管理サーバのバックアップは、サーバ故障などの管理サーバのトラブルに備えて行います。管理サーバを復旧する必要が発生した場合は、以下のいずれかの対処を行います。
管理サーバの復旧
管理サーバ機能の他サーバへの移行
管理サーバのバックアップと管理対象サーバのバックアップは、必ず両方取得してください。管理サーバのバックアップと管理対象サーバのバックアップの定義情報が異なる場合、サイト環境の復旧は困難となります。
管理サーバの故障などに備え、定期的にInterstage資源をバックアップしておきます。管理サーバの故障などが発生した場合は、サーバの復旧後、Interstage資源をリストアしてInterstage環境を復旧します。
作業手順について以下に説明します。
■ 事前操作(定期的なInterstage資源のバックアップ)
バックアップ機能を使用して、管理サーバ資源をバックアップします。バックアップ手順については、“管理サーバのInterstage資源のバックアップ手順”を参照してください。
管理サーバでは、以下のサービス資源のバックアップが必須となります。
Interstage管理コンソール
Interstage JMXサービスの資源
業務構成管理の資源
Interstage ディレクトリサービスの資源
Interstage ディレクトリサービスは、ログイン認証にディレクトリサービスを使用している場合にバックアップしてください。また、クラスタ環境において、ログイン認証にディレクトリサービスを使用している場合の、Interstage ディレクトリサービスの資源のバックアップについては、“高信頼性システム運用ガイド”の“クラスタサービスの環境設定手順”-“Interstageの環境設定”-“Interstage ディレクトリサービスを使用する場合”を参照してください。
■ 管理サーバの復旧操作
故障した管理サーバを復旧させたあと、事前に採取しておいたInterstageのバックアップ資源をリストアします。リストア手順については、“管理サーバのInterstage資源のリストア手順”を参照してください。
なお、管理サーバの復旧時は、必ずその管理サーバから取得したバックアップ資源を復元してください。それ以外のサーバのバックアップ資源は、リストアしないでください。
■ 管理サーバのInterstage資源のバックアップ手順
Interstageでは、Interstage資源のバックアップを一括して行うためのバッチファイル(Windows(R))およびシェルスクリプト(Solaris/Linux)のサンプルを提供しています。本サンプルをカストマイズすることにより、バックアップを一括して行うことができます。
Interstage資源のバックアップ手順の詳細については、“第4章 メンテナンス(資源のバックアップ/他サーバへの資源移行/ホスト情報の変更)”を参照してください。また、本サンプルの詳細については、“4.4 メンテナンスの一括実行”を参照してください。
ここでは、本サンプルを使用してInterstage資源をバックアップする場合の手順を説明します。
サンプルの取得
作業用ディレクトリに以下のサンプルをコピーします。以降、Windows(R)およびLinuxでは、本ファイルをバックアップ用のバッチファイル/シェルスクリプトとしてカストマイズします。Solarisでは、バックアップ・リストア対象定義ファイルをカストマイズします。
C:\Interstage\sample\backup_restore\isbackup.bat
# シェルスクリプト /opt/FJSVisas/sample/backup_restore/isbackup # バックアップ・リストア対象定義ファイル /opt/FJSVisas/sample/backup_restore/sample.def
/opt/FJSVisas/sample/backup_restore/isbackup
基本情報の指定
Interstageのインストールディレクトリ(Windows(R)のみ)やバックアップ資源の格納先を指定します。これらの項目は、以下のように指定します。
バックアップ用のバッチファイルにおいて、INST_DIRにInterstageのインストールディレクトリを設定します。COMMON_PATHにバックアップ資源の格納先を設定します。
記入例を以下に示します。
rem [Common] set INST_DIR=C:\INTERSTAGE set COMMON_PATH=C:\temp\backup
バックアップ・リストア対象定義ファイルにおいて、pathにバックアップ資源の格納先を設定します。
記入例を以下に示します。
[Common] path = /tmp/backup
バックアップ用のシェルスクリプトにおいて、COMMON_PATHにバックアップ資源の格納先を設定します。
記入例を以下に示します。
#[Common] set COMMON_PATH=/tmp/backup
バックアップ対象資源の確認と指定
バックアップ対象とするサービス資源を確認します。バックアップ対象となるサービス資源は、isprintbackuprscコマンドを実行して、表示されたサービス資源です。
以下の手順で編集してください。
バックアップ用バッチファイル/シェルスクリプトにおいて、“セクション名_TARGET”の定義項目にそのサービスをバックアップ対象とするか(“on”:バックアップ対象/“off”:バックアップ対象外)を指定します。
なお、isprintbackuprscコマンドの出力結果は、セクション名と対応しています。
たとえば、“Interstage管理コンソールの資源”(GUI)をバックアップ対象とする場合は、以下のように指定します。
set GUI_TARGET=on
