path”にリストアする“file-name”です。 |
|
コメントは記述できません。 |
|
|
|
1つの行に複数のファイル/ディレクトリ名を記述しないでください。 |
“file-name”は、バックアップを採取した業務ボリュームのマウントポイント配下を指定します。この時、ファイル/ディレクトリ名の先頭に“\”を記述します。
項目 |
説明 |
ファイル/ディレクトリ名 |
“target-path”にリストアする“file-name”です。 |
|
コメントは記述できません。 |
|
|
|
1つの行に複数のファイル/ディレクトリ名を記述しないでください。 |
このコマンドを実行すると、“target-path”に存在するファイル/ディレクトリへの上書きを確認する以下のメッセージが出力されます。このメッセージは、上書きする“file-name”ごとに出力されます。
Overwrite [FILE_NAME] ? ( y|n|q )
項目 |
説明 |
FILE_NAME |
“target-path”と“file-name”を合わせて出力します。 |
メッセージが出力されたら、以下の選択をしてください。
以下のオプションを指定することができます。
オプション |
説明 |
-f |
“target-path”に存在するファイル/ディレクトリへの上書きを確認メッセージを出力しないですべて行います。 |
-c |
一時利用ボリュームのデータからリストアします。 |
-g |
リストアするバックアップデータの相対世代番号を“generation”に指定します。 |
-v |
リストアするバックアップデータの絶対世代番号を“version”に指定します。 |
-F |
リストアする“file-name”を記述したファイルを“file”に指定します。 |
|
-c、-g および -v オプションをすべて省略すると、最新 (相対世代番号1) のバックアップデータがリストアされます。 |
以下のオペランドを指定することができます。
オペランド |
説明 |
device-name |
バックアップデータを採取した、業務ボリューム名 (ブロックデバイス) を指定します。 |
target-path |
ファイル/ディレクトリの抽出 (コピー) 先のディレクトリのパス名を指定します。 |
file-name |
リストアするファイル/ディレクトリ名を指定します。 |
使用例を説明します。
# /opt/FJSVspcmd/usr/bin/sprestfile -f -g 2 -F ./File /dev/dsk/c1t0d0s1 /export/home
/dev/dsk/c1t0d0s1 swstrestore completed
sprestfile completed
#
# /opt/FJSVspcmd/usr/bin/sprestfile -g 2 /dev/dsk/c1t0d0s1 /export/home dir/file1
Overwrite /export/home/dir/file1 ? ( y|n|q )
y
/dev/dsk/c1t0d0s1 swstrestore completed
sprestfile completed
#
C:\>\ユーザの指定したインストール先\DirectBackup Agent Command\sprestfile.bat -f -g 2 -F D:\File g1d1p2 D:\data
g1d1p2 swstrestore completed
sprestfile completed
C:\>
C:\>\ユーザの指定したインストール先\DirectBackup Agent Command\sprestfile.bat -g 2 g1d1p2 D:\data \dir\file1
Overwrite D:\data\dir\file1 ? ( y|n|q )
y
g1d1p2 swstrestore completed
sprestfile completed
C:\>
このコマンドは、以下の終了ステータスを返します。
0 |
正常終了 |
|
>0 |
エラーが発生した |
論理ユニットバックアップおよびSymfowareデータベースのバックアップ運用において、このコマンドは使用できません。
このコマンドを実行する場合に、業務サーバのプラットフォームによって以下の注意事項があります。
リストアできるファイル/ディレクトリは、バックアップデータ採取された時に存在したファイル/ディレクトリのみです。
“file-name”の指定にはワイルドカードは使用できません。
このコマンドを強制終了させても、ダイレクトバックアップサーバが受け付け済みのリストア要求をキャンセルすることはできません。
|
リストア処理のキャンセルについては、「第9章 論理デバイスバックアップの運用操作」の「リストア処理のキャンセル」を参照してください。 |
SSF/Backup Facilityがクラスタ構成の場合は、プライマリとセカンダリの両方でsprestfilercファイルを設定してください。
このコマンドでは、論理デバイスバックアップ以外のバックアップ運用において採取されたバックアップデータをリストアすることはできません。
swstbackup、dbubackup、dbuhistdisp
目次
索引
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