ETERNUS SF AdvancedCopy Manager 運用手引書 13.0 -Microsoft(R) Windows(R) 2000- -Microsoft(R) Windows Server(TM) 2003-
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第12章 各種コマンド

本章では、各種コマンドの使用方法を記述しています。

本章で記載する各種コマンドのパス名には、インストール時に指定したプログラムディレクトリを指定します。本章では、全て、CドライブのWin32app\AdvancedCopyManagerディレクトリにインストールしたものを例として利用しています。

12.1 バックアップ管理のコマン

本章では、バックアップ管理のコマンドによる操作について説明しています。

バックアップ管理のすべてのコマンドはAdministratorsグループに属しているユーザーのみが実行可能です。その他のユーザーでコマンド実行した場合は、「swst0601」のメッセージを出力しエラー終了します。

コマンド実行時の動作環境

コマンドを実行する際に必要となる動作環境は下表の通りです。

コマンド名

AdvancedCopy Managerの動作環境

swstbackstat

Storage管理サーバで以下の指定形式でコマンドを実行する場合は、Storage管理サーバおよび処理対象Storgeサーバのデーモン/サービスが動作していなければならない。
・-hオプションを指定、または、
・デバイス名を指定しない

swstbackup

Storage管理サーバで-hオプションを指定してコマンドを実行する場合は、Storage管理サーバおよび処理対象Storageサーバのデーモン/サービスが動作していなければならない。
StorageサーバがWindowsかつEC運用の場合はStorageサーバのデーモン/サービスが動作していなければならない。

swstbkpoldel

Storageサーバで実行する場合、Storage管理サーバのデーモン/サービスが動作していなければならない。
Storage管理サーバで-hオプションを指定してコマンドを実行する場合、Storage管理サーバのデーモン/サービスおよび処理対象Storageサーバのデーモン/サービスが動作していなければならない。

swstbkpoldisp

Storage管理サーバで以下の指定形式でコマンドを実行する場合は、Storage管理サーバおよび処理対象Storgeサーバのデーモン/サービスが動作していなければならない。
・-hオプションを指定、または、
・デバイス名を指定しない

swstbkpolset

Storageサーバで実行する場合、Storage管理サーバのデーモン/サービスが動作していなければならない。
Storage管理サーバで-hオプションを指定してコマンドを実行する場合、Storage管理サーバのデーモン/サービスおよび処理対象Storageサーバのデーモン/サービスが動作していなければならない。

swstcancelrest

Storage管理サーバで-hオプションを指定してコマンドを実行する場合は、Storage管理サーバおよび処理対象Storageサーバのデーモン/サービスが動作していなければならない。

swstcancelsync

Storage管理サーバで-hオプションを指定してコマンドを実行する場合は、Storage管理サーバおよび処理対象Storageサーバのデーモン/サービスが動作していなければならない。
StorageサーバがWindowsかつEC運用の場合はStorageサーバのデーモン/サービスが動作していなければならない。

swstcanceltrk

Storage管理サーバで-hオプションを指定してコマンドを実行する場合は、Storage管理サーバおよび処理対象Storageサーバのデーモン/サービスが動作していなければならない。

swstdevdisp

Storage管理サーバで以下の指定形式でコマンドを実行する場合は、Storage管理サーバおよび処理対象Storgeサーバのデーモン/サービスが動作していなければならない。
・-hオプションを指定、または、
・デバイス名を指定しない

swstdevinfoset

Storageサーバで実行する場合、Storage管理サーバのデーモン/サービスが動作していなければならない。
Storage管理サーバで-hオプションを指定してコマンドを実行する場合、Storage管理サーバのデーモン/サービスおよび処理対象Storageサーバのデーモン/サービスが動作していなければならない。

swstexecstat

Storage管理サーバで以下の指定形式でコマンドを実行する場合は、Storage管理サーバおよび処理対象Storgeサーバのデーモン/サービスが動作していなければならない。
・-hオプションを指定、または、
・デバイス名を指定しない

swsthistdel

Storage管理サーバで-hオプションを指定してコマンドを実行する場合は、Storage管理サーバおよび処理対象Storageサーバのデーモン/サービスが動作していなければならない。

swsthistdisp

Storage管理サーバで以下の指定形式でコマンドを実行する場合は、Storage管理サーバおよび処理対象Storgeサーバのデーモン/サービスが動作していなければならない。
・-hオプションを指定、または、
・デバイス名を指定しない

swstresback

swstresrst

Storage管理サーバで-hオプションを指定してコマンドを実行する場合は、Storage管理サーバおよび処理対象Storageサーバのデーモン/サービスが動作していなければならない。
StorageサーバがWindowsの場合は常にStorageサーバのデーモン/サービスが動作していなければならない。
-xオプションを指定する場合は、Storage管理サーバのデーモン/サービスが動作していなければならない。

swstrestore

Storage管理サーバで-hオプションを指定してコマンドを実行する場合は、Storage管理サーバおよび処理対象Storageサーバのデーモン/サービスが動作していなければならない。

swstreststat

Storage管理サーバで以下の指定形式でコマンドを実行する場合は、Storage管理サーバおよび処理対象Storgeサーバのデーモン/サービスが動作していなければならない。
・-hオプションを指定、または、
・デバイス名を指定しない

swstsrsemtch

Storage管理サーバで-hオプションを指定してコマンドを実行する場合は、Storage管理サーバおよび処理対象Storageサーバのデーモン/サービスが動作していなければならない。
StorageサーバがWindowsの場合は常にStorageサーバのデーモン/サービスが動作していなければならない。
-xオプションを指定する場合は、Storage管理サーバのデーモン/サービスが動作していなければならない。

swststartsync

Storage管理サーバで-hオプションを指定してコマンドを実行する場合は、Storage管理サーバおよび処理対象Storageサーバのデーモン/サービスが動作していなければならない。
StorageサーバがWindowsの場合はStorageサーバのデーモン/サービスが動作していなければならない。

swstsvrdisp

Storage管理サーバで-hオプションを指定してコマンドを実行する場合は、Storage管理サーバおよび処理対象Storageサーバのデーモン/サービスが動作していなければならない。

swstsvrset

Storageサーバで実行する場合、Storage管理サーバのデーモン/サービスが動作していなければならない。
Storage管理サーバで-hオプションを指定してコマンドを実行する場合、Storage管理サーバのデーモン/サービスおよび処理対象Storageサーバのデーモン/サービスが動作していなければならない。

swstsyncstat

Storage管理サーバで以下の指定形式でコマンドを実行する場合は、Storage管理サーバおよび処理対象Storgeサーバのデーモン/サービスが動作していなければならない。
・-hオプションを指定、または、
・デバイス名を指定しない

swsttrkstat

Storage管理サーバで以下の指定形式でコマンドを実行する場合は、Storage管理サーバおよび処理対象Storgeサーバのデーモン/サービスが動作していなければならない。
・-hオプションを指定、または、
・デバイス名を指定しない

swstvolunlock

Storageサーバのデーモン/サービスが動作していなければならない。

swstvollockstat

Storageサーバのデーモン/サービスが動作していなければならない。


クラスタ運用の場合

クラスタ運用におけるコマンドは、次の手順で実行します。
  1. 必要に応じて、環境変数SWSTGNODEに該当業務の論理ノード名を設定します。環境変数の設定方法は以下の通りです。

    set SWSTGNODE=論理ノード名
  2. コマンドを実行します。

    クラスタ運用におけるコマンドと、環境変数設定の要否およびコマンドを実行するノードは下表のとおりです。コマンドを実行する際の注意事項等は備考欄に記述しています。

コマンド

環境変数の要否

コマンド実行ノード

備考

swstsvrset

必要

業務稼動ノード

swstsvrdisp

必要

業務稼動ノード

swstdevinfoset

必要

業務稼動ノード

swstdevdisp

必要

業務稼動ノード

swstbkpolset

必要

業務稼動ノード

swstbkpoldisp

必要

業務稼動ノード

swstbkpoldel

必要

業務稼動ノード

swstbackup

必要

業務稼動ノード

swstbackstat

必要

業務稼動ノード

swstrestore

必要

業務稼動ノード

swstcancelrest

必要

業務稼動ノード

swstreststat

必要

業務稼動ノード

swsthistdisp

必要

業務稼動ノード

swsthistdel

必要

業務稼動ノード

swststartsync

必要

業務稼動ノード

swstcancelsync

必要

業務稼動ノード

swstsyncstat

必要

業務稼動ノード

swstexecstat

必要

業務稼動ノード

swstdrvset

必要

業務稼動ノード

swstdrvunset

必要

業務稼動ノード

swstsrsemtch

必要

業務稼動ノード

swstresback

必要

業務稼動ノード

swstresrst

必要

業務稼動ノード

swstdismount

必要

業務稼動ノード

swstvolunlock

必要

業務稼動ノード

swstvollockstat

必要

業務稼動ノード

swstcanceltrk

必要

業務稼動ノード

swsttrkstat

必要

業務稼動ノード

12.1.1 環境定義系コマン

バックアップ管理の環境定義系コマンドについて説明します。バックアップ管理の環境定義は、以下のコマンドで行います。

機能

コマンド名

説明

Storageサーバ構成情報設定コマンド

swstsvrset

Storageサーバの構成情報を設定します。

Storageサーバ構成情報表示コマンド

swstsvrdisp

Storageサーバの構成情報を表示します。

デバイス情報設定コマンド

swstdevinfoset

デバイスの用途を設定します。

デバイス使用状況表示コマンド

swstdevdisp

デバイスの情報を表示します。

バックアップポリシー設定コマンド

swstbkpolset

バックアップポリシーを設定します。

バックアップポリシー表示コマンド

swstbkpoldisp

設定されているバックアップポリシーを表示します。

バックアップポリシー削除コマンド

swstbkpoldel

設定されているバックアップポリシーを削除します。

12.1.1.1 Storageサーバ構成情報設定コマンド(swstsvrset

Storageサーバの構成情報を設定します。本コマンドを実施する事で、本Storageサーバはバックアップ運用を行うサーバである旨の宣言を行います。

  1. 指定方法

    [Storageサーバで実施する場合]

    プログラムディレクトリ\bin\swstsvrset [-c RecCtrlFile-Directory] [-w Work-Directory]

    [Storage管理サーバで実施する場合]

    プログラムディレクトリ\bin\swstsvrset [-h Server] [-c RecCtrlFile-Directory] [-w Work-Directory]

  2. オプションの説明

    オプション

    説明

    -h

    バックアップ運用を行うStorageサーバ名を指定します。本オプションはStorage管理サーバでのみ有効です。

    省略した場合は、コマンドを投入したStorageサーバが処理対象となります。

    -c

    リカバリ制御ファイル出力先ディレクトリ名を指定します。

    初回登録時に、本オプションが省略された場合は以下のディレクトリを使用します。

    非クラスタ運用の場合 : <環境設定ディレクトリ>\etc\SymfoWARE\Recovery

    クラスタ運用の場合 : <論理ノード用環境設定ディレクトリ>\etc\SymfoWARE\Recovery

    更新時に省略した場合は、既に設定してある値をそのまま引き継ぎます。

    Symfowareがインストールされていない場合は、本オプションは使用しません。

    -w

    作業ディレクトリ名を指定します。

    初回登録時に、本オプションが省略された場合は以下のディレクトリを使用します。

    非クラスタ運用の場合 : <環境設定ディレクトリ>\var\SymfoWARE

    クラスタ運用の場合 : <論理ノード用環境設定ディレクトリ>\var\SymfoWARE

    更新時に省略した場合は、既に設定してある値をそのまま引き継ぎます。

    Symfowareがインストールされていない場合は、本オプションは使用しません。

  3. 終了ステータス

    =0:正常終了
    >0:異常終了

  4. 実行例

    Storageサーバの構成情報を設定します。

    C:\>C:\Win32app\AdvancedCopyManager\bin\swstsvrset
    swstsvrset completed
    C:\>

    Storage管理サーバからStorageサーバ(job2)の構成情報を設定します。

    C:\>C:\Win32app\AdvancedCopyManager\bin\swstsvrset -h job2
    swstsvrset completed
    C:\>

クラスタ運用時は、-c オプションで指定するリカバリ制御ファイル出力先ディレクトリとして、共有ディスク上のディレクトリを指定する必要があります。

次のような場合、Storageサーバ構成情報を設定することができません。
Symfowareがインストールされていない状態で、-w オプションまたは -c オプションを指定したとき。
-w オプションに指定したディレクトリが存在しないとき。
-c オプションに指定したディレクトリが存在しないとき。
-w、-c オプションに各国語文字を含むディレクトリ名を指定したとき。

次のコマンドが実行しているときは、本コマンドを実行することができません。

12.1.1.2 Storageサーバ構成情報表示コマンド(swstsvrdisp

Storageサーバ構成情報設定コマンドで設定したStorageサーバ構成情報を表示します。

  1. 指定方法

    [Storageサーバで実施する場合]

    プログラムディレクトリ\bin\swstsvrdisp

    [Storage管理サーバで実施する場合]

    プログラムディレクトリ\bin\swstsvrdisp [-h Storage-Server]


  2. オプションの説明

    オプション

    説明

    -h

    Storageサーバ名を指定します。

    本オプションはStorage管理サーバでのみ有効です。

  3. 終了ステータス

    =0:正常終了
    >0:異常終了

  4. 実行例

    Storageサーバ(job1)の構成情報を表示します。

    C:\>C:\Win32app\AdvancedCopyManager\bin\swstsvrdisp
    Storage-Server  = job1
    C:\>

    SymfowareがインストールされているStorageサーバ(Svr02)の構成情報を表示します。

    C:\>C:\Win32app\AdvancedCopyManager\bin\swstsvrdisp
    Storage-Server  =Svr02
    RecCtrlFile-Dir = C:\Win32app\AdvancedCopyManager\etc\SymfoWARE\Recovery\
    Work-Dir        = C:\Win32app\AdvancedCopyManager\var\SymfoWARE\
    C:\>

    表示する内容は、次に示す通りです。

    タイトル

    説明

    Storage-Server

    Storageサーバ名を表示します。

    RecCtrlFile-Dir

    リカバリ制御ファイル出力先ディレクトリ名を表示します。

    Work-Dir

    作業ディレクトリ名を表示します。

リカバリ制御ファイル出力先ディレクトリ名と作業ディレクトリ名は、Symfowareがインストールされていないときは表示されません。

12.1.1.3 デバイス情報設定コマンド(swstdevinfoset

ディスクアレイ装置(ETERNUS ディスクアレイ)に割り当てられたボリュームを、業務ボリューム、またはバックアップボリュームとして設定します。

業務ボリュームとは、バックアップ元となる業務データが格納されたボリュームのことを表します。バックアップボリュームとは、その業務データのバックアップを保管するためのボリュームのことを表します。

Windowsで使用できる業務ボリュームおよびバックアップボリュームとして登録できるデバイスは次の通りです。

なお、ドライブの構成は通常ドライブのみであり、FT(Fault Tolerant)ドライブとして認識されるミラーセット、ストライプセット、パリティ付きストライプセット、ボリュームセットは登録できません。また、使用できるファイルシステムは以下の通りです。(HPFSはサポートしません)

NTFS、FATおよびFAT32

業務ボリューム、もしくはバックアップボリュームとして登録されたデバイスの情報(パーティションサイズ、ドライブ文字、ディスクアレイ装置の筐体情報)を、ディスクアドミニストレータなどのOS管理ツールやディスクアレイ装置が提供するGRmgr/ETERNUSmgrなどの機能を用いて変更する場合、変更するデバイスを、業務ボリューム/バックアップボリュームの登録から削除して、再度登録し直す必要があります。

また、WindowsのStorageサーバで新たにデバイスの追加・削除を行った場合は、AdvancedCopy Managerデバイス名とOS情報との対応表を更新するために、初期画面において「全デバイスの情報取得/反映」を行って下さい。

通常業務ボリュームのバックアップ運用を行う場合、業務ボリュームの詳細は、本マニュアルの『バックアップ対象の決定』を、バックアップボリュームの詳細は、本マニュアルの『バックアップボリュームの準備』を参照してください。

  1. 指定方法

    [Storageサーバで実施する場合]

    プログラムディレクトリ\bin\swstdevinfoset -t | -b | -o Device-Name

    [Storage管理サーバで実施する場合]

    プログラムディレクトリ\bin\swstdevinfoset [-h Storage-Server] -t | -b | -o Device-Name

  2. オプションの説明

    オプション

    説明

    -h

    Storageサーバ名を指定します。

    本オプションはStorage管理サーバでのみ有効です。

    -t

    指定したデバイスを業務ボリュームとして登録します。

    -b、-oオプションと同時に指定することはできません。

    -b

    指定したデバイスをバックアップボリュームとして登録します。

    -t、-oオプションと同時に指定することはできません。

    -o

    指定したデバイスが業務ボリューム、もしくはバックアップボリュームとして登録されていた場合、それらを登録から削除します。

    -t、-bオプションと同時に指定することはできません。

  3. オペランドの説明

    オペランド

    説明

    Device-Name

    AdvancedCopy Managerデバイス名を指定します。

  4. 終了ステータス

    =0:正常終了
    >0:異常終了

  5. 実行例

    デバイス(g1d1p2)を業務ボリュームとして登録します。

    C:\>C:\Win32app\AdvancedCopyManager\bin\swstdevinfoset -t g1d1p2
    swstdevinfoset completed
    C:\>

    デバイス(g1d2p1)をバックアップボリュームとして登録します。

    C:\>C:\Win32app\AdvancedCopyManager\bin\swstdevinfoset -b g1d2p1
    swstdevinfoset completed
    C:\>

    業務ボリュームとして登録したデバイス(g1d1p2)を登録から削除します。

    C:\>C:\Win32app\AdvancedCopyManager\bin\swstdevinfoset -o g1d1p2
    swstdevinfoset completed
    C:\>

次のような場合は、業務ボリュームとして設定することができません。

次のような場合は、バックアップボリュームとして設定することができません。

次の変更を行うには、関連するバックアップ履歴情報を削除してからでないと実施できません。

次の変更を行うには、業務ボリュームに設定されているバックアップポリシーを削除してからでないと実施できません。

次の変更を行うには、関連する同期処理(ECセション)をキャンセルしてからでないと実施できません。

次の変更を行うには、関連するトラッキング処理(OPCセション)をキャンセルしてからでないと実施できません。

次のコマンドが実行しているときは、本コマンドを実行することができません。

12.1.1.4 デバイス使用状況表示コマンド(swstdevdisp

デバイス情報設定コマンド(swstdevinfoset)で設定した業務ボリューム、バックアップボリュームおよびそれ以外の設定可能なデバイスの情報を表示します。

  1. 指定方法

    [Storageサーバで実施する場合]

    プログラムディレクトリ\bin\swstdevdisp [-t] [-b [-u]] [-o] [Device-Name]

    [Storage管理サーバで実施する場合]

    プログラムディレクトリ\bin\swstdevdisp [-h Storage-Server] [-t] [-b [-u]] [-o] [Device-Name]


  2. オプションの説明

    オプション

    説明

    -h

    Storageサーバ名を指定します。

    Storage管理サーバ以外でこのオプションを指定することはできません。

    -t

    業務ボリュームとして設定されているデバイスの情報を表示します。

    オペランドのデバイス名が省略された場合、全業務ボリュームのデバイス情報を表示します。

    -b

    バックアップボリュームとして設定されているデバイスを表示します。

    オペランドのデバイス名が省略された場合、全バックアップボリュームのデバイス情報を表示します。

    -u

    Device-Mode欄の表示形式を変更します。

    -o

    業務ボリュームとバックアップボリュームに設定されているデバイス以外を表示します。

    オペランドのデバイス名が省略された場合、業務ボリュームにもバックアップボリュームにも設定されていない全デバイス情報を表示します。

    t、b、oのすべてのオプションが省略された場合は、業務ボリュームとして設定されているデバイスの情報を表示します。

  3. オペランドの説明

    オペランド

    説明

    Device-Name

    AdvancedCopy Managerデバイス名を指定します。

    省略した場合、オプションも省略されていれば、全業務ボリュームのデバイス情報を表示します。

  4. 終了ステータス

    =0:正常終了
    >0:異常終了

  5. 実行例

    登録されたデバイスの使用状況を表示します。

    C:\>C:\Win32app\AdvancedCopyManager\bin\swstdevdisp -tb
    Server Device Size         Device-Mode   Mount-Point (Method)             Backup-Engine
    job2   g1d1p2    1.0 Gbyte Transaction   D: (NTFS)                        AdvancedCopy
    job2   g1d2p1    1.0 Gbyte Transaction   E: (FAT)                         AdvancedCopy
    job2   g1d1p3    1.0 Gbyte Transaction   DB1.DBS6/LOG01/RDB01 (SymfoWARE) AdvancedCopy
    job2   g1d1p4    1.0 Gbyte Transaction   DB1.DBS2/LOG02/RDB01 (SymfoWARE) AdvancedCopy
    job2   g1d2p1    1.0 Gbyte Backup (used) ---- (----)                      AdvancedCopy
    job2   g1d2p2    1.0 Gbyte Backup (free) ---- (----)                      AdvancedCopy
    job2   g1d2p3    2.0 Gbyte Backup (used) ---- (----)                      AdvancedCopy
    job2   g1d2p4    2.0 Gbyte Backup (free) ---- (----)                      AdvancedCopy
      :
    C:\>

    表示する内容は、次に示す通りです。

    タイトル

    説明

    Server

    Storageサーバ名を表示します。

    Device

    AdvancedCopy Managerデバイス名を表示します。

    Size

    デバイスに割り当てられたパーティションサイズを表示します。

    Device-Mode

    デバイスを区別する文字列を表示します。

    ”Transaction”:業務ボリュームを表します。

    ”Backup”:バックアップボリュームを表します。

    ”Other”:業務ボリューム、バックアップボリュームに登録可能なデバイスを表します。

    バックアップボリュームの場合、そのバックアップボリュームが使用中の場合は、"Backup (used)" と表示します。未使用の場合は、"Backup (free)" と表示します。サスペンド指定バックアップあるいは差分スナップショット型バックアップを実行した場合は、履歴削除後もバックアップボリュームは使用中となります。

    -uオプションが指定されている場合、履歴削除されたサスペンド状態のバックアップボリュームは"Backup(used-S)"と表示し、履歴削除されたトラッキング状態のバックアップボリュームは"Backup(used-T)"と表示します。

    Mount-Point (Method)

    デバイスのドライブ文字を表示します。括弧内には、そのデバイスのファイルシステムタイプを表示します。

    デバイスがSymfoware用の業務ボリュームの場合は、Symfowareのデータベーススペース名とロググループ名、RDBシステム名を表示し、括弧内には"SymfoWARE"を表示します。

    Backup-Engine

    運用種別を表示します。

    "AdvancedCopy": AdvancedCopy Managerによるバックアップ運用

ファイルシステム上DBSP
Symfoware連携でファイルシステム上にデータベースを配置した場合でも、「Mount-Point (Method)」にはデータベーススペース名とロググループ名、RDBシステム名が表示されます。

12.1.1.5 バックアップポリシー設定コマンド(swstbkpolset

バックアップポリシー(保存世代数、間隔日数)を設定します。保存世代数とは、バックアップを行ったデータを何世代残しておくかを意味します。間隔日数とは、バックアップを実行してから次のバックアップを行うまでの日数の目安を意味します。

  1. 指定方法

    [Storageサーバで実施する場合]

    プログラムディレクトリ\bin\swstbkpolset [-i Interval-Days] [-s Save-Number] [Device-Name]

    ロググループ指定によるバックアップポリシーの設定を行う場合

    [Storage管理サーバで実施する場合]

    プログラムディレクトリ\bin\swstbkpolset -n [-i Interval-Days] [-s Save-Number] Log-Group-Name[/RDB-Name]

    [Storage管理サーバで実施する場合]
    プログラムディレクトリ\bin\swstbkpolset -n [-h Server][-i Interval-Days][-s Save-Number] Log-Group-Name[/RDB-Name]

  2. オプションの説明

    オプション

    説明

    -h

    Storageサーバ名を指定します。

    Storage管理サーバ以外でこのオプションを指定することはできません。

    -i

    間隔日数を指定します。設定できる範囲は1〜366までで、初回登録時に省略した場合は30を設定します。更新時に省略した場合は、既に設定してある値をそのまま引き継ぎます。

    -s

    保存世代数を指定します。設定できる範囲は1〜31までで、初回登録時に省略した場合は2を設定します。更新時に省略した場合は既に設定してある値をそのまま引き継ぎます。

    -n

    ロググループによる設定を行うことを指定します。このオプションを指定した場合は、オペランドにロググループ名を指定します。

  3. オペランドの説明

    オペランド

    説明

    Device-Name

    AdvancedCopy Managerデバイス名を指定します。

    デバイス名を省略した場合は、すべての業務ボリュームに対してバックアップポリシーを設定します。

    Log-Group-Name

    ロググループ名を指定します。

    RDB-Name

    RDBシステム名を、ロググループ名の後に“/”を区切り文字として指定します。

    RDBシステム名がない時は、省略できます。

  4. 終了ステータス

    =0:正常終了
    >0:異常終了

  5. 実行例

    業務ボリューム(g1d1p2)の間隔日数を10日、保存世代数を3世代としてバックアップポリシーを設定します。

    C:\>C:\Win32app\AdvancedCopyManager\bin\swstbkpolset -i 10 -s 3 g1d1p2
    g1d1p2 swstbkpolset completed
    C:\>

    ロググループ(LOG01/RDB1)の保存世代数を3世代でバックアップポリシーを設定します。

    C:\>C:\Win32app\AdvancedCopyManager\bin\swstbkpolset -n -s 3 LOG01/RDB1
    g1d1p2 swstbkpolset completed
    g1d1p1 swstbkpolset completed
        :
    LOG01/RDB1 swstbkpolset completed
    C:\>

次のコマンドが実行しているときは、本コマンドを実行することができません。

12.1.1.6 バックアップポリシー表示コマンド(swstbkpoldisp

業務ボリュームごとに設定されているバックアップポリシーを表示します。

  1. 指定方法

    [Storageサーバで実施する場合]

    プログラムディレクトリ\bin\swstbkpoldisp [Device-Name]

    [Storage管理サーバで実施する場合]

    プログラムディレクトリ\bin\swstbkpoldisp [-h Storage-Server] [Device-Name]

    ロググループ指定によるバックアップポリシーの表示を行う場合

    [Storageサーバで実施する場合]

    プログラムディレクトリ\bin\swstbkpoldisp -n Log-Group-Name[/RDB-Name]

    [Storage管理サーバで実施する場合]

    プログラムディレクトリ\bin\swstbkpoldisp -n [-h Storage-Server] Log-Group-Name[/RDB-Name]


  2. オプションの説明

    オプション

    説明

    -h

    Storageサーバ名を指定します。

    Storage管理サーバ以外でこのオプションを指定することはできません。

    -n

    ロググループによる表示を行うことを指定します。このオプションを指定した場合は、オペランドにロググループ名を指定します。

  3. オペランドの説明

    オペランド

    説明

    Device-Name

    AdvancedCopy Managerデバイス名を指定します。

    デバイス名が省略された場合は、バックアップポリシーが登録されている業務ボリュームのバックアップポリシーを表示します。

    Log-Group-Name

    ロググループ名を指定します。

    RDB-Name

    RDBシステム名を、ロググループ名の後に”/”を区切り文字として指定します。

    RDBシステム名がない時は、省略できます。

  4. 終了ステータス

    =0:正常終了
    >0:異常終了

  5. 実行例

    業務ボリューム(g1d1p2)のバックアップポリシーを表示します。

    C:\>C:\Win32app\AdvancedCopyManager\bin\swstbkpoldisp g1d1p2
    Server Device Interval-Days Save-Number Mount-Point (Method)
    job2   g1d1p2 30            2           D: (NTFS)
    C:\>

    ロググループ(LOG01/RDB1)のバックアップポリシーを表示します。

    C:\>C:\Win32app\AdvancedCopyManager\bin\swstbkpoldisp -n LOG01/RDB1
    Server Device   Interval-Days  Save-Number Mount-Point (Method)
    Svr02 g1d1p2    30             2           DB1.DBS6/L0G01/RDB1 (SymfoWARE)
    Svr02 g1d1p1    30             2           DB2.DBS2/L0G01/RDB1 (SymfoWARE)
      :
    C:\>

    表示する内容は、次に示す通りです。

    タイトル

    説明

    Server

    Storageサーバ名を表示します。

    Device

    AdvancedCopy Managerデバイス名を表示します。

    Interval-Days

    間隔日数を表示します。

    Save-Number

    保存世代数を表示します。

    Mount-Point (Method)

    デバイスのドライブ文字を表示します。括弧内には、そのデバイスのファイルシステムタイプを表示します。

    デバイスがSymfoware用の業務ボリュームの場合は、Symfowareのデータベーススペース名とロググループ名、RDBシステム名を表示し、括弧内には"SymfoWARE"を表示します。

ファイルシステム上DBSP
Symfoware連携でファイルシステム上にデータベースを配置した場合でも、「Mount-Point (Method)」にはデータベーススペース名とロググループ名、RDBシステム名が表示されます。

12.1.1.7 バックアップポリシー削除コマンド(swstbkpoldel

設定されているバックアップポリシーを削除します。

削除する業務ボリュームにバックアップ履歴情報が存在する場合は、バックアップ履歴情報を削除した後、本コマンドを実行してください。

  1. 指定方法

    [Storageサーバで実施する場合]

    プログラムディレクトリ\bin\swstbkpoldel Device-Name

    [Storage管理サーバで実施する場合]

    プログラムディレクトリ\bin\swstbkpoldel [-h Storage-Server] Device-Name

  2. オプションの説明

    オプション

    説明

    -h

    Storageサーバ名を指定します。

    Storage管理サーバ以外でこのオプションを指定することはできません。

    -n

    ロググループによる削除を行うことを指定します。このオプションを指定した場合は、オペランドにロググループ名を指定します。

  3. オペランドの説明

    オペランド

    説明

    Device-Name

    AdvancedCopy Managerデバイス名を指定します。

    Log-Group-Name

    ロググループ名を指定します。

    RDB-Name

    RDBシステム名を、ロググループ名の後に”/”を区切り文字として指定します。

    RDBシステム名がない時は、省略できます。

  4. 終了ステータス

    =0:正常終了
    >0:異常終了

  5. 実行例

    業務ボリューム(g1d1p2)に設定されているバックアップポリシーを削除します。

    C:\>C:\Win32app\AdvancedCopyManager\bin\swstbkpoldel g1d1p2
    g1d1p2 swstbkpoldel completed
    C:\>

次のような場合、バックアップポリシーを削除できません。

次のコマンドが実行しているときは、本コマンドを実行することができません。

12.1.2 運用系コマン

バックアップ管理の運用系コマンドについて説明します。

バックアップ管理の運用は、以下のコマンドで行います。

機能

コマンド名

説明

バックアップ実行コマンド

swstbackup

同期型高速バックアップまたは、スナップショット型高速バックアップを行います。

バックアップ実行状況表示コマンド

swstbackstat

バックアップの実行状況を表示します。

リストア実行コマンド

swstrestore

リストアを行います。

リストアキャンセルコマンド

swstcancelrest

リストアの実行をキャンセルします。

リストア実行状況表示コマンド

swstreststat

リストアの実行状況を表示します。

履歴情報表示コマンド

swsthistdisp

バックアップした履歴情報を表示します。

履歴情報削除コマンド

swsthistdel

バックアップの履歴情報を削除します。

バックアップ同期処理開始コマンド

swststartsync

バックアップ同期処理(ECによるディスク間のコピー)を開始します。

バックアップ同期処理キャンセルコマンド

swstcancelsync

バックアップ同期処理をキャンセルします。

バックアップ同期処理実行状況表示コマンド

swstsyncstat

バックアップ同期処理の実行状況を表示します。

実行状態表示コマンド

swstexecstat

各業務ボリュームで実施されているコマンドの実行状態を表示します。

ドライブ文字割当コマンド

swstdrvset

デバイスにドライブ文字を割り当てます。

ドライブ文字割当解除コマンド

swstdrvunset

デバイスに割り当てられているドライブ文字を解除します。

マウント解除コマンド

swstdismount

ボリュームのマウントを解除します。

ボリュームロック解除コマンド

swstvolunlock

ボリュームのロックを解除します。

ボリュームロック情報表示コマンド

swstvollockstat

ボリュームロックコマンドでロックされたボリューム情報を表示します。

トラッキングキャンセルコマンド

swstcanceltrk

トラッキング処理を停止します。

トラッキング実行状況表示コマンド

swsttrkstat

トラッキング処理の実行状況を表示します。



12.1.2.1 バックアップ実行コマンド(swstbackup

このコマンドは、実行中のアドバンスト・コピーの状態によって動作が異なります。

どちらの場合も、バックアップボリュームは本コマンド実行直後よりバックアップとして確立し、アクセス可能となります。

AdvancedCopy Managerは、バックアップを実行する前に、バックアップ前処理スクリプトを実行し、バックアップを実行した後に、バックアップ後処理スクリプトを実行します。このスクリプトの内容については、カスタマイズすることが可能です。詳細は、本マニュアルの『バックアップ/リストアの前後処理』を参照してください。

AdvancedCopy Managerは、バックアップを実行する前に、バックアップ履歴情報がすでに保存世代数(*1)に達していた場合、バックアップ実行時にそのバックアップ履歴情報の中から一番古い情報を自動的に削除します。

(*1)バックアップポリシー設定コマンド(swstbkpolset)で設定します。

  1. 指定方法

    [Storageサーバで実施する場合]

    プログラムディレクトリ\bin\swstbackup [-suspend|-T] Device-Name [-Xdevmap Device-Map-File] [-Xflush]

    [Storage管理サーバで実施する場合]

    プログラムディレクトリ\bin\swstbackup [-h Storage-Server] [-suspend|-T] Device-Name [-Xdevmap Device-Map-File] [-Xflush]

    ロググループ指定によるバックアップを行う場合

    [Storageサーバで実施する場合]

    プログラムディレクトリ\bin\swstbackup -n [-suspend] [-k] Log-Group-Name[/RDB-Name] [-Xdevmap Device-Map-File]

    [Storage管理サーバで実施する場合]

    プログラムディレクトリ\bin\swstbackup -n [-h Server] [-k] [-suspend] Log-Group-Name[/RDB-Name] [-Xdevmap Device-Map-File]


  2. オプションの説明

    オプション

    説明

    -h

    Storageサーバ名を指定します。

    Storage管理サーバ以外でこのオプションを指定することはできません。

    -k

    参照ダンプでバックアップを行います。

    このオプションを省略した場合は、通常ダンプでバックアップを行います。

    参照ダンプでバックアップする場合、Symfowareの"rdbrtr"コマンドを用いて、バックアップする業務ボリューム内の全DSI(実表に対してその格納構造を表現するもの)に更新抑止を設定(データ書き込み不可状態)する必要があります。

    SynfoWARE以外の業務ボリュームは、このオプションを指定することはできません。

    データベーススペース単位にバックアップする場合は、このオプションを指定することはできません。

    -Xdevmap

    出力先バックアップボリュームを指定してスナップショット型高速バックアップを行うことを指定します。オペランドには、業務ボリュームと出力先バックアップボリュームの組を記述した、デバイスマップファイル名を指定します。このオプションを指定しない場合は、出力先バックアップボリュームは自動的に選択されます。-hオプションを使用して本コマンドをリモート実行する場合は、(Storageサーバの)デバイスマップファイル名を絶対パスで指定してください。Device-Map-Fileに指定するファイル名には、各国語文字が含まれてはいけません。

    -Xflush

    業務ボリュームのロックを実施する代わりに、業務ボリュームのファイルシステムバッファのフラッシュを実施することを指定します。本オプションを指定する場合、業務ボリュームに対する書き込み処理を事前に全て停止する必要があります(書き込み処理を停止しない状態でバックアップを実施した場合、業務ボリュームのデータ内容は保証されません)。

    また、本オプションの代わりにバックアップ用業務ボリュームロック動作指定ファイルのBufferFlushOnlyをonに指定することでファイルシステムバッファのフラッシュを実施することもできます(詳細は『バックアップ用業務ボリュームロック動作指定ファイル』を参照してください)。

    ファイルシステム上DBSP

    ローカルファイル上(ファイルシステム)上に作成されたSymfowareデータベーススペースの場合、本オプションの指定の有無にかかわらずバッファのフラッシュを実施します。

    -suspend

    Suspend/Resume機能を使用して同期型高速バックアップを行うことを指定します。

    -T

    差分スナップショット型高速バックアップを行うすることを指定します。

    同期処理が行われている場合は本オプションを指定することはできません。

    本オプションは筐体内コピー、かつ、ディスクアレイ装置がQuickOPC機能をサポートしている場合のみ有効です。

    本オプションを指定しないスナップショット型高速バックアップの場合、従来のスナップショット処理(従来のOPC)が起動されます。差分スナップショットを利用したバックアップ運用を行う場合は常に本オプションを指定する必要があります。

  3. オペランドの説明

    オペランド

    説明

    Device-Name

    AdvancedCopy Managerデバイス名を指定します。

    Log-Group-Name

    ロググループ名を指定します。

    RDB-Name

    RDBシステム名を、ロググループ名の後に”/”を区切り文字として指定します。

    RDBシステム名がない時は、省略できます。

    デバイスマップファイルの詳細は、本マニュアルの『デバイスマップファイルの記述方法』を参照してください。

  4. 終了ステータス

    =0:正常終了
    >0:異常終了

  5. 実行例

    業務ボリューム(g1d1p2)をバックアップします。

    C:\>C:\Win32app\AdvancedCopyManager\bin\swstbackup -h job2 g1d1p2
    g1d1p2 swstbackup completed
    C:\>

    出力先バックアップボリュームを指定して、業務ボリューム(g1d1p2)をスナップショット型高速バックアップします。

    C:\>C:\Win32app\AdvancedCopyManager\bin\swstbackup  g1d1p2  -Xdevmap C:\advancedcopymanager\devmap1
    g1d1p2 swstbackup completed
    C:\>

    ロググループ(LOG01/RDB1)をバックアップします。

    C:\>C:\Win32app\AdvancedCopyManager\bin\swstbackup -n LOG01/RDB1
    LOG01/RDB1 swstbackup completed
    C:\>

当コマンドでは、データを保証するために、業務ボリュームおよびバックアップボリュームを他のプロセスからアクセスできない状態にしてからバックアップを行います。そのために、業務ボリュームおよびバックアップボリュームをロックします。業務ボリュームまたはバックアップボリュームが使用中の場合は、当コマンドはエラーで終了します。
また、当コマンドを投入するサーバ以外のサーバから業務ボリュームが使用されている場合、バックアップの管理者の責任において業務ボリュームを共有設定の解除等によりアクセス禁止状態にしてください。都合により業務ボリュームを共有設定の解除等をしたくない場合は、本マニュアルの『付録A バックアップ/リストアの前後処理』を参考にして以下を実施して下さい。
ただし、上記の手順でもバックアップを完全に実行できない場合がありますので、当コマンドを投入するサーバ以外のサーバでは、業務ボリュームが使用されない環境下で、バックアップを行う事をお勧めします。

次のような場合、バックアップを行うことはできません。このような場合は、出力されるメッセージの[システム管理者の処置]にしたがって対処してください。

次のような場合,出力先バックアップボリュームを指定してバックアップを実行することはできません。

バックアップを実行する前に、既にバックアップポリシー設定コマンドで設定した保存世代数を満たすバックアップ履歴情報が存在する場合、バックアップ実行時にそのバックアップ履歴情報の中から一番古い情報を自動的に削除し、バックアップボリュームは空き状態になります。ただし、サスペンド指定バックアップまたは差分スナップショット型高速バックアップの履歴情報の場合、バックアップボリュームとのサスペンド状態またはトラッキング状態は解除されず、バックアップボリュームは使用中のままになります。

