名前
essetcnf - イベントサービスの構成情報の管理
形式
essetcnf -r [-M system]
essetcnf -d [-M system]
essetcnf -s list [-M system]
essetcnf -f path [-w] [-M system]
essetcnf -cr [-M system]
essetcnf -mcd [-M system]
機能説明
イベントサービスの構成情報を管理します。
指定できるオプションとパラメタを以下に示します。
構成情報の値を初期設定値に戻します。
構成情報の内容を標準出力により表示します。
表示内容の詳細は、“アプリケーション作成ガイド(イベントサービス編)”の“構成情報の設定”を参照してください。
構成情報の設定を行います。listには構成情報を示すオプションと設定値を指定します。設定可能なイベントサービスの構成情報を以下に示します。
なお、各オプションは省略可能であり、オプションを省略した場合は現在の設定値から変更されません。
オプション | 構成情報 | 設定値 | |
---|---|---|---|
初期設定値 | 有効範囲 | ||
-schmax | 静的生成のイベントチャネルの最大起動数 | 50 | 1~10000 |
-dchmax | 動的生成のイベントチャネルの最大起動数 | 50 | 1~10000 |
-edinit | イベントチャネルに蓄積できるイベントデータ数の初期値 | 1000 | 1~10000 |
-edmax | イベントチャネルに蓄積できるイベントデータ数の最大値 | 3000 | 1~10000000 |
-ltime | イベントチャネルに蓄積したイベントデータの生存時間(秒) | 0 | 1~1000000 |
-wtime | Mixedモデルのイベントデータの待ち合わせ時間(秒) | 40 | 1~1000000 |
-dtime | 異常検出の間隔(秒) | 5 | 1~600 |
-sthinit | Pushモデルの送信スレッド数の初期値 | 4 | 1~100 |
-sthmax | Pushモデルの送信スレッド数の最大値 | 100 | 1~100 |
-coninit | イベントチャネルに接続できるコンシューマ数の初期値 | 50 | 1~1000 |
-conext | コンシューマ数が初期値を超えた場合のコンシューマの拡張数 | 50 | 1~1000 |
-conenum | コンシューマ数を拡張する場合の拡張回数 | 100 | 1~100 |
-supinit | イベントチャネルに接続できるサプライヤ数の初期値 | 50 | 1~1000 |
-supext | サプライヤ数が初期値を超えた場合のサプライヤの拡張数 | 50 | 1~1000 |
-supenum | サプライヤ数を拡張する場合の拡張回数 | 100 | 1~100 |
-discon | イベントチャネル終了時のサプライヤ、コンシューマへのdisconnectメソッドの呼出し
| yes | yes,no |
-oneway | Pushモデルでコンシューマからの応答を待ち合わせない
| no | yes,no |
-chksend | Pushモデルで通信エラーが発生したコンシューマへの送信の迂回(“-oneway no”指定時に有効)
| yes | yes,no |
-logsize | エラー情報を出力するログファイルサイズ(Kバイト) | 1024 | 1~512000 |
-loglevel | ログ出力のエラー情報レベル
| 1 | 1,2,3 |
-logdump | ログ出力のイベントデータの出力サイズ(バイト)(“-loglevel 3”指定時に有効) | 256 | 1~512 |
-gtrnmax | 同時実行可能なグローバルトランザクション数 | 256 | 1~1024 |
-ltrntime | ローカルトランザクションのタイムアウト時間(秒)(注2) | 300 | 1~1000000 |
-2pctime | 2フェーズコミットタイムアウト監視時間(秒)(注3) | 60 | 1~20000 |
-retrytime | リカバリ時のリトライ間隔(秒) | 30 | 1~1000 |
-retrymax | リカバリ時のリトライ回数 | 60 | 1~100 |
-pltime | イベントデータおよび接続情報の不揮発チャネル運用時に、イベントチャネルに蓄積したイベントデータの生存時間(秒) | 0 | 1~2000000000 |
-chkcon | コンシューマ未接続時のエラー復帰モード(注4)
yesを指定すると、イベントチャネルに対して、pushメソッド、local_commitメソッド、またはCurrentインタフェースのcommitメソッド発行時に、イベントチャネルに接続しているコンシューマが存在しないときに以下の例外が通知されます。
| no | yes,no |
-threshold | 監視蓄積データ率(しきい率) | 0 | 1~100 |
-safety | 監視再開蓄積データ率 | 0 | 0~99 |
-blockade | イベントチャネルの閉塞機能を使用する
| 0 | 0,1,2 |
-unblock | 自動閉塞解除率 | 0 | 0~99 |
-autostart | イベントサービス起動時にイベントチャネルを自動起動する
| yes | yes,no |
-ptpstop | Point-To-Pointモデルが閉塞終了モードでイベントチャネルの停止時、接続コンシューマ数が0になった時点で停止する | yes | yes,no |
| イベントデータの生存時間超過時、またはイベントチャネル停止時のイベントデータ削除前出口関数呼び出しモード
| no | yes,no |
注1)CORBAサービスの動作環境ファイル(config)のperiod_receive_timeoutの値に依存します。
