なお、環境定義ファイルの記述規約は、TRM環境定義と同様です。TRM環境定義の記述規約については、"C.1 定義記述規約"を参照してください。
取得したジャーナルを一時的に格納するジャーナル取得ファイル容量の見積りを行います。ジャーナル取得ファイルは、Symfoware/RDBのデータベースとして作成されます。
ジャーナル取得ファイル容量の見積り式を、"表11.7 ジャーナル取得ファイル容量の見積り"に示します。
なお、運用中にジャーナル取得ファイル容量が不足した場合は、ジャーナルを取得するアプリケーションで発行したSQL文がSQLSTATE=40702で異常終了します。そのため、十分な容量を確保してください。
格納ジャーナル量(注) × 1.5 + 8[MB] |
注) 格納ジャーナル量は、1日分以上のジャーナルが格納できる値を設定してください。ジャーナル取得ファイルの容量不足にならないように見積りを実施してください。
詳細な見積りについては、"B.3.1 ジャーナル取得ファイルの容量(Symfoware/RDB連携)"を参照してください。
ジャーナルを取得するアプリケーションが、1つのトランザクションで取得できるジャーナル量の最大値を見積ります。1トランザクションあたりの最大ジャーナル格納域サイズの見積り式を、"表11.8 1トランザクションあたりの最大ジャーナル格納域サイズの見積り"に示します。
なお、運用中に1つのトランザクションで取得できるジャーナル量の最大値を超えた場合は、ジャーナルを取得するアプリケーションで発行したSQL文がSQLSTATE=77000で異常終了します。そのため、十分な量を確保してください。
トランザクション内で更新するレコード件数 × 1件の更新で取得するジャーナルの量 トランザクション内で更新するレコード件数は、発行するSQL文によって以下の考慮が必要です。
1件の更新で取得するジャーナルの量は、以下の見積り式に従って求めます。 |
TJNL環境定義ファイルの記述形式を、"表11.9 TJNL環境定義の記述形式"に示します。
[TJNLDefinition] [OSInformation] [DBInformation] |
[TJNLDefinition] [DBInformation] |
連携するRDBMSに関する情報を記述します。ただし、Symfoware/RDBと連携するTJNL環境を作成する場合は本セクションを省略することができます。本セクションで指定するRDBMSの情報は、本セクションを省略した場合も含めて、環境を作成した後は変更できません。記述内容を"表11.10 [DBMSInformation]セクションの記述内容"に示します。
キーワード | 省略 | 記述方法 | 記述内容の説明 |
---|---|---|---|
可 | 以下の値を指定します。 SYMFOWARE:Symfoware/RDBの更新ジャーナルを取得する(省略値) なお、値の大文字と小文字は区別されません。 | TJNLがジャーナル取得を行うRDBMSの種類を指定します。 |
TJNLに関する情報を記述します。本セクションで指定した内容は、環境を作成した後に変更することができます。詳細は、"11.8 保守"を参照してください。記述内容を"表11.11 [TJNLDefinition]セクションの記述内容"に示します。
キーワード | 省略 | 記述方法 | 記述内容の説明 |
---|---|---|---|
可 | 以下のいずれかの値を指定します。 ALL:基本機能、ジャーナル取得機能、ジャーナル配付機能を起動する(省略値) なお、値の大文字と小文字は区別されません。 | TJNLを起動する際に連動して起動する機能を指定します。 本キーワードで連動起動を指定していない機能は、TJNLが起動した後にtjnlstrコマンドを使用して起動する必要があります。tjnlstrコマンドの詳細は、"11.9.3.13 tjnlstr(TJNLの一部の機能を起動する)"を参照してください。 | |
可 | 30[KB]~2[GB]の数値で指定します。 なお、単位の大文字と小文字は区別されません。 | 1トランザクションあたりの最大ジャーナル格納域サイズを指定します。 本キーワードに指定する値の見積り式は、"11.3.4.2 1トランザクションあたりの最大ジャーナル格納域サイズの見積り"を参照してください。 ジャーナル格納域は、本キーワードに指定した値に達するまで、必要に応じて徐々に獲得されます。 | |
