ページの先頭行へ戻る
Interstage Application Server V12.0.0 Java EE 7 設計・構築・運用ガイド
FUJITSU Software

6.2.1 PCMIプロファイルの変更方法

PCMIプロファイルは、監視対象のプロセスの管理方法を設定するファイルです。PCMIプロファイルで変更できる定義項目は、「8.2 PCMIサービスの定義項目」を参照してください。

ポイント

PCMIプロファイルは、サーバーインスタンスの起動時に有効となります。サーバーインスタンスの起動中にPCMIプロファイルを変更した場合は、次回の起動時まで変更は反映されません。


PCMIプロファイルは、以下の手順で変更します。

  1. PCMIプロファイルを作成

  2. PCMIプロファイルの登録

  3. Interstage Java EE 7 の起動


1. PCMIプロファイルの作成

PCMIプロファイルは、監視対象のInterstage Java EE 7 DASサービスまたはIJServerクラスタに対して作成できます。XML形式で、任意の名前のファイルを作成します。


文字コード

UTF-8形式

格納先ディレクトリ


[Java EE 7共通ディレクトリ]\pcmi\isje7\profile


[Java EE 7共通ディレクトリ]/pcmi/isje7/profile

ファイル名

任意

定義の内容

PCMIプロファイルの定義項目については、「8.2 PCMIサービスの定義項目」を参照してください。


記述例
<?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?>
  <Profile xmlns="http://pcmi.interstage.fujitsu.com/Profile">
        <ProcessAutoRestart>
           <Restart>true</Restart>
           <RetryCount>0</RetryCount>
           <RetryCountResetTime>600</RetryCountResetTime>
        </ProcessAutoRestart>
        <MaximumStartupTime>600</MaximumStartupTime>
        <MaximumStopTime>180</MaximumStopTime>
        <ApplicationProcessingTime>
           <MaximumProcessingTime>480</MaximumProcessingTime>
           <TerminateProcessForTimeout>message</TerminateProcessForTimeout>
        </ApplicationProcessingTime>
        <Monitor>
           <MonitoringTime>30</MonitoringTime>
           <TerminateProcessForTimeout>message</TerminateProcessForTimeout>
        </Monitor>
        <Log>
           <Rotation>
              <Type>logsize</Type>
              <Size>1</Size>
              <Time>0</Time>
              <BackupSize>1</BackupSize>
           </Rotation>
        </Log>
        <CurrentDirectory>
           <NumberOfGenerations>1</NumberOfGenerations>
        </CurrentDirectory>
        <FJVM>
           <RestartProcessAtOutOfMemory>restart</RestartProcessAtOutOfMemory>
        </FJVM>
        <EnvironmentVariables>
           <Variable>ENV1=env1</Variable> (注)
           <Variable>ENV2=env2</Variable> (注)
        </EnvironmentVariables>
  </Profile>

注)ENV1/ENV2は、指定する環境変数名の例として記載しています。運用環境に応じた環境変数名を指定してください。


注意

  • PCMIプロファイルは、新規に作成しないで、デフォルトPCMIプロファイルを使用して編集することもできます。ただし、デフォルトPCMIプロファイルは、「2. PCMIプロフイルの登録」でPCMIプロファイルを登録していないすべてのサーバーインスタンスに対して有効となるため、影響を考慮した上で編集してください。デフォルトPCMIプロファイルについては、「B.3 PCMIサービスのファイル構成」を参照してください。

  • XML形式のファイルであるため、変更する項目の設定値だけを変更してください。設定値以外に誤りがあると、該当プロファイルを指定したInterstage Java EE 7 DASサービス、IJServerクラスタ、またはサーバーインスタンスの起動に失敗することがあります。

  • <EnvironmentVariables>タグ内の<Variable>タグは、1つの環境変数に対して1つ<Variable>タグを指定する必要があるため、環境変数の数だけ<Variable>タグを指定してください。
    なお、上記以外のタグ名および属性名は、編集しないでください。


2. PCMIプロファイルの登録

PCMIプロファイルはシステムプロパティを設定することで、Interstage Java EE 7 DASサービスまたはIJServerクラスタ(サーバーインスタンス)に登録します。asadminコマンドのcreate-jvm-optionsサブコマンドにプロファイル定義ファイルを指定して実行します。