バックアップを実行する業務ボリュームと別の業務ボリュームとサスペンド中またはトラッキング状態のバックアップボリュームを、デバイスマップファイルでバックアップ先として指定することはできません。

バックアップ実行時に注意する点として、本マニュアルの『全般的な注意事項』をご理解ください。

次のコマンドが実行しているときは、本コマンドを実行することができません。

12.1.2.2 バックアップ実行状況表示コマンド(swstbackstat

バックアップ実行コマンドで行っているバックアップの実行状況を表示します。

  1. 指定方法

    [Storageサーバで実施する場合]

    プログラムディレクトリ\bin\swstbackstat [Device-Name]

    [Storage管理サーバで実施する場合]

    プログラムディレクトリ\bin\swstbackstat [-h Storage-Server] [Device-Name]

    ロググループ指定によるバックアップ実行状況の表示を行う場合

    [Storageサーバで実施する場合]

    プログラムディレクトリ\bin\swstbackstat -n Log-Group-Name[/RDB-Name]

    [Storage管理サーバで実施する場合]

    プログラムディレクトリ\bin\swstbackstat -n [-h Server] Log-Group-Name[/RDB-Name]


  2. オプションの説明

    オプション

    説明

    -h

    Storageサーバ名を指定します。

    Storage管理サーバ以外でこのオプションを指定することはできません。

    -n

    ロググループによる表示を行うことを指定します。この場合、オペランドには、ロググループ名を指定します。

  3. オペランドの説明

    オペランド

    説明

    Device-Name

    業務ボリュームに対応するAdvancedCopy Managerデバイス名を指定します。

    省略した場合は、すべての業務ボリュームのバックアップ実行状況を表示します。

    Log-Group-Name

    ロググループ名を指定します。

    RDB-Name

    RDBシステム名を、ロググループ名の後に“/”を区切り文字として指定します。

    RDBシステム名がない時は、省略できます。

  4. 終了ステータス

    =0:正常終了
    >0:異常終了

  5. 実行例

    コピーの実行状況について表示します。

    C:\>C:\Win32app\AdvancedCopyManager\bin\swstbackstat
    Server Transaction-Disk Backup-Disk Status    Execute
    job1   g1d1p2           g1d2p1      succeeded ----
    job1   g1d1p3           g1d2p2      executing 70%
    job1   g1d1p4           g1d2p3      executing 30%
      :
    C:\>

    表示する内容は、次に示す通りです。

    キーワード

    説明

    Server

    Storageサーバ名を表示します。

    Transaction-Disk

    業務ボリュームのAdvancedCopy Managerデバイス名を表示します。

    Backup-Disk

    バックアップボリューム名を表示します。

    バックアップされていない場合は、"----"を表示します。

    Status

    バックアップの実行状況を、以下に表す文字列で表示します。

    • "----" :バックアップを採取していません。(履歴が存在しません)

    • "succeeded" :バックアップが完了しています。

    • "executing" :OPCによるコピーを実行しています。

    • "failed" :OPCによるコピーがエラーにより中断しています。

    • "halt" :OPCによるコピーがhalt状態です。

    Execute

    Status欄が"executing"のときに、コピーされた割合についてパーセンテージで表します。"executing"以外のときは、"----"で表示します。

スナップショット型高速バックアップを実行中にGRmgr/ETERNUSmgrのOPC停止機能は使用しないでください。GRmgr/ETERNUSmgrのOPC停止機能を使用した場合、実際のバックアップの成否にかかわらず、当コマンドではsucceededと表示されます。
"Status"欄に表示される状態が"failed"または"halt"の場合、ハードウェアトラブルが考えられます。ハードウェアトラブルの原因を取り除いた後、バックアップ中に発生したハードウェア障害等の対処方法を参照して対処してください。

12.1.2.3 リストア実行コマンド(swstrestore

バックアップ履歴情報に存在するデータを、OPCを用いてリストアを実施します。

AdvancedCopy Managerは、リストア実行コマンドを実行すると、OPCによるデータのコピーを行う前に、リストア前処理スクリプトを実行し、 OPCによるデータのコピーを行った後に、リストア後処理スクリプトを実行します。このスクリプトの内容については、カスタマイズすることが可能です。スクリプトの詳細は、『バックアップ/リストアの前後処理』を参照してください。

  1. 指定方法

    [Storageサーバで実施する場合]

    プログラムディレクトリ\bin\swstrestore [-g Generation-No | -v Version-No] [-r Restore-Device-Name] Device-Name

    [Storage管理サーバで実施する場合]

    プログラムディレクトリ\bin\swstrestore [-h Storage-Server] [-g Generation-No | -v Version-No][-r Restore-Device-Name] Device-Name

    Symfowareのデータベーススペースを、業務ボリューム指定によるリカバリを行う場合

    [Storageサーバで実施する場合]
    プログラムディレクトリ\bin\swstrestore [-g Generation-No | -v Version-No] [-l ArchiveLogFileList-FileName] [-w Work-Directory] [-nolog Work-RecCtrlFile-Directory] Device-Name

    [Storage管理サーバで実施する場合]
    プログラムディレクトリ\bin\swstrestore [-h Server] [-g Generation-No | -v Version-No] [-l ArchiveLogFileList-FileName] [-w Work-Directory] [-nolog Work-RecCtrlFile-Directory] Device-Name

    複数の業務ボリュームを指定して一括リカバリを行う場合

    [Storageサーバで実施する場合]
    プログラムディレクトリ\bin\swstrestore -bundle [-g Generation-No | -v Version-No] [-a | -e EndPoint] [-l ArchiveLogFileList-FileName] [-w Work-Directory] [-nolog Work-RecCtrlFile-Directory] DeviceListFile

    [Storage管理サーバで実施する場合]
    プログラムディレクトリ\bin\swstrestore -bundle [-h Server] [-g Generation-No | -v Version-No] [-a | -e EndPoint] [-l ArchiveLogFileList-FileName] [-w Work-Directory] [-nolog Work-RecCtrlFile-Directory] DeviceListFile

    Symfowareのデータベーススペースを、ロググループ指定によるリカバリを行う場合

    [Storageサーバで実施する場合]
    プログラムディレクトリ\bin\swstrestore -n [-g Generation-No | -v Version-No] [-a | -e EndPoint] [-l ArchiveLogFileList-FileName] [-w Work-Directory] [-nolog Work-RecCtrlFile-Directory] Log-Group-Name[/RDB-Name]

    [Storage管理サーバで実施する場合]
    プログラムディレクトリ\bin\swstrestore -n [-h Server] [-g Generation-No | -v Version-No] [-a | -e EndPoint] [-l ArchiveLogFileList-FileName] [-w Work-Directory] [-nolog Work-RecCtrlFile-Directory] Log-Group-Name[/RDB-Name]

  2. オプションの説明

    オプション

    説明

    -h

    Storageサーバ名を指定します。

    Storage管理サーバ以外でこのオプションを指定することはできません。

    -g

    リストアするデータの相対世代番号を指定します。

    相対世代番号については、履歴情報表示コマンド(swsthistdisp)で確認してください。

    -v

    リストアするデータの絶対世代番号を指定します。

    絶対世代番号については、履歴情報表示コマンド(swsthistdisp)で確認してください。

    -r

    業務ボリューム以外のデバイスにリストアするときに、そのリストア先のデバイス名を指定します。

    Symfowareの業務ボリュームの場合は指定できません。

    -a

    リカバリ制御ファイルが管理するデータベース資源全体を、バックアップ採取時点にまでリカバリすることを指定します。

    -eオプションと同時に指定できません。

    ロググループ内の業務ボリュームを個別にリカバリする場合は指定できません。

    Symfoware以外の業務ボリュームの場合は指定できません。

    -e

    リカバリ制御ファイルが管理するデータベース資源全体を、リカバリ終了点を指定した特定の時点にまでリカバリすることを指定します。

    リカバリ終了点は、Symfowareが提供する”rdbsetrp”コマンドで指定した名称を指定します。

    -aオプションと同時に指定できません。

    -nologオプションと同時に指定できません。

    ロググループ内の業務ボリュームを個別にリカバリする場合は指定できません。

    Symfoware以外の業務ボリュームの場合は指定できません。

    -l

    Symfowareのリカバリに必要なアーカイブログ退避先名が列挙されたファイルを絶対パス名で指定します。

    アーカイブログ退避先名が列挙されたファイルは、リストアを行う業務ボリュームが存在するStorageサーバに格納されている必要があります。

    Storage管理サーバでコマンドを実行する場合、リストアを行う業務ボリュームが存在するStorageサーバに格納されている必要があります。

    -nologオプションと同時に指定できません。

    Symfoware以外の業務ボリュームの場合は指定できません。

    -w

    一時的な作業ディレクトリ名を絶対パス名で指定します。

    ディレクトリ名は、リカバリを行う業務ボリュームが存在するStorageサーバに存在している必要があります。

    Storage管理サーバでコマンドを実行する場合、リカバリを行う業務ボリュームが存在しているStorageサーバにディレクトリが存在している必要があります。

    省略した場合は、Storageサーバ構成情報設定コマンドで指定した作業ディレクトリを使用します。

    Symfoware以外の業務ボリュームの場合は指定できません。

    -n

    ロググループによるリストアを行うことを指定します。この場合、オペランドには、ロググループ名を指定します。

    -bundle

    複数のデータベーススペースを一括してリカバリします。

    オペランドには、一括してリカバリするデータベーススペースに対応したデバイス名を列挙したファイル(DeviceListFile)を指定します。

    SPシリーズ運用を行っているボリュームの場合は指定できません。

    -nolog

    Symfowareのリカバリ時にアーカイブログの適用を行いません。

    ログを適用する際に必要なリカバリ制御ファイルを出力するディレクトリを指定し、Symfowareのコマンド(rdbmrrcv)でログを適用する際に、このディレクトリを指定します。

    このオプションを指定してリカバリを行った場合は、Symfowareのコマンド(rdbmrrcv)でログを適用するまでデータベースを使用することはできません。

    SPシリーズ運用を行っているボリュームの場合は指定できません。

    注)-gオプションと-vオプションの双方が指定されなかったときは、履歴管理している情報の中から最新の情報をリストアします。

  3. オペランドの説明

    オペランド

    説明

    Device-Name

    業務ボリュームに対応したAdvancedCopy Managerデバイス名を指定します。

    Log-Group-Name

    ロググループ名を指定します。

    RDB-Name

    RDBシステム名を、ロググループ名の後に”/”を区切り文字として指定します。

    RDBシステム名がない時は、省略できます。

    DeviceListFile

    一括してリカバリするデータベーススペースに対応したデバイス名を列挙したデバイスリストファイルを指定します。

    Storage管理サーバでコマンドを実行する場合、リカバリを行う業務ボリュームが存在するStorageサーバに格納されている必要があります。

    デバイスリストファイルの記述方法については、本マニュアルの『5.5.3.1 デバイスリストファイルの記述方法』を参照してください。

  4. 終了ステータス

    =0:正常終了
    >0:異常終了

  5. 実行例

    相対世代番号=2のデータをリストアします(相対世代番号については、履歴情報表示コマンドで表示されるデータを参照してください)。

    C:\>C:\Win32app\AdvancedCopyManager\bin\swstrestore -g 2 g1d1p2
    g1d1p2 swstrestore completed
    C:\>

    ロググループ(LOG01/RDB1)の相対世代番号=2のデータをリストアします(相対世代番号については、履歴情報表示コマンドで表示されるデータを参照してください)。

    C:\>C:\Win32app\AdvancedCopyManager\bin\swstrestore -n -g 2 LOG01/RDB1
    LOG01/RDB1 swstrestore completed
    C:\>

    Suspend/Resume機能によるバックアップ運用を実施している業務ボリュームの場合は、サスペンド中の同期処理を削除して、リストアを実行します。サスペンド中の同期処理については、バックアップ同期処理実行状況表示コマンドで表示されるデータを参照してください。同期処理のキャンセルはバックアップ同期処理キャンセルコマンドを使用して実行してください。

    C:\>C:\Win32app\AdvancedCopyManager\bin\swstsyncstat g1d1p6
    Server Transaction-Disk Backup-Disk Status    Execute
    job2   g1d1p6           g1d2p6      suspend   ----
    job2   g1d1p6           g1d3p6      executing 75%
    C:\>C:\Win32app\AdvancedCopyManager\bin\swstcancelsync -all g1d1p6
    g1d1p6 swstcancelsync completed
    C:\>C:\Win32app\AdvancedCopyManager\bin\swstsyncstat g1d1p6
    Server Transaction-Disk Backup-Disk Status Execute
    job2   g1d1p6           ----        ----   ----
    C:\>C:\Win32app\AdvancedCopyManager\bin\swstrestore g1d1p6
    g1d1p6 swstrestore completed
    C:\>

デバイス間のコピーを行うため、本コマンドを使用してファイル単位でリストアすることはできません。

業務ボリューム以外の任意のデバイスにリストアすることができます。この場合、業務ボリュームに登録されているデバイス以外であることと、指定した業務ボリュームと同じ領域サイズを持ったデバイスである必要があります。なお、Symfowareの業務ボリュームの場合は、元の業務ボリューム以外のデバイスにリストアすることはできません。

ファイルシステムを構築されている業務ボリュームで、特定のファイルをリストアする場合には、以下の手順で行います。
  1. ドライブ文字割当コマンド(swstdrvset)でバックアップボリュームにドライブ文字を割り当てます。バックアップボリュームはバックアップ履歴一覧画面/履歴情報表示コマンドで確認してください。

  2. copyコマンド(Windows)でリストアしたいファイルを複写します。

  3. ドライブ文字割当解除コマンド(swstdrvunset)でバックアップボリュームのドライブ文字を解除します。

データベーススペースのリカバリ時には、リカバリ対象となるデータベーススペースがアクセス禁止状態になっている必要があります。アクセス禁止状態にするには、Symfowareが提供するコマンドの"rdbinh"コマンドを用いて行います。コマンドの詳細は、『Symfoware(R) Server RDB 管理者ガイド』を参照してください。

データベーススペースのリカバリ時に、アーカイブログファイルが他のデバイスに保管されている場合、リカバリ時に必要なアーカイブログ退避先名が列挙されたファイルを、リカバリを行う業務ボリュームが存在するStorageサーバに事前に準備する必要があります。ファイルの記述方法は、『Symfoware(R) Server RDB管理者ガイド』を参照してください。

『アーカイブログ退避先名が列挙されたファイル』に指定したファイルに、MTに退避されたアーカイブログ退避ファイルを記述した場合は、リカバリを行うことができません。
MTに退避されたアーカイブログを使用してリカバリを行う場合は、以下のいずれかの方法でリカバリを行ってください。

ログを適用しないリカバリを実施した後、アーカイブログを適用するには、Symfowareが提供するコマンドの"rdbmrrcv"コマンドを用いて行います。アーカイブログの適用は『Symfoware(R) Server RDB 管理者ガイド』を参照してください。

データベーススペースのリカバリ時に、“リカバリ終了点を指定した特定時点への復旧”もしくは“バックアップ時点への復旧”を行う場合、Symfowareの管理情報を復旧する処理が行われます。この処理はリカバリの実行処理の一部として実施されるため、コマンドの処理に時間がかかります。

データベーススペースのリカバリ時に、作業ディレクトリの空き容量不足等でリカバリができない場合、-wオプションで一時的に別のディレクトリを指定して再実行することにより、リカバリを行うことができます。

当コマンドを投入するサーバ以外のサーバから業務ボリュームが使用されている場合、バックアップの管理者の責任において業務ボリュームを共有設定の解除(Windows)等によりアクセス禁止状態にしてから当コマンドを実行してください。

以下のような場合は、リストア/リカバリができません。このような場合は、出力されるメッセージの[システム管理者の処置]にしたがって対処してください。

サスペンド中またはトラッキング状態のバックアップボリュームをリストア先ボリュームとして使用することはできません。

同期処理中(ECによるコピー中、等価性維持状態、サスペンド中)の業務ボリュームにリストアを実行することはできません。
リストア実行時、以下のエラーになった場合は、バックアップ同期処理キャンセルコマンドで業務ボリュームの同期処理を全てキャンセル(-allオプション指定)してからリストアを実行してください。
swst0639 コピーが実施されているため、このコマンドは実行できません。
または
swst0634 OPCが実行できません。(SCSI command busy)

リストア実行時に注意する点として、本マニュアルの『全般的な注意事項』をご理解ください。

次のコマンドが実行しているときは、本コマンドを実行することができません。

業務ボリュームがSDXオブジェクトの場合は、本コマンドによるリストアはできません。SDXオブジェクトの場合は、以下の手順で復旧してください。
  1. ドライブ文字割当コマンド(swstdrvset)でバックアップボリュームにドライブ文字を割り当てます。バックアップボリュームはバックアップ履歴一覧画面/履歴情報表示コマンドで確認してください。

  2. copyコマンドでリストアしたいファイルを複写します。

  3. ドライブ文字割当解除コマンド(swstdrvunset)でバックアップボリュームのドライブ文字を解除します。

12.1.2.4 リストアキャンセルコマンド(swstcancelrest

OPCによるリストアの実行をキャンセルします。

また、リストア実行コマンドを実行し、OPCによるコピーを実施している最中に何らかのハードウェアトラブルで異常を検出した場合も、本コマンドを用いてリストアを解除します。その後、ハードウェアトラブルの原因を取り除き、再度リストア実行コマンド(swstrestore)でリストアを実施してください。

異常発生の有無については、リストア実行状況表示コマンド(swstreststat)で確認することができます。

  1. 指定方法

    [Storageサーバで実施する場合]

    プログラムディレクトリ\bin\swstcancelrest [-g Generation-No | -v Version-No] [-r Restore-Device-Name] [-emergency] Device-Name

    [Storage管理サーバで実施する場合]

    プログラムディレクトリ\bin\swstcancelrest [-h Storage-Server][-g Generation-No | -v Version-No][-r Restore-Device-Name] [-emergency] Device-Name

    ロググループ指定によるリストアキャンセルを行う場合(Symfoware)

    [Storageサーバで実施する場合]

    プログラムディレクトリ\bin\swstcancelrest -n [-g Generation-No | -v Version-No ] [-emergency] Log-Group-Name[/RDB-Name]

    [Storage管理サーバで実施する場合]

    プログラムディレクトリ\bin\swstcancelrest -n [-h Server] [-g Generation-No | -v Version-No ] [-emergency] Log-Group-Name[/RDB-Name]


  2. オプションの説明

    オプション

    説明

    -h

    Storageサーバ名を指定します。

    Storage管理サーバ以外でこのオプションを指定することはできません。

    -g

    リストア中のデータの相対世代番号を指定します。

    -vオプションと同時に指定することはできません。

    相対世代番号については、リストア実行状況表示コマンド(swstreststat)で確認してください。

    -v

    リストア中のデータの絶対世代番号を指定します。

    -gオプションと同時に指定することはできません。

    絶対世代番号については、リストア実行状況表示コマンド(swstreststat)で確認してください。

    -r

    業務ボリューム以外のデバイスにリストアした場合、そのデバイス名を指定します。

    デバイス名については、リストア実行状況表示コマンド(swstreststat)で確認してください。

    Symfowareの業務ボリュームの場合は指定できません。

    -n

    ロググループに対してのリストアをキャンセルします。この場合、オペランドには、ロググループ名を指定します。

    -emergency

    緊急操作モードで動作します。

    この場合、OPCのセション確認およびセションキャンセルは行われません。

    注)-g、-vオプションが指定されなかったときは、最新の履歴情報のリストアをキャンセルします。

  3. オペランドの説明

    オペランド

    説明

    Device-Name

    AdvancedCopy Managerデバイス名を指定します。

    Log-Group-Name

    ロググループを指定します。

    RDB-Name

    RDBシステム名を、ロググループ名の後に”/”を区切り文字として指定します。

    RDBシステム名がない時は、省略できます。

  4. 終了ステータス

    =0:正常終了
    >0:異常終了

  5. 実行例

    業務ボリューム(g1d1p2)のリストアをキャンセルします。

    C:\>C:\Win32app\AdvancedCopyManager\bin\swstcancelrest  -g  1  g1d1p2
    g1d1p2 swstcancelrest completed
    C:\>

    業務ボリューム(g1d1p2)の最新の履歴情報のリストアを緊急操作モードでキャンセルします。

    C:\>C:\Win32app\AdvancedCopyManager\bin\swstcancelrest  -emergency  g1d1p2
    g1d1p2 swstcancelrest completed
    C:\>

    ロググループ(LOG01/RDB1)のリストアをキャンセルします。

    C:\>C:\Win32app\AdvancedCopyManager\bin\swstcancelrest -n  -g  1 LOG01/RDB1
    LOG01/RDB1 swstcancelrest completed
    C:\>

このコマンドを使用してOPCによるリストアをキャンセルした場合、一部のデータはコピーされてしまっているため、業務ボリュームの状態は不完全な状態となり、使用できなくなります。再度リストア実行コマンド(swstrestore)でリストアを実施してください。

次のような場合、リストアをキャンセルすることができません。

緊急操作モードで実行した場合、OPCのセション確認およびセションキャンセルは行われません。エラーサスペンド状態やhalt状態になっているOPCセションが存在していた場合は、管理されないセションが残るため、GRmgrまたはETERNUSmgrを使用してセションをキャンセルする必要があります。

次のコマンドが実行しているときは、本コマンドを実行することができません。

12.1.2.5 リストア実行状況表示コマンド(swstreststat

リストアの実行状況を表示します。

  1. 指定方法

    [Storageサーバで実施する場合]

    プログラムディレクトリ\bin\swstreststat [-g Generation-No | -v Version-No] [Device-Name]

    [Storage管理サーバで実施する場合]

    プログラムディレクトリ\bin\swstreststat [-h Storage-Server] [-g Generation-No | -v Version-No] [Device-Name]

    ロググループ指定によるリストア実行状況の表示を行う場合

    [Storageサーバで実施する場合]

    プログラムディレクトリ\bin\swstreststat -n [-g Generation-No | -v Version-No] Log-Group-Name[/RDB-Name]

    [Storage管理サーバで実施する場合]

    プログラムディレクトリ\bin\swstreststat -n [-h Server] [-g Generation-No | -v Version-No] Log-Group-Name[/RDB-Name]


  2. オプションの説明

    オプション

    説明

    -h

    Storageサーバ名を指定します。

    Storage管理サーバ以外でこのオプションを指定することはできません。

    -g

    リストア実行状況を表示するデータの相対世代番号を指定します。

    -v

    リストア実行状況を表示するデータの絶対世代番号を指定します。

    -n

    ロググループに対するリストアの実行状況表示を指定します。

    注)-g、-vオプションが省略された場合は、全履歴に対するリストア実行状況を表示します。

  3. オペランドの説明

    オペランド

    説明

    Device-Name

    AdvancedCopy Managerデバイス名を指定します。

    省略した場合は、すべての業務ボリュームのリストア実行状況について表示します。

    Log-Group-Name

    ロググループ名を指定します。

    RDB-Name

    RDBシステム名を、ロググループ名の後に“/”を区切り文字として指定します。

    RDBシステム名がない時は、省略できます。

  4. 終了ステータス

    =0:正常終了
    >0:異常終了

  5. 実行例

    業務ボリュームのリストア実行状況を表示します。

    C:\>C:\Win32app\AdvancedCopyManager\bin\swstreststat
    Server Transaction-Disk Generation Version Backup-Disk Restore-Device Status     Execute
    job1   g1d1p2           1          10      g1d2p1      g1d3p2         executing  75%
    job1   g1d1p3           ----       ----    ----        ----           ----       ----
    job1   g1d1p4           2          12      g1d2p3      ----           succeeded  ----
    job1   g1d1p5           3          13      g1d2p4      g1d3p5         executing  75%
      :
    C:\>

    表示される内容を以下に示します。

    タイトル

    説明

    Server

    Storageサーバ名を表示します。

    Transaction-Disk

    業務ボリュームのAdvancedCopy Managerデバイス名を表示します。

    Generation

    リストアしたバックアップのデータの相対世代番号を表示します。

    -g、-vオプションで世代番号を指定しない場合で、リストア中の履歴がないときは、"----"を表示します。

    Version

    リストアしたバックアップのデータの絶対世代番号を表示します。

    -g、-vオプションで世代番号を指定しない場合で、リストア中の履歴がないときは、"----"を表示します。

    Backup-Disk

    リストアのコピー元であるバックアップボリューム名を表示します。

    リストア中でないときは、"----"を表示します。

    Restore-Device

    リストアのコピー先が業務ボリュームでない場合、リストア先のデバイス名を表示します。

    リストア中でないとき、あるいはリストア先が業務ボリュームであるときは"----"を表示します。

    Status

    実行状態を表示します。

    "----" :OPCによるコピーは実施されていません。

    "executing" :OPCによるコピーを実行しています。

    "succeeded" :OPCによるコピーが完了しています。

    "failed" :OPCによるコピーがエラーにより中断しています。

    "halt" :OPCによるコピーがhalt状態です。

    Execute

    Status欄が"executing"のときに、コピーされた割合についてパーセンテージで表します。"executing"以外のときは、"----"で表示します。

OPCによるリストアを実行中にGRmgr/ETERNUSmgrのOPC停止機能は使用しないでください。GRmgr/ETERNUSmgrのOPC停止機能を使用した場合、実際のリストアの成否にかかわらず、当コマンドではsucceededと表示されます。

"Status"欄に表示される状態が"failed"または"halt"の場合、ハードウェアトラブルが考えられます。ハードウェアトラブルの原因を取り除いた後、バックアップ中に発生したハードウェア障害等の対処方法を参照して対処してください。

-v、-gオプションで世代番号を指定しない場合、全履歴のリストア実行状況を表示しますが、全履歴においてリストアが実行中でない場合、"Server"、"Transaction-Disk"欄以外のすべての表示情報が"----"で表示されます。

12.1.2.6 履歴情報表示コマンド(swsthistdisp

バックアップした履歴情報を表示します。

  1. 指定方法

    [Storageサーバで実施する場合]

    プログラムディレクトリ\bin\swsthistdisp [Device-Name]

    [Storage管理サーバで実施する場合]

    プログラムディレクトリ\bin\swsthistdisp [-h Storage-Server] [Device-Name]

    ロググループ指定によるバックアップ履歴情報表示を行う場合

    [Storageサーバで実施する場合]

    プログラムディレクトリ\bin\swsthistdisp -n Log-Group-Name[/RDB-Name]

    [Storage管理サーバで実施する場合]

    プログラムディレクトリ\bin\swsthistdisp -n [-h Server] Log-Group-Name[/RDB-Name]

  2. オプションの説明

    オプション

    説明

    -h

    Storageサーバ名を指定します。

    Storage管理サーバ以外でこのオプションを指定することはできません。

    -n

    ロググループによるバックアップ履歴情報表示を行うことを指定します。この場合、オペランドには、ロググループ名を指定します。

  3. オペランドの説明

    オペランド

    説明

    Device-Name

    AdvancedCopy Managerデバイス名を指定します。

    省略した場合は、すべての業務ボリュームのバックアップ履歴情報を表示します。

  4. 終了ステータス

    =0:正常終了
    >0:異常終了

  5. 実行例

    すべての業務ボリュームのバックアップ履歴情報を表示します。

    C:\>C:\Win32app\AdvancedCopyManager\bin\swsthistdisp
    Server=job1  Device=g1d1p2 Mount-Point=D: (NTFS)
    Generation Version Backup-Date      Backup-Device Status    Execute
    1          10      1999/11/12 22:00 g1d2p1        succeeded ---- 
    2          9       1999/11/11 22:00 g1d2p2        succeeded ---- 
    Server=job1 Device=g1d1p3 Mount-Point= E: (FAT)
    Generation Version Backup-Date      Backup-Device Status    Execute
    1          13      1999/11/12 23:00 g1d3p1        succeeded ---- 
    2          12      1999/11/11 23:00 g1d3p2        succeeded ---- 
    Server=StrgSV01 Device=/dev/dsk/c1t0d5s6 Mount-Point=DB1.DSB01/LOG01/RDB01 (SymfoWARE)
    Generation Version Backup-Date      Backup-Device     Status    Execute ArcSerial
       1         13    2000/11/12 23:00 g1d4p1            succeeded ----    reference
       2         12    2000/11/11 23:00 g1d4p2            succeeded ----    8
    :
    C:\>

    表示する内容は、次に示す通りです。

    キーワード

    説明

    Server

    Storageサーバ名を表示します。

    Device

    AdvancedCopy Managerデバイス名を表示します。

    Mount-Point

    デバイスのドライブ文字を表示します。括弧内には、そのデバイスのファイルシステムタイプを表示します。

    デバイスがSymfoware用の業務ボリュームの場合は、Symfowareのデータベーススペース名とロググループ名、RDBシステム名を表示し、括弧内に"SymfoWARE"を表示します。

    Generation

    相対世代番号を表示します。

    バックアップ履歴情報が存在しない場合は、表示されません。

    Version

    絶対世代番号を表示します。

    バックアップ履歴情報が存在しない場合は、表示されません。

    Backup-Date

    バックアップが完了した日時を表示します。

    バックアップ履歴情報が存在しない場合は、表示されません。

    Backup-Device

    バックアップしたバックアップボリューム名を表示します。

    バックアップ履歴情報が存在しない場合は、表示されません。

    Status

    実コピーの実行状況を、以下に表す文字列で表示します。

    "succeeded" :OPCによるコピーが完了しています。

    "executing" :OPCによるコピーを実行しています。

    "failed" :OPCによるコピーがエラーにより中断しています。

    "halt" :OPCによるコピーがhalt状態です。

    バックアップ履歴情報が存在しない場合は、表示されません。

    Execute

    Status欄が、"executing"のとき、コピーされた割合についてパーセンテージで表します。"executing"以外のときは、"----"で表示します。

    バックアップ履歴情報が存在しない場合は、表示されません。

    ArcSerial

    アーカイブログ通番を表示します。

    参照ダンプによるバックアップを行った履歴情報の場合は、"reference"を表示します。

    Symfoware用の業務ボリューム以外の場合は、表示されません。

    バックアップ履歴情報が存在しない場合は、表示されません。

"Status"欄に表示される状態が"failed"または"halt"の場合、ハードウェアトラブルが考えられます。ハードウェアトラブルの原因を取り除いた後、バックアップ中に発生したハードウェア障害等の対処方法を参照して対処してください。

12.1.2.7 履歴情報削除コマンド(swsthistdel

バックアップの履歴情報を削除します。

削除された履歴のバックアップボリュームは解放され、空きバックアップボリュームになります。

Symfoware用の業務ボリュームの履歴情報を削除する場合、リカバリ制御ファイルについても削除されます。

  1. 指定方法

    [Storageサーバで実施する場合]

    プログラムディレクトリ\bin\swsthistdel -g Generation-No | -v Version-No | -z [-emergency] Device-Name

    [Storage管理サーバで実施する場合]

    プログラムディレクトリ\bin\swsthistdel [-h Storage-Server] -g Generation-No | -v Version-No | -z [-emergency] Device-Name

    ロググループ指定によるバックアップ履歴情報の削除を行う場合

    プログラムディレクトリ\bin\swsthistdel -n -g Generation-No | -v Version-No | -z [-emergency] Log-Group-Name[/RDB-NAME]

    [Storage管理サーバで実施する場合]

    プログラムディレクトリ\bin\swsthistdel -n [-h Server] -g Generation-No | -v Version-No | -z [-emergency] Log-Group-Name[/RDB-NAME]

  2. オプションの説明

    オプション

    説明

    -h

    Storageサーバ名を指定します。

    Storage管理サーバ以外でこのオプションを指定することはできません。

    -g

    削除するバックアップ履歴情報の相対世代番号を指定します。

    -v、-zオプションと同時に指定することはできません。

    相対世代番号については、履歴情報表示コマンド(swsthistdisp)で確認してください。

    -v

    削除するバックアップ履歴情報の絶対世代番号を指定します。

    -g、-zオプションと同時に指定することはできません。

    絶対世代番号については、履歴情報表示コマンド(swsthistdisp)で確認してください。

    -z

    すべてのバックアップ履歴情報を削除することを指定します。

    -g、-vオプションと同時に指定することはできません。

    -emergency

    緊急操作モードで動作します。

    この場合、OPCのセション確認は行われません。

  3. オペランドの説明

    オペランド

    説明

    Device-Name

    AdvancedCopy Managerデバイス名を指定します。

  4. 終了ステータス

    =0:正常終了
    >0:異常終了

  5. 実行例

    業務ボリューム(g1d1p2)の絶対世代番号10の履歴を削除します。

    C:\>C:\Win32app\AdvancedCopyManager\bin\swsthistdel -v 10 g1d1p2
    g1d1p2 swsthistdel completed
    C:\>

    業務ボリューム(g1d1p2)の相対世代番号1の履歴を緊急操作モードで削除します。

    C:\>C:\Win32app\AdvancedCopyManager\bin\swsthistdel -g 1 -emergency g1d1p2
    g1d1p2 swsthistdel completed
    C:\>

履歴情報表示コマンドで、"Status"欄に表示される状態が"failed"の場合、ハードウェアトラブルが考えられます。ハードウェアトラブルの原因を取り除いた後、バックアップ中に発生したハードウェア障害等の対処方法を参照して対処してください。

次のような場合、バックアップ履歴情報を削除することはできません。

緊急操作モードで実行した場合、OPCのセション確認およびセションキャンセルは行われません。エラーサスペンド状態やhalt状態になっているOPCセションが存在していた場合は、管理されないセションが残るため、GRmgrまたはETERNUSmgrを使用してセションをキャンセルする必要があります。

サスペンド中の履歴情報を削除しても、同期処理(ECセション)は解除されません。
トラッキング状態の履歴情報を削除しても、トラッキング状態(OPCセション)は解除されません。

サスペンド指定で同期型高速バックアップを行った場合は、履歴削除後もバックアップボリュームは使用中の状態になります。
差分スナップショット型高速バックアップを行った場合は、履歴削除後もバックアップボリュームは使用中の状態になります。

差分スナップショット型高速バックアップ運用でないときは、OPC物理コピーが完了していない履歴情報を削除した場合、削除した履歴の物理コピーは中断されます。この場合、バックアップボリューム内のデータはコピー途中の不完全な状態となります。
履歴情報を削除した時点でバックアップボリュームは未使用状態となり、その後のバックアップで使用可能な状態となります。
差分スナップショット型高速バックアップ運用のときは、OPC物理コピーが完了していない履歴情報を削除しても、削除した履歴の物理コピーは継続されます。
履歴情報の削除後もバックアップボリュームは使用中の状態であり、その後の当該業務ボリュームのバックアップで使用可能な状態となります。

次のコマンドが実行しているときは、本コマンドを実行することができません。

12.1.2.8 バックアップ同期処理開始コマンド(swststartsync

バックアップ同期処理(ECによるディスク間のコピー)を開始します。

  1. 指定方法

    [Storageサーバで実施する場合]

    プログラムディレクトリ\bin\swststartsync Device-Name [-Xdevmap Device-Map-File]

    [Storage管理サーバで実施する場合]

    プログラムディレクトリ\bin\swststartsync [-h Storage-Server] Device-Name [-Xdevmap Device-Map-File]


  2. オプションの説明

    オプション

    説明

    -h

    Storageサーバ名を指定します。

    Storage管理サーバ以外でこのオプションを指定することはできません。

    -Xdevmap

    出力先バックアップボリュームを指定してバックアップ同期処理を開始することを指定します。オペランドには、業務ボリュームと出力先バックアップボリュームの組を記述した、デバイスマップファイル名を指定します。このオプションを指定しない場合は、出力先バックアップボリュームは自動的に選択されます。-hオプションを使用して本コマンドをリモート実行する場合は、(Storageサーバの)デバイスマップファイル名を絶対パスで指定してください。Device-Map-Fileに指定するファイル名には、各国語文字が含まれてはいけません。

  3. オペランドの説明

    オペランド

    説明

    Device-Name

    AdvancedCopy Managerデバイス名を指定します。

    デバイスマップファイルの詳細は本マニュアルの『デバイスマップファイルの記述方法』を参照してください。

  4. 終了ステータス

    =0:正常終了
    >0:異常終了

  5. 実行例

    業務ボリューム(g1d1p2)の同期処理を開始します。

    C:\>C:\Win32app\AdvancedCopyManager\bin\swststartsync -h job2 g1d1p2
    g1d1p2 swststartsync completed
    C:\>

    出力先バックアップボリュームを指定して、業務ボリューム(g1d1p2)の同期処理を開始します。

    C:\>C:\Win32app\AdvancedCopyManager\bin\swststartsync g1d1p2 -Xdevmap C:\advancedcopymanager\devmap1
    g1d1p2 swststartsync completed
    C:\>

バックアップ同期処理中の業務ボリュームに対してバックアップ同期処理開始コマンドを実行した場合は、通報メッセージ「swst0301 既にバックアップ同期処理中です。」(ロググループの場合のメッセージIDはswst0302)を出力して終了します(終了ステータスは正常終了です)。

次のような場合、バックアップ同期処理を開始することはできません。このような場合は、出力されるメッセージの[システム管理者の処置]にしたがって対処してください。

同期処理を開始する際、業務ボリュームにサスペンド中のバックアップボリュームが存在する場合は、バックアップ先として優先的に選択されて、同期処理を再開(差分コピーを開始)します。業務ボリュームにサスペンド中のバックアップボリュームが存在しない場合は、同期処理(全面コピー)を開始します。

同期処理を開始する業務ボリュームとサスペンド中のバックアップボリュームは、使用中状態になっていてもバックアップ先として使用できます。

同期処理を開始する業務ボリューム以外の業務ボリュームとサスペンド中のバックアップボリュームを、デバイスマップファイルでバックアップ先として指定することはできません。

次のコマンドが実行しているときは、本コマンドを実行することができません。

12.1.2.9 バックアップ同期処理キャンセルコマンド(swstcancelsync

ECによるコピー中または等価性維持状態のバックアップ同期処理をキャンセルします。

ECコピー中または等価性維持状態またはサスペンド中のバックアップボリュームを指定して同期処理をキャンセルすることができます。また、全同期処理のキャンセルを指定すると、サスペンド状態を含むすべてのバックアップ同期処理をキャンセルします。

バックアップ同期処理実行中に何らかの異常を検出した場合、コピーは正常に終了しません。その場合、本コマンドを用いてバックアップ同期処理をキャンセルします。異常発生の有無については、バックアップ同期処理実行状況表示コマンド(swstsyncstat)で確認することができます。

  1. 指定方法

    [Storageサーバで実施する場合]

    プログラムディレクトリ\bin\swstcancelsync [-emergency] [-bd Backup-Device-Name | -all] Device-Name

    [Storage管理サーバで実施する場合]

    プログラムディレクトリ\bin\swstcancelsync [-h Storage-Server] [-emergency] [-bd Backup-Device-Name | -all] Device-Name


  2. オプションの説明

    オプション

    説明

    -h

    Storageサーバ名を指定します。

    Storage管理サーバ以外でこのオプションを指定することはできません。

    -emergency

    緊急操作モードで動作します。

    この場合、ECのセション確認およびセションキャンセルは行われません。

    -bd

    特定のバックアップボリュームに対する同期処理のキャンセルを行います。この場合、オペランドにバックアップボリューム名を指定します。-allオプションと同時に指定することはできません。

    -all

    業務ボリュームに設定されているすべての同期処理のキャンセルを行います。-bdオプションと同時に指定することはできません。

  3. オペランドの説明

    オペランド

    説明

    Device-Name

    AdvancedCopy Managerデバイス名を指定します。

    Backup-Device-Name

    コピー先のバックアップボリューム名を指定します。

    指定するデバイスは、AdvancedCopy Managerデバイス名を指定します。

    デバイスマップファイルの詳細は本マニュアルの『デバイスマップファイルの記述方法』を参照してください。

  4. 終了ステータス

    =0:正常終了
    >0:異常終了

  5. 実行例

    業務ボリューム(g1d1p2)のバックアップ同期処理をキャンセルします。

    C:\>C:\Win32app\AdvancedCopyManager\bin\swstcancelsync g1d1p2
    g1d1p2 swstcancelsync completed
    C:\>