バックアップ・リストア対象定義ファイルにおいて、各セクション内の“target”の定義項目にそのセクションに対応したサービスをバックアップ対象とするか(“on”:バックアップ対象/“off”:バックアップ対象外)指定します。
なお、isprintbackuprscコマンドの出力結果は、セクション名と対応しています。
たとえば、“Interstage管理コンソールの資源”(GUI)をバックアップ対象とする場合は、以下のように指定します。
[GUI] target = on
なお、以下のサービス資源は、上記に示したon/off以外にも、必要に応じてカストマイズする項目があります。詳細については、“4.4.2 バックアップ・リストア対象資源の定義方法”を確認してください。
サービス名 | 項目名 | 説明 |
IHS | IHS_TARGET | Interstage HTTP Serverのバックアップ操作を行う場合は、“on”を設定します。 |
IHS_OPTION | “1”を指定します。 | |
その他の項目 | 使用しません。 |
注)isprintbackuprscコマンドの出力結果に上記以外のサービスが表示された場合は、“管理対象サーバのInterstage資源のバックアップ手順”を参照し、定義項目の指定内容を確認してください。
Interstage各サービスの停止
Interstageの各サービスを停止します。停止操作の詳細については、“4.1.3.1 サービスの停止”を参照してください。
サンプルの実行
カストマイズの完了したサンプルを実行します。
本操作によりバックアップ資源が作成されます。
なお、サンプル実行時の注意事項については、“4.4.3 資源のバックアップ/移出”に説明されている注意事項を参照してください。
Interstage各サービスの起動
サンプルの実行前に停止したInterstageの各サービスを起動します。起動操作の詳細については、“4.1.3.5 サービスの起動”を参照してください。
■ 管理サーバのInterstage資源のリストア手順
Interstageでは、Interstage資源のリストアを、一括して行うためのバッチファイル(Windows(R))およびシェルスクリプト(Solaris/Linux)のサンプルを提供しています。本サンプルをカストマイズすることにより、リストアを一括して行えます。
Interstage資源のリストア手順の詳細については、“第4章 メンテナンス(資源のバックアップ/他サーバへの資源移行/ホスト情報の変更)”を参照してください。また、本サンプルの詳細については、“4.4 メンテナンスの一括実行”を参照してください。
クラスタ環境において、ログイン認証にディレクトリサービスを使用している場合の、Interstage ディレクトリサービスの資源のリストアについては、“高信頼性システム運用ガイド”の“クラスタサービスの環境設定手順”-“Interstageの環境設定”-“Interstage ディレクトリサービスを使用する場合”を参照してください。
ここでは、本サンプルを使用してInterstage資源をリストアする場合の手順を説明します。
サンプルの取得
作業用ディレクトリに以下のサンプルをコピーします。以降、Windows(R)およびLinuxでは、本ファイルをバックアップ用のバッチファイル/シェルスクリプトとしてカストマイズします。Solarisでは、バックアップ・リストア対象定義ファイルをカストマイズします。
C:\Interstage\sample\backup_restore\isrestore.bat
# シェルスクリプト /opt/FJSVisas/sample/backup_restore/isrestore # バックアップ・リストア対象定義ファイル /opt/FJSVisas/sample/backup_restore/sample.def
/opt/FJSVisas/sample/backup_restore/isrestore
基本情報の指定
Interstageのインストールディレクトリ(Windows(R)のみ)やバックアップ資源の格納先などを指定します。これらの項目は、以下のように指定します。
リストア用のバッチファイルにおいて、INST_DIRにInterstageのインストールディレクトリを設定します。COMMON_PATHにバックアップ資源の格納先を設定します。
記入例を以下に示します。
rem [Common] set INST_DIR=C:\INTERSTAGE set COMMON_PATH=C:\temp\backup
バックアップ・リストア対象定義ファイルにおいて、pathにバックアップ資源の格納先を設定します。target_serverにリストアであることを設定します。
記入例を以下に示します。
[Common] path = /tmp/backup target_server=current
リストア用のシェルスクリプトにおいて、COMMON_PATHにバックアップ資源の格納先を設定します。
記入例を以下に示します。
#[Common] set COMMON_PATH=/tmp/backup
リストア対象資源の確認と指定
リストア対象とするサービス資源は、バックアップ時と同様です。
以下の手順で編集してください。
バックアップ用バッチファイル/シェルスクリプトにおいて、“セクション名_TARGET”の定義項目にそのサービスをリストア対象とするか(“on”:リストア対象/“off”:リストア対象外)を指定します。バックアップ時に使用したバックアップ用バッチファイル/シェルスクリプトを参考に修正してください。
たとえば、“Interstage管理コンソールの資源”(GUI)をリストア対象とする場合は、以下のように指定します。
