出力属性ファイルは、COBOLアプリケーション連携機能を利用して帳票を出力する場合に、帳票出力に関する情報を定義するファイルです。
出力属性ファイルで指定できる情報には、環境変数で指定できる情報もあります。
出力属性ファイルで指定できる情報、および有効となる優先順序については、以下を参照してください。
出力属性ファイルは、テキストエディタなどを使用して、記述形式にしたがって作成します。
作成するファイルの文字コード系は、COBOLアプリケーションを実行するサーバのオペレーティングシステムによって異なります。
ポイント
出力属性ファイル名に指定できる文字については、以下を参照してください。
出力属性ファイルは、必ずシフトJISの文字コードで作成してください。
出力属性ファイルは、環境変数●LANGおよび環境変数●ICONV_CONVERT_TYPEで指定した文字コード系で作成してください。
注意
帳票出力サーバがWindowsの場合、出力属性ファイルはシフトJIS の文字コード系の範囲で指定してください。シフトJIS以外の文字コード系で記述した場合は、帳票出力サーバ側でシフトJISに変換されます。
そのため、シフトJIS に存在しない文字を指定すると、縮退が発生します。その場合、代替文字「_」または「_」で出力されます。
文字コード系がUnicode(UTF-8)の出力属性ファイルを作成した場合、使用するファイル作成ツール(テキストエディタなど)によっては、ファイルの先頭にBOM(Byte Order Mark)が付加される場合があります。このとき、ファイルの先頭行が正しく認識されず、エラーまたは意図しない出力結果となることがあります。そのような場合は、バイナリエディタなどを使用し、ファイルの先頭に付加された不要なBOMを削除するなどの対処を行ってください。
出力属性ファイルの記述形式は、以下のとおりです。
1行には、512バイトまで指定できます。行の終わりには改行コードが必要です。改行コードがない場合、動作は保証されません。
キーワード 値 |
指定するキーワードを1桁目から記述します。キーワードは英大文字で指定してください。
キーワードに対する値を1つ以上の半角の空白をあけるか、またはタブを設定して記述します。
全角の空白は使用できません。
値が文字列の場合は、「ダブルクォーテーション(")」で囲んだ範囲が有効になります。
行の先頭からコメントを記述する場合は、その行の1桁目に「*」を記述してから開始します。キーワードの設定行など、行の途中から記述する場合は、1つ以上の半角の空白をあけて「*」を記述してから開始します。全角の空白は使用できません。
ここでは、出力属性ファイルのキーワードについて説明します。
●出力方法に関するキーワード
使用するプリンタデバイス名を指定します。
出力方法に応じて、以下のように指定します。
出力方法が「印刷」の場合
帳票出力サーバがWindows の場合
システムのプリンタフォルダで表示されるプリンタ名
帳票出力サーバがUNIX 系OS の場合
システムのLP 印刷サービス、またはプリンタ設定に登録したプリンタ装置に対するプリンタ名
出力方法が「電子保存」の場合
List Worksで定義した電子保存装置名
出力方法が「FAX送信」の場合
システムのプリンタフォルダで表示されるFAX装置名
出力するストリーム種別を指定します。
以下のいずれかの値を指定してください。
電子保存
PDFファイル保存
OWFファイル生成
また、プリンタ情報ファイルで指定したストリーム種別を変更したい場合は、以下のいずれかの値を指定してください。
出力方法を印刷に変更したい場合
出力方法をFAX送信に変更したい場合
注意
出力属性ファイルの本キーワードで指定できる「PRINT」、および「FAX」はプリンタ情報ファイルでは指定できません。
以下のいずれかの初期化ファイル名をフルパスで指定します。
アプリケーションサーバに配置されている電子保存時に指定する電子帳票情報ファイル
アプリケーションサーバに配置されているPDFファイル保存時に指定するPDF文書情報ファイル
以下のいずれかのファイル名をフルパスで指定します。
PDFファイル保存時に、帳票出力サーバに生成するPDFファイル名
OWFファイル生成時に、帳票出力サーバに生成するOWFファイル名
帳票を電子保存するリスト管理サーバ上の保管フォルダのディレクトリ名を185バイト以内のフルパスで指定します。保管フォルダ名ではなく、ディレクトリ名で指定します。
なお、以下の文字は指定しないでください。
帳票出力サーバがWindowsの場合
「/」、「,」、「;」、「*」、「?」、「"」、「<」、「>」、「|」
帳票出力サーバがUNIX系OSの場合
「,」、「;」、「*」、「?」、「"」、「<」、「>」、「|」
このオプションを省略すると、以下の優先順序で有効になります。
電子帳票情報ファイルのDB-PATHキーワードで指定されている保管フォルダ
