TRMを使用するためには、事前に各種ファイル資源を用意しておく必要があります。
TRMで使用する各種ファイル資源について説明します。
TRMを使用するためには"図17.2 TRMの各種ファイル資源"に示す各種ファイル資源がTRMシステムごとに必要です。その他のファイルは、システムがTRMのシステム環境の作成時に作成します。
以下に各ファイルの用途を示します。
各ファイルの容量を見積ります。
"表17.2 ファイル容量の見積り方法"にファイル容量の見積り方法を示します。ファイル容量として、見積り値の1.2倍程度の値を設定してください。
実際にシステムが獲得するファイルの大きさは、TRM環境定義に指定する値と余裕値の範囲内で異なることがあります。
ファイル種別 | 容量の見積り式 | 容量の指定方法 |
---|---|---|
メッセージキュー管理 | ((メッセージキュー数 + 31) ÷ 32 + 1) × 16 [KB] | 指定不要 |
メッセージキューのメッセージ格納域(メッセージ格納ファイル) ※1 | “TROの入力とするメッセージキューの容量”のメッセージキュー数分の総和 + ”TJNLの入力とするメッセージキューの容量”のメッセージキュー数分の総和 + JournalTransferのCKPTファイルの見積り値 <TROの入力とするメッセージキューの容量> <TJNLの出力とするメッセージキューの容量> <JournalTransferのCKPTファイルの見積り> | TRM環境定義に指定(DiskQueueセクションのSize) |
トランザクション管理 |
| TRM環境定義に指定したパラメタ(TransactionセクションのMax_Size)をもとにシステムが算出 |
| 指定不要 | |
システム制御用ファイル1 | ((メッセージキュー数 + 51) ÷ 32 + 1) × 16 [KB] | 指定不要 |
システム制御用ファイル2 | 7 + TJNLの見積もり値[MB] | TRM環境定義に指定(SystemFileセクションのSystemFile2_Size) |
※1:メッセージ格納域は、TRMシステム全体で使用します。たとえば、TRMシステムを構成するメッセージキューが10個存在する場合、10個のメッセージキューが1つのメッセージ格納域を使用します。個々のメッセージキューでのメッセージの蓄積に加えて、すべてのメッセージキューで使用することを考慮してください。
※2:トランザクション管理ファイルでは、トランザクションで送受信するメッセージ長から見積もりますが、メッセージ格納域にはメッセージが蓄積されるため、この点を考慮する必要があります。したがって、少なくともトランザクション管理ファイルよりは大きい必要があります。
メッセージ格納域には、以下の情報(メッセージ)が格納されます。
TROを運用する場合
JournalTrnasferで受信したメッセージ(グローバルサーバ側で抽出したジャーナル)
JournalTrnasferのCKPTファイル
TJNLを運用する場合
TJNLで抽出したジャーナル
JournalTrnasferのCKPTファイル
指定方法の詳細については、"17.2 TRM環境定義の記述"を参照してください。
TROの見積もりの詳細については、"3.3.3 TRM環境定義ファイルの見積り"を参照してください。
TJNLの見積もりの詳細については、"第11章 Symfoware/RDB連携編"の"11.3.3.2 TRM環境の作成"、"第12章 Oracle連携編"の"12.4.3.4 TRM環境の作成"もしくは"第13章 SQL Server連携編"の"13.4.3.4 TRM環境の作成"を参照してください。
JournalTransferの見積もりの詳細については、"23.2.3 JournalTransferシステム向け動作環境の作成"を参照してください。