ノングローバルゾーンを構築します。ノングローバルゾーンをクラスタノード間で共有する場合、ノングローバルゾーンを運用系でのみ作成します。共有しない場合、全ノードで作成します。本節の手順を必要なノングローバルゾーンの数だけ実施してください。ノングローバルゾーン作成に関しては、以下の条件を満たす必要があります。
完全ルートゾーン(Whole Root Zone、システムファイルをグローバルゾーンと共有しないゾーン)であること。
ノングローバルゾーンのautoboot(グローバルゾーン起動時に自動的に起動する設定、デフォルトではfalse)をfalseに設定すること。
ノングローバルゾーンイメージをクラスタノード間で共有しない構成の場合は、ゾーン名(zonecfg,zoneadmの-zで定義するゾーンの名前)を全ノードで一致させること。
以降本節の設定は特に指定しない限り、ノングローバルゾーンイメージをクラスタノード間で共有する構成の場合は運用系のみで実施してください。ノングローバルゾーンイメージをクラスタノード間で共有しない構成の場合は、全てのノードで実施してください。
ノングローバルゾーンの作成にあたり、事前にリソースプールの作成を行なってください。リソースプールの作成は全ノードで実施します。手順の詳細については“Oracle Solaris コンテナを使ってみよう(構築・運用手順書)”を参照してください。
Solaris コンテナ環境でクラスタを構築する場合、 グローバルゾーンに割り当てる CPUコア数は2以上にしてください。
zonecfgコマンドによりノングローバルゾーンを作成します。以下の例を参考に作成してください。
# zonecfg -z zone-a *1
*1: ”zone-a”はゾーン名です(以下同様)。
zone-a: No such zone configured Use 'create' to begin configuring a new zone. zonecfg:zone-a> create -t SUNWsolaris9 (Solaris 9コンテナの場合)
zonecfg:zone-a> create -t SUNWsolaris8 (Solaris 8コンテナの場合)
zonecfg:zone-a> set zonepath=/zone-a-system *2
zonecfg:zone-a> set autoboot=true (ウォームスタンバイの場合) zonecfg:zone-a> set autoboot=false (コールドスタンバイの場合)
*2: /zone-a-systemにはzone-aのイメージを配置するディレクトリを指定してください。
イメージを共有する場合は、Fsystemリソースとして登録したマウントポイントを指定します。イメージを共有しない場合は、ローカルシステム上のファイルシステムを指定します。
zonecfg:zone-a> set limitpriv="default,proc_priocntl" zonecfg:zone-a> add fs zonecfg:zone-a:fs> set dir=/oracle-data zonecfg:zone-a:fs> set special=/zone-a-oracle *3 zonecfg:zone-a:fs> set type=lofs zonecfg:zone-a:fs> end
*3: /zone-a-oracleにはzone-aのOracleデータ配置用ボリュームに対応するFsystemリソースのディレクトリを指定してください。
[ノングローバルゾーンのネットワークの形態を共有IPゾーン構成にする場合] zonecfg:zone-a> add net (共有IPゾーン構成にする場合) zonecfg:zone-a:net> set physical=e1000g0 *4 zonecfg:zone-a:net> set address=10.20.30.40/24 zonecfg:zone-a:net> end
*4: GLSで冗長化したネットワークインタフェースを指定する場合は、対応するGlsリソースのPrimaryインタフェースを指定してください。
[ノングローバルゾーンのネットワークの形態を排他的IPゾーン構成にする場合] zonecfg:zone-a> set ip-type=exclusive zonecfg:zone-a> add net zonecfg:zone-a:net> set physical=e1000g0 *5 zonecfg:zone-a:net> end
*5: コンテナ内で占有する物理インタフェースを指定してください。IPアドレスの設定、および物理インタフェースの冗長化は、コンテナ内で設定します。グローバルゾーンで物理インタフェースが活性化されている場合は、非活性にして下さい。
zonecfg:zone-a> add net
zonecfg:zone-a:net> set physical=e1000g1 *6
zonecfg:zone-a:net> end
*6: コンテナ内で物理インタフェースを冗長化する場合は、2本以上の物理インタフェースを指定する必要があります。
zonecfg:zone-a> verify
zonecfg:zone-a> commit
zonecfg:zone-a> exit
注意
共有IPゾーン構成の場合
ノングローバルゾーンに設定するIPアドレスにはGLSで使用していないIPアドレスを設定してください。ゾーンに対するデフォルトゲートウェイの設定はグローバルゾーン上で行ってください。zonecfg コマンドでデフォルトゲートウェイを設定した場合、GLSでNIC切替を行う際に経路が無効になります。
移行元のSolaris 8 環境、またはSolaris 9環境で作成したフラッシュアーカイブからSolaris8コンテナまたはSolaris 9コンテナを作成します。
注意
共用ディスク上のGDSボリュームにフラッシュアーカイブを展開する場合、GDSボリュームを活性し、GDSボリューム上のファイルシステムをマウントしてください。
例:GDSボリュームの、ファイルシステム(ufs)にフラッシュアーカイブを展開する場合
# sdxvolume -N -c class0001 -v volume0001
# mount -F ufs /dev/sfdsk/class0001/dsk/volume0001 /zone-a-system
# zoneadm -z zone-a install -u -a /var/tmp/zone-a-system.flar Log File: /var/tmp/ zone-a-system.install.1987.log Source: /Etude/zone-a-system.flar Installing: This may take several minutes...
