Systemwalker Service Quality Coordinator ユーザーズガイド - Microsoft(R) Windows(R) 2000/Microsoft(R) Windows Server(TM) 2003/Solaris(TM) オペレーティングシステム/Linux - 13.2 |
目次
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第2部 導入(基本編) | > 第4章 インストールとセットアップ |
Managerをクラスタシステム運用することにより、片方のノードに障害が発生した場合でも、正常な別ノードに管理業務を引き継ぎますので、管理業務の高可用性を実現することができます。
本機能は、Systemwalker Service Quality Coordinator Enterprise Editionで提供される機能です。
また、本機能を導入できるのはEnterpriseManagerとManagerです。
以下の場合は、Managerにクラスタシステムを導入することはできません。
サポートするクラスタシステムと形態は以下のとおりです。
[クラスタシステム]
以下に含まれるMicrosoft(R) Cluster Server (以降MSCSと記述)
(Linux版)
(Linux for Itanium版)
[クラスタ形態]
本節では、管理業務を運用するノードを「現用系」、業務を引き継ぐために待機するノードを「待機系」と呼び、異常が発生したときに現用系から待機系へ業務を引き継ぐことを「フェールオーバ」と呼びます。また、現用系と待機系とで共用して使用するディスクを「共用ディスク」と呼びます。
クラスタ運用を行っているManagerのホスト名やIPアドレスを設定する場合(Agentインストール時に指定する接続先Managerの設定やコンソールでの接続先Managerの設定など)には、論理ホスト名や論理IPアドレスを指定します。これによって、現用系か待機系かを意識することなく運用することができます。
導入するクラスタシステムによって導入手順が異なります。導入するクラスタシステムに対応した導入方法を参照してください。
クラスタシステム |
参照箇所 |
---|---|
MSCS |
|
PRIMECLUSTER |
本節では、MSCSのクラスタシステムにSystemwalker Service Quality Coordinatorを導入する方法について説明します。項番にそって導入・設定してください。
本節で説明する作業を行う前に、MSCSのインストールおよび環境設定を行っておく必要があります。
MSCSをインストールし、新しくクラスタ環境を構築する場合の手順については、必要に応じて「MSCSのマニュアル」を参照してください。
Systemwalker Service Quality Coordinator が使用するグループを登録します。
以下の条件の場合は、グループ作成の必要はありません。
基本となるリソースをグループに登録します。
以下の条件の場合は、上記のリソースを「CentricMGR Group」に登録してください。
共用ディスクにはインストールしないでください。
インストールの方法については、「4.1.1.1 インストール 」を参照してください。
以下のディスクの所有権を獲得します。
クラスタアドミニストレータとレジストリエディタが起動されている場合は、終了させてください。
現用系サーバでクラスタセットアップコマンドsqcsetupclpを実行します。コマンドの実行形式は以下です。
<インストールディレクトリ>\bin\sqcsetupclp -m <共用ディスク> -h <論理ホスト名> |
クラスタセットアップコマンドの詳細については、「4.7.3 クラスタセットアップコマンド」を参照してください。
ポリシー作成および適用の詳細については、「第16章 収集ポリシーの作成と適用」を参照してください。
ポリシー適用コマンド(sqcSetPolicy)を実行する際に、-hオプションで論理ホスト名を指定してください。
Systemwalker Service Quality Coordinatorインストール時には、現用系サーバ、待機系サーバとも同一環境(同一ディレクトリ構成)でインストールしてください。
なお、共用ディスクにはインストールしないでください。
インストールの詳細については、「4.1.1.1 インストール」を参照してください。
クラスタアドミニストレータとレジストリエディタが起動されている場合は、終了させてください。
待機系サーバでクラスタセットアップコマンドsqcsetupclsを実行します。コマンドの実行形式は以下です。
<インストールディレクトリ>\bin \sqcsetupcls -m <共用ディスク> |
クラスタセットアップコマンドの詳細については、「4.7.3 クラスタセットアップコマンド」を参照してください。
現用系サーバにてSystemwalker Service Quality CoordinatorのサービスをMSCSのリソースとして登録します。
「グループ作成」で作成した「Systemwalker SQC Group」に、以下のサービスをMSCSのアプリケーションリソースとして登録してください。
Webアクセスログ分析機能を使用する場合は、下記のサービスも登録してください。
以下の条件の場合は、上記のサービスをリソースとして「CentricMGR Group」に登録してください。
Enterprise Managerをクラスタ運用する場合は、以下のサービスはリソースとして登録しないでください。
「Systemwalker SQC DCM」サービス
項目 |
設定内容 |
---|---|
名前 |
Systemwalker SQC DCM |
リソースの種類 |
汎用サービス |
グループ |