set GUI_TARGET=on
バックアップ・リストア対象定義ファイルにおいて、各セクション内の“target”の定義項目にそのセクションに対応したサービスをリストア対象とするか(“on”:リストア対象/“off”:リストア対象外)を指定します。バックアップ時に使用したバックアップ・リストア対象定義ファイルを参考に修正してください。
たとえば、“Interstage管理コンソールの資源”(GUI)をリストア対象とする場合は、以下のように指定します。
[GUI] target = on
なお、以下のサービス資源は、上記に示したon/off以外にも必要に応じてカストマイズする項目があります。詳細については、“4.4.2 バックアップ・リストア対象資源の定義方法”を確認してください。
サービス名 | 項目名 | 説明 |
GUI | GUI_TARGET | Interstage管理コンソールのリストア操作を行う場合は、“on”を設定します。 |
IHS | IHS_TARGET | Interstage HTTP Serverのリストア操作を行う場合は、“on”を設定します。 |
IHS_OPTION | “1”を指定します。 | |
その他の項目 | 使用しません。 |
注)上記以外のサービスをリストアする場合は、“管理対象サーバのInterstage資源のリストア手順”を参照し、定義項目の指定内容を確認してください。
Interstage各サービスの停止
Interstageの各サービスを停止します。停止操作の詳細については、“4.1.3.1 サービスの停止”を参照してください。
サンプルの実行
カストマイズの完了したサンプルを、-sオプションを指定して実行します。
本操作によりリストアが行われます。
なお、サンプル実行時の注意事項については、“4.4.3 資源のバックアップ/移出”に説明されている注意事項を参照してください。
Interstage各サービスの起動
サンプルの実行前に停止したInterstageの各サービスを起動します。起動操作の詳細については、“4.1.3.5 サービスの起動”を参照してください。
管理サーバの故障などに備え、定期的にInterstage資源をバックアップしておきます。管理サーバの故障が発生し、新たに別のサーバを管理サーバとして代替する場合は、新サーバへ管理サーバのInterstage資源を移入します。
作業手順について以下に説明します。
■ 事前操作(定期的なInterstage資源のバックアップ)
バックアップ機能を使用して、管理サーバ資源をバックアップします。
バックアップ手順については、“管理サーバのInterstage資源のバックアップ手順”を参照してください。
なお、管理サーバでは、以下のサービス資源のバックアップが必須となります。
Interstage管理コンソール
Interstage JMXサービスの資源
業務構成管理の資源
Interstage ディレクトリサービスの資源
Interstage ディレクトリサービスは、ログイン認証にディレクトリサービスを使用している場合にバックアップしてください。また、クラスタ環境において、ログイン認証にディレクトリサービスを使用している場合の、Interstage ディレクトリサービスの資源のバックアップについては、“高信頼性システム運用ガイド”の“クラスタサービスの環境設定手順”-“Interstageの環境設定”-“Interstage ディレクトリサービスを使用する場合”を参照してください。
■ 管理サーバ(代替機)の構築作業
管理サーバの代替サーバに、管理サーバ資源を移入し、代替サーバに管理サーバの環境を構築します。
Interstage資源の移入は、“管理サーバのInterstage資源の移入手順”に説明載されている手順で行います。
なお、管理サーバの代替機を用意する場合は、必ずその管理サーバのマスタとなる管理サーバで取得したバックアップ資源を移入してください。異なるサーバから取得したバックアップ資源は、リストアしないでください。
■ 管理サーバのInterstage資源の移入手順
資源の移入を一括して行うためのバッチファイル(Windows(R))およびシェルスクリプト(Solaris/Linux)のサンプルを提供しています。本サンプルをカストマイズすることにより、移入を一括して行うことができます。
Interstage資源の移入の詳細については、“第4章 メンテナンス(資源のバックアップ/他サーバへの資源移行/ホスト情報の変更)”に説明されている移入(他サーバへの資源移行)手順を参照してください。また、本サンプルの詳細については、“4.4 メンテナンスの一括実行”を参照してください。
クラスタ環境において、ログイン認証にディレクトリサービスを使用している場合の、Interstage ディレクトリサービスの資源の移入については、“高信頼性システム運用ガイド”の“クラスタサービスの環境設定手順”-“Interstageの環境設定”-“Interstage ディレクトリサービスを使用する場合”を参照してください。
ここでは、本サンプルを使用してInterstage資源を移入する場合の手順を説明します。
サンプルの取得
以下のサンプルを作業用ディレクトリへコピーします。以降、Windows(R)およびLinuxでは本ファイルを、バックアップ用のバッチファイル/シェルスクリプトとしてカストマイズします。Solarisでは、バックアップ・リストア対象定義ファイルをカストマイズします。
C:\Interstage\sample\backup_restore\isimport.bat