    業務ボリューム(g1d1p2)のバックアップ同期処理を緊急操作モードでキャンセルします。

    C:\>C:\Win32app\AdvancedCopyManager\bin\swstcancelsync -emergency g1d1p2
    g1d1p2 swstcancelsync completed
    C:\>

    業務ボリューム(g1d1p6)からバックアップボリューム(g1d1p2)に設定されているバックアップ同期処理をキャンセルします。

    C:\>C:\Win32app\AdvancedCopyManager\bin\swstsyncstat g1d1p6
    Server Transaction-Disk Backup-Disk Status    Execute
    job2   g1d1p6           g1d1p1      suspend   ----
    job2   g1d1p6           g1d1p2      executing 75%
    C:\>C:\Win32app\AdvancedCopyManager\bin\swstcancelsync g1d1p6 -bd g1d1p2
    g1d1p6 swstcancelsync completed.
    C:\>C:\Win32app\AdvancedCopyManager\bin\swstsyncstat g1d1p6
    Server Transaction-Disk Backup-Disk Status  Execute
    job2   g1d1p6           g1d1p1      suspend ----
    C:\>

    業務ボリューム(g1d1p6)に設定されているすべてのバックアップ同期処理をキャンセルします。

    C:\>C:\Win32app\AdvancedCopyManager\bin\swstsyncstat g1d1p6
    Server Transaction-Disk Backup-Disk Status    Execute
    job2   g1d1p6           g1d1p1      suspend   ----
    job2   g1d1p6           g1d1p2      executing 75%
    C:\>C:\Win32app\AdvancedCopyManager\bin\swstcancelsync g1d1p6 -all
    g1d1p6 swstcancelsync completed.
    C:\>C:\Win32app\AdvancedCopyManager\bin\swstsyncstat g1d1p6
    Server Transaction-Disk Backup-Disk Status Execute
    job2   g1d1p6           ----        ----   ----
    C:\>

緊急操作モードで実行した場合、ECのセションキャンセルは行われません。ECセションが存在していた場合は、管理されないセションが残るため、GRmgrまたはETERNUSmgrを使用してセションをキャンセルする必要があります。

次のような場合、バックアップ同期処理キャンセル処理を開始することはできません。このような場合は、出力されるメッセージの[システム管理者の処置]にしたがって対処してください。

次のコマンドが実行しているときは、本コマンドを実行することができません。

12.1.2.10 バックアップ同期処理実行状況表示コマンド(swstsyncstat)

バックアップ同期処理の実行状況(コピー中、等価性維持状態、サスペンド状態)を表示します。

1つの業務ボリュームに複数のECセションが存在する場合、すべてのECセションの状態を表示します。

  1. 指定方法

    [Storageサーバで実施する場合]

    プログラムディレクトリ\bin\swstsyncstat [Device-Name]

    [Storage管理サーバで実施する場合]

    プログラムディレクトリ\bin\swstsyncstat [-h Storage-Server] [Device-Name]


  2. オプションの説明

    オプション

    説明

    -h

    Storageサーバ名を指定します。

    Storage管理サーバ以外でこのオプションを指定することはできません。

  3. オペランドの説明

    オペランド

    説明

    Device-Name

    AdvancedCopy Managerデバイス名を指定します。

    デバイスマップファイルの詳細は本マニュアルの『デバイスマップファイルの記述方法』を参照してください。

  4. 終了ステータス

    =0:正常終了
    >0:異常終了

  5. 実行例

    業務ボリューム(g1d1p2)のバックアップ同期処理状況を表示します。

    C:\>C:\Win32app\AdvancedCopyManager\bin\swstsyncstat g1d1p2
    Server Transaction-Disk Backup-Disk Status    Execute
    job1   g1d1p2           g1d2p1      suspend   ----
    job1   g1d1p2           g1d2p2      executing 75%
    C:\>

    全業務ボリュームの情報を表示します。

    C:\>C:\Win32app\AdvancedCopyManager\bin\swstsyncstat
    Server Transaction-Disk Backup-Disk Status     Execute
    job1   g1d1p2           g1d2p1      suspend    ----
    job1   g1d1p2           g1d2p2      executing  75%
    job1   g1d1p2           g1d2p5      suspend    ----
    job1   g1d1p3           g1d3p3      equivalent 100%
    job1   g1d1p4           g1d2p4      failed     ----
    job1   g1d1p5           ----        ----       ----
    C:\>

    表示される内容を以下に示します。

    タイトル

    説明

    Server

    Storageサーバ名を表示します。

    Transaction-Disk

    業務ボリューム名を表示します。

    Backup-Disk

    バックアップボリューム名を表示します。

    バックアップ同期処理中でないときは、"----"を表示します。

    Status

    実行状態を表示します。

    "----":バックアップ同期処理中ではありません。

    "executing":実行中かつ等価性維持状態前です。

    "equivalent":等価性維持状態です。

    "suspend":サスペンド状態です。

    "failed":バックアップ同期処理が異常終了しています。

    "nosession":セションが存在しません。(資源情報不一致)

    "halt":バックアップ同期処理がhalt状態です。

    Execute

    実行状況のパーセンテージ表示(0〜100%)を表示します。

    サスペンド中のとき、またはバックアップ同期処理中でないときは、"----"を表示します。

実行状態("Status"欄に表示される状態)が"failed"または"halt"の場合、ハードウェアトラブルが考えられます。ハードウェアトラブルの原因を取り除いた後、バックアップ中に発生したハードウェア障害等の対処方法を参照して対処してください。

実行状態("Status"欄に表示される状態)が"nosession"の場合、資源情報に不整合が考えられます。資源整合コマンド(swstsrsemtch)を用いて資源情報の不整合を取り除いてください。

12.1.2.11 実行状態表示コマンド(swstexecstat

各業務ボリュームで実施されているコマンドの実行状態を表示します。OPCが実行中の場合は、その実行状況を表示します。

  1. 指定方法

    [Storageサーバで実施する場合]

    プログラムディレクトリ\bin\swstexecstat [-j] [Device-Name]

    [Storage管理サーバで実施する場合]

    プログラムディレクトリ\bin\swstexecstat [-j] [-h Storage-Server] [Device-Name]

  2. オプションの説明

    オプション

    説明

    -h

    Storageサーバ名を指定します。

    Storage管理サーバ以外でこのオプションを指定することはできません。

    -j

    別書式による表示を指定します。

  3. オペランドの説明

    オペランド

    説明

    Device-Name

    業務ボリュームに対応したAdvancedCopy Managerデバイス名を指定します。

    省略した場合は、すべての業務ボリュームの実行状態を表示します。

  4. 終了ステータス

    =0:正常終了
    >0:異常終了

  5. 実行例

    業務ボリュームの実行状態を表示します。

    C:\>C:\Win32app\AdvancedCopyManager\bin\swstexecstat
    Server Device Last-Backup-Date Interval Status Mount-Point (Method)  Execute
    job1   g1d1p2 2000/12/11 12:20 OK       IDLE   D: (NTFS)             ----
    job1   g1d1p4 2000/12/9  12:20 DELAY=2  IDLE   E: (NTFS)             snapshot(45%)
      :
    C:\>

    表示される内容を以下に示します。

    キーワード

    説明

    Server

    Storageサーバ名を表示します。

    Device

    AdvancedCopy Managerデバイス名を表示します。

    Last-Backup-Date

    最後にバックアップした日時を表示します。

    ※ バックアップ実行コマンドの受付時間を表示します。

    Interval

    最後にバックアップを取得した日から間隔日数に指定した日数が経過した場合、その日数が超過した日から何日経過しているかを、"DELAY=経過日数" の形式で表示します。超過していない場合は、"OK" を表示します。

    Status

    次に挙げるコマンドが、業務ボリュームに対して実行中かどうかを表示します。実行中の場合は"EXEC"を、そうでない場合は"IDLE"を表示します。

    バックアップポリシー設定コマンド(swstbkpolset)

    バックアップポリシー削除コマンド(swstbkpoldel)

    バックアップ実行コマンド(swstbackup)

    リストア実行コマンド(swstrestore)

    履歴情報削除コマンド(swsthistdel)

    バックアップ同期処理開始コマンド(swststartsync)

    バックアップ同期処理キャンセルコマンド(swstcancelsync)

    リストアキャンセルコマンド(swstcancelrest)

    Mount-Point(Method)

    デバイスのドライブ文字を表示します。括弧内には、そのデバイスのファイルシステムタイプを表示します。

    Execute

    実行中コマンド名、あるいはコピーの進捗率を表示します。

    "----" :コマンド/OPC等が、何も動作していない状態

    "swststartsync" :バックアップ同期処理開始コマンドを処理している状態

    "swstcancelsync" :バックアップ同期処理キャンセルコマンドを処理している状態

    "swstbackup" :バックアップ実行コマンドを処理している状態

    "swstrestore" :リストア実行コマンドを処理している状態

    "swstcancelrest" :リストアキャンセルコマンドを処理している状態

    "swstbkpolset" :バックアップポリシー設定コマンドを処理している状態

    "swstbkpoldel" :バックアップポリシー削除コマンドを処理している状態

    "swsthistdel" :履歴情報削除コマンドを処理している状態

    "swstcanceltrk" :トラッキングキャンセルコマンドを処理している状態

    "sync(xxx%)" :ECの進捗率

    "sync(failed)" :ECが異常終了している状態

    "sync(halt)" :ECがhalt状態

    "snapshot(xxx%)" :OPCによるバックアップの進捗率

    "snapshot(failed)" :OPCにバックアップが異常終了している状態

    "snapshot(halt)" :OPCにバックアップがhalt状態

    "restore(xxx%)" :OPCによるリストアの進捗率

    "restore(failed)" :OPCによるリストアが異常終了している状態

    "restore(halt)" :OPCによるリストアがhalt状態

    業務ボリュームに対して複数の処理が行われている場合(例:スナップショット型高速バックアップのコピー中にバックアップ同期処理開始コマンドを投入した等)のExecute欄の表示は、以下の規則に基づいて行われます。

    "-j"オプションを使用したときの実行例は、以下の通りです。

    C:\>C:\Win32app\AdvancedCopyManager\bin\swstexecstat -h 業務2 -j
    Server Device Execute-Date     Status Mount-Point (Method) Execute
    業務2  g1d1p2 ----             IDLE   D: (NTFS)            ----
    業務2  g1d1p4 2000/12/09 12:20 EXEC   E: (NTFS)            swstbackup
      :
    C:\>

    表示される内容は以下の通りです。

    キーワード

    説明

    Server

    Storageサーバ名を表示します。

    Device

    AdvancedCopy Managerデバイス名を指定します。

    Execute-Date

    コマンドの実行時刻を表示します。

    Status

    次に挙げるコマンドが、業務ボリュームに対して実行中かどうかを表示します。実行中の場合は"EXEC"を、そうでない場合は"IDLE"を表示します。

    バックアップポリシー設定コマンド(swstbkpolset)

    バックアップポリシー削除コマンド(swstbkpoldel)

    バックアップ実行コマンド(swstbackup)

    リストア実行コマンド(swstrestore)

    履歴情報削除コマンド(swsthistdel)

    バックアップ同期処理開始コマンド(swststartsync)

    バックアップ同期処理キャンセルコマンド(swstcancelsync)

    リストアキャンセルコマンド(swstcancelrest)

    Mount-Point(Method)

    デバイスのドライブ文字を表示します。括弧内には、そのデバイスのファイルシステムタイプを表示します。

    Execute

    実行中コマンド名、あるいはコピーの進捗率を表示します。

    "----" :コマンド/OPC等が、何も動作していない状態

    "swststartsync" :バックアップ同期処理開始コマンドを処理している状態

    "swstcancelsync" :バックアップ同期処理キャンセルコマンドを処理している状態

    "swstbackup" :バックアップ実行コマンドを処理している状態

    "swstrestore" :リストア実行コマンドを処理している状態

    "swstcancelrest" :リストアキャンセルコマンドを処理している状態

    "swstbkpolset" :バックアップポリシー設定コマンドを処理している状態

    "swstbkpoldel" :バックアップポリシー削除コマンドを処理している状態

    "swsthistdel" :履歴情報削除コマンドを処理している状態

    "swstcanceltrk" :トラッキングキャンセルコマンドを処理している状態

    "sync(xxx%)" :ECの進捗率

    "sync(failed)" :ECが異常終了している状態

    "sync(halt)" :ECがhalt状態

    "snapshot(xxx%)" :OPCによるバックアップの進捗率

    "snapshot(failed)" :OPCによるバックアップが異常終了している状態

    "snapshot(halt)" :OPCによるバックアップがhalt状態

    "restore(xxx%)" :OPCによるリストアの進捗率

    "restore(failed)" :OPCによるリストアが異常終了している状態

    "restore(halt)" :OPCによるリストアがhalt状態

サスペンド指定で同期型高速バックアップを行った場合は、Execute欄には何も動作していない状態("----")が表示されます

"Execute"欄に表示される状態が、"sync(failed)"、"snapshot(failed)"、"restore(failed)"、"sync(halt)"、"snapshot(halt)"、"restore(halt)"の場合、ハードウェアトラブルが考えられます。ハードウェアトラブルの原因を取り除いた後、以下の処理を行ってください。

12.1.2.12 ドライブ文字割当コマンド(swstdrvset)

ファイル単位のリストアを実施するときなど、デバイスにドライブ文字を一時的に割り当てる必要がある場合は、本コマンドを使用してください。

  1. 指定方法

    プログラムディレクトリ\bin\swstdrvset Device-Name [Drive-Letter]


  2. オペランドの説明

    オペランド

    説明

    Device-Name

    AdvancedCopy Managerデバイス名を指定します。

    Drive-Letter

    デバイスに割り当てるドライブ文字を指定します。ドライブ文字として有効な文字は「C:」〜「Z:」までです(大文字、小文字は区別しません)。また、省略した場合には、自動的に空きドライブ文字が選択されます(「Z:」から順に空きドライブ文字を探します)。

  3. 実行例

    デバイス(g3d1p2)にドライブ文字(E:)を割り当てます。

    C:\>C:\Win32app\AdvancedCopyManager\bin\swstdrvset g3d1p2 E:
    swst1001 E: has been assigned to g3d1p2.
    swstdrvset completed
    C:\>

    デバイス(g3d1p3)に適当な空きドライブ文字を割り当てます。

    C:\>C:\Win32app\AdvancedCopyManager\bin\swstdrvset g3d1p3
    swst1001 Z: has been assigned to g3d1p3.
    swst0307 Z: is assigned to g3d1p3.
    swstdrvset completed
    C:\>
  1. 実行例

    =0:正常終了
    >0:異常終了

次のような場合は、ドライブ文字を設定できません。

12.1.2.13 ドライブ文字割当解除コマンド(swstdrvunset)

デバイスに割り当てられているドライブ文字を解除します。

  1. 指定方法

    プログラムディレクトリ\bin\swstdrvunset (Device-Name | Drive-Letter)


  2. オペランドの説明

    オペランド

    説明

    Device-Name

    AdvancedCopy Managerデバイス名を指定します。

    Drive-Letter

    ドライブ文字を指定します。ドライブ文字として有効な文字は「C:」〜「Z:」までです(大文字、小文字は区別しません)。

  3. 実行例

    デバイス(g3d1p2)のドライブ文字を解除します。

    C:\>C:\Win32app\AdvancedCopyManager\bin\swstdrvunset g3d1p2
    swst1002 The assignment of the drive letter for g3d1p2 has been released. Drive letter=E:
    swstdrvunset completed
    C:\>

    ドライブ(Z:)のドライブ文字を解除します。

    C:\>C:\Win32app\AdvancedCopyManager\bin\swstdrvunset Z:
    swst1002 The assignment of the drive letter for g3d1p3 has been released. Drive letter=Z:
    swstdrvunset completed
    C:\>
  4. 実行例

    =0:正常終了
    >0:異常終了

次のような場合は、ドライブ文字の解除ができません。

12.1.2.14 マウント解除コマンド(swstdismount)

指定したボリュームのマウントを解除します。ボリュームのマウントが解除されると、そのボリュームに対して開いているハンドルは、全て無効となります。マウント解除されたボリュームのマウントは、そのボリュームにアクセスした際にOSによって自動的に実施されます。

  1. 指定方法

    プログラムディレクトリ\bin\swstdismount Device-Name


  2. オペランドの説明

    オペランド

    説明

    Device-Name

    AdvancedCopy Managerデバイス名を指定します。

  3. 実行例

    デバイス(g3d1p2)のマウントを解除します。

    C:\>C:\Win32app\AdvancedCopyManager\bin\swstdismount g3d1p2
    swstdismount completed
    C:\>
  4. 終了ステータス

    =0:正常終了
    >0:異常終了

次のような場合は、マウントを解除できません。

12.1.2.15 ボリュームロック解除コマンド(swstvolunlock)

ボリュームのロックを解除します。

  1. 指定方法

    プログラムディレクトリ\bin\swstvolunlock [-n] Device-Name

  2. オプションの説明

    オプション

    説明

    -n

    ロック解除前のマウント解除処理を行わないことを指定します。

  3. オペランドの説明

    オペランド

    説明

    DeviceName

    AdvancedCopy Managerデバイス名を指定します

  4. 終了ステータス

    =0:正常終了
    >0:異常終了

  5. 実行例

    デバイス(g3d1p2)のロックを解除します。

    C:\>C:\Win32app\AdvancedCopyManager\bin\swstvolunlock g3d1p2
    swstvolunlock completed
    C:\>

次のような場合はロックを解除できません。

クラスタ運用のボリュームに対して、本コマンドを実行する際は、環境変数SWSTGNODEに該当業務の論理ノード名を設定してください。

12.1.2.16 ボリュームロック情報表示コマンド(swstvollockstat)

ボリュームロックコマンド(swstvollock)でロックされたボリューム情報を表示します。

  1. 指定方法

    プログラムディレクトリ\bin\swstvollockstat [Device-Name]

  2. オペランドの説明

    オペランド

    説明

    DeviceName

    AdvancedCopy Managerデバイス名を指定します。

    AdvancedCopy Managerデバイス名を省略した場合は、ボリュームロックコマンドでロックされている全てのボリュームの情報を表示します。

    デバイス名を指定しない場合は、ロック中の全てのボリュームの情報を表示します。

  3. 終了ステータス

    =0:正常終了
    >0:異常終了

  4. 実行例

    ロック情報を表示します。

    C:\>C:\Win32app\AdvancedCopyManager\bin\swstvollockstat
    ACM-Volume-Name Lock-Start-Time
    g1d1p1          2003/12/21 3:56:09
    g1d2p1          2003/12/21 3:57:21
    g3d1p2          2003/12/21 3:58:12
    C:\>

    表示する内容は、次に示す通りです。

    タイトル

    説明

    ACM-Volume-Name

    AdvancedCopy Managerデバイス名

    Lock-Start-Time

    ロック開始時刻

次のような場合はロック情報の表示ができません。

クラスタ運用のボリュームに対して、本コマンドを実行する際は、環境変数SWSTGNODEに該当業務の論理ノード名を設定してください。

12.1.2.17 トラッキングキャンセルコマンド(swstcanceltrk

トラッキング処理を停止します。

  1. 指定方法

    [Storageサーバで実施する場合]
    プログラムディレクトリ\bin\swstcanceltrk [-copy | -emergency] Device-Name (-bd Backup-Device-Name | -all)

    [Storage管理サーバで実施する場合]
    プログラムディレクトリ\bin\swstcanceltrk -h Server-Name [-copy | -emgergency] Device-Name (-bd Backup-Device-Name | -all)


  2. オプションの説明

    オプション

    説明

    -h

    Storageサーバ名を指定します。

    Storage管理サーバ以外でこのオプションを指定することはできません。

    -copy

    物理コピーが動作中の場合、物理コピーも停止する(すなわち、OPCセッションを解除する)ことを指定します。

    バックアップ履歴となっているバックアップボリュームの場合は本オプションを指定することはできません。コピー先ボリュームがバックアップ履歴となっているボリュームの場合は、事前に履歴削除コマンド(swsthistdel)によって履歴情報を削除してください。

    -emergency

    緊急操作モードで動作します。

    この場合、トラッキング処理の確認およびトラッキング処理・OPCセッションの停止は行われません。

    -bd

    特定のバックアップボリュームに対するトラッキング処理の停止を行います。この場合、オペランドにバックアップボリューム名を指定します。-allオプションと同時に指定することはできません。

    -all

    業務ボリュームに設定されているすべてのトラッキング処理の停止を行います。-bdオプションと同時に指定することはできません。

  3. オペランドの説明

    オペランド

    説明

    Device-Name

    デバイス名を指定します。

    指定するデバイスは、ブロックデバイス名を指定します。

  4. 終了ステータス

    = 0 : 正常終了
    > 0 : 異常終了

  5. 実行例

    業務ボリューム(g1d10p1)からバックアップボリューム(g1d20p1)に設定されているトラッキング処理を停止します。

    C:\>C:\Win32app\AdvancedCopyManager\bin\swstcanceltrk g1d10p1 -bd g1d20p1
    g1d10p1 swstcanceltrk completed.
    C:\>

    業務ボリューム(g1d10p1)に設定されているトラッキング処理および物理コピーを停止します。

    C:\>C:\Win32app\AdvancedCopyManager\bin\swsttrkstat g1d10p1 
    Server Transaction-Disk  Backup-Disk Status    Execute Update
    job2   g1d10p1           g1d20p1     executing 33%     -----
    C:\>C:\Win32app\AdvancedCopyManager\bin\swstcanceltrk -copy g1d10p1 -bd g1d20p1 
    g1d10p1 swstcanceltrk completed.
    C:\>

緊急操作モードで実行した場合、OPCのセションキャンセルは行われません。トラッキング状態だった場合は、管理されないセションが残るため、GRmgr、ETERNUSmgr、GDS等を使用してセションをキャンセルする必要があります。

次のような場合はトラッキング処理を停止することはできません。このような場合は、出力されるメッセージの[システム管理者の処置]にしたがって対処してください。

次のコマンドが実行しているときは、本コマンドを実行することができません。

12.1.2.18 トラッキング実行状況表示コマンド(swsttrkstat

トラッキング処理の実行状況を表示します。

1つの業務ボリュームに複数の同期処理が存在する場合、すべてのトラッキング処理の状態を表示します。

  1. 指定方法

    [Storageサーバで実施する場合]
    プログラムディレクトリ\bin\swsttrkstat [Device-Name]

    [Storage管理サーバで実施する場合]
    プログラムディレクトリ\bin\swsttrkstat [-h Server] [Device-Name]


  2. オプションの説明

    オプション

    説明

    -h

    Storageサーバ名を指定します。

    Storage管理サーバ以外でこのオプションを指定することはできません。

    -n

    ロググループに対するトラッキング処理の実行状況表示を指定します。この場合、オペランドには、ロググループ名を指定します。

  3. オペランドの説明

    オペランド

    説明

    Device-Name

    デバイス名を指定します。

    指定するデバイスは、ブロックデバイス名を指定します。

    省略した場合は、すべての業務ボリュームのトラッキング処理の実行状況を表示します。

  4. 終了ステータス

    = 0 : 正常終了
    > 0 : 異常終了

  5. 実行例

    業務ボリューム(g1d10p1)のトラッキング処理の実行状況を表示します。

    C:\>C:\Win32app\AdvancedCopyManager\bin\swsttrkstat g1d10p1
    Server Transaction-Disk Backup-Disk Status    Execute Update
    job1   g1d10p1          g1d20p1     tracking  ----    12%
    C:\>

    全業務ボリュームのトラッキング処理の実行状況を表示します。

    C:\>C:\Win32app\AdvancedCopyManager\bin\swsttrkstat
    Server Transaction-Disk Backup-Disk Status    Execute Update
    job1   g1d10p1          g1d20p1     nosession ----    ----
    job1   g1d30p1          g1d40p1     executing 75%     ----
    job1   g1d50p1          g1d60p1     failed    ----    ----
    job1   g1d70p1          g1d80p1     tracking  ----    12%
    job1   g1d90p1          ----        ----      ----    ----
      :
    C:\>

    表示される内容を以下に示します。

    タイトル

    説明

    Server

    Storageサーバ名を表示します。

    Transaction-Disk

    業務ボリューム名を表示します。

    Backup-Disk

    バックアップボリューム名を表示します。

    トラッキング状態でないときは、"----"を表示します。

    Status

    実行状態を表示します。

    "----":トラッキング状態ではありません。

    "executing":物理コピー中かつトラッキング状態です。

    "tracking":トラッキング状態です。

    "failed":物理コピーまたはトラッキング処理が異常終了しています。

    "nosession":セションが存在しません。(資源情報不一致)

    Execute

    Status欄が"executing"のときに、コピーされた割合についてパーセンテージで表します。"tracking"のときは、"----"で表示します。

    Update

    Status欄が"tracking"のときに、論理コピー後の更新済みデータ量をパーセンテージで表します。"executing"のときは、"----"で表示します。

実行状態("Status"欄に表示される状態)が"failed"の場合、ハードウェアトラブルが考えられます。ハードウェアトラブルの原因を取り除いた後、差分スナップショット型バックアップを再実行してください。

実行状態("Status"欄に表示される状態)が"nosession"の場合、資源情報に不整合が考えられます。資源整合コマンド(swstsrsemtch)を用いて資源情報の不整合を取り除いてください。

12.1.3 保守系コマン

バックアップ管理の保守系コマンドについて説明します。

バックアップ管理には、以下の保守系コマンドがあります。

機能

コマンド名

説明

資源整合コマンド

swstsrsemtch

バックアップ管理簿内の情報の整合性を復旧します。

資源バックアップコマンド

swstresback

バックアップ管理簿をバックアップします。

資源リストアコマンド

swstresrst

バックアップ管理簿をリストアします。

12.1.3.1 資源整合コマンド(swstsrsemtch

システムダウンなどで資源情報の整合性が不完全となってしまった場合、整合性がとれるようにリカバリします。

  1. 指定方法

    [Storageサーバで実施する場合]

    プログラムディレクトリ\bin\swstsrsemtch [-x]

    [Storage管理サーバで実施する場合]

    プログラムディレクトリ\bin\swstsrsemtch [-x] [-h Storage-Server]

  2. オペランドの説明

    オペランド

    説明

    -h

    Storageサーバ名を指定します。

    Storage管理サーバ以外でこのオプションを使用することはできません。

    -x

    リポジトリとの整合をとります。バックアップ管理簿とリポジトリの整合性が不完全になってしまった場合は、このオプションを指定してください。

  3. 実行例

    C:\>C:\Win32app\AdvancedCopyManager\bin\swstsrsemtch
    swstsrsemtch completed
    C:\>

次のコマンドが実行しているときは、資源整合コマンドを実行することができません。

12.1.3.2 資源バックアップコマンド(swstresback

バックアップ管理簿を、指定されたディレクトリにバックアップします。

このコマンドでバックアップした情報は資源リストアコマンドで復旧することができます。

このコマンドではレプリケーション管理簿、データベース、認証管理簿は退避されません。

  1. 指定方法

    プログラムディレクトリ\bin\swstresback Backup-Directory


  2. オペランドの説明

    オペランド

    説明

    Backup-Directory

    バックアップ管理簿を退避するディレクトリ名を指定します。

  3. 実行例

    バックアップ管理簿をC:\backupにバックアップします。

    C:\>C:\Win32app\AdvancedCopyManager\bin\swstresback C:\backup
    swstresback completed
    C:\>

次のような場合は、バックアップされません。

次のコマンドが実行しているときは、本コマンドを実行することができません。

12.1.3.3 資源リストアコマンド(swstresrst

バックアップ管理簿を、指定されたディレクトリからリストアします。

  1. 指定方法

    プログラムディレクトリ\bin\swstresrst Backup-Directory


  2. オペランドの説明

    オペランド

    説明

    Backup-Directory

    Backup−Directory 資源バックアップコマンドで指示した、退避先ディレクトリ名を指定します。

  3. 実行例

    バックアップ管理簿をC:\backupからリストアします。

    C:\>C:\Win32app\AdvancedCopyManager\bin\swstresrst C:\backup
    swstresrst completed
    C:\>

本コマンドにより、バックアップ管理簿のリストアを実行する際には、事前にStorageサーバ構成情報設定コマンド(swstsvrset)を実行する必要があります。

次のような場合は、リストアされません。

次のコマンドが実行しているときは、本コマンドを実行することができません。

12.2 構成管理のコマン

本章では、バックアップ運用やレプリケーション運用を行うサーバや運用対象となるデバイスの情報を管理する構成管理のコマンドによる操作について説明しています。

コマンド実行時の動作環境

コマンドを実行する際に必要となる動作環境は下表の通りです。

コマンド名

AdvancedCopy Managerの動作環境

stgcmmodnode

Storage管理サーバ(Storage管理サーバ業務)で実行する場合、Storage管理サーバ(Storage管理サーバ業務)が動作していなければならない。

stguserset

クラスタ運用の場合、Storage管理サーバ業務が動作していなければならない。

stgguiipset

クラスタ運用の場合、Storage管理サーバ業務が動作していなければならない。

stgxfwcmaddsrv

Storage管理サーバ(Storage管理サーバ業務)、対象Storageサーバ(Storageサーバ業務)が動作していなければならない。

stgxfwcmmodsrv

Storage管理サーバ(Storage管理サーバ業務)、対象Storageサーバ(Storageサーバ業務)が動作していなければならない。

stgxfwcmdelsrv

Storage管理サーバ(Storage管理サーバ業務)が動作していなければならない。

stgxfwcmsetdev

Storage管理サーバ(Storage管理サーバ業務)、対象Storageサーバ(Storageサーバ業務)が動作していなければならない。

stgxfwcmdeldev

Storage管理サーバ(Storage管理サーバ業務)、対象Storageサーバ(Storageサーバ業務)が動作していなければならない。

stgxfwcmdispsrv

Storage管理サーバ(Storage管理サーバ業務)が動作していなければならない。

stgxfwcmdispdev

Storage管理サーバ(Storage管理サーバ業務)が動作していなければならない。

stgxfwcmdisppat

Storage管理サーバ(Storage管理サーバ業務)が動作していなければならない。

stgenvdisp

Storage管理サーバ(Sotorage管理サーバ業務)、Storageサーバ(Storageサーバ業務)共に動作していなくても実行可能。
ただし、クラスタ運用の場合、クラスタサービス(クラスタシステムにより名称が異なる)が動作していない場合は一部の情報が表示されない。

stgmgrinfoset

管理情報一括バックアップ実行サーバが動作していなければならない。

stgmgrinfobkup

Storage管理サーバ(Sotorage管理サーバ業務)、管理情報一括バックアップ実行サーバ、管理情報一括バックアップ対象サーバが動作していなければならない。

stgmgrinfodisp

管理情報一括バックアップ実行サーバが動作していなければならない。

stgarcext

Storage管理サーバ(Sotorage管理サーバ業務)、Storageサーバ(Storageサーバ業務)共に動作していなくても実行可能。


クラスタ運用の場合

クラスタ運用におけるコマンドは、次の手順で実行します。
  1. 必要に応じて、環境変数SWSTGNODEに該当業務の論理ノード名を設定します。環境変数の設定方法は以下の通りです。

    set SWSTGNODE=論理ノード名
  2. コマンドを実行します。

    クラスタ運用におけるコマンドと、環境変数設定の要否およびコマンドを実行するノードは下表のとおりです。コマンドを実行する際の注意事項等は備考欄に記述しています。

コマンド

環境変数の要否

コマンド実行ノード

備考

stgcmmodnode

必要

業務稼動ノード

stguserset

不要

業務稼動ノード

Storage管理サーバ業務のみで実行

stgguiipset

不要

業務稼動ノード

Storage管理サーバ業務のみで実行

stgxfwcmaddsrv

不要

業務稼動ノード

Storage管理サーバ業務のみで実行

stgxfwcmmodsrv

不要

業務稼動ノード

Storage管理サーバ業務のみで実行

stgxfwcmdelsrv

不要

業務稼動ノード

Storage管理サーバ業務のみで実行

stgxfwcmsetdev

不要

業務稼動ノード

Storage管理サーバ業務のみで実行

stgxfwcmdeldev

不要

業務稼動ノード

Storage管理サーバ業務のみで実行

stgxfwcmdispsrv

不要

業務稼動ノード

Storage管理サーバ業務のみで実行

stgxfwcmdispdev

不要

業務稼動ノード

Storage管理サーバ業務のみで実行

stgxfwcmdisppat

不要

業務稼動ノード

Storage管理サーバ業務のみで実行

stgenvdisp

不要

業務稼動ノード

stgmgrinfobkup

必要

業務稼動ノード

stgmgrinfodisp

必要

業務稼動ノード

stgmgrinfoset

必要

業務稼動ノード

stgarcext

不要

業務稼動ノード

12.2.1 管理サーバ情報変更コマンド(stgcmmodnode

Storage管理サーバの以下の情報を変更します。

なお、本コマンドは、以下の2つ機能があります。

本コマンドを使用した変更手順については、以下を参照してください。

Storage管理サーバのIPアドレスの変更

Storage管理サーバのポート番号の変更

Storage管理サーバのサーバ名の変更

  1. 指定方法

    プログラムディレクトリ\bin\stgcmmodnode [-i IPアドレス] [-p PORT番号] [-n サーバ名]

  2. オプションの説明

    オプション

    説明

    なし

    現在管理しているサーバ情報を表示します。

    -i

    Storage管理サーバのIPアドレスを変更する場合、Storage管理サーバのIPアドレスを指定します。

    -p

    Storage管理サーバのPORT番号を変更する場合、Storage管理サーバのPORT番号を指定します。

    -n

    Storage管理サーバのサーバ名を変更する場合、Storage管理サーバのサーバ名を指定します。Storage管理サーバで実行する場合は指定できません。

  3. 終了ステータス

    =0:正常終了
    >0:異常終了

  4. 実行例

    サーバ情報を表示します。

    C:\>C:\Win32app\AdvancedCopyManager\bin\stgcmmodnode
    swstf2413 IP Address  = 10.10.10.10
    swstf2413 PORT Number = 1226
    swstf2413 Storage Management Server's Name = 富士通Storage管理サーバ
    C:\>

    Storage管理サーバのIPアドレスを10.12.13.14に変更します.