プロファイルの登録例(ファイル名newprofile.xmlの場合

Interstage Java EE 7 DASサービスの場合」

asadmin create-jvm-options -Dcom.fujitsu.interstage.pcmi.profileName=newprofile.xml

IJServerクラスタの場合

asadmin create-jvm-options --target {$IJServerクラスタ名} -Dcom.fujitsu.interstage.pcmi.profileName=newprofile.xml
デフォルトプロファイルに戻す例

Interstage Java EE 7 DASサービスの場合

asadmin delete-jvm-options -Dcom.fujitsu.interstage.pcmi.profileName=newprofile.xml

IJServerクラスタの場合

asadmin delete-jvm-options --target {$IJServerクラスタ名} -Dcom.fujitsu.interstage.pcmi.profileName=newprofile.xml

名前

必須

意味

com.fujitsu.interstage.pcmi.profileName

プロファイル名

任意

PCMIサービスを運用するPCMIプロファイルを指定します。


注意

  • PCMIプロファイルの登録時は、Interstage Java EE 7 DASサービスが起動されている必要があります。

  • Interstage Java EE 7 DASサービスに登録したPCMIプロファイルの定義に誤りがあると、Interstage Java EE 7 DASサービスが起動できないため、Java EE 7運用コマンドを使用できません。PCMIプロファイルの定義に誤りがある場合は、PCMIプロファイルの定義を修正し、Interstage Java EE 7 DASサービスが起動可能な状態にしてください。

  • Interstage Java EE 7 DASサービスのPCMIプロファイルを変更した場合は、次回の起動時から設定が有効となります。

  • PCMIプロファイルの登録/変更後は、IJServerクラスタを再起動してください。変更対象のIJServerクラスタの起動中にPCMIプロファイルを変更した場合は、次回の起動時から設定が有効となります。

  • PCMIプロファイルは、IJServerクラスタごとに設定が有効となります。同一IJServerクラスタに所属するサーバーインスタンスの場合、サーバーインスタンスごとにPCMIプロファイルを定義することはできません。


3. Interstage Java EE 7の起動

以下のコマンドでInterstage Java EE 7を起動します。

Interstage Java EE 7の起動後、監視が開始されます。また、Interstage Java EE 7を停止すると、監視が停止されます。


監視の開始

ドメインの起動

asadmin start-domain

クラスタの起動

asadmin start-cluster

インスタンスの起動

asadmin start-local-instance

監視の停止

ドメインの停止

asadmin stop-domain

クラスタの停止

asadmin stop-cluster

インスタンスの停止

asadmin stop-local-instance


監視情報の出力先

現在の監視情報は、以下のファイルに出力されます。

[Java EE 7共通ディレクトリ]\pcmi\isje7\logs\[サーバーインスタンス名]\start.info
[Java EE 7共通ディレクトリ]/pcmi/isje7/logs/[サーバーインスタンス名]/start.info

注意

  • 指定したPCMIプロファイルが存在しない場合は、イベントログ/システムログにメッセージ「PCMI1014」を出力し、Interstage Java EE 7 DASサービスまたはサーバーインスタンスの起動に失敗します。

  • PCMIプロファイルを指定しない場合は、デフォルトのプロファイル「profile.xml」で動作します。デフォルトのPCMIプロファイルのファイル構成については、「B.3 PCMIサービスのファイル構成」を参照してください。

  • PCMIプロファイルを指定しない場合、かつデフォルトのプロファイル「profile.xml」が存在しない場合は、イベントログ/システムログにメッセージ「PCMI1100」を出力し、各定義項目の省略値で監視します。各定義項目の省略値については、「8.2 PCMIサービスの定義項目」を参照してください。

  • PCMIプロファイルの定義に誤りがある場合は、イベントログ/システムログにメッセージ「PCMI1015」またはメッセージ「PCMI1016」を出力し、該当プロファイルを指定したInterstage Java EE 7 DASサービス、IJServerクラスタ、またはサーバーインスタンスの起動に失敗します。