ETERNUS SF AdvancedCopy Manager 運用手引書 13.0 -Microsoft(R) Windows(R) 2000- -Microsoft(R) Windows Server(TM) 2003- |
目次
索引
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本章では、Windows 2000/2003システムにおける、AdvancedCopy Managerのレプリケーション運用について説明します。なお、AdvancedCopy Managerでは、レプリケーションの単位は、パーティションとなります。本書では、パーティションを"ボリューム"という用語で記載しています。
AdvancedCopy Managerのレプリケーション機能について説明します。
AdvancedCopy Managerのレプリケーションは、ディスクアレイ装置(ETERNUS ディスクアレイ)のアドバンスト・コピー機能(OPC/EC機能)を使用して、ボリューム容量にかかわらず、ボリューム間のレプリケーション(複製)を高速に行います。
ETERNUS ディスクアレイのOPC(One Point Copy)またはROPC(Remote One Point Copy)機能を用いたレプリケーション機能をスナップショット型レプリケーション、EC(Equivalent Copy)またはREC(Remote Equivalent Copy)機能を用いたレプリケーション機能を同期型レプリケーションと呼びます。
レプリケーション機能は、ある時点の情報を本来の目的とは別の目的で使用するために、コピー(複製)を作成する機能であり、運用や目的に合わせてバックアップ機能と使い分け/組み合わせることができます。
ディスクアレイ装置(ETERNUS ディスクアレイ)のOPC/ROPC機能を用いて、複写元ボリュームから複写先ボリュームに複製を作成します。
スナップショット型レプリケーションは、次のように処理が行われます。
複製作成コマンド(swsrpmake)で複写元ボリュームから複写先ボリュームへのスナップショット処理(OPC/ROPC)を起動して複製を作成します。複製作成コマンドでは、複写元ボリュームのロック/ロック解除を行ないます。これにより複写元データを確定させます(詳細は、本マニュアルの『レプリケーションの前後処理』で説明します。)(図8.1の1〜4)
複製を再作成したい場合は、再度複製作成コマンドを起動するだけです。以前のスナップショット処理中の場合は、動作中のスナップショット処理を停止して、新規のスナップショット処理を起動します。
スナップショット型レプリケーションは複製作成実行指示を行った時点で完了します。実際のデータのコピー処理はETERNUS ディスクアレイのOPC/ROPC機能によって内部的に行われます。
スナップショット型レプリケーションでアドバンスト・コピー機能のROPC機能を使用する場合は、ROPC機能が動作可能なディスクアレイ装置が必要です。
ディスクアレイ装置が、QuickOPC機能に対応している場合は、QuickOPCスナップショット型レプリケーションを行うことができます。
QuickOPC機能は、前回の物理コピー時点からの差分データのみをコピーする機能です。QuickOPC機能を使用したスナップショット型高速バックアップをQuickOPCスナップショット型レプリケーションと呼びます。
通常のスナップショット型レプリケーションでは、複製作成(OPC)を起動するたびに複写元ボリューム全体を複写先ボリュームへ物理コピーしますが、QuickOPCスナップショット型レプリケーションでは、前回の複製作成時点からの差分データのみを物理コピーするため、物理コピー時間の大幅な短縮が可能です。
通常のスナップショット型レプリケーションとQuickOPCスナップショット型レプリケーションの比較を以下に示します。
QuickOPC機能を利用したQuickOPCスナップショット型レプリケーションを行うためには、QuickOPC機能に対応したハードウェアが必要です。
QuickOPC機能は筐体内コピー(OPC)の場合にのみ利用できます。筐体間コピー(ROPC)の場合にQuickOPC機能を利用することはできません。
また、SDXオブジェクトを論理ボリューム単位にレプリケーションする場合もQuickOPC機能を利用することはできません。
QuickOPC機能では、OPC論理コピーの完了後にコピー元/コピー先に発生した更新をハードウェアが記録しています。ハードウェアが更新箇所を記録している状態を「トラッキング状態」と言います。
SnapOPCは、コピー元となるディスク領域に対し、ある時点(論理コピー)以降に更新されるデータだけをコピー先ディスク領域にコピーする機能です。
通常のスナップショット型レプリケーション(通常のOPC)、QuickOPCスナップショット型レプリケーション(QuickOPC)、SnapOPC型レプリケーション(SnapOPC)の比較を以下に示します。
ある時点(論理コピー)のデータをすべてコピー先ディスク領域にコピーします。
コピー先ディスク領域は、コピー元のディスク領域と同容量(以上)が必要です。
コピー時間は、全データのコピー時間です。
初回は、ある時点(論理コピー)のデータをすべてコピー先ディスク領域にコピーします。
2回目以降は、前回以降の更新分だけをコピーします。
コピー先ディスク領域は、コピー元のディスク領域と同容量(以上)が必要です。
2回目以降のコピー時間は、差分データのコピー時間です。
ある時点(論理コピー)のデータから更新されるデータだけをコピー先ディスク領域にコピーします。
コピー先ディスク領域は、コピー元のディスク領域より少ない容量になります。