詳細は“Oracle Solaris Legacy Containers構築・運用手順書”を参照してください。
移行元の環境にPRIMECLUSTERがインストールされていた場合、以下の手順に従い、移行元でインストールされていたPRIMECLUSTERをアンインストールします。
ノングローバルゾーンをシングルユーザモードで起動します。
# /usr/lib/brand/solaris8/s8_p2v zone-a (Solaris 8 コンテナの場合)
# /usr/lib/brand/solaris9/s9_p2v zone-a (Solaris 9 コンテナの場合)
# zoneadm -z zone-a boot -s
移行元と同じバージョンのPRIMECLUSTERの媒体をグローバルゾーンでマウントします。マウントポイントは、ノングローバルゾーンから参照できるディレクトリにしてください。
ノングローバルゾーンにログインします。
# zlogin -C zone-a
ノングローバルゾーンでPRIMECLUSTER削除の準備を行います。GDSが導入されていないサーバからフラッシュアーカイブを作成した場合、8)以降の手順を実施してください。
/etc/opt/FJSVsdx/sysdb.d 配下に、class.db 以外のファイルが存在するか否かを確認します。また、class.db の中身が空であることも確認してください。
# cd /etc/opt/FJSVsdx/sysdb.d
# ls
class.db
※class.db 以外のファイルが残っていた場合は、rm コマンドで削除してください。
※class.db ファイルの中に情報が残っていたら、その行を削除してください。
(ファイルの中で、# で始まる行は、コメント行です。)
/dev/sfdsk 配下に、_adm, _diag 以外のファイルが存在するか否かを確認します。
# cd /dev/sfdsk
# ls
_adm _diag ...
※_adm, _diag 以外のファイルが残っていた場合は、rm -rf コマンドで削除してください。
GDS基本部のパッケージ(FJSVsdx)を削除します。
# pkgrm FJSVsdx
SMAWcfパッケージのpreremoveとpostremoveファイルのバックアップを取ります。
# cd /var/sadm/pkg/SMAWcf/install # cp preremove /var/tmp/preremove.orig
# cp postremove /var/tmp/postremove.orig
次の手順によりSMAWcfパッケージのpreremoveとpostremoveファイルを更新します。
# cat /var/tmp/preremove.orig | sed -e 's,$CFCONFIG -u,echo " ",' | \
sed -e 's,/opt/SMAW/bin/cipconfig -u,echo " ",' \
> preremove
# cat /var/tmp/postremove.orig | sed -e 's,^module_id.*,module_id="",' | \
sed -e 's,out=`rem_drv.*,out=" "; echo " ",'\
> postremove
ノングローバルゾーンからPRIMECLUSTER をアンインストールします。
移行元と同じバージョンの“PRIMECLUSTER インストールガイド”に従って、PRIMECLUSTER をアンインストールしてください。サーバのモデルによりアンインストール手順が異なる場合は、移行前に使用していたサーバのモデルに対応する手順に従ってください。
4.2A00 以前の場合、ノングローバルゾーンでアンインストールスクリプトを実行してください。アンインストールスクリプトは、事前にマウントしたPRIMECLUSTERの媒体のアンインストールスクリプトを使用してください。
移行元の環境に PRIMECLUSTER Wizard for Oracle、PRIMECLUSTER Wizard for NASがインストールされている場合、PRIMECLUSTERをアンインストールする前に、ノングローバルゾーンから PRIMECLUSTER Wizard for Oracle、PRIMECLUSTER Wizard for NASをアンインストールします。各Wizard製品のアンインストールの手順については各Wizard製品の移行元と同じバージョンのインストールガイドを参照してください。
上記8で作成したpreremoveとpostremoveファイルのバックアップを削除します。
# rm /var/tmp/preremove.orig /var/tmp/postremove.orig
zoneadm bootコマンドによりインストールしたゾーンを起動します。その後、コンソールを取得し、Solaris OSの設定(ノード名やタイムゾーンなどの設定)を実施します。
# /usr/lib/brand/solaris8/s8_p2v zone-a (Solaris 8 コンテナの場合)
# /usr/lib/brand/solaris9/s9_p2v zone-a (Solaris 9 コンテナの場合)
# zoneadm -z zone-a boot # zlogin -C zone-a
以降、画面の指示に従いSolaris OSの設定を行ないます
詳細は、zoneadmコマンドおよびzloginコマンドのマニュアルおよび“Oracle Solaris コンテナを使ってみよう(構築・運用手順書)”を参照してください。
ノングローバルゾーンで、アプリケーション監視をする場合は“16.3.4.4 ノングローバルゾーンへPRIMECLUSTERをインストールする前の準備”に進んでください。
