ここでは、Session Registry Serverの設定について説明します。
注意
Session Registry Serverと同じマシンで、Session Registry Server以外のユーザアプリケーションを運用する場合は、ユーザアプリケーションを運用するIJServerクラスタと、Session Registry Serverを運用するIJServerクラスタは別に用意します。
設定方法の説明で使用する例を以下に示します。
マシンBの例
項目 | 値 |
---|---|
マシンのIPアドレス | 192.0.2.1 |
IJServerクラスタ名 | srs |
サーバーインスタンス名 | srs_ins |
リスナーポート | 5678 |
マシンAの説明は、「4.23.3 Session Registry Clientの設定」を参照してください。
Session Registry Serverは、以下の手順で作成します。
Session Registry Server用のIJServerクラスタを、以下のどちらかの方法で作成します。
asadminコマンドを使用して作成する
詳細は、「4.23.2.1 Session Registry Server用のIJServerクラスタの作成」を参照してください。
Interstage Java EE 7管理コンソールを使用して作成する
「4.23.2.1 Session Registry Server用のIJServerクラスタの作成」と同様の手順をInterstage Java EE 7管理コンソールで行ってください。
Session Registry Serverを、以下のどちらかの方法で配備します。
asadminコマンドを使用して配備する
詳細は、「4.23.2.2 Session Registry Serverの配備」を参照してください。
Interstage Java EE 7管理コンソールを使用して配備する
「4.23.2.2 Session Registry Serverの配備」と同様の手順をInterstage Java EE 7管理コンソールで行ってください。
注意
Session Registry Server用のIJServerクラスタには、他のWebアプリケーションは配備しないでください。
Session Registry Serverの環境設定のためJavaVMオプションの設定を、Interstage Java EE 7管理コンソールまたはasadminコマンドで行います。
設定方法、設定内容については、「4.23.2.3 Session Registry Serverの環境設定」を参照してください。
Session Registry Server用のIJServerクラスタを、asadminコマンドを使用して作成する方法を説明します。
asadminコマンドの詳細については、「第10章 Java EE 7運用コマンド」-「10.1 asadmin」を参照してください。
IJServerクラスタ、サーバーインスタンス1つを作成します。
例
asadmin create-cluster srs asadmin create-local-instance --cluster srs srs_ins |
注意
セッションの永続化を有効にし、永続化ファイルの保存先ディレクトリをデフォルトのまま使用する場合、以下のパスに指定されます。
[Java EE 7共通ディレクトリ]\nodes\localhost-domain1\[サーバーインスタンス名]\dat
上記のパスは、Java EE 7共通ディレクトリと作成したサーバーインスタンス名により長さが変わるため、上記のパスが64文字以内になることを確認して、サーバーインスタンスを作成してください。64文字を超える場合は、サーバーインスタンス名を短くするか、永続化ファイルの保存先ディレクトリを絶対パスで64文字以内になるよう指定してください。上記の条件を満たさない場合、Session Registry Serverを起動する際、JSSR20001のエラーメッセージを出力し、起動に失敗します。
Webサーバコネクタとの連携を解除します。
例
asadmin delete-web-server-ref --target srs FJapache |
IJServerクラスタのJavaVMオプションにSession Registry Serverのヒープサイズを指定します。設定値については、「6.15 セッションリカバリ機能のチューニング」を参照してください。なお、デフォルトの設定をいったん削除してから設定する必要があります。
例
asadmin delete-jvm-options --target srs \-Xmx512m |
asadmin delete-jvm-options --target srs \\-Xmx512m |
asadmin delete-jvm-options --target srs \\-Xmx512m |
asadmin delete-jvm-options --target srs \\-Xmx512m |
Session Registry Serverの最大同時処理数を指定します。詳細は「6.15.2 同時処理数の設定について」を参照してください。
例
asadmin set srs.thread-pools.thread-pool.http-thread-pool.max-thread-pool-size=384 |
Session Registry Serverの「8.8.3 ネットワーク設定の定義項目」を指定します。
Session Registry Serverへアクセスする運用形態
Session Registry ServerのIPアドレス(注)
タイムアウト(「6.15.1 各タイムアウト値の設定について」を参照してください。)
例
asadmin set srs.network-config.protocols.protocol.http-listener-1.http.request-check=direct asadmin set srs.network-config.network-listeners.network-listener.http-listener-1.address=192.0.2.1 asadmin set srs.network-config.protocols.protocol.http-listener-1.http.timeout-seconds=30 |
注)省略値は0.0.0.0(Session Registry Serverを運用するマシンで有効なすべてのIPアドレス)です。
Session Registry Serverへのアクセスを許可するSession Registry ClientのIPアドレスを正規表現で指定します。「8.8.2 HTTPサービスの定義項目」の「要求を受け付けるIPアドレス」を参照してください。
例
asadmin set srs.http-service.virtual-server.server.property.allowRemoteAddress=192\.0\.2\.2 |
asadmin set srs.http-service.virtual-server.server.property.allowRemoteAddress=192\\.0\\.2\\.2 |
Session Registry Serverが対象とするWebコンテナとの接続に使用するポート番号を指定します。(注)
