Systemwalker Service Quality Coordinator ユーザーズガイド - Microsoft(R) Windows(R) 2000/Microsoft(R) Windows Server(TM) 2003/Solaris(TM) オペレーティングシステム/Linux - 13.2
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第2部 導入(基本編)> 第4章 インストールとセットアップ

4.6 Managerの二重化運用モデル(Enterprise Editionのみ)

Managerの二重化運用とは、2台のManagerで、同一のシステムを監視することで、システム全体の高可用性を提供する機能です。

同じ機能を持つManagerを設置するので、それぞれで管理情報を保有し、一方のサーバでトラブルが発生した場合でも、切り替え作業を行うことなく、もう一方のサーバで監視業務を続けることができます。このため、業務の停止時間を最小にし、高可用なシステムを実現できます。

本機能は、Systemwalker Service Quality Coordinator Enterprise Editionで提供される機能です。ManagerがEnterprise Editionである必要があります。Agentは、Standard EditionまたはEnterprise Editionのどちらでもかまいません。

Managerの二重化運用を導入する手順を、新規にSystemwalker Service Quality Coordinatorの環境を構築する場合を例に説明します。

各手順の詳細な内容については、参照箇所欄を参照してください。

参照箇所欄で節が示されている場合は、指定の節(子の節があればそれを含む)のみ実行し、次の節には進まないでください。

すでに単独のManagerで運用を実施している環境から、Managerの二重化運用に移行する場合には、以下の手順のみ行ってください。

項番

作業場所

手順

作業内容

参照箇所

1

Manager

1-1

インストールします。

4.1.1.1節

1-2

(Pull運用を行う場合のみ)

Pull運用の設定を行います。

15.1.1節

1-3

(Pull運用を行う場合のみ)

Managerの二重化運用Managerセットアップコマンドを実行します。

このコマンドは、片方のManagerのみで実行してください。

4.6.1.1節

1-4

(Manager上でサービス稼動管理を行う場合のみ)

サービス稼動管理の設定を行います。

第18章

1-5

(Manager上でサービス稼動管理を行う場合のみ)

ポリシーの作成を行います。

16.2節

1-6

(Manager上でサービス稼動管理を行う場合のみ)

ポリシーの適用を行います。

16.3節

1-7

常駐プロセスを起動します。

2台目のManagerについても、上記の手順 1 から 7 を行います。

5.1節

2

(Proxy Manager上でエンドユーザレスポンス管理またはサービス稼動管理を行う場合のみ)

Proxy Manager

2-1

インストールします。

接続するManagerは、2台のManagerのうち、どちらか片方を指定します。

4.1.2.1節

2-2

(Pull運用を行う場合のみ)

Pull運用の設定を行います。

その際、dcmの起動は行わないでください。

15.1.2節

15.2.2節

2-3

Managerの二重化運用Agentセットアップコマンドを実行します。

4.6.1.2節

2-4

エンドユーザレスポンス管理の設定および、サービス稼動管理の設定を行います。

第18章

2-5

ポリシーの作成を行います。

16.2節

2-6

ポリシーの適用を行います。

16.3節

2-7

常駐プロセスを起動します。

5.2節

2-8

(エンドユーザレスポンス管理を行う場合のみ)

Browser Agentの収集サーバの設定を行います。

11.2節

3

Agent

3-1

インストールします。

接続するManagerは、2台のManagerのうち、どちらか片方を指定します。

4.1.2.1節

3-2

(Pull運用を行う場合のみ)

Pull運用の設定を行います。

その際、dcmの起動は行わないでください。

15.1.2節

15.2.2節

3-3

Managerの二重化運用Agentセットアップコマンドを実行します。

4.6.1.2節

3-4

(ミドルウェアの性能管理を行う場合のみ)

連携するミドルウェアによっては、ミドルウェア側での準備/確認が必要なものがあります。

ミドルウェア側での準備/確認を行ってください。

第6章

3-5

(Agent for BusinessでWebトランザクション量管理を行う場合)

Webトランザクション量管理の定義を行ってください。

13.1節

3-6

ポリシーの作成を行います。

16.1節

3-7

ポリシーの適用を行います。

16.3節

3-8

常駐プロセスを起動します。

5.2節

4

運用管理クライアント

4-1

2台のManager用の運用管理クライアントをそれぞれ導入します。

4.1.3節

5

(エンドユーザレスポンス管理を行う場合のみ)

Browser Agent

5-1

Browser Agentの導入を行います。

11.3節

本節では、Managerの二重化運用セットアップコマンドについて説明します。

Managerの二重化運用を解除する場合は、運用管理クライアントでの作業は必要ありません。上記のManagerおよびAgentの手順を適宜読みかえて設定してください。

4.6.1 Managerの二重化運用セットアップ 

Managerを二重化する場合は、Managerおよび各Agent(Proxy Manager含む)にて二重化セットアップコマンドを実行する必要があります。

以下、二重化セットアップコマンドの仕様について説明します。

4.6.1.1 Managerの二重化運用Managerセットアップコマンド

【名前】

sqcHmSetup − Managerの二重化運用Manager環境設定

【形式】

<インストールディレクトリ>\bin\sqcHmSetup.exe [-u]

