ETERNUS SF AdvancedCopy Manager 運用手引書 13.0 -Microsoft(R) Windows(R) 2000- -Microsoft(R) Windows Server(TM) 2003- |
目次
索引
![]() ![]() |
本章では、AdvancedCopy Managerのバックアップ管理機能またはレプリケーション管理機能を使用してExchange Server 2003データベースのバックアップ・リストアを実施する手順について説明します。
本章の内容を理解するためには、AdvancedCopy Managerの他に、Exchange Server 2003およびボリュームシャドウコピーサービス(Volume Shadow Copy Service、以降VSSと記述します)の基本的な知識が必要になります。
また、本章を読む前にマイクロソフト社発行の「Exchange Server 2003 障害回復ガイド」ドキュメントを読むことをお勧めします。本ドキュメントの最新版は以下のURLからダウンロード可能です。
http://www.microsoft.com/japan/technet/prodtechnol/exchange/2003/library/disrecopgde.mspx
Exchange Serverは、米国マイクロソフトコーポレーションの米国及び、その他の国における登録商標または商標です。
AdvancedCopy Managerは、Microsoft Exchange Serverのデータベース(以降 Exchangeデータベースと呼びます)をバックアップ・リストアする機能を提供します。
富士通ストレージシステム ETERNUSのアドバンスト・コピー機能をVSSと連携させることにより、Exchangeデータベースの高速オンラインバックアップを実現します。
Exchangeデータベースのバックアップデータには、Exchangeデータベースを構成する以下のファイルのバックアップが含まれます。
EDBファイル/STMファイル(データベースファイル)
EDBファイル/STMファイルの対でデータベースを構成します。各インフォメーションストアに1つずつ存在します。
LOGファイル(トランザクションログファイル)
トランザクションログが格納されています。ストレージグループごとに少なくとも1つ存在します。
CHKファイル(チェックポイントファイル)
トランザクションログのうち既にデータベースにコミット済みの最新のトランザクションを指すチェックポイントファイルです。ストレージグループごとに1つ存在します。
VSSと連携することによりExchangeデータベースのオンラインバックアップを行います。
バックアップはストレージグループ単位で行われます。メッセージングサービスを停止することなくバックアップ処理が実施されるため、バックアップ処理中もストアにアクセスすることができます。
バックアップデータの検証(ESEUTIL)やログ削除の処理は、オンラインバックアップ処理の一部として実施されるため、バックアップの実行後にこれらの作業を実施する必要はありません。
アドバンスト・コピー(OPC/EC、REC、QuickOPC)により、Exchangeサーバに負担をかけずに瞬時にバックアップを作成します。
アドバンスト・コピーはETERNUS/GR用ハードウェアプロバイダにより実行されます。(※)。
ストレージグループの構成ファイル(*.edb、*.stm、*.log、*.chk)がバックアップボリュームにコピーされます。
※本機能ではETERNUS/GR用ハードウェアプロバイダだけを使用し、他社のプロバイダは使用しません。
本機能ではRECを以下の動作モードで実行します。
転送モード=同期
Splitモード=Automatic Split
Recoveryモード=Automatic Recovery
VSSのシャドウコピーのトランスポート(輸送)機能を使用することにより、バックアップサーバに接続されたディスク上にバックアップ(シャドウコピー)を作成します。これにより、Exchangeサーバに負荷をかけることなくテープへのバックアップを行うことができます。
サーバ |
コンポーネント |
説明 |
---|---|---|
Exchangeサーバ |
Exchangeライタ |
Exchangeライタ。 |
ACMリクエスタ |
ACMが提供するExchange 2003用リクエスタ。Exchangeのバックアップ・リストア機能を提供します。 |
|
ETERNUSプロバイダ |
ETERNUS/GR用ハードウェアプロバイダ。アドバンスト・コピー機能(OPC/EC、REC、QuickOPC)によるシャドウコピー作成機能を提供します。 |
|
バックアップサーバ |
ESEUTIL |
Exchangeデータベースの整合性検証・修復ユーティリティ。 バックアップデータの整合性確認のため、ACMリクエスタによって使用されます。 |
ACMリクエスタ |
ACMが提供するExchange 2003用リクエスタ。Exchangeサーバ上のACM リクエスタからの指示によりシャドウコピーの管理(状態確認、削除)を行います。 |
|
ETERNUSプロバイダ |
ETERNUS/GR用ハードウェアプロバイダ。コピー先ディスク(LUN)の管理を行います。 |
富士通ストレージシステム ETERNUSのアドバンスト・コピー機能をVSSと連携させることにより、Exchangeデータベースのオンラインバックアップデータからのリストアを実現します。
VSSと連携することによりオンラインバックアップデータからのリストアを行います。
バックアップと同様、リストアはストレージグループ単位で行います。リストア処理中は全てのデータベース(ストア)はディスマウントされます。
リストア方式としてロールフォワードリストア(最新時点への復旧)とPoint-in-Timeリストア(バックアップ時点への復旧)をサポートします。
オンラインバックアップデータがテープ媒体上に存在する場合は、事前にバックアップディスク上にデータをリストアする必要があります。
リストアにおいてもアドバンスト・コピー(OPC/EC/REC)を使用することによって、Exchangeサーバに負担をかけることなく、迅速な業務再開を実現します。
OPCはACMの従来機能(複製作成コマンド)により実行されます。
OPCの論理コピーの実行後からログ適用、マウントが可能であるため、OPC物理コピーが完了するのを待つことなく迅速な業務再開が可能です。
EC/RECを使用してリストアを行う場合、ディスクの全データがコピーされるのを待つ必要があるため、業務再開までの運用停止時間はOPCでリストアを行う場合よりも長くなります。したがって、OPCが使用できるのであればOPCでリストアを行うことを推奨します。
EC/RECのサスペンドはACMの従来機能(複製作成コマンド)により実行されます。
EC/RECのサスペンド後からログ適用、マウントが可能になります。
※VSSではリストア処理のファイルコピーではプロバイダは使用されず、リクエスタが必要なファイルをリストアします。
リクエスタは既存機能(swsrpstartsync、swsrpmake)を使用してリストアを行います。
point-in-timeリストアでは、Exchange データベースとログファイルのリストアを行い、データベースをバックアップ時点の状態に復旧します。バックアップ後に作成されたデータはリストアされません。
ロールフォワードリストアでは、前回のバックアップデータと現在残っているトランザクションログを使用することにより、データベースを最新時点まで復旧します。この方式は、データベースは破損しているがログファイルは正常である場合に使用できます。データベースとログファイルが両方破損している場合は、使用できません。