例
asadmin set srs_ins.system-property.HTTP_LISTENER_PORT.value=5678 |
注)Session Registry ServerとWebコンテナの間にファイアウォールを設置する場合、ここで設定したポート番号のHTTP通信が許可されるように、ファイアウォールの設定を行う必要があります。
Session Registry ServerのPCMIサービスの定義項目をPCMIプロファイルに指定します。
アプリケーション最大処理時間(MaximumProcessingTime)(「6.15.1 各タイムアウト値の設定について」を参照してください。)
アプリケーション最大処理時間超過時の制御(TerminateProcessForTimeout)
IJServerクラスタ起動待ち時間(MaximumStartupTime)
例
<MaximumStartupTime>600</MaximumStartupTime> <ApplicationProcessingTime> <MaximumProcessingTime>480</MaximumProcessingTime> <TerminateProcessForTimeout>message</TerminateProcessForTimeout> </ApplicationProcessingTime> |
PCMIプロファイル(srs_profile.xmlの場合の例)を登録します。
asadmin create-jvm-options --target srs -Dcom.fujitsu.interstage.pcmi.profileName=srs_profile.xml |
詳細は、「6.2.1 PCMIプロファイルの変更方法」を参照してください。
Session Registry Serverを、asadminコマンドを使用して配備する方法を説明します。
asadminコマンドの詳細については、「第10章 Java EE 7運用コマンド」-「10.1 asadmin」を参照してください。
asadminコマンドを使用してSession Registry Serverを配備します。
例
Session Registry Server名(IJServerクラスタ名)を“srs”とした場合
asadmin deploy --target srs C:\Interstage\F3FMisje7\glassfish\lib\install\applications\sr\srsapl\srs.ear |
asadmin deploy --target srs /opt/FJSVisje7/glassfish/lib/install/applications/sr/srsapl/srs.ear |
設定方法
Session Registry Serverの環境設定は、Interstage Java EE 7管理コンソールまたはasadminコマンドを使用し、IJServerクラスタのJavaVMオプション(-D)で指定します。なお、IJServerクラスタを起動したまま設定した場合、IJServerクラスタの再起動が必要です。
asadminコマンドを使用する場合
例
asadmin create-jvm-options --target srs -D[定義名]=[定義値] |
設定内容
Session Registry Serverの環境設定の設定内容を説明します。
定義名 | com.fujitsu.interstage.jservlet.sessionrecovery.backup.limit |
定義値 | 0~2147483647の整数値 デフォルト値は、0です。0を指定した場合、上限はなくなります。 |
説明 | Session Registry Serverでセッションを保持する上限数を指定します。 |
定義名 | com.fujitsu.interstage.jservlet.sessionrecovery.clean.interval |
定義値 | 30~2147483647の整数値 デフォルト値は、60です。 |
説明 | タイムアウトしたセッションの監視の間隔(秒)を指定します。 |
定義名 | com.fujitsu.interstage.jservlet.sessionrecovery.invalid.session.send |
定義値 |
|
説明 | Session Registry Serverに存在するタイムアウト時刻を経過したセッションのうち、IJServerクラスタからセッションの破棄が通知されないものを、生存しているSession Registry Clientに送信するかどうか設定します。この定義を有効にすることにより、Session Registry Serverだけに存在するセッションに対して、セッションの破棄関連処理を実行させることができます。 |
定義名 | com.fujitsu.interstage.jservlet.sessionrecovery.invalid.session.waiting.time |
定義値 | 60~2147483647の整数値 デフォルト値は、2000です。 |
説明 | com.fujitsu.interstage.jservlet.sessionrecovery.invalid.session.sendがonの場合、Session Registry Serverでタイムアウト時刻を経過したセッションが、この定義で指定した待ち時間(秒)を経過してもSession Registry Clientからセッションが無効になったことが通知されない場合に、生存しているSession Registry Clientに期限切れセッションを送信します。 |
定義名 | com.fujitsu.interstage.jservlet.sessionrecovery.session.store |
定義値 |
|
説明 | Session Registry Serverがセッションの永続化(ファイルに保管)を行うかどうかを選択します。大文字・小文字は区別しません。 |
定義名 | com.fujitsu.interstage.jservlet.sessionrecovery.serialize.file.path |
定義値 | セッション情報の永続化ファイルの保存先ディレクトリを以下の範囲で指定します。
デフォルト値は、Session Registry Serverのサーバーインスタンス名が“srs_ins”の場合、以下のようになります。
|
説明 | 本定義で指定したディレクトリ配下にサブディレクトリ“sr”が生成され利用されます。
|
定義名 | com.fujitsu.interstage.jservlet.sessionrecovery.serialize.interval |
定義値 | 1~2147483647の整数値 デフォルト値は、60です。 |
説明 | セッションを永続化する間隔(秒)を指定します。 |
定義名 | com.fujitsu.interstage.jservlet.sessionrecovery.pop.timeout |
定義値 | 1~86400の整数値 デフォルト値は、360です。 |
説明 | セッションのリカバリ時、もともとセッションを保持していたコンテナから最新のセッションの取得を行いますが、このときの最大待ち時間です。 |