リスト管理サーバの受信フォルダで指定されている保管フォルダ
注意
保管フォルダのパス名の末尾には、以下の文字を指定しないでください。
帳票出力サーバがWindowsの場合:「\」
帳票出力サーバがUNIX系OSの場合:「/」
ポイント
保管フォルダのパス名の指定を省略した場合は、リスト管理サーバ上であらかじめ指定していた振り分け条件にしたがって、保管フォルダまたは印刷フォルダに振り分けられます。振り分け条件には、タイトル(帳票の出力時にタイトルを省略した場合は帳票名)、コメント、作成者、備考が使用できます。
注意
ファイルの格納先ディレクトリを指定する場合は、注意が必要です。詳細については、以下を参照してください。
環境変数LM_RETURN_OWF_FILE_NAME、およびLCKEEPOWFキーワードと同時に指定しないでください。
このキーワードで指定したファイル名と同一のファイル名がすでに存在する場合は、エラーとなります。
ポイント
帳票出力サーバにPDFファイルを生成する場合は、以下のいずれかの方法で生成するPDFファイルのフルパスを指定します。
環境変数LM_OUTPUT_FILE_NAME
出力属性ファイルのSTREAMFILEキーワード
プリンタ情報ファイルのSTREAMFILEキーワード
アプリケーションサーバから帳票出力サーバに転送する場合に指定可能なファイルパスについては、オンラインマニュアル“環境設定・帳票運用編”のコネクタ連携機能の運用時の注意事項についての記載を参照してください。
なお、アプリケーションサーバに配置するPDFファイル名の指定は、以下の優先順序で有効になります。
環境変数 LM_RETURN_FILE_NAMEで指定したPDFファイル名
このキーワードで指定したPDFファイル名
注意
ファイルの格納先ディレクトリを指定する場合は、注意が必要です。詳細については、以下を参照してください。
OWFファイル名の拡張子は、必ず「.owf」(半角小文字)を指定してください。
環境変数LM_RETURN_FILE_NAME、およびLCKEEPPDFキーワードと同時に指定しないでください。
このキーワードで指定したファイル名と同一のファイル名がすでに存在する場合は、エラーとなります。
ポイント
帳票出力サーバにOWFファイルを生成する場合は、以下のいずれかの方法で生成するOWFファイルのフルパスを指定します。
環境変数LM_OUTPUT_FILE_NAME
出力属性ファイルのSTREAMFILEキーワード
プリンタ情報ファイルのSTREAMFILEキーワード
アプリケーションサーバから帳票出力サーバに転送する場合に指定可能なファイルパスについては、オンラインマニュアル“環境設定・帳票運用編”のコネクタ連携機能の運用時の注意事項についての記載を参照してください。
なお、アプリケーションサーバに配置するOWFファイル名の指定は、以下の優先順序で有効になります。
環境変数 LM_RETURN_OWF_FILE_NAMEで指定したOWFファイル名
このキーワードで指定したOWFファイル名
●印刷制御情報に関するキーワード
帳票出力サーバがUNIX系OSの場合に、使用するプリンタ機種名を指定します。
指定する値は、プリンタ情報ファイルのPRTDEVキーワードと同じです。
詳細については、MeFtまたはNetCOBOLに添付のオンラインマニュアルPRTDEVキーワードの記載を参照してください。
●初期化ファイルに関するキーワード
指定できる初期化ファイルは、出力方法によって異なります。指定できない初期化ファイルを指定した場合、出力時の動作は保証されません。
出力方法による初期化ファイルの指定可否については、以下を参照してください。
⇒“3.3.2 初期化ファイルのサポート範囲とファイル名の指定”
COBOLアプリケーション連携機能利用時に、Print Managerと連携して帳票を印刷、またはFAX送信する場合に使用する印刷属性ファイル名を指定します。
アプリケーションサーバに配置した印刷属性ファイルのファイル名をフルパスで指定します。
なお、使用する印刷属性ファイル名の指定は、以下の優先順序で有効になります。
環境変数LM_PRT_ATTRIBUTE_FILEで指定した印刷属性ファイル名(アプリケーションサーバに配置した印刷属性ファイル)
このキーワードで指定した印刷属性ファイル名(アプリケーションサーバに配置した印刷属性ファイル)
ポイント
帳票を印刷する場合に印刷属性ファイルで指定できるキーワードについては、以下を参照してください。
⇒“3.1.3 印刷情報”
帳票をFAX送信する場合に印刷属性ファイルで指定できるキーワードについては、以下を参照してください。
COBOLアプリケーション連携機能を利用して、帳票を電子保存する場合に使用する電子帳票情報ファイル名を指定します。
アプリケーションサーバに配置した電子帳票情報ファイルのファイル名をフルパスで指定します。