Exchangeデータベースのバックアップ運用に関する運用設計は、以下の手順で行います。
サーバ構成の設計
ストレージグループの設計
バックアップボリュームの準備
複数のStorageサーバを一元管理、集中操作します。
AdvancedCopy Managerマネージャー機能をインストールします。Storage管理サーバは、Storageサーバを兼ねることができます。
Exchange Serverの運用を行うサーバです。
AdvancedCopy Managerエージェント機能をインストールします。データベースのバックアップ・リストアはこのサーバより実行します。
バックアップ対象となるストレージグループ、および、ストレージグループが配置されているディスク(業務ボリューム)が接続されている必要があります。
Exchangeサーバは、Microsoft Cluster Server(MSCS)によるクラスタ運用を行う必要があります。
Storageサーバ(Exchangeサーバ)には、Windows Server 2003 SP1以降が適用されている必要があります。
バックアップサーバ運用を行うサーバです。
AdvancedCopy Managerエージェント機能をインストールします。
また、バックアップデータの確認を行うために、Exchange Serverのシステム管理ツールをインストールする必要があります。
バックアップサーバには、データベースボリュームのバックアップ先となるディスク(バックアップボリューム)が接続されている必要があります。
バックアップサーバをクラスタ運用することはできません。
マルチパスディスク制御を実施し、さらにパスの負荷分散を実施する場合、ETERNUSマルチパスドライバが必要です。
Storageサーバ(バックアップサーバ)には、Windows Server 2003 SP1以降が適用されている必要があります。
バックアップ時のアドバンスト・コピーはパーティション単位でなくディスク単位(LUN単位)に行われます。そのため、ディスク内に複数のパーティションを作成する場合、各パーティションに含まれるファイルは特定のストレージグループのものでなければなりません(下記の例Aを参照)。1つのディスクに複数のストレージグループのファイルが含まれている構成(下記の例B)や他アプリケーションのファイルが含まれている構成(下記の例C)の場合は運用できません。
例Aのような構成であれば問題なく運用できますが、例Aのような構成するよりも、以下に示す複数ディスク構成をパフォーマンスや管理の容易さの点で推奨します。
Exchange Server連携機能は、Exchangeデータベースをストレージグループ単位にバックアップ/リストアする機能を提供します。AdvancedCopy Managerは、ボリューム(パーティション)単位でデータのコピーを行うため、複数のストレージグループが同一ボリュームに存在している場合は、AdvancedCopy Manager によるバックアップ/リストアはできません。この制約を考慮し、ストレージグループの物理配置を設計する際には以下を守っていただく必要があります。
データベースファイルを配置するボリュームには、バックアップ対象となるExchangeデータベースファイル以外のファイルは格納しないでください。例えば、Exchangeデータベース以外のファイルを同一ボリューム上に作成した場合、それらも AdvancedCopy Manager により、バックアップされるため、リストア時にデータベースファイル以外のファイルの最新データが破壊されます。
複数のストレージグループは、同一ボリュームに格納できません。例えば、ストレージグループ1および2を同一ボリュームに格納した場合、ストレージグループ1のバックアップを取った場合、ストレージグループ2のファイルもコピーされます。その後、ストレージグループ1のみをリストアする場合、ストレージグループ2もリストアされてしまうため、ストレージグループ2のデータベースが破壊されます(下図参照)。
バックアップ対象のデータベースと、バックアップ対象以外のデータベースが同一ボリュームに存在している場合、バックアップが実行されると、バックアップ対象ではないデータベースのデータ整合性は保証されません。
データベースをExchange ServerおよびAdvancedCopy Managerの実行ファイル・制御ファイルが存在するボリュームへ配置することはできません。
既に配置済みのデータベースファイルを移動する必要がある場合は、Exchange システムマネージャを使用してファイルの移動を行ってください。
|
リストア方式 |
||
Point-in-timeリストア |
ロールフォワードリストア |
||
ログファイルの配置 |
データベースファイルとログファイルを同一ボリュームに配置 |
実施可能 |
実施不可 |
データベースファイルとログファイルを別ボリュームに配置 |
実施可能 |
実施可能 |
ログファイルがデータベースと同じボリューム上に配置されている場合は、ロールフォワードリストアを実施できません。これは、アドバンスト・コピーはボリューム単位でコピーを実施するため、ログファイルがデータベースと同じボリューム上に存在している場合、(仮にコピーを実施したとすると、)最新のログファイルをバックアップ時点のログファイルで上書きしてしまうためです。AdvancedCopy Managerは、ロールフォワードリストアを指定された際に、データベースファイルとログファイルが同一ドライブ上に存在していないことを確認します。
トランザクションログファイルとデータベースファイルが別のドライブに配置されている場合は、ロールフォワードリストアが可能になります。
Point-in-timeリストアは、ログファイルの配置に依存せず常に実施可能です。
また、CHKファイルの配置は、実施可能なリストア方式には関係がありません。
したがって、運用要件としてロールフォワードリストアが必要な場合は、データベースファイルとログファイルを別ボリュームに配置してください。通常、Exchangeではデータベースファイルとトランザクションログファイルは同一ボリューム上に作成されますが、Exchangeシステムマネージャを使用してトランザクションログファイルの格納場所を変更することができます。
以下の図に示すとおり、データベースファイルを別々のボリュームに分散して格納することが可能です。ストレージグループが複数のボリュームに分散配置されている場合、AdvancedCopy Manager はそれらすべてのボリュームに対してバックアップを実行します。
AdvancedCopy ManagerによるExchangeデータベースのバックアップでは、循環ログを無効にする必要があります。循環ログが有効な場合はバックアップを実行することはできません。
循環ログ出力を無効にした場合、データ量が増えるにしたがってログファイルが順次作成され、ログファイル配置ボリュームの容量が増加しますが、バックアップが成功した時点で不要なログが削除されます。
バックアップディスクは、ETERNUS ディスクアレイ上に配置されている必要があります。
バックアップディスクが業務ボリュームと同一のディスクアレイ装置上に配置されている場合は、OPC/EC/QuickOPC機能を利用できます。バックアップディスクが業務ボリュームと異なるディスクアレイ装置上に配置されている場合は、REC機能を利用できます。
バックアップディスクのサイズは、業務ディスクのサイズ以上であれば問題ありません。業務ディスクとバックアップディスクのサイズが異なる場合には、無駄な空き領域が発生したり、運用手順が複雑になります。そのため、業務ディスクとバックアップディスクのサイズを同一にすることをおすすめします。
