全DCUを再構築する操作の手順を説明します。
操作の手順
データベースサーバ1の操作
DBミラーリングサービスの緊急停止を行います。
> dxsvstop -term
順序番号の確認を行います。rdbexecsqlコマンドを実行して、順序番号を生成することにより順序番号を確認します。
DCUを構成するRLP名の取得を行います。以降の手順においてRLP単位の操作を行う場合には、rdbbcdcuコマンドの表示結果で得られた主系および従系のRLP名を利用してください。
> rdbbcdcu -V -b
セットアップスクリプトdxdelmnobj.batを実行して、DCUを構成するRLPに対応するRLP管理オブジェクトを削除します。
> dxdelmnobj.bat -d 主系RLPのRLP定義ファイル -p 主系RLPのRLP名 > dxdelmnobj.bat -d 従系RLPのRLP定義ファイル -p 従系RLPのRLP名
データベースサーバを停止します。
モニタデーモンの停止を行います。
> dxstop
モニタ管理ファイルの削除を行います。DBミラーリング動作環境ファイルのDX_MANAGE_PATHパラメタに指定したディレクトリ配下のモニタ管理ファイルをすべて削除するか、またはセットアップスクリプトdxdelmonenv.batを実行して削除します。
> dxdelmonenv.bat [-t 作業用ディレクトリ]
モニタデーモンのサービスをWindowsサービスから削除します。
> dxservice -d
DCUを構成するすべてのRLPを削除します。
> rdbbcrlp -E -p 主系RLPのRLP名 > rdbbcrlp -E -p 従系RLPのRLP名
RLPを構成する以下のファイルが残存している場合、これらを削除します。
主系RLPおよび従系RLPの送信用RLM(RLP定義ファイルのRLM_OWN_SEND_DEVICEパラメタで指定したファイル)
主系RLPおよび従系RLPの受信用RLM(RLP定義ファイルのRLM_OWN_RECV_DEVICEパラメタで指定したファイル)
主系RLPおよび従系RLPのRLCファイル(RLP定義ファイルのRLC_OWN_DEVICEnパラメタで指定したファイル)
セットアップスクリプトdxdelrlpenv.batを実行して、従系RLPのRERUNログ抽出ファイルおよびRERUNログ引継ぎファイルを削除します。
> dxdelrlpenv.bat -d 従系RLPのRLP定義ファイル -p 従系RLPのRLP名
DCUを構成するRLPのRLP定義ファイルを修正します。なお、本作業は必要な場合にのみ実施してください。
セットアップスクリプトdxcrtrlp.batを実行して、主系RLPのRLMおよびRLCを作成します。
> dxcrtrlp.bat -d 主系RLPのRLP定義ファイル -p 主系RLPのRLP名 -m origin
セットアップスクリプトdxcrtrlp.batを実行して、従系RLPのRLMおよびRLCの作成を実施します。
> dxcrtrlp.bat -d 従系RLPのRLP定義ファイル -p 従系RLPのRLP名 -m duplicate
モニタデーモンのサービスをWindowsサービスに登録します。
このとき、モニタデーモンの自動起動の設定は解除されます。自動起動が必要な場合は、Windowsサービスの設定を変更してください。
> dxservice -r
モニタデーモンの起動を行います。
> dxstart
データベースサーバを起動します。
セットアップスクリプトdxmakemndb.batを実行して、DCUを構成するRLPに対応するRLP管理オブジェクトを作成および初期化します。
> dxmakemndb.bat -d 主系RLPのRLP定義ファイル -p 主系RLPのRLP名 > dxmakemndb.bat -d 従系RLPのRLP定義ファイル -p 従系RLPのRLP名
従系RLPのRERUNログ引継ぎファイルを作成します。
> rdbbccntf -I -p 従系RLPのRLP名 -c 容量
再作成したRLPが属するロググループ配下のDSIと順序について、ノード間のデータベース資源の関連付けを行います。
再作成したRLPが属するロググループ配下のすべてのDSIについて、rdbunlコマンドおよびrdbsloaderコマンドを利用した全件複写を行います。
BC管理DBをメモリ常駐します。
DBミラーリングサービスを開始します。