可 | 以下のいずれかの値を指定します。 DIVIDE:DELETEとINSERTの情報に分割して取得する(省略値) なお、値の大文字と小文字は区別されません。 | UPDATE文に対するジャーナルの取得方法を指定します。 | |
可 | 以下のいずれかの形式で指定します。 "0":リトライを行わない(省略値) なお、リトライ回数は1~3600の数値で、リトライ間隔は1~60の数値で指定します。 | 利用ジャーナルを配付するメッセージキューの空き容量が不足した場合など、配付処理のエラー発生時のリトライ方法を指定します。 |
OSに関する情報を記述します。記述内容を"表11.12 [OSInformation]セクションの記述内容"に示します。
キーワード | 省略 | 記述方法 | 記述内容の説明 |
---|---|---|---|
可 | 以下のいずれかの値を指定します。 EUC:OSの文字コードがEUCの場合に指定します(Solaris 10以前のサーバの省略値) UTF8:OSの文字コードがUTF8の場合に指定します(Solaris 11以降のサーバとLinuxサーバの省略値。Solaris 10以前は指定不可) SJIS:OSの文字コードがSJISの場合に指定します なお、値の大文字と小文字は区別されません。 | TJNLが導入されているSolaris/LinuxサーバのOSの文字コードを指定します。 |
ジャーナル取得ファイルに関する情報を記述します。ジャーナル取得ファイルはSymfoware/RDBのデータベースとして、本セクションで指定したファイル、データベース名で作成します。環境を作成した後に、ジャーナル取得ファイルのデータベーススペースを追加することができます。詳細は、"11.8 保守"を参照してください。記述内容を"表11.13 [DBInformation]セクションの記述内容"に示します。
キーワード | 省略 | 記述方法 | 記述内容の説明 |
---|---|---|---|
不可 |
ローデバイスは、5[MB]以上の容量が必要です。容量の最大値はSymfoware/RDBの定量制限に準じます。 | ジャーナル取得ファイルのデータベーススペースを作成するローデバイス名を指定します。 指定可能なローデバイスはSymfoware/RDBのマニュアルを参照してください。 | |
"ファイル名:サイズ" ファイルは絶対パスで指定します。(注) | ジャーナル取得ファイルのデータベーススペースを作成するNTFSのファイルのファイル名とサイズを指定します。 複数のファイルを指定する場合は、本キーワードを複数記述してください。 | ||
可 | 英字で始まる18文字以内の英数字とアンダースコアで指定します。 | ジャーナル取得ファイルのデータベース名を指定します。 |
注) ショートファイル名(8.3形式)は指定しないでください。
TJNL環境定義の記述例を"表11.14 TJNL環境定義の記述例"に示します。
[DBMSInformation] RDBMS = SYMFOWARE # ジャーナル取得対象のRDBMSの種類 [TJNLDefinition] StartType = ALL # すべての機能を連動起動 MaxBuffSize = 100M # 1トランザクションあたりの # 最大ジャーナル格納域サイズ UpdateLogType = DIVIDE # DELETEとINSERTの情報として取得 Retry = 60:1 # 1分おきに60回リトライを行う [OSInformation] Code = EUC # EUCのシステムで動作 [DBInformation] File = /dev/rdsk/c1t2d0s4 # ジャーナル取得ファイルのローデバイス名 |
[DBMSInformation] RDBMS = SYMFOWARE # ジャーナル取得対象のRDBMSの種類 [TJNLDefinition] StartType = ALL # すべての機能を連動起動 MaxBuffSize = 100M # 1トランザクションあたりの # 最大ジャーナル格納域サイズ UpdateLogType = DIVIDE # DELETEとINSERTの情報として取得 Retry = 60:1 # 1分おきに60回リトライを行う [DBInformation] File = c:\tjnl\systemfile\tjnl.db:1024 # ファイル名とサイズ1024MB |