ページの先頭行へ戻る
ETERNUS SF AdvancedCopy Manager 16.6 運用ガイド Copy Control Module編
FUJITSU Storage

3.4.4 テープからのリストア

OPC、QuickOPC、EC、RECの場合に、テープから業務ボリュームのデータをリストアするときは、次の方法で行います。この方法を“バックアップボリュームを利用したリストア”と呼びます。
詳細は、「3.4.4.1 バックアップボリュームを利用したリストア」を参照してください。

図3.15 テープからのリストア(バックアップボリュームを利用したリストア)

SnapOPC+の場合に、テープから業務ボリュームのデータをリストアするときは、次の方法で行います。この方法を“新規ボリュームを利用したリストア”と呼びます。
コピーの種類にかかわらず、バックアップで使用したバックアップボリュームを使用しない場合も、この方法を実行できます。
詳細は、「3.4.4.2 新規ボリュームを利用したリストア」を参照してください。

図3.16 テープからのリストア(新規ボリュームを利用したリストア)

3.4.4.1 バックアップボリュームを利用したリストア

バックアップボリュームを利用したリストア手順は、以下のとおりです。

注意

本手順では、テープからのリストアにおいて、バックアップボリュームを利用します。このため、バックアップボリュームの内容は、テープの内容で上書きされます。バックアップボリュームのデータを保持する場合は、「3.4.4.2 新規ボリュームを利用したリストア」でリストアを実行してください。

  1. 同期型高速コピーの停止(ECまたはRECだけ)

    acec cancelコマンドに-pオプションと-forceオプションを指定して、同期型高速コピーを停止します。

    [実行例]

    > acec cancel -g group01 -p "ET001/0x1[addr=0x0,size=0x5000]:ET001/0x3[addr=0x10000]" -force
    
    ET001/0x1[addr=0x0,size=0x5000]:ET001/0x3[addr=0x10000]
    # DATE : 2008/06/24 16:28:00 - << EC Disconnected >>
    
      Succeeded : 1
      Failed    : 0
    
  2. テープからのリストア

    テープにバックアップされているデータを、バックアップボリュームのパーティションにリストアします。
    テープからのリストア方法は、使用するテープのバックアップソフトウェアおよびテープ装置のマニュアルを参照してください。

  3. アドバンスト・コピーの実行

    バックアップボリュームのパーティションの内容を、業務ボリュームにリストアします。
    実行手順は、「3.2 アドバンスト・コピーの実行」の各コピーの種類を参照してください。

3.4.4.2 新規ボリュームを利用したリストア

新規ボリュームを利用したリストア手順は、以下のとおりです。

  1. コピーグループの作成

    新規ボリュームのパーティションから業務ボリュームへのアドバンスト・コピーを行うため、acgroup createコマンドで新しいコピーグループを作成します。コピーの種類には、OPCを指定してください。

    [実行例]

    > acgroup create -g group02 -type OPC -a ET001
    Successful completion.
    
  2. コピーペアの追加

    コピー元に新規ボリュームのパーティション、コピー先に業務ボリュームを指定して、コピーペアを追加します。
    コピーペアを追加する手順は、「3.4.3 Partition to LU」の「コピーペアの追加」を参照してください。

    [実行例]

    > acpair add -g group02 -p "ET001/0x4[addr=0x10000,size=0x5000]:ET001/0x1[addr=0x0]"
    Successful completion.
    

    参考

    LU to Partition(コピー元に業務ボリューム、コピー先に新規ボリュームのパーティション)の指定で、コピーペアを追加することも可能です。LU to Partitionの指定でコピーペアを追加した場合は、手順5でacopc startコマンドを実行するときに-rオプションを指定(逆方向のアドバンスト・コピーを指示)する必要があります。

  3. アドバンスト・コピーの停止

    業務ボリュームにデータをリストアするため、業務ボリュームからバックアップボリュームへのアドバンスト・コピーを停止します。

    • OPCまたはQuickOPCの場合

      acopc queryコマンドで、コピーの状況を確認します。
      セッションおよびTracking(QuickOPCの場合だけ)が停止していない場合は、acopc cancelコマンドに-pオプションを指定して、物理コピーとTracking(QuickOPCの場合だけ)を停止してください。

      [実行例]

      > acopc query -g group01
      
      Copy Group Name : group01
      Copy Group Type : OPC
      Disk Array Name : ET001 (00ETERNUSDXM##ET44S20A####HK000104######)
      
      Source                          <=> Target                  SID  OPC Status      Copy Phase Copied Block
      ------------------------------- --- ----------------------- ---- --------------- ---------- ------------
      ET001/0x1[addr=0x0,size=0x5000] ==> ET001/0x3[addr=0x10000] 0x21 "OPC Executing" "Copying"             0
      