> dxsvstart -c
データベースサーバ2の操作
DBミラーリングサービスの緊急停止を行います。
> dxsvstop -term
DCUを構成するRLP名の取得を行います。以降の手順においてRLP単位の操作を行う場合には、rdbbcdcuコマンドの表示結果で得られた主系および従系のRLP名を利用してください。
> rdbbcdcu -V -b
セットアップスクリプトdxdelmnobj.batを実行して、DCUを構成するRLPに対応するRLP管理オブジェクトを削除します。
> dxdelmnobj.bat -d 主系RLPのRLP定義ファイル -p 主系RLPのRLP名 > dxdelmnobj.bat -d 従系RLPのRLP定義ファイル -p 従系RLPのRLP名
データベースサーバを停止します。
モニタデーモンの停止を行います。
> dxstop
モニタ管理ファイルの削除を行います。DBミラーリング動作環境ファイルのDX_MANAGE_PATHパラメタに指定したディレクトリ配下のモニタ管理ファイルをすべて削除するか、またはセットアップスクリプトdxdelmonenv.batを実行して削除します。
> dxdelmonenv.bat [-t 作業用ディレクトリ]
モニタデーモンのサービスをWindowsサービスから削除します。
> dxservice -d
DCUを構成するすべてのRLPを削除します。
> rdbbcrlp -E -p 主系RLPのRLP名 > rdbbcrlp -E -p 従系RLPのRLP名
RLP閉塞が発生している場合、RLPを削除した後に、OSのコマンドを使って、RLPを構成する以下のファイルを削除します。
送信用のRLMファイル
受信用のRLMファイル
RLCのファイル
セットアップスクリプトdxdelrlpenv.batを実行して、主系RLPの複写先RLPのRERUNログ抽出ファイルおよびRERUNログ引継ぎファイルを削除します。
> dxdelrlpenv.bat -d 主系RLPのRLP定義ファイル -p 主系RLPのRLP名
DCUを構成するRLPのRLP定義ファイルを修正します。なお、本作業は必要な場合にのみ実施してください。
セットアップスクリプトdxcrtrlp.batを実行して、主系RLPのRLMおよびRLCの作成を実施します。
> dxcrtrlp.bat -d 主系RLPのRLP定義ファイル -p 主系RLPのRLP名 -m duplicate
セットアップスクリプトdxcrtrlp.batを実行して、従系RLPのRLMおよびRLCを作成します。
> dxcrtrlp.bat -d 従系RLPのRLP定義ファイル -p 従系RLPのRLP名 -m origin
モニタデーモンのサービスをWindowsサービスに登録します。
このとき、モニタデーモンの自動起動の設定は解除されます。自動起動が必要な場合は、Windowsサービスの設定を変更してください。
> dxservice -r
モニタデーモンの起動を行います。
> dxstart
データベースサーバを起動します。
セットアップスクリプトdxmakemndb.batを実行して、DCUを構成するRLPに対応するRLP管理オブジェクトを作成および初期化します。
> dxmakemndb.bat -d 主系RLPのRLP定義ファイル -p 主系RLPのRLP名 > dxmakemndb.bat -d 従系RLPのRLP定義ファイル -p 従系RLPのRLP名
主系RLPのRERUNログ引継ぎファイルを作成します。
> rdbbccntf -I -p 主系RLPのRLP名 -c 容量
正系ノードで取得した順序番号をもとに、rdbddlexコマンドを実行して順序定義を削除し、再定義します。
再作成したRLPが属するロググループ配下のDSIと順序について、ノード間のデータベース資源の関連付けを行います。
再作成したRLPが属するロググループ配下のすべてのDSIについて、rdbunlコマンドおよびrdbsloaderコマンドを利用した全件複写を行います。
BC管理DBをメモリ常駐します。
DBミラーリングサービスを開始します。
> dxsvstart -r
注意
DCUの再構築が必要となった異常原因については、DBミラーリングシステムの環境を作成する前にリカバリ作業を行って、原因を取り除いてください。
DCUの再構築が必要となった異常原因がディスクの容量不足によるものである場合は、容量不足となった資源の再見積りを行ってください。