    C:\>C:\Win32app\AdvancedCopyManager\bin\stgcmmodnode -i 10.12.13.14
    swstf2401 Storage管理サーバのサーバ情報の更新が正常に終了しました。
    C:\>

本コマンドの注意事項は以下の通りです。

12.2.2 リポジトリアクセスユーザー変更コマンド(stguserset

AdvancedCopy Managerのマネージャーのインストール時に指定した"リポジトリアクセスユーザー"のユーザー名およびパスワードを変更します。本コマンドは、Storage管理サーバで実行する必要があります。

ユーザー名およびパスワードの変更は、以下の手順で実施します。

  1. AdvancedCopy ManagerのWebブラウザを閉じます。

  2. リポジトリアクセスユーザー変更コマンド(stguserset)を実施します。

  3. サービス(AdvancedCopy Manager GUI Service)を停止します。

  4. サービス(AdvancedCopy Manager GUI Service)を起動します。

  1. 指定方法

    プログラムディレクトリ\bin\stguserset ユーザー名 パスワード


  2. オプションの説明

    オプション

    説明

    ユーザー名

    リポジトリアクセスに使用するユーザー名を指定します。

    パスワード

    リポジトリアクセスに使用するユーザーのパスワードを指定します。

  3. 終了ステータス

    =0:正常終了
    >0:異常終了

  4. 実行例

    リポジトリアクセスに使用するユーザー名をa1234に、パスワードをYfd1fz3に変更します。

    C:\>C:\Win32app\AdvancedCopyManager\bin\stguserset a1234 Yfd1fz3
    リポジトリアクセスパスワードを登録しました。
    C:\>

本コマンドの注意事項は以下の通りです。

12.2.3 GUI接続情報設定コマンド(stgguiipset

Storage管理サーバに複数のネットワークカードが装着されており、Storageサーバとの通信するIPアドレス(Storage管理サーバ導入時のデータベース作成の際に指定したIPアドレス)とWeb画面を使用する際に指定するIPアドレスを分けて運用する場合に使用します。本コマンドは、Storage管理サーバで実行する必要があります。

なお、本コマンドは、以下の2つ機能があります。

Storage管理サーバのGUI接続用IPアドレスの変更は、以下の手順で実施します。

  1. AdvancedCopy ManagerのWebブラウザを閉じます。

  2. GUI接続情報設定コマンド(stgguiipset)を実施します。

  3. サービス(表示名:AdvancedCopy Manager GUI Service)を停止します。

  4. サービス(表示名:AdvancedCopy Manager GUI Service)を起動します。

  1. 指定方法

    プログラムディレクトリ\bin\stgguiipset [-i IPアドレス]

  2. オプションの説明

    オプション

    説明

    なし

    現在管理しているGUI接続用IPアドレスを表示します。

    -i

    変更するGUI接続用IPアドレスを指定します。

  3. 終了ステータス

    =0:正常終了
    >0:異常終了

  4. 実行例

    現在のGUI接続用のIPアドレスを表示します。

    C:\>C:\Win32app\AdvancedCopyManager\bin\stgguiipset
    IP Address = 10.10.10.10
    C:\>

    Storage管理サーバのGUI接続用のIPアドレスを10.12.13.14に変更します。

    C:\>C:\Win32app\AdvancedCopyManager\bin\stgguiipset -i 10.12.13.14
    swstf2401 Storage管理サーバのサーバ情報の更新が正常に終了しました。
    C:\>

本コマンドの注意事項は以下の通りです。

12.2.4 サーバ情報追加コマンド(stgxfwcmaddsrv

AdvancedCopy Managerで新しく管理するStorageサーバの情報を追加します。本コマンドは、Storage管理サーバで実行する必要があります。

  1. 指定方法

    プログラムディレクトリ\bin\stgxfwcmaddsrv [-n サーバ名] -i IPアドレス -p ポート番号


  2. オプションの説明

    オプション

    説明

    -n

    AdvancedCopy Managerでサーバを管理するための独自のサーバ名称として、追加するStorageサーバの名前を255バイト以内(*2)で指定します。

    本オプションを省略した場合、運用方法によって以下の値が設定されます。

    • 非クラスタ運用時:OSが認識しているホスト名

    • クラスタ運用時:クラスタセットアップ時に指定したAdvancedCopy Managerの論理ノード名

    -i

    追加するStorageサーバのIPアドレスをIPv4のフォーマットで指定します。

    Storageサーバを物理的なサーバとして管理する場合は物理IPアドレスを、クラスタ運用などIPアドレスを冗長化して(論理的なサーバとして)管理する場合は論理IPアドレスを指定します。

    -p

    追加するStorageサーバと通信を行うためにStorageサーバ側で設定したポート番号を指定します。(1024〜65535の値)

    クラスタ運用時は、サービス名stgxfws_?(*1)に割り当てたポート番号を指定します。

    (*1)クラスタセットアップ時に指定したAdvancedCopy Managerの論理ノード名

    (*2)使用できる文字は半角の英数字、-(マイナス)、_(アンダスコア)、#、.で、先頭は半角英数字である必要があります。(全角文字はエラーとなります。)

  3. 終了ステータス

    =0:正常終了

    >0:異常終了

  4. 実行例

    ホスト名を指定して、サーバを追加します。

    C:\>C:\Win32app\AdvancedCopyManager\bin\stgxfwcmaddsrv -i 10.10.10.10 -p 1226
    stgxfwcmaddsrv completed
    C:\>

    サーバ名を指定して、クラスタセットアップを行った論理サーバを追加します。
    (論理IPアドレス:10.10.10.20、stgxfws_論理ノード名に割り当てたポート番号:1227)

    C:\>C:\Win32app\AdvancedCopyManager\bin\stgxfwcmaddsrv -n Server1 -i 10.10.10.20 -p 1227
    stgxfwcmaddsrv completed
    C:\>

本コマンドの注意事項は以下の通りです。

次のコマンドが実行されているときは、本コマンドを実行することができません。

Web画面を使用して、初期画面で以下の操作を行っているときは、本コマンドを実行することができません。

12.2.5 サーバ情報変更コマンド(stgxfwcmmodsrv

AdvancedCopy Managerで管理しているサーバの以下の情報を変更します。本コマンドは、Storage管理サーバで実行する必要があります。

対象サーバに後からテープサーバ機能を導入する場合にも使用します。

以下のサーバ情報は、管理サーバ情報変更コマンド(stgcmmodnode)を使用して行うため、本コマンドでは変更できません。

本コマンドを使用してサーバ情報の変更を行う際には、事前にマシンの定義情報を変更しておく等の事前作業が必要となります。本マニュアルの『運用環境の変更』にある手順を参照し、処理を行ってください。
  1. 指定方法

    プログラムディレクトリ\bin\stgxfwcmmodsrv -n サーバ名 [-s 変更サーバ名] [-i 変更IPアドレス] [-p 変更ポート番号]

  2. オプションの説明

    オプション

    説明

    -n

    現在管理しているサーバ名を指定します。

    -s

    変更後のサーバ名を255バイト以内で指定します。

    使用できる文字は半角の英数字、-(マイナス)、_(アンダスコア)、#、.で、先頭は半角英数字である必要があります。(全角文字はエラーとなります。)

    -i

    変更後のIPアドレスをIPv4のフォーマットで指定します。

    Storageサーバを物理的なサーバとして管理する場合は物理IPアドレスを、クラスタ運用などIPアドレスを冗長化して(論理的なサーバとして)管理する場合は論理IPアドレスを指定します。

    -p

    変更後の通信で必要なポート番号を指定します。(1024〜65535の値)

    クラスタ運用時は、サービス名stgxfws_?(*1)に割り当てたポート番号を指定します。

    (*1)クラスタセットアップ時に指定したAdvancedCopy Managerの論理ノード名

  3. 終了ステータス

    =0:正常終了

    >0:異常終了

  4. 実行例

    Storageサーバ(サーバ名:Server1)のIPアドレスを10.20.30.40に変更します。

    C:\>C:\Win32app\AdvancedCopyManager\bin\stgxfwcmmodsrv -n Server1 -i 10.20.30.40
    stgxfwcmmodsrv completed
    C:\>

    Storageサーバ(サーバ名:Server1)のサーバ名をAgent5に変更します。

    C:\>C:\Win32app\AdvancedCopyManager\bin\stgxfwcmmodsrv -n Server1 -s Agent5
    stgxfwcmmodsrv completed
    C:\>

本コマンドの注意事項は以下の通りです。

次のコマンドが実行されているときは、本コマンドを実行することができません。

Web画面を使用して、初期画面で以下の操作を行っているときは、本コマンドを実行することができません。

12.2.6 サーバ情報削除コマンド(stgxfwcmdelsrv

AdvancedCopy Managerで現在管理しているStorageサーバの情報を削除します。本コマンドは、Storage管理サーバで実行する必要があります。

  1. 指定方法

    プログラムディレクトリ\bin\stgxfwcmdelsrv -n サーバ名

  2. オプションの説明

    オプション

    説明

    -n

    削除するStorageサーバ名を指定します。

  3. 終了ステータス

    =0:正常終了

    >0:異常終了

  4. 実行例

    Storageサーバ(サーバ名:Server1)の情報を削除します。

    C:\>C:\Win32app\AdvancedCopyManager\bin\stgxfwcmdelsrv -n Server1
    stgxfwcmdelsrv completed
    C:\>

本コマンドの注意事項は以下の通りです。

次のコマンドが実行されているときは、本コマンドを実行することができません。

Web画面を使用して、初期画面で以下の操作を行っているときは、本コマンドを実行することができません。

12.2.7 デバイス情報取得/反映コマンド(stgxfwcmsetdev

サーバで検出された最新のデバイス情報を取得し、AdvancedCopy Mangerで管理している情報との差異と表示します。その後、指示された差異のデバイス情報をAdvancedCopy Managerの管理情報に反映します。本コマンドは、Storage管理サーバで実行する必要があります。

現在管理しているデバイス情報と検出したデバイス情報とを比較して登録、削除、更新を行うため、以下の場合に使用します。

  1. 指定方法

    プログラムディレクトリ\bin\stgxfwcmsetdev -n サーバ名 [-d デバイス名] [-f ファイル名 | -y]

  2. オプションの説明

    オプション

    説明

    -n

    デバイス情報の取得/反映を行うサーバ名を指定します。

    -d

    デバイス情報の取得/反映を行うデバイス名を指定します。

    省略した場合は、指定したサーバの全デバイスを対象にします。

    -f

    現在管理しているデバイス情報と取得したデバイス情報の差異を出力するファイル名を絶対パスで指定します。差異のデバイス情報をファイルに出力するのみで、その後の管理情報への反映処理は行いません。

    本オプションは、-yオプションと同時に指定することはできません。

    -y

    AdvancedCopy Managerで管理しているデバイス情報と検出した最新のデバイス情報の差異を、問い合わせることなく、無条件で管理情報に反映します。

    本オプションは、-dオプションと同時に指定することはできません。

  3. 終了ステータス

    =0:正常終了

    >0:異常終了

  4. 実行例

    サーバ(サーバ名:Server1)の全デバイスの情報取得/反映を行います。

    C:\>C:\Win32app\AdvancedCopyManager\bin\stgxfwcmsetdev -n Server1
    >検出デバイス
      1:g1d38p1 (X:)
      2:g1d38p2
      3:g1d38p3
    >検出されなかったデバイス
      1:g1d39p1 (Y:)
      2:g1d39p2
    >追加指示デバイスを指定してください。[* or ?-? or ?,? or q]
    1,3
    >削除指示デバイスを指定してください。[* or ?-? or ?,? or q]
    *
    >処理を続行しますか?[y or n] y
    stgxfwcmsetdev completed
    C:\>

    サーバ(サーバ名:Server1) が管理している特定のデバイス(デバイス名:g1d38p1)の情報取得/反映を行います。

    C:\>C:\Win32app\AdvancedCopyManager\bin\stgxfwcmsetdev -n Server1 -d g1d38p1
    >以下のデバイスの情報が変更されています。情報を更新します。
      1:g1d38p1 (X:)
    >処理を続行しますか?[y or n] y
    stgxfwcmsetdev completed
    C:\>

追加、削除指示は以下の方法で行います。

本コマンドの注意事項は以下の通りです。

追加指示デバイスの指定時に以下のメッセージが出力されることがあります。これは、GR筐体で設定不備の可能性があるデバイスを登録しようとしていることを表しています。運用上問題がないかを確認した上で処理を続けてください。(-yオプションを指定している場合も、表示されます。)
>以下のデバイスを構成するパーティションが存在する筐体で、ライセンスまたはテーブルサイズが設定されていないか、サイズが不足しています。
>処理を続行しますか?[y or n] 

追加指示デバイスの指定時に以下のメッセージが出力されることがあります。その際は、同一物理サーバ上で動作する複数の論理サーバを管理している場合に、誤ってデバイスを二重登録しようとしていないかを確認した上で処理を続けてください。(-yオプションを指定している場合も、表示されます。)
>以下のデバイスを構成するパーティションはすでに管理されています。
>処理を続行しますか?[y or n]

本コマンドにおいて、デバイス情報の取得時には指定したサーバに定義されているデバイスの総数に比例した時間がかかります。デバイス数が多い場合はCPU負荷やI/O負荷の低い状態で実施してください。
目安として、負荷のない状態で、1デバイス(パーティション)あたり約0.5秒かかりますので、参考として下さい。

バックアップ同期処理もしくは同期型レプリケーション処理を実行している場合は、デバイス情報を正しく取得できない場合があります。そのため、デバイス情報の取り込みを行う場合は、すべての同期処理をキャンセルした状態で実施してください。

次のコマンドが実行されているときは、本コマンドを実行することができません。

Web画面を使用して、初期画面で以下の操作を行っているときは、本コマンドを実行することができません。

12.2.8 デバイス情報削除コマンド(stgxfwcmdeldev

AdvancedCopy Managerで現在管理しているデバイスの情報を削除します。本コマンドは、Storage管理サーバで実行する必要があります。

デバイス情報取得/反映コマンド(stgxfwcmsetdev)が現在管理しているデバイス情報と検出したデバイス情報を比較して処理を行うのに対し、本コマンドでは、現在管理しているデバイス情報が検出されるか否かにかかわらず、デバイス情報の削除を行います。

  1. 指定方法

    プログラムディレクトリ\bin\stgxfwcmdeldev -n サーバ名 -d デバイス名

  2. オプションの説明

    オプション

    説明

    -n

    削除するデバイスを管理しているサーバ名を指定します。

    -d

    削除するデバイス名を指定します。

  3. 終了ステータス

    =0:正常終了

    >0:異常終了

  4. 実行例

    Storageサーバ(サーバ名:Server1)のデバイス(g1d18p1)の情報を削除します。

    C:\>C:\Win32app\AdvancedCopyManager\bin\stgxfwcmdeldev -n Server1 -d g1d18p1
    stgxfwcmdeldev completed
    C:\>

本コマンドの注意事項は以下の通りです。

次のコマンドが実行されているときは、本コマンドを実行することができません。

Web画面を使用して、初期画面で以下の操作を行っているときは、本コマンドを実行することができません。

12.2.9 サーバ情報表示コマンド(stgxfwcmdispsrv

AdvancedCopy Managerで管理しているサーバの情報を表示します。本コマンドは、Storage管理サーバで実行する必要があります。

  1. 指定方法

    プログラムディレクトリ\bin\stgxfwcmdispsrv [-n サーバ名]

  2. オプションの説明

    オプション

    説明

    -n

    情報を表示するサーバ名を指定します。

    省略した場合、AdvancedCopy Managerで管理している全サーバの情報を表示します。

  3. 終了ステータス

    =0:正常終了

    >0:異常終了

  4. 実行例

    全サーバの情報を表示します。

    C:\>C:\Win32app\AdvancedCopyManager\bin\stgxfwcmdispsrv
    Server  Server-Type       Tape OS-Type     OS-Version Version  IP-Address  Port-Number
    Manager Management-Server --   Windows2000 ---        V10.0L60 10.10.10.10 1226
    Server1 Server            --   Windows2000 ---        V10.0L60 10.10.10.20 1226
    C:\>

    Storageサーバ(サーバ名:Server1)の情報を表示します。

    C:\>C:\Win32app\AdvancedCopyManager\bin\stgxfwcmdispsrv -n Server1
    Server  Server-Type Tape OS-Type     OS-Version Version  IP-Address  Port-Number
    Server1 Server      --   Windows2000 ---        V10.0L60 10.10.10.20 1226
    C:\>

    表示される内容を以下に示します。

    キーワード

    説明

    Server

    サーバ名を表示します。

    Server-Type

    サーバ種別を表示します。
    “Management-server":Storage管理サーバ
    “Server":Storageサーバ

    Tape

    テープサーバの場合、“Y"を表示します。

    OS-Type

    OSの種別を表示します。

    OS-Version

    OSのバージョンを表示します。

    Version

    本製品のバージョンを表示します。

    IP-Address

    サーバと通信するためのIPアドレスを表示します。

    Port-Number

    サーバと通信するためのポート番号を表示します。

本コマンドの注意事項は以下の通りです。

12.2.10 デバイス情報表示コマンド(stgxfwcmdispdev

AdvancedCopy Managerで管理しているデバイスの情報を表示します。また、指定したデバイスと同一コピー領域を使用しているデバイスや指定したデバイスと同一論理グループ内に存在するデバイスの一覧を表示することもできます。

本コマンドは、Storage管理サーバで実行する必要があります。

AdvancedCopy Managerに登録されている情報を元に表示します。そのため、論理グループ内に登録されていないデバイスがある場合や、登録後に構成を変更している場合には、正しい情報が表示されません。このような場合は、登録されていないデバイスの登録や、構成変更したデバイスのデバイス情報取得/反映処理を再実行してください。
  1. 指定方法

    プログラムディレクトリ\bin\stgxfwcmdispdev -n サーバ名 [-d デバイス名 [-sm|-grp]]

  2. オプションの説明

    オプション

    説明

    -n

    情報を表示するデバイスを管理するサーバ名を指定します。

    -d

    情報を表示するデバイス名を指定します。

    省略した場合、指定したサーバが管理している全デバイスの情報を表示します。

    -sm

    −dオプションと同時に指定することで、指定デバイスと同じコピー領域を使用しているデバイスの一覧を表示します。

    -grp

    -dオプションと同時に指定することで、指定デバイスと同じ論理グループ内に存在しているデバイスの一覧を表示します。このオプションは-dオプションに指定したデバイスのデバイス種別がLVM/VxVMの場合のみ指定可能です。

  3. 終了ステータス

    =0:正常終了

    >0:異常終了

  4. 実行例

    サーバ(Server1)のデバイス(g1d19p1)の情報を表示します。なお、表中の“SDX”または“SDXオブジェクト”は、SafeDISKまたはPRIMECLUSTER Global Disk Services(以下、GDS)の用語です。

    C:\>C:\Win32app\AdvancedCopyManager\bin\stgxfwcmdispdev -n Server1 -d g1d19p1
    S Device  Block-Device Mount-Point File-System Device-Type Size(MB) RDB-Name Log-Group-Name DB-Space-Name
      g1d19p1 disk19p1     J:          NTFS        Normal      2000     ---      ---            ---
    C:\>

    サーバ(Server1)の全デバイスの情報を表示します。

    C:\>C:\Win32app\AdvancedCopyManager\bin\stgxfwcmdispdev -n Server1
    S Device  Block-Device Mount-Point File-System Device-Type Size(MB) RDB-Name Log-Group-Name DB-Space-Name
      g1d19p1 disk19p1     J:          NTFS        Normal      2000     ---      ---            ---
    * g1d19p2 disk19p2     M:          NTFS        Normal      2000     ---      ---            ---
    D g1d20p1 disk20p1     K:          NTFS        Normal      2000     ---      ---            ---
    U g1d20p2 disk20p2     N:          NTFS        Normal      2000     ---      ---            ---
    C:\>

    サーバ(Server1)のデバイス(/dev/vx/rdsk/dg1/vol1)を同じコピー領域を使用するデバイス情報を表示します。

    C:\>C:\Win32app\AdvancedCopyManager\bin\stgxfwcmdispdev −n Server1 −d /dev/vx/rdsk/dg1/vol1 −sm
    Device                 Mount-Point
    /dev/vx/rdsk/dg1/vol1  /storagedata
    /dev/vx/rdsk/dg1/vol2  ---
    /dev/vx/rdsk/dg1/vol3  /zzz
    C:\>

    サーバ(Server1)のデバイス(/dev/vx/rdsk/dg1/vol1)と同じ論理グループに存在するデバイス情報を表示します。

    C:\>C:\Win32app\AdvancedCopyManager\bin\stgxfwcmdispdev -n Server1 -d /dev/vx/rdsk/dg1/vol1 -grp
    Device                 Mount-Point
    /dev/vx/rdmp/c1t0d0s2  ---
    /dev/vx/rdmp/c1t0d1s2  ---
    /dev/vx/rdsk/dg1/vol1  /storagedata
    /dev/vx/rdsk/dg1/vol2  ---
    /dev/vx/rdsk/dg1/vol3  /zzz
    /dev/vx/rdsk/dg1/vol4  ---
    C:\>

    表示される内容を以下に示します。なお、表中の“SDX"または"SDXオブジェクト"は、SafeDISKまたはPRIMECLUSTER Global Disk Services(以下、GDS)の用語です。

    キーワード

    説明

    S

    デバイスの状態を表示します。デバイスの状態に応じて、以下の値を表示します。
    * : 未設定デバイス(デバイスが存在する筐体で、アドバンスト・コピーライセンス未設定、キャッシュテーブルサイズ未設定、キャッシュテーブルサイズ不足等の設定不備がある可能性があります。)
    D : デバイス削除エラー
    U : デバイス更新エラー

    Device

    (Solarisサーバの場合)
    RAWデバイス名を表示します。

    (Windowsサーバの場合)
    AdvancedCopy Managerが内部的に管理しているデバイス名を表示します。
    g?d?p?の形式で表示します。
    g?:ディスクアレイ装置番号(ETERNUS ディスクアレイ上にない場合は0)
    d?:ディスク番号(*1)
    p?:論理ディスク番号(*2)
    SDXオブジェクトの場合は、ディスククラス名/ミラーボリューム名:g?d?p?の形式で表示します。
    ディスククラス名:SDXオブジェクトのディスククラス名
    ミラーボリューム名:SDXオブジェクトのミラーボリューム名

    (HP-UXサーバの場合)
    RAWデバイス名、または、LVM配下のボリュームグループ名を表示します。

    (Linuxサーバの場合)
    RAWデバイスを作成している場合はRAWデバイス名、作成していない場合はブロックデバイス名を表示します。

    (AIXサーバの場合)
    RAWデバイス名、または、LVM配下のボリュームグループ名を表示します。

    Block-Device

    ブロックデバイス名を表示します。

    (Solarisサーバの場合)
    ブロックデバイス名を表示します。

    (Windowsサーバの場合)
    disk?p?の形式で表示します。
    disk?:ディスクアドミニストレータで表示されるディスク番号
    p?:論理ディスク番号(*2)

    (HP-UXサーバの場合)
    ブロックデバイス名、または、LVM配下のボリュームグループ名を表示します。

    (Linuxサーバの場合)

    ブロックデバイス名を表示します。

    (AIXサーバの場合)
    ブロックデバイス名、または、LVM配下のボリュームグループ名を表示します。

    Mount-Point

    (Solarisサーバ、HP-UXサーバ、AIXサーバ、Linuxサーバの場合)
    マウントポイント名を表示します。

    (Windowsサーバの場合)
    ドライブ文字を表示します。

    File-System

    ファイルシステム名を表示します。

    Device-Type

    デバイスの種別を表示します。
    Normal/SDX(Slice)/LVM/VxVM/SDX(Volume)

    Size(MB)

    デバイスに割り当てられた容量(MB)を表示します。

    RDB-Name

    (Windowsサーバ、Solarisサーバ、Linuxサーバの場合)

    SymfowareのRDBシステム名を表示します。

    (HP-UXサーバ、AIXサーバの場合)

    常に、"---"を表示します。

    Log-Group-Name

    (Windowsサーバ、Solarisサーバ、Linuxサーバの場合)

    Symfowareのロググループ名を表示します。

    (HP-UXサーバ、AIXサーバの場合)

    常に、"---"を表示します。

    DB-Space-Name

    (Windowsサーバ、Solarisサーバ、Linuxサーバの場合)

    Symfowareのデータベーススペース名を表示します。

    (HP-UXサーバ、AIXサーバの場合)

    常に、"---"を表示します。

    (*1)ディスクアレイ装置内で一意に与えられた番号です。ディスクアドミニストレータ上のディスク番号とは異なります。

    (*2)ディスク内の論理ディスクの順序番号です。論理ディスクとは、ディスクアドミニストレータにおける以下の内容を指します。また、番号はディスクアドミニストレータ上の左から右に向かって数えた時の番号です。

RDB-Name, Log-Group-Name, DB-Space-Nameは、以下の条件の場合に表示されます。

本コマンドの注意事項は以下の通りです。

12.2.11 パーティション情報表示コマンド(stgxfwcmdisppat

AdvancedCopy Managerで管理しているデバイスを構成するパーティションの情報を表示します。本コマンドは、Storage管理サーバで実行する必要があります。

  1. 指定方法

    プログラムディレクトリ\bin\stgxfwcmdisppat -n サーバ名 -d デバイス名

  2. オプションの説明

    オプション

    説明

    -n

    情報を表示するデバイスを管理するサーバ名を指定します。

    -d

    情報を表示するデバイス名を指定します。

  3. 終了ステータス

    =0:正常終了

    >0:異常終了

  4. 実行例

    サーバ(Server1)のデバイス(g1d19p1)のパーティション情報を表示します。

    C:\>C:\Win32app\AdvancedCopyManager\bin\stgxfwcmdisppat -n Server1 -d g1d19p1
    Partition Identifier Physical-Disk Disk-Type LU-Number
    g1d19p1   g1d19p1    disk19p1      GR        19
    C:\>

    表示される内容を以下に示します。なお、表中の“SDX”または“SDXオブジェクト”は、SafeDISKまたはPRIMECLUSTER Global Disk Services(以下、GDS)の用語です。

    キーワード

    説明

    Partition

    (Solarisサーバの場合)
    RAWデバイス名を表示します。
    SDXオブジェクトのスライス単位の場合は、RAWデバイス名:c?t?d?の形式で表示します。

    (Windowsサーバの場合)
    ETERNUS ディスクアレイ上に存在する場合、デバイス情報表示コマンド(stgxfwcmdispdev)のDeviceと同じ内容を表示します。
    ETERNUS ディスクアレイ上に存在しない場合、S?p?の形式で表示します。
    S?:シグネチャ(8桁の16進数)
    p?:論理ディスク番号(*1)

    (HP-UXサーバの場合)
    RAWデバイス名、または、LVM配下のボリュームグループ名を表示します。

    (Linuxサーバの場合)
    RAWデバイスを作成している場合はRAWデバイス名、作成していない場合はブロックデバイス名を表示します。

    スライス単位のSDXオブジェクトの場合は、RAWデバイス名:sd?の形式で表示します。

    (AIXサーバの場合)
    RAWデバイス名、または、LVM配下のボリュームグループ名を表示します。

    Identifier

    (Solarisサーバの場合)
    ブロックデバイス名を表示します。
    SDXオブジェクトのスライス単位の場合は、ブロックデバイス名:c?t?d?の形式で表示します。

    (Windowsサーバの場合)
    AdvancedCopy Managerが内部的に管理しているデバイス名を表示します。
    デバイス情報表示コマンド(stgxfwcmdispdev)のDeviceと同じ内容を表示します。

    (HP-UXサーバの場合)
    ブロックデバイス名、または、LVM配下のボリュームグループ名を表示します。

    (Linuxサーバの場合)
    ブロックデバイス名を表示します。

    スライス単位のSDXオブジェクトの場合は、ブロックデバイス名:sd?の形式で表示します。

    (AIXサーバの場合)
    ブロックデバイス名、または、LVM配下のボリュームグループ名を表示します。

    Physical-Disk

    (Solarisサーバ、HP-UXサーバ、Linuxサーバ、AIXサーバの場合)
    常に、“---”を表示します。

    (Windowsサーバの場合)
    物理ディスク名を表示します。
    デバイス情報表示コマンド(stgxfwcmdispdev)のBlock-Deviceと同じ内容を表示します。

    Disk-Type

    ETERNUS ディスクアレイ上に存在する場合、“GR”を表示します。

    ETERNUS ディスクアレイ上に存在しない場合、“---”を表示します。

    LU-Number

    ETERNUS ディスクアレイ上に存在する場合、論理ユニット番号を表示します。

    ETERNUS ディスクアレイ上に存在しない場合、“---”を表示します。

    (*1)ディスク内の論理ディスクの順序番号です。論理ディスクとは、ディスクアドミニストレータにおける以下の内容を指します。また、番号はディスクアドミニストレータ上の左から右に向かって数えた時の番号です。

本コマンドの注意事項は以下の通りです。

12.2.12 環境情報表示コマンド(stgenvdisp)

AdvancedCopy Managerに設定されている環境の各値を表示します。

  1. 指定方法

    プログラムディレクトリ\bin\stgenvdisp [-n 業務の論理ノード名]

  2. オプションの説明

    オプション

    説明

    -n

    業務の論理ノード名(クラスタセットアップコマンドで指定した論理ノード名)を指定します。

    • クラスタ環境の場合

    本オプションが指定された場合、指定された業務の情報のみ出力します。

    本オプションが指定されていない場合、全業務の情報を出力します。

    • 非クラスタ環境の場合

    本オプションは指定できません。指定された場合は、swstf6001のメッセージを出力して処理を終了します。

    本オプションが指定されていない場合、情報を出力します。

  3. 終了ステータス

    =0:正常終了
    >0:異常終了

  4. 実行例

    非クラスタ環境において情報を表示します。

    [Storage管理サーバの場合]

    C:\>C:\Win32app\AdvancedCopyManager\bin\stgenvdisp
      Server type            : Management server
      Manager IP address     : 10.10.10.10
      Repository user        : acm
      DB log file            : D:\acmdb\log
      DB dictionary file     : D:\acmdb\dic
      Repository database    : D:\acmdb\spa
      Database size          : 65MB
      IP address for GUI     : 10.10.10.10
      Communication          : 1226
      Remote access          : 9851
      Exclusive control      : 9852
      Authentication feature : 4660
      Repository             : 2004
    C:\>

    [Storageサーバの場合]

    C:\>C:\Win32app\AdvancedCopyManager\bin\stgenvdisp
      Server type            : Server
      Manager IP address     : 10.10.10.10
      Communication          : 1226
    C:\>

    クラスタ環境(MSCS)において全業務の情報を表示します。

    [Storage管理サーバの場合]

    C:\>C:\Win32app\AdvancedCopyManager\bin\stgenvdisp
      Server type            : Management server
      Cluster system         : MSCS
      Node type              : Primary
      Node name              : nodemgr
      Service name           : manager_service
      Cluster name           : ACMCluster
      Disk resource          : Disk R
      Drive                  : R
      Network name           : ACMNet
      External connection    : local
      Subnet mask            : 255.255.255.0
      IP by cluster setup    : 10.10.10.10
      Manager IP address     : 10.10.10.10
      Repository user        : acm
      DB log file            : R:\acmdb\log
      DB dictionary file     : R:\acmdb\dic
      Repository database    : R:\acmdb\spa
      Database size          : 65MB
      IP address for GUI     : 10.10.10.10
      Communication          : 11000
      Remote access          : 9851
      Exclusive control      : 9852
      Authentication feature : 4660
      Repository             : 2004
    -------------------------------------------------------------------------
      Server type            : Server
      Node name              : Local-Service
      Manager IP address     : 10.10.10.10
      Communication          : 1226
    C:\>

    クラスタセットアップコマンドのIPアドレス情報の入力内容に従い、「Network name」、「External connection」、「Subnet mask」または、「IP address resource」のいずれかが出力されます。

    [Storageサーバの場合]

    C:\>C:\Win32app\AdvancedCopyManager\bin\stgenvdisp
      Server type            : Server
      Cluster system         : MSCS
      Node type              : Primary
      Node name              : nodeagt1
      Service name           : agent_service1
      Cluster name           : ACMCluster
      Disk resource          : Disk R
      Drive                  : R
      Network name           : ACMNet1
      External connection    : local
      Subnet mask            : 255.255.255.0
      IP by cluster setup    : 10.10.10.10
      Manager IP address     : 10.10.10.10
      Communication          : 11000
    -------------------------------------------------------------------------
      Server type            : Server
      Cluster system         : MSCS
      Node type              : Secondary
      Node name              : nodeagt2
      Service name           : agent_service2
      Cluster name           : ACMCluster
      Disk resource          : Disk P
      Drive                  : P
      IP address resource    : ACM Net Resource
      IP by cluster setup    : 10.10.10.10
      Manager IP address     : 10.10.10.10
      Communication          : 12000
    -------------------------------------------------------------------------
      Server type            : Server
      Node name              : Local-Service
      Manager IP address     : 10.10.10.10
      Communication          : 1226
    C:\>

    クラスタセットアップコマンドのIPアドレス情報の入力内容に従い、「Network name」、「External connection」、「Subnet mask」または、「IP address resource」のいずれかが出力されます。

    クラスタ環境(SafeCLUSTER)において全業務の情報を表示します。

    [Storage管理サーバの場合]

    C:\>C:\Win32app\AdvancedCopyManager\bin\stgenvdisp
      Server type            : Management server
      Cluster system         : SafeCLUSTER
      Node type              : Primary
      Node name              : nodemgr
      Service name           : manager_service
      Drive                  : R
      IP by cluster setup    : 10.10.10.10
      Manager IP address     : 10.10.10.10
      Repository user        : acm
      DB log file            : R:\acmdb\log
      DB dictionary file     : R:\acmdb\dic
      Repository database    : R:\acmdb\spa
      Database size          : 65MB
      IP address for GUI     : 10.10.10.10
      Communication          : 11000
      Remote access          : 9851
      Exclusive control      : 9852
      Authentication feature : 4660
      Repository             : 2004
    -------------------------------------------------------------------------
      Server type            : Server
      Node name              : Local-Service
      Manager IP address     : 10.10.10.10
      Communication          : 1226
    C:\>

    [Storageサーバの場合]

    C:\>C:\Win32app\AdvancedCopyManager\bin\stgenvdisp
      Server type            : Server
      Cluster system         : SafeCLUSTER
      Node type              : Primary
      Node name              : nodeagt1
      Service name           : agent_service1
      Drive                  : R
      Manager IP address     : 10.10.10.10
      Communication          : 11000
    -------------------------------------------------------------------------
      Server type            : Server
      Cluster system         : SafeCLUSTER
      Node type              : Secondary
      Node name              : nodeagt2
      Service name           : agent_service2
      Drive                  : P
      Manager IP address     : 10.10.10.10
      Communication          : 12000
    -------------------------------------------------------------------------
      Server type            : Server
      Node name              : Local-Service
      Manager IP address     : 10.10.10.10
      Communication          : 1226
    C:\>

    表示される内容を以下に示します。

    タイトル

    説明

    Server type

    サーバ種別を表示します。
    Management server:Storage管理サーバまたはStorage管理サーバ業務
    Server: StorageサーバまたはStorageサーバ業務

    Cluster system

    クラスタシステムの種類を表示します。
    SafeCLUSTER or PRIMECLUSTER:SafeCLUSTERまたはPRIMECLUSTER
    VERITAS Cluster Server:VERITAS Cluster Server
    SafeCLUSTER:SafeCLUSTER
    PRIMECLUSTER:PRIMECLUSTER
    MC/ServiceGuard:MC/ServiceGuard
    MSCS:MSCS

    HACMP:High Availability Cluster Multi-Processing

    Node type

    ノード種別を表示します。
    Primary:プライマリノード
    Secondary:セカンダリノード

    Node name

    論理ノード名を表示します。
    Local-Serviceの場合、ローカル業務であることを示します。

    Service name

    業務名を表示します。

    Cluster name

    クラスタ名を表示します。

    Mount point

    AdvancedCopy Manager共有データ用のマウントポイントを表示します。

    Disk resource

    AdvancedCopy Manager共有データ用に使用した共有ディスクのリソース名を表示します。

    Drive

    AdvancedCopy Manager共有データ用に使用したドライブレターを表示します。

    Volume group

    ボリュームグループ名を表示します。

    Network name

    AdvancedCopy Managerで使用したネットワーク名を表示します。

    External connection

    外部接続用ネットワーク名を表示します。

    Subnet mask

    サブネットマスクを表示します。

    IP address resource

    IPアドレスリソースを表示します。

    IP by cluster setup

    クラスタセットアップコマンドで指定した論理IPアドレスを表示します。
    ただし、運用において、「Storage管理サーバ業務のIPアドレスの変更」または「Storageサーバ業務のIPアドレスの変更」操作を実施している場合は、運用中の論理IPアドレスではありませんので注意が必要です。

    Manager IP address

    Storage管理サーバのIPアドレスを表示します。
    ただし、「サーバの追加」操作を実施していない場合は、値に"????"が表示されます。

    Repository user

    リポジトリアクセスユーザーを表示します。

    DB log file

    [Windows版のみ]
    DBログファイル格納先フォルダ名を表示します。

    DB dictionary file

    [Windows版のみ]
    DBディクショナリファイル格納先フォルダ名を表示します。

    Repository database

    [Windows版のみ]
    リポジトリデータベーススペース格納先フォルダ名を表示します。

    DB file

    [Solaris版の場合]
    DBファイルシステム用デバイス名またはディレクトリ名を表示します。

    [Linux版の場合]
    DBファイル用ディレクトリ名を表示します。

    RDB dictionary

    [Solaris版の場合]
    RDBディクショナリ用ローデバイス名を表示します。

    [Linux版の場合]
    RDBディクショナリ用ディレクトリ名を表示します。

    RDB log file

    [Solaris版の場合]
    RDBログファイル用ローデバイス名またはディレクトリ名を表示します。

    [Linux OE版の場合]
    RDBログファイル用ディレクトリ名を表示します。

    Database space

    [Solaris版の場合]
    リポジトリデータ格納DBスペース用ローデバイス名を表示します。

    [Linux版の場合]
    リポジトリデータ格納DBスペース用ディレクトリ名を表示します。

    Database size

    [Windows版、Linux版のみ]
    データベースサイズを表示します。

    IP address for GUI

    GUI接続用IPアドレスを表示します。

    Communication

    通信サービス/デーモンのポート番号(servicesファイル内のサービス名:stgxfws)を表示します。
    クラスタ運用の場合は、業務用通信サービス/デーモンのポート番号(servicesファイル内のサービス名:stgxfws_論理ノード名)を表示します。

    Remote access

    リモートアクセスサービス/デーモンのポート番号(servicesファイル内のサービス名:rmiswstf)を表示します。

    Exclusive control

    排他制御サービス/デーモンのポート番号(servicesファイル内のサービス名:semswstf)を表示します。

    Authentication feature

    認証機構サービス/デーモンのポート番号(servicesファイル内のサービス名:smaclmgr)を表示します。

    Repository

    リポジトリサービス/デーモンのポート番号(servicesファイル内のサービス名:rdaswstf)を表示します。

12.2.13 管理情報一括バックアップサーバ登録/削除コマンド(stgmgrinfoset)

管理情報一括バックアップ実行サーバ(管理情報一括バックアップコマンドを実行するサーバ)を登録します。

管理情報一括バックアップ実行サーバを削除します。

管理情報一括バックアップ実行サーバの情報を表示します。

  1. 指定方法

    プログラムディレクトリ\bin\stgmgrinfoset [-del | -d ディレクトリ名 -c Storage管理サーバのコード]


  2. オプションの説明

    オプション

    説明

    なし

    管理情報一括バックアップ実行サーバの情報を表示します。

    -del

    管理情報一括バックアップ実行サーバを削除します。

    -d

    バックアップデータを格納するディレクトリのフルパスを指定します。

    ディレクトリ名には、英数字、(アンダースコアー)のみ使用可能です。

    -c

    Storage管理サーバをインストールしたときに指定したcodeを指定します。指定できる値は以下の通りです。

    EUC:EUC

    SJIS:SJIS

    UTF8:UTF-8(UNICODE)

    Storage管理サーバがWindows版の場合、SJISを指定してください。

  3. 終了ステータス

    =0:正常終了

    >0:異常終了

  4. 実行例

    管理情報一括バックアップ実行サーバ(バックアップデータを保管するディレクトリパス:D:\stgbkupdata、Storage管理サーバのcode:EUC)を登録します。

    C:\>C:\Win32app\AdvancedCopyManager\bin\stgmgrinfoset -d D:\stgbkupdata -c EUC
    swstf3000 AdvancedCopy Managerの管理情報の一括バックアップを実行するサー
    バを登録しました。
    C:\>

    管理情報一括バックアップ実行サーバを削除します。

    C:\>C:\Win32app\AdvancedCopyManager\bin\stgmgrinfoset -del
    swstf3001 AdvancedCopy Managerの管理情報の一括バックアップを実行するサー
    バを削除しました。ディレクトリを削除してください。ディレクトリ=D:\stgbkupdata
    C:\>

    管理情報一括バックアップ実行サーバの情報を表示します。

    C:\>C:\Win32app\AdvancedCopyManager\bin\stgmgrinfoset
    Directory    : D:\stgbkupdata
    Manager code : EUC
    C:\>

本コマンドの注意事項は以下の通りです。

12.2.14 管理情報一括バックアップコマンド(stgmgrinfobkup)

Storageサーバ、Storage管理サーバの管理情報をバックアップします。

  1. 指定方法

    プログラムディレクトリ\bin\stgmgrinfobkup [-n サーバ名] [-t バックアップ種別]

  2. オプションの説明

    オプション

    説明

    -n

    指定されたサーバのバックアップを実施します。

    指定がない場合、全Storageサーバ(Storage管理サーバも含む)のバックアップを実施します。

    -t

    バックアップするデータの種別を指定します。指定できる値は以下の通りです。一度に複数の値を指定することはできません。

    DBData:データベースのバックアップ

    RegiData:レジストリのバックアップ

    MgrInfoData:管理情報一括バックアップのポリシーファイルのバックアップ

    AuthData:認証管理簿のバックアップ

    BkupData:バックアップ管理のバックアップ

    ReplData:レプリケーション管理のバックアップ

    TapeData:テープバックアップ管理のバックアップ

    指定がない場合、ポリシーファイルの設定に従ってバックアップを実施します。

    ポリシーファイルの詳細は、本マニュアルの『事前準備』を参照してください。

  3. 終了ステータス

    =0:正常終了

    >0:異常終了

  4. 実行例

    ポリシーファイルの設定に従って全てのStorageサーバのバックアップを実施します。

    C:\>C:\Win32app\AdvancedCopyManager\bin\stgmgrinfobkup
    swstf3014 管理情報のバックアップを開始します。開始時間=04/07/02 11:00:00, サーバ名=acm01
    swstf3020 管理情報のバックアップは正常に終了しました。終了時間=04/07/02 11:02:00, サーバ名=acm01
    swstf3014 管理情報のバックアップを開始します。開始時間=04/07/02 11:02:00, サーバ名=acm02
    swstf3020 管理情報のバックアップは正常に終了しました。終了時間=04/07/02 11:05:00, サーバ名=acm02
    swstf3021 全てのサーバで管理情報のバックアップは正常終了しました。
    C:\>

    ポリシーファイルの設定に従ってStorageサーバ(acm01)のバックアップを実施します。

    C:\>C:\Win32app\AdvancedCopyManager\bin\stgmgrinfobkup -n acm01
    swstf3014 管理情報のバックアップを開始します。開始時間=04/07/02 11:00:00, サーバ名=acm01
    swstf3020 管理情報のバックアップは正常に終了しました。終了時間=04/07/02 11:02:00, サーバ名=acm01
    swstf3021 全てのサーバで管理情報のバックアップは正常終了しました。
    C:\>

    全Storageサーバのレジストリのバックアップを実施します。

    C:\>C:\Win32app\AdvancedCopyManager\bin\stgmgrinfobkup -t RegiData
    swstf3014 管理情報のバックアップを開始します。開始時間=04/07/02 11:00:00, サーバ名=acm01
    swstf3020 管理情報のバックアップは正常に終了しました。終了時間=04/07/02 11:02:00, サーバ名=acm01
    swstf3014 管理情報のバックアップを開始します。開始時間=04/07/02 11:02:00, サーバ名=acm02
    swstf3020 管理情報のバックアップは正常に終了しました。終了時間=04/07/02 11:05:00, サーバ名=acm02
    swstf3021 全てのサーバで管理情報のバックアップは正常終了しました。
    C:\>

    Storageサーバ(acm01)のバックアップ管理のバックアップを実施します。

    C:\>C:\Win32app\AdvancedCopyManager\bin\stgmgrinfobkup -n acm01 -t BkupData
    swstf3014 管理情報のバックアップを開始します。開始時間=04/07/02 11:00:00, サーバ名=acm01
    swstf3020 管理情報のバックアップは正常に終了しました。終了時間=04/07/02 11:02:00, サーバ名=acm01
    swstf3021 全てのサーバで管理情報のバックアップは正常終了しました。
    C:\>

本コマンドの注意事項は以下の通りです。

12.2.15 管理情報一括バックアップ状況表示コマンド(stgmgrinfodisp) 

管理情報一括バックアップコマンドの実施状況を表示します。

  1. 指定方法

    プログラムディレクトリ\bin\stgmgrinfodisp [-n サーバ名]


