ページの先頭行へ戻る
Interstage Interaction Manager V10.1.2 AjaxフレームワークUI部品リファレンス
FUJITSU Software

2.1.11 MaskedTextInput

MaskedTextInputは、穴埋め方式の入力フィールドを表示する部品です。

注意

MaskedTextInputを利用できるブラウザ
MaskedTextInputは、Internet Explorerでだけ利用可能な部品です。ほかのブラウザでは、TextInputとして表示されます。ただし、以下の点に注意が必要です。

  • typeプロパティの値は、「MaskedTextInput」になります。

  • スタイルプロパティのクラス名は、「rcf-MaskedTextInput」です。

  • AutoCompleterの対象には指定できません。

  • Internet Explorerでは、TextInput固有の機能は使用できません。

また、Internet Explorerでも、入力フィールドに以下の制約が追加されます。

  • IMEを使った入力はできません。(IMEは常に無効です。)

  • 常に上書きモードでの入力になります。

  • 入力フィールドに対する文字列のカットやペーストはできません。

  • ドラッグ アンド ドロップはできません。

  • 右クリックしても、コンテキストメニューは表示されません。

ポイント

ValidationHelperを利用して検証を実行するなど、機能付加部品を利用できます。

示例

カーソルキーでの左右移動が可能です。ただし、移動するのは入力可能な部分だけで、区切り文字の部分にカーソルは移動しません。

本部品では、Ctrlキー + z が使用できます。詳細は、「5.1.7 テキスト入力部品でのCtrlキー+zによるやり直し」を参照してください。

述形式

<div rcf:type="MaskedTextInput" ... ></div>

または

<span rcf:type="MaskedTextInput" ... ></span>

注意

子要素は指定できません。詳細は、「5.1.4 子要素を持たない部品に子要素を記述した場合の動作」を参照してください。

ポイント

本部品は以下のように表示されます。

  • <div>タグの場合:前後に改行コードが挿入されます。

  • <span>タグの場合:前後に改行コードは挿入されません。

ロパティ

表の項目の意味は、「Text」の「プロパティ」を参照してください。

名前

データ型

説明

省略

省略値

属性指定

更新

部分更新

format

String

フォーマットパターンを指定します。デフォルトは何も入力できません。また、初期値だけが指定可能であり、表示中にフォーマットパターンを変更することはできません。
詳細は、「フォーマットパターンについて」を参照してください。

""

不可

不可

value

String

テキストを指定します。

""

値、バインド

不可

tabIndex

Number

タブの順番を指定します。

0

不可

TextInputのプロパティも指定できます。ここで説明を省略しているプロパティの詳細は「2.1.2 TextInput」の「プロパティ」を参照してください。

部品共通のプロパティも指定できます。詳細は、「2.8.1 画面部品共通プロパティ」を参照してください。

注意

titleプロパティに長い文字列を指定すると、自動的に改行または省略されることがあります。

また、発生位置はブラウザにより異なります。
なお、空文字列を指定した場合は、表示されません。

ポイント

自動脱出機能を有効にするには、以下の条件を満たす必要があります。

  • autoEscapeプロパティにtrueが指定されていること

  • 本部品がFocusManagerに登録されていること

  • 本部品がFocusManagerの対象となっており、FocusManagerに次のフォーカスの移動先が指定されていること

  • 指定されたフォーマットパターンに、文字がすべて入力されていること

  • カーソルが入力可能な部分の最後にあること

フォーマットパターンについて

フォーマットパターンは、入力部分と区切り文字で構成されます。
例えば、「平成NN年NN月NN日」と記述した場合、「N」の部分が入力部分であり、それ以外の、「平成」、「年」、「月」、「日」はあらかじめ決められた区切り文字となります。