本コマンドを実行する際は、ス−パ・ユーザでログインしてください。

/opt/FJSVssqc/bin/sqcHmSetup.exe [-u]

【機能説明】

Managerを二重化運用するための、Managerの環境を構築、または削除します。

【オプション】

オプション

意味

[-u]

Managerの二重化運用の解除を行います。

【終了ステータス】

正常終了 0

異常終了 1

正常終了した場合には、以下のメッセージを出力します。

異常終了した場合には、以下のメッセージを出力します。

【使用例】

Managerを二重化運用する場合には、以下のように実行します。

C:\>cd C:\Program Files\SystemwalkerSQC\bin

C:\Program Files\SystemwalkerSQC\bin>sqcHmSetup.exe

Command Succeeded.

C:\Program Files\SystemwalkerSQC\bin>

# cd /opt/FJSVssqc/bin/

# ./sqcHmSetup.exe

Command Succeeded.

#

Managerの二重化運用を解除する場合には、以下のように実行します。

C:\>cd C:\Program Files\SystemwalkerSQC\bin

C:\Program Files\SystemwalkerSQC\bin>sqcHmSetup.exe -u

Command Succeeded.

C:\Program Files\SystemwalkerSQC\bin>

# cd /opt/FJSVssqc/bin/

# ./sqcHmSetup.exe -u

Command Succeeded.

#

【ファイル】

本コマンドが成功すると、以下のファイルが編集されます。

<可変ファイル格納ディレクトリ>\control\data\dmcoll.ini

/etc/opt/FJSVssqc/data/dmcoll.ini

【注意事項】

特にありません。

4.6.1.2 Managerの二重化運用Agentセットアップコマンド

【名前】

sqcHaSetup − Managerの二重化運用Agent環境設定

【形式】

<インストールディレクトリ>\bin\sqcHaSetup.exe -h <host name>

<インストールディレクトリ>\bin\sqcHaSetup.exe -u

<インストールディレクトリ>\bin\sqcHaSetup.exe -d

本コマンドを実行する際は、ス−パ・ユーザでログインしてください。

/opt/FJSVssqc/bin/sqcHaSetup.sh -h <host name>

/opt/FJSVssqc/bin/sqcHaSetup.sh -u

/opt/FJSVssqc/bin/sqcHaSetup.sh -d

【機能説明】

Managerを二重化運用するための、Agentの環境を構築、または削除します。

【オプション】

オプション

意味

-h <host name>

Agentのインストール時に設定しなかった方のManagerのホスト名またはIPアドレスを指定します。本オプションは、他のオプションと同時に指定することはできません。

-u

Managerの二重化運用の解除を行います。本オプションは、他のオプションと同時に指定することはできません。

-d

現在接続先として設定されているManagerを表示します。本オプションは、他のオプションと同時に指定することはできません。

このオプションはPush運用の場合のみ指定できます。

【終了ステータス】

正常終了 0

異常終了 1

正常終了した場合には、以下のメッセージを出力します。

異常終了した場合には、以下のメッセージを出力します。

【使用例】

2台目のManagerを追加する場合には、以下のように実行します。

C:\>cd C:\Program Files\SystemwalkerSQC\bin

C:\Program Files\SystemwalkerSQC\bin>sqcHaSetup.exe -h hostname

Command succeeded.

C:\Program Files\SystemwalkerSQC\bin>

# cd /opt/FJSVssqc/bin/

# ./sqcHaSetup.sh -h hostname

Command succeeded.

#

Managerの二重化運用を解除する場合には、以下のように実行します。

C:\>cd C:\Program Files\SystemwalkerSQC\bin

C:\Program Files\SystemwalkerSQC\bin>sqcHaSetup.exe -u

Command succeeded.

C:\Program Files\SystemwalkerSQC\bin>

# cd /opt/FJSVssqc/bin/

# ./sqcHaSetup.sh -u

Command Succeeded.

#

現在接続先として設定されているManagerを表示する場合には、以下のように実行します。(Push運用の場合のみ)

C:\>cd C:\Program Files\SystemwalkerSQC\bin

C:\Program Files\SystemwalkerSQC\bin>sqcHaSetup.exe -d

Manager host name 1 : XXXX

Manager host name 2 : YYYY

C:\Program Files\SystemwalkerSQC\bin>

# cd /opt/FJSVssqc/bin/

# ./sqcHaSetup.sh -d

Manager host name 1 : XXXX

Manager host name 2 : YYYY

#

XXXXおよびYYYYは、現在接続先のManagerとして設定されているホスト名です。Managerの二重化運用を実施していない場合は、「Manager host name 2」のホスト名(「YYYY」の部分)が空白で表示されます。

【ファイル】

本コマンドが成功すると、以下のファイルが編集されます。

<可変ファイル格納ディレクトリ>\control\DSAconfiguration.txt

/etc/opt/FJSVssqc/DSAconfiguration.txt

【注意事項】

特にありません。


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