ノングローバルゾーンで、アプリケーション監視をしない場合は“16.3.4.13 ノングローバルゾーン構成情報の共有”に進んでください。
上記で作成したノングローバルゾーンと、グローバルゾーンで、それぞれ事前準備を行います。Solaris 8 コンテナ環境を使用する場合と、Solaris 9コンテナを使用する場合で手順が異なります。
ノングローバルゾーンでの準備 (Solaris 8コンテナ環境の場合)
グローバルゾーンにセットしたPRIMECLUSTERのインストールDVDまたはCD媒体のデバイスを、ノングローバルゾーン配下のファイルシステムにマウントしてください。
注意
ノングローバルゾーンがSolaris 8 コンテナ環境の場合で、移行元の環境でPRIMECLUSTERを使用していた場合は、移行元で使用していたインストールCD媒体が必要です。
ノングローバルゾーンにログインします。
# zlogin zone-a
PRIMECLUSTERのDVD媒体または、移行元でPRIMECLUSTERを使用していた場合はPRIMECLUSTERのCD1の媒体をノングローバルゾーン上でマウントするか、ノングローバルゾーンにコピーするなどして、ノングローバルゾーンからその媒体がアクセスできるようにしてください。以下の例ではノングローバルゾーンでのディレクトリ(CDのマウントポイント)を<CDROM_DIR>とします。(本ソフトウェアのDVD媒体を使用する場合は、<CDROM_DIR>は<DVDのマウントポイント>/Solaris8/CD1となります。)
Solaris 8コンテナ環境の場合、以下の手順で、SMAWskelパッケージをインストールします。
pkgadd(1M)コマンド実行中に問い合わせが発生した場合は、デフォルト値を入力してください。デフォルト値がない場合は「y」を選択してください。
# cd <CDROM_DIR>/Solaris8/products/CF/sparc # pkgadd -d . SMAWskel
ノングローバルゾーンでの準備 (Solaris 9環境の場合)
グローバルゾーンにセットしたPRIMECLUSTERのインストールDVDまたはCD媒体のデバイスを、ノングローバルゾーン配下のファイルシステムにマウントしてください。
注意
ノングローバルゾーンがSolaris 9 コンテナ環境の場合で、移行元の環境でPRIMECLUSTERを使用していた場合は、移行元で使用していたインストールCD媒体が必要です。
ノングローバルゾーンにログインします。
# zlogin zone-a
PRIMECLUSTERのDVD媒体または、移行元でPRIMECLUSTERを使用していた場合は、PRIMECLUSTERの CD1の媒体をノングローバルゾーン上でマウントするか、ノングローバルゾーンにコピーするなどして、ノングローバルゾーンからその媒体がアクセスできるようにしてください。以下の例ではノングローバルゾーンでのディレクトリ(CDのマウントポイント)を<CDROM_DIR>とします。(本ソフトウェアのDVD媒体を使用する場合は、<CDROM_DIR>は<DVDのマウントポイント>/Solaris9/CD1となります。)
Solaris 9コンテナ環境の場合、以下の手順で、SMAWskelパッケージをインストールします。
pkgadd(1M)コマンド実行中に問い合わせが発生した場合は、デフォルト値を入力してください。デフォルト値がない場合は「y」を選択してください。
# cd <CDROM_DIR>/Solaris9/products/CF/sparc # pkgadd -d . SMAWskel
グローバルゾーンでの準備 (Solaris 8環境、Solaris 9環境共通)
本節の作業はグローバルゾーンで行います。
cfzinstallスクリプトを実行します。ノングローバルゾーンを再起動するようにメッセージが出力された場合は「yes」を選択し、ノングローバルゾーンの再起動後、次の手順に進んでください。
# /opt/SMAW/SMAWcf/bin/cfzinstall zone-a
CF configuration set to: zone-a ZONE-A /usr/sbin/zlogin zone-a /etc/init.d/cf start
hvzonesetupスクリプトを実行します。
# hvzonesetup -z zone-a -c
NOTICE: User can now install PCL in zone zone-a. After installing PCL run "hvzonesetup -z zone-a -u".
“16.3.3.1 必要パッケージの準備”で準備したFSUNclnet.strパッケージをノングローバルゾーンの任意のディレクトリにコピーします。
参考
cfzinstallスクリプトでは以下の処理が行なわれます。
ノングローバルゾーン用CFのインストールと設定
hvzonesetupスクリプトでは以下の処理が行なわれます。
zonenameコマンドの一時的な変更 (PRIMECLUSTERインストール後に実施するhvzonesetup -uで元に戻します)
ノングローバルゾーン用RMS環境変数の設定(hvenv.localファイル設定)
/etc/profileへのPATH設定の追加
注意
移行元で、他のクラスタソフトウェアを使用していた環境を新規にPRIMECLUSTER環境へ移行する場合で、フラッシュアーカイブ作成前に使用していたクラスタソフトウェアを削除していない場合は、PRIMECLUSTERをインストールする前に、使用していたクラスタソフトウェアの仕様に従い、作成したコンテナ環境からクラスタソフトウェアを削除してください。
