開発環境に構築したサイトを運用環境へ移行するには、以下の手順で行ってください。
リザーブサーバを移行する必要はありません。サイトの移行後、サイトへ追加してください。
開発環境、運用環境のIPアドレス/ホスト名を調査し、それらを元にサイト情報定義ファイルを作成します。
サイト情報定義ファイルに指定するサイト情報を以下に示します。
開発環境の管理LAN IPアドレス、および運用環境の管理LAN IPアドレス
開発環境の業務LAN IPアドレス、および運用環境の業務LAN IPアドレス
開発環境の業務LAN ホスト名、および運用環境の業務LAN ホスト名
Interstage管理コンソールで管理対象サーバの管理LAN IPアドレス/業務LAN IPアドレスを表示するには、以下の画面を参照します。
[統合管理] > [Interstage管理コンソール] > [Interstage Application Server] > [サーバグループ] > [サーバ]の情報タブ
管理対象サーバの業務LAN ホスト名は、管理対象サーバのhostsファイルから業務LAN IPアドレスに対応するホスト名を調査します。
管理サーバのIPアドレス/ホスト名は、必要ありません。
サイト情報定義ファイルの詳細な記述方法については、“サイト情報変更コマンド”および“リファレンスマニュアル(コマンド編)”の“ischangesiteinfo”を参照してください。
管理LAN IPアドレスと業務LAN IPアドレスが同一IPアドレスの場合でも、それぞれ変換対象として定義する必要があります。
IPアドレス、ホスト名を誤って設定した場合、管理対象サーバとの通信/業務の連携が行うことができません。
開発環境でバックアップを行う一括実行バッチファイル(シェルスクリプト)を作成します。
一括実行バッチファイル(シェルスクリプト)を使用して、バックアップを行い、バックアップ資源を作成します。
管理サーバ、すべての管理対象サーバのバックアップ資源を作成してください。
バックアップの詳細な手順については、“管理サーバのInterstage資源のバックアップ手順”、“管理対象サーバのInterstage資源のバックアップ手順”および“4.4 メンテナンスの一括実行”を参照してください。
運用環境で移入する一括実行バッチファイル(シェルスクリプト)を作成します。
事前に、バックアップ資源を移入対象サーバにコピーしてください。
作成した一括実行バッチファイル(シェルスクリプト)を使用して、移入します。
管理サーバ、およびすべての管理対象サーバに対して移入してください。
移入の詳細な手順については、“管理サーバのInterstage資源の移入手順”、“管理対象サーバのInterstage資源の移入手順”、“4.4 メンテナンスの一括実行”、および“第4章 メンテナンス(資源のバックアップ/他サーバへの資源移行/ホスト情報の変更)”に説明されている移入(他サーバへの資源移行)手順を参照してください。
■一括実行バッチファイル(シェルスクリプト)作成時の注意事項
管理対象サーバを移入する場合、以下のサービス資源については、移入時に、必要に応じてIPアドレスやホスト名をカストマイズします。
カストマイズする必要がある場合は、サイト情報定義ファイルを参照して、正しい値を設定してください。
定義項目の詳細については、“4.4.2 バックアップ・リストア対象資源の定義方法”を参照してください。
| 項目名 | 定義する場合の注意 |
Common | HOST | 運用環境の移入先の自サーバの業務LAN ホスト名を指定してください。 |
JMX | JMX_IPADDRESS | 運用環境の移入先の自サーバの管理LAN IPアドレスを指定してください。 |
JMX_SITEINFO | サイトを移行するため、“on”を設定してください。 | |
IHS | IHS_HOST_TABLE | サイト情報定義ファイルに記載したすべての変更前、変更後の業務LAN ホスト名/IPアドレスを記述してください。 |
IJServer | IJSERVER_HOST_TABLE | サイト情報定義ファイルに記載したすべての変更前、変更後の業務LAN IPアドレスを記述してください。 |
セクション名 | 項目名 | 定義する場合の注意 |
Common | host | 運用環境の移入先の自サーバの業務LAN ホスト名を指定してください。 |
target_server | 移入するため、othersを指定してください。 | |
JMX | ipaddress | 運用環境の移入先の自サーバの管理LAN IPアドレスを指定してください。 |
siteinfo | サイトを移行するため、“on”を設定してください。 | |
IHS | ihs_host_table | サイト情報定義ファイルに記載したすべての変更前、変更後の業務LAN ホスト名/IPアドレスを記述してください。 |
IJServer | ijserver_host_table | サイト情報定義ファイルに記載したすべての変更前、変更後の業務LAN IPアドレスを記述してください。 |
移入時にカストマイズしたIPアドレス/ホスト名が、サイト情報定義ファイルと一致していない場合は、管理対象サーバとの通信/業務の連携を行うことができません。
■移入の実行
移入の一括実行バッチファイル(シェルスクリプト)を使用して移入します。
移入の詳細な手順については、“4.4 メンテナンスの一括実行”を参照してください。
移入先のサイトのアプリケーション操作種別が個別操作モードの場合は、サイトの移行に失敗します。移行先のサイトのアプリケーション操作種別が一括操作モードであるかを確認してください。アプリケーション操作種別については、“3.4.3 アプリケーション操作種別の設定”を参照してください。
運用環境の管理サーバが管理する管理対象サーバのIPアドレス/ホスト名を変換します。
以下の手順で、サイト情報を変更してください。
管理サーバにサイト情報定義ファイルを作成して保存する
管理サーバでサイト情報変更コマンドを実行し、サイト情報のIPアドレス/ホスト名を変換する