  2. オプションの説明

    オプション

    説明

    -n

    バックアップの実施状況を出力するサーバ名を指定します。

    指定がない場合、管理情報一括バックアップコマンドを実施したStorageサーバのバックアップの実施状況を出力します。

  3. 終了ステータス

    =0:正常終了

    >0:異常終了

  4. 出力情報

    以下の情報を出力します。管理情報一括バックアップコマンドによるバックアップを実施していない場合、管理情報一括バックアップコマンドがエラー終了した場合は、データは出力されません。

    タイトル

    説明

    Server

    サーバ名

    RegiData

    レジストリを管理情報一括バックアップコマンドでバックアップした日時(管理情報一括バックアップコマンド実行日時)

    yy/mm/dd hh:mm:ss

    DBData

    データベースを管理情報一括バックアップコマンドでバックアップした日時(管理情報一括バックアップコマンド実行日時)

    yy/mm/dd hh:mm:ss

    AuthData

    認証管理簿を管理情報一括バックアップコマンドでバックアップした日時(管理情報一括バックアップコマンド実行日時)

    yy/mm/dd hh:mm:ss

    BkupData

    バックアップ管理を管理情報一括バックアップコマンドでバックアップした日時(管理情報一括バックアップコマンド実行日時)

    yy/mm/dd hh:mm:ss

    ReplData

    レプリケーション管理を管理情報一括バックアップコマンドでバックアップした日時(管理情報一括バックアップコマンド実行日時)

    yy/mm/dd hh:mm:ss

    MgrInfoData

    管理情報一括バックアップのポリシーファイルを管理情報一括バックアップコマンドでバックアップした日時(管理情報一括バックアップコマンド実行日時)

    yy/mm/dd hh:mm:ss

    TapeData

    テープバックアップ管理?を管理情報一括バックアップコマンドでバックアップした日時(管理情報一括バックアップコマンド実行日時)

    yy/mm/dd hh:mm:ss

  5. 実行例

    全Storageサーバの情報を出力します。

    C:\>C:\Win32app\AdvancedCopyManager\bin\stgmgrinfodisp
    Server:         acm01
       DBData:      04/08/02 16:11:26
       AuthData:    04/08/02 16:32:00
       RegiData:    04/08/01 09:00:00
       ReplData:    04/08/02 16:32:22
    Server:         acm02
       RegiData:    04/08/01 09:00:00
       BkupData:    04/08/03 16:00:00
    Server:         tape
       RegiData:    05/08/01 09:00:00
       TapeData:    05/08/03 16:00:00
    C:\>

    Storageサーバ(acm01)の情報を出力します。

    C:\>C:\Win32app\AdvancedCopyManager\bin\stgmgrinfodisp -n acm01
    Server:         acm01
       DBData:      04/08/02 16:11:26
       AuthData:    04/08/02 16:32:00
       RegiData:    04/08/01 09:00:00
       ReplData:    04/08/02 16:32:22
    C:\>

本コマンドの注意事項は以下の通りです。

12.2.16 バックアップデータ展開コマンド(stgarcext)

管理情報一括バックアップコマンドにて収集した、Windows版AdvancedCopy ManagerのStorage管理サーバ/Storageサーバの以下のバックアップデータを展開します。

  1. 指定方法

    プログラムディレクトリ\bin\stgarcext ファイル名 ディレクトリ名

  2. オプションの説明

    オプション

    説明

    ファイル名

    展開するバックアップデータのファイル名をフルパスで指定します。

    ディレクトリ名

    展開先のディレクトリ名をフルパスで指定します。

  3. 終了ステータス

    =0:正常終了

    >0:異常終了

  4. 実行例

    バックアップデータ(c:\temp\acm_db_backup)をディレクトリ(d:\temp\ACM_DB_DATA)配下に展開します。

    C:\>C:\Win32app\AdvancedCopyManager\bin\stgarcext c:\temp\acm_db_backup d:\temp\ACM_DB_DATA
    swstf3035 stgarcextコマンドは正常に終了しました。
    C:\>

本コマンドの注意事項は以下の通りです。

12.3 レプリケーション管理のコマン

本章では、レプリケーション管理のコマンドによる操作について説明しています。

レプリケーション管理のすべてのコマンドはAdministratorsグループに属しているユーザーのみが実行可能です。その他のユーザーでコマンド実行した場合は、「swsrp0601」のメッセージを出力しエラー終了します。

コマンド実行時の動作環境

コマンドを実行する際に必要となる動作環境は下表の通りです。

コマンド名

AdvancedCopy Managerの動作環境

swsrpcancel

Storage管理サーバで-hオプションを指定してコマンドを実行する場合は、Storage管理サーバおよび処理対象Storageサーバのデーモン/サービスが動作していなければならない。
StorageサーバがWindowsかつEC運用の場合は複写先Storageサーバのデーモン/サービスが動作していなければならない(-mオプション、-tオプションを指定する場合を除く)。
EC等価状態のサーバ間レプリケーションの場合は相手サーバが動作していなければならない(-mオプションを指定する場合を除く)。

swsrpchsync

Storage管理サーバで-hオプションを指定してコマンドを実行する場合は、Storage管理サーバおよび処理対象Storageサーバのデーモン/サービスが動作していなければならない。

swsrpdelvol

Storageサーバで実行する場合、Storage管理サーバのデーモン/サービスが動作していなければならない。
Storage管理サーバで-hオプションを指定してコマンドを実行する場合、Storage管理サーバのデーモン/サービスおよび処理対象Storageサーバのデーモン/サービスが動作していなければならない。
サーバ間レプリケーションの場合は通信先Storageサーバのサービス・デーモンが動作していなければならない(-dオプションを指定する場合を除く)。

swsrprecbuffstat

Storage管理サーバで-hオプションを指定してコマンドを実行する場合は、Storage管理サーバおよび処理対象Storageサーバのデーモン/サービスが動作していなければならない。

swsrprecbuffset

Storageサーバで実行する場合、Storage管理サーバのデーモン/サービスが動作していなければならない。
Storage管理サーバで-hオプションを指定してコマンドを実行する場合、Storage管理サーバのデーモン/サービスおよび処理対象Storageサーバのデーモン/サービスが動作していなければならない。

swsrpmake

Storage管理サーバで-hオプションを指定してコマンドを実行する場合は、Storage管理サーバおよび処理対象Storageサーバのデーモン/サービスが動作していなければならない。
StorageサーバがWindowsかつサーバ内レプリケーションかつEC運用の場合はStorageサーバのデーモン/サービスが動作していなければならない。
サーバ間レプリケーションの場合は通信先Storageサーバのデーモン/サービスが動作していなければならない(-mオプション、-tオプションを指定する場合を除く)。

swsrprecoverres

Storage管理サーバで-hオプションを指定してコマンドを実行する場合は、Storage管理サーバおよび処理対象Storageサーバのデーモン/サービスが動作していなければならない。
StorageサーバがWindowsの場合はStorageサーバのデーモン/サービスが動作していなければならない。
-rオプションを指定する場合は、Storage管理サーバのデーモン/サービスが動作していなければならない。

swsrprevsync

Storage管理サーバで-hオプションを指定してコマンドを実行する場合は、Storage管理サーバおよび処理対象Storageサーバのデーモン/サービスが動作していなければならない。

swsrpsetvol

Storageサーバで実行する場合、Storage管理サーバのデーモン/サービスが動作していなければならない。
Storage管理サーバで-hオプションを指定してコマンドを実行する場合、Storage管理サーバのデーモン/サービスおよび処理対象Storageサーバのデーモン/サービスが動作していなければならない。
サーバ間レプリケーションの場合は通信先Storageサーバのサービス・デーモンが動作していなければならない。

swsrpstartsync

Storage管理サーバで-hオプションを指定してコマンドを実行する場合は、Storage管理サーバおよび処理対象Storageサーバのデーモン/サービスが動作していなければならない。
StorageサーバがWindowsの場合はStorageサーバのデーモン/サービスが動作していなければならない。
サーバ間レプリケーションの場合は相手サーバが動作していなければならない(-mオプションを指定する場合を除く)。

swsrpstat

Storage管理サーバで-hオプションを指定してコマンドを実行する場合は、Storage管理サーバおよび処理対象Storageサーバのデーモン/サービスが動作していなければならない。

swsrpvolinfo

Storage管理サーバで-hオプションを指定してコマンドを実行する場合は、Storage管理サーバおよび処理対象Storageサーバのデーモン/サービスが動作していなければならない。


クラスタ運用の場合

クラスタ運用におけるコマンドは、次の手順で実行します。
  1. 必要に応じて、環境変数SWSTGNODEに該当業務の論理ノード名を設定します。環境変数の設定方法は以下の通りです。

    set SWSTGNODE=論理ノード名
  2. コマンドを実行します。

    クラスタ運用におけるコマンドと、環境変数設定の要否およびコマンドを実行するノードは下表のとおりです。コマンドを実行する際の注意事項等は備考欄に記述しています。

コマンド

環境変数の要否

コマンド実行ノード

備考

swsrpsetvol

必要

業務稼動ノード

swsrpvolinfo

必要

業務稼動ノード

swsrpdelvol

必要

業務稼動ノード

swsrprecbuffstat

必要

業務稼動ノード

swsrprecbuffset

必要

業務稼動ノード

swsrpstartsync

必要

業務稼動ノード

swsrpmake

必要

業務稼動ノード

swsrpstat

必要

業務稼動ノード

swsrpcancel

必要

業務稼動ノード

swsrpchsync

必要

業務稼動ノード

swsrprevsync

必要

業務稼動ノード

swsrprecoverres

必要

業務稼動ノード

12.3.1 環境定義系コマン

レプリケーション管理の環境定義系コマンドについて説明します。レプリケーション管理の環境定義は、以下のコマンドで行います。

機能

コマンド名

説明

複製ボリューム情報設定コマンド

swsrpsetvol

複製ボリューム情報を設定します。

複製ボリューム情報表示コマンド

swsrpvolinfo

複製ボリューム情報を表示します。

複製ボリューム情報削除コマンド

swsrpdelvol

複製ボリューム情報の設定削除します。

REC転送バッファ情報表示コマンド

swsrprecbuffstat

REC転送バッファの情報を表示します。

REC転送バッファ設定変更コマンド

swsrprecbuffset

REC転送バッファの設定を変更します。

12.3.1.1 複製ボリューム情報設定コマンド(swsrpsetvol

レプリケーション運用で使用する複製元/複製先ボリュームを設定します。本コマンドを実行することで指定した複製ボリュームを使ってレプリケーション運用を行うことを宣言します。

  1. 指定方法

    [Storageサーバで実施する場合]

    サーバ内レプリケーションの場合

    プログラムディレクトリ\bin\swsrpsetvol [-n] [-u] [-Xgroup Group-Name] Original-Volume-Name Replica-Volume-Name

    サーバ間レプリケーションの場合

    プログラムディレクトリ\bin\swsrpsetvol [-n] [-u] -o (ORG|REP|BOTH) [-Xgroup Group-Name] Original-Volume-Name Replica-Volume-Name

    [Storage管理サーバで実施する場合]

    サーバ内レプリケーションの場合

    プログラムディレクトリ\bin\swsrpsetvol -h Server-Name [-n] [-u] [-Xgroup Group-Name] Original-Volume-Name Replica-Volume-Name

    サーバ間レプリケーションの場合

    プログラムディレクトリ\bin\swsrpsetvol -h Server-Name [-n] [-u] -o (ORG|REP|BOTH) [-Xgroup Group-Name] Original-Volume-Name Replica-Volume-Name

  2. オプションの説明

    オプション

    説明

    -h

    レプリケーション運用を行うStorageサーバ名を指定します。本オプションはStorage管理サーバでのみ有効です。

    省略した場合は、コマンドを投入したStorageサーバが処理対象となります。

    -u

    コピー方向を指定します。

    本オプションを指定すると、複製元ボリュームから複製先ボリュームへの一方向コピーのみを行い、複製先ボリュームから複製元ボリュームへのコピーは禁止されます。

    本オプションを指定しない場合は、複製元/複製先ボリューム間の双方向のコピーが実施可能です。

    -o

    操作サーバを指定します。

    オペランドには以下のいずれかを指定します。

    ORG:複製元サーバを操作サーバに設定します。

    REP:複製先サーバを操作サーバに設定します。

    BOTH:複製元サーバと複製先サーバの両方を操作サーバに設定します。

    操作サーバに指定されなかったサーバでは、複製ボリュームに対して以下のコマンドのみが実行可能です。

    • 複製ボリューム情報表示コマンド

    • 運用状況表示コマンド

    • 複製解除コマンド(強制停止オプションが必要)

    オペランドにBOTHを指定した場合は、複製元サーバおよび複製先サーバのどちらでも全てのコマンドを実行できます。なお、BOTHオプションは両サーバのバージョンが11.0/V11.0L10以降の場合に使用することができます。

    本オプションは、サーバ間レプリケーションの場合のみ有効です。

    -n

    本オプションを指定しない場合、複製元/複製先ボリュームのサイズが異なる場合は、複製ボリューム情報の設定はできません。

    本オプションを指定することで、複製元/複製先ボリュームのボリュームサイズのチェックをしないことを指定します。異種OS間のレプリケーションなど、ボリュームサイズが一致しない場合に使用してください。

    複製元/複製先ボリュームのボリュームサイズが異なる場合のコピーは以下のように実施されます。

    コピー開始アドレスは、複製先ボリュームの先頭セクタです。

    コピーデータサイズは、小さい方のボリュームサイズです。

    -Xgroup

    グループに登録することを指定します。

    指定したグループが存在しない場合、新規にグループが作成されます。それ以外の場合は既存のグループに指定した複製元/複製先ボリュームを追加します。

    グループ名に使用できる文字は半角の英数字、-(マイナス)、_(アンダスコア)、#、.(ピリオド)です。また、先頭は半角英数字である必要があります。文字数は、64文字までです。

  3. オペランドの説明

    オペランド

    説明

    Original-Volume-Name

    複製元ボリューム名を指定します。他サーバのボリューム名は、「ボリューム名@Storageサーバ名」の形式で指定します。

    ボリューム名にはAdvancedCopy Managerデバイス名を指定します。

    Replica-Volume-Name

    複製先ボリューム名を指定します。他サーバのボリューム名は、「ボリューム名@Storageサーバ名」の形式で指定します。

    ボリューム名にはAdvancedCopy Managerデバイス名を指定します。

  4. 終了ステータス

    =0:正常終了
    >0:異常終了

  5. 実行例

    Storageサーバ:SRC-SVのボリュームg1d1p1を複製元ボリューム、Storageサーバ:TARG-SVのボリューム:g2d1p1を複製先ボリュームとして複製ボリューム情報を設定します。また、コピー方向を一方向コピー、操作サーバを複製元サーバ(SRC-SV)とします。以下の例は、SRC-SVから実行した場合の例です。

    C:\>C:\Win32app\AdvancedCopyManager\bin\swsrpsetvol -u -o ORG g1d1p1 g2d1p1@TARG-SV
    swsrpsetvol completed
    C:\>

    同じ設定をTARG-SVから行う場合は、以下のようになります(ボリューム名の指定に注意してください)。

    C:\>C:\Win32app\AdvancedCopyManager\bin\swsrpsetvol -u -o ORG g1d1p1@SRC-SV g2d1p1
    swsrpsetvol completed
    C:\>

次のような場合は、複製ボリューム情報の設定ができません。

ボリュームの物理情報(パーティションサイズ、ディスクアレイ装置の筐体情報)をOS管理ツール(ディスクアドミニストレータ等)やディスクアレイ装置が提供するGRmgr/ETERNUSmgrなどの機能を用いて変更した場合、変更したボリュームに関連する設定済みの複製ボリューム情報を以下の手順で再設定する必要があります。
  1. 複製ボリューム情報削除コマンド(swsrpdelvol)で複製ボリューム情報を削除します。

  2. 初期画面において、「全デバイスの情報取得/反映」を行います。または、Storage管理サーバにて、デバイス情報取得/反映コマンド(stgxfwcmsetdev)を実行します。

  3. 複製ボリューム情報設定コマンド(swsrpsetvol)で複製ボリューム情報を再設定します。

また、Windows 2000/Windows 2003のStorageサーバで新たにデバイス(ディスクアレイ装置以外の一般のデバイスも含みます)の追加・削除を行った場合は、AdvancedCopy Managerデバイス名とOS情報との対応表を更新するために、初期画面において「全デバイスの情報取得/反映」を行ってください。

複製作成後、複製先ボリュームをマウントまたはドライブ文字割り当てをして使用する場合は、複製先ボリュームのサイズは複製先ボリュームのサイズとバイト単位まで一致している必要があります。複製先ボリュームを使用しない場合(複製データが必要な際は、複製元ボリュームにいったんリストアした後、使用する場合など)は、複製先ボリュームのサイズは、複製元ボリュームのサイズより大きくても構いません。

次のような場合は、グループの設定ができません。

次のコマンドの実行中は、本コマンドは実行できません。

12.3.1.2 複製情報表示コマンド(swsrpvolinfo

複製ボリューム設定コマンドで登録した複製ボリューム情報を表示します。

  1. 指定方法

    [Storageサーバで実施する場合]

    プログラムディレクトリ\bin\swsrpvolinfo [-L] [Original-Volumue-Name]

    [Storage管理サーバで実施する場合]

    プログラムディレクトリ\bin\swsrpvolinfo -h Server-Name [-L] [Original-Volume-Name]

  2. オプションの説明

    オプション

    説明

    -h

    Storageサーバ名を指定します。

    本オプションはStorage管理サーバでのみ有効です。

    -L

    拡張形式で表示することを指定します。

    本オプション指定時に表示される項目については実行例の表を参照してください。

    なお、将来のバージョンにて提供される新機能に対応して、本オプション指定時に表示される項目が追加される可能性があります。

  3. オペランドの説明

    オペランド

    説明

    Original-Volume-Name

    複製元ボリューム名を指定します。他サーバのボリューム名は、「ボリューム名@Storageサーバ名」の形式で指定します。

    指定された複製元ボリュームに関する全ての複製ボリューム情報を表示します。本オペランドを省略した場合は、本コマンドを実行したStorageサーバに関する全ての複製ボリューム情報を表示します。

    ボリューム名にはAdvancedCopy Managerデバイス名を指定します。

  4. 終了ステータス

    =0:正常終了
    >0:異常終了

  5. 実行例

    Storage管理サーバからStorageサーバ:SRC-SVへ全複製ボリューム情報を表示するよう指示します。

    C:\>C:\Win32app\AdvancedCopyManager\bin\swsrpvolinfo -h SRC-SV
    Server Original-Volume Size        Replica-Volume Size        Copy          Op-Server
    SRC-SV g1d1p1@SRC-SV      4.0Gbyte g2d1p1@TARG-SV    4.0Gbyte uni-direction original
    SRC-SV g1d2p1@SRC-SV      4.0Gbyte g2d2p1@TARG-SV    5.0Gbyte bi-direction  original
    SRC-SV g1d3p1@SRC-SV      9.1Gbyte g2d3p1@TARG-SV    9.1Gbyte bi-direction  replica
    SRC-SV g1d4p1@SRC-SV      7.5Gbyte g2d4p1@TARG-SV    7.5Gbyte bi-direction  both 
    C:\>

    表示する内容は、次に示す通りです。

    タイトル

    説明

    Server

    Storageサーバ名を表示します。

    Original-Volume

    複製元ボリューム名を表示します。

    Size

    ボリュームサイズを表示します。

    Replica-Volume

    複製先ボリューム名を表示します。

    Copy

    コピー方向を表示します。

    uni-direction:複製元から複製先への一方向コピーのみ可能です。

    bi-direction:双方向コピーが可能です。

    Op-Server

    複製ボリューム(ペア)の操作サーバを表示します。

    original:複製元サーバが操作サーバです。

    replica:複製先サーバが操作サーバです。

    both:複製元サーバおよび複製先サーバが操作サーバです。

    Group

    [-Lオプション指定時のみ]

    グループ名を表示します。

    グループに登録されていない場合は“----”を表示します。

次のような場合は、複製ボリューム情報を表示できません。

次のコマンドの実行中は、本コマンドは実行できません。

12.3.1.3 複製ボリューム情報削除コマンド(swsrpdelvol

設定されている複製ボリューム情報を削除します。

削除する複製ボリュームでコピー処理が実行されている場合は、コピー処理を停止した後、本コマンドを実行してください。

  1. 指定方法

    [Storageサーバで実施する場合]

    プログラムディレクトリ\bin\swsrpdelvol [-e] [-d] Original-Volume-Name Replica-Volume-Name

    [Storage管理サーバで実施する場合]

    プログラムディレクトリ\bin\swsrpdelvol -h Server-Name [-e] [-d] Original-Volume-Name Replica-Volume-Name


  2. オプションの説明

    オプション

    説明

    -h

    Storageサーバ名を指定します。

    本オプションはStorage管理サーバでのみ有効です。

    -e

    緊急操作モードで動作します。

    アドバンスト・コピーの実行状態確認を行わずに複製ボリューム情報を削除することを指定します。このオプションは、アドバンスト・コピーが実行されていないことが明らかな場合のみ使用してください。

    -d

    サーバ間レプリケーションで、相手サーバとの通信を行わないことを指定します。

    本オプションを指定した場合、相手サーバと通信を行わず複製ボリューム情報の削除を行います。

    相手サーバの復旧が見込めない場合のみ使用してください。

    本オプションはサーバ間レプリケーションの場合のみ有効です。

    本オプションは非操作サーバでも使用できます。

  3. オペランドの説明

    オペランド

    説明

    Original-Volume-Name

    複製元ボリューム名を指定します。他サーバのボリューム名は、「ボリューム名@Storageサーバ名」の形式で指定します。

    ボリューム名にはAdvancedCopy Managerデバイス名を指定します。

    Replica-Volume-Name

    複製先ボリューム名を指定します。他サーバのボリューム名は、「ボリューム名@Storageサーバ名」の形式で指定します。

    ボリューム名にはAdvancedCopy Managerデバイス名を指定します。

  4. 終了ステータス

    =0:正常終了
    >0:異常終了

  5. 実行例

    Storageサーバ:SRC-SV上で複製ボリューム情報を削除します。

    C:\>C:\Win32app\AdvancedCopyManager\bin\swsrpdelvol g1d1p1 g2d1p1@TARG-SV
    swsrpdelvol completed
    C:\>

次のような場合は、複製ボリューム情報を削除できません。

次のコマンドの実行中は、本コマンドは実行できません。

12.3.1.4 REC転送バッファ情報表示コマンド(swsrprecbuffstat

RECをConsistencyモードで行うときに、ETERNUSが使用する転送バッファの情報を表示します。

  1. 指定方法

    [Storageサーバで実施する場合]

    プログラムディレクトリ\bin\swsrprecbuffstat [-Xaltpath] Volume-Name

    [Storage管理サーバで実施する場合]

    プログラムディレクトリ\bin\swsrprecbuffstat -h Server-Name [-Xaltpath] Volume-Name

  2. オプションの説明

    オプション

    説明

    -h

    Storageサーバ名を指定します。

    本オプションはStorage管理サーバでのみ有効です。

    -Xaltpath

    /dev/sfdsk/(クラス名)/dsk/(ボリューム名):(sdxinfoのDEVNAMの値)

  3. オペランドの説明

    オペランド

    説明

    Volume-Name

    複製ボリュームとして登録しているボリューム名を指定します。

    コマンドを実行するStorageサーバに接続されているボリュームのみ指定できます。

    ボリューム名にはAdvancedCopy Managerデバイス名を指定します。

  4. 終了ステータス

    =0:正常終了
    >0:異常終了

  5. 実行例

    Storageサーバ:Server1でサーバ内レプリケーションを行っている環境で、複製元ボリューム: g1d10p1@Server1、複製先ボリューム: g1d20p1@Server1のRECで利用される転送バッファの情報を表示します。

    C:\>C:\Win32app\AdvancedCopyManager\bin\swsrprecbuffstat g1d10p1@Server1
    BoxID = AAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAA
    ID Use  Rate RemoteBoxID
    1  SEND 12%  BBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBB
    C:\>C:\Win32app\AdvancedCopyManager\bin\swsrprecbuffstat g1d20p1@Server1
    BoxID = BBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBB
    ID Use  Rate RemoteBoxID
    1  RECV 0%   AAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAA
    C:\>

    Storageサーバ:Server1とStorageサーバ:Server2の間でサーバ間のレプリケーションを行っている環境で、複製元ボリューム: g1d10p1@Server1、複製先ボリューム: g1d30p1@Server2のRECで利用される転送バッファの情報を表示します。

    [Storageサーバ:Server1で実行]
    C:\>C:\Win32app\AdvancedCopyManager\bin\swsrprecbuffstat g1d10p1@Server1
    BoxID = AAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAA
    ID Use  Rate RemoteBoxID
    1  SEND 12%  BBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBB
    2  RECV 0%   BBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBB
    C:\>
    
    [Storageサーバ:Server2で実行]
    C:\>C:\Win32app\AdvancedCopyManager\bin\swsrprecbuffstat g1d30p1@Server2
    BoxID = BBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBB
    ID Use  Rate RemoteBoxID
    1  RECV 0%   AAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAA
    2  SEND 5%   AAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAA
    C:\>

    Storageサーバ:Server1とStorageサーバ:Server2の間でサーバ間のレプリケーションを行っている環境で、複製元ボリューム: g1d10p1@Server1が存在する筐体が、複数の筐体とのリモートコピーの設定が行われている場合。

    [Storageサーバ:Server1で実行]
    C:\>C:\Win32app\AdvancedCopyManager\bin\swsrprecbuffstat g1d10p1@Server1
    BoxID = AAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAA
    ID Use  Rate RemoteBoxID
    1  SEND 12%  BBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBB
    2  RECV 0%   BBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBB
    3  SEND 4%   CCCCCCCCCCCCCCCCCCCCCCCCCCCCCCCCCCCCCCCC
    4  RECV 0%   CCCCCCCCCCCCCCCCCCCCCCCCCCCCCCCCCCCCCCCC
    5  SEND 10%  DDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDD
    6  RECV 0%   EEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEE
    7  SEND 3%   FFFFFFFFFFFFFFFFFFFFFFFFFFFFFFFFFFFFFFFF
    8  SEND 5%   GGGGGGGGGGGGGGGGGGGGGGGGGGGGGGGGGGGGGGGG
    C:\>

    表示する内容は、次に示す通りです。

    タイトル

    説明

    BoxID

    コマンドを実行したサーバに接続されている筐体の筐体識別子を表示します。

    ID

    転送バッファのIDを表示します。

    Use

    転送バッファの属性(用途)を表示します。

    SEND : 送信用
    RECV : 受信用

    Rate

    転送バッファの使用率をパーセントで表示します。

    用途が送信用の場合 : 転送バッファの使用率をパーセントで表示します。非同期ConsistencyモードのRECを行っていない場合でも、"0%"になることはありません。

    用途が受信用の場合 : 常に"0%"を表示します。

    転送バッファが使用できない状態のときは、"----"を表示します。

    RemoteBoxID

    リモートコピーを行う筐体の筐体識別子を表示します。

表示される情報は、コマンドを実行したサーバの複製ボリュームが存在する筐体の情報だけです。
筐体間のレプリケーションをサーバ間で行っている場合、両筐体の転送バッファの情報を確認するためには、レプリケーションを行っている両サーバでコマンドを実行する必要があります。

REC転送バッファ設定変更には数十秒かかるため、変更直後はバッファが使用できない状態("Rate"欄が"----")となる場合があります。この場合は、1分程度経過してから再度実行してください。

次のコマンドの実行中は、本コマンドは実行できません。

12.3.1.5 REC転送バッファ設定変更コマンド(swsrprecbuffset

RECをConsistencyモードで行うときに、ETERNUSが使用する転送バッファの設定を変更します。

REC転送バッファの設定方法については『ETERNUSmgr ユーザガイド 設定/保守編』を参照してください。

  1. 指定方法

    [Storageサーバで実施する場合]

    プログラムディレクトリ\bin\swsrprecbuffset -Xbuffid buffer-id -Xbuffuse {SEND|RECV} [-Xaltpath] Volume-Name

    [Storage管理サーバで実施する場合]

    プログラムディレクトリ\bin\swsrprecbuffset -h Server-Name -Xbuffid buffer-id -Xbuffuse {SEND|RECV} [-Xaltpath] Volume-Name


  2. オプションの説明

    オプション

    説明

    -h

    Storageサーバ名を指定します。

    本オプションはStorage管理サーバでのみ有効です。

    -Xbuffid

    転送バッファのIDを指定します。

    -Xbuffuse

    転送バッファの用途を指定します。

    SEND : 送信用
    RECV : 受信用

    -Xaltpath

    /dev/sfdsk/(クラス名)/dsk/(ボリューム名):(sdxinfoのDEVNAMの値)

  3. オペランドの説明

    オペランド

    説明

    Volume-Name

    複製ボリュームとして登録しているボリューム名を指定します。

    コマンドを実行するStorageサーバに接続されているボリュームのみ指定できます。

    ボリューム名にはAdvancedCopy Managerデバイス名を指定します。

  4. 終了ステータス

    =0:正常終了
    >0:異常終了

  5. 実行例

    Storageサーバ:Server1でサーバ内レプリケーションを行っている環境で、複製元ボリューム:g1d10p1@Server1、複製先ボリューム:g1d20p1@Server1のRECで利用される転送バッファの属性を変更します。

    C:\>C:\Win32app\AdvancedCopyManager\bin\swsrprecbuffstat g1d10p1@Server1
    BoxID = AAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAA
    ID Use  Rate RemoteBoxID
    1  SEND 12%  BBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBB
    C:\>C:\Win32app\AdvancedCopyManager\bin\swsrpbuffset -Xbuffid 1 -Xbuffuse RECV g1d10p1@Server1
    swsrpbuffset completed
      C:\>C:\Win32app\AdvancedCopyManager\bin\swsrprecbuffstat g1d10p1@Server1
    BoxID = AAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAA
    ID Use  Rate RemoteBoxID
    1  RECV 0%   BBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBB
      C:\>C:\Win32app\AdvancedCopyManager\bin\swsrprecbuffstat g1d20p1@Server1
    BoxID = BBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBB
    ID Use  Rate RemoteBoxID
    1  RECV 0%   AAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAA
      C:\>C:\Win32app\AdvancedCopyManager\bin\swsrpbuffset -Xbuffid 1 -Xbuffuse SEND g1d20p1@Server1
    swsrpbuffset completed
      C:\>C:\Win32app\AdvancedCopyManager\bin\swsrprecbuffstat g1d20p1@Server1
    BoxID = BBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBB
    ID Use  Rate RemoteBoxID
    1  SEND 3%   AAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAA
    C:\>

    Storageサーバ:Server1とStorageサーバ:Server2の間でサーバ間のレプリケーションを行っている環境で、複製元ボリューム:g1d10p1@Server1の転送バッファの接続筐体を変更します。

    [Storageサーバ:Server1で実行]
    C:\>C:\Win32app\AdvancedCopyManager\bin\swsrprecbuffstat g1d10p1@Server1
    BoxID = AAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAA
    ID Use  Rate RemoteBoxID
    1  SEND 12%  BBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBB
    2  RECV 0%   BBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBB
     C:\>C:\Win32app\AdvancedCopyManager\bin\swsrpbuffset -Xbuffid 1 -Xbuffuse SEND g1d20p1@Server1
    swsrpbuffset completed
     C:\>C:\Win32app\AdvancedCopyManager\bin\swsrpbuffset -Xbuffid 2 -Xbuffuse RECV g1d20p1@Server1
    swsrpbuffset completed
    C:\>C:\Win32app\AdvancedCopyManager\bin\swsrprecbuffstat g1d20p1@Server1
    BoxID = AAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAA
    ID Use  Rate RemoteBoxID
     1  SEND 4%   BBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBB
     2  RECV 0%   BBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBB
    C:\>

事前にREC専用バッファの設定が行われている必要があります。
ACTIVEまたはERROR SUSPEND状態の非同期Consistencyモードのセッションが存在しない状態で実施してください。
変更できる情報は、コマンドを実行したサーバの複製ボリュームが存在する筐体の情報だけです。

バッファの設定変更には数十秒かかります。設定変更中は転送バッファが使用できない状態となるため、RECの操作は行わないでください。

次のコマンドの実行中は、本コマンドは実行できません。

12.3.2 運用系コマン

レプリケーション管理の運用系コマンドについて説明します。

レプリケーション管理の運用は、以下のコマンドで行います。

機能

コマンド名

説明

複製開始コマンド

swsrpstartsync

同期型レプリケーション機能時の複製を開始します。

複製作成コマンド

swsrpmake

スナップショット型および同期型レプリケーション機能時の複製を作成します。

運用状況表示コマンド

swsrpstat

レプリケーション運用の状況を表示します。

複製解除コマンド

swsrpcancel

スナップショット型および同期型レプリケーション機能時の複製処理をキャンセルします。

12.3.2.1 複製開始コマンド(swsrpstartsync

同期型レプリケーション処理(EC/RECによるディスク間のコピー)を開始します。

指定された複写先/複写元ボリュームの全面コピー(同期処理の開始)、または更新(差分)コピー(同期処理の再開)をします。運用の開始時、または、複製確立状態からの更新(差分)データの反映を行う場合に使用します。

  1. 指定方法

    [Storageサーバで実施する場合]

    プログラムディレクトリ\bin\swsrpstartsync [-y [ -a | -v ] | -k | -i ] [-g] [-m] [ -Xskip | -Xremain ] [-t] From-Volume-Name To-Volume-Name

    [Storage管理サーバで実施する場合]

    プログラムディレクトリ\bin\swsrpstartsync -h Server-Name [-y [ -a | -v ] | -k | -i ] [-g] [-m] [ -Xskip | -Xremain ] [-t] From-Volume-Name To-Volume-Name

    [Storageサーバで実施する場合:グループ指定]

    プログラムディレクトリ\bin\swsrpstartsync [-y [ -a | -v ] | -k | -i ] [-g] [-m] [ -Xskip | -Xremain ] [-t] [-Xreverse] -Xgroup Group-Name

    [Storage管理サーバで実施する場合:グループ指定]

    プログラムディレクトリ\bin\swsrpstartsync -h Server-Name [-y [ -a | -v ] | -k | -i ] [-g] [-m] [ -Xskip | -Xremain ] [-t] [-Xreverse] -Xgroup Group-Name

  2. オプションの説明

    オプション

    説明

    -h

    Storageサーバ名を指定します。

    Storage管理サーバ以外でこのオプションを指定することはできません。

    -y

    同期処理を同期Writeモードで開始することを指定します。本オプションは、筐体間のレプリケーションの全面コピー開始時のみ有効です。

    -y、-k、-iのいずれのオプションも指定しない場合は、非同期Writeモードになります。

    筐体内レプリケーションの同期処理は、常に同期Writeモードで実施されます。

    -a

    筐体間同期処理のSplitモードをAutomatic Splitモードで開始することを指定します。本オプションは、筐体間のレプリケーションの全面コピー開始時のみ有効です。

    -y オプションと同時に指定します。-yオプションのみを指定して、-a、-vのいずれのオプションも指定しない場合は、Automatic Splitモードになります。

    -v

    筐体間同期処理のSplitモードをManual Splitモードで開始することを指定します。本オプションは、筐体間のレプリケーションの全面コピー開始時のみ有効です。

    -y オプションと同時に指定します。-yオプションのみを指定して、-a、-vのいずれのオプションも指定しない場合は、Automatic Splitモードになります。

    Automatic Splitモードがサポートされていない筐体で、同期モード(-yオプション)を指定する場合、本オプションの指定が必須です。

    -k

    筐体間同期処理の転送モードをStackモードにすることを指定します。本オプションは、筐体間のレプリケーションの全面コピー開始時のみ有効です。

    -y、-k、-iのいずれのオプションも指定しない場合は、非同期Writeモードになります。

    -i

    筐体間同期処理の転送モードをConsistencyモードにすることを指定します。本オプションは、筐体間のレプリケーションの全面コピー開始時のみ有効です。

    -y、-k、-iのいずれのオプションも指定しない場合は、非同期Writeモードになります。

    -g

    筐体間同期処理のリカバリモードをManual Recoveryモードにすることを指定します。本オプションは、筐体間のレプリケーションの全面コピー開始時のみ有効です。

    本オプションを指定しない場合は、Automatic Recoveryモードになります。

    -m

    サーバ間レプリケーションの場合、非操作サーバとの通信処理を行わないことを指定します。本オプションを指定した場合、非操作サーバの複写先ボリュームに対するボリューム状態確認処理、前処理は行われません。

    本オプションは、サーバ間レプリケーション時のみ有効です。

    -t

    複写先ボリュームへの前処理を実行しないことを指定します。

    複写先ボリュームの前後処理をAdvancedCopy Managerでは実施せず、独自の前後処理をAdvancedCopy Managerコマンドの前後に組み込む場合や、複写先前後処理が不要であると判断できる場合(例:RAWデバイス上に構築されたデータベース)に限り、本オプションを使用してください。

    -Xgroup

    グループ単位で同期処理を開始することを指定します。

    -Xreverse

    逆方向(複製先から複製元の方向)にグループ単位の同期処理を開始することを指定します。

    -Xskip

    初期コピースキップ機能を使用して同期処理をサスペンド状態にすることを指定します。本オプションは、筐体間のレプリケーションの全面コピー開始時のみ有効です。

    -Xremain

    同期処理の再開時に、複製確立状態中にコピー先に対して行った更新データを有効にします。

    本オプションは、筐体間のレプリケーションの再開時のみ有効です。

    本オプションは、-Xskipオプション指定で同期処理を開始し、テープ媒体上のバックアップデータを複写先ボリュームにコピーした後に、複写元ボリュームの更新部分のみを複写先ボリュームに反映したい場合に使用します。

  3. オペランドの説明

    オペランド

    説明

    From-Volume-Name

    複写元ボリューム名を指定します。複製ボリューム情報設定コマンドで設定した複製元ボリューム、または、複製先ボリュームを指定します。

    ボリューム名にはAdvancedCopy Managerデバイス名を指定します。

    To-Volume-Name

    複写先ボリューム名を指定します。複製ボリューム情報設定コマンドで設定した複製元ボリューム、または、複製先ボリュームを指定します。

    ボリューム名にはAdvancedCopy Managerデバイス名を指定します。

  4. 終了ステータス

    =0:正常終了
    >0:異常終了

  5. 実行例

    Storage管理サーバからStorageサーバ:SRC-SVに対して、g1d1p1からg2d1p1@TARG-SVへの複製開始をします。

    C:\>C:\Win32app\AdvancedCopyManager\bin\swsrpstartsync -h SRC-SV g1d1p1 g2d1p1@TARG-SV
    FROM=g1d1p1@SRC-SV,TO=g2d1p1@TARG-SV swsrpstartsync completed
    C:\>

    グループGRP1の複製開始をします。

    C:\>C:\Win32app\AdvancedCopyManager\bin\swsrpstartsync -Xgroup GRP1
    GROUP=GRP1 swsrpstartsync completed
    C:\>

次のような場合は複製開始を実行する事ができません。

実行するレプリケーションが以下の条件のいずれかに該当する場合は、コマンドを実行する前に複写先ボリュームのドライブ文字解除またはアンマウントを実行してください。
上記の場合において、ドライブ文字解除やアンマウントを実行しない場合は、複製作成時の複写先ボリュームの後処理がエラーとなります。

SDXオブジェクト(SafeDISK)を複写先ボリュームとするレプリケーションは現在のところサポートされていません。したがって、複製元ボリューム、複製先ボリュームのどちらか一方がSDXオブジェクトの場合は、SDXオブジェクトから非SDXオブジェクトへのレプリケーションのみが利用可能です。
SDXオブジェクトへデータをコピーする際はCOPYコマンドを使用してください。