本節の作業は、Solaris 8コンテナ環境または、Solaris 9コンテナ環境のいずれを使用するかによって手順が異なります。Solaris 8コンテナ環境の場合は手順1、Solaris 9コンテナ環境の場合は手順2を参照してください。
インストール手順 (Solaris 8コンテナ環境の場合)
本節の作業は、ノングローバルゾーンで行います。pkgadd(1M)、pkgrm(1M)コマンド実行中に問い合わせが発生した場合は、デフォルト値を入力してください。デフォルト値がない場合は「y」を選択してください。
FJSVsnap、FJSVwvcnf、FJSVwvbsがノングローバルゾーンにインストールされているか確認してください。
# pkginfo -l FJSVsnap.\*
# pkginfo -l FJSVwvcnf.\*
# pkginfo -l FJSVwvbs.\*
FJSVsnapのバージョンが 2.3.1 以前だった場合は、FJSVsnapパッケージをシステムから削除します。
# pkgrm FJSVsnap
FJSVwvcnfのバージョンが4.1.1以外だった場合は、またはFJSVwvbsのバージョンが 4.1.2以外だった場合は、両方のパッケージをシステムから削除します。
# pkgrm FJSVwvcnf # pkgrm FJSVwvbs
上記の操作で、古いバージョンのパッケージを削除した場合、およびパッケージがインストールされていなかった場合は、pkgadd(1M)コマンドを実行し、対象のパッケージをインストールします。前節でマウントもしくはコピーしたPRIMECLUSTER DVDまたはCD1のノングローバルゾーンでのディレクトリを<CDROM_DIR>とします。
# pkgadd -d <CDROM_DIR>/Tool/Pkgs FJSVsnap # pkgadd -d <CDROM_DIR>/Solaris8/products/Base_GUIs/sparc FJSVwvcnf # pkgadd -d <CDROM_DIR>/Solaris8/products/Base_GUIs/sparc FJSVwvbs
FSUNclnetコンポーネントのインストールを行います。以下に、ノングローバルゾーンの/var/tmp/packageにFSUNclnet.str を配置した場合の例を示します。
# cd /var/tmp/package # pkgadd -d FSUNclnet.str
前節でマウントもしくはコピーしたPRIMECLUSTER DVDまたはCD1より、PRIMECLUSTERをインストールします。ノングローバルゾーンでのディレクトリを<CDROM_DIR>とします。
# cd <CDROM_DIR>/Solaris8/products/Base_GUIs/sparc # pkgadd -d . SMAWcj2re # pkgadd -d . FJSVwvmpc
# pkgadd -d . SMAWrcadm # pkgadd -d . SMAWrcaja
# cd <CDROM_DIR>/Solaris8/products/CF/sparc/ # pkgadd -d . FJSVclapi
# pkgadd -d . FJSVcldbm
# cd <CDROM_DIR>/Tool
# ./cluster_install -p RMS
# ./cluster_install -p WT
排他的IPゾーン構成のノングローバルゾーンでGLSにより、物理インタフェースを冗長化する場合は、PRIMECLUSTER DVDまたはCD2より、PRIMECLUSTER GLSをインストールします。ノングローバルゾーンのディレクトリ(CDのマウントポイント)を<CDROM_DIR>とします。(本ソフトウェアのDVD媒体を使用する場合は、<CDROM_DIR>は<DVDのマウントポイント>/Solaris8/CD2となります。)
[排他IPゾーン構成でノングローバルゾーンにGLSを使用する場合のみ]
# mv /usr/sbin/add_drv /usr/sbin/add_drv.save
# touch /usr/sbin/add_drv
# chmod 555 /usr/sbin/add_drv
# pkgadd -d <CDROM_DIR>/Solaris8/products/GLS/sparc FJSVhanet
# mv /usr/sbin/add_drv.save /usr/sbin/add_drv
PRIMECLUSTER DVDまたはSUPPLIMENT CDの媒体をノングローバルゾーン上でマウントするか、ノングローバルゾーンにコピーするなどして、ノングローバルゾーンからその媒体がアクセスできるようにしてください。ノングローバルゾーンでのディレクトリ(CDのマウントポイント)を<CDROM_DIR>とします。(本ソフトウェアのDVD媒体を使用する場合は、<CDROM_DIR>は<DVDのマウントポイント>/Solaris8/CD3となります。)
# cd <CDROM_DIR>/Tool
# ./cluster_install -p GUIs
# cd <CDROM_DIR>/Solaris8/products/CF_Add_On/sparc
# pkgadd -d . FJSVclapm
# cd <CDROM_DIR>/Solaris8/products/RMS_Add_On/sparc
# pkgadd -d . FJSVclrms
# pkgadd -d . FJSVclrwz
# pkgadd -d . FJSVclsfw
注意
インストール中に、以下のメッセージが出力されることがありますが、動作には問題ありません。
Warning: The package <SMAWccbr> has not been installed.