Interstage運用環境へのサービス追加/変更/削除コマンドを実行し、ネーミングサービスおよびインタフェースリポジトリのホスト名を変更する
Interstage運用環境のネーミングサービス登録情報の移入/移出コマンドを実行し、他ホストを参照しているオブジェクト情報のホスト名/ポート番号を変更する
■サイト情報変更コマンド
管理サーバが管理する管理対象サーバのIPアドレス/ホスト名の変換は、以下のコマンドを使用します。
C:\Interstage\bin\ischangesiteinfo.exe
/opt/FJSVisjmx/bin/ischangesiteinfo
■実行準備
ischangesiteinfoコマンドを実行する前に、Interstage JMXサービスを起動します。
“Interstage Operation Tool”サービスを起動します。
isjmxstartコマンドでInterstage JMXサービスを起動します。
■実行方法
サイト情報定義ファイルが“C:\tmp\siteinfo_table”の場合の操作例を以下に示します。
ischangesiteinfo.exe C:\tmp\siteinfo_table
サイト情報定義ファイルが“/tmp/siteinfo_table”の場合の操作例を以下に示します。
ischangesiteinfo /tmp/siteinfo_table
コマンドの詳細については、“リファレンスマニュアル(コマンド編)”の“ischangesiteinfo”を参照してください。
Interstage管理コンソールの以下の画面で、管理対象サーバの管理LAN/業務LAN IPアドレスを表示し、IPアドレスの変換結果を確認することができます。
[統合管理] > [Interstage管理コンソール] > [Interstage Application Server] > [サーバグループ] > [サーバ]画面の情報タブ
サイト情報定義ファイルは、移入時に使用したものと同一のファイルを使用してください。同一のファイルでない場合、“3.11.1.3 運用環境へバックアップ資源を移入”を参照して、再度、移入してください。
■Interstage運用環境へのサービス追加/変更/削除コマンド
ネーミングサービス/インタフェースリポジトリのホスト名は、以下のコマンドを使用して変更します。
管理対象サーバでismodifyserviceコマンドを実行する前に、環境変数を設定する必要があります。設定する環境変数の詳細については、“3.2.5 管理対象サーバにおける運用操作について”を参照してください。
C:\Interstage\bin\ismodifyservice.exe
/opt/FSUNtd/bin/ismodifyservice
/opt/FJSVtd/bin/ismodifyservice
ネーミングサービスのホスト名は、以下のオプションを指定して変更します。
ismodifyservice -r -h ホスト名 NS
インタフェースリポジトリのホスト名は、以下のオプションを指定して変更します。
ismodifyservice -r -h ホスト名 IR
Interstage運用環境へのサービス追加/変更/削除コマンドの詳細については、“リファレンスマニュアル(コマンド編)”の“ismodifyservice”を参照してください。
ホスト名には、移行した運用環境での参照先のホスト名を指定します。
ネーミングサービス/インタフェースリポジトリを配置したサーバのホスト名を変更した場合は、必ずismodifyserviceコマンドを実行してください。
管理対象サーバで、実行してください。
■Interstage運用環境のネーミングサービス登録情報の移入/移出コマンド
ネーミングサービスの登録情報に他ホストを参照しているオブジェクト情報が存在し、他ホストも移行対象である場合は、他ホストを参照しているオブジェクト情報のホスト名/ポート番号を他ホストの移行先のホスト名/ポート番号に変更します。
他ホストを参照しているオブジェクト情報のホスト名/ポート番号は、以下のコマンドを使用して変更します。
C:\Interstage\ODWIN\bin\OD_or_adm.exe C:\Interstage\ODWIN\bin\odexportns.exe C:\Interstage\ODWIN\bin\odimportns.exe C:\Interstage\ODWIN\bin\odlistns.exe
/opt/FSUNod/bin/OD_or_adm /opt/FSUNod/bin/odexportns /opt/FSUNod/bin/odimportns /opt/FSUNod/bin/odlistns
/opt/FJSVod/bin/OD_or_adm /opt/FJSVod/bin/odexportns /opt/FJSVod/bin/odimportns /opt/FJSVod/bin/odlistns
オブジェクトのホスト名が自ホスト名と異なっているかを確認します。
ここで、ホスト名に対応するホストが移行対象である場合は、移行先のホスト名/ポート番号に変更する必要があります。
odlistns -l
ネーミングサービスの登録情報を移出します。
odexportns -o filename
ネーミングサービスの登録情報をすべて削除します。
OD_or_adm -d -n オブジェクト または OD_or_adm -d -z コンテキスト または OD_or_adm -d -n オブジェクトグループ
ネーミングサービスの登録情報を移入します。
Hostlistfileには、他ホストを参照しているオブジェクト情報のホスト名/ポート番号の変更内容を記述したファイルを指定します。
odimportns -i filename -h Hostlistfile
Interstage運用環境のネーミングサービス登録情報の移入/移出コマンドの詳細については、“リファレンスマニュアル(コマンド編)”を参照してください。
管理対象サーバで実行してください。