フォーマットパターンの入力部分として、指定できる記号を以下に示します。

  • A:アルファベット(A-Zおよびa~z)または半角空白が入力可能

  • N:数字(0~9)または半角空白が入力可能

  • X:アルファベット、数字、および半角空白が入力可能

上記以外の文字は、区切り文字として扱われます。
ただし、区切り文字に上記の文字を使用する場合は「%X」のように「%」を指定します。「%」に続く1文字(A、N、X以外も可)は区切り文字として扱われ、「%」自身は区切り文字には含まれません。
また、「%」自体を区切り文字として使用する場合は「%%」と指定します。文字列の末尾が「%」の場合は、「%」は無視されます。

valueプロパティについて

valueプロパティを指定するときには、フォーマットパターンに従った文字列を指定してください。フォーマットパターンと異なる文字列を指定した場合、フォーマットパターンに初期化されます。

フォーマットパターンに従った文字列とは、以下の条件を満たしているものです。

  • フォーマットパターンに前方一致する文字列であること

  • フォーマットパターンの入力部分には、入力可能な文字または空白が指定されていること

  • 文字列の長さがフォーマットパターンの文字列の長さ以下であること

フォーマットパターンが「ID-NN-AA」の場合の例を、以下に示します。

  • 正しい例

    valueプロパティの値

    備考

    ID-1

    ID- 1-A

    入力部分に空白を指定した例

    ID-12-AB

  • 間違った例

    valueプロパティの値

    備考

    1

    区切り文字がなく、前方一致してない

    ID-A

    フォーマットパターンの「N」の部分にアルファベットが指定されている

    ID-12-ABC

    フォーマットパターンの文字列よりも長い

また、valueプロパティを取得したときに、フォーマットパターンで入力部分として指定した部分に文字が入力されていない場合、その部分の文字は半角空白になっています。

タイルプロパティ

本部品のスタイルプロパティは、TextInputと同じです。詳細は、「2.1.2 TextInput」の「スタイルプロパティ」を参照してください。ただし、クラス名は「rcf-MaskedTextInput」となります。
詳細は、「2.9 スタイルプロパティ」を参照してください。

ベントリスナ

名前

説明

イベントオブジェクト

onWrongKeyPress

フォーマットパターンに対して、誤ったキーが押されたときに呼ばれます。
例えば、入力部分にA(アルファベット)と指定したところに、数値が入力されようとしたときに呼ばれます。

WrongKeyPressEvent

onInvalidValueError

valueプロパティに、フォーマットパターンと異なった文字列が指定されたときに呼ばれます。
例えば、以下の場合に呼ばれます。

  • 初期値として指定したvalueプロパティが、フォーマットパターンと異なっている場合

  • モデル側でvalueプロパティがバインディングしている値を変更したときに、フォーマットパターンと異なる値が指定された場合

このイベントが発生したあと、valueプロパティはフォーマットパターンに初期化されます。

InvalidValueErrorEvent

部品共通のイベントリスナもあります。詳細は、「2.8.2 画面部品共通イベントリスナ」を参照してください。
TextInputのイベントリスナもあります。(onChangeを除きます。)詳細は、「2.1.2 TextInput」の「イベントリスナ」を参照してください。

InvalidValueErrorEventのerrorプロパティ

valueプロパティにフォーマットパターンと異なった文字列が設定されていた場合、onInvalidValueErrorが呼ばれます。InvalidValueErrorEventのerrorプロパティには、以下のメッセージが含まれたErrorオブジェクトが設定されます。メッセージの詳細は、「ユーザーズガイド」の「付録J エラーメッセージ」を参照してください。

  • RCF13100

なお、メッセージ番号はErrorオブジェクトのrcf.messageIDプロパティ、エラーメッセージはErrorオブジェクトのmessageプロパティから取得できます。

JavaScript API

固有のJavaScript APIはありません。部品共通のJavaScript APIは、「2.8.3 画面部品共通JavaScript API」を参照してください。

足事項

MaskedTextInputがフォーカスを得たとき、区切り文字以外の最初に入力できる位置にカーソルが表示されます。