機能説明
本コマンドは、システム監視マネージャの監視イベントログの内容を表計算ソフトやRDBMSで共通的に読み込み可能な形式(CSV形式)に変換して出力します。
記述形式
opmtrcsv | [-s 出力する先頭の監視イベント番号] [-e 出力する最後の監視イベント番号] [-st 出力する先頭の監視イベント受信時間] [-et 出力する最後の監視イベント受信時間] [-n ホスト名] [-a] [-o ファイル名] [-d 管理ドメイン] [-l 項目名1 項目名2 …] [-lf ファイル名] [-j] [-h 接続先運用管理サーバのホスト名] [--] [検索文字列 …] |
オプション
CSVファイルに出力する監視イベントの先頭の番号を指定します。省略した場合、監視イベントログに格納されている最も若い番号の監視イベントから、CSV形式で出力されます。
CSVファイルに出力する監視イベントの最後の番号を指定します。省略した場合、監視イベントログファイルに格納されている最後の監視イベントまで、CSV形式で出力されます。
CSVファイルに出力する監視イベントの先頭の受信時間を指定します。指定形式は、年月日時分秒をそれぞれ2桁で指定してください(YYMMDDhhmmss)。省略した場合、監視イベントログに格納されている最も古い監視イベントから、CSV形式で出力されます。
CSVファイルに出力する監視イベントの最後の受信時間を指定します。指定形式は、年月日時分秒をそれぞれ2桁で指定してください(YYMMDDhhmmss)。省略した場合、監視イベントログファイルに格納されている最後の監視イベントまで、CSV形式で出力されます。
-s、-eパラメタと、-st、-etパラメタを同時に指定することができます。その場合、各指定のAND条件が取られます。
-s、-e、-st、-etパラメタをすべて省略した場合は、監視イベントログに格納されているすべての監視イベントが、CSV形式で出力されます。
ホスト名を指定し、そのホストが発生元の監視イベントだけが、CSV形式で出力されます。
ホスト名には、前方一致「"host*"」、後方一致「"*host"」、中間一致「"*host*"」を指定してホスト名の検索ができます。
監視イベントを出力するCSVファイル名を指定します。運用管理クライアント上のローカルディスク上のファイルを指定できます。ファイル名の指定は、フルパスでも、相対パスでも構いません。
従来との互換のために残されているオプションです。指定する必要はありません。
下に示す検索文字列パラメタの検索条件をAND条件で行うことを指定します。
このオプションを使用しない場合は、検索文字列の検索条件はOR条件となります。
追加して出力するログ項目を指定します。本コマンドはデフォルトで“システム監視のCSVファイル”に記述された項目を出力します。
本オプションまたは-lfオプションでログ項目を指定することにより、デフォルトで出力される項目に続けて、指定されたログ項目が出力されます。
指定可能なログ項目を表に示します。また、指定する項目名の大文字、小文字は区別されません。
指定項目名 | ログ項目 | 出力内容 |
---|---|---|
SendTime | 送信日時 | 送信側がイベントを送信した時刻 |
RecvTime | 受信日時 | 受信側がイベントを受信した時刻 |
EventNum | 重要イベント番号 | 重要イベントに設定された一意の番号 |
Category | イベント種別 | イベント種別 |
Type | イベント属性 | NORMALMSG: 一般メッセージ |
Severity | 重要度 | Very Important: 最重要 |
NodeName | ノード名 | ノード名 |
IpAddr | IPアドレス | 代表インタフェースのIPアドレス 以下のようなSystemwalker Centric Managerの連携製品から通知されたメッセージについては、「0.0.0.0」となります。
|
TimeStamp | イベント発生日時 | イベント発生日時 |
StartTime | 対処開始日時 | イベント対処開始日時 |
EndTime | 対処終了日時 | イベント対処終了日時 |
EventText | イベントテキスト | イベントのメッセージテキスト |
Status | イベント状態 | XXYZの形式で以下の意味を表します。 XX: イベント状態 |
Dealer | イベント対処者 | アラームイベントに対処した人の名前 |
Memo | イベントメモ | アラームイベントに対するユーザメモ |
Label | 表示名 | 運用システムの日本語名 |
Color | メッセージ監視表示色 | [メッセージ一覧]ウィンドウに表示する際の色。「表示色/背景色」の形式。 |
OsType | OS種別 | OS種別が番号で表示されます。 OS種別については、“OS種別表”を参照してください。 表にないサポートOSについては、OsType=1(その他)で表示されます。 |
OsName | その他のOS名 | OsType=1(その他)の場合だけOS名が表示されます。 |
SysType | 系区分 | 0: 系区分なし |
JobNum | ジョブ番号 | ジョブ番号 |
EventGroup | イベントグループ名 | 未対処イベント抑止時のイベントグループ名 |
OsType | OS種別 | OsType | OS種別 |
---|---|---|---|
0 | 不明 | 30 | SunOS |
1 | その他 | 31 | U6000 |
2 | MACOS | 32 | ASERIES |
3 | ATTUNIX | 33 | TandemNSK |
4 | DGUX | 34 | TandemNT |
5 | DECNT | 35 | BS2000 |
6 | Digital Unix | 36 | LINUX |
7 | OpenVMS | 37 | Lynx |
8 | HPUX | 38 | XENIX |
9 | AIX | 39 | VM/ESA |
10 | MVS | 40 | Interactive UNIX |
11 | OS400 | 41 | BSDUNIX |
12 | OS/2 | 42 | FreeBSD |
13 | JavaVM | 43 | NetBSD |
14 | MSDOS | 44 | GNU Hurd |
15 | WIN3x | 45 | OS9 |
16 | WIN95 | 46 | MACH Kernel |
17 | WIN98 | 47 | Inferno |