なお、使用する電子帳票情報ファイル名の指定は、以下の優先順序で有効になります。
環境変数LM_LW_ATTRIBUTE_FILEで指定した電子帳票情報ファイル名(アプリケーションサーバに配置した電子帳票情報ファイル)
このキーワードで指定した電子帳票情報ファイル名(アプリケーションサーバに配置した電子帳票情報ファイル)
出力属性ファイルのSTREAMENVキーワードで指定した電子帳票情報ファイル名(アプリケーションサーバに配置した電子帳票情報ファイル)
環境変数(ファイル識別名)で指定したプリンタ情報ファイルのSTREAMENVキーワードで指定した電子帳票情報ファイル名(アプリケーションサーバに配置した電子帳票情報ファイル)
ポイント
電子帳票情報ファイルについては、以下を参照してください。
COBOLアプリケーション連携機能を利用して、帳票をFAX送信する場合に使用するFAX配信属性ファイル名を指定します。
アプリケーションサーバに配置したFAX配信属性ファイルのファイル名をフルパスで指定します。
なお、使用するFAX配信属性ファイル名の指定は、以下の優先順序で有効になります。
環境変数LM_FAX_ATTRIBUTE_FILEで指定したFAX配信属性ファイル名(アプリケーションサーバに配置したFAX配信属性ファイル)
このキーワードで指定したFAX配信属性ファイル名(アプリケーションサーバに配置したFAX配信属性ファイル)
帳票をFAX送信する場合、上記のいずれかで、必ずFAX配信属性ファイルを指定してください。
ポイント
FAX配信属性ファイルで指定できるキーワードについては、以下を参照してください。
COBOLアプリケーション連携機能を利用して、帳票をPDFファイル保存する場合に使用するPDF文書情報ファイル名を指定します。
アプリケーションサーバに配置したPDF文書情報ファイル名をフルパスで指定します。
なお、使用するPDF文書情報ファイル名の指定は、以下の優先順序で有効になります。
環境変数LM_PDF_ATTRIBUTE_FILEで指定したPDF文書情報ファイル名(アプリケーションサーバに配置したPDF文書情報ファイル)
このキーワードで指定したPDF文書情報ファイル名(アプリケーションサーバに配置したPDF文書情報ファイル)
出力属性ファイルのSTREAMENVキーワードで指定したPDF文書情報ファイル名(アプリケーションサーバに配置したPDF文書情報ファイル)
環境変数(ファイル識別名)で指定したプリンタ情報ファイルのSTREAMENVキーワードで指定したPDF文書情報ファイル名(アプリケーションサーバに配置したPDF文書情報ファイル)
ポイント
PDF文書情報ファイルで指定できるキーワードについては、以下を参照してください。
●コネクタ連携に関するキーワード
コネクタ連携時の通信対象のコンピュータ名を指定します。
通信対象のコンピュータ名は、環境変数LM_HOSTNAME、またはこのキーワードで必ず指定してください。
通信対象の帳票出力サーバのコンピュータ名(ホスト名)を、TCP/IPのホスト名またはIPアドレスで指定します。
ポイント
コンピュータ名(ホスト名)とTCP/IPのホスト名は同一となるようネットワークの設定を行ってください。コンピュータ名(ホスト名)とTCP/IPのホスト名が異なる場合は、IPアドレスで指定してください。
帳票出力時に、アプリケーションサーバから帳票定義情報(帳票定義体、画面帳票定義体、またはオーバレイ定義体)を転送するかどうかを指定します。
帳票出力時に、帳票定義情報をアプリケーションサーバから帳票出力サーバに転送しません。帳票出力サーバに配置した帳票定義情報を使用して帳票を出力します。
帳票出力時に、帳票定義情報をアプリケーションサーバから帳票出力サーバに転送します。アプリケーションサーバに配置した帳票定義情報を使用して帳票を出力します。
なお、帳票定義情報の転送指定は、以下の優先順序で有効になります。
環境変数LM_FORMSENDMODEで指定した帳票定義情報の転送指定
このキーワードで指定した帳票定義情報の転送指定
上記の指定を省略すると、「1」が指定されたものとして動作します。
注意
帳票出力時に、帳票定義情報をアプリケーションサーバから転送する場合、帳票定義情報はアプリケーションサーバに配置します。帳票定義情報を転送しない場合、帳票定義情報はアプリケーションサーバと帳票出力サーバの両方に配置します。
OWFファイル生成時は、必ず帳票定義情報を転送する指定を行ってください。帳票定義情報を転送せずにOWFファイルを生成することはできません。
帳票出力サーバがUNIX系OSの場合、プリンタにFM出力、またはFNP出力する際は、必ず、帳票出力サーバに帳票定義情報を配置し、帳票出力時に、帳票定義情報をアプリケーションサーバから帳票出力サーバに転送しない指定を行ってください。帳票定義情報をアプリケーションサーバに配置し、