コピー時間は、更新されるデータのコピー時間です。
SnapOPCを使用したスナップショット型レプリケーションをSnapOPCスナップショット型レプリケーションと呼びます。
SnapOPCは複製先ボリューム容量の縮小、コピー時間の短縮という点で従来のOPCよりも優れている反面、アクセス性能、コピーデータの信頼性の点で問題があります。
上記の点から、SnapOPCは、アクセス性能を重視しないシステム向けのテープバックアップ用一時領域として使用されることを想定しています。
SnapOPCは筐体内レプリケーション(OPC)の場合にだけ利用できます。筐体間レプリケーション(ROPC)の場合はSnapOPCを利用することはできません。
SnapOPCのコピー先ディスクのことをSnap Data Diskと呼びます。
ディスクアレイ装置(ETERNUS ディスクアレイ)のEC/REC機能を用いて、複写元ボリュームから複写先ボリュームに複製を作成します。
同期型レプリケーションの複製作成方法には、全面コピー(差分コピーではなく,コピー元ボリューム全体をコピーする)による方法と差分コピー(前回の複製作成後の更新分のみコピーする)による方法があります。
全面コピーによる複製作成
レプリケーション運用の最初の複製作成時に使用します。
差分コピーによる複製作成
複製確立状態からの複製作成に使用します。
前回の複製作成(全面コピー・差分コピー)実行後の更新分を反映することによって複製を作成します。
同期型レプリケーションは、次のように処理が行われます。
複製開始コマンド(swsrpstartsync)で複写元ボリュームから複写先ボリュームへの同期処理(EC/REC)を開始し、全面コピーを開始します。(図8.2の1)
全面コピーが完了し、複写元ボリュームと複写先ボリュームが等価状態になります。この時点以降、複写元ボリュームに対する更新が複写先ボリュームに逐次反映され、データの等価性が常に維持される状態(等価性維持状態)になります。(図8.2の2〜3の状態)
複製作成コマンド(swsrpmake)で同期処理を一時停止し、複写元ボリュームの複製を作成します。複製作成コマンドでは、複写元ボリュームのロック/ロック解除を行ないます。これにより複製元データを確定させます(詳細は、本マニュアルの『レプリケーションの前後処理』で説明します)。複製作成コマンド実行後、複製確立状態となり、複写先ボリュームにアクセスできます。(図8.2の3〜4の状態)
再度、複製を作成するためには、一時停止されている同期処理を複製開始コマンドで再開します。この場合、差分コピーにより、前回の複製作成時から同期処理再開までの間の複写元ボリュームへの更新(差分)データが複写先ボリュームへコピーされます。(図8.2の4)
複製作成後に複写先ボリュームの更新を行っている場合、複写先ボリュームの更新内容はクリアされます。
更新(差分)データのコピーが完了すると、再び等価性維持状態になります。(図8.2の5〜6の状態)
等価性維持状態になった後、複製作成コマンドを実行して複製を再作成します。(図8.2の6)
同期型レプリケーションでEC/REC機能を使用する場合は、EC/REC機能が動作可能なディスクアレイ装置が必要です。
複写元ボリュームと複写先ボリュームが等価状態になる前に複製作成コマンドを実行することはできません。
AdvancedCopy Managerにおけるレプリケーション運用の対象はディスクアレイ装置内のデバイス(パーティション)となります。AdvancedCopy Managerでは、このデバイスを、独自の名前で管理します。このAdvancedCopy Managerが管理する独自の名前を「AdvancedCopy Managerデバイス名」と呼びます。AdvancedCopy Managerデバイス名については、本マニュアルの『AdvancedCopy Managerにおけるデバイスの管理方法について』を参照してください。
AdvancedCopy Managerのレプリケーション方法を説明します。
レプリケーション運用の設計は、以下の手順で行います。
SnapOPC型レプリケーションを運用する場合、SnapOPC運用を行う場合の設計時の注意事項 も参照してください。
レプリケーション運用を行うサーバを決定します。
レプリケーション運用を行うサーバには、次のものがあります。
Storage管理サーバ
複数のStorageサーバを一元管理、集中操作します。Storage管理サーバは、Storageサーバを兼ねることができます。
Storageサーバ
AdvancedCopy Managerの運用を行います。
ETERNUS ディスクアレイのリモートコピー機能(ROPC/REC)を使用して、筐体間レプリケーションを実施する場合には、以下の条件があります。
両筐体にROPC/REC機能を導入することが必要です。
両筐体がFCRA(FC Remote Adapter)で接続されていることが必須です。FCRAによる接続ではデータはINIT側からTARG側へしか流れません。双方向コピーを実施するためには、最低2組のFCRA接続が必要です。
サーバ間でレプリケーションを行う場合、バックアップサーバ運用のように複製先から複製元にデータを戻す必要がある場合は、データを戻した際も正常にアクセスできるよう、複製先でのデータの取り扱いに注意する必要があります。
レプリケーション対象となる複製元ボリューム/複製先ボリュームを決定します。
複製元ボリュームとは、複製対象となるオリジナルデータが格納されているボリュームです。
複製先ボリュームとは、複製元ボリュームのデータを格納するボリュームです。
さらに、複製元ボリューム/複製先ボリュームに与える以下の属性を決定します。