『ETERNUS SF AdvancedCopy Manager運用手引書 Storageサーバ配下のデバイス情報の取り込み』の作業を行う前に(事前準備の章を参照)、バックアップボリュームの作成を行っておく必要があります。バックアップボリュームは、パーティションサイズ、開始オフセットが業務ボリュームと一致するように作成しなければなりません(バックアップ時のアドバンスト・コピーがディスク単位で実施されるため)。1LUN=1パーティション構成の場合はパーティションサイズを同一にすれば開始オフセットについては意識する必要はありません。
コピーセットグループは、コピーセット登録コマンド(eternus_copyset)で作成します。
バックアップ対象ストレージグループに関連するすべてのコピーセットをコピーセットグループに登録します。
ただし、コピーセットグループに登録できる業務ディスクは1つだけです。業務ディスクが同一で、バックアップディスクが異なるコピーセットを同一のコピーセットグループに登録することはできません。
シャドウコピーを複数世代保持する場合は、コピーセットグループを複数個用意します。
Exchange 連携コマンド(swsrpXXX_exchange)では、ストレージグループ名とコピーセットグループ名から特定されるコピーセットに対して処理を行います。そのため、1つのコピーセットグループの中に複数のストレージグループを登録することができます。
シャドウコピーを複数世代保持する場合は、少なくとも「保持世代数」個のコピーセットグループを作成してください。
ストレージグループごとにコピーセットグループを作成する場合には、「(ストレージグループ数)×(保持世代数)」個のコピーセットグループが必要となります。
ストレージグループのバックアップサーバは1つでなければなりません。ストレージグループが複数のディスクから構成される場合、各ディスクを異なるバックアップサーバにバックアップすることはできません。
ただし、コピーセットグループに複数個のストレージグループが含まれる場合には、ストレージグループごとに異なるバックアップサーバを使用することが可能です。
1つのストレージグループに対して複数のバックアップサーバを使用する場合には、コピーセットグループごとに異なるバックアップサーバを使用してください。
Exchange Serverのバックアップ運用を開始する前に以下の事前準備を行ってください。
プロバイダの登録
Exchange Serverの環境設定
ドライブ文字マップファイルの準備
複製元/複製先ボリュームの設定
プロバイダコピーセットの登録
プロバイダ管理ファイルの退避
デバイス管理ファイルの作成
デバイス管理ファイルの退避
データベース情報の登録
Exchangeサーバとバックアップサーバの両方において、プロバイダ登録コマンド(eternus_provider)を実行し、ETERNUSハードウェアプロバイダを登録します。Exchangeサーバは、クラスタグループを構成する全ノードにて実施してください。
バックアップ運用設計の結果に基づいて、Exchange Serverの設定を行ってください。
本機能ではExchange Server 2003 SP1またはSP2をサポートします。SP1またはSP2が未適用の場合は、SP1またはSP2の適用を行ってください。
Exchange ServerのEDB/STM/CHK/LOG ファイルを配置します。
詳細は、『ストレージグループの設計』を参照してください。
バックアップサーバにExchange Sererのシステム管理ツールを必ずインストールし、SP1またはSP2を適用してください(Service PackのレベルはExchangeサーバと同一である必要があります)。
Storageサーバ業務のクラスタ環境を構築します。
Storageサーバ業務のクラスタ環境構築の詳細は、以下のマニュアルを参照してください。
『ETERNUS SF AdvancedCopy Manager クラスタ適用ガイド』
本マニュアルの『クラスタ運用時の注意事項』
本マニュアルの『クラスタ運用でのレプリケーション運用の注意事項』
ドライブ文字マップファイルは、シャドウコピー(バックアップボリューム)に割り当てるドライブ文字(またはマウントポイント)を定義した設定ファイルです。
ドライブ文字マップファイルは以下のファイル名でバックアップサーバ上に作成してください。
環境設定ディレクトリ\etc\repl\data\EXDMAP.INI
ドライブ文字マップファイルの記述例を以下に示します。
[DRVMAP] g1d1p1=F: g1d2p1=C:\mnt |
バックアップ処理ではドライブ文字マップファイルの設定内容に基づいてバックアップボリュームにドライブ文字を割り当てます。
設定ファイルにドライブ文字の指定がない場合やドライブ文字マップファイルの記述内容に不備がある場合(ドライブ文字が使用中である、マウントポイントに指定したディレクトリが不正である、等)はドライブ文字の割り当てを行いません。
以下の点に留意して、本マニュアルの『事前準備』に記載されている作業を行ってください。
業務ボリューム(*.edb、*.stm、*.log、*.chkが配置されているボリューム)とその複写先となるバックアップボリュームを全て登録します。
業務ボリュームを複製元ボリューム、バックアップボリュームを複製先ボリュームにします(複製元ボリューム、複製先ボリュームを逆にしてはいけません)。
Exchangeサーバ(複製元サーバ)を操作サーバにします(複製ボリューム情報設定コマンドで-oオプションの引数に「ORG」または「BOTH」を指定してください)。
リストアを実施する必要があるため、uオプションを指定しないでください。
Exchangeサーバにおいて、コピーセット登録コマンドを実行し、業務ディスクとバックアップディスクの対応関係を登録します。コマンドはクラスタグループを構成するプライマリノードにて実施してください。
実行例:
C:\>C:\Win32app\AdvancedCopyManager\bin\eternus_copyset -set -o g1d1@EXCHG-SVR -t g1d11@BKUP-SVR -c QOPC -g BK1 eternus_copyset set successfully completed. C:\> |
万一の場合に備えて、プロバイダ管理ファイルを退避してください。退避するファイルは以下の通りです。
[Exchangeサーバ]
ACM共有データ用共有ディスクのドライブ:\etc\opt\swstorage\etc\prov_copyset.ini
[バックアップサーバ]
環境設定ディレクトリ\etc\prov_copyset.ini
バックアップサーバにて、以下の手順に従ってデバイス定義ファイルを作成してください。
コピー先デバイスのOLU番号と物理デバイス番号を確認します。
eternus_getoluコマンドを実行し、コピー先デバイスのOLU番号と物理デバイス番号を確認してください。
eternus_getoluコマンドについては、コピー先ディスク番号表示コマンド(eternus_getolu)を参照してください。
コピー先デバイスのデバイスインスタンスIDを確認します。
すべてのコピー先デバイスのデバイスインスタンスIDを確認してください。
デバイスインスタンスIDの確認方法は、以下のとおりです。
コンピュータの管理を起動します。
[スタート]→[管理ツール]→[コンピュータの管理]で起動してください。
[コンピュータの管理]の[ディスクの管理]を選択し、バックアップ対象デバイスのプロパティを表示し、場所(Bus Number、Target ID、LUN)を確認してください。
[コンピュータの管理]の[デバイスマネージャ]の[ディスクドライブ]を選択し、ディスクドライブを表示します。