prtconf: devinfo facility not available
パッケージインストール後、PRIMECLUSTERの最新の緊急修正を適用します。ノングローバルゾーンへ適用が必要な緊急修正はDVDの以下に格納されていますので、すべて適用してください。
<DVDのマウントポイント>/Solaris8/patch
以下に、ノングローバルゾーンに901172-32の緊急修正を適用する場合の適用例を示します。
# cd <DVDのマウントポイント>/Solaris8/patch # patchadd 901172-32
移行元で使用していたPRIMECLUSTERをインストールした場合、ノングローバルゾーンへ適用が必要な緊急修正は以下のとおりです。
Solaris 8コンテナ | Solaris 8コンテナ |
---|---|
901167-07以降 | 901167-07以降 |
901172-34以降 | 901172-34以降 |
901173-24以降 | 901173-24以降 |
913855-05以降 | 913855-05以降 |
914111-03以降 | 914111-03以降 |
914112-10以降 | 914112-10以降 |
914120-01以降 | 914346-01以降 |
914346-01以降 | 914351-02以降 |
914351-01 | 914530-01 |
914530-01 | 915102-01以降 |
915102-01以降 |
以下に、ノングローバルゾーンの/var/tmp/patch緊急修正を配置した場合の、901172-32の適用例を示します。
# cd /var/tmp/patch # zcat 901172-32.tar.Z | tar xf - # patchadd 901172-32
/etc/inet/hostsを編集し、ノングローバルゾーンに割り当てられている任意のIPアドレスに対して、「ノングローバルゾーンのホスト名+RMS」のエントリを追加します。
# vi /etc/inet/hosts
ipadress zonename zonenameRMS ^^^^^^^^^^^追加
ipadress:ノングローバルゾーンに割り当てられている任意のIPアドレス
zonename:ノングローバルゾーンのホスト名
Web-Based Admin View のjava_home の環境変数を設定します。
# /etc/opt/FJSVwvbs/etc/bin/wvSetparam java_home \
/opt/SMAW/SMAWcj2re/jre
local:java_home /opt/SMAW/SMAWcj2re/jre
インストール手順 (Solaris 9コンテナ環境の場合)
本節の作業は、ノングローバルゾーンで行います。pkgadd(1M)、pkgrm(1M)コマンド実行中に問い合わせが発生した場合は、デフォルト値を入力してください。デフォルト値がない場合は「y」を選択してください。
FJSVsnap、FJSVwvcnf、FJSVwvbsがノングローバルゾーンにインストールされているか確認してください。
# pkginfo -l FJSVsnap.\*
# pkginfo -l FJSVwvcnf.\*
# pkginfo -l FJSVwvbs.\*
FJSVsnapのバージョンが 2.3.1 以前だった場合は、FJSVsnapパッケージをシステムから削除します。
# pkgrm FJSVsnap
FJSVwvcnfのバージョンが4.1.1以外だった場合は、またはFJSVwvbsのバージョンが 4.1.2以外だった場合は、両方のパッケージをシステムから削除します。
# pkgrm FJSVwvcnf # pkgrm FJSVwvbs
上記の操作で、古いバージョンのパッケージを削除した場合、およびパッケージがインストールされていなかった場合は、pkgadd(1M)コマンドを実行し、対象のパッケージをインストールします。前節でマウントもしくはコピーしたPRIMECLUSTER DVDまたはCD1のノングローバルゾーンでのディレクトリを<CDROM_DIR>とします。
# pkgadd -d <CDROM_DIR>/Tool/Pkgs FJSVsnap # pkgadd -d <CDROM_DIR>/Solaris9/products/Base_GUIs/sparc FJSVwvcnf # pkgadd -d <CDROM_DIR>/Solaris9/products/Base_GUIs/sparc FJSVwvbs
FSUNclnetコンポーネントのインストールを行います。以下に、ノングローバルゾーンの/var/tmp/packageにFSUNclnet.str を配置した場合の例を示します。
# cd /var/tmp/package # pkgadd -d FSUNclnet.str
前節でマウントもしくはコピーしたPRIMECLUSTER DVDまたはCD1より、PRIMECLUSTERをインストールします。ノングローバルゾーンでのディレクトリを<CDROM_DIR>とします。
# cd <CDROM_DIR>/Solaris9/products/Base_GUIs/sparc # pkgadd -d . SMAWcj2re # pkgadd -d . FJSVwvmpc
# pkgadd -d . SMAWrcadm # pkgadd -d . SMAWrcaja
# cd <CDROM_DIR>/Solaris9/products/CF/sparc/ # pkgadd -d . FJSVclapi
# pkgadd -d . FJSVcldbm
# cd <CDROM_DIR>/Tool
# ./cluster_install -p RMS
# ./cluster_install -p WT
排他的IPゾーン構成のノングローバルゾーンでGLSにより、物理インタフェースを冗長化する場合は、PRIMECLUSTER DVDまたはCD2より、PRIMECLUSTER GLSをインストールします。ノングローバルゾーンのディレクトリ(CDのマウントポイント)を<CDROM_DIR>とします。(本ソフトウェアのDVD媒体を使用する場合は、<CDROM_DIR>は<DVDのマウントポイント>/Solaris9/CD2となります。)
[排他IPゾーン構成でノングローバルゾーンにGLSを使用する場合のみ]
# mv /usr/sbin/add_drv /usr/sbin/add_drv.save
# touch /usr/sbin/add_drv
# chmod 555 /usr/sbin/add_drv
# pkgadd -d <CDROM_DIR>/Solaris9/products/GLS/sparc FJSVhanet
# mv /usr/sbin/add_drv.save /usr/sbin/add_drv
PRIMECLUSTER DVDまたはSUPPLIMENT CDの媒体をノングローバルゾーン上でマウントするか、ノングローバルゾーンにコピーするなどして、ノングローバルゾーンからその媒体がアクセスできるようにしてください。ノングローバルゾーンでのディレクトリ(CDのマウントポイント)を<CDROM_DIR>とします。(本ソフトウェアのDVD媒体を使用する場合は、<CDROM_DIR>は<DVDのマウントポイント>/Solaris9/CD3となります。)
# cd <CDROM_DIR>/Tool
# ./cluster_install -p GUIs
# cd <CDROM_DIR>/Solaris9/products/CF_Add_On/sparc
# pkgadd -d . FJSVclapm
# cd <CDROM_DIR>/Solaris9/products/RMS_Add_On/sparc
# pkgadd -d . FJSVclrms
# pkgadd -d . FJSVclrwz
# pkgadd -d . FJSVclsfw
注意
インストール中に、以下のメッセージが出力されることがありますが、動作には問題ありません。
Warning: The package <SMAWccbr> has not been installed.