同期処理再開時に同期処理のモードを変更することはできません。
同期処理再開時は、-y,-a,-v,-k,-i,-gオプションは次のどちらかにする必要があります。

指定した複写元/複写先ボリュームの同期処理の状態により、本コマンドの処理内容が異なります。

同期処理の状態

処理

未実施状態

全面コピー開始

全面/差分コピー中状態

通報メッセージ(swsrp2401)を出力して正常終了

等価性維持状態

通報メッセージ(swsrp2401)を出力して正常終了

複製確立状態(一時停止状態)

差分コピー開始

複製開始を実行する前に、複写先ボリュームに対してレプリケーション前処理スクリプトを実行します。このスクリプトの内容については、カスタマイズすることが可能です。詳細については、本マニュアルの『レプリケーションの前後処理』を参照してください。また、-tオプションを使用することにより、前処理スクリプトを実施しないようにすることも可能です。

本コマンドでは、複写先ボリュームにアクセスしているプロセスを保護するために、複写先ボリュームを他のプロセスからアクセスできない状態にしてから複製開始を実行します。そのために、複写先ボリュームのロック、または、アンマウントを実行します。複写先ボリュームのロック、または、アンマウントができない以下のような場合は、本コマンドはエラーで終了します。
複製開始時に注意する点として、本マニュアルの『全般的な注意事項』をご理解ください。

-Xgroupオプションを使用している場合は、処理対象の複製ボリュームを順次処理しますが、処理の途中で異常が発生した場合は、その時点で処理を中断します。

次のコマンドの実行中は、本コマンドは実行できません。

12.3.2.2 複製作成コマンド(swsrpmake

同期処理(EC)が行われていない場合は、スナップショット処理(OPC)を起動して複製ボリュームを作成します。

同期処理が行われている場合は、等価性維持状態かどうかを確認し、等価性維持状態の場合は同期処理をサスペンドすることによって、複製ボリュームを作成します。同期処理がサスペンドされている状態を複製確立状態と呼びます。本コマンドを実行後、複製ボリューム(複写先ボリューム)へのアクセスが可能となります。

本コマンドでは、複製作成を行なう前にレプリケーション前後処理を実行します。レプリケーション前後処理の詳細については、本マニュアルの『レプリケーションの前後処理』を参照してください。

  1. 指定方法

    [Storageサーバで実施する場合]

    プログラムディレクトリ\bin\swsrpmake [-m] [-f | -Xflush] [-t] ([-j | -T | -Xconcur | -C])From-Volume-Name To-Volume-Name

    [Storage管理サーバで実施する場合]

    プログラムディレクトリ\bin\swsrpmake -h Server-Name [-m] [-f | -Xflush] [-t] ([-j | -T | -Xconcur | -C])From-Volume-Name To-Volume-Name

    [Storageサーバで実施する場合:グループ指定]

    プログラムディレクトリ\bin\swsrpmake [-m] [-f] [-t] ([ -j | -T | -Xconcur | -C]) [-Xreverse] -Xgroup Group-Name

    [Storage管理サーバで実施する場合:グループ指定]

    プログラムディレクトリ\bin\swsrpmake -h Server-Name [-m] [-f] [-t] ([ -j | -T | -Xconcur | -C]) [-Xreverse] -Xgroup Group-Name


  2. オプションの説明

    オプション

    説明

    -h

    Storageサーバ名を指定します。

    Storage管理サーバ以外でこのオプションを指定することはできません。

    -m

    サーバ間レプリケーションの場合、非操作サーバとの通信処理を行わないことを指定します。本オプションを指定した場合、非操作サーバのボリュームに対するボリューム状態確認処理、前後処理は行われません。

    本オプションは、サーバ間レプリケーション時のみ有効です。

    -f

    複写元ボリュームへの前後処理を実行しないことを指定します。

    複写元ボリュームの前後処理をAdvancedCopy Managerでは実施せず、独自の前後処理をAdvancedCopy Managerコマンドの前後に組み込む場合や、複写元前後処理が不要であると判断できる場合(例:RAWデバイス上に構築されたデータベース)に限り、本オプションを使用してください。

    -t

    複写先ボリュームへの前後処理を実行しないことを指定します。

    複写先ボリュームの前後処理をAdvancedCopy Managerでは実施せず、独自の前後処理をAdvancedCopy Managerコマンドの前後に組み込む場合や、複写先前後処理が不要であると判断できる場合(例:RAWデバイス上に構築されたデータベース)に限り、本オプションを使用してください。

    -Xflush

    複写元ボリュームのロックを実施する代わりに、複写元ボリュームのファイルシステムバッファのフラッシュを実施することを指定します。本オプションを指定する場合、複写元ボリュームに対する書き込み処理を事前に全て停止する必要があります(書き込み処理を停止しない状態で複製作成を実施した場合、複写元ボリュームのデータ内容は保証されません)。

    また、本オプションの代わりに複写元ボリュームロック動作指定ファイルのBufferFlushOnlyをonに指定することでファイルシステムバッファのフラッシュを実施することもできます(詳細は『複写元ボリュームロック動作指定ファイル』を参照してください)。

    -j

    筐体間の同期型レプリケーションにおいて、コピーの実行状態が「sync:全面コピー、または差分コピー中」もしくは「halt:ハードサスペンド状態」であってもコピー処理を強制的に一時停止(サスペンド)します。本オプションは、筐体間レプリケーションの場合のみ使用可能です。筐体間でない場合はエラーとなります。

    本オプションを指定した場合、複写先ボリュームのデータは保証されません。

    また、本オプションを指定した場合、複写元ボリュームへの前後処理および、複写先ボリュームへの前後処理は実行されません。

    -T

    差分スナップショット処理を起動することを指定します。

    同期処理が行われている場合は本オプションを指定することはできません。

    本オプションは筐体内レプリケーション、かつ、ディスクアレイ装置がQuickOPC機能をサポートしている場合のみ有効です。

    本オプションを指定しないスナップショット型レプリケーションの場合、通常のスナップショット処理(QuickOPC機能を利用しないOPC)が起動されます。差分スナップショットを利用したレプリケーション運用を行う場合は常に本オプションを指定する必要があります。

    -Xgroup

    グループ単位で複製の作成を行うことを指定します。

    -Xreverse

    逆方向(複製先から複製元の方向)にグループ単位の複製の作成を行うことを指定します。

    -Xconcur

    コンカレントサスペンド機能を使用して複製の作成を行うことを指定します。

    本オプションはGDS Snapshot連携の場合にはサポートされません。

    -m

    サーバ間レプリケーションの場合、非操作サーバとの通信処理を行わないことを指定します。本オプションを指定した場合、非操作サーバのボリュームに対するボリューム状態確認処理および、前後処理は行われません。

    本オプションは、サーバ間レプリケーション時のみ有効です。

    -C

    SnapOPCを起動することを指定します。

    本オプションは、筐体内レプリケーションかつディスクアレイ装置がSnapOPC機能をサポートしている場合だけ有効となります。

    SnapOPCを実行するためには、複写先ボリュームがスナップデータボリュームでなければなりません。

  3. オペランドの説明

    オペランド

    説明

    From-Volume-Name

    複写元ボリューム名を指定します。複製ボリューム情報設定コマンドで設定した複製元ボリューム、または、複製先ボリュームを指定します。

    ボリューム名にはAdvancedCopy Managerデバイス名を指定します。

    To-Volume-Name

    複写先ボリューム名を指定します。複製ボリューム情報設定コマンドで設定した複製元ボリューム、または、複製先ボリュームを指定します。

    ボリューム名にはAdvancedCopy Managerデバイス名を指定します。

    Server-Name

    Storageサーバ名を指定します。

  4. 終了ステータス

    =0:正常終了
    >0:異常終了

  5. 実行例

    Storage管理サーバからStorageサーバ:SRC-SVに対して、g1d1p1の複製をg2d1p1@TARG-SVに作成することを指示します。

    C:\>C:\Win32app\AdvancedCopyManager\bin\swsrpmake -h SRC-SV g1d1p1 g2d1p1@TARG-SV
    FROM=g1d1p1@SRC-SV,TO=g2d1p1@TARG-SV swsrpmake completed
    C:\>

    グループGRP1の複製を作成します。

    C:\>C:\Win32app\AdvancedCopyManager\bin\swsrpmake -Xgroup GRP1
    GROUP=GRP1 swsrpmake completed
    C:\>

次のような場合は複製を作成できません。

実行するレプリケーションが以下の条件のいずれかに該当する場合は、コマンドを実行する前に複写先ボリュームのドライブ文字解除またはアンマウントを実行してください。
上記の場合において、ドライブ文字解除やアンマウントを実行しない場合は、複製作成時の複写先ボリュームの後処理がエラーとなります。

SDXオブジェクト(SafeDISK)を複写先ボリュームとするレプリケーションは現在のところサポートされていません。したがって、複製元ボリューム、複製先ボリュームのどちらか一方がSDXオブジェクトの場合は、SDXオブジェクトから非SDXオブジェクトへのレプリケーションのみが利用可能です。
SDXオブジェクトへデータをコピーする際はCOPYコマンドを使用してください。

複製を作成する前に、複写元/複写先ボリュームに対して前処理を実行し(ただし、同期型レプリケーションの場合は後処理のみを実行)、複製を作成した後に、複写元/複写先ボリュームに対して後処理を実行します。この前後処理の内容については、カスタマイズすることが可能です。詳細については、本マニュアルの『レプリケーションの前後処理』を参照してください。また、-fや-tオプションを使用することにより、前後処理スクリプトを実施しないようにすることも可能です。

スナップショット処理の実行中に本コマンドを実行した場合は、実行中のコピーを停止し、新たにスナップショット処理を起動します。

本コマンドでは、データを保証するために、複写元ボリュームを他のプロセスからアクセスできない状態にしてから複製を作成します。そのために、複写元ボリュームのロック、または、アンマウントを実行します。複写元ボリュームのロック、または、アンマウントができない以下のような場合は、本コマンドはエラーで終了します。
ただし、上記の手順でもレプリケーションを完全に実行できない場合がありますので、当コマンドを投入するサーバ以外のサーバでは、複写元ボリュームが使用されない環境下で、レプリケーションを行う事をお勧めします。
複製作成時に注意する点として、本マニュアルの『全般的な注意事項』をご理解ください。

スナップショット型レプリケーションを実施する場合、本コマンドでは、複写先ボリュームにアクセスしているプロセスを保護するために、複写先ボリュームを他のプロセスからアクセスできない状態にしてから複製作成を実行します。そのために、複写先ボリュームのロック、または、アンマウントを実行します。複写先ボリュームのロック、または、アンマウントができない以下のような場合は、本コマンドはエラーで終了します。

-Xgroupオプションを使用している場合、処理対象の複製ボリュームの運用状態にスナップショット型レプリケーションと同期型レプリケーションが混在している場合は、複製作成を行わずに処理を中断します。
また、-Xgroupオプションを使用している場合は、処理対象の複製ボリュームを順次処理しますが、処理の途中で異常が発生した場合は、その時点で処理を中断します。

Snap Data Volumeに対して実行可能なのはSnapOPCだけです。OPC、QuickOPCを実行することはできません。
また、Snap Data Volumeからデータをリストアするときは、複製元ボリュームと複製先ボリューム(Snap Data Volume)との間にSnapOPCセッションが存在していなければなりません。

次のコマンドの実行中は、本コマンドは実行できません。

スナップショット処理の実行中に本コマンドを実行した場合は、新たにスナップショット処理を起動します。コピー動作の詳細については、以下の表を参照してください。

運用状態
(swsrpstat -Lの表示内容)

-Tオプションの指定

コピー動作

コピー未実施
(Statusが"----"かつTrkが"----")

なし

通常のスナップショット処理を起動(開始)します。

コピー未実施
(Statusが"----"かつTrkが"----")

あり

差分スナップショット処理を起動(開始)します。

スナップショット処理実行中
かつ
トラッキング未実施
(Statusが"snap"かつTrkが"off")

なし

実行中のコピーを停止し、新たに通常のスナップショット処理を起動(開始)します。

スナップショット処理実行中
かつ
トラッキング未実施
(Statusが"snap"かつTrkが"off")

あり

実行中のコピーを停止し、新たに差分スナップショット処理を起動(開始)します。

スナップショット処理実行中
かつ
トラッキング処理実行中
(Statusが"snap"かつTrkが"on")

なし

実行中のコピーを停止し、新たに通常のスナップショット処理を起動(開始)します。

スナップショット処理実行中
かつ
トラッキング処理実行中
(Statusが"snap"かつTrkが"on")

あり

差分スナップショット処理を起動(再開)します。

トラッキング処理実行中
(Statusが"----"かつTrkが"on")

なし

トラッキング処理を停止し、新たに通常のスナップショット処理を起動(開始)します。

トラッキング処理実行中
(Statusが"----"かつTrkが"on")

あり

差分スナップショット処理を起動(再開)します。


12.3.2.3 運用状況表示コマンド(swsrpstat

指定ボリュームの運用状況を表示します。ボリューム指定が省略された場合は全ての複製ボリュームについて運用状況を表示します。

  1. 指定方法

    [Storageサーバで実施する場合]

    プログラムディレクトリ\bin\swsrpstat [-L] [-E] [-H] [Original-Volume-Name]

    [Storage管理サーバで実施する場合]

    プログラムディレクトリ\bin\swsrpstat -h Server-Name [-L] [-E] [-H] [Original-Volume-Name]

    [Storageサーバで実施する場合:グループ指定]

    プログラムディレクトリ\bin\swsrpstat [-L] [-E] -Xgroup Group-Name

    [Storageサーバで実施する場合:グループ指定]

    プログラムディレクトリ\bin\swsrpstat -h Server-Name [-L] [-E] -Xgroup Group-Name

  2. オプションの説明

    オプション

    説明

    -h

    Storageサーバ名を指定します。

    Storage管理サーバ以外でこのオプションを指定することはできません。

    -L

    拡張形式で表示することを指定します。

    本オプション指定時に表示される項目については実行例の表を参照してください。

    なお、本オプション指定時に表示される項目は、今後のリリースで変更される可能性があります。

    -E

    逆方向(複製先から複製元)の運用状況のみを表示することを指定します。

    本オプションを指定しない場合、双方向のOPC物理コピーが動作しているときは常に順方向(複製元から複製先)の運用状況が表示されます。

    本オプションを指定した場合、順方向の運用状況を表示せず、逆方向の運用状況のみを表示します。

    本オプションは、順方向のQuickOPCセッションが存在している状態で逆方向のOPCを行う場合の運用状況の確認に使用することができます。

    -Xgroup

    グループ名を指定します。本オプションを指定した場合指定されたグループに関するすべての運用状況を表示します。

    -H

    RECがハードサスペンド(HALT)状態になった場合のStatus欄の表示方法を変更します。

    本オプションを指定した場合、全面コピー中または差分コピー中にハードサスペンドが発生した場合は“halt(sync)"、等価性維持状態中にハードサスペンドが発生した場合は“halt(equivalent)"と表示されます。

    なお、ROPCの場合は本オプションを指定してもハードサスペンド状態は従来のとおり“halt"と表示されます。

  3. オペランドの説明

    オペランド

    説明

    Original-Volume-Name

    複製元ボリューム名を指定します。他サーバのボリューム名は、「ボリューム名@Storageサーバ名」の形式で指定します。

    指定された複製元ボリュームに関する全ての運用状況を表示します。本オペランドを省略した場合は、本コマンドを実行したStorageサーバに関する全ての運用状況を表示します。

    ボリューム名にはAdvancedCopy Managerデバイス名を指定します。

    Server-Name

    Storageサーバ名を指定します。

  4. 終了ステータス

    =0:正常終了
    >0:異常終了

  5. 実行例

    Storage管理サーバからStorageサーバ:SRC-SVへ全レプリケーション運用状況を表示するよう指示します。

    C:\>C:\Win32app\AdvancedCopyManager\bin\swsrpstat -h SRC-SV 
    Server Original-Volume Replica-Volume Direction Status     Execute
    SRC-SV g1d1p3@SRC-SV   g2d1p1@TARG-SV regular   replicated ----
    SRC-SV g1d2p1@SRC-SV   g2d2p1@TARG-SV ----      ----       ----
    SRC-SV g1d3p1@SRC-SV   g2d3p1@TARG-SV reverse   snap       45%
    C:\>

    Storage管理サーバからStorageサーバ:SRC-SVへ全レプリケーション運用状況を表示するよう指示します(-Lオプションを指定した場合)。

    C:\>C:\Win32app\AdvancedCopyManager\binswsrpstat -h SRC-SV -L
    Server Original-Volume Replica-Volume Direction Status     Execute Trk  Update Rcv  Split Xfer
    SRC-SV g1d1p3@SRC-SV   g2d1p1@TARG-SV regular   replicated ----    ---- ----   auto ----  async
    SRC-SV g1d2p1@SRC-SV   g2d2p1@TARG-SV ----      ----       ----    on   6%     ---- ----  ----
    SRC-SV g1d3p1@SRC-SV   g2d3p1@TARG-SV reverse   snap       45%     off  ----   ---- ----  ----
    C:\>

    表示する内容は、次に示す通りです。

    タイトル

    説明

    Server

    Storageサーバ名を表示します。

    Original-Volume

    複製元ボリューム名を表示します。

    Replica-Volume

    複製先ボリューム名を表示します。

    Direction

    コピー方向を表示します。

    regular: 複製元から複製先へのコピー中です。

    reverse: 複製先から複製元へのコピー中です。

    ----:複製未実施です。

    Status

    実行状態を表示します。

    ---- : 複製未実施です。

    sync : 全面コピー、または差分コピー中です。

    equivalent : 等価性維持状態です。

    replicated : 複製確立状態です。

    copy-on-write : SnapOPC処理中です。

    failed : エラーサスペンド状態です。

    halt : ハードサスペンド状態です。

    halt(sync):ハードサスペンド状態です(RECの全面コピー/差分コピー中にハードサスペンド状態になりました)。

    halt(equivalent):ハードサスペンド状態です(RECの等価性維持状態中にハードサスペンド状態になりました)。

    snap : スナップショット処理中です。

    ????? :コピー状況の取得に失敗しました。

    Execute

    複製進行率をパーセントで表示します。複製未実施またはSnapOPC中の場合は“----"を表示します。

    Trk

    トラッキング処理の有無を表示します。

    on :トラッキング処理中です。

    off :トラッキング処理中ではありません。

    ----:スナップショット処理を行っていません。

    Update

    以下のいずれかに該当する場合、前回の複製作成後の更新済みデータ量をパーセンテージで表します。

    • Status欄が“----"かつTrk欄が“on"のとき(すなわち、トラッキング中かつ物理コピーが実施されていないとき)

    • Status欄が“copy-on-write”のとき(すなわちSnapOPCが実施されているとき)

    物理コピー中またはトラッキング中でないときは、“----"で表示します。

    Rcv

    筐体間同期処理のRecoveryモードを表示します。

    auto : Automatic Recoveryモードです。

    manual : Manual Recoveryモードです。

    ---- : 筐体間で同期型の複製(REC)を行っていません。

    Split

    筐体間同期処理のSplitモードを表示します。

    auto : Automatic Splitモードです。

    manual : Manual Splitモードです。

    ---- : 筐体間で同期形の複製(REC)を同期モードで行っていません。

    Xfer

    筐体間同期処理の転送モードを表示します。

    sync : 同期モードです。

    async : 非同期モードです。

    stack : Stackモードです。

    consist : Consistencyモードです。

    ---- : 筐体間で同期型の複製(REC)を行っていません。

実行状態("Status"欄に表示される状態)が以下の場合は必要に応じて対処を行って下さい。

Status表示

対処方法

failed

ハードウェアトラブルが考えられます。ハードウェアトラブルの原因を取り除いた後、複製解除コマンドを用いて運用を停止してください。

halt

筐体間レプリケーション運用中のハードウェアトラブルが考えられます。ハードウェアトラブルの原因を取り除いた後、複製解除コマンドを用いて複写運用を停止してください。

?????

コピー状況が取得できませんでした。再実行しても同様の結果になる場合はハードウェアトラブルが考えられます。ハードウェアトラブルの原因を取り除いた後、コマンドを再実行して下さい。

次のような場合は、運用状況を表示できません。

次のコマンドの実行中は、本コマンドは実行できません。

12.3.2.4 複製解除コマンド(swsrpcancel

指定された複製ボリュームのスナップショット処理(OPC)、同期処理(EC)を停止します。レプリケーション運用中に何らかの異常を検出した場合や、複製処理を停止したい場合に使用します。

  1. 指定方法

    [Storageサーバで実施する場合]

    プログラムディレクトリ\bin\swsrpcancel [-c] ([-f] [-t] [-m] [-b])|[-T] [-Xflush] From-Volume-Name To-Volume-Name

    [Storage管理サーバで実施する場合]

    プログラムディレクトリ\bin\swsrpcancel -h Server-Name [-c] ([-f] [-t] [-m] [-b])|[-T] [-Xflush] From-Volume-Name To-Volume-Name

    [Storageサーバで実施する場合:グループ指定]

    プログラムディレクトリ\bin\swsrpcancel [-c] ([-f] [-t] [-m] [-b])|[-T] [-Xreverse] -Xgroup Group-Name

    [Storage管理サーバで実施する場合:グループ指定]

    プログラムディレクトリ\bin\swsrpcancel -h Server-Name [-c] ([-f] [-t] [-m] [-b])|[-T] [-Xreverse] -Xgroup Group-Name

  2. オプションの説明

    オプション

    説明

    -h

    Storageサーバ名を指定します。

    Storage管理サーバ以外でこのオプションを指定することはできません。

    -c

    システムダウンなど操作サーバが使用不可能な場合、操作サーバでないサーバからコピー処理の強制停止を行うことを指定します。本オプションを使用した場合、前後処理を実施せずコピー処理を停止させます。

    そのため、本オプションを指定して複製解除を行った場合、複写先ボリュームがロックされている場合があります。swstvollockstatコマンドで確認し、ロックされている場合はswstvolunlockコマンドでロックを解除してください。

    本オプションは、操作サーバでは指定できません。

    -m

    サーバ間レプリケーションの場合、非操作サーバとの通信処理を行わないことを指定します。本オプションを指定した場合、非操作サーバのボリュームに対するボリューム状態確認処理、前後処理は行われません。

    本オプションは、サーバ間レプリケーション時のみ有効です。

    -f

    等価性維持状態の同期処理を停止する場合、複写元ボリュームへの前後処理を実行しないことを指定します。

    複写元ボリュームの前後処理をAdvancedCopy Managerでは実施せず、独自の前後処理をAdvancedCopy Managerコマンドの前後に組み込む場合や、複写元前後処理が不要であると判断できる場合(例:RAWデバイス上に構築されたデータベース)に限り、本オプションを使用してください。

    -t

    等価性維持状態の同期処理を停止する場合、複写先ボリュームへの後処理を実行しないことを指定します。

    複写先ボリュームの前後処理をAdvancedCopy Managerでは実施せず、独自の前後処理をAdvancedCopy Managerコマンドの前後に組み込む場合や、複写先前後処理が不要であると判断できる場合(例:RAWデバイス上に構築されたデータベース)に限り、本オプションを使用してください。

    -Xflush

    等価性維持状態の同期処理を停止する場合、複写元ボリュームのロックを実施する代わりに、複写元ボリュームのファイルシステムバッファのフラッシュを実施することを指定します。本オプションを指定する場合、複写元ボリュームに対する書き込み処理を事前に全て停止する必要があります。(書き込み処理を停止しない状態で複製作成を実施した場合、複写元ボリュームのデータ内容は保証されません。)

    また、本オプションの代わりに複写元ボリュームロック動作指定ファイルのBufferFlushOnlyをonに指定することでファイルシステムバッファのフラッシュを実施することもできます。(詳細は『複写元ボリュームロック動作指定ファイル』を参照してください。)

    -b

    HALT状態の筐体間コピー処理を停止することを指定します。

    サーバ内レプリケーションの場合、両筐体に対して筐体間コピー停止処理を行います。

    サーバ間レプリケーションの場合、本コマンドを実行したサーバに接続されている筐体にのみ、コピー停止処理を行います。

    コピー処理がHALT状態で、その復旧が見込めない場合にのみ使用してください。

    本オプションはコピー処理がHALT状態の時のみ使用できます。

    本オプションは非操作サーバでも使用できます。

    -Xgroupオプションと同時に指定した場合、グループ内のHALT状態のセッションのみコピー処理を停止します。

    -T

    差分スナップショットのトラッキング処理を停止することを指定します。

    本オプションを指定した場合、トラッキング処理のみが停止され、実行中のスナップショット処理(OPC物理コピー)は停止されません。スナップショット処理(OPC物理コピー)が完了している場合はOPCセッションが解除されます。

    本オプションは差分スナップショットのトラッキング処理中でない場合は使用できません。

    本オプションはSDXオブジェクトの論理ボリュームの場合は使用できません。

    -Xgroupオプションと同時に指定した場合、グループ内のトラッキング処理のみ停止します。

    -Xgroup

    グループ単位でコピー処理を停止することを指定します。

    -Xreverse

    逆方向(複製先から複製元の方向)に実施されているコピー処理を停止することを指定します。

  3. オペランドの説明

    オペランド

    説明

    From-Volume-Name

    複写元ボリューム名を指定します。複製ボリューム情報設定コマンドで設定した複製元ボリューム、または、複製先ボリュームを指定します。

    ボリューム名にはAdvancedCopy Managerデバイス名を指定します。

    To-Volume-Name

    複写先ボリューム名を指定します。複製ボリューム情報設定コマンドで設定した複製元ボリューム、または、複製先ボリュームを指定します。

    ボリューム名にはAdvancedCopy Managerデバイス名を指定します。

    Server-Name

    Storageサーバ名を指定します。

  4. 終了ステータス

    =0:正常終了
    >0:異常終了

  5. 実行例

    Storage管理サーバからStorageサーバ:SRC-SVに対して、g1d1p1からg2d1p1@TARG-SVへのコピー処理を停止することを指示します。

    C:\>C:\Win32app\AdvancedCopyManager\bin\swsrpcancel -h SRC-SV g1d1p1 g2d1p1@TARG-SV
    FROM=g1d1p1@SRC-SV,TO=g2d1p1@TARG-SV swsrpcancel completed
    C:\>

    グループGRP1のコピー処理を停止します。

    C:\>C:\Win32app\AdvancedCopyManager\bin\swsrpcancel -Xgroup GRP1
    GROUP=GRP1 swsrpcancel completed
    C:\>

サーバ内レプリケーションでbオプションを指定し実行した場合、どちらか一方の筐体のコピー停止処理に成功すれば本コマンドは正常終了します。

次のような場合はコピー処理を停止する事ができません。

指定したボリュームのボリューム情報はチェックしません(管理簿のボリューム情報と実際の物理情報との一致確認)。管理簿のボリューム情報を使用して無条件で運用を解除します。

指定した複写元ボリュームと複写先ボリュームの運用状態により以下のような処理となります。

運用状態

処理

逆方向コピー

処理を中断します。

未運用

処理を中断します。

全面/差分コピー中

同期処理を停止します。複写先ボリュームは使用できません。

等価性維持状態

同期処理を停止します。複写先ボリュームは複製として利用できます。

複製確立状態

同期処理を停止します。複写先ボリュームは複製として利用できます。

スナップショット処理中

スナップショット処理を停止します。複写先ボリュームは使用できません。


複写元/複写先ボリュームへの前後処理は、同期処理が等価性維持状態のときのみ実施されます。

次のような場合は、等価性維持状態の同期処理を停止できません。

-Xgroupオプションを使用している場合は、運用中の複製ボリュームについてのみ処理を行いますが、以下の場合は複製解除を行わずに処理を中断します。
また、-Xgroupオプションを使用している場合は、処理対象の複製ボリュームを順次処理しますが、処理の途中で異常が発生した場合は、その時点で処理を中断します。

次のコマンドの実行中は、本コマンドは実行できません。

-Tオプションを指定しない場合、複写元ボリュームと複写先ボリュームの運用状態により以下のような処理となります。

運用状態
(swsrpstat -Lの内容表示)

処理

逆方向コピー

処理を中断します。

未運用
(Statusが"----"かつTrkが"----")

処理を中断します。

全面/差分コピー中
(Statusが"sync")

同期処理を停止します。複写先ボリュームは使用できません。

等価性維持状態
(Statusが"equivalent")

同期処理を停止します。複写先ボリュームは複製として利用できます。

複製確立状態
(Statusが"replicated")

同期処理を停止します。複写先ボリュームは複製として利用できます。

スナップショット処理中
(Statusが"snap")

スナップショット処理を停止します。複写先ボリュームは使用できません。

トラッキング処理中の場合はトラッキング処理も停止します。

スナップショット処理完了状態
かつトラッキング処理中
(Statusが"----"かつTrkが"on")

トラッキング処理を停止します。複写先ボリュームは複製として利用できます。


-Tオプションを指定した場合、複写元ボリュームと複写先ボリュームの運用状態により以下のような処理となります。

運用状態
(swsrpstat -Lの内容表示)

処理

逆方向コピー

処理を中断します。

未運用
(Statusが"----"かつTrkが"----")

処理を中断します。

全面/差分コピー中
(Statusが"sync")

処理を中断します。

等価性維持状態
(Statusが"equivalent")

処理を中断します。

複製確立状態
(Statusが"replicated")

処理を中断します。

スナップショット処理中
かつトラッキング処理未実施
(Statusが"snap"かつTrkが"off")

処理を中断します。

スナップショット処理中
かつトラッキング処理中
(Statusが"snap"かつTrkが"on")

トラッキング処理のみを停止します。スナップショット処理(物理コピー)は継続されます。

複写先ボリュームは複製として利用できます。

スナップショット処理完了状態
かつトラッキング処理中
(Statusが"----"かつTrkが"on")

トラッキング処理を停止します。複写先ボリュームは複製として利用できます。

12.3.2.5 同期処理モード変更コマンド(swsrpchsync

筐体間同期処理の動作モード(転送モード、Recoveryモード、Splitモード)を変更します。

  1. 指定方法

    [Storageサーバで実施する場合]

    プログラムディレクトリ\bin\swsrpchsync [-F (Sync|Async|Stack|Consist)] [-R (Auto|Manual)] [-S (Auto|Manual)] From-Volume-Name To-Volume-Name

    [Storage管理サーバで実施する場合]

    プログラムディレクトリ\bin\swsrpchsync -h Server-Name [-F (Sync|Async|Stack|Consist)] [-R (Auto|Manual)] [-S (Auto|Manual)] From-Volume-Name To-Volume-Name

    [Storageサーバで実施する場合:グループ指定]

    プログラムディレクトリ\bin\swsrpchsync [-F (Sync|Async|Stack|Consist)] [-R (Auto|Manual)] [-S (Auto|Manual)] [-Xreverse] -Xgroup Group-Name

    [Storage管理サーバで実施する場合:グループ指定]

    プログラムディレクトリ\bin\swsrpchsync h Server-Name [-F (Sync|Async|Stack|Consist)] [-R (Auto|Manual)] [-S (Auto|Manual)] [-Xreverse] -Xgroup Group-Name

  2. オプションの説明

    オプション

    説明

    -h

    Storageサーバ名を指定します。

    Storage管理サーバ以外でこのオプションを指定することはできません。

    -F

    転送モードを変更します。

    オペランドには以下のいずれかを指定します。

    Sync : 同期モードに変更します。

    Async : 非同期(逐次転送)モードに変更します。

    Stack : Stackモードに変更します。

    Consist: Consistencyモードに変更します。

    本オプションを省略した場合は転送モードは変更されません。

    -Sオプションと同時に指定できるのは-F Syncオプションのみです。

    -F Syncオプションを指定して同期モード以外の転送モードから同期モードへ変更する際に、-Sオプションが指定されなかった場合のSplitモードは、Automatic Splitモードとなります。

    -R

    Recoveryモードを変更します。

    オペランドには以下のいずれかを指定します。

    Auto : Automatic Recoveryモードに変更します。

    Manual : Manual Recoveryモードに変更します。

    本オプションを省略した場合はRecoveryモードは変更されません。

    -S

    Splitモードを変更します。

    オペランドには以下のいずれかを指定します。

    Auto : Automatic Splitモードに変更します。

    Manual : Manual Splitモードに変更します。

    本オプションを省略した場合はSplitモードは変更されません。

    -F Syncを指定しない、かつ、現在の同期処理の転送モードが同期モードでない場合は、本オプションを指定することはできません。

    -Xgroup

    グループ単位の筐体間同期処理の動作モード(転送モード、Recoveryモード、Splitモード)を変更します。

    -Xreverse

    逆方向(複製先から複製元の方向)に実施されている同期処理の動作モードを変更することを指定します。

  3. オペランドの説明

    オペランド

    説明

    From-Volume-Name

    複写元ボリューム名を指定します。複製ボリューム情報設定コマンドで設定した複製元ボリューム、または、複製先ボリュームを指定します。

    To-Volume-Name

    複写先ボリューム名を指定します。複製ボリューム情報設定コマンドで設定した複製元ボリューム、または、複製先ボリュームを指定します。

    Server-Name

    Storageサーバ名を指定します。

  4. 終了ステータス

    = 0 : 正常終了

    > 0 : 異常終了

  5. 実行例

    Storage管理サーバからStorageサーバ:SRC-SVに対して、g1d2p1@SRC-SVとg2d2p1@TARG-SV間の筐体間同期処理の転送モードをConsistencyモードから非同期モードに変更することを指示します。

    C:\>C:\Win32app\AdvancedCopyManager\bin\swsrpstat -h SRC-SV -L g1d2p1@SRC-SV
    Server Original-Volume Replica-Volume Direction Status Execute Trk  Rcv  Split Xfer
    SRC-SV g1d2p1@SRC-SV   g2d2p1@TARG-SV regular   sync   99%     ---- auto ----  consist
    :
    C:\>C:\Win32app\AdvancedCopyManager\bin\swsrpchsync -h SRC-SV -F Async g1d2p1@SRC-SV g2d2p1@TARG-SV
    FROM=g1d2p1@SRC-SV, TO=g2d2p1@TARG-SV swsrpchsync completed
    :
    C:\>C:\Win32app\AdvancedCopyManager\bin\swsrpstat -h SRC-SV -L g1d2p1@SRC-SV
    Server Original-Volume Replica-Volume Direction Status     Execute Trk  Rcv  Split Xfer
    SRC-SV g1d2p1@SRC-SV   g2d2p1@TARG-SV regular   equivalent 100%    ---- auto ----  async
    C:\>

    グループGRP1の筐体間同期処理の転送モードをConsistencyモードから非同期モードに変更することを指示します。

    C:\>C:\Win32app\AdvancedCopyManager\bin\swsrpchsyncl -F Async -Xgroup GRP1
    GROUP=GRP1 swsrpchsync completed
    C:\>

次のような場合、筐体間同期処理の動作モードを変更することができません。

-Xgroupオプションを使用している場合は、処理対象の複製ボリュームの同期処理をすべて同じ動作モードに変更しますが、上記の条件にあてはまる複製ボリュームが1つでも存在する場合は、同期処理の動作モードを変更することはできません。
また、-Xgroupオプションを使用している場合は、処理対象の複製ボリュームを順次処理しますが、処理の途中で異常が発生した場合は、その時点で処理を中断します。

次のコマンドの実行中は、本コマンドは実行できません。

12.3.2.6 同期処理反転コマンド(swsrprevsync

サスペンド状態の筐体間同期処理(REC)のコピー方向を反転します。

本コマンドは、筐体内同期処理やSDXオブジェクトの論理ボリュームを操作する場合には使用することはできません。

  1. 指定方法

    [Storageサーバで実施する場合]

    プログラムディレクトリ\bin\swsrprevsync From-Volume-Name To-Volume-Name

    [Storage管理サーバで実施する場合]

    プログラムディレクトリ\bin\swsrprevsync -h Server-Name From-Volume-Name To-Volume-Name

    [Storageサーバで実施する場合:グループ指定]

    プログラムディレクトリ\bin\swsrprevsync [-Xreverse] -Xgroup Group-Name

    [Storage管理サーバで実施する場合:グループ指定]

    プログラムディレクトリ\bin\swsrprevsync -h Server-Name [-Xreverse] -Xgroup Group-Name


  2. オプションの説明

    オプション

    説明

    -h

    Storageサーバ名を指定します。

    Storage管理サーバ以外でこのオプションを指定することはできません。

    -Xgroup

    グループ単位の筐体間同期処理を反転します。

    -Xreverse

    逆方向(複製先から複製元の方向)に実施されている同期処理を反転することを指定します。

  3. オペランドの説明

    オペランド

    説明

    From-Volume-Name

    複写元ボリューム名(反転後の複写先となるボリューム名)を指定します。複製ボリューム情報設定コマンドで設定した複製元ボリューム、または、複製先ボリュームを指定します。

    To-Volume-Name

    複写先ボリューム名(反転後の複写元となるボリューム名)を指定します。複製ボリューム情報設定コマンドで設定した複製元ボリューム、または、複製先ボリュームを指定します。

    Server-Name

    Storageサーバ名を指定します。

  4. 終了ステータス

    = 0 : 正常終了

    > 0 : 異常終了

  5. 実行例

    Storage管理サーバからStorageサーバ:SRC-SVに対して、g1d2p1@SRC-SVとg2d2p1@TARG-SV間の筐体間同期処理のコピー方向を反転することを指示します。

    C:\>C:\Win32app\AdvancedCopyManager\bin\swsrpstat -h SRC-SV g1d2p1@SRC-SV
    Server Original-Volume Replica-Volume Direction  Status     Execute
    SRC-SV g1d2p1@SRC-SV   g2d2p1@TARG-SV reverse    replicated ----
    C:\>C:\Win32app\AdvancedCopyManager\bin\swsrprevsync g1d2p1@TARG-SV g2d2p1@SRC-SV 
    FROM=g1d2p1@SRC-SV,TO=g2d2p1@TARG-SV swsrprevsync completed
    C:\>C:\Win32app\AdvancedCopyManager\bin\swsrpstat g1d2p1@SRC-SV
    Server Original-Volume Replica-Volume Direction  Status     Execute
    SRC-SV g1d2p1@SRC-SV   g2d2p1@TARG-SV regular    replicated ----
    C:\>

    グループGRP1の筐体間同期処理を反転します。

    C:\>C:\Win32app\AdvancedCopyManager\bin\swsrprevsync -Xgroup GRP1
    GROUP=GRP1 swsrprevsync completed
    C:\>

次のような場合は同期処理を反転できません。

-Xgroupオプションを使用している場合は、処理対象の複製ボリュームの同期処理をすべて反転しますが、上記の条件にあてはまる複製ボリュームが1つでも存在する場合は、同期処理を反転することはできません。
また、-Xgroupオプションを使用している場合は、処理対象の複製ボリュームを順次処理しますが、処理の途中で異常が発生した場合は、その時点で処理を中断します。

-Xgroupオプションを使用している場合に、グループ内の既に反転済みのセッションに対しては処理を行いません。

次のコマンドの実行中は、本コマンドは実行できません。

12.3.3 保守系コマン

レプリケーション管理の保守系コマンドについて説明します。

レプリケーション管理には、以下の保守系コマンドがあります。

機能

コマンド名

説明

資源整合コマンド

swsrprecoverres

レプリケーション管理簿内の情報の整合性を復旧します。


12.3.3.1 資源整合コマンド(swsrprecoverres

システムダウンなどでレプリケーション管理情報の整合性が不完全となってしまった場合、整合性がとれるように復旧します。

  1. 指定方法

    [Storageサーバで実施する場合]

    プログラムディレクトリ\bin\swsrprecoverres [-r] [-p]

    [Storage管理サーバで実施する場合]

    プログラムディレクトリ\bin\swsrprecoverres -h Server-Name [-r] [-p]

  2. オペランドの説明

    オペランド

    説明

    -h

    Storageサーバ名を指定します。

    Storage管理サーバ以外でこのオプションを使用することはできません。

    -r

    レプリケーション管理簿の更新操作を行なう複製ボリューム情報設定コマンド、複製ボリューム情報削除コマンドが強制終了やシステムダウンなどにより不意に終了した場合や、レプリケーション管理簿が誤って削除されてしまった場合のような、レプリケーション管理簿の不正状態が発生した場合に指定します。