Systemwalker SQC GroupまたはCentricMGR Group |
実行可能な所有者 |
現用系サーバと待機系サーバ |
リソースの依存関係 |
共用ディスクとして設定したディスク、IPアドレス |
サービス名 |
SQC_DCM |
「Systemwalker SQC sqcschdle」サービス
項目 |
設定内容 |
---|---|
名前 |
Systemwalker SQC sqcschdle |
リソースの種類 |
汎用サービス |
グループ |
Systemwalker SQC GroupまたはCentricMGR Group |
実行可能な所有者 |
現用系サーバと待機系サーバ |
リソースの依存関係 |
共用ディスクとして設定したディスク、IPアドレス |
サービス名 |
Sqcschdle |
「Systemwalker SQC dbrefsv」サービス
項目 |
設定内容 |
---|---|
名前 |
Systemwalker SQC dbrefsv |
リソースの種類 |
汎用サービス |
グループ |
Systemwalker SQC GroupまたはCentricMGR Group |
実行可能な所有者 |
現用系サーバと待機系サーバ |
リソースの依存関係 |
共用ディスクとして設定したディスク、IPアドレス |
サービス名 |
Systemwalker SQC-A dbrefsv |
「Systemwalker SQC dbregsv」サービス
項目 |
設定内容 |
---|---|
名前 |
Systemwalker SQC dbregsv |
リソースの種類 |
汎用サービス |
グループ |
Systemwalker SQC GroupまたはCentricMGR Group |
実行可能な所有者 |
現用系サーバと待機系サーバ |
リソースの依存関係 |
共用ディスクとして設定したディスク、IPアドレス |
サービス名 |
Systemwalker SQC-A dbregsv |
クラスタシステムからManagerをアンインストールする場合は、以下の手順に従ってください。
クラスタアドミニストレータから、以下のSystemwalker Service Quality Coordinatorのサービスをオフラインにします。
Webアクセスログ分析機能を使用する場合は、下記のサービスもオフラインにしてください。
以下の条件の場合は、Systemwalker Centric Managerのサービスも停止してください。
クラスタアドミニストレータから、リソースを削除します。
「4.7.1.1.6 リソース登録」で登録したSystemwalker Service Quality Coordinatorのクラスタサービス、アプリケーションリソースを削除してください。
待機系サーバでクラスタアンセットアップコマンドを実行します。コマンドの実行形式は以下です。
<インストールディレクトリ>\bin\sqcunsetcl |
待機系サーバからSystemwalker Service Quality Coordinatorをアンインストールします。
アンインストールの詳細については、必要に応じて「4.1.4 アンインストール」を参照してください。
現用系サーバでクラスタアンセットアップコマンドを実行します。コマンドの実行形式は以下です。
<インストールディレクトリ>\bin\sqcunsetcl |
現用系サーバからSystemwalker Service Quality Coordinatorをアンインストールします。
アンインストールの詳細については、必要に応じて「4.1.4 アンインストール」を参照してください。
共用ディスク内の、不要なディレクトリを削除します。
クラスタアドミニストレータで、クラスタのリソースとして登録した、以下の共用ディスクを削除します。
以下の条件の場合は、「CentricMGR Group」からSystemwalker Service Quality Coordinatorがクラスタ運用に使用する共用ディスクを削除します。
「Systemwalker SQC Group」を削除します。
以下の条件の場合は、グループの削除は必要ありません。
手順 2. で停止したSystemwalker Centric Managerのサービスを起動してください。
本節では、PRIMECLUSTERのクラスタシステムにSystemwalker Service Quality Coordinatorを導入する方法について説明します。項番にそって導入・設定してください。
本節で説明する作業を行う前に、PRIMECLUSTERのインストールおよび環境設定を行っておく必要があります。
PRIMECLUSTERをインストールし、新しくクラスタ環境を構築する場合の手順については、必要に応じて「PRIMECLUSTER導入運用手引書」を参照してください。
現用系ノードと待機系ノードのSystemwalker Service Quality Coordinatorが共有するファイルを格納する共有ディスクを設定します。
共用ディスク装置の設定の詳細については、PRIMECLUSTERのマニュアルを参照してください。
以下の条件の場合、IPアドレスおよびホスト名を新規に割り当てる必要はありません。
クラスタシステムを構成するノードでは、それぞれ複数のIPアドレスおよびホスト名を管理します。
クラスタシステムで運用する時に、使用するネットワーク上でユニークなIPアドレスを新規に割り当てます。
論理IPアドレスが解決できる名前です。
DNSなどのネームサービスに登録することで、有効になります。
IPアドレスとホスト名の設定の詳細については、PRIMECLUSTERのマニュアルを参照してください。
共用ディスクにはインストールしないでください。
インストールの方法については、「4.1.1.1 インストール」を参照してください。