      > acopc cancel -g group01 -p "ET001/0x1[addr=0x0,size=0x5000]:ET001/0x3[addr=0x10000]"
      
      ET001/0x1:ET001/0x3
      # DATE : 2008/06/24 16:28:00 - << OPC Disconnected >>
      
        Succeeded : 1
        Failed    : 0
      

      注意

      逆方向のコピーを行う運用の場合は、逆方向のアドバンスト・コピーの状況も確認してください。

    • SnapOPC+の場合

      acsnap queryコマンドで、コピーの状況を確認します。
      セッションが停止していない場合は、acsnap cancelコマンドに-forceオプションを指定して、コピーを停止してください。

      [実行例]

      > acsnap query -g group01
      
      Copy Group Name : group01
      Copy Group Type : SnapOPCP
      Disk Array Name : ET001 (00ETERNUSDXM##ET44S20A####HK000104######)
      
      Source                        <=> Target                            SID  Snap Status               Gen Date     Copied Block
      ----------------------------- --- --------------------------------- ---- ------------------------- --- -------- ------------
      ET001/0x31[addr=0x0,size=0x0] ==> ET001/0x34[addr=0x0,size=0x01000] 0x23 "Copy On Write(Active)"    3  10minute      1048576
      ET001/0x31[addr=0x0,size=0x0] ==> ET001/0x33[addr=0x0,size=0x01000] 0x22 "Copy On Write(Inactive)"  2  3hour         1048576
      ET001/0x31[addr=0x0,size=0x0] ==> ET001/0x32[addr=0x0,size=0x01000] 0x21 "Copy On Write(Inactive)"  1  1day          1048576
      
      > acsnap cancel -g group01 -force
      
      ET001/0x31[addr=0x0,size=0x0]:ET001/0x32[addr=0x0,size=0x01000]
      # DATE : 2008/06/24 16:28:00 - << SnapOPCP Disconnected >>
      
      ET001/0x31[addr=0x0,size=0x0]:ET001/0x33[addr=0x0,size=0x01000]
      # DATE : 2008/06/24 16:28:00 - << SnapOPCP Disconnected >>
      
      ET001/0x31[addr=0x0,size=0x0]:ET001/0x34[addr=0x0,size=0x01000]
      # DATE : 2008/06/24 16:28:00 - << SnapOPCP Disconnected >>
      
        Succeeded : 3
        Failed    : 0
      

      注意

      逆方向のコピーを行う運用の場合は、逆方向のアドバンスト・コピーの状況も確認してください。

    • ECまたはRECの場合

      acec cancelコマンドに-pオプションと-forceオプションを指定して、同期型高速コピーを停止します。

      [実行例]

      > acec cancel -g group01 -p "ET001/0x1[addr=0x0,size=0x5000]:ET001/0x3[addr=0x10000]" -force
      
      ET001/0x1[addr=0x0,size=0x5000]:ET001/0x3[addr=0x10000]
      # DATE : 2008/06/24 16:28:00 - << EC Disconnected >>
      
        Succeeded : 1
        Failed    : 0
      
  4. テープからのリストア

    テープにバックアップされているデータを、新規ボリュームのパーティションにリストアします。
    テープからのリストア方法は、使用するテープのバックアップソフトウェアおよびテープ装置のマニュアルを参照してください。

  5. アドバンスト・コピーの実行

    新規ボリュームのパーティションの内容を業務ボリュームにリストアします。
    実行手順は、「3.2.1.2 OPC利用環境でのリストア」を参照してください。

    [実行例]

    > acopc start -g group02 -p "ET001/0x4[addr=0x10000,size=0x5000]:ET001/0x1[addr=0x0]"
    
    ET001/0x4[addr=0x10000,size=0x5000]:ET001/0x1[addr=0x0]
    # DATE : 2008/06/25 12:00:00 - << OPC Started >>
    # From:BoxID=303045343030304d3323232323234534353053323041232323234b44343033303633393030342323/Olu=4/Adr_high=0/Adr_low=0/size_high=0/size_low=0
    # To  :BoxID=303045343030304d3323232323234534353053323041232323234b44343033303633393030342323/Olu=1/Adr_high=0/Adr_low=0
    
      Succeeded : 1
      Failed    : 0
    

    注意

    新規ボリュームのパーティションから業務ボリュームへの物理コピーが完了(OPCセッションが切断)するまで、業務ボリュームからバックアップボリュームへのコピーは保証されません。
    物理コピーが完了するまで、業務ボリュームからバックアップボリュームへのコピーを実行しないでください。