[ディスクドライブ]配下のDisk Device(FUJITSU GR740 SCSI Disk Deviceなど)でバックアップ対象デバイスを確認します。
Disk Device(FUJITSU GR740 SCSI Disk Deviceなど)を選択し、右クリックでプロパティを選択してください。手順2の2で確認した場所(Bus Number、Target ID、LUN)と表示したプロパティの場所(Bus Number、Target ID、LUN)が一致するDisk Deviceを確認してください。
手順2の2で確認した場所と手順2の4で確認した場所が一致した場合、詳細を選択し、デバイスインスタンスIDを確認してください。
物理ディスク番号と手順2の5で確認したデバイスインスタンスIDの組み合わせをテキストファイルなどに保存してください。
デバイスインスタンスIDは、eternus_getinsコマンドを実行することで表示することができます。
eternus_getinsコマンドについては、デバイスインスタンスID表示コマンド(eternus_getins)を参照してください。
デバイス定義ファイルを作成します。
手順1で確認したコピー先デバイスのOLU番号と手順2で確認したデバイスインスタンスIDの組み合わせでデバイス定義ファイルを作成します。
デバイス定義ファイルは、メモ帳を使用して、以下の名称で作成してください。
ACMの環境設定ディレクトリ\etc\eternus_hardope.def
フォーマットは、以下のとおりです。
OLU番号,デバイスインスタンスID
例:
53,MPIO\DISK&VEN_FUJITSU&PROD_E8000&REV_0000\1&7F6AC24&0&4538393053323041232323232020202020203641303030323330333033330000 54,MPIO\DISK&VEN_FUJITSU&PROD_E8000&REV_0000\1&7F6AC24&0&4538393053323041232323232020202020203641303030323330333033330001 55,MPIO\DISK&VEN_FUJITSU&PROD_E8000&REV_0000\1&7F6AC24&0&4538393053323041232323232020202020203641303030323330333033330002 56,MPIO\DISK&VEN_FUJITSU&PROD_E8000&REV_0000\1&7F6AC24&0&4538393053323041232323232020202020203641303030323330333033330003 57,MPIO\DISK&VEN_FUJITSU&PROD_E8000&REV_0000\1&7F6AC24&0&4538393053323041232323232020202020203641303030323330333033330004 58,MPIO\DISK&VEN_FUJITSU&PROD_E8000&REV_0000\1&7F6AC24&0&4538393053323041232323232020202020203641303030323330333033330005 |
万一の場合に備えて、バックアップサーバのデバイス定義ファイルを退避してください。
退避するファイルは以下の通りです。
ACMの環境設定ディレクトリ\etc\eternus_hardope.def
Exchange2003データベース情報登録コマンド(swsrpdbinfo_ex2k3)によって、管理ファイルにExchangeデータベース情報を登録します。Exchangeデータベースのバックアップ/リストアを行う前に、Exchangeサーバ上でこのコマンドを実行して初期設定を行います。また、Exchange Serverの構成が変更された場合もこのコマンドを実行します。
例:ストレージグループFirstStorageGroupのデータベース情報を格納します。業務サーバ(EXCHG-SVR)からコマンドを実行します。
C:\>set SWSTGNODE=nodeAGT C:\>C:\Win32App\AdvancedCopyManager\bin\swsrpdbinfo_ex2k3 -evs VSVR -sgname FirstStorageGroup swsrpdbinfo_ex2k3 successfully completed C:\> |
Exchangeデータベースのバックアップは、Exchangeサーバ上でExchange VSSバックアップ実行コマンド(swsrpvssbackup_exchange)を実行することにより行います。本コマンドはストレージグループ単位でバックアップを行います。
バックアップ実行時、ストレージグループのすべてのデータベース(ストア)はマウントされていなければなりません。データベースがマウントされていない場合には、バックアップ処理は異常終了します。
実行例:
C:\>set SWSTGNODE=nodeAGT C:\>C:\Win32App\AdvancedCopyManager\bin\swsrpvssbackup_exchange -evs VSVR -sgname FirstStorageGroup -copygrp BK1 swsrpvssbackup_exchange successfully completed C:\> |
本コマンドを実行すると以下の処理が行われます。
ストレージグループを構成するすべてのファイル(*.edb、*.stm、*.log、*.chk)のシャドウコピーが指定したコピーセットグループのバックアップボリュームに作成されます。シャドウコピー後のバックアップボリュームは読み取り専用(read-only)ボリュームとなります。
スナップショット型バックアップの場合は、OPC/ QuickOPCを起動することによりシャドウコピーを作成します。
同期型バックアップの場合は、等価性維持状態のEC/RECをサスペンドすることによりシャドウコピーを作成します。
シャドウコピー作成後、ESEUTILを使用してバックアップデータの検証が行われます(-skipchkオプションによりバックアップデータの検証を回避することは可能)。バックアップの終了後、不要ログの削除(切捨て)がExchangeによって行われます。
ライタメタデータドキュメント(writer metadata document)およびバックアップコンポーネントドキュメント(backup components document)がバックアップサーバの以下の場所に保存されます。これらのファイルはリストア時に使用されます。
ファイル |
出力先 |
---|---|
ライタメタデータ ドキュメント |
[コピーセットグループ名が“BkupGroup"(デフォルト)の場合] 環境設定ディレクトリ\etc\repl\data\exchange\<Exchangeサーバのストレージサーバ名>\metadoc \<ストレージグループ名>.wmd.xml [コピーセットグループ名が“BkupGroup"(デフォルト)以外の場合] 環境設定ディレクトリ\etc\repl\data\exchange\<Exchangeサーバのストレージサーバ名>\metadoc \<ストレージグループ名>.<コピーセットグループ名>.wmd.xml |
バックアップコンポーネント ドキュメント |
[コピーセットグループ名が“BkupGroup"(デフォルト)の場合] 環境設定ディレクトリ\etc\repl\data\exchange\<Exchangeサーバのストレージサーバ名>\metadoc \<ストレージグループ名>.bcd.xml [コピーセットグループ名が"BkupGroup"(デフォルト)以外の場合] 環境設定ディレクトリ\etc\repl\data\exchange\<Exchangeサーバのストレージサーバ名>\metadoc \<ストレージグループ名>.<コピーセットグループ名>.bcd.xml |