クラスタアプリケーションを停止します。
以下の条件の場合は、Systemwalker Centric Managerのサービスも停止してください。
現用系サーバ側で共用ディスク装置にアクセスできるようにしてください。
現用系サーバでクラスタセットアップコマンドsqcsetupclpを実行します。コマンドの実行形式は以下です。
/opt/FJSVssqc/bin/sqcsetupclp -m <共用ディスク装置のマウントポイント> -h <論理ホスト名> |
クラスタセットアップコマンドの詳細については、「4.7.3 クラスタセットアップコマンド」を参照してください。
ポリシー作成および適用の詳細については、「第16章 収集ポリシーの作成と適用」を参照してください。
ポリシー適用コマンド(sqcSetPolicy)を実行する際に、-hオプションで論理ホスト名を指定してください
インストールの方法については「4.1.1.1 インストール」を参照してください。
Systemwalker Service Quality Coordinator環境は、現用系サーバ、待機系サーバとも同一環境(同じデバイス名、共用ディスク装置、かつ同じインストールパス)で作成してください。
なお、共用ディスク装置にはインストールしないでください。
クラスタアプリケーションを停止します。
待機系サーバ側で共用ディスク装置にアクセスできるようにしてください。
待機系サーバでクラスタセットアップコマンドsqcsetupclsを実行します。コマンドの実行形式は以下です。
/opt/FJSVssqc/bin/sqcsetupcls -m <共用ディスク装置のマウントポイント> |
クラスタセットアップコマンドの詳細については、「4.7.3 クラスタセットアップコマンド」を参照してください。
Systemwalker Service Quality CoordinatorのデーモンをPRIMECLUSTERのリソースとして登録します。
ここでは、現用系サーバでのリソースの登録方法について、以下に順に説明します。
全体の手順は以下のとおりです。
以下の条件の場合は、Systemwalker Service Quality Coordinatorのデーモンをアプリケーションリソースとして「CentricMGR Group」に登録してください。
リソースの登録方法は、プラットフォームにより異なります。
ご使用のプラットフォームに合った登録方法を参照してください。
プラットフォーム |
参照箇所 |
---|---|
Solaris |
|
Linux |
PRIMECLUSTERのuserApplication Configuration Wizardから、[Resourceの作成]を選択し、以下のResourceタイプを設定します。詳細は、PRIMECLUSTERのマニュアルを参照してください。
共有資源用パーティションを選択します。
ネットワーク種別にIP Address Takeoverを選択し、IPアドレス/ホスト名には、クラスタセットアップコマンドのオプションで指定したものを設定します。
PRIMECLUSTERのuserApplication Configuration Wizardのトップメニューから、[userApplicationの作成]を選択し、アプリケーションを作成します。詳細は、PRIMECLUSTERのマニュアルを参照してください。
属性(Attribute) |
値(Value) |
概要 |
---|---|---|
AutoStartUp |
Yes |
RMSが開始されるときに、userApplicationも自動的に開始されます。 |
AutoSwitchOver |
HostFailure ResourceFailure |
ホストおよびリソースで障害が発生した場合に自動的に切り替えられるようにします。 |
PersistentFault |
1 |
userApplicationのFaultedの状態は、RMSの再起動後も維持されます。 |
ShutdownPriority |
NONE(省略値) |
userApplicationに重み係数(優先度)を割り当てません。 |
StandbyTransitions |
StartUp SwitchRequest |
RMSが起動するときおよび別のノードへ状態遷移したときにStandby状態遷移が実行されます。 |
OnlinePriority |
0(省略値) |
RMSの再起動後は、優先度の最も高いノードでuserApplicationがOnlineになります。優先度は、userApplicationの作成時の「SysNodeの設定」で設定したノードの設定順序により決定されます。 |
HaltFlag |
No(省略値) |
Fault処理中にさらに故障が発生(二重故障)したような場合に、ノードの強制的な停止が行われません。そのため、userApplication は、フェールオーバしません。 |
PRIMECLUSTERのRMS Wizardを使用して、アプリケーションを作成する場合の説明をします。
共有ディスク、および論理IPアドレスを使用するため、事前に設定を行ってください。
設定方法については、PRIMECLUSTERのマニュアルを参照してください。
RMS Wizardを起動しApplicationのResourceとして、SystemwalkerSQCを登録してください。
また、LocalFileSystemに共有ディスクのマウントポイント、IpAddressに論理IPアドレスを指定して登録してください。
クラスタシステムからSystemwalker Service Quality Coordinatorをアンインストールする場合は、以下の手順に従ってください。
PRIMECLUSTERのCluster Admin GUIを使用し、Systemwalker Service Quality Coordinatorサービスを停止します。