コピー方向
レプリケーション運用で使用するコピー方向を決定します。以下のどちらかを指定します。
“双方向コピー”:複製元ボリュームと複製先ボリューム間で双方向のコピーを行います。複製先から複製元へのコピーは、リストア用途に使用できます。
“一方向コピー”:複製元ボリュームから複製先ボリュームへのコピーのみを行います。運用上、複製先から複製元へのコピーを禁止したい場合に使用できます。
操作サーバ(サーバ間レプリケーションの場合のみ)
サーバ間レプリケーションの場合、対象となる複製元ボリューム/複製先ボリュームに対するレプリケーション操作は、複製元サーバ、複製先サーバのいずれかのみで実行可能とするか、両方サーバで実行可能とするかを設定できます。
“複製元サーバ”:複製元ボリュームが接続されているStorageサーバを操作サーバにします。
“複製先サーバ”:複製先ボリュームが接続されているStorageサーバを操作サーバにします。
"両サーバ :複製元サーバ、複製先サーバの両方を操作サーバにします。
また、複数の複製元ボリューム/複製先ボリュームから構成されるグループを作成することができます。これにより、複数の複製元ボリューム/複製先ボリュームの操作をグループ単位でまとめて行うことが可能になります。本機能の詳細については「グループの作成」を参照してください。
本書ではレプリケーション操作を実施するStorageサーバを操作サーバと呼び、複製元サーバ、複製先サーバのいずれかを指定します。
操作サーバでは、全てのレプリケーション機能が利用可能です。これに対して、操作サーバではないサーバからは、情報表示と運用解除機能だけが利用可能です。
ボリュームを複製元ボリューム/複製先ボリュームとして設定するためには、考慮すべき点がいくつかあります。詳細は、本マニュアルの『全般的な注意事項』を参照してください。
システムが格納されているディスクや、AdvancedCopy Managerがインストールされているディスクは、レプリケーション対象としないでください。
レプリケーション対象を決定する際に注意する点として、本マニュアルの『全般的な注意事項』をご理解ください。
論理ディスクのサイズについて
論理ディスクの種類について
バックアップ、レプリケーション対象について
Windows2000/Windows2003のダイナミックボリュームについて
GPTディスクについて
ディスクの構成について
Snap Data Diskに対して設定可能なセッションは1つです。
そのため、下図のように1つのSnap Data Diskに対して複数のセッションを設定することはできません。
また、Snap Data Diskから複製元ディスク以外のディスクに対してコピーすることはできません。
Snap Data Diskの作成は以下の手順で行います。
Snap Data Diskの物理容量の算出
Snap Data Diskの定義と初期化
ホストへの接続
パーティション作成、ファイルシステム作成
Snap Data Diskの物理容量の見積り式を以下に示します。
物理容量=(複製元ボリュームに対して発生する更新ブロック数)×(安全係数)
正確にはSnapOPC前にSnap Data Diskに対して更新されたブロック数およびハードウェアが使用する管理領域(論理容量の0.1%程度)についても考慮する必要がありますが、安全係数を大きくすることでカバーできます。
複製元ボリュームに対して発生した更新ブロック数の見積りは更新量測定コマンド(swstestupdate)で測定することができます。
測定は以下の手順で行います。
複製元ボリュームに対して擬似SnapOPCセッションを設定することにより、更新量の測定を開始します。
C:\Win32App\AdvancedCopyManager\bin> swstestupdate start g1d1p1 g1d1p1 swstestupdate completed C:\Win32App\AdvancedCopyManager\bin> |
業務を開始します。業務によって発生した更新ブロックがハードウェア上に記録されます。
測定期間が経過した後、更新ブロック数を確認します。
C:\Win32App\AdvancedCopyManager\bin> swstestupdate status g1d1p1 Volume-Name Update g1d1p1 644333 C:\Win32App\AdvancedCopyManager\bin> |
測定完了後、擬似SnapOPCセッションを解除します。
C:\Win32App\AdvancedCopyManager\bin> swstestupdate stop g1d1p1 g1d1p1 swstestupdate completed C:\Win32App\AdvancedCopyManager\bin> |
ETERNUSmgrを使用して、Snap Data Diskの定義と初期化を行います。その際、論理容量は複製元ディスクの容量と同一に設定します(複製元ディスクと複製先ディスクのパーティション構成を同一にするため)。
作成したSnap Data Diskをホストに接続します。手順については、ディスクアレイ装置のマニュアル(「サーバ接続ガイド」)を参照してください。
Snap Data Diskに複製先ボリュームを作成するため、パーティションの作成およびファイルシステムの作成を行います。
パーティションの作成とドライブ文字の割り当てのみを行い、ファイルシステムの作成は行わないようにしてください。
Snap Data Diskをクラスタの共用ディスクにしないでください。物理容量がオーバした際に、クラスタシステムがフェイルオーバする危険性を回避するためです。