    本オプションが指定された場合、以下のようなレプリケーション管理簿の再作成処理が実施されます。

    Storage管理サーバのリポジトリ内にあるレプリケーション管理情報がStorageサーバにダウンロードされ、複製ボリューム情報が復元されます。

    ディスクアレイ装置に問い合わせ処理を行なうことによって、同期処理の実行情報が復元されます。

    -p

    未実施の後処理を実行しないことを指定します。複製作成コマンドのプロセスが強制終了、システムダウンなどにより不意に終了した場合に使用できます。

  3. 終了ステータス

    =0:正常終了
    >0:異常終了

  4. 実行例

    資源整合を行います。

    C:\>C:\Win32app\AdvancedCopyManager\bin\swsrprecoverres
    swsrprecoverres completed
    C:\>

次のような場合は資源整合処理ができません。

資源情報の整合性復旧は本コマンドを実施したStorageサーバに対してのみ行われます。サーバ間レプリケーションに関する処理の実行中に資源不整合が発生した場合は、処理を実行したStorageサーバおよび通信先となるStorageサーバの双方で本コマンドを実施する必要があります。

次のコマンドが実行しているときは、本コマンドを実行することができません。

12.4 セットアップのコマン

本章では、セットアップのコマンドによる操作について説明します。

12.4.1 Webサーバ設定/設定解除コマンド(alias

Webサーバ(IIS)に対して、AdvancedCopy ManagerのGUI画面を使用するために必要となる仮想ディレクトリの設定または設定解除を行う場合に使用します。

本コマンドは、Storage管理サーバで実行する必要があります。以下の場合に使用します。

なお、このコマンドで設定および設定解除を行う仮想ディレクトリを以下に示します。

仮想ディレクトリ

ディレクトリ名

仮想ディレクトリのプロパティ

swstorage

プログラムディレクトリ\inet\wwwroot

「読み取り」付加

swstorage-j

プログラムディレクトリ\java

「読み取り」付加

swstorage-cgi

プログラムディレクトリ\inet\cgi

「実行権」付加(CGIが格納されています)

swstorage-d

環境設定ディレクトリ\etc\data

「読み取り」付加


上記仮想ディレクトリ名が既に存在した場合、AdvancedCopy Managerで使用できるように設定を変更します。

  1. 指定方法

    プログラムディレクトリ\bin\alias [-u]

  2. オプションの説明

    オプション

    説明

    なし

    Webサーバへの設定を行います。

    -u

    Webサーバへの設定の解除を行います。

  3. 終了ステータス

    =0:正常終了
    >0:異常終了

  4. 実行例

    Webサーバへの設定を行います。

    C:\>C:\Win32app\AdvancedCopyManager\bin\alias
    Info:AdvancedCopy Manager Web server setup start.
    Info:AdvancedCopy Manager Web server setup completed.
    C:\>

    Webサーバへの設定の解除を行います。

    C:\>C:\Win32app\AdvancedCopyManager\bin\alias -u
    Info:AdvancedCopy Manager Web server unsetup start.
    Info:AdvancedCopy Manager Web server unsetup completed.
    C:\>

導入されているInternet Information Serviceのバージョンが6.0である場合は、本コマンドでWebサーバの設定を実施すると、以下の確認ダイアログが表示されます。CGIを実行可能にする場合には[はい]をクリックし、Webサーバの設定を行ってください。

本コマンドの注意事項は以下の通りです。

12.5 Exchange Serverコマン

本章では、Exchangeデータベースのバックアップ運用で使用するコマンドについて説明します。

Exchange Server連携コマンドは、AdministratorsグループおよびDomin Adminsグループに属しているユーザーで実行する必要があります。

コマンド実行時の動作環境

コマンドを実行する際に必要となる動作環境は下表の通りです。

コマンド名

AdvancedCopy Managerの動作環境

swsrpdbinfo_ex2k3

swsrpdevdisp_ex2k3

swsrpvssbackup_exchange

バックアップサーバのサービスが動作していなければならない。

swsrpvssrestore_exchange

バックアップサーバのサービスが動作していなければならない。

swsrpshadowadm_exchange

バックアップサーバのサービスが動作していなければならない(-copyオプションを指定する場合は除く)。

swsrpstat_exchange

swsrpshadowadm

eternus_provider

eternus_copyset

登録、削除を行う場合は、Storage管理サーバ、業務サーバ、バックアップサーバでAdvancedCopy Managerが動作している必要があります。

eternus_getolu

eternus_getins


クラスタ運用の場合

クラスタ運用におけるコマンドは、次の手順で実行します。
  1. 必要に応じて、環境変数SWSTGNODEに該当業務の論理ノード名を設定します。環境変数の設定方法は以下の通りです。

    set SWSTGNODE=論理ノード名
  2. コマンドを実行します。

    クラスタ運用におけるコマンドと、環境変数設定の要否およびコマンドを実行するノードは下表のとおりです。コマンドを実行する際の注意事項等は備考欄に記述しています。

コマンド

環境変数の要否

コマンド実行ノード

備考

swsrpdbinfo_ex2k3

必要

業務稼動ノード

Exchangeサーバで実行

swsrpdevdisp_ex2k3

必要

業務稼動ノード

Exchangeサーバで実行

swsrpvsssync_exchange

必要

業務稼動ノード

Exchangeサーバで実行

swsrpvssbackup_exchange

必要

業務稼動ノード

Exchangeサーバで実行

swsrpvssrestore_exchange

必要

業務稼動ノード

Exchangeサーバで実行

swsrpshadowadm_exchange

必要

業務稼動ノード

Exchangeサーバで実行

swsrpstat_exchange

必要

業務稼動ノード

Exchangeサーバで実行

swsrpshadowadm

バックアップサーバで実行

eternus_provider

業務稼動ノード

Exchangeサーバ/バックアップサーバで実行

eternus_copyset

業務稼動ノード

Exchangeサーバ/バックアップサーバで実行

eternus_getolu

バックアップサーバで実行

eternus_getins

バックアップサーバで実行

Exchange Serverコマンドでは、SnapOPC機能をサポートしません。

12.5.1 Exchange2003 データベース情報登録コマンド(swsrpdbinfo_ex2k3)

ストレージグループの情報の登録/削除を行います。

本コマンドは、Exchange Serverのバックアップ運用開始時、または、ストレージグループのファイル構成が変更された場合に実行します。本コマンドを実行すると、ストレージグループを構成する各ファイル(メールボックスストアとパブリックフォルダストアのデータベースファイル、トランザクションログファイル、チェックポイントファイル)とAdvancedCopy Managerデバイス名の情報が登録/削除されます。

  1. 指定方法

    [Exchangeデータベース情報を登録する場合]
    プログラムディレクトリ\bin\swsrpdbinfo_ex2k3  [-evs Virtual-Server-Name]
                                                  [-sgname Storage-Group-Name]
    [Exchangeデータベース情報を削除する場合]
    プログラムディレクトリ\bin\swsrpdbinfo_ex2k3 [-evs Virtual-Server-Name] -clean
  2. オプションの説明

    オプション

    説明

    -sgname

    ストレージグループ名を指定します。
    本オプションを省略すると全てのストレージグループ情報が登録されます。
    スペースを含むストレージグループ名は、二重引用符(“ ”)をつける必要があります。

    -clean

    Exchange Serverから削除されたストレージグループの情報を削除する場合に指定します。

    -evs

    MSCS運用を行っている場合、Exchange仮想サーバ(EVS)の名前を指定します。
    MSCS運用を行っていない場合は、指定の必要はありません。

  3. 終了ステータス

    =0:正常終了
    >0:異常終了

  4. 実行例

    ストレージグループFirstStorageGroupを登録します。

    C:\>C:\Win32App\AdvancedCopyManager\bin\swsrpdbinfo_ex2k3  -sgname FirstStorageGroup
    swsrpdbinfo_ex2k3 successfully completed
    C:\>

    不要なストレージグループ情報を削除します。

    C:\>C:\Win32App\AdvancedCopyManager\bin\swsrpdbinfo_ex2k3  -clean
    swsrpdbinfo_ex2k3 successfully completed
    C:\>

次のような場合は、データベース情報の登録ができません。

次のコマンドの実行中は、本コマンドを実行することができません。

12.5.2 Exchange2003 デバイス情報表示コマンド(swsrpdevdisp_ex2k3)

Exchangeデータベース情報登録コマンド(swsrpdbinfo_ex2k3)で登録した情報を表示します。ストレージグループを構成する各ファイル(メールボックスストアとパブリックフォルダストアのデータベースファイル、トランザクションログファイル、チェックポイントファイル)およびAdvancedCopy Managerデバイス名の情報が表示されます。

  1. 指定方法

    [特定のストレージグループの情報表示を行う場合]
    プログラムディレクトリ\bin\swsrpdevdisp_ex2k3 -sgname Storage-Group-Name
    [Exchangeに存在する全てのストレージグループの情報表示を行う場合]
    プログラムディレクトリ\bin\swsrpdevdisp_ex2k3 [-evs Virtual-Server-Name]
  2. オプションの説明

    オプション

    説明

    -sgname

    ストレージグループ名を指定します。
    本オプションを省略すると全てのストレージグループの情報が表示されます。
    スペースを含むストレージグループ名は、二重引用符(“ ”)をつける必要があります。

    -evs

    MSCS運用を行っている場合、Exchange仮想サーバ(EVS)の名前を指定します。
    MSCS運用を行っていない場合は、指定の必要はありません。

  3. 終了ステータス
    = 0 : 正常終了
    > 0 : 異常終了

  4. 実行例

    ストレージグループFirstStorageGroupのデバイス情報を表示します。

    C:\>C:\Win32app\AdvancedCopyManager\bin\swsrpdevdisp_ex2k3  -sgname  FirstStorageGroup
    Exchange Storage Group:FirstStorageGroup
      MailBoxStore:Mail1
        EDB:e:\Exchsrvr\mdbdata\priv1.edbAdvancedCopy Manager Device:g1d1p1
        STM:e:\Exchsrvr\mdbdata\priv1.stmAdvancedCopy Manager Device:g1d1p1
      PublicStore:Pub1
        EDB:e:\Exchsrvr\pdbdata\priv1.edbAdvancedCopy Manager Device:g1d1p1
        STM:e:\Exchsrvr\pdbdata\priv1.stmAdvancedCopy Manager Device:g1d1p1
      MailBoxStore:Mail2
        EDB:e:\Exchsrvr\mdbdata\priv2.edbAdvancedCopy Manager Device:g1d1p1
        STM:e:\Exchsrvr\mdbdata\priv2.stmAdvancedCopy Manager Device:g1d1p1
      PublicStore:Pub2
        EDB:e:\Exchsrvr\pdbdata\priv2.edbAdvancedCopy Manager Device:g1d1p1
        STM:e:\Exchsrvr\pdbdata\priv2.stmAdvancedCopy Manager Device:g1d1p1
      TransactionLog=f:\Exchsrvr\log\E00.logAdvancedCopy Manager Device:g1d2p1
      CheckPointFile=e:\Exchsrvr\chk\E00.chkAdvancedCopy Manager Device:g1d1p1

次のような場合は、デバイス情報を表示できません。

次のコマンドの実行中は、本コマンドを実行することができません。

12.5.3 Exchange VSS同期処理コマンド(swsrpvsssync_exchange)

ストレージグループの同期処理の操作を行います。

■同期処理の開始・再開

ストレージグループの同期処理を開始または再開します。同期型バックアップ運用の開始時または複製確立状態(サスペンド状態)からの更新(差分)データの反映を行う場合に使用します。

■同期処理の停止

ストレージグループの同期処理を停止します。同期処理に何らかの異常を検出した場合や、同期型バックアップ運用を停止する場合に使用します。

  1. 指定方法

    [同期処理の開始・再開を行う場合]
    プログラムディレクトリ\bin\swsrpvsssync_exchange start
                                                     [-evs Virtual-Server-Name]
                                                     -sgname Storage-Group-Name
                                                     [-copygrp Copyset-Group-Name]
    [同期処理の停止を行う場合]
    プログラムディレクトリ\bin\ swsrpvsssync_exchange  cancel
                                                      [-evs Virtual-Server-Name]
                                                      -sgname Storage-Group-Name
                                                      [-copygrp Copyset-Group-Name]

  2. オプションの説明

    オプション

    説明

    -sgname

    ストレージグループ名を指定します。

    -evs

    MSCS運用を行っている場合、Exchange仮想サーバ(EVS)の名前を指定します。
    MSCS運用を行っていない場合は、指定の必要はありません。

    -copygrp

    コピーセットグループ名を指定します。

    本オプションを省略した場合は、デフォルトのコピーセットグループ:“BkupGroup"が指定されたこととします。

  3. 終了ステータス
    = 0 : 正常終了
    > 0 : 異常終了

  4. 実行例

    MSCS運用のExchangeサーバ:VSVR上のストレージグループ:FirstStorageGroupの同期処理を開始します。

    C:\>set SWSTGNODE=nodeAGT
    C:\>C:\Win32app\AdvancedCopyManager\bin\swsrpshadowadm_exchange status -copy -evs VSVR -sgname FirstStorageGroup -copygrp BK1
    Type Group  Original-Disk  Replica-Disk   Status Execute Trk  Update
    EC   BK1    g1d1@EXCHG-SVR g1d11@BKUP-SVR ----   ----    ---- ----
    EC   BK1    g1d2@EXCHG-SVR g1d12@BKUP-SVR ----   ----    ---- ----
    C:\>C:\Win32app\AdvancedCopyManager\bin\swsrpvsssync_exchange start -evs VSVR -sgname FirstStorageGroup -copygrp BK1
    swsrpvsssync_exchange successfully completed
    C:\>C:\Win32App\AdvancedCopyManager\bin\swsrpshadowadm_exchange status -copy -evs VSVR -sgname FirstStorageGroup -copygrp BK1
    Type Group  Original-Disk  Replica-Disk   Status Execute Trk  Update
    EC   BK1    g1d1@EXCHG-SVR g1d11@BKUP-SVR sync   3%      ---- ----
    EC   BK1    g1d2@EXCHG-SVR g1d12@BKUP-SVR sync   1%      ---- ----
    C:\>

    MSCS運用のExchangeサーバ:VSVR上のストレージグループ:FirstStorageGroupの同期処理を停止します。

    C:\>set SWSTGNODE=nodeAGT
    C:\>C:\Win32App\AdvancedCopyManager\bin\swsrpshadowadm_exchange status -copy -evs VSVR -sgname FirstStorageGroup -copygrp BK1
    Type Group  Original-Disk  Replica-Disk   Status Execute Trk  Update
    EC   BK1    g1d1@EXCHG-SVR g1d11@BKUP-SVR suspend ----    ---- ----
    EC   BK1    g1d2@EXCHG-SVR g1d12@BKUP-SVR suspend ----    ---- ----
    C:\>C:\Win32App\AdvancedCopyManager\bin\swsrpvsssync_exchange cancel -evs VSVR -sgname FirstStorageGroup -copygrp BK1
    swsrpvsssync_exchange successfully completed
    C:\>C:\Win32App\AdvancedCopyManager\bin\swsrpshadowadm_exchange status -copy -evs VSVR -sgname FirstStorageGroup -copygrp BK1
    Type Group  Original-Disk  Replica-Disk   Status Execute Trk  Update
    EC   BK1    g1d1@EXCHG-SVR g1d11@BKUP-SVR ----    ----    ---- ----
    EC   BK1    g1d2@EXCHG-SVR g1d12@BKUP-SVR ----    ----    ---- ----
    C:\>

次のような場合は、バックアップを実行できません。

次のコマンドの実行中は、本コマンドを実行することができません。

ストレージグループのすべてのコピーセットに対して同期処理が実行されている場合に本コマンドを実行した場合は、通報メッセージ「swsrp4203 同期処理は既に実行されています。ストレージグループ名=[STORAGE-GROUP-NAME]」を出力して終了します(終了ステータスは正常終了)。

複数コピーセット構成のストレージグループに対する同期処理の操作中にエラーが発生した場合、本コマンドはその時点で処理を中断します。同期処理の操作を再実行するためには、エラーへの対処を行った後、本コマンドを再実行してください。

12.5.4 Exchange VSSバックアップ実行コマンド(swsrpvssbackup_exchange)

VSSと連携してストレージグループのオンラインバックアップを行います。

本コマンドでは、以下の処理を行っています。

  1. VSSと連携してOPCを使用することにより、ストレージグループのバックアップデータをバックアップサーバ上に作成します。

  2. ドライブ文字マップファイルにしたがって、ドライブ文字をバックアップボリュームに割り当てます。バックアップボリュームは、読み取り専用ボリュームとしてアクセスすることができます。

  3. バックアップデータに対してESEUTILを実行し、データ整合性の検証を行います。データ整合性に問題がない場合は、Exchangeにより不要ログの削除が行われます。

  4. リストア時に必要となるメタデータドキュメントをバックアップサーバの以下の場所に保存します。

    ファイル

    出力先

    ライタメタデータ
    ドキュメント

    [コピーセットグループ名が“BkupGroup"(デフォルト)の場合]

    環境設定ディレクトリ\etc\repl\data\exchange\<Exchangeサーバのストレージサーバ名>\metadoc\<ストレージグループ名>.wmd.xml

    [コピーセットグループ名が“BkupGroup"(デフォルト)以外の場合]

    環境設定ディレクトリ\etc\repl\data\exchange\<Exchangeサーバのストレージサーバ名>\metadoc\<ストレージグループ名>.<コピーセットグループ名>.wmd.xml

    バックアップ
    コンポーネント
    ドキュメント

    [コピーセットグループ名が“BkupGroup"(デフォルト)の場合]

    環境設定ディレクトリ\etc\repl\data\exchange\<Exchangeサーバのストレージサーバ名>\metadoc\<ストレージグループ名>.bcd.xml

    [コピーセットグループ名が“BkupGroup"(デフォルト)以外の場合]

    環境設定ディレクトリ\etc\repl\data\exchange\<Exchangeサーバのストレージサーバ名>\metadoc\<ストレージグループ名>.<コピーセットグループ名>.bcd.xml


  1. 指定方法

    プログラムディレクトリ\bin\swsrpvssbackup_exchange [-evs Virtual-Server-Name]
                                                       [-skipchk]
                                                       -sgname Storage-Group-Name
                                                       [-copygrp Copyset-Group-Name]
  2. オプションの説明

    オプション

    説明

    -sgname

    ストレージグループ名を指定します。
    スペースを含むストレージグループ名は、二重引用符(“ ”)をつける必要があります。

    -evs

    MSCS運用を行っている場合、Exchange仮想サーバ(EVS)の名前を指定します。
    MSCS運用を行っていない場合は、指定の必要はありません。

    -skipchk

    ESEUTILによるデータ整合性検証を行わない場合に指定します。

    -copygrp

    コピーセットグループ名を指定します。

    本オプションを省略した場合、コピーセットグループ名はデフォルトのコピーセットグループ:“BkupGroup"になります。

  3. 終了ステータス

    =0:正常終了
    >0:異常終了

  4. 実行例

    MSCS運用のExchangeサーバ:VSVR上のストレージグループ:FirstStorageGroupをバックアップします。

    C:\>set SWSTGNODE=nodeAGT
    C:\>C:\Win32App\AdvancedCopyManager\bin\swsrpvssbackup_exchange -evs VSVR -sgname FirstStorageGroup -copygrp BK1
    swsrpvssbackup_exchange successfully completed
    C:\>

次のような場合は、バックアップを実行できません。

-skipchkオプションを指定した場合

-skipchkオプションを使用してデータ整合性の検証を省略した場合、本コマンド終了後に手動でデータ整合性の検証を行ってください。データ整合性の検証方法については、以下の「サポート技術情報」(Microsoft Knowledge Base)を参照してください。
「Exchange Server 2003 のデータ バックアップとボリューム シャドウ コピー サービス」(「スナップショットの整合性チェックの方法」)
http://support.microsoft.com/default.aspx?scid=kb;ja;822896

コマンドを強制終了した場合

本コマンドをタスクマネージャ、Ctrl-C等で強制終了させた場合、Exchangeライタがバックアップ処理中のままになってしまうことがあります。このような場合、本コマンドを再実行すると以下のようなエラーが出力され、バックアップを実行することができません。
「swsrp4648 VSS処理でエラーが発生しました。処理フェーズ=[BACKUP] Creation of Shadow Copy Set、検出API=StartSnapshotSet、エラーコード=0x80042316」
この状態を復旧するためには、"Microsoft Exchange Information Store"サービスの再起動によって、Exchangeライタを初期化する必要があります。
なお、"Microsoft Exchange Information Store"サービスを再起動すると、Exchange Serverに接続しているクライアントが予期せぬ終了や接続の終了を起こす可能性があため、サービスの再起動を行う場合は、Exchangeの管理者と協議の上、実施してください。

次のコマンドの実行中は、本コマンドを実行することができません。

複数コピーセット構成のストレージグループを処理している間にエラーが発生した場合は、本コマンドはその時点で処理を中断します。同期型バックアップを行っていた場合は、サスペンドされた同期処理はExchange VSS同期処理コマンド(swsrpvsssync_exchange start)で再開する必要があります。

12.5.5 Exchange VSSリストア実行コマンド(swsrpvssrestore_exchange)

VSSと連携してストレージグループのリストアを行います。

VSSと連携する際に、バックアップサーバに保存されているライタメタデータドキュメントおよびバックアップコンポーネントドキュメントが使用されます。

オプションにより以下の2つのリストア方式を選択できます。

■Point-in-timeリストア(バックアップ時点へのリストア)

バックアップボリュームからストレージグループを構成する全ファイル(*.edb、*.stm、*.log、*.chk)をリストアすることにより、ストレージグループをバックアップ時点へ復旧します。バックアップ後に作成されたデータは、リストア後のデータベースには反映されません。

■ロールフォワードリストア(最新状態へのリストア)

バックアップボリュームからデータベースファイル(*.edb、*.stm)のみをリストアし、業務ボリューム上に存在するログファイルを使用してログ適用を行い、データベースを最新時点へ復旧します。

  1. 指定方法

    プログラムディレクトリ\bin\swsrpvssrestore_exchange [-evs Virtual-Server-Name]
                                                        (-point|-roll)
                                                        -sgname Storage-Group-Name
                                                        [-copygrp Copyset-Group-Name]

  2. オプションの説明

    オプション

    説明

    -sgname

    ストレージグループ名を指定します。
    スペースを含むストレージグループ名は、二重引用符(“ ”)をつける必要があります。

    -evs

    MSCS運用を行っている場合、Exchange仮想サーバ(EVS)の名前を指定します。
    MSCS運用を行っていない場合は、指定の必要はありません。

    -point

    Point-in-Time方式のリストアを行います。

    -roll

    ロールフォワード方式のリストアを行います。

    -copygrp

    コピーセットグループ名を指定する。
    本オプションを省略した場合、コピーセットグループ名はデフォルトのコピーセットグループ:“BkupGroup"になります。

  3. 終了ステータス
    =0:正常終了
    >0:異常終了

  4. 実行例

    MSCS運用のExchangeサーバ:VSVR上のストレージグループ:FirstStorageGroupのロールフォワードリストアを実行します。

    C:\>set SWSTGNODE=nodeAGT
    C:\> C:\Win32App\AdvancedCopyManager\bin\swsrpvssrestore_exchange -evs VSVR -roll -sgname FirstStorageGroup -copygrp GRP1
    swsrpvssrestore_exchange successfully completed
    C:\>

次のような場合は、リストアを実行できません。

次のコマンドを実行しているときは、本コマンドを実行することができません。

12.5.6 Exchange VSSシャドウコピー管理コマンド(swsrpshadowadm_exchange)

ストレージグループのシャドウコピーを管理します。

■シャドウコピーの状態表示

バックアップサーバのVSSからシャドウコピー状態、ハードウェアプロバイダからアドバンスト・コピー実行状態を取得して表示します。

■シャドウコピーの削除

バックアップサーバのVSSからシャドウコピーを削除します。

シャドウコピーの削除では以下の処理が行われます。

■QuickOPC停止機能

QuickOPC処理(物理コピーおよびトラッキング処理)を停止します。コピーセットグループのコピー種別がQOPCの場合だけ使用できます。

  1. 指定方法

    [シャドウコピーの状態表示を行う場合]
    プログラムディレクトリ\bin\swsrpshadowadm_exchange status
                                                       [-evs Virtual-Server-Name]
                                                       [-copy | -shadow]
                                                       -sgname Storage-Group-Name
                                                       [-copygrp Copyset-Group-Name]
    [シャドウコピーを削除する場合]
    プログラムディレクトリ\bin\swsrpshadowadm_exchange delete
                                                       [-evs Virtual-Server-Name]
                                                       -sgname Storage-Group-Name
                                                       [-copygrp Copyset-Group-Name]
    [QuickOPCを停止する場合]
    プログラムディレクトリ\bin\swsrpshadowadm_exchange stopqopc
                                                       [-evs Virtual-Server-Name]
                                                       -sgname Storage-Group-Name
                                                      [-copygrp Copyset-Group-Name]

  2. オプションの説明

    オプション

    説明

    -sgname

    ストレージグループ名を指定します。
    スペースを含むストレージグループ名は、二重引用符(“ ”)をつける必要があります。

    -evs

    MSCS運用を行っている場合、Exchange仮想サーバ(EVS)の名前を指定します。
    MSCS運用を行っていない場合は、指定の必要はありません。

    -shadow

    シャドウコピーの状態表示(status)で、シャドウコピーの状態のみを表示します。

    -copy

    シャドウコピーの状態表示(status)で、アドバンスト・コピーの実行状態のみを表示します。

    -copygrp

    コピーセットグループ名を指定する。
    本オプションを省略した場合、コピーセットグループ名はデフォルトのコピーセットグループ:“BkupGroup"になります。

  3. 終了ステータス

    =0:正常終了
    >0:異常終了

  4. 実行例

    MSCS運用のExchangeサーバ:VSVR上のストレージグループ:FirstStorageGroupのシャドウコピーの状態表示を行います。

    C:\>set SWSTGNODE=nodeAGT
    C:\> C:\Win32App\AdvancedCopyManager\bin\swsrpshadowadm_exchange status -evs VSVR -sgname FirstStorageGroup -copygrp BK1
    [Shadow Copy Status]
    Original-Volume                     Replica-Volume                      Latest-Creation-Time Snapshot-ID SnapshotSet-ID
    g1d1p1@EXCHG-SVR(\\?\Volume{XXXX}\) g1d11p1@BKUP-SVR(\\?\Volume{XXXX}\) 2005/06/23 03:23     {XXXX}      {XXXX}
    g1d2p1@EXCHG-SVR(\\?\Volume{XXXX}\) g1d12p1@BKUP-SVR(\\?\Volume{XXXX}\) 2005/06/23 03:23     {XXXX}      {XXXX}
    [AdvancedCopy Status]
    Type Group Original-Disk  Replica-Disk   Status Execute Trk  Update 
    QOPC BK1   g1d1@EXCHG-SVR g1d11@BKUP-SVR snap   88%     on   ----
    QOPC BK1   g1d2@EXCHG-SVR g1d12@BKUP-SVR snap   83%     on   ---- 
    C:\>

    MSCS運用のExchangeサーバ:VSVR上のストレージグループ:FirstStorageGroupのシャドウコピーの状態表示を行います(-shadowオプションを指定した場合)。

    C:\>set SWSTGNODE=nodeAGT
    C:\>C:\Win32App\AdvancedCopyManager\bin\swsrpshadowadm_exchange status -evs VSVR -shadow -sgname FirstStorageGroup -copygrp BK1
    Original-Volume                     Replica-Volume                      Latest-Creation-Time Snapshot-ID SnapshotSet-ID
    g1d1p1@EXCHG-SVR(\\?\Volume{XXXX}\) g1d11p1@BKUP-SVR(\\?\Volume{XXXX}\) 2005/06/23 03:23     {XXXX}      {XXXX}
    g1d2p1@EXCHG-SVR(\\?\Volume{XXXX}\) g1d12p1@BKUP-SVR(\\?\Volume{XXXX}\) 2005/06/23 03:23     {XXXX}      {XXXX}
    C:\>

    MSCS運用のExchangeサーバ:VSVR上のストレージグループ:FirstStorageGroupのシャドウコピーの状態表示を行います(-copyオプションを指定した場合)。

    C:\>set SWSTGNODE=nodeAGT
    C:\>C:\Win32App\AdvancedCopyManager\bin\swsrpshadowadm_exchange status -evs VSVR -copy -sgname FirstStorageGroup -copygrp BK1
    Type Group Original-Disk  Replica-Disk   Status Execute Trk  Update 
    EC   BK1   g1d1@EXCHG-SVR g1d11@BKUP-SVR sync   88%     ---- ----
    EC   BK1   g1d2@EXCHG-SVR g1d12@BKUP-SVR sync   83%     ---- ---- 
    C:\>

    表示する内容は、次に示す通りです。

    タイトル

    説明

    Original-Volume

    複製元ボリューム名を表示します。括弧内にはWindowsのボリューム名("\\?\Volume{GUID}\" という書式で表される一意のボリューム名)を表示します。

    Replica-Volume

    複製先ボリューム名を表示します。括弧内にはWindowsのボリューム名("\\?\Volume{GUID}\" という書式で表される一意のボリューム名)を表示します。シャドウコピーが存在しない場合は"----"が表示されます。

    Latest-Creation-Time

    最新のシャドウコピーの作成時刻を表示します。
    シャドウコピーが存在しない場合は"----"が表示されます。

    Snapshot-ID

    最新のシャドウコピーのシャドウコピーID(GUID)を表示します。
    シャドウコピーが存在しない場合は"----"が表示されます。

    SnapshotSet-ID

    最新のシャドウコピーのシャドウコピーID(GUID)を表示します。
    シャドウコピーが存在しない場合は"----"が表示されます。

    Type

    コピー種別を表示します。

    OPC:OPC
    QOPC:QuickOPC
    EC:EC/REC

    Group

    コピーセットグループ名を表示する。

    Original-Disk

    複製元ディスク(LUN)名を表示します。

    Replica-Disk

    複製先ディスク(LUN)名を表示します。

    Status

    複製元ディスクから複製先ディスクへのアドバンスト・コピーの実行状態を表示します。
    ---- : コピー未実施
    sync : 全面コピーまたは差分コピー中
    equivalent : 等価性維持状態
    suspend : サスペンド状態
    failed : エラーサスペンド状態
    halt(sync) : RECのハードサスペンド状態(RECの全面コピー中または差分コピー中に発生)
    halt(equivalent) : RECのハードサスペンド状態(RECの等価性維持状態中に発生)
    halt :ハードサスペンド状態
    snap : スナップショット処理中
    ????? :コピー状況の取得に失敗

    Execute

    コピー進行率をパーセントで表示します。
    コピー未実施の場合は"----"が表示されます。

    Trk

    トラッキング処理の有無を表示します。

    on : トラッキング処理中
    off : トラッキング処理中ではない
    ---- : スナップショット処理未実施

    Update

    Status欄が"----"かつTrk欄が"on"の場合(トラッキング中かつ物理コピーが実施されていない場合)、前回の複製作成後の更新済みデータ量をパーセンテージで表示します。

    物理コピー中またはトラッキング中でない場合は、"----"を表示します。

    MSCS運用のExchangeサーバ:VSVR上のストレージグループ:FirstStorageGroupのシャドウコピーを削除します。

    C:\> C:\Win32App\AdvancedCopyManager\bin\swsrpshadowadm_exchange delete -evs VSVR -sgname FirstStorageGroup -copygrp BK1
    swsrpshadowadm_exchange successfully completed
    C:\>

    MSCS運用のExchangeサーバ:VSVR上のストレージグループ:FirstStorageGroupのQuickOPCを停止します。

    C:\>set SWSTGNODE=nodeAGT
    C:\> C:\Win32App\AdvancedCopyManager\bin\swsrpshadowadm_exchange status -evs VSVR -sgname FirstStorageGroup -copygrp BK1
    [Shadow Copy Status]
    Original-Volume                     Replica-Volume                      Latest-Creation-Time Snapshot-ID SnapshotSet-ID
    g1d1p1@EXCHG-SVR(\\?\Volume{XXXX}\) g1d11p1@BKUP-SVR(\\?\Volume{XXXX}\) ----                 ----       ----
    g1d2p1@EXCHG-SVR(\\?\Volume{XXXX}\) g1d12p1@BKUP-SVR(\\?\Volume{XXXX}\) ----                 ----       ----
    [AdvancedCopy Status]
    Type Group Original-Disk  Replica-Disk   Status Execute Trk  Update
    QOPC BK1   g1d1@EXCHG-SVR g1d11@BKUP-SVR ----   ----    ---- ----
    QOPC BK1   g1d2@EXCHG-SVR g1d12@BKUP-SVR ----   ----    ---- ----
    C:\>

次のような場合は、本コマンドは異常終了します。

次のコマンドを実行しているときは、本コマンドを実行することができません。

12.5.7 Exchange運用状況表示コマンド(swsrpstat_exchange)

指定されたストレージグループの運用状況を表示します。

  1. 指定方法

    プログラムディレクトリ\bin\swsrpstat_exchange  [-Xdevmap Device-Map-File ]
                                                   -sgname Storage-Group-Name

  2. オプションの説明

    オプション

    説明

    -sgname

    ストレージグループ名を指定します。
    スペースを含むストレージグループ名は、二重引用符(“ ”)をつける必要があります。

    -Xdevmap

    ストレージグループの配置ボリュームとバックアップボリュームの組を記述した、デバイスマップファイル名を指定します。デバイスマップファイル名は絶対パスで指定してください。

    本オプションを省略した場合は、指定したストレージグループの全ての複製ボリュームに対する運用状況を表示します。

  3. 終了ステータス
    =0:正常終了
    >0:異常終了

  4. 実行例

    ストレージグループFirstStorageGroupの運用状況を表示します。業務ボリューム(ストレージグループ配置ボリューム)とバックアップボリュームの対応が記述された、デバイスマップファイルがK:\STG\DEV.mapであるとします。

    C:\> C:\Win32App\AdvancedCopyManager\bin\swsrpstat_exchange  -Xdevmap K:\STG\DEV.map  -sgname FirstStorgeGroup
    Server    Original-Volume  Replica-Volume   Direction Status     Execute
    EXCHG-SVR g1d1p1@EXCHG-SVR g1d11p1@BKUP-SVR regular   equivalent 100%
    EXCHG-SVR g1d2p1@EXCHG-SVR g1d12p1@BKUP-SVR regular   sync        83%
    C:\>

    表示される内容および注意事項は運用状況表示コマンド(swsrpstat)の章を参照してください。

実行状態("Status"欄に表示される状態)が以下の場合は必要に応じて対処を行って下さい。

Status表示

対処方法

failed

ハードウェアトラブルです。ハードウェアトラブルの原因を取り除いた後、複製解除コマンドを用いて運用を停止してください。

halt

筐体間レプリケーション運用中のハードウェアトラブルです。ハードウェアトラブルの原因を取り除いた後、複製解除コマンドを用いて運用を停止してください。

?????

