ページの先頭行へ戻る
PRIMECLUSTER Global Disk Services 説明書 4.5
FUJITSU Software

6.4.5 環境構築手順

1) システムディスクのミラーリング

代替ブート環境を作成するための準備として、システムディスクをミラーリングします。ここでは、「6.4.1 システム構成」で示した構成でシステムディスクのミラーリングを設定する手順を示します。

参照

GDS 運用管理ビューを使用する場合は、「5.2.1 システムディスク設定」を参照してください。

1-1) 動作中のアプリケーションプログラムを停止します。

ミラーリングの定義を安全に行うため、動作しているアプリケーションプログラムを停止します。より安全性が求められる場合は、システムディスクのバックアップを採取してください。

1-2) システムディスクをルートクラスに登録します。

# sdxdisk -M -c System -a type=root -d c0t0d0=Root1:keep,c1t0d0=Root2:undef,c0t0d1=Var1:keep,c1t0d1=Var2:undef

1-3) システムディスクをグループに接続します。

# sdxdisk -C -c System -g Group1 -d Root1,Root2 -v 0=root:on,1=usr:on,3=home:on
# sdxdisk -C -c System -g Group2 -d Var1,Var2 -v 0=swap:on,1=var:on,3=opt:on

1-4) ミラー定義が完了したことを確認します。

# sdxroot -M -c System -d Root1,Var1

1-5) システムをリブートします。

# shutdown -y -g0 -i6

1-6) ミラーリングされていることを確認します。

mount(1M) コマンドや sdxinfo コマンドを使って、システムディスクが正しくミラーリングされていることを確認してください。


2) プロキシグループの作成

システムディスクのバックアップ用のディスク領域 (プロキシグループ) を作成します。ここでは、「6.4.1 システム構成」で示した構成のプロキシグループを作成する手順を示します。

2-1) ディスクをルートクラスに登録します。

# sdxdisk -M -c System -d c2t0d0=Proot1,c3t0d0=Proot2,c2t0d1=Pvar1,c3t0d1=Pvar2

参照

GDS 運用管理ビューを使用する場合は、「5.4.1 クラス構成」を参照してください。

2-2) ディスクをグループに接続します。

# sdxdisk -C -c System -g Proxy1 -d Proot1,Proot2
# sdxdisk -C -c System -g Proxy2 -d Pvar1,Pvar2

参照

GDS 運用管理ビューを使用する場合は、「5.2.3.3 グループ構成」を参照してください。


3) プロキシグループの結合

システムディスクのグループ (マスタグループ) に、バックアップ用のディスクのグループ (プロキシグループ) を結合することにより、システムディスクの内容をバックアップ用のディスクにコピーします。ここでは、「6.4.1 システム構成」で示した構成でプロキシグループを結合する手順を示します。

3-1) プロキシグループを結合します。

# sdxproxy Join -c System -m Group1 -p Proxy1 -a root=Proot:on,usr=Pusr:on,home=Phome:on
# sdxproxy Join -c System -m Group2 -p Proxy2 -a swap=Pswap:on,var=Pvar:on,opt=Popt:on

参照

GDS 運用管理ビューを使用する場合は、「5.2.4.1 プロキシ結合」を参照してください。

3-2) 等価性コピーの完了を確認します。

OPC 機能を使用する場合は、等価性コピーの完了を待たずに手順 3-3) 以降を実行します。

# sdxinfo -S -c System
OBJ CLASS GROUP DISK VOLUME STATUS ------ ------- ------- ------- ------- -------- slice System Group1 Root1 root ACTIVE slice System Group1 Root2 root ACTIVE slice System Group1 Root1 usr ACTIVE slice System Group1 Root2 usr ACTIVE slice System Group1 Root1 home ACTIVE slice System Group1 Root2 home ACTIVE slice System Group2 Var1 swap ACTIVE slice System Group2 Var2 swap ACTIVE slice System Group2 Var1 var ACTIVE slice System Group2 Var2 var ACTIVE slice System Group2 Var1 opt ACTIVE slice System Group2 Var2 opt ACTIVE slice System Proxy1 Proot1 Proot STOP slice System Proxy1 Proot2 Proot STOP slice System Proxy1 Proot1 Pusr STOP slice System Proxy1 Proot2 Pusr STOP slice System Proxy1 Proot1 Phome COPY slice System Proxy1 Proot2 Phome COPY slice System Proxy2 Pvar1 Pswap STOP slice System Proxy2 Pvar2 Pswap STOP slice System Proxy2 Pvar1 Pvar COPY slice System Proxy2 Pvar2 Pvar COPY slice System Proxy2 Pvar1 Popt COPY slice System Proxy2 Pvar2 Popt COPY

等価性コピー中は、コピー先プロキシグループのスライスの STATUS フィールドに COPY と表示されます。プロキシグループのスライスの STATUS がすべて STOP になっていれば、等価性コピーは完了しています。

参考

GDS 運用管理ビューのメイン画面では、プロキシボリュームを構成するスライスの表示は以下のようになります。

  • 等価性コピー中は、copy 状態になり、青色のアイコンが表示される。

  • 等価性コピーが完了すると、stop 状態になり、黒いアイコンが表示される。

参考

ETERNUS ディスクアレイの SAN ブート環境

OPC 機能を使用する場合、以下の手順 3-3) ~ 3-5) を実行します。手順 3-3) ~ 3-5)、および 4)、5) は、等価性コピーの完了を待たずに実行することができます。OPC 機能が使用できる条件については、「A.2.24 OPC 方式による瞬間スナップショット」を参照してください。

3-3) いったん、マスタとプロキシの関係を強制解除します。

# sdxproxy Break -c System -p Proxy1 -e force
# sdxproxy Break -c System -p Proxy2 -e force

3-4) プロキシボリュームのアクセスモード属性を rw (読書き用) に変更します。

# sdxattr -V -c System -v Proot -a mode=rw
# sdxattr -V -c System -v Pusr -a mode=rw
# sdxattr -V -c System -v Phome -a mode=rw
# sdxattr -V -c System -v Pswap -a mode=rw
# sdxattr -V -c System -v Pvar -a mode=rw
# sdxattr -V -c System -v Popt -a mode=rw

3-5) 再度、マスタグループとプロキシグループを関連付けます。

# sdxproxy Relate -c System -m Group1 -p Proxy1
# sdxproxy Relate -c System -m Group2 -p Proxy2