クラスタ運用の場合は、以下のいずれかの方法によってSnap Data Diskを共用ディスクにしない必要があります。
Snap Data Diskをクラスタシステムの全ノードから参照できるようにします
クラスタシステムと非クラスタシステムのサーバ間レプリケーション運用にします
レプリケーション運用の流れを以下に記述します。
レプリケーション運用を開始するにあたり、事前に以下の準備が必要です。
レプリケーション運用を開始するにあたり、事前にStorage管理サーバおよびStorageサーバ上でAdvancedCopy Managerのサービスが起動されている必要があります。通常、システムの起動時に自動的に立ち上がりますが、何らかの理由で起動に失敗した場合および一度サービスを停止した場合は、各サーバでサービスを起動する必要があります。サービスの起動については、本マニュアルの『サービスの起動と停止』を参照してください。
以下のURLを指定し、AdvancedCopy Managerの初期画面を起動します。クラスタ運用時はURLが異なります。詳細は、『ETERNUS SF AdvancedCopy Manager使用手引書 初期画面』を参照してください。
http://Storage管理サーバのアドレス(:ポート番号)/swstorage/index.html |
以下のWeb画面(サーバ一覧画面)が起動します。
なお、Web画面を使用せずにコマンドのみで運用する場合は、本操作を行う必要はありません。
Storage管理サーバをクラスタ運用している場合
Storage管理サーバをクラスタ運用している場合、Web画面を使用するためには、『ETERNUS SF AdvancedCopy Manager 使用手引書 認証関連ファイルの設定』の認証関連ファイルの設定が必要となります。
Storage管理サーバにて、管理するStorageサーバを登録します。Storage管理サーバを兼ねているStorageサーバは、サーバの追加をする必要はありません。
[操作]メニューから[サーバの追加]を選択します。以下の画面が表示されます。
追加するStorageサーバのサーバ名、IPアドレスおよび通信に必要なポート番号を指定します。ポート番号にはStorageサーバ側の通信サービスに指定したポート番号を指定します。
Storageサーバをクラスタで運用している場合、IPアドレスにはAdvancedCopy Manager用に割り当てたStorageサーバの引き継ぎIPアドレスを指定します。また、ポート番号にはクラスタセットアップ時に登録した業務用通信サービスに指定したポート番号を指定します。
以上の項目を入力後、[OK]ボタンを押して、Storageサーバの追加処理を実施します。
なお、この処理は、サーバ情報追加コマンド(stgxfwcmaddsrv)でも実施できます。
レプリケーション管理を実施する場合は、まずStorageサーバ上のデバイス情報を一旦リポジトリに格納する必要があります。Storageサーバのデバイス情報を取り出すため、[操作]メニューから[全デバイスの情報取得/反映]を選択します。以下の画面が表示されます。
デバイス情報を取り出すサーバを確認後、[OK]ボタンを押します。
各サーバからデバイス情報を取得後、以下のダイアログが表示されます。
一番上のリストボックスは、新規にデバイスが検出された場合、表示されます。管理するデバイスを左側のリストボックスに移動します。二番目のリストボックスは、現在管理対象となっているデバイスのうち、今回検出できなかったデバイスです。管理対象外にする場合は、右側のリストボックスに移動します。一番下のリストボックスは、デバイス情報が更新(例えば、マウントポイント名が変更)されたデバイスです。
ここで表示されるデバイス名は「AdvancedCopy Managerデバイス名」となります。
以上の操作を実施後、[OK]ボタンを押して、ボリューム構成情報の反映処理を実施します。
なお、この処理は、デバイス情報取得/反映コマンド(stgxfwcmsetdev)でも実施できます。
この操作は、選択したStorageサーバに定義されているデバイスの総数に比例した時間がかかります。デバイス数が多い場合はCPU負荷やI/O負荷の低い状態で実施してください。目安として、負荷のない状態で、1デバイスあたり約0.5秒かかりますので、参考として下さい。
バックアップ同期処理もしくは同期型レプリケーション処理を実行している場合は、デバイス情報を正しく取得できない場合があります。そのため、デバイス情報の取り込みを行う場合は、すべての同期処理をキャンセルした状態で実施してください。
レプリケーション対象となる複製元ボリューム/複製先ボリュームの設定は、複製ボリューム情報設定コマンド(swsrpsetvol)で行います。登録した複製元ボリューム/複製先ボリュームの情報は、複製ボリューム情報表示コマンド(swsrpvolinfo)で参照することができます。
サーバ間レプリケーションを行う場合、他Storageサーバのボリュームを指定する場合は、「ボリューム名@Storageサーバ名」の形式で指定します。
AdvancedCopy Managerでのレプリケーションは、基本的にボリュームが他のプロセスからアクセスできない状態で複製作成処理を行う必要があります。そのため、レプリケーション処理の実行時に、前後処理スクリプトを使用してボリュームのロック/ロック解除操作を行っています。
レプリケーション処理の実行時にボリュームがロックできない場合は、レプリケーション処理は実行されません。
前後処理スクリプトの詳細については、本マニュアルの『レプリケーションの前後処理』を参照してください。