コピー情報が取得できませんでした。再実行しても同様の結果になる場合はハードウェアトラブルです。ハードウェアトラブルの原因を取り除いた後、コマンドを再実行して下さい。

次のような場合は、運用状況を表示できません。

次のコマンドの実行中は、本コマンドは実行できません。

12.5.8 シャドウコピー管理コマンド(swsrpshadowadm)

シャドウコピーを管理します。

本コマンドはバックアップサーバ上で使用します。Exchangeサーバが停止している等の理由でバックアップサーバ上からシャドウコピーの内容確認やシャドウコピーの削除を行いたい場合に限って使用してください。通常のバックアップ運用では、本コマンドを使用する必要はありません。

■シャドウコピーの状態表示

バックアップサーバのVSSからシャドウコピー状態を取得して表示します。

■シャドウコピーの削除

バックアップサーバのVSSからシャドウコピーを削除します。

OPC物理コピーが実行されている場合は、ETERNUSプロバイダによってOPC物理コピーを停止します。

  1. 指定方法

    [シャドウコピーの状態表示を行う場合]
    プログラムディレクトリ\bin\swsrpshadowadm status
    [シャドウコピーを削除する場合]
    プログラムディレクトリ\bin\swsrpshadowadm delete (-id Snapshot-ID | -all)

  2. オプションの説明

    オプション

    説明

    -id

    指定したスナップショットIDをもつシャドウコピーを削除します。

    -all

    ETERNUSプロバイダによって作成されたシャドウコピーを全て削除します。

  3. 終了ステータス
    = 0 : 正常終了
    > 0 : 異常終了

  4. 実行例

    ストレージグループFirstStorageGroupのシャドウコピーの状態表示を行います。

    C:\>C:\Win32App\AdvancedCopyManager\bin\swsrpshadowadm status
    Original-Volume   Original-Machine Replica-Volume    Latest-Creation-Time Snapshot-ID SnapshotSet-ID
    \\?\Volume{XXXX}\ EXSVR-SV         \\?\Volume{XXXX}\ 2005/06/23 03:23     {XXXX}      {XXXX}
    \\?\Volume{XXXX}\ EXSVR-SV         \\?\Volume{XXXX}\ 2005/06/23 03:23     {XXXX}      {XXXX}
    C:\>

    表示する内容は、次に示す通りです。

    タイトル

    説明

    Original-Volume

    複製元ボリューム名を表示します。括弧内にはWindowsのボリューム名("\\?\Volume{GUID}\" という書式で表される一意のボリューム名)を表示します。

    Original-Machine

    複製元ボリュームが存在するマシン名(コンピュータ名)を表示します。

    Replica-Volume

    複製先ボリューム名を表示します。括弧内にはWindowsのボリューム名("\\?\Volume{GUID}\" という書式で表される一意のボリューム名)を表示します。

    Latest-Creation-Time

    最新のシャドウコピーの作成時刻を表示します。

    Snapshot-ID

    最新のシャドウコピーのシャドウコピーID(GUID)を表示します。

    SnapshotSet-ID

    最新のシャドウコピーのシャドウコピーID(GUID)を表示します。

    スナップショットID: {5928749d-60ea-11d7-ab2d-806d6172696f}をもつシャドウコピーを削除します。

    C:\>C:\Win32App\AdvancedCopyManager\bin\swsrpshadowadm delete -id {5928749d-60ea-11d7-ab2d-806d6172696f}
    swsrpshadowadm successfully completed
    C:\>

次のような場合は、本コマンドは異常終了します。

複数ボリューム構成のストレージグループの処理中にエラーが発生した場合、本コマンドはその時点で処理を中断します。エラーが発生するまでに開始された同期処理は停止されません。ストレージグループの同期処理開始を再実行するためには、エラーへの対処を行った後、本コマンドを再実行してください。

本コマンドでは、バックアップボリュームにアクセスしているプロセスを保護するために、バックアップボリュームを他のプロセスからアクセスできない状態にしてから複製開始を実行します。そのために、バックアップボリュームのロックを実行します。バックアップボリュームのロックができない以下のような場合は、本コマンドはエラーで終了します。

次のコマンドの実行中は、本コマンドを実行することができません。

12.5.9 プロバイダ登録/削除コマンド(eternus_provider)

ETERNUSプロバイダの登録/削除を行います。

  1. 指定方法

    プログラムディレクトリ\bin\eternus_provider install | uninstall

  2. オプションの説明

    オプション

    説明

    install

    ETERNUSプロバイダをVSSに登録します。

    uninstall

    ETERNUSプロバイダをVSSから削除します。

  3. 終了ステータス
    = 0 : 正常終了
    > 0 : 異常終了

  4. 実行例

    ETERNUSプロバイダをVSSに登録します。

    C:\>C:\Win32App\AdvancedCopyManager\bin\eternus_provider install
    eternus_provider install successfully completed.
    C:\>

    ETERNUSプロバイダをVSSから削除します。

    C:\>C:\Win32App\AdvancedCopyManager\bin\eternus_provider uninstall
    eternus_provider uninstall successfully completed.
    C:\>

「MS DTC サービス」が起動していない場合、当該コマンドはエラー終了します。「MS DTC サービス」が起動していることを確認し、コマンドを実行してください。
クラスタ運用の場合、「MS DTC サービス」を起動するリソースがクラスタシステムに登録されている必要があります。クラスタアドミニストレータで「分散トランザクションコーディネータ」のリソースが登録されているか確認してください。登録されていない場合は、クォーラムディスクが属しているクラスタサービスに「分散トランザクションコーディネータ」のリソースを作成し、オンラインにしてください。

12.5.10 コピーセット登録/削除/照会コマンド(eternus_copyset)

業務ディスクとバックアップディスクのコピーセット情報の登録/削除/照会を行います。

  1. 指定方法

    [登録]
    プログラムディレクトリ\bin\eternus_copyset -set -o dev-name@server-name -t dev-name@serever-name -c OPC | EC | QOPC [-g group-name]
    [削除]
    プログラムディレクトリ\bin\eternus_copyset -del -o dev-name@server-name [-t dev-name@serever-name]
    [照会]
    プログラムディレクトリ\bin\eternus_copyset -disp serever-name
  2. オプションの説明

    オプション

    説明

    -set

    コピーセット情報を登録します。

    -del

    コピーセット情報を削除します。

    -disp

    コピーセット情報を表示します。

    -o

    コピー元情報(業務ディスク、業務サーバ)

    -t

    コピー先情報(バックアップディスク、バックアップサーバ)

    削除(-delオプション)の場合、複数世代の運用では必須。

    -c

    コピー種別

    OPC:OPC

    EC:EC

    QOPC:QuickOPC

    -g

    グループ名

    複数世代運用の場合は必須。未指定(1世代運用)の場合は、“BkupGroup"(デフォルト)になります。

  3. オペランドの説明

    オペランド

    説明

    dev-name

    AdvancedCopy Managerで管理しているデバイス名の"gXdY"を指定します。

    server-name

    AdvancedCopy Managerに登録しているStorageサーバのサーバ名を指定します。

    group-name

    グループ名を指定します。

    コピー元情報(業務ディスク、業務サーバ)の中でユニークでなければなりません。

    10文字以下の半角英数字、_(アンダスコア)で指定します。

    大文字、小文字は区別しません。

  4. 終了ステータス
    = 0 : 正常終了
    > 0 : 異常終了

  5. 実行例

    コピーセット情報を登録します。

    C:\>C:\Win32app\AdvancedCopyManager\bin\eternus_copyset -set -o g1d87@server1 -t g1d27@bkupsrv1 -c QOPC -g Daily_1
    eternus_copyset set successfully completed.
    C:\>

    コピーセット情報を削除します。

    C:\>C:\Win32app\AdvancedCopyManager\bin\eternus_copyset -del -o g1d87@server1 -t g1d27@bkupsrv1 
    eternus_copyset delete successfully completed.
    C:\>

    コピーセット情報を表示します。

    C:\>C:\Win32app\AdvancedCopyManager\bin\eternus_copyset -disp server1 
    Type   Group-Name   Original-Disk   Target-Disk
    QOPC   Daily_1      g1d87@server1   g1d27@bkupsrv1
    QOPC   Daily_2      g1d87@server1   g1d28@bkupsrv1
    QOPC   Daily_1      g1d88@server1   g1d29@bkupsrv1
    QOPC   Daily_2      g1d88@server1   g1d30@bkupsrv1
     C:\>

    表示する内容は、次に示す通りです。

    タイトル

    説明

    Type

    コピー種別を表示します。

    Group-Name

    グループ名を表示します。

    Original-Disk

    業務ディスクを表示します。

    Target-Disk

    バックアップディスクを表示します。

登録、削除を行う場合は、Storage管理サーバ、業務サーバ、バックアップサーバでAdvancedCopy Managerが動作している必要があります。

削除処理を実行するときに、削除対象セットのセッションがある場合は、コピーセット情報の削除はできません。
コピー種別は、コピー元情報単位です。
複数のLUNでストレージグループを構成している場合、グループ名の整合性は運用で実施します。

Exchange VSSバックアップ実行コマンドを実行中の場合は、本コマンドを実行することはできません。

12.5.11 コピー先ディスク番号表示コマンド(eternus_getolu)

コピー先ディスクの物理ディスク番号とOLU番号を表示します。

  1. 指定方法

    プログラムディレクトリ\bin\eternus_getolu
  2. オプションの説明

    オプションはありません。

  3. 終了ステータス
    = 0 : 正常終了
    > 0 : 異常終了

  4. 実行例

    コピー先ディスクの物理ディスク番号とOLU番号を表示します。(g1d20@H200-S2の物理ディスク番号は3、OLU番号は20になります。)

    C:\>C:\Win32app\AdvancedCopyManager\bin\eternus_getolu
      PhysicalDrive = 3, OLU = 20, Target=g1d20@H200-S2
      PhysicalDrive = 4, OLU = 21, Target=g1d21@H200-S2
      PhysicalDrive = 5, OLU = 22, Target=g1d22@H200-S2
      PhysicalDrive = 6, OLU = 23, Target=g1d23@H200-S2
    C:\>

    表示する内容は、次に示す通りです。

    タイトル

    説明

    PhysicalDrive

    物理ディスク番号

    OLU

    OLU番号

    Target

    コピー先情報(バックアップディスク、バックアップサーバ)

本コマンドはバックアップサーバでのみ実行できます。
コピーセット情報として登録されていないディスクの情報は出力されません。
Exchange VSSバックアップ実行コマンドを実行中の場合は、本コマンドを実行することはできません。

12.5.12 デバイスインスタンスID表示コマンド(eternus_getins)

デバイスインスタンスIDを表示します。

  1. 指定方法

    プログラムディレクトリ\bin\eternus_getins
  2. オプションの説明

    オプションはありません。

  3. 終了ステータス
    = 0 : 正常終了
    > 0 : 異常終了

  4. 実行例

    デバイスインスタンスIDを表示します。

    C:\>C:\Win32app\AdvancedCopyManager\bin\eternus_getins
    MPIO\DISK&VEN_FUJITSU&PROD_E8000&REV_0000\1&7F6AC24&0&4538393053323041232323232020202020203641303030323330333033330000: FUJITSU E8000  Multi-Path Disk Device
    MPIO\DISK&VEN_FUJITSU&PROD_E8000&REV_0000\1&7F6AC24&0&4538393053323041232323232020202020203641303030323330333033330001: FUJITSU E8000  Multi-Path Disk Device
    MPIO\DISK&VEN_FUJITSU&PROD_E8000&REV_0000\1&7F6AC24&0&4538393053323041232323232020202020203641303030323330333033330002: FUJITSU E8000  Multi-Path Disk Device
    MPIO\DISK&VEN_FUJITSU&PROD_E8000&REV_0000\1&7F6AC24&0&4538393053323041232323232020202020203641303030323330333033330003: FUJITSU E8000  Multi-Path Disk Device
    MPIO\DISK&VEN_FUJITSU&PROD_E8000&REV_0000\1&7F6AC24&0&4538393053323041232323232020202020203641303030323330333033330004: FUJITSU E8000  Multi-Path Disk Device
    MPIO\DISK&VEN_FUJITSU&PROD_E8000&REV_0000\1&7F6AC24&0&4538393053323041232323232020202020203641303030323330333033330005: FUJITSU E8000  Multi-Path Disk Device
    MPIO\DISK&VEN_FUJITSU&PROD_E8000&REV_0000\1&7F6AC24&0&4538393053323041232323232020202020203641303030323330333033330006: FUJITSU E8000  Multi-Path Disk Device
    MPIO\DISK&VEN_FUJITSU&PROD_E8000&REV_0000\1&7F6AC24&0&4538393053323041232323232020202020203641303030323330333033330007: FUJITSU E8000  Multi-Path Disk Device
    SCSI\DISK&VEN_FUJITSU&PROD_E8000&REV_0000\4&1768284A&0&000  : FUJITSU E8000 SCSI Disk Device
    SCSI\DISK&VEN_FUJITSU&PROD_E8000&REV_0000\4&1768284A&0&001  : FUJITSU E8000 SCSI Disk Device
    SCSI\DISK&VEN_FUJITSU&PROD_E8000&REV_0000\4&1768284A&0&002  : FUJITSU E8000 SCSI Disk Device
    SCSI\DISK&VEN_FUJITSU&PROD_E8000&REV_0000\4&1768284A&0&003  : FUJITSU E8000 SCSI Disk Device
    SCSI\DISK&VEN_FUJITSU&PROD_E8000&REV_0000\4&1768284A&0&004  : FUJITSU E8000 SCSI Disk Device
    SCSI\DISK&VEN_FUJITSU&PROD_E8000&REV_0000\4&1768284A&0&005  : FUJITSU E8000 SCSI Disk Device
    SCSI\DISK&VEN_FUJITSU&PROD_E8000&REV_0000\4&1768284A&0&006  : FUJITSU E8000 SCSI Disk Device
    SCSI\DISK&VEN_FUJITSU&PROD_E8000&REV_0000\4&1768284A&0&007  : FUJITSU E8000 SCSI Disk Device
    SCSI\DISK&VEN_FUJITSU&PROD_E8000&REV_0000\4&33083241&0&000  : FUJITSU E8000 SCSI Disk Device
    SCSI\DISK&VEN_FUJITSU&PROD_E8000&REV_0000\4&33083241&0&001  : FUJITSU E8000 SCSI Disk Device
    SCSI\DISK&VEN_FUJITSU&PROD_E8000&REV_0000\4&33083241&0&002  : FUJITSU E8000 SCSI Disk Device
    SCSI\DISK&VEN_FUJITSU&PROD_E8000&REV_0000\4&33083241&0&003  : FUJITSU E8000 SCSI Disk Device
    SCSI\DISK&VEN_FUJITSU&PROD_E8000&REV_0000\4&33083241&0&004  : FUJITSU E8000 SCSI Disk Device
    SCSI\DISK&VEN_FUJITSU&PROD_E8000&REV_0000\4&33083241&0&005  : FUJITSU E8000 SCSI Disk Device
    SCSI\DISK&VEN_FUJITSU&PROD_E8000&REV_0000\4&33083241&0&006  : FUJITSU E8000 SCSI Disk Device
    SCSI\DISK&VEN_FUJITSU&PROD_E8000&REV_0000\4&33083241&0&007  : FUJITSU E8000 SCSI Disk Device
    SCSI\DISK&VEN_FUJITSU&PROD_MAN3184MC&REV_5207\4&86DF7E1&0&000: FUJITSU MAN3184MC SCSI Disk Device
    SCSI\DISK&VEN_FUJITSU&PROD_MAN3184MC&REV_5207\4&86DF7E1&0&010: FUJITSU MAN3184MC SCSI Disk Device
    26 matching device(s) found.
    
    C:\>

デバイスインスタンスIDに"FUJITSU"の文字列が含まれている情報のみ出力されます。
コピーセット情報として登録していないデバイスの情報も出力されます。
物理ディスク番号などは出力されません。
Exchange VSSバックアップ実行コマンドを実行中の場合は、本コマンドを実行することはできません。

12.5.13 状況照会コマンド(eternus_query

OPC/EC/QuickOPCの状況を表示します。

  1. 指定方法

    プログラムディレクトリ\bin\ eternus_query server-name
  2. オプションの説明

    オプションはありません。

  3. オペランドの説明

    オペランド

    説明

    server-name

    AdvancedCopy Managerに登録しているStorageサーバのサーバ名を指定します。

  4. 終了ステータス
    = 0 : 正常終了
    > 0 : 異常終了

  5. 実行例

    OPCの状況を表示します。

    C:\>C:\Win32app\AdvancedCopyManager\bin\eternus_query server1
    Type   Group-Name   Original-Disk   Target-Disk      Status       Execute   Trk   Update
    OPC    Daily_1      g1d87@server1   g1d27@bkupsrv1   snap             95%   off     ----
    OPC    Daily_1      g1d88@server1   g1d28@bkupsrv1   ----            ----   ---     ----
    C:\>

    ECの状況を表示します。

    C:\>C:\Win32app\AdvancedCopyManager\bin\eternus_query server1
    Type   Group-Name   Original-Disk   Target-Disk      Status       Execute   Trk   Update
    REC    Daily_1      g1d87@server1   g1d27@bkupsrv1   sync             95%   ---     ----
    REC    Daily_1      g1d88@server1   g1d28@bkupsrv1   equivalent      100%   ---     ----
    C:\>

    QuickOPCの状況を表示します。

    C:\>C:\Win32app\AdvancedCopyManager\bin\eternus_query server1
    Type   Group-Name   Original-Disk   Target-Disk      Status       Execute   Trk   Update
    QOPC   Daily_1      g1d87@server1   g1d27@bkupsrv1   sync             95%   on      ----
    QOPC   Daily_2      g1d87@server1   g1d31@bkupsrv1   ----            ----   on       12%
    QOPC   Daily_1      g1d88@server1   g1d28@bkupsrv1   sync             90%   on      ----
    QOPC   Daily_2      g1d88@server1   g1d32@bkupsrv1   ----            ----   on        5%
    C:\>

    表示する内容は、次に示す通りです。

    タイトル

    説明

    Type

    コピー種別を表示します。

    Group-Name

    グループ名を表示します。

    Original-Disk

    コピー元情報(業務ディスク、業務サーバ)を表示します。

    Target-Disk

    コピー先情報(バックアップディスク、バックアップサーバ)を表示します。

    Status

    複製元ディスクから複製先ディスクへのアドバンスト・コピーの実行状態を表示します。

    ---- : コピー未実施である。

    sync : 全面コピーまたは差分コピー中である。

    equivalent : 等価性維持状態である。

    suspend : サスペンド状態である。

    failed : エラーサスペンド状態である。

    halt(sync):RECのハードサスペンド状態である(RECの全面コピー中または差分コピー中に発生)。

    halt(equivalent):RECのハードサスペンド状態である(RECの等価性維持状態中に発生)。

    halt:ハードサスペンド状態である。

    snap : スナップショット処理中である。

    ????? :コピー状況の取得に失敗した。

    Execute

    OPC/EC/QuickOPCのコピー進捗状況を表示します。

    コピー中(syncまたはsnap)でない場合、“----"を表示します。

    等価性維持状態(equivalent)の場合は、“100%"を表示します。

    Trk

    トラッキング処理の有無を表示します。

    on:トラッキング処理中である。

    off:トラッキング処理中でない。

    ---:スナップショット処理を行っていない。

    Update

    Status欄が“----”かつTrk欄が“on”の場合(トラッキング中かつ物理コピーが実施されていない場合)、前回の複製作成後の更新済みデータ量をパーセンテージで表します。

    物理コピー中またはトラッキング中でない場合は、“----”で表示します。

本コマンドで状況照会できるデバイスは、プロバイダ管理ファイルに登録されているデバイスです。
本コマンドは業務サーバ、バックアップサーバの両方で実行できます。
Exchange VSSバックアップ実行コマンドを実行中の場合は、本コマンドを実行することはできません。

12.5.14 コピー停止コマンド(eternus_stopcopy

OPC/EC/QuickOPCを停止します。またECを一時停止します。

  1. 指定方法

    プログラムディレクトリ\bin\eternus_stopcopy -o dev-name@server-name -t dev-name@server-name stop|suspend [-f]
  2. オプションの説明

    オプション

    説明

    -o

    コピー元情報(業務ディスク、業務サーバ)を指定します。

    -t

    コピー先情報(業務ディスク、業務サーバ)を指定します。

    stop

    OPC/EC/QuickOPCを停止します。

    suspend

    ECを一時停止します。

    -f

    強制停止/強制一時停止を指定します。

  3. オペランドの説明

    オペランド

    説明

    dev-name

    AdvancedCopy Managerで管理しているデバイス名のgXdYを指定します。

    server-name

    AdvancedCopy Managerに登録しているStorageサーバのサーバ名を指定します。

  4. 終了ステータス
    = 0 : 正常終了
    > 0 : 異常終了

  5. 実行例

    C:\Win32app\AdvancedCopyManager\bin\eternus_stopcopy -o g1d87@server1 -t g1d27@bkupsrv1 stop
    eternus_stopcopy successfully completed.
    C:\>

本コマンドで停止または一時停止できるデバイスは、プロバイダ管理ファイルに登録されているデバイスです。
本コマンドは業務サーバ、バックアップサーバの両方で実行できます。
本コマンドは障害発生時に使用してください。
Exchange VSSバックアップ実行コマンドを実行中の場合は、本コマンドを実行することはできません。

12.6 SQL Serverコマン

SQL Serverデータベースのバックアップ、リストアを実施するコマンドについて説明します。SQL Server連携コマンドは、Administratorsグループに属しているユーザーで実行する必要があります。

バックアップ管理機能、レプリケーション管理機能で使用するコマンドが異なります。バックアップ管理機能を使用する場合は、『11.6.1 バックアップ管理機能のコマンド』を参照してください。レプリケーション管理機能を使用する場合は、『11.6.2 レプリケーション管理機能のコマンド』を参照してください。

コマンド実行時の動作環境

コマンドを実行する際に必要となる動作環境は下表の通りです。

コマンド名

AdvancedCopy Managerの動作環境

swstbackup_sqlsvr

EC運用の場合はStorageサーバのデーモン/サービスが動作していなければならない。

swstrestore_sqlsvr

swsrpbackup_sql

サーバ内レプリケーションかつEC運用の場合は、Storageサーバのデーモン/サービスが動作していなければならない。
サーバ間レプリケーションの場合は通信先Storageサーバのデーモン/サービスが動作していなければならない(-mオプション、-tオプションを指定する場合を除く)。

swsrprestore_sql

クラスタ運用の場合

クラスタ運用におけるコマンドは、次の手順で実行します。
  1. 必要に応じて、環境変数SWSTGNODEに該当業務の論理ノード名を設定します。環境変数の設定方法は以下の通りです。

    set SWSTGNODE=論理ノード名
  2. コマンドを実行します。

    クラスタ運用におけるコマンドと、環境変数設定の要否およびコマンドを実行するノードは下表のとおりです。コマンドを実行する際の注意事項等は備考欄に記述しています。

コマンド

環境変数の要否

コマンド実行ノード

備考

swstbackup_sqlsvr

必要

業務稼動ノード

swstrestore_sqlsvr

必要

業務稼動ノード

swsrpbackup_sql

必要

業務稼動ノード

swsrprestore_sql

必要

業務稼動ノード

SQL Serverコマンドでは、SnapOPC機能をサポートしません。

12.6.1 バックアップ管理機能のコマン 

バックアップ管理機能によるSQL Serverのバックアップ運用ではswstbackup_sqlsvrとswstrestore_sqlsvrを使用します。

12.6.1.1 SQL Serverバックアップ実行コマンド(swstbackup_sqlsvr)

SQL Server 2000のデータベースバックアップを行います。本コマンドは、SQL Server 2000と連携して、バックアップ実行コマンド(swstbackup)を実行することによって、対象データベースボリュームのデータをバックアップボリュームにコピーします。

同期処理開始コマンド(swststartsync)によって前もってバックアップ同期処理を行い、Suspend/Resume機能を使用して同期型高速バックアップを行う場合は、サスペンド指定でバックアップを実行し、バックアップ同期処理を一時停止します。

データベースのバックアップ履歴情報はSQL Server 2000のmsdbに記録されます。データベースボリュームのバックアップ履歴情報はAdvancedCopy Managerのバックアップ管理簿に記録されます。

  1. 指定方法

    プログラムディレクトリ\bin\swstbackup_sqlsvr [-Xserver Server-Name]
                                                 [-Xinstance Instance-Name]
                                                 [-Xdevmap Device-Map-File]
                                                 [-suspend|-T]
                                                 DB-Name-1 DB-Name-2…DB-Name-i
  2. オプションの説明

    オプション

    説明

    -Xserver

    MSCS運用の場合、接続するSQL Serverの仮想サーバ名を指定します。MSCS運用でない場合は、本オプションを指定する必要はありません。

    -Xinstance

    接続インスタンスを指定します。オペランドにはインスタンス名を指定します。このオプションを指定しない場合は、既定のインスタンスに接続します。

    -Xdevmap

    出力先バックアップボリュームを指定してバックアップを行うことを指定します。オペランドには、データベースボリュームと出力先バックアップボリュームの組を記述した、デバイスマップファイル名を指定します。このオプションを指定しない場合は、出力先バックアップボリュームは自動的に選択されます。デバイスマップファイル名は絶対パスで指定してください。

    -suspend

    Suspend/Resume機能を使用して同期型高速バックアップを行うことを指定します。

    -T

    差分スナップショット型高速バックアップを行うことを指定します。

    同期処理が行われている場合は本オプションを指定することはできません。

    本オプションは筐体内コピー、かつ、ディスクアレイ装置がQuickOPC機能をサポートしている場合のみ有効です。

    本オプションを指定しないスナップショット型高速バックアップの場合、従来のスナップショット処理(従来のOPC)が起動されます。差分スナップショットを利用したバックアップ運用を行う場合は常に本オプションを指定する必要があります。

  3. オペランドの説明

    オペランド

    説明

    DB-Name-1…DB-Name-i

    (i=1,2,...,64)

    データベース名を指定します。複数のデータベースを指定する場合はデータベース名を半角空白またはタブ文字で区切って指定してください。65個以上のデータベース名を指定することはできません。

  4. 終了ステータス

    =0:正常終了
    >0:異常終了

  5. 実行例

    仮想サーバVSERVER配下のデータベースDB01、DB02、DB03をバックアップします(AdvancedCopy Manager論理ノード名がnodeAGTであるとします)。

    C:\>set SWSTGNODE=nodeAGT
    C:\>C:\Win32App\AdvancedCopyManager\bin\swstbackup_sqlsvr -Xserver VSERVER DB01 DB02 DB03
    DB01 DB02 DB03 swstbackup_sqlsvr completed
    C:\>

    デバイスマップファイル(G:\STGADM\devmap.txt)で出力先バックアップボリュームを指定して、データベース(DB01、DB02、DB03)をバックアップします。

    C:\>set SWSTGNODE=nodeAGT
    C:\>C:\Win32App\AdvancedCopyManager\bin\swstbackup_sqlsvr -Xserver VSERVER -Xdevmap G:\STGADM\DEV.map DB01 DB02 DB03
    DB01 DB02 DB03 swstbackup_sqlsvr completed
    C:\>

本コマンドは、バックアップ実行コマンド(swstbackup)を使用してデータベースファイルが配置されたデータベースボリュームのバックアップを実施します。バックアップ実行コマンドでは、前処理によってデータベースボリュームをロックし、バックアップを実行した後に、後処理によってデータベースボリュームのロック解除を行います。SQL Serverのデータベースファイルが配置されている業務ボリュームは、SQL Serverが使用しているため、ロックを行うことができません。したがって、バックアップ用業務ボリュームロック動作指定ファイルを作成して、SQL Serverのデータベースファイルが配置されている業務ボリュームに対しては、ロックを行わず、ファイルシステムバッファのフラッシュのみを実施するように設定してください。設定方法については、本マニュアルの『バックアップ用業務ボリュームロック動作指定ファイルの作成』を参考にしてください。

次のような場合、バックアップを行うことはできません。

次のような場合,出力先バックアップボリュームを指定してバックアップを実行することはできません。

スナップショット処理の実行中に本コマンドを実行した場合は、実行中のコピーを停止し、新たにスナップショット処理を起動します。

本コマンドは、オペランドの指定により、複数のデータベースを同時にバックアップする機能を提供しています。1つのボリューム上に複数のデータベースが存在している場合のような、複数データベースの物理ファイルがボリューム上に混在して存在している場合は、本機能を使用してボリューム上に存在する全てのデータベースのバックアップを実施してください。
本コマンドを使用すると、バックアップ処理が完了するまで、オペランドに指定した全てのデータベースが凍結されます。そのため、データベースファイルが存在するボリュームがデータベースごとに独立している場合は、凍結時間をなるべく短くするために、データベースごとのバックアップを複数回行うようにしてください。

SDXオブジェクト(SafeDISK)をバックアップボリュームとするアドバンスト・コピーは現在のところサポートされていません。したがって、SDXオブジェクトのデータベースボリュームから非SDXオブジェクトのバックアップボリュームへのアドバンスト・コピーのみが利用可能です。
SDXオブジェクトへデータをリストアする際は以下の方法で実施してください。

バックアップ実行時のデータベースボリュームのデータ整合性処理はSQL Server 2000によって行われるため、通常のファイルシステムボリュームのような前後処理(ボリュームロック・ロック解除)は実行されません。

本コマンドが複数ボリューム構成のデータベースを処理している間にエラーが発生した場合、処理を中断します。同期処理によるバックアップを行っていた場合は、停止された同期処理は同期処理開始コマンド(swststartsync)で再開してください。

本コマンドが複数ボリューム構成のデータベースをバックアップ実行コマンド(swstbackup)によって処理している間にエラーが発生すると、AdvancedCopy Managerのバックアップ履歴情報が不揃いになる可能性があります。そのような不整合状態を解消するには、履歴情報削除コマンド(swsthistdel)を使用して不要な履歴情報を削除してください。

バックアップを実行する前に、既にバックアップポリシー設定コマンドで設定した保存世代数を満たすバックアップ履歴情報が存在する場合、バックアップ実行時にそのバックアップ履歴情報の中から一番古い情報を自動的に削除し、バックアップボリュームは空き状態になります。ただし、サスペンド指定バックアップの履歴情報の場合、バックアップボリュームとのサスペンド状態は解除されず、バックアップボリュームは使用中のままになります。

バックアップを実行する業務ボリュームと別の業務ボリュームとサスペンド中のバックアップボリュームを、デバイスマップファイルでバックアップ先として指定することはできません。

次のコマンドが実行しているときは、本コマンドを実行することができません。

スナップショット型バックアップを実施する場合、本コマンドでは、バックアップボリュームにアクセスしているプロセスを保護するために、バックアップボリュームを他のプロセスからアクセスできない状態にしてからバックアップを実行します。そのために、バックアップボリュームのロックを実行します。バックアップボリュームのロックができない以下のような場合は、本コマンドはエラーで終了します。

12.6.1.2 SQL Serverリストア実行コマンド(swstrestore_sqlsvr)

SQL Server 2000のデータベースリストアを実行します。リストア実行コマンド(swstrestore)を使ってデータベースファイルの復元を実施した後、本コマンドを投入してください。本コマンドは、復元したデータベースファイルよりデータベースの再作成を実施します。リカバリを実施する場合は、本コマンドを実行後、Enterprise ManagerまたはTransact-SQLを使用してログを適用してください。

  1. 指定方法

    プログラムディレクトリ\bin\swstrestore_sqlsvr [-Xserver Server-Name]
                                                  [-Xinstance Instance-Name]
                                                  [-Xnolog]
                                                  -Xmeta Meta-File-Name
                                                  DB-Name

  2. オプションの説明

    オプション

    説明

    -Xserver

    MSCS運用の場合、接続するSQL Serverの仮想サーバ名を指定します。MSCS運用でない場合は、本オプションを指定する必要はありません。

    -Xinstance

    接続インスタンスを指定します。オペランドにはインスタンス名を指定します。このオプションを指定しない場合は、規定のインスタンスに接続します。

    -Xnolog

    ログの適用をせず、バックアップ時点までDBを復元することを指定します。このオプションを指定しない場合、DBはバックアップ時点までリストアされますが、ログの適用を完了するまで使用することはできません。ログの適用はEnterprise ManagerまたはTransact-SQLを使用して実施してください。

    -Xmeta

    メタデータファイル名を指定します。絶対パスで指定してください。メタデータファイルは、ファイル識別番号(FILE_ID)1のファイルと同一のフォルダに「”DB名”.swst-dmp」という名前で保存されています。データベースファイルのファイル識別番号を確認するためには、Transact-SQL文「USE データベース名 EXEC SP_HELPFILE」を使用してください。

  3. オペランドの説明

    オペランド

    説明

    DB-Name

    データベース名を指定します。

  4. 終了ステータス

    =0:正常終了
    >0:異常終了

  5. 実行例

    データベース(DB01)をリストアします。既にswstrestoreによるファイル復元は完了しており、メタデータファイルがD:\SQLSVR\DB01.swst-dmpに存在するとします。

    C:\>set SWSTGNODE=nodeAGT
    C:\>C:\Win32\AdvancedCopyManager\bin\swstrestore_sqlsvr -Xserver VSERVER -Xmeta  D:\SQLSVR\DB01.swst-dmp DB01
    DB01 swstrestore_sqlsvr completed
    C:\>

次のような場合は、リストアを実行できません。

ログ適用の有無によって以下の2種類の復旧方式を選択できます。

12.6.2 レプリケーション管理機能のコマン 

レプリケーション管理機能によるSQL Serverのバックアップ運用ではswsrpbackup_sqlとswsrprestore_sqlを使用します。

12.6.2.1 SQL Serverバックアップ実行コマンド(swsrpbackup_sql)

SQL Server 2000のデータベースバックアップを行います。本コマンドは、SQL Server 2000と連携して、複製作成(swsrpmake)を実行することによって対象データベースボリュームのデータをバックアップボリュームにコピーします。データベースのバックアップ履歴情報はSQL Server 2000のmsdbに記録されます。

  1. 指定方法

    プログラムディレクトリ\bin\swsrpbackup_sql  [-Xserver Server-Name]
                                                [-Xinstance Instance-Name]
                                                -Xdevmap Device-Map-File
                                                [-m]
                                                [-t]
                                                [-T]
                                                DB-Name-1 DB-Name-2…DB-Name-i
  2. オプションの説明

    オプション

    説明

    -Xserver

    MSCS運用の場合、接続するSQL Serverの仮想サーバ名を指定します。MSCS運用の場合は、本オプションを指定する必要はありません。

    -Xinstance

    接続インスタンスを指定します。オペランドにはインスタンス名を指定します。このオプションを指定しない場合は、既定のインスタンスに接続します。

    -Xdevmap

    オペランドには、データベースボリュームとバックアップボリュームの組を記述した、デバイスマップファイル名を指定します。デバイスマップファイル名は絶対パスで指定してください。

    -m

    バックアップサーバ運用(サーバ間レプリケーション)の場合、バックアップサーバ(非操作サーバ)との通信処理を行わないことを指定します。本オプションを指定した場合、バックアップボリュームに対するボリューム状態確認処理、前後処理は行われません。

    本オプションは、バックアップサーバ運用時のみ有効です。

    -t

    バックアップボリューム(コピー先ボリューム)への前後処理を実行しないことを指定します。

    複写先ボリュームの前後処理をAdvancedCopy Managerでは実施せず、独自の前後処理をAdvancedCopy Managerコマンドの前後に組み込む場合に限り、本オプションを使用してください。

    -T

    差分スナップショット処理を起動することを指定します。

    同期処理が行われている場合は本オプションを指定することはできません。

    本オプションは筐体内レプリケーション、かつ、ディスクアレイ装置がQuickOPC機能をサポートしている場合のみ有効です。

    本オプションを指定しないスナップショット型レプリケーションの場合、通常のスナップショット処理(QuickOPC機能を利用しないOPC)が起動されます。差分スナップショットを利用したレプリケーション運用を行う場合は常に本オプションを指定する必要があります。

  3. オペランドの説明

    オペランド

    説明

    DB-Name-1…DB-Name-i

    (i=1,2,...,64)

    データベース名を指定します。複数のデータベースを指定する場合はデータベース名を半角空白またはタブ文字で区切って指定してください。65個以上のデータベース名を指定することはできません。

  4. 終了ステータス

    =0:正常終了
    >0:異常終了

  5. 実行例

    仮想サーバVSERVER配下のデータベースDB01、DB02、DB03をバックアップします(AdvancedCopy Manager論理ノード名がnodeAGT、デバイスマップファイルがG:\STG\devmap.txtであるとします)。

    C:\>set SWSTGNODE=nodeAGT
    C:\>C:\Win32App\AdvancedCopyManager\bin\swsrpbackup_sql -Xserver VSERVER -Xdevmap G:\STGADM\devmap.txt DB01 DB02 DB03
    DB01 DB02 DB03 swsrpbackup_sql completed
    C:\>

次のような場合は、バックアップを実行できません。

実行するバックアップが以下のいずれかに該当する場合は、コマンド実行前にバックアップボリュームのドライブ文字を外すか、アンマウント状態にしてください。
ドライブ文字解除状態、または、アンマウント状態にしないと、バックアップ時に、バックアップボリュームの後処理がエラーとなります。

スナップショット処理の実行中に本コマンドを実行した場合は、実行中のコピーを停止し、新たにスナップショット処理を起動します。

本コマンドは、オペランドの指定により、複数のデータベースを同時にバックアップする機能を提供しています。1つのボリューム上に複数のデータベースが存在している場合のような、複数データベースの物理ファイルがボリューム上に混在して存在している場合は、本機能を使用してボリューム上に存在する全てのデータベースのバックアップを実施してください。
本コマンドを使用すると、バックアップ処理が完了するまで、オペランドに指定した全てのデータベースが凍結されます。そのため、データベースファイルが存在するボリュームがデータベースごとに分かれている場合は、凍結時間をなるべく短くするために、データベースごとのバックアップを複数回行うようにしてください。

SDXオブジェクト(SafeDISK)をバックアップボリュームとするアドバンスト・コピーは現在のところサポートされていません。したがって、SDXオブジェクトのデータベースボリュームから非SDXオブジェクトのバックアップボリュームへのアドバンスト・コピーのみが利用可能です。
SDXオブジェクトへデータをリストアする際は以下の方法で実施してください。

バックアップ実行時のデータベースボリュームのデータ整合性処理はSQL Server 2000によって行われるため、通常のファイルシステムボリュームのような前後処理(ボリュームロック・ロック解除)は実行されません。

本コマンドが複数ボリューム構成のデータベースを処理している間にエラーが発生した場合、処理を中断します。同期処理によるバックアップを行っていた場合は、中断された同期処理は複製開始コマンド(swsrpstartsync)で再開してください。

スナップショット型バックアップを実施する場合、本コマンドでは、バックアップボリュームにアクセスしているプロセスを保護するために、バックアップボリュームを他のプロセスからアクセスできない状態にしてからバックアップを実行します。そのために、バックアップボリュームのロックを実行します。バックアップボリュームのロックができない以下のような場合は、本コマンドはエラーで終了します。

次のコマンドを実行しているときは、本コマンドを実行することができません。

12.6.2.2 SQL Serverリストア実行コマンド(swsrprestore_sql)

SQL Server 2000のデータベースリストアを実行します。複製作成コマンド(swsrpmake)を使ってデータベースファイルの復元を実施した後、本コマンドを投入してください。本コマンドは、復元したデータベースファイルよりデータベースの再作成を実施します。リカバリを実施する場合は、本コマンドを実行後、Enterprise ManagerまたはTransact-SQLを使用してログを適用してください。

  1. 指定方法

    プログラムディレクトリ\bin\swsrprestore_sql [-Xserver Server-Name]
                                                [-Xinstance Instance-Name]
                                                [-Xnolog]
                                                -Xmeta Meta-File-Name
                                                DB-Name

  2. オプションの説明

    オプション

    説明

    -Xserver

    MSCS運用の場合、接続するSQL Serverの仮想サーバ名を指定します。MSCS運用でない場合は、本オプションを指定する必要はありません。

    -Xinstance

    接続インスタンスを指定します。オペランドにはインスタンス名を指定します。このオプションを指定しない場合は、規定のインスタンスに接続します。

    -Xnolog

    ログの適用をせず、バックアップ時点までDBを復元することを指定します。このオプションを指定しない場合、DBはバックアップ時点までリストアされますが、ログの適用を完了するまで使用することはできません。ログの適用はEnterprise ManagerまたはTransact-SQLを使用して実施してください。

    -Xmeta

    メタデータファイル名を指定します。絶対パスで指定してください。メタデータファイルは、ファイル識別番号(FILE_ID)1のファイルと同一のフォルダに「”DB名”.swsrp-dmp」という名前で保存されています。データベースファイルのファイル識別番号を確認するためには、Transact-SQL文「USE データベース名 EXEC SP_HELPFILE」を使用してください。

  3. オペランドの説明

    オペランド

    説明

    DB-Name

    データベース名を指定します。

  4. 終了ステータス

    =0:正常終了
    >0:異常終了

  5. 実行例

    データベース(DB01)のバックアップデータをリストアします。既にswsrpmakeによるファイル復元は完了しており、メタデータファイルがD:\SQLSVR\DB01.swsrp-dmpに存在するとします。

    C:\>C:\Win32App\AdvancedCopyManager\bin\swsrprestore_sql -Xserver VSERVER -Xmeta D:\SQLSVR\DB01.swsrp-dmp DB01
    DB01 swsrprestore_sql completed
    C:\>

次のような場合は、リストアを実行できません。

ログ適用の有無によって以下の2種類の復旧方式を選択できます。

12.7 SnapOPCサポートコマン

SnapOPCを実施するコマンドについて説明します。

コマンド実行時の動作環境

コマンドを実行する際に必要となる動作環境は下表の通りです。

コマンド名

AdvancedCopy Managerの動作環境

swstestupdate

クラスタ運用の場合

クラスタ運用におけるコマンドは、次の手順で実行します。
  1. 必要に応じて、環境変数SWSTGNODEに該当業務の論理ノード名を設定します。環境変数の設定方法は以下の通りです。

    set SWSTGNODE=論理ノード名
  2. コマンドを実行します。

    クラスタ運用におけるコマンドと、環境変数設定の要否およびコマンドを実行するノードは下表のとおりです。コマンドを実行する際の注意事項等は備考欄に記述しています。

コマンド

環境変数の要否

コマンド実行ノード

備考

swstestupdate

必要

業務稼動ノード

12.7.1 更新量測定コマンド(swstestupdate)

擬似SnapOPCセッション設定機能を使って、SnapOPCディスクの物理容量を測定します。

  1. 指定方法

    [更新量の測定を開始する場合(擬似SnapOPCセッションを設定)]
    プログラムディレクトリ\bin\swstestupdate start Volume-Name
    
    [更新量を参照する場合(擬似SnapOPCセッションの状態を表示)]
    プログラムディレクトリ\bin\swstestupdate status Volume-Name
    
    [更新量の測定を終了する場合(擬似SnapOPCセッションを解除)]
    プログラムディレクトリ\bin\swstestupdate stop Volume-Name
  2. オペランドの説明

    オペランド

    説明

    Volume-Name

    ボリューム名を指定します。

    SnapOPC運用で使用する複製元ボリュームを指定します。

  3. 終了ステータス

    =0:正常終了
    >0:異常終了

  4. 実行例

    g1d1p1の更新量を測定する。

    (擬似SnapOPCを開始して測定を開始する)
    C:\>C:\Win32App\AdvancedCopyManager\bin\swstestupdate start g1d1p1
    g1d1p1 swstestupdate completed
    
    (測定1回目)
    C:\>C:\Win32App\AdvancedCopyManager\bin\swstestupdate status g1d1p1
    Volume-Name      Update
    g1d1p1           644333
    
    (測定2回目)
    C:\>C:\Win32App\AdvancedCopyManager\bin\swstestupdate status g1d1p1
    Volume-Name       Update
    g1d1p1            1045000
    
    (擬似SnapOPCを解除して測定を終了する)
    C:\>C:\Win32App\AdvancedCopyManager\bin\swstestupdate stop g1d1p1
    g1d1p1 swstestupdate completed
    C:\>

    表示する内容は、次に示す通りです。

    タイトル

    説明

    Volume-Name

    ボリューム名を表示します。

    Update

    測定開始後の更新済みデータ量をブロック数で表します(1ブロック=512バイト)。

    擬似SnapOPCセッションが存在しない場合は“----"を表示します。

    擬似SnapOPCセッションがエラーサスペンド状態になった場合は“failed"を表示します。

次のような場合は、リストアを実行できません。

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