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Symfoware Server V12.7.0 データベース二重化導入運用ガイド
FUJITSU Software

5.3.9 資源の関連付け

データベース資源(DSIおよび順序)は、RLP単位に正系ノードと副系ノードで関連付けを行う必要があります。

5.3.9.1 資源識別子による関連付け

各ノードのDSIおよび順序を示す資源識別子を、rdbbcmapコマンドによりBC管理DBに登録します。これにより、正系ノードと副系ノードのデータベース資源を関連付けることができます。
資源識別子とは、DSIおよび順序を示すRDBシステム内で一意な文字列です。

関連付けの単位

DSIおよび順序の関連付けは、主系RLPと従系RLPのそれぞれで行う必要があります。

複写元RLPで資源識別子の抽出を行い、複写先RLPで資源識別子の登録を行うことにより、DSIおよび順序の関連付けを行うことができます。

図5.5 データベース資源の関連付け

資源の関連付けに関する注意事項

資源の関連付けに関する注意事項を説明します。

参照

DBミラーリングシステムの運用開始後に資源識別子の再登録を行う方法については“第10章 運用開始後の環境変更”を参照してください。

5.3.9.2 関連付けの手順

データベース資源の関連付けの手順について説明します。

主系RLP

正系ノードでの操作

  1. 資源識別子の抽出

    rdbbcmapコマンドにより、資源識別子の抽出を行います。
    本作業は、Symfoware/RDBが起動中に実施します。
    資源識別子は、rdbbcmapコマンドに指定した資源識別子抽出ファイルに出力されます。

    > rdbbcmap -E -p 主系RLPのRLP名 資源識別子抽出ファイル名
  2. 転送

    正系ノードで作成した資源識別子抽出ファイルを、ファイル転送など利用者任意の手段で副系ノードに転送します。

副系ノードでの操作

  1. 資源識別子の登録

    正系ノードで作成した資源識別子抽出ファイルを入力ファイルとして、rdbbcmapコマンドにより、資源識別子の登録を行います。
    本作業は、Symfoware/RDBが起動中に実施します。

    > rdbbcmap -R -p 主系RLPのRLP名 資源識別子抽出ファイル名

従系RLP

副系ノードでの操作

  1. 資源識別子の抽出

    rdbbcmapコマンドにより、資源識別子の抽出を行います。
    本作業は、Symfoware/RDBが起動中に実施します。
    資源識別子は、rdbbcmapコマンドに指定した資源識別子抽出ファイルに出力されます。

    > rdbbcmap -E -p 従系RLPのRLP名 資源識別子抽出ファイル名
  2. 転送

    副系ノードで作成した資源識別子抽出ファイルを、ファイル転送など利用者任意の手段で正系ノードに転送してください。

正系ノードでの操作

  1. 資源識別子の登録

    副系ノードで作成した資源識別子抽出ファイルを入力として、rdbbcmapコマンドにより、資源識別子の登録を行います。
    本作業は、Symfoware/RDBが起動中に実施します。

    > rdbbcmap -R -p 従系RLPのRLP名 資源識別子抽出ファイル名

注意

  • データベース資源の関連付けの操作が異常終了した場合は、正系ノードと副系ノードのデータベース定義を見直してください。

  • 格納データを暗号化している場合でも、rdbbcmapコマンドを使用して作成した資源識別子抽出ファイルは暗号化されません。資源識別子抽出ファイルを相手ノードに転送する場合には、セキュリティを考慮し、以下のような対策を実施してください。

    • ネットワークの独立性を確保する

    • OSが標準でサポートするIPsecを導入するなどして通信路の安全性を確保する

    • opensslコマンドなどのツールを使用して退避データを暗号化する

    なお、rdbbcmapコマンドによる資源識別子の登録が完了した時点で、資源識別子抽出ファイルを破棄してください。

複写先での資源識別子の確認

複写先RLPで資源識別子の登録状況を確認する場合には、rdbbcmapコマンドにより、RLP単位に登録された資源識別子を表示することで確認できます。
資源識別子の表示を行う例を以下に示します。

(1) RLP名
(2) 資源種別
    DSI: DSI
    Sequence: 順序
(3) DSI名
(4) 自ノードの資源識別子
(5) rdbbcmapコマンドにより登録した相手ノードの資源識別子
(6) 順序名