また、本マニュアルの『全般的な注意事項』に記述されている"動作ソフトウェアについて"も参照してください。
運用が以下のいずれかに該当する場合は、レプリケーション前後処理をカスタマイズする必要があります。
特殊な前後処理を前後処理スクリプト内に追加したい場合
レプリケーション前後処理の標準の動作を変更したい場合
カスタマイズ方法については、本マニュアルの『レプリケーションの前後処理』を参照してください。
AdvancedCopy Managerをバージョンアップした場合
バージョンアップ後のスクリプトは更新されている場合があります。そのため、旧バージョンで使用していたスクリプトを再利用するのではなく、旧バージョンで使用していたスクリプトに対して実施されていたカスタマイズを、バージョンアップ後のスクリプトに対して実施してください。
グループを構成する複製ボリューム情報(複製元ボリューム/複製先ボリュームのペア)は以下の条件を満たしている必要があります
複製元サーバ、複製先サーバが全て一致している必要があります。
操作サーバ、コピー方向が全て一致している必要があります(操作サーバ、コピー方向の値は複製情報表示コマンド(swsrpvolinfo)のOp-Server欄、Copy欄で確認できます)。
登録しようとする複製ボリューム情報は他グループに登録しないでください。
グループ内で複製元ボリューム、複製先ボリュームの重複をしないでください。
[条件1について]
[条件3について]
[条件4について]
グループの作成は複製グループ情報設定コマンド(swsrpsetvol)で行います。
また、作成したグループの情報は複製情報表示コマンド(swsrpvolinfo)で参照することができます。
[実行例]
2組の複製元ボリューム/複製先ボリュームからなるグループ:GRP1を作成します。
C:\Win32App\AdvancedCopyManager\bin> swsrpsetvol -Xgroup GRP1 g1d1p1@SRC g1d11p1@TARG-1 swsrpsetvol completed C:\Win32App\AdvancedCopyManager\bin> swsrpsetvol -Xgroup GRP1 g1d2p1@SRC g1d12p1@TARG-1 swsrpsetvol completed C:\Win32App\AdvancedCopyManager\bin> swsrpvolinfo -L Server Original-Volume Size Replica-Volume Size Copy Op-Server Group SRC g1d1p1@SRC 4.0Gbyte g1d11p1@TARG-1 4.0Gbyte bi-direction both GRP1 SRC g1d2p1@SRC 4.0Gbyte g1d12p1@TARG-1 4.0Gbyte bi-direction both GRP1 C:\Win32App\AdvancedCopyManager\bin> |
AdvancedCopy Managerのレプリケーションの運用について説明します。
レプリケーション運用を行う前に、本マニュアルの『事前準備』を参照して、レプリケーション運用に必要な環境設定を行ってください。
本章ではコマンドによる操作方法について説明します。Web画面による操作については『ETERNUS SF AdvancedCopy Manager使用手引書』の『レプリケーション管理の操作』を参照してください。
スナップショット型レプリケーションは、複製作成コマンド(swsrpmake)を用いて行います(スナップ型レプリケーションの説明については本マニュアルの『スナップショット型レプリケーションの処理』を参照してください)。
物理コピーの実行状況は、運用状況表示コマンド(swsrpstat)で確認が可能です。
QuickOPCスナップショット型レプリケーションは、複製作成コマンド(swsrpmake)に-Tオプションを指定して実行します。
複製作成コマンド実行時にOPCセッションが存在していない場合は複写元ボリュームから複写先ボリュームへの全データのスナップショット処理(OPC物理コピー)とトラッキング処理が開始されます。
物理コピーの実行状況を確認するには、通常のスナップショット型レプリケーションの場合と同様、運用状況表示コマンド(swsrpstat)を使用します。
スナップショット処理(OPC物理コピー)が完了するとトラッキング処理のみが動作している状態となります。
トラッキング状態を確認するには、運用状況表示コマンド(swsrpstat)に-Lオプションを指定します。
トラッキング処理が実行されている状態で複製作成コマンド(swsrpmake)を-Tオプション指定で実行すると、前回のスナップショット処理時点からの差分データのみが物理コピーされるため、短時間に物理コピーを完了することができます。
トラッキング処理が実行されている状態でリストアを行う場合はOPCでリストアを行います(-Tオプションを指定せずに複製作成コマンドを実行します)。トラッキング処理が実行されている状態で逆向きのQuickOPCを実行することはできません。すなわち、QuickOPCを利用したレプリケーション運用は以下のように行います:
[バックアップ(複製の作成)] swsrpmake -T <複製元ボリューム名> <複製先ボリューム名> [リストア(複製の復元)] swsrpmake <複製先ボリューム名> <複製元ボリューム名> |
リストアはOPCで実行されますが、全データが物理コピーされるわけではなく、前回の複製作成後の更新済みデータ(swsrpstatのUpdate欄を参照)のみが物理コピーされるようになっています。したがって、QuickOPCを使ったレプリケーション運用ではバックアップだけでなく、リストアの物理コピーも短時間で完了するようになっています。