prtconf: devinfo facility not available
パッケージインストール後、PRIMECLUSTERの最新の緊急修正を適用します。ノングローバルゾーンへ適用が必要な緊急修正はDVDの以下に格納されていますので、すべて適用してください。
<DVDのマウントポイント>/Solaris9/patch
以下に、ノングローバルゾーンに901196-24の緊急修正を適用する場合の適用例を示します。
# cd <DVDのマウントポイント>/Solaris9/patch
# patchadd 901196-24
移行元で使用していたPRIMECLUSTERをインストールした場合、ノングローバルゾーンへ適用が必要な緊急修正は以下のとおりです。
Solaris 9コンテナ | Solaris 9コンテナ | Solaris 9コンテナ |
---|---|---|
901167-07以降 | 901167-07以降 | 901196-35以降 |
901172-34以降 | 901172-34以降 | 901215-04以降 |
901173-24以降 | 901173-24以降 | 901217-29以降 |
913855-05以降 | 913855-05以降 | 901254-02以降 |
914111-03以降 | 914111-03以降 | 913855-05以降 |
914112-10以降 | 914112-10以降 | 914111-03以降 |
914120-01以降 | 914346-01以降 | 914112-10以降 |
914346-01以降 | 914346-01以降 | 914346-01以降 |
914351-01 | 914351-02以降 | 914351-02以降 |
914530-01 | 914530-01 | 914530-02以降 |
915102-01以降 | 915102-01以降 | 915102-01以降 |
以下に、ノングローバルゾーンの/var/tmp/patchに緊急修正を配置した場合の、901196-24の適用例(Solaris 9)を示します。
# cd /var/tmp/patch
# zcat 901196-24.tar.Z | tar xf -
# patchadd 901196-24
/etc/inet/hostsを編集し、ノングローバルゾーンに割り当てられている任意のIPアドレスに対して、「ノングローバルゾーンのホスト名+RMS」のエントリを追加します。
# vi /etc/inet/hosts
ipadress zonename zonenameRMS ^^^^^^^^^^^追加
ipadress:ノングローバルゾーンに割り当てられている任意のIPアドレス
zonename:ノングローバルゾーンのホスト名
Web-Based Admin View のjava_home の環境変数を設定します。
# /etc/opt/FJSVwvbs/etc/bin/wvSetparam java_home \
/opt/SMAW/SMAWcj2re/jre
local:java_home /opt/SMAW/SMAWcj2re/jre
ノングローバルゾーン設定スクリプトの実行
グローバルゾーンにて、hvzonesetupスクリプトを、-uオプションを指定して実行します。
# hvzonesetup -z zone-a -u
参考
hvzonesetupスクリプトでは以下の処理が行なわれます。
hvzonesetup -z zone-a -cで実施したzonenameコマンドの変更を元に戻します。
カーネルパラメタの修正
ノングローバルゾーンにPRIMECLUSTERをインストールしていない場合は、本手順は不要です。
クラスタシステムを構成する全てのグローバルゾーンの/etc/systemに、“表16.19 修正が必要なカーネルパラメタ”のカーネルパラメタの値を、作成するノングローバルゾーンの数だけ加算し、グローバルゾーンを再起動します。
# shutdown -y -g0 -i6
カーネルパラメタ | 特性 | 値 | 備考 |
shmsys:shminfo_shmmni | 加算 | 30 | リソースデータベースで、コンテナあたりに必要な値 |
semsys:seminfo_semmni | 加算 | 20 | リソースデータベースで、コンテナあたりに必要な値 |
注意
ノングローバルゾーンの/etc/system に記載されている以下の定義は削除しないでください。
set semsys:seminfo_semmni=30
set shmsys:shminfo_shmmni=130
set in_sync=1
ノングローバルゾーンの/etc/system に記載されている以下の定義は削除しても問題ありません。
msgsys:msginfo_msgmnb
msgsys:msginfo_msgmni
msgsys:msginfo_msgtql
ノングローバルゾーンの/etc/system に設定されている shmsys:shminfo_shmseg の値を確認します。
30より小さい場合、もしくは設定されていない場合
ノングローバルゾーンの/etc/systemに以下を設定してください。
set shmsys:shminfo_shmseg = 30
30以上の場合
変更は不要です。
確認後、ノングローバルゾーンの/etc/systemに、表3.1のカーネルパラメタの値を加算し、ノングローバルゾーンを再起動します。
# zlogin zone-a shutdown -y -g0 -i6
GDS共用クラスのボリュームの登録
この手順は、GDS共用クラスのボリュームをノングローバルゾーンからアクセスできるようにする場合に必要です。
グローバルゾーンで作成したGDS共用クラスのボリュームの特殊ファイルを/<zonepath>/dev配下にコピーします。以下のコマンドはグローバルゾーンから行ってください。
(zonepathが/zone-a-system, class名がclass0001, volume名がvolume0001の場合)
# cd /dev
# tar cvf /var/tmp/dsk.tar sfdsk/class0001/dsk/volume0001
# tar cvf /var/tmp/rdsk.tar sfdsk/class0001/rdsk/volume0001
# cd /zone-a-system/dev
# tar xvf /var/tmp/dsk.tar
# tar xvf /var/tmp/rdsk.tar
注意