バックアップ時の注意事項
VSSの仕様上、並列に(パラレルに)複数のバックアップ処理を実行することはできません。複数のストレージグループが存在する場合、複数のバックアップ処理を並列に実行するのではなく、逐次的に(シーケンシャルに)実行する必要があります。並列に複数のバックアップ処理を実行した場合、先行処理のシャドウコピー作成が終わるまで後続処理は待ち状態となります。
作成したシャドウコピーの情報やアドバンスト・コピーの進捗状況は、Exchangeサーバ上でExchange VSSシャドウコピー管理コマンド(swsrpshadowadm_exchange)を実行することによって確認できます。
実行例:(スナップショット型バックアップの場合)
C:\>set SWSTGNODE=nodeAGT C:\>C:\Win32App\AdvancedCopyManager\bin\swsrpshadowadm_exchange status -evs VSVR -sgname FirstStorageGroup -copygrp BK1 [Shadow Copy Status] Original-Volume Replica-Volume Latest-Creation-Time Snapshot-ID SnapshotSet-ID SnapshotSet-ID g1d1p1@EXCHG-SVR(\\?\Volume{XXXX}\) g1d11p1@BKUP-SVR(\\?\Volume{XXXX}\) 2005/06/23 03:23 {XXXX} {XXXX} g1d2p1@EXCHG-SVR(\\?\Volume{XXXX}\) g1d12p1@BKUP-SVR(\\?\Volume{XXXX}\) 2005/06/23 03:23 {XXXX} {XXXX} [AdvancedCopy Status] Type Group-Name Original-Disk Replica-Disk Status Execute Trk Update QOPC BK1 g1d1@EXCHG-SVR g1d11@BKUP-SVR snap ---- on 3% QOPC BK1 g1d2@EXCHG-SVR g1d12@BKUP-SVR snap 83% on ---- C:\> |
実行例:(同期型バックアップの場合)
C:\>set SWSTGNODE=nodeAGT C:\>C:\Win32App\AdvancedCopyManager\bin\swsrpshadowadm_exchange status -evs VSVR -sgname FirstStorageGroup -copygrp BK1 [Shadow Copy Status] Original-Volume Replica-Volume Latest-Creation-Time Snapshot-ID SnapshotSet-ID SnapshotSet-ID g1d1p1@EXCHG-SVR(\\?\Volume{XXXX}\) g1d11p1@BKUP-SVR(\\?\Volume{XXXX}\) 2005/06/23 03:23 {XXXX} {XXXX} g1d2p1@EXCHG-SVR(\\?\Volume{XXXX}\) g1d12p1@BKUP-SVR(\\?\Volume{XXXX}\) 2005/06/23 03:23 {XXXX} {XXXX} [AdvancedCopy Status] Type Group-Name Original-Disk Replica-Disk Status Execute Trk Update EC BK1 g1d1@EXCHG-SVR g1d11@BKUP-SVR suspend ---- ---- ---- EC BK1 g1d2@EXCHG-SVR g1d12@BKUP-SVR suspend ---- ---- ---- C:\> |
バックアップを実行すると、リストア時に必要となるメタデータデータドキュメント(ライタメタデータドキュメントおよびバックアップコンポーネントドキュメント)がバックアップサーバに出力されます。
テープバックアップを行う際はバックアップボリューム上のデータだけでなく、これら2つのファイルもバックアップする必要があります。したがって、テープバックアップまで含めたバックアップの流れは以下となります。
バックアップディスク(LUN)にボリューム(パーティション)が存在している場合、同期処理の開始前(同期型バックアップの場合)またはバックアップ処理前(スナップショット型バックアップの場合)にいったんボリュームの削除が行われます。したがって、バックアップ時にはバックアップボリュームを使用しているプロセスが存在していてはいけません。
ボリューム削除は、リクエスタがボリュームをロックした状態で行います。ボリュームのロック処理に失敗した場合、ロック処理のリトライが実施されます。標準のリトライ動作は以下の通りです。
ロック処理に失敗した場合は、1秒間待った後、再度、ロック処理を実施する。
ロック処理のリトライを20回(初回と合わせて計21回)実施しても、ロックが取得できない場合は、処理を中断してコマンドを異常終了させる。
リトライ上限(デフォルト値=20回)とリトライ間隔(デフォルト値=1秒)は、VSS複写先ディスクロック動作指定ファイルと呼ばれる設定ファイルを作成することにより変更できます。
また、この設定ファイルでは、複写先ボリュームの前処理に対して、以下の動作を指示することもできます。
ロック処理のリトライを行う前に、そのボリューム内の全てのファイルハンドルを無効にすることを指定する(強制ロック機能)。
VSS複写先ディスクロック動作指定ファイルは以下のファイル名でバックアップサーバ上に作成します。
環境設定ディレクトリ\etc\repl\data\VSSDSTLOCK.INI
本ファイルの設定はセクション名が「gXdYpZ」でなく「gXdY」となる以外は、『複写先ボリュームロック動作指定ファイル』の形式と同じです。
業務ディスクに関連付けられたバックアップディスクは1個に限定されているため、1つのバックアップディスクを繰り返して使用します。
バックアップディスクは下図の状態A〜Cのいずれかの状態にあります。バックアップ実行時、バックアップディスクが状態B、状態Cにある場合は実際のバックアップ処理の前に状態Aに戻す処理が実施されます。
初回のバックアップ以外には状態Cになることはないため、バックアップディスクはバックアップ運用中、状態Aと状態Bの間を遷移します。
リストアを行う前に以下の作業を行う必要があります。
ストレージグループのディスマウント(EC/RECでリストアを行う場合のみ)
物理ディスクに対するリソース監視の停止
EC/RECセッションの停止(同期型バックアップの場合のみ)
QuickOPCセッションの停止(差分スナップショット型バックアップの場合のみ)
リストア同期処理の開始および等価性維持状態の待ち合わせ(EC/RECでリストアを行う場合のみ)
Exchange システムマネージャを使用してEC/RECでリストアを行います。Exchange システムマネージャからリストア対象ストレージグループ内のすべてのストアをディスマウントします。ディスマウント後はExchangeシステムマネージャを閉じてください。
EC/RECのコピー先となる業務ボリュームはMSCSの共用ボリュームであるため、EC/RECを実行する前に対象物理ディスクに対するリソース監視を停止する必要があります。リソース監視を停止せずにEC/RECを実行した場合、クラスタグループがフェイルオーバします。