18 | WINNT | 48 | QNX |
19 | WINCE | 49 | EPOC |
20 | NCR3000 | 50 | IxWorks |
21 | NetWare | 51 | VxWorks |
22 | OSF | 52 | MiNT |
23 | DC/OS | 53 | BeOS |
24 | Reliant UNIX | 54 | HP MPE |
25 | SCO UnixWare | 55 | NextStep |
26 | SCO OpenServer | 56 | PalmPilot |
27 | Sequent | 57 | Rhapsody |
28 | IRIX | 58 | Windows 2000 |
29 | Solaris |
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追加して出力するログ項目を、ファイル入力で指定します。
ファイルに指定できるログ項目は-lオプションの場合と同じです。
ファイルには以下の形式で項目を指定します。
項目名の大文字、小文字は区別しません。
項目名を、「,」/空白/NL/TAB/CRで区切ります。
第1カラムが「#」である行はコメント行となります。
空白行は無視されます。
ジョブ番号を出力します。
(ジョブ番号がある場合): ジョブ番号もメッセージテキストの一部として前に付加されます。(△:半角空白1個)
"ジョブ番号△メッセージテキスト"
ジョブ番号が空白文字である場合もあり、その場合ジョブ番号のところには空白文字が入ります。
(ジョブ番号がない場合): メッセージテキストだけ出力されます。
"メッセージテキスト"
「-j」オプションを指定しない場合は、ジョブ番号がない場合と同じ形式になります。
本コマンドの接続対象となる運用管理サーバのホスト名を指定します。
本オプションは運用管理クライアントで実行する場合のみ指定可能です。省略した場合は、[Systemwalkerセットアップ]画面の1つ目に定義されている運用管理サーバに接続します。
オプション指定の終了を指定します。
これ以降のパラメタは、監視イベント内の文字列を検索するパラメタとして扱われます。
検索文字列パラメタは、5つまで指定できます。これを指定すると、監視イベントのうち、指定する検索文字列のどれかに合致する文字列を含む監視イベントだけが、CSV形式で出力されます。
復帰値
正常終了
異常終了
参照
コマンド格納場所
Windows | Systemwalkerインストールディレクトリ\MpWalker.dm\bin |
Solaris | /opt/systemwalker/bin |
実行に必要な権限/実行環境
【Windows】
運用管理サーバでは、Administrator権限/DmAdmin権限/DmOperation権限/DmReference権限が必要です。
運用管理クライアントでは、一般ユーザの権限が必要です。
運用管理サーバ/運用管理クライアントで実行可能です。
【Solaris/Linux】
運用管理サーバでは、システム管理者(スーパーユーザ)権限が必要です。
運用管理クライアントでは、一般ユーザの権限が必要です。
運用管理サーバ/運用管理クライアントで実行可能です。
注意事項
検索結果として表示されるメッセージは、イベント監視の条件定義でフィルタされたあとのメッセージです。
また、本コマンドは運用管理サーバのログデータベースを参照しています。
使用例
監視イベント番号の1から100までの監視イベントを、CSVファイルに出力します。
【Windows版】
opmtrcsv -s 1 -e 100 -o D:\tmp\opmtr.csv
【Solaris版/Linux版】
opmtrcsv -s 1 -e 100 -o /var/tmp/opmtr.csv
2010年1月1日午前0時から2010年2月1日午前0時までの監視イベントを、CSVファイルに出力します。
【Windows版】
opmtrcsv -st 100101000000 -et 100201000000 -o D:\tmp\opmtr.csv
【Solaris版/Linux版】
opmtrcsv -st 100101000000 -et 100201000000 -o /var/tmp/opmtr.csv
実行結果/出力形式
実行結果の情報を以下に示します。詳細については“システム監視のCSVファイル”を参照してください。
(1行目) 1,"NORMALMSG","Dealt","ネットワーク","2010/01/15/ 09:15:48","Domain\自部門\10.10.10.0","運用管理サーバ","Main","UX:snmpmExit:エラー:ネットワークエラーが発生しました","鈴木","システム構成変更のためエラーが発生","2010/01/15/ 09:20:34","2010/01/15 10:10:25" (2行目) ・・・
各項目名について以下に示します。
第1カラム。監視イベント番号。監視イベントログはサイクリックに利用され、データベースのすべての領域を使用すると古いものから順に上書きされます。このため必ずしも1番から出力されるわけではありません。最古の監視イベント番号は、opmtrinf(監視イベントログDB情報表示コマンド)で確認可能です。
第2カラム。メッセージの属性
一般メッセージ
返答要求メッセージ
第3カラム。監視イベント対処状況
未対処 または 未確認
保留
返答済
対処済
調査中
第4カラム。監視イベント種別
第5カラム。メッセージ発生日時
第6カラム。グループ名
ドメイン名\フォルダ名\サブフォルダ名
第7カラム。システムの通称名。表示名
第8カラム。システムのホスト名
第9カラム。メッセージテキスト
第10カラム。[監視イベントの状態変更]ウィンドウで入力された対応者
第11カラム。監視イベント情報
[監視イベントの状態変更]ウィンドウで入力されたメモ、または[監視イベント:返答]ウィンドウから返答された返答文字列
第12カラム。対処開始時間
監視イベント発生後、最初に[監視イベントの状態変更]ウィンドウを開いたときの時間
第13カラム。対処終了時間
[監視イベントの状態変更]ウィンドウで、最後に対処済にしたときの時間
各フィールドの意味は、監視イベント履歴表示コマンド(opmtrgetコマンド)と同じです。詳細については“opmtrgetコマンド(監視イベント履歴表示コマンド)”を参照してください。
Stime, Etimeは、evtutlnt(監視イベント状態変更コマンド)、および、サーバ間連携によっても設定されます。