上記の手順でコピーしたGDSボリュームの特殊ファイルは、ノングローバルゾーンのデタッチとアタッチを手動で実行すると、OSの仕様により、削除される場合があります。その場合は、ノングローバルゾーンをアタッチした後、手順を再実行してください。
PRIMECLUSTER のクラスタアプリケーションの起動/停止の操作によってノングローバルゾーンを起動/停止する場合は GDS の特殊ファイルは削除されません。
ノングローバルゾーンでボリュームにファイルシステムを作成します。以下のコマンドは、ノングローバルゾーンから行ってください。
(class名がclass0001, volume名がvolume0001, ファイルシステムがUFSの場合)
# newfs /dev/sfdsk/class0001/rdsk/volume0001
注意
上記のファイルシステムの作成は、最初の1ノードからのみ行ってください。
本節の作業は、ノングローバルゾーンで行います。
“4.2.3 Web-Based Admin Viewの初期設定”を参照し、Web-Based Admin Viewの設定と起動を行います。その際、“4.2.3.1 運用管理サーバの初期設定”において指定する、プライマリ管理サーバとセカンダリ管理サーバのIPアドレスは両方とも同じく、ノングローバルゾーンのIPアドレスを指定してください。また、“PRIMECLUSTER Web-Based Admin View操作手引書”の“7.1.ネットワークアドレスの変更”を参照し、mipとhttpipにも同じIPアドレスを設定してください。
(例:ノングローバルゾーンのIPアドレスが10.20.30.40の場合)
# /etc/init.d/fjsvwvcnf stop
# /etc/init.d/fjsvwvbs stop
# /etc/opt/FJSVwvbs/etc/bin/wvSetparam primary-server 10.20.30.40
# /etc/opt/FJSVwvbs/etc/bin/wvSetparam secondary-server 10.20.30.40
# /etc/opt/FJSVwvbs/etc/bin/wvSetparam mip 10.20.30.40
# /etc/opt/FJSVwvbs/etc/bin/wvSetparam httpip 10.20.30.40
# /etc/opt/FJSVwvbs/etc/bin/wvCntl start
# /etc/init.d/fjsvwvcnf start
設定後は、“4.3 Web-Based Admin View画面の起動”の手順で、GUI画面を起動できることを確認します。
本節の作業は、ノングローバルゾーンで行います。
Web-Based Admin View画面を起動したら、“5.1.3 クラスタリソース管理機構の初期設定”、“5.1.3.1 初期構成設定”を参照し、クラスタリソース管理機構の初期構成設定を行います。
なお、ノングローバルゾーンでは、CF・CIPの設定、シャットダウン機構の設定、自動構成は不要です。
注意
クラスタリソース管理機構の初期構成設定を行うとノングローバルゾーンのコンソールに下記のメッセージが出力されますが、動作に問題はありません。
/dev/rdsk/*: No such file or directory
また、初期構成設定に失敗した場合は、ノングローバルゾーンのカーネルパラメタが不足している可能性があります。“3.2.3 カーネルパラメタの確認/設定”を参照し、カーネルパラメタの値を見直してください。ノングローバルゾーンの再起動後、clinitreset(1M)コマンドでリソースデータベースの初期化を行い、初期構成設定を再度行ってください。
本手順は、排他的IPゾーン構成でNIC切替方式を使用する場合にのみ必要となります。ノングローバルゾーン上でGLSを設定する場合は、“PRIMECLUSTER Global Link Services 説明書(伝送路二重化機能編)”参照し、物理インタフェースの冗長化の設定を行ってください。
本節の作業はクラスタシステムを構成する全ノングローバルゾーンで行います。
図16.16 ノングローバルゾーン間をウォームスタンバイ構成で構築する場合の環境設定例
システムの設定
1-1) /etc/inet/hostsファイルに、使用するIPアドレスおよびホスト名を定義します。
10.20.30.42 zone-a0 # zone-a仮想IP(引継ぎIP) 10.20.30.41 zone-a01 # zone-aの物理IP 10.20.30.43 swhub1 # primary監視先HUBのIP 10.20.30.44 swhub2 # secondary監視先HUBのIP
注意
zone-aの物理IPアドレスは、他のノングローバルゾーンの物理IPアドレスと重複しないように設定してください。
1-2) /etc/hostname.e1000g0ファイルに、上記で定義したホスト名を記載します。
/etc/hostname.e1000g0の内容
zone-a01
1-3) /etc/inet/netmasksファイルに、サブネットマスクを定義します。
10.20.30.0 255.255.255.0
リブート
以下のコマンドを実行して、ノングローバルゾーンをリブートします。本コマンドは、グローバルゾーンから実行してください。リブート後は、e1000g0が活性化されていることを、ifconfigコマンドを実行して確認してください。
# /usr/sbin/zlogin zone-a shutdown -y -g0 -i6
仮想インタフェースの作成
# /opt/FJSVhanet/usr/sbin/hanetconfig create -n sha0 -m d -i 10.20.30.42 -e 10.20.30.41 -t e1000g0,e1000g1
注意
オプションの‘-e’に指定する物理IPアドレスは、必ず、/etc/hostname.e1000g0に設定した物理IPアドレスと一致させてください。
待機パトロール機能の設定
# /opt/FJSVhanet/usr/sbin/hanetconfig create -n sha1 -m p -a 00:00:00:00:00:00 -t sha0
注意