リソース監視の停止対象ディスクはリストア方式により異なります。詳細については『リストア実行』を参照してください。
Point-in-Timeリストアを行う場合は、ストレージグループ(*.edb、*.stm、*.log、*.chk)が配置されているすべての物理ディスクリソースが対象となります。
ロールフォワードリストアを行う場合は、データベースファイル(*.edb、*.stm)が配置されている物理ディスクリソースだけが対象となります。
ロールフォワードリストアの場合、ストレージグループが配置されているすべての物理ディスクリソースに対してリソース監視の停止を行っても問題はありません。
clusterコマンドでリソースを保守モードに変更することにより、リソース監視の停止を実行します。
実行例:物理ディスクリソース「Disk J:」を保守モードに変更する場合
C:\>cluster ExampleCluster res "Disk J:" /maint:on リソース 'Disk J:' のために保守モードを設定しています。 リソース グループ ノード 状態 -------------------- -------------------- --------------- ------ Disk J: GRP1 NODE1 オンライン(保守) C:\> |
同期型バックアップの場合、リストアを実行する前に業務ディスクに設定されているEC/RECセッションをすべてExchange VSS同期処理コマンド(swsrpvsssync_exchange)で解除する必要があります。業務ディスクに設定されているEC/RECセッションは、Exchange VSSシャドウコピー管理コマンド(swsrpshadowadm_exchange)で確認できます。
業務ディスクに、EC/RECによるコピー中、等価性維持状態およびサスペンド中のいずれかのバックアップディスクが存在する場合、リストアは実行できません。
差分スナップショット型バックアップの場合、リストアを実行する前に業務ディスクに設定されているQuickOPCセッションをすべてExchange VSSシャドウコピー管理コマンド(swsrpshadowadm_exchange)で解除する必要があります。業務ディスクに設定されているQuickOPCセッションは、Exchange VSSシャドウコピー管理コマンド(swsrpshadowadm_exchange)で確認できます。
業務ディスクに、QuickOPC中のバックアップディスクが存在する場合、リストアは実行できません。
物理コピー実行中のQuickOPCを解除する場合、あらかじめシャドウコピーを削除する必要があります。
リストア対象ボリュームに対してリストア同期処理を開始した場合、同期処理が等価性維持状態になるまで待ち合わせを行います。
複製作成コマンド(swsrpstartsync)でリストア同期処理の開始します。
Exchange運用状況表示コマンド(swsrpstat_exchange)または運用状況表示コマンド(swsrpstat)で、同期処理が等価性維持状態になるまで待ち合わせます。
リストア方式によってリストア同期処理の対象ボリュームが異なります。
リストアはExchangeサーバ上でExchange VSSリストア実行コマンド(swsrpvssrestore_exchange)を実行することによって、ストレージグループ単位で行います。このとき、ストレージグループ内のすべてのデータベース(ストア)はディスマウントされます。リストアはアドバンスト・コピーを使用して実施されますが、Exchange VSSリストア実行コマンド実行時のコピー実行状況によって処理内容が異なります。
リストア同期処理が行われていない場合は、OPC論理コピーを起動することによってリストアを行います。
リストア同期処理が行われていて等価性維持状態になっている場合は、EC/RECをサスペンドすることによってリストアを行います。
リストアには以下の方法があります。
Point-in-timeリストア(バックアップ時点へのリストア)
ロールフォワードリストア(最新時点へのリストア)
Point-in-Timeリストアは、ストレージグループ内のすべてのデータベースをバックアップ時点の状態へリストアします。Point-in-Timeリストアは、Exchange VSSリストア実行コマンド(swsrpvssrestore_exchange)にpointオプションを指定して実行します。pointオプションが指定された場合、本コマンドはバックアップボリュームからストレージグループを構成する全ファイル(*.edb、*.stm、*.log、*.chk)をリストアすることによって、ストレージグループをバックアップ時点へリストアします。
実行例:
C:\>set SWSTGNODE=nodeAGT C:\>C:\Win32App\AdvancedCopyManager\bin\swsrpvssrestore_exchange -evs VSVR -point -sgname FirstStorageGroup -copygrp BK1 swsrpvssrestore_exchange successfully completed C:\> |
ロールフォワードリストアは、ストレージグループ内のすべてのデータベースを最新時点へリストアします。
ロールフォワードリストアは、Exchange VSSリストア実行コマンド(swsrpvssrestore_exchange)にrollオプションを指定して実行します。rollオプションが指定された場合、本コマンドは以下の動作を行います。
データベースファイル(*.edb、*.stm)だけをリストアします。
業務ボリューム上に存在するログファイルを使用してログ適用を行います。
データベースを最新時点へリストアします。
実行例:
C:\>set SWSTGNODE=nodeAGT C:\>C:\Win32App\AdvancedCopyManager\bin\swsrpvssrestore_exchange -evs VSVR -roll -sgname FirstStorageGroup -copygrp BK1 swsrpvssrestore_exchange successfully completed C:\> |
ロールフォワードリストアを実行するためには、以下の条件を満たしている必要があります。
最新の完全バックアップが実行された時間より後に作成されたすべてのトランザクションログがある。
現存しているログファイルについて、その世代番号(E0nXXXXX.logの"XXXXX"の部分)が連続している。
データベースのパスを変更した直後に新しいバックアップが作成されている。
ESEUTIL /p(破損または損傷しているデータベースの修復)、ESEUTIL /d(データベースのデフラグ/圧縮)を実行した直後に新しいバックアップが作成されている。
ストレージグループにデータベースを追加または削除した直後に、ストレージグループに存在するすべてのデータベースのバックアップが作成されている。
EC/RECでリストアを行った場合、リストア後に以下の作業を行う必要があります。
リストア同期処理の停止
物理ディスクに対するリソース監視の再開
ストレージグループのマウント
リストア同期処理の停止はExchangeサーバ上で複製解除コマンド(swsrpcancel)で行います。
実行例:
