1) システムディスクのミラーリング
代替ブート環境を作成するための準備として、システムディスクをミラーリングします。ここでは、「6.4.1 システム構成」で示した構成でシステムディスクのミラーリングを設定する手順を示します。
参照
GDS 運用管理ビューを使用する場合は、「5.2.1 システムディスク設定」を参照してください。
1-1) 動作中のアプリケーションプログラムを停止します。
ミラーリングの定義を安全に行うため、動作しているアプリケーションプログラムを停止します。より安全性が求められる場合は、システムディスクのバックアップを採取してください。
1-2) システムディスクをルートクラスに登録します。
# sdxdisk -M -c System -a type=root -d c0t0d0=Root1:keep,c1t0d0=Root2:undef,c0t0d1=Var1:keep,c1t0d1=Var2:undef |
1-3) システムディスクをグループに接続します。
# sdxdisk -C -c System -g Group1 -d Root1,Root2 -v 0=root:on,1=usr:on,3=home:on # sdxdisk -C -c System -g Group2 -d Var1,Var2 -v 0=swap:on,1=var:on,3=opt:on |
1-4) ミラー定義が完了したことを確認します。
# sdxroot -M -c System -d Root1,Var1 |
1-5) システムをリブートします。
# shutdown -y -g0 -i6 |
1-6) ミラーリングされていることを確認します。
mount(1M) コマンドや sdxinfo コマンドを使って、システムディスクが正しくミラーリングされていることを確認してください。
2) プロキシグループの作成
システムディスクのバックアップ用のディスク領域 (プロキシグループ) を作成します。ここでは、「6.4.1 システム構成」で示した構成のプロキシグループを作成する手順を示します。
2-1) ディスクをルートクラスに登録します。
# sdxdisk -M -c System -d c2t0d0=Proot1,c3t0d0=Proot2,c2t0d1=Pvar1,c3t0d1=Pvar2 |
参照
GDS 運用管理ビューを使用する場合は、「5.4.1 クラス構成」を参照してください。
2-2) ディスクをグループに接続します。
# sdxdisk -C -c System -g Proxy1 -d Proot1,Proot2 # sdxdisk -C -c System -g Proxy2 -d Pvar1,Pvar2 |
参照
GDS 運用管理ビューを使用する場合は、「5.2.3.3 グループ構成」を参照してください。
3) プロキシグループの結合
システムディスクのグループ (マスタグループ) に、バックアップ用のディスクのグループ (プロキシグループ) を結合することにより、システムディスクの内容をバックアップ用のディスクにコピーします。ここでは、「6.4.1 システム構成」で示した構成でプロキシグループを結合する手順を示します。
3-1) プロキシグループを結合します。
# sdxproxy Join -c System -m Group1 -p Proxy1 -a root=Proot:on,usr=Pusr:on,home=Phome:on # sdxproxy Join -c System -m Group2 -p Proxy2 -a swap=Pswap:on,var=Pvar:on,opt=Popt:on |
参照
GDS 運用管理ビューを使用する場合は、「5.2.4.1 プロキシ結合」を参照してください。
3-2) 等価性コピーの完了を確認します。
OPC 機能を使用する場合は、等価性コピーの完了を待たずに手順 3-3) 以降を実行します。
# sdxinfo -S -c System |
等価性コピー中は、コピー先プロキシグループのスライスの STATUS フィールドに COPY と表示されます。プロキシグループのスライスの STATUS がすべて STOP になっていれば、等価性コピーは完了しています。
参考
GDS 運用管理ビューのメイン画面では、プロキシボリュームを構成するスライスの表示は以下のようになります。
等価性コピー中は、copy 状態になり、青色のアイコンが表示される。
等価性コピーが完了すると、stop 状態になり、黒いアイコンが表示される。
参考
ETERNUS ディスクアレイの SAN ブート環境
OPC 機能を使用する場合、以下の手順 3-3) ~ 3-5) を実行します。手順 3-3) ~ 3-5)、および 4)、5) は、等価性コピーの完了を待たずに実行することができます。OPC 機能が使用できる条件については、「A.2.24 OPC 方式による瞬間スナップショット」を参照してください。
3-3) いったん、マスタとプロキシの関係を強制解除します。
# sdxproxy Break -c System -p Proxy1 -e force |
3-4) プロキシボリュームのアクセスモード属性を rw (読書き用) に変更します。
# sdxattr -V -c System -v Proot -a mode=rw # sdxattr -V -c System -v Pusr -a mode=rw # sdxattr -V -c System -v Phome -a mode=rw # sdxattr -V -c System -v Pswap -a mode=rw # sdxattr -V -c System -v Pvar -a mode=rw # sdxattr -V -c System -v Popt -a mode=rw |
3-5) 再度、マスタグループとプロキシグループを関連付けます。
# sdxproxy Relate -c System -m Group1 -p Proxy1 # sdxproxy Relate -c System -m Group2 -p Proxy2 |