TJNLを使用するためには、"図11.11 環境作成の流れ"に示す手順に従ってTJNLが動作するための環境を作成する必要があります。
TJNLと連携するSymfoware/RDBの環境を作成します。Symfoware/RDBの環境の作成方法については、Symfowareのマニュアルを参照してください。既にSymfoware/RDBの環境が存在する場合、Symfoware/RDBの環境の作成は不要です。
Symfoware/RDBの利用者として、OSの認証機構を使用することができます。データベースの認証機構は使用できません。
TJNLはSymfoware/RDBに対して、ユーザ名“SYSTEM”で接続します。そのため、ジャーナル取得対象のデータベースに対して利用者登録の使用を宣言している場合は、事前にユーザ名“SYSTEM”をOSの認証機構を使用する利用者として登録してください。ユーザの登録に関する詳細はSymfowareのマニュアルを参照してください。
TJNLを運用するTRMシステムの環境を作成します。TRMシステムの環境の作成方法は、"第17章 環境作成"を参照してください。
TRMシステムの環境を作成する際の環境定義ファイルには、以下の見積りに従った値に、ジャーナル提供側業務およびジャーナル利用側業務で必要となる値を加算した値を指定してください。ジャーナル提供側業務および、ジャーナル利用側業務で必要となる値の見積り方法は"第17章 環境作成"を参照してください。
以下に、TJNLが必要とする各指定値の見積り式を示します。
[MQDConfiguration]セクションに指定するキーワードの見積り式を、"表11.2 [MQDConfiguration]セクションに指定するキーワードの見積り式"に示します。
キーワード | 見積り式 |
---|---|
MessageBufferMaxSize | 80[MB]~1024[MB]の範囲で指定します。 |
[Transaction]セクションに指定するキーワードの見積り式を、"表11.3 [Transaction]セクションに指定するキーワードの見積り式"に示します。
キーワード | 見積り式 |
---|---|
Max_Size | 65536[KB]を指定します。 |
[SystemFile]セクションに指定するキーワードの見積り式を、"表11.4 [SystemFile]セクションに指定するキーワードの見積り式"に示します。
キーワード | 見積り式 |
---|---|
SystemFile2_Size | ( ( 取得定義サイズの総和 × 2 ) + 1つの取得定義サイズは以下の見積り式に従って求めます。 1つの配付定義サイズは以下の値です。 |
[DiskQueue]セクションに指定するキーワードの見積り式を、"表11.5 [DiskQueue]セクションに指定するキーワードの見積り式"に示します。
キーワード | 見積り式 |
---|---|
Size | 各メッセージキューに蓄積する利用ジャーナル量の総和 + (配付対象メッセージキュー数 × 16[KB]) + 100[KB] 1つのメッセージキューに蓄積する利用ジャーナル量は以下の見積り式に従って求めます。 蓄積ジャーナル量は以下の見積り式に従って求めます。 1利用ジャーナル量は以下の見積り式に従って求めます。 |
注1) 他システムへ転送する場合は、転送の遅延時間を考慮してください。また、メッセージキューから利用ジャーナルを直接取り出す場合は、取出し業務の遅延時間を考慮してください。
注2) 取得対象列のデータ属性に基づいたデータ長に4バイト加算した値。列のデータ属性に基づいたデータ長は、"B.2.1 Symfoware/RDBと定義の対応関係"を参照してください。
TRM環境定義ファイルの記述例を"表11.6 環境定義ファイルの記述例"に示します。
[MQDConfiguration] # TRM環境情報 QueueMax = 100 MessageBufferMaxSize = 80 # 80Mバイト [Transaction] # トランザクション管理ファイル情報 TransactionFile = /trmdev2/tranfile Max_Size = 65536 # 65536Kバイト [SystemFile] # システム制御用ファイル情報 SystemFile1 = /trmdev2/systemfile1 SystemFile2 = /trmdev2/systemfile2 SystemFile2_Size = 8000 # 8Mバイト [QueueIndex] # メッセージキュー管理ファイル情報 File = /trmdev2/indexfile [DiskQueue] # ディスク型メッセージキューの情報 File = /trmdev2/diskfile Size = 1000000 # 1Gバイト |
[MQDConfiguration] # TRM環境情報 QueueMax = 100 MessageBufferMaxSize = 80 # 80Mバイト [Transaction] # トランザクション管理ファイル情報 TransactionFile = d:\trmdev2\transactionfile Max_Size = 65536 # 65536Kバイト [SystemFile] # システム制御用ファイル情報 SystemFile1 = d:\trmdev2\systemfile1 SystemFile2 = d:\trmdev2\systemfile2 SystemFile2_Size = 8000 # 8Mバイト [QueueIndex] # メッセージキュー管理ファイル情報 File = d:\trmdev2\queueindex [DiskQueue] # ディスク型メッセージキューの情報 File = d:\trmdev2\diskqueuefile Size = 1000000 # 1Gバイト |
TJNLの環境を作成するためには、Symfoware/RDBを起動しておく必要があります。Symfoware/RDBの起動方法の詳細は、Symfowareのマニュアルを参照してください。
TJNLの環境を作成するためには、事前にTRMを起動しておく必要があります。TRMの起動方法の詳細は、"18.1.1 TRMの起動"を参照してください。
TJNLの環境定義では、TJNLの動作環境として以下の情報を定義します。
連携するRDBMSに関する情報
TJNLに関する情報
OSに関する情報
ジャーナル取得ファイルに関する情報
TJNLの環境定義を格納するファイルをTJNL環境定義ファイルと呼びます。TJNL環境定義ファイルは、ユーザが任意の通常ファイル上にテキストファイルとして作成します。
TJNL環境定義ファイルは、viコマンドなど(Windowsではメモ帳など)の編集ツールを使用して作成してください。TJNL環境定義の記述方法の詳細については、"11.3.4 環境定義の記述"を参照してください。
TJNL環境の作成は、tjnlsetupコマンドを使用して行います。tjnlsetupコマンドの詳細は、"11.9.3.1 tjnlsetup(TJNL環境を作成する) "を参照してください。
なお、同一サーバ上に複数のSymfoware/RDBの環境が存在する場合、TJNLの環境作成時に以下の環境変数に指定されているSymfoware/RDBと連携します。
RDBNAME
以下にtjnlsetupコマンドの入力例を示します。
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tjnlsetup -f /tjnl/def/TJNLenv.def
------------------------------------------------
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tjnlsetup -f c:\tjnl\def\TJNLenv.def
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TJNLの環境を作成した後に、環境定義の変更やジャーナル取得ファイルの追加が行えます。環境定義の変更やジャーナル取得ファイルの追加についての詳細は、"11.8 保守"を参照してください。
利用ジャーナルを配付するメッセージキューを作成します。メッセージキューの作成方法は、"18.1.2 メッセージキューの作成"を参照してください。