C:\>set SWSTGNODE=nodeAGT C:\>C:\Win32App\AdvancedCopyManager\bin\swsrpstat_exchange -evs VSVR -sgname FirstStorageGroup Server Original-Volume Replica-Volume Direction Status Execute EXCHG-SVR g1d1p1@EXCHG-SVR g1d11p1@BKUP-SVR reverse suspend ---- EXCHG-SVR g1d2p1@EXCHG-SVR g1d12p1@BKUP-SVR reverse suspend ---- EXCHG-SVR g1d1p1@EXCHG-SVR g1d13p1@BKUP-SVR ---- ---- ---- EXCHG-SVR g1d2p1@EXCHG-SVR g1d14p1@BKUP-SVR ---- ---- ---- C:\>C:\Win32App\AdvancedCopyManager\bin\swsrpcancel g1d11p1@BKUP-SVR g1d1p1@EXCHG-SVR FROM=g1d3p1@BKUP-SVR, TO=g1d1p1@EXCHG-SVR swsrpcancel completed C:\>C:\Win32App\AdvancedCopyManager\bin\swsrpcancel g1d12p1@BKUP-SVR g1d2p1@EXCHG-SVR FROM=g1d4p1@BKUP-SVR, TO=g1d2p1@EXCHG-SVR swsrpcancel completed C:\>C:\Win32App\AdvancedCopyManager\bin\swsrpstat_exchange -evs VSVR -sgname FirstStorageGroup Server Original-Volume Replica-Volume Direction Status Execute EXCHG-SVR g1d1p1@EXCHG-SVR g1d11p1@BKUP-SVR ---- ---- ---- EXCHG-SVR g1d2p1@EXCHG-SVR g1d12p1@BKUP-SVR ---- ---- ---- EXCHG-SVR g1d1p1@EXCHG-SVR g1d13p1@BKUP-SVR ---- ---- ---- EXCHG-SVR g1d2p1@EXCHG-SVR g1d14p1@BKUP-SVR ---- ---- ---- swsrpvssrestore_exchange successfully completed C:\> |
リソース監視を停止している物理ディスクに対して、保守モードを解除してリソース監視を再開します。
実行例:
C:\> cluster ExampleCluster res "Disk J:" /maint:off リソース 'Disk J:' のために保守モードをクリアしています。 リソース グループ ノード 状態 -------------------- -------------------- --------------- ------ Disk J: GRP1 NODE1 オンライン C:\> |
Point-in-Timeリストアの場合、Exchange システムマネージャを使用してディスマウント状態となっているすべてのストアをマウントします。ロールフォワードリストアの場合は、すでにマウント済みのため、ストアのマウントは必要ありません。
テープバックアップからリストアを行う場合は、テープ媒体上のバックアップデータをバックアップサーバにリストアした後、Exchange VSS リストア実行コマンドを投入する必要があります。
また、バックアップボリュームがシャドウコピーとして使用されている場合はシャドウコピーを削除した後にテープバックアップデータをリストアする必要があります。リストア作業の流れを以下に示します。
バックアップ運用を構成する資源を変更する場合、AdvancedCopy Managerの設定情報を変更する必要があります。本章では各種変更に伴う、設定情報の変更方法を説明します。
複製元/複製先ボリュームに使用しているデバイス情報のサイズや構成変更を行う場合は、複製元/複製先ボリュームの削除処理を行った後にデバイス構成変更を行い、複製元/複製先ボリュームの設定処理を行います。
本作業は、必ず、複製元/複製先ボリュームのサイズや構成変更を行う前に実施する必要があります。本作業を行わない場合、デバイス構成変更後の複製元/複製先ボリュームの削除ができない場合があります。
デバイスの変更対象の複製元/複製先ボリュームに対して削除処理を行います。詳細は『複製元/複製先ボリュームの削除』を参照してください。
デバイスの構成変更を行います。
デバイスの追加処理を行います。『Storageサーバ配下のデバイス情報の取り込み』を参照して作業を実施してください。
複製元/複製先ボリュームの設定を行います。
ドライブ文字マップファイルを変更します。
ディスク(LUN)の構成変更を行う場合は、以下の手順を実施してください。
Exchangeサーバのプライマリノードで、状況照会コマンド(eternus_query)を実行してコピー状況を確認し、実行中のコピー処理がある場合は、コピー停止コマンド(eternus_stopcopy)でコピー処理を停止してください。
Exchangeサーバのプライマリノードで、コピーセット削除コマンド(eternus_copyset)を実行してプロバイダのコピーセット情報を削除してください。
デバイスの変更対象の複製元/複製先ボリュームに対して削除処理を行います。詳細は『複製元/複製先ボリュームの削除』を参照してください。
デバイスの構成変更を行います。
デバイスの追加処理を行います。『Storageサーバ配下のデバイス情報の取り込み』を参照して作業を実施してください。
Exchangeサーバのプライマリノードで、コピーセット登録コマンド(eternus_copyset)を実行してプロバイダのコピーセット情報を登録してください。
『プロバイダ管理ファイルの退避』を実施してください。
『デバイス定義ファイルの作成』を実施してください。
『デバイス定義ファイルの退避』を実施してください。
複製元/複製先ボリュームの設定を行います。
ドライブ文字マップファイルを変更します。
Exchange2003データベース情報登録コマンド(swsrpdbinfo_ex2k3)で登録したストレージグループ情報に変更がある場合は、Exchange2003データベース情報登録コマンド(swsrpdbinfo_ex2k3)を再実行して変更内容をAdvancedCopy Managerに反映させる必要があります。
ストレージグループ情報の変更が複製元/複製先ボリュームのデバイス情報の変更によるものである場合は、Exchangeストレージグループ情報登録コマンドを実行する前に複製元/複製先ボリュームのデバイス情報の変更を行う必要があります。
Storageサーバのサーバ名を変更する場合は、以下の手順を実施してください。
Exchangeサーバのプライマリノードで、状況照会コマンド(eternus_query)を実行してコピー状況を確認し、実行中のコピー処理がある場合は、コピー停止コマンド(eternus_stopcopy)でコピー処理を停止してください。
Exchangeサーバのプライマリノードで、コピーセット削除コマンド(eternus_copyset)を実行してプロバイダのコピーセット情報を削除してください。
複製元/複製先ボリュームに対して削除処理を行います。詳細は『複製元/複製先ボリュームの削除』を参照してください。
Storageサーバのサーバ名を変更します。詳細は『Storageサーバのサーバ名の変更』を参照してください。
Exchangeサーバのプライマリノードで、コピーセット登録コマンド(eternus_copyset)を実行してプロバイダのコピーセット情報を登録してください。
『プロバイダ管理ファイルの退避』を実施してください。