停止方法については、PRIMECLUSTERのマニュアルを参照してください。
以下の条件の場合は、Systemwalker Centric Managerのサービスも停止してください。
「4.7.2.1.6 リソースの登録」でクラスタシステムに登録したSystemwalker Service Quality Coordinatorのアプリケーションとリソースを削除してください。
共用ディスクをオンラインにし、待機系サーバでクラスタアンセットアップコマンドsqcunsetclを実行します。コマンドの実行形式は以下です。
/opt/FJSVssqc/bin/sqcunsetcl |
現用系サーバでクラスタアンセットアップコマンドsqcunsetclを実行します。コマンドの実行形式は以下です。
/opt/FJSVssqc/bin/sqcunsetcl |
現用系サーバと待機系サーバで、それぞれのSystemwalker Service Quality Coordinatorをアンインストールします。
アンインストールの方法については、「4.1.4 アンインストールについて」を参照してください。
共用ディスク装置内の不要なディレクトリを削除します。
「共有ディスクの設定」で登録した以下の共用ディスク装置を削除します。
以下の条件の場合は、「CentricMGR Group」からSystemwalker Service Quality Coordinatorがクラスタ運用に使用する共用ディスクを削除します。
Systemwalker Service Quality Coordinator用のクラスタアプリケーションを削除します。
以下の条件の場合は、クラスタアプリケーションの削除は必要ありません。
手順 1. で停止したSystemwalker Centric Managerのクラスタアプリケーションを起動してください。
クラスタ環境を構築する場合には、クラスタセットアップコマンドを実行する必要があります。
以下、クラスタセットアップコマンドの仕様について説明します。
本コマンドは、EnterpriseManager及びManagerで実行できます。
【名前】
sqcsetupclp − クラスタ環境構築(現用系)
sqcsetupcls − クラスタ環境構築(待機系)
【形式】
(現用系)
<インストールディレクトリ>\bin\sqcsetupclp -m <共用ディスク> -h <論理ホスト名> |
(待機系)
<インストールディレクトリ>\bin\sqcsetupcls -m <共用ディスク> |
(現用系)
/opt/FJSVssqc/bin/>/bin/sqcsetupclp -m <マウントポイント> -h <論理ホスト名> |
(待機系)
/opt/FJSVssqc/bin/>/bin/sqcsetupcls -m <マウントポイント> |
【機能説明】
Systemwalker Service Quality Coordinatorのクラスタ環境を構築します。
【オプション】
オプション |
意味 |
---|---|
-m <共用ディスク> |
クラスタ運用で利用する共用ディスク装置のドライブを指定します。 |
-h <論理ホスト名> |
クラスタ運用で利用する論理ホスト名または論理IPアドレスを指定します。 |
オプション |
意味 |
---|---|
-m <マウントポイント> |
クラスタ運用で利用する共用ディスク装置のマウントポイントを指定します。 |
-h <論理ホスト名> |
クラスタ運用で利用する論理ホスト名または論理IPアドレスを指定します。 |
【終了ステータス】
正常終了 0
異常終了 1
正常終了した場合には、以下のメッセージを出力します。
【使用例】
(現用系 sqcsetupclp)
C:\>cd C:\Program Files\SystemwalkerSQC\bin C:\Program Files\SystemwalkerSQC\bin>sqcsetupclp.exe -m F:\ -h hostname 126 個のファイルをコピーしました 0 個のファイルをコピーしました 0 個のファイルをコピーしました 0 個のファイルをコピーしました 0 個のファイルをコピーしました 0 個のファイルをコピーしました 0 個のファイルをコピーしました 0 個のファイルをコピーしました 0 個のファイルをコピーしました 0 個のファイルをコピーしました 0 個のファイルをコピーしました 0 個のファイルをコピーしました 0 個のファイルをコピーしました Cluster setup succeeded C:\Program Files\SystemwalkerSQC\bin> |
(待機系 sqcsetupcls)
C:\>cd C:\Program Files\SystemwalkerSQC\bin C:\Program Files\SystemwalkerSQC\bin>sqcsetupcls.exe -m F:\ Cluster setup succeeded C:\Program Files\SystemwalkerSQC\bin> |
(現用系 sqcsetupclp)
# cd /opt/FJSVssqc/bin/ # ./sqcsetupclp -m /share -h hostname Cluster setup succeeded # |
(待機系 sqcsetupcls)
# cd /opt/FJSVssqc/bin/ # ./sqcsetupcls -m /share Cluster setup succeeded # |
【注意事項】
本コマンドは、Administratorの権限で実行してください。
本コマンドは、スーパ・ユーザの権限(root権限)で実行してください。
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