SnapOPC型レプリケーションは、複製作成コマンド(swsrpmake)に-Cオプションを指定して実行します。
複製作成コマンドを実行すると、複製元ボリュームから複製先ボリュームの間にSnapOPCセッションが設定されます。
[実行例]
C:\Win32App\AdvancedCopyManager\bin> swsrpmake -C g1d1p1 g1d2p1 FROM=g1d1p1@SV1,TO=g1d2p1@SV1 swsrpmake completed C:\Win32App\AdvancedCopyManager\bin> |
通常のOPCやQuickOPCと異なり、SnapOPCでは複製元ボリュームの全データのコピーは行わず、SnapOPCの開始後に複製元/複製先で更新されたデータだけが複製先ボリュームにコピーされます。このようなコピー処理を書き込み時コピー(Copy-on-Write)と呼びます。
※ホストのI/O単位とストレージ装置のコピー単位が異なるため(ホストI/O=512byte、ストレージ装置のコピー単位、=8Kbyte)、複製先の更新時にもデータコピーが発生します。
SnapOPCセッションの状態は、運用状況表示コマンド(swsrpstat)で確認することができます。
SnapOPCスナップショット開始直後の運用状況表示コマンドの実行例を以下に示します。SnapOPCを行っている場合は、Status欄に“copy-on-write"と表示され、Update欄に前回の複製作成後の更新済みデータ量がパーセンテージ表示されます。
[実行例]
C:\Win32App\AdvancedCopyManager\bin> swsrpstat -L g1d1p1 Server Original-Volume Replica-Volume Direction Status Execute Trk Update Rcv Split Xfer SV1 g1d1p1@SV1 g1d1p1@SV1 regular copy-on-write ---- off 0% ---- ---- ---- C:\Win32App\AdvancedCopyManager\bin> |
SnapOPC処理が実行されている状態で複製作成コマンドを再実行すると、設定済みのSnapOPCセッションを解除した後、新規のSnapOPCセッションを設定します。
Snap Data Diskの物理容量オーバが発生した場合、SnapOPCセッションはエラーサスペンドになります。これは運用状況表示コマンドのStatus欄が“failed"になることにより確認できます。
[実行例]
C:\Win32App\AdvancedCopyManager\bin> swsrpstat -L g1d1p1 Server Original-Volume Replica-Volume Direction Status Execute Trk Update Rcv Split Xfer SV1 g1d1p1@SV1 g1d2p1@SV1 regular failed ---- off ---- ---- ---- ---- C:\Win32App\AdvancedCopyManager\bin>
Snap Data Diskの容量オーバが発生した場合は、複製解除コマンド(swsrpcancel)でSnapOPCセッションを解除し、Snap Data Diskの物理容量増加を行う必要があります。
Snap Data Volumeからのリストアは、複製作成コマンド(swsrpmake)でOPCを起動することによって行います。
C:\Win32App\AdvancedCopyManager\bin> swsrpmake g1d2p1 g1d1p1 FROM=g1d2p1@SV1,TO=g1d1p1@SV1 swsrpmake completed C:\Win32App\AdvancedCopyManager\bin> |
リストアを実行すると、複製元ボリュームから複製元ボリュームへのSnapOPCセッションを維持したまま、バックアップボリュームから業務ボリュームへの(通常の)OPCが起動されます。このとき、複製作成後の更新データだけが物理コピーされるため、リストアの物理コピー時間が短縮されます。
リストアの実行状況の確認は、運用状況表示コマンド(swsrpstat)に-Eオプションを指定することにより行います。
C:\Win32App\AdvancedCopyManager\bin> swsrpstat -E g1d1p1 Server Original-Volume Replica-Volume Direction Status Execute SV1 g1d1p1@SV1 g1d2p1@SV1 reverse snap 80% C:\Win32App\AdvancedCopyManager\bin> |
複製元ボリュームと複製先ボリュームの間でSnapOPCが行われている場合、複製元ボリューム以外のボリュームへのリストアを実行することはできません。複製元ボリューム以外のボリュームへのリストアを行いたい場合は、OSのコピー機能(cp/copyコマンド等)を使用する必要があります。
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また、複数の複製先ボリュームに対してSnapOPCを行っている場合は、リストアを行うことはできません。
この場合は、ほかのSnapOPCセッションを解除することにより、OPCによるリストアが可能となります。ただし、SnapOPCセッションが解除された複製先ボリュームのバックアップデータは失われます。