DCUの再構築を行う前に、必ずアプリケーションサーバでの利用者業務の停止とConnection Managerのアプリケーションサーバの停止を行ってください。
DCUの再構築は必ず正系ノードと副系ノードの両方で行ってください。
DCUのどちらかのRLPを削除した場合、もう一方のRLPを削除するまでデータベースサーバの起動を行わないでください。
上記の操作手順は、RLMとRLCの配置先が再作成前のRLPと同一の場合を示しています。RLPの作成前および整合前に必要に応じて変更してください。
上記の操作手順に含まれるRLP定義ファイルの編集については、以下の場合において実施してください。
RLCファイルのサイズや数の変更
BC管理DBのサイズ変更
データベースサーバおよびモニタデーモンを停止した状態からDCUを再構築する場合は、以下の手順を実施してください。
モニタデーモンの起動を行います。
> dxstart
データベースサーバを起動します。
DCU再構築手順のサービスの緊急停止から実施します。
上記の手順1で、モニタデーモンの起動に失敗する場合は、以下の手順を実施してください。
モニタデーモンのサービスをWindowsサービスから削除します。
> dxservice -d
データベースサーバを起動します。
DCU再構築手順のRLP管理オブジェクトの削除から実施します。モニタデーモンの停止,およびモニタデーモンのサービスの削除は実施済みのため不要です。
BC管理DBのメモリ常駐をアプリケーション接続環境の開設プロシジャに登録している場合は、DCUの再構築が必要になったロググループの、BC管理DBのメモリ常駐の登録を削除し、DCUの再構築後に再登録してください。
格納データを暗号化している場合でも、rdbbcmapコマンドを使用して作成した資源識別子抽出ファイルは暗号化されません。資源識別子抽出ファイルを相手ノードに転送するときは、opensslコマンドなどのツールを使用して資源識別子抽出ファイルを暗号化してください。
格納データを暗号化している場合でも、rdbunlコマンドを使用して取得したDSIの退避データは暗号化されません。退避データを副系ノードに転送するときは、opensslコマンドなどのツールを使用して退避データを暗号化してください。また、退避データが不要となった際にはファイルを削除してください。
参照
順序番号の確認については“10.6.2.3 順序番号の確認”を参照してください。
rdbexecsqlコマンドおよびrdbunl コマンド、rdbddlexコマンド、rdbsloaderコマンドの詳細については“ コマンドリファレンス”を参照してください
データベースサーバの停止については“8.2.4 データベースサーバの停止”を参照してください。
モニタ管理ファイルのファイル名については “付録E データベース二重化の資源のファイル名”を参照してください。
RLPの削除については“8.8.1.8 RLPの削除”を参照してください。
RLP定義ファイルについては “5.2.8.5 RLP定義ファイルの編集”を参照してください。
RLMおよびRLCの作成については “5.3.4 RLMおよびRLCファイルの作成”を参照してください。
モニタデーモンの自動起動の設定については“5.3.12 モニタデーモンの自動起動の設定”を参照してください。
データベースサーバの起動については“8.1.2 データベースサーバの起動”を参照してください。
RLP管理オブジェクトの作成と初期化については “5.3.7 BC管理DBの作成”を参照してください。
RERUNログ引継ぎファイルの作成については “5.3.8 RERUNログ引継ぎファイルの作成”を参照してください。
順序定義の再作成については“10.6.2.4 順序の再作成”を参照してください。
ノード間のデータベース資源の関連付けについては “5.3.9 資源の関連付け”を参照してください。
全件複写については“10.3.6 全件複写のポイントと注意事項”を参照してください。
監視プロセスの起動については、“Connection Manager ユーザーズガイド” を参照してください。
アプリケーション接続環境の開設プロシジャについては“RDB運用ガイド”を参照してください。
BC管理DBのメモリ常駐については“8.1.3 BC管理DBのメモリ常駐”を参照してください。
退避データファイルの削除方法については“RDB運用ガイド”を参照してください。