注2)“イベントチャネルに蓄積したイベントデータの生存時間(-ltime)”、“イベントデータおよび接続情報の不揮発チャネル運用時にイベントチャネルに蓄積したイベントデータの生存時間(-pltime)”、およびStructuredEvent型データに設定するイベントデータの生存時間よりも小さい値を指定してください。
注3)“イベントデータおよび接続情報の不揮発チャネル運用時にイベントチャネルに蓄積したイベントデータの生存時間(-pltime)”、およびStructuredEvent型データに設定するイベントデータの生存時間よりも小さい値を指定してください。
注4)本モードは、通信モデルがMixedモデルかつメッセージングモデルがMultiCastモデル、またはメッセージングモデルがPoint-To-Pointモデルで有効となります。JMSでは、メッセージングモデルがPublish/Subscribeモデル、またはメッセージングモデルがPoint-To-Pointモデルで有効となります。
注5)本オプションは、esmkchnl実行時(イベントチャネル作成時)に以下のオプションを指定した場合に有効となります。
ノーティフィケーションサービス/JMS(-notify)
ローカルトランザクション運用を行う(-tran)またはグローバルトランザクション運用を行う(-ots)
メッセージングモデル:Point-To-Pointモデル(-ptp)
注6)イベントチャネルの蓄積データ数を監視しない場合は、0を指定します。
注7)本オプションは、「Interstage Business Application Server」で指定可能です。
クラスタサービス機能の運用でイベントチャネルを不揮発化する場合、不揮発化情報関連ファイルを配置する共用ディスクのパスpathを、256バイト以内の文字列で指定します。
待機系サーバのセットアップを行う場合に指定します。
クラスタ用の環境設定を通常の環境設定に戻します。
拡張システムを生成した場合に、運用の対象となるシステム名systemを指定します。本オプションを省略すると、デフォルトシステムでの運用が対象となります。
本オプションは、以下の製品で指定可能です。
Interstage Application Server Enterprise Edition
Interstage Business Application Server
Interstage Business Application Serverにおいて、構成情報の内容を標準出力により表示します。
本オプションは、-dオプションの表示項目に、Interstage Business Application Serverの情報を付加して表示する場合に指定します。
表示内容の詳細は、“アプリケーション作成ガイド(イベントサービス編)”の“構成情報の設定”を参照してください。
なお、本オプションは「Interstage Business Application Server」で指定可能です。
注意事項
本コマンドは、管理者権限で実行してください。
-rオプションにより構成情報の値をデフォルト値に設定した場合は、イベントサービスを再起動してください。
以下の構成情報を設定した場合は、イベントサービスを再起動してください。なお、他の構成情報は、イベントサービスを再起動する必要はなく、イベントチャネルを作成して起動した後に有効となります。また、イベントチャネルの起動中に構成情報を設定した場合は、イベントチャネルの再起動後に設定値が有効となります。
-schmax(静的生成のイベントチャネルの最大起動数)
-dchmax(動的生成のイベントチャネルの最大起動数)
-logsize(エラー情報を出力するログファイルサイズ)
-loglevel(ログ出力のエラー情報レベル)
-logdump(ログ出力のイベントデータの出力サイズ)
-gtrnmax(同時実行可能なグローバルトランザクション数)
-2pctime(2フェーズコミットタイムアウト監視時間)
-retrytime(リカバリ時のリトライ間隔)
-retrymax(リカバリ時のリトライ回数)
すでに不揮発チャネル運用のイベントチャネルが作成されている場合、以下の構成情報は変更できません。その場合、いったんイベントチャネルを削除したあとに、イベントチャネルを再作成してください。
-edmax(イベントチャネルに蓄積できるイベントデータ数の最大値)
-pltime(イベントデータおよび接続情報の不揮発チャネル運用時に、イベントチャネルに蓄積したイベントデータの生存時間)
万が一、上記の構成情報を変更した場合、不揮発チャネル運用中のイベントチャネルの動作環境が変更されるため、不揮発化情報の整合性が取れなくなる可能性があります。
ただし、essetcnfchnlコマンドでイベントチャネルの環境設定時に上記の構成情報を設定した場合は、essetcnfchnlコマンドの設定が有効となり本コマンドの設定が無効となるため、イベントチャネルを再作成する必要はありません。
なお、不揮発チャネル運用中のイベントチャネルは、以下の手順で再作成してください。
esstopchnlコマンドで、イベントチャネルを停止します。
esrmchnlコマンドで、イベントチャネルを削除します
本コマンドで、構成情報を設定します。
esmkchnlコマンドで、イベントチャネルを作成します。
esstartchnlコマンドで、イベントチャネルを起動します。
-fオプション、-crオプション、および-wオプションは、イベントサービスが停止状態で、かつユニットがセットアップされていないときにだけ実行可能です。
クラスタ環境の構築後に、-fオプション、-wオプションで環境を変更する場合は、以下の手順で行ってください。
イベントチャネルを削除します。
ユニットを削除します。
イベントサービスを停止します。
-crオプションで、通常の環境設定に戻します。
-fオプション、-wオプションで、環境を変更します。
クラスタ環境でイベントチャネルやユニットを削除する場合は、待機系ノードを先に削除してください。
使用例
静的生成のイベントチャネルの最大起動数“100”、動的生成のイベントチャネルの最大起動数“200”のイベントサービスの環境を設定します。
essetcnf -s -schmax 100 -dchmax 200 |