SnapOPCセッションを維持したまま、リストアを行いたい場合は、OSのコピー機能(cp/copyコマンド等)でリストアを行う必要があります。しかし、OS機能によってリストアを行うと複製元ボリュームの更新済みデータ量が増加するため、SnapOPCボリュームの容量オーバが発生する危険性があります。
同期型レプリケーションは、以下の手順で行います。
複製開始コマンド(swsrpstartsync)を用いて、同期処理を開始します。開始した同期処理のキャンセルは、複製解除コマンド(swsrpcancel)コマンドで行います。
運用状況表示コマンド(swsrpstat)で等価性維持状態であることを確認した後、複製作成コマンド(swsrpmake)で同期処理を一時停止し、複製元ボリュームの複製を作成します。
更新(差分)データのコピーを行う場合は、再度複製開始コマンド(swsrpstartsync)で同期処理を再開します。
筐体内同期型レプリケーションでは、ディスクアレイ装置のEC機能を用いて、複写元ボリュームから複写先ボリュームに複製を作成します。
EC機能は、複写元ボリュームへのWriteに同期して複写先ボリュームにコピーするモード(同期Writeモード)で動作します。
筐体間同期型レプリケーションでは、ディスクアレイ装置のREC機能を用いて、複写元ボリュームから複写先ボリュームに複製を作成します。
REC機能には、コピーの動作モードに以下の3種類があり、運用に合わせて動作モードを指定することができます。
転送モード
Recoveryモード
Splitモード
また、REC機能では、サスペンド状態からコピー方向の反転を行うことができます。
RECのデータ転送方法に関するモードです。
モード |
説明 |
---|---|
同期 |
複写元ボリュームにWriteがあった時、コピーが完了した後、Writeの完了をホストに返す転送モードです。 同期転送モードを使用している場合、Writeのレスポンス性能は筐体間の回線性能に依存するため、回線性能の劣化に伴ってWriteのレスポンス性能も劣化します。 |
非同期 |
複写元ボリュームへのWriteに応答した後、直ちに複写先ボリュームへデータ転送が行われる転送モードです。Writeの順序性は保証されます。 筐体間の転送性能に比べ複写元ボリュームへの更新量が多い場合は未コピーデータが溜まり、ある程度コピーされるまでホストWriteが待たされます。非同期モードを使用する場合は、複写元ボリュームへの単位時間の更新量と同等以上の回線性能を用意する必要があります。 |
Stack |
未転送のデータを複写元の筐体に蓄積(Stack)して不定期にコピーを行い、複写先筐体への時間当たりの転送データ量を低く抑える転送モードです。複写元ボリュームの更新データは複写先ボリュームに不定期に転送されるため、Writeの順序性は保証されません。 |
Consistency |
複数の同期処理のデータ反映の順序性を保証する転送モードです。複数の同期処理の更新データが定期的にまとめてコピーされるため、複数の同期処理間でのWriteの順序性が保証されます。 |
StackモードまたはConsistencyモードを使用した同期型レプリケーション運用を行う場合は、複製開始コマンド(swsrpstartsync)、複製作成コマンド(swsrpmake)のほかに同期処理モード変更コマンド(swsrpchsync)を使用します。StackモードまたはConsistencyモードを使用した同期型レプリケーション運用の流れを以下に示します。
筐体間パス異常状態(halt状態)から復旧した場合に、コピー処理を再開する動作に関するモードです。
モード |
説明 |
---|---|
Automatic Recovery |
筐体間のFCRAパスが正常に復旧した場合、RECセッションがHALT状態から正常な状態に自動的に遷移し、コピー処理が再開するRecoveryモードです。 |
Manual Recovery |
筐体間のFCRAパスが正常に復旧しても、RECセッションはHALT状態のままでコピー処理が再開しないRecoveryモードです。コピーの再開は手動で行います。本モードは、スタンバイデータベースの運用などで使用されます。 |
同期転送モードでRECを行っている場合に、筐体間パス異常状態(halt状態)が発生した場合のコピー元ボリュームへのWrite動作に関するモードです。
モード |
説明 |
---|---|
Automatic Split |
筐体間のFCRAパスの全閉塞が発生し、HALT状態になった場合、複写元ボリュームへのWriteを通常通り成功させるSplitモードです。本モードを使用することにより、筐体間のFCRAパスの全閉塞が発生した場合でも複写元ボリュームへのWriteが問題なく行えるため業務に影響がありません。 筐体間のFCRAパスが復旧した場合、Recoveryモードの設定にしたがってコピー処理が再開されます。 |
Manual Split |
筐体間のFCRAパスの全閉塞が発生してHALT状態になった場合、複写元ボリュームへのWriteを許可しない(エラーとする)Splitモードです。本モードを使用することにより、FCRAパスの全閉塞時に場合でも複写元ボリュームと複写先ボリュームの内容を完全に同期させることができます。 筐体間のFCRAパスが復旧した場合、Recoveryモードの設定にしたがってコピー処理の再開が行われます。 |
コピー方向の反転機能を利用することにより、センターのサイト切り替えをスムーズに実施することができます。
以下に使用例を示します。