# シェルスクリプト /opt/FJSVisas/sample/backup_restore/isrestore # バックアップ・リストア対象定義ファイル /opt/FJSVisas/sample/backup_restore/sample.def
/opt/FJSVisas/sample/backup_restore/isimport
基本情報の指定
移入先サーバのホスト名やInterstageのインストールディレクトリ(Windows(R)のみ)、バックアップ資源の格納先などを指定します。これらの項目は、以下のように指定します。
移入用のバッチファイルにおいて、INST_DIRにInterstageのインストールディレクトリを設定します。COMMON_PATHにバックアップ資源の格納先を設定します。
記入例を以下に示します。
rem [Common] set HOST=import_host set INST_DIR=C:\INTERSTAGE set COMMON_PATH=C:\temp\backup
移入用のシェルスクリプトにおいて、hostに移入先ホスト名を設定します。pathにバックアップ資源の格納先を設定します。target_serverに移入であることを設定します。
記入例を以下に示します
[Common] host=import_host path = /tmp/backup target_server=others
移入用のシェルスクリプトにおいて、HOSTに移入先ホスト名を設定します。COMMON_PATHにバックアップ資源の格納先を設定します。
記入例を以下に示します
#[Common] set HOST=import_host set COMMON_PATH=/tmp/backup
移入対象資源の確認と指定
移入対象とするサービス資源は、バックアップ時と同様です。
以下の手順で編集してください。
バックアップ用バッチファイル/シェルスクリプトにおいて、“セクション名_TARGET”の定義項目にそのサービスを移入対象とするか(“on”:移入対象/“off”:移入対象外)を指定します。バックアップ時に使用したバックアップ用バッチファイル/シェルスクリプトを参考に修正してください。
たとえば、“Interstage管理コンソールの資源”(GUI)を移入対象とする場合は、以下のように指定します。
set GUI_TARGET=on
バックアップ・リストア対象定義ファイルにおいて、各セクション内の“target”の定義項目にそのセクションに対応したサービスをリストア対象とするか(“on”:移入対象/“off”:移入対象外)指定します。バックアップ時に使用したバックアップ・リストア対象定義ファイルを参考に修正してください。
たとえば、“Interstage管理コンソールの資源”(GUI)をリストア対象とする場合は、以下のように指定します。
[GUI] target = on
なお、以下のサービス資源は、上記に示したon/off以外に、必要に応じてマシン固有情報(Interstage JMXサービスで使用するIPアドレスなど)をカストマイズする必要があります。詳細については、“4.4.2 バックアップ・リストア対象資源の定義方法”を確認してください。
サービス名 | 項目名 | 説明 |
GUI | GUI_TARGET | Interstage管理コンソールの移入操作を行う場合は、“on”を設定します。 |
JMX | JMX_TARGET | Interstage JMXサービス資源の移入操作を行う場合は、“on”を設定します。 |
JMX_IPADDRESS | Interstage JMXサービスで使用するIPアドレスを変換する必要がある場合に指定します。詳細については、“4.4.2 バックアップ・リストア対象資源の定義方法”の本定義項目の説明を参照してください。 | |
JMX_USERREP | Interstage JMXサービスのユーザリポジトリ定義をリストア対象とするかを指定します。 | |
JMX_SITEINFO | サイトを移行する場合は、“on”を設定します。 | |
IHS | IHS_TARGET | Interstage HTTP Serverの移入操作を行う場合は、“on”を設定します。 |
IHS_OPTION | “1”を指定します。 | |
IHS_HOST_TABLE | ホスト名/IPアドレスを変更する際に、変更前と変更後のホスト名/IPアドレスを記述したファイル名を指定します。詳細については、“4.4.2 バックアップ・リストア対象資源の定義方法”の本定義項目の説明を参照してください。 | |
その他の項目 | 使用しません。 | |
ISSCS | ISSCS_TARGET | Interstage証明書環境資源の移入操作を行う場合は、“on”を設定します。 |
ISSCS_OPTION | 操作対象資源を、以下のいずれかから選択します。 |
注)上記以外のサービスを移入する場合は、“管理対象サーバのInterstage資源の移入手順”を参照し、定義項目の指定内容を確認してください。
Interstage各サービスの停止
Interstageの各サービスを停止します。停止操作の詳細については、“4.1.3.1 サービスの停止”を参照してください。
サンプルの実行
カストマイズの完了したサンプルを、-sオプションを指定して実行します。
本操作により移入が行われます。
なお、サンプル実行時の注意事項については、“4.4.3 資源のバックアップ/移出”に説明されている注意事項を参照してください。
Interstage各サービスの起動
サンプルの実行前に停止したInterstageの各サービスを起動します。起動操作の詳細については、“4.1.3.5 サービスの起動”を参照してください。
サンプル実行時は、-sオプションを指定してください。