Interstageのマルチサーバ管理機能とSystemwalker Software Deliveryと連携した環境の構築の手順について説明します。
■アプリケーション操作種別の設定を個別操作モードに変更
Interstageマルチサーバ管理機能のアプリケーション操作種別を個別操作モードに設定します。これにより、管理対象サーバ上で配備などのコマンドの実行が可能となります。
設定方法については、「3.1.9 アプリケーション操作種別の設定」を参照してください。また、管理対象サーバ上で実行可能なコマンドについては、「1.2.3 管理対象サーバの運用操作」を参照してください。
■Interstageマルチサーバ管理機能の環境構築
Interstageのマルチサーバ管理機能の環境構築手順を示します。
Interstageマルチサーバ管理機能のサイトを構築します。サイトの構築方法については、「3.1 サイトの構築」を参照してください。
IJServerの作成などInterstageの環境を構築します。Interstage環境の構築方法については、「3.2 Interstageの環境構築」を参照してください。
■Systemwalker Software Deliveryの環境構築
Interstageのサイトに合わせてSystemwalker Software Deliveryの環境を構築します。設定方法の詳細については、「Systemwalker Software Delivery 運用手引書」を参照してください。
注意
サーバが以下のオペレーションシステムの場合、Systemwalker Software Deliveryの環境を構築できません。
Windows Server(R) x64 Editions
Linux for Intel64
運用管理サーバは、以下のどちらかのサーバを使用します。
Interstageのサイトに所属していないサーバ
Interstageの管理サーバだけがインストールされているサーバ
部門管理サーバ(サーバグループの代表サーバ)の環境を以下の手順で構築します。
サーバグループ内のすべての管理対象サーバに、部門管理サーバをインストールします。単体運用のサーバにも部門管理サーバをインストールしてください。
Systemwalker Software Deliveryの配付経路を定義します。
運用管理サーバの直接の配下の配付経路にサーバグループ内の1台の部門管理サーバをサーバグループの代表サーバとして定義します。単体運用のサーバも運用管理サーバの直接の配下の配付経路にも定義します。
1.の部門管理サーバの配下の配付経路に、サーバグループ内のその他のサーバを定義します。
Interstageと連携する場合、Systemwalker Software Deliveryのクライアントは使用できません。
■Interstageの配付資源の準備
Systemwalker Software Deliveryで配付する資源の準備方法について説明します。
スクリプトを使用して資源を適用する場合は、事前に開発環境で開発/テストを行った環境から必要となる資源を抽出する必要があります。
アプリケーション資源は、開発環境に配備されているアプリケーションと同じアプリケーションを配付資源として使用します。
Webサーバコネクタを更新するには、事前にWebサーバコネクタ定義ファイルを準備する必要があります。「Webサーバコネクタ定義ファイル」は、isj2eeadminコマンドで開発環境に存在するWebサーバコネクタ定義から抽出します。詳細については、「リファレンスマニュアル(コマンド編)」の「J2EE運用コマンド」-「isj2eeadmin」を参照してください。
ポイント
Interstageのマルチサーバ管理機能を使用している環境で、アプリケーション操作種別が個別操作モードに設定されている場合に更新できる定義は、Webサーバコネクタの「Webアプリケーション名」の定義だけです。このため、開発環境から抽出したWebサーバコネクタ定義ファイルから、以下のタグ以外を削除してください。
表の見方
定義ファイルの中のXMLタグ名
?付きのタグは、省略可能です。
*付きのタグは、繰り返し指定可能なタグです。
何も指定されていないタグは、必ず1回指定する必要があるタグです。
タグが省略された場合は、更新前の値がそのまま指定されます。あらかじめ指定されていない場合は、何も指定されません。
タグの意味
定義ファイル内のXMLの値
Interstage管理コンソールで[システム] > [Webサーバ] > Webサーバコネクタの画面との対応関係です。
タグ名 | 意味 | 指定値 | Interstage管理コンソール画面との対応 | |||
---|---|---|---|---|---|---|
WebServer |
|
|
| |||
| Name? | Webサーバ名を指定します。 | Webサーバ名を指定します。 | Webサーバ名 | ||
WebServerConnector* |
|
|
| |||
| WorkunitName | 接続先のワークユニット名(IJServer名)を指定します。 | ワークユニット名を指定します。 | ワークユニット名 | ||
Application? |
|
|
| |||
| Name* | 接続先ワークユニットに配備されているWebアプリケーション名を指定します。 | Webアプリケーション名を指定します。 | Webアプリケーション名 |
Interstageのマルチサーバ管理機能を使用している環境でのWebサーバコネクタ定義ファイルの記載例を以下に示します。
<?xml version="1.0" encoding="Shift_JIS" standalone="yes"?> <Isj2eeServiceDefinition> <WebServer> <Name>FJapache</Name> <WebServerConnector> <WorkunitName>WU001</WorkunitName> <Application> <Name>estore</Name> </Application> </WebServerConnector> </WebServer> </Isj2eeServiceDefinition>
EJBアプリケーション環境定義を更新するには、事前に「Enterprise Bean定義ファイル」を準備する必要があります。「Enterprise Bean定義ファイル」は、ejbdefexportコマンドで開発環境に配備されているEJBアプリケーションから抽出します。詳細については、「J2EE ユーザーズガイド(旧版互換)」の「運用コマンドを使用してカスタマイズする方法」を参照してください。
名前変換定義を更新するには、事前に「名前変換定義ファイル」を準備する必要があります。「名前変換定義ファイル」は、開発環境に配備されているアプリケーションの名前変換定義ファイルを配付資源として使用します。詳細については、「J2EE ユーザーズガイド(旧版互換)」の「JNDI」-「名前変換機能」を参照してください。
EJBのクライアント配布物は、開発環境に存在するEJBのクライアント配布物を配付資源として使用します。多階層IJServerに配備する場合、EJBコンテナで出力されたクライアント配布物はServletコンテナへコピーする必要があります。詳細については、「J2EE ユーザーズガイド(旧版互換)」の「JNDI」-「EJBを参照する場合の環境設定」を参照してください。
また、Servletコンテナに配備するEARファイル内のSharedディレクトリ内に、あらかじめクライアント配布物を格納して対応することもできます。EARファイル内のSharedディレクトリについては、「J2EE ユーザーズガイド(旧版互換)」の「J2EEアプリケーションの設計」-「クラスローダ」-「IJServerで使用するクラスの設定について」の「アプリケーションのクラス」を参照してください。
■Interstageのスクリプト作成
Interstage Application Serverに、Systemwalker Software Deliveryによって配付されたアプリケーション資源を配備するには、Interstageの配備コマンドなどを記述したスクリプトファイルを作成し、Systemwalker Software Deliveryによりアプリケーション資源と同時に配付する必要があります。
個別操作モード時に管理対象サーバにおいて使用可能なコマンドの一覧については、「1.2.3 管理対象サーバの運用操作」を参照してください。
また、本製品には、スクリプトファイルのサンプルが同梱されています。サンプルスクリプトについては、「C.6 サンプルスクリプトの利用」を参照してください。
注意
スクリプトファイルは、配付する前に必ず動作確認を行い、不具合がないかを確認してください。
サーバが以下のオペレーションシステムの場合、Systemwalker Software Deliveryと連携しての資源配布が行えないため、スクリプトファイルのサンプルは同梱されていません。
Windows Server(R) x64 Editions
Linux for Intel64