サイトAで運用が行われており、サイトAからサイトBへのRECが行われているとします。
サイト切り替えを行うために、複製作成コマンドを実行してサイトBに複製を作成します。その後、サイトAの運用を停止します。
同期処理反転コマンドを実行して、コピー方向を反転させます。
サイトBの運用を開始します。この段階では同期処理はサスペンド状態なのでサイトBのボリュームに対して行われた更新データはサイトAには反映されません。
サイトBからサイトAの同期処理を開始(再開)します。同期処理のサスペンド中にサイトBのボリュームに対して行われた更新が、サイトAへ差分コピーによって反映されます。
初期コピースキップ機能は回線容量不足のため初期コピーの実施ができない場合に使用します。
テープ搬送によって初期コピースキップを行う例を以下に示します。
サイトAの運用が停止されているとします。
次に初期コピースキップ機能を使って同期処理を開始します。このとき、RECセッションが設定されますが、複製確立状態となります。複写先ボリュームにはデータはコピーされません
次に複写元ボリュームのデータをテープへバックアップします。
テープ媒体をサイトBに搬送します。また、サイトAの業務を再開します。
テープ媒体のデータを複写先ボリュームに復元します。この時点で複写先ボリュームのデータは運用再開前の複写元ボリュームのデータと同一になります。
)Remainモードで同期処理を再開します。Remainモードで同期処理を再開することにより、複写元ボリュームの更新データのみが複写先ボリュームへ反映されます(Remainモードを使用しない場合は複写元ボリュームの全データがコピーされます)。
コンカレントサスペンド機能とは複数のEC/RECセッションを同時にサスペンドするディスクアレイ装置の機能です。
本機能により複数のボリュームにより構成されたデータベースなどのコピーが整合性のとれた状態で容易に採取できます。
以下に、ディスクアレイ装置内部で行われる動作を示します。
コンカレントサスペンド機能による複製作成は複製作成コマンド(swsrpmake)に-Xconcurオプションを指定することにより行います。
また、転送モードがConsistencyモードの場合にコンカレントサスペンドを行う場合は複製作成処理時の一時的なモード変更が不要になります(下図)。したがって、Consistencyモードでコンカレントサスペンドを使用する場合の操作手順は非同期モード、同期モードと同じ手順となります。
複製ボリューム情報設定コマンド(swsrpsetvol)の設定で、双方向に定義したボリュームペアに関して、複製先ボリュームから複製元ボリュームへデータをリストアすることができます。
リストアは以下の手順で実行できます。
リストア対象のボリュームにECセションが存在する場合は、複製解除コマンド(swsrpcancel)を実施します。
複製元ボリュームと複製先ボリュームの指定をレプリケーション実行時とは反対にして複製作成コマンド(swsrpmake)を実施します。QuickOPC/SnapOPCを使用したバックアップ運用の場合は、-Tオプション、-Cオプションを指定せずに複製作成コマンドを実行します。
レプリケーション運用を構成するStorageサーバ/デバイスが変更となった場合、AdvancedCopy Managerの設定情報を変更する必要があります。本節では、各種変更に伴う、設定情報の変更方法を説明します。
設定されている複製元/複製先ボリュームの属性値(コピー方向、サーバ間レプリケーションにおける操作サーバ)を変更する場合は、複製ボリューム情報削除コマンド(swsrpdelvol)で登録をいったん削除した後、複製ボリューム情報設定コマンド(swsrpsetvol)を再度実行してください。
設定されている複製元/複製先ボリュームの設定の削除は、複製ボリューム情報削除コマンド(swsrpdelvol)で行います。
複製元/複製先ボリュームに使用しているデバイス情報のサイズや構成変更を行う場合は、複製元/複製先ボリュームの削除処理を行った後にデバイス構成変更を行い、複製元/複製先ボリュームの設定処理を行います。
本作業は、必ず、複製元/複製先ボリュームのサイズや構成変更を行う前に実施してください。本作業を行わない場合、デバイス構成変更後の複製元/複製先ボリュームの削除ができない場合があります。
デバイスの変更対象の複製元/複製先ボリュームに対して削除処理を行います。詳細は本マニュアルの『複製元/複製先ボリュームの削除』を参照してください。
デバイスの構成変更を行います。
デバイスの追加処理を行います。詳細は本マニュアルの『Storageサーバ配下のデバイス情報の取り込み』を参照してください。
複製元/複製先ボリュームの設定を行います。
動作中のレプリケーション処理を停止したい場合、動作中のコピーの停止、同期型レプリケーション運用をスナップショット型レプリケーション運用に変更する場合は、複製解除コマンド(swsrpcancel)で行います。
レプリケーション運用を停止する場合、Storageサーバ上のサービスを停止します。通常、システムの停止時に自動的に停止します。
何らかの理由でサービスを停止したい場合は、個別に停止させる事も可能です。詳細は、本マニュアルの『サービスの起動と停止』を参照してください。
サービスを停止すると、Storageサーバ上で動作しているAdvancedCopy Managerのすべての機能が停止します。
Storage管理サーバのサービスを停止する場合、管理しているすべてのStorageサーバの運用が停止している事を確認後、Storage管理サーバのサービスを停止してください。
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