システム環境構築作業中の疑問点について説明します。
Q: GDS で管理しているシステムディスクのバックアップ方法が知りたい。
A
「第6章 バックアップとリストア」を参照してください。
Q: GDS で管理しているディスク (システムディスク以外) のバックアップ方法が知りたい。
A
GDS の論理ボリュームは、物理スライスと同様にバックアップできます。ただし、必ず論理ボリュームからバックアップしてください。例えば、CD-ROM 装置またはネットワークからシステムをブートして、物理スライスからバックアップする方法では正しいデータを退避できない可能性があります。
ミラーリング機能を活用して、より効率的なバックアップを行うこともできます。詳しくは、「1.3.8 スライス切離し方式によるスナップショット」、「D.5 sdxslice - スライスの操作」、「5.3.2 バックアップ」、および「6.5 ローカルディスクおよび共用ディスクのバックアップとリストア」を参照してください。
また、GDS Snapshot のプロキシボリュームを活用して、業務停止時間を最小限に抑えたバックアップ運用を構築することもできます。詳しくは、「1.5 プロキシボリューム」、「D.14 sdxproxy - プロキシオブジェクトの操作」、「D.19 コマンドによるスナップショット操作の流れ」、「5.3.2.2 バックアップ (等価性方式) 」、「5.3.2.3 バックアップ (OPC 方式)」、および「6.6 プロキシボリュームを使用したオンラインバックアップと瞬間リストア」を参照してください。
さらに、GDS Snapshot のシャドウボリュームを活用して、業務を実行するドメインに属していないサーバからバックアップを行うことにより、業務への影響を最小限に抑えることができます。詳しくは、「1.6 シャドウボリューム」および「6.8 ドメイン外サーバからのバックアップとリストア」を参照してください。
Q: GDS でシステムディスクをミラーリングしたところ、以下のメッセージがコンソール出力されるようになった。影響と対処方法を知りたい。
/usr/sbin/pmconfig: /etc/power.conf line (30) failed to convert mount
point /dev/sfdsk/System/dsk/root to prom name: Invalid argument
A
何も影響ありません。対処も必要ありません。
システムディスクをミラーリングした場合、Solaris が提供するシステムの電源管理機能および保存停止・復元再開機能を利用することができません。
電源管理機能および保存停止・復元再開機能が動作しないほかには影響ありません。
電源管理機能、保存停止・復元再開機能の詳細、および使用されている本体装置にて本機能がサポートされているかどうかについては、Solaris に添付されているマニュアルを参照してください。
注意
Solaris が提供する電源管理システムは、Enhanced Support Facility (ESF) が提供する自動電源制御とは機能が異なります。上記の制限事項は、ESF の自動電源制御機能とは一切関係ありません。
Q: GDS で管理している物理ディスク (例えば、c0t0d0s0) が format(1M) コマンドや prtvtoc(1M) コマンドなどで操作できない。どうすれば操作できるか。
A
物理ディスクへのアクセスは GDS が抑止しているため、操作する方法はありません。
詳しくは、「A.2.3 物理特殊ファイルへのアクセス抑止」を参照してください。
なお、format(1M) や prtvtoc(1M) コマンドでディスクの内容を参照するだけであれば、CD-ROM またはネットワークからブートしたうえで物理ディスクを指定すれば可能です。ただし、物理ディスクのデータを更新してしまうと、ミラーリングされているデータが破壊されてしまうため、十分な注意が必要です。「A.2.12 CD-ROM 装置 (またはネットワーク) からのブート」を参照してください。
Q: GDS でシステムディスクをミラーリングした状態で OS のアップグレードインストールはできるか。
A
できません。
Boot Environment (BE)を利用したアップグレード、および、Solaris Live Upgrade によるアップグレードもできません。
ミラーリングを解除してから実施してください。