ノングローバルゾーンで待機パトロール機能を使用するには、緊急修正パッチ(Solaris 8およびSolaris 9: 914111-03以降)を適用する必要があります。
OSLC環境では、-a オプションを省略することはできません。
-a オプションの値に、00:00:00:00:00:00 を指定してコマンドを実行してください。
HUB監視機能の設定
# /opt/FJSVhanet/usr/sbin/hanetpoll create -n sha0 -p 10.20.30.43,10.20.30.44 -b off
引継ぎ仮想インタフェースの作成
# /opt/FJSVhanet/usr/sbin/hanethvrsc create -n sha0
注意
シングルノードクラスタ運用の場合は、本設定を行う必要はありません。
HUB監視の開始
# /opt/FJSVhanet/usr/sbin/hanetpoll on
Wizard for Oracleインストールの手順や留意事項については“PRIMECLUSTER Wizard for Oracle 導入運用手引書”を参照してください。
Wizard for NASインストールの手順や留意事項については“PRIMECLUSTER Wizard for NAS導入運用手引書”を参照してください。
ノングローバルゾーンのRMSの自動起動を有効にするため、"/opt/SMAW/SMAWRrms/bin/hvenv.local"ファイルの以下の行を編集します。
export HV_RCSTART=0
export HV_RCSTART=1
ノングローバルゾーン上にクラスタアプリケーションを作成する手順を説明します。
設定するクラスタリソースに応じて以下の手順を行ってください。
No. | 作業概要 | 手順 | 構成 | ||||
(1) | (2) | (4) | (6) | (7) | |||
1 | Cmdlineリソースの設定 | 1) | ○ | ○ | ○ | - | ○ |
2 | Oracleリソースの設定 | 2) | ○ | ○ | ○ | - | ○ |
3 | Netappリソースの設定 | 3) | ○ | ○ | ○ | - | ○ |
4 | 状態遷移プロシジャリソースの設定 | 4) | ○ | ○ | ○ | - | ○ |
5 | Glsリソースの設定 | 5) | ○ | - | ○ | - | - |
6 | Fsystemリソースの設定 | 6) | ○ | ○ | - | - | ○ |
7 | クラスタアプリケーションの作成 | 7) | ○ | ○ | ○ | - | ○ |
○:必要に応じて設定してください
-:設定の必要はありません
Cmdlineリソースの設定
Cmdlineリソースを設定する方法は、“6.7.1.1 Cmdlineリソースの作成”を参照してください。
Oracleリソースの設定
“PRIMECLUSTER Wizard for Oracle 導入運用手引書”を参照してクラスタリソースの設定を行ってください。
Netappリソースの設定
“PRIMECLUSTER Wizard for NAS 導入運用手引書”を参照してクラスタリソースの設定を行ってください。
状態遷移プロシジャリソースの設定
ミドルウェアのマニュアルを参照して状態遷移プロシジャリソースの設定を行ってください。ミドルウェアのノングローバルゾーンにおけるPRIMECLUSTER連携のサポート状況については、当社技術員(SE)に確認してください。
プロシジャリソースを設定する方法は、“6.7.1.6 プロシジャリソースの作成”を参照してください。
Glsリソースの設定
この手順は、排他IPゾーン構成の場合のみ必要となります。
“6.7.1.4 Glsリソースの作成”を参照してGlsリソースの設定を行ってください。
Fsystemリソースの設定
この手順は、ノングローバルゾーンで切替ファイルシステムを使用する場合に必要となります。
“6.7.1.2 Fsystemリソースの作成”を参照してFsystemリソースの設定を行ってください。
なお、ノングローバルゾーンの Fsystemリソースに ZFS を設定することはできません。UFSファイルシステムのみ使用できます。
クラスタアプリケーションの作成
ノングローバルゾーン上にクラスタアプリケーションを作成します。
クラスタアプリケーションの作成手順は“6.7.2.1 スタンバイ運用のクラスタアプリケーション作成”に従いますが、以下の点が異なります。
クラスタアプリケーションの属性
AutoStartUp、AutoSwitchOver、HaltFlagにはNoを設定してください。ただし、グローバルゾーンがシングルノードクラスタ運用の場合、AutoStartUpにはYesを設定してください。
ウォームスタンバイ構成において、待機系のノングローバルゾーンの上のクラスタアプリケーションをStandby状態にしたい場合はStandbyTransitionsにClearFaultRequestを設定してください。それ以外の場合はNoを設定してください。
ShutdownPriorityには、NONEを設定してください。
OnlinePriorityには0を設定してください。
コールドスタンバイの場合、運用系のノードで、ノングローバルゾーンを停止します。
# zlogin zone-a shutdown -i0 -g0 -y
コールドスタンバイでノングローバルゾーンイメージを共有している場合、以降の手順により、上記までで作成したノングローバルゾーンの情報を、待機系のノードからも利用できるようにします。
ノングローバルゾーンの構成情報をエクスポートします。以下のコマンドは、上記までの手順でノングローバルゾーンの設定を行ったノードで行ってください。
# zonecfg -z zone-a export -f /var/tmp/zone-a.exp
出力されたファイル(上記の例では/var/tmp/zone-a.exp)を他の全てのノードにコピーします。
他の全てのノードでノングローバルゾーンをインポートします。
# zonecfg -z zone-a -f /var/tmp/zone-a.exp
注意
インポートを実行する際、ノングローバルゾーンのファイルシステムへのアクセスは不要のため、他の全てのノードでクラスタアプリケーションをOnlineにする操作は実施しないでください。また、ノングローバルゾーンをattach、起動する操作も実施しないでください。