複製元/複製先ボリュームの設定を行います。
Exchange Serverデータベースのバックアップ運用を停止する場合は、以下の手順で行います。
シャドウコピーの削除
実行中のコピー処理の停止
シャドウコピーの削除はExchangeサーバ上でExchange VSSシャドウコピー管理コマンド(swsrpshadowadm_exchange)を実行することにより行います。
実行例:
C:\>set SWSTGNODE=nodeAGT C:\> C:\Win32App\AdvancedCopyManager\bin\swsrpshadowadm_exchange delete -evs VSVR -sgname FirstStorageGroup -copygrp BK1 swsrpshadowadm_exchange delete successfully completed C:\> |
本コマンドを実行すると、以下の処理が行われます。
バックアップサーバに存在するシャドウコピーが削除されます。
バックアップサーバのライタメタデータドキュメントとバックアップコンポーネントドキュメントが削除されます。
OPC物理コピーが実行されている場合、ハードウェアプロバイダによってOPC物理コピーが停止されます。
同期型バックアップを行う場合は、あらかじめ同期処理を停止する必要があります。
同期処理の停止は、Exchangeサーバ上でExchange VSS同期処理コマンド(swsrpvsssync_exchange)を実行することにより行います。
実行例:
C:\>set SWSTGNODE=nodeAGT C:\>C:\Win32App\AdvancedCopyManager\bin\swsrpvsssync_exchange cancel -evs VSVR -sgname FirstStorageGroup -copygrp BK1 swsrpvsssync_exchange successfully completed C:\> |
なお、同期処理の停止はEC停止コマンド(eternus_stopcopy)を実行することにより行うこともできます。
差分スナップショット型バックアップを行う場合は、あらかじめトラッキング処理を停止する必要があります。
トラッキング処理の停止はExchangeサーバ上でExchange VSSシャドウコピー管理コマンド(swsrpshadowadm_exchange)を実行することにより行います。
実行例:
C:\>set SWSTGNODE=nodeAGT C:\>C:\Win32App\AdvancedCopyManager\bin\swsrpshadowadm_exchange stopqopc -evs VSVR -sgname FirstStorageGroup -copygrp BK1 swsrpshadowadm_exchange successfully completed C:\> |
なお、トラッキング処理の停止はコピー停止コマンド(eternus_stopcopy)を実行することにより行うこともできます。
リストアコピー処理の停止はExchangeサーバ上で複製解除コマンド(swsrpcancel)により行います。。
実行例:
C:\>set SWSTGNODE=nodeAGT C:\> C:\Win32App\AdvancedCopyManager\bin\swsrpcancel g1d11p1@BKUP-SVR FROM=g1d3p1@BKUP-SVR, TO=g1d1p1@EXCHG-SVR swsrpcancel completed C:\>C:\Win32App\AdvancedCopyManager\bin\swsrpcancel g1d12p1@BKUP-SVR g1d2p1@EXCHG-SVR FROM=g1d4p1@BKUP-SVR, TO=g1d2p1@EXCHG-SVR swsrpcancel completed C:\>C:\Win32App\AdvancedCopyManager\bin\swsrpstat_exchange -evs VSVR -sgname FirstStorageGroup Server Original-Volume Replica-Volume Direction Status Execute EXCHG-SVR g1d1p1@EXCHG-SVR g1d11p1@BKUP-SVR ---- ---- ---- EXCHG-SVR g1d2p1@EXCHG-SVR g1d12p1@BKUP-SVR ---- ---- ---- EXCHG-SVR g1d1p1@EXCHG-SVR g1d13p1@BKUP-SVR ---- ---- ---- EXCHG-SVR g1d2p1@EXCHG-SVR g1d14p1@BKUP-SVR ---- ---- ---- C:\> |
本コマンドを実行すると、実行中のリストアコピー処理が停止されます。
リストアコピー処理の停止後、業務ボリュームを正常なファイルシステムとして使用することは一般にはできないため、業務ボリュームを再び使用するためには再フォーマットを行う必要があります。
Exchange Serverデータベースのバックアップ運用を行っていた環境で、AdvancedCopy Managerのアンインストールを行う場合は、アンインストールを行う前に以下の作業を行う必要があります。
バックアップコピー処理の停止
プロバイダのコピーセット解除
複製元/複製先ボリュームの削除
Storageサーバの削除
Storageサーバのクラスタアンセットアップ
プロバイダの登録解除
AdvancedCopy Managerのアンインストール
Exchangeサーバのプライマリノードで、状況照会コマンド(eternus_query)を実行してコピー状況を確認し、実行中のコピー処理がある場合は、コピー停止コマンド(eternus_stopcopy)でコピー処理を停止してください。
Exchangeサーバのプライマリノードで、プロバイダのコピーセット情報を削除します。
コピーセットの削除方法については、コピーセット削除コマンド(eternus_copyset)を参照してください。
設定されている複製元/複製先ボリュームを削除します。
複製元/複製先ボリュームの削除方法については、複製ボリューム情報削除コマンド(swsrpdelvol)を参照してください。
管理ファイルからExchangeデータベース情報を削除します。
データベース情報の削除方法については、Exchange2003データベース情報削除コマンド(swsrpdbinfo_ex2k3)を参照してください。
アンインストールするStorageサーバをAdvancedCopy Managerの管理配下から削除します。
WebクライアントでのStorageサーバの削除方法については、『ETERNUS SF AdvancedCopy Manager 使用手引書 サーバの削除方法』を参照してください。
コマンドでのStorageサーバの削除方法については、サーバ情報削除コマンド(stgxfwcmdelsrv)を参照してください。
Exchangeサーバで、Storageサーバのクラスタアンセットアップを行います。
クラスタアンセットアップの詳細は、『ETERNUS SF AdvancedCopy Manager クラスタ適用ガイド』を参照してください。
Exchangeサーバとバックアップサーバで、プロバイダの登録を解除します。
プロバイダの登録解除方法については、プロバイダ削除コマンド(eternus_provider)を参照してください。
バックアップサーバ、Exchangeサーバに、運用を継続する他のストレージグループが存在する場合、「プロバイダの登録解除」は実施しないでください。
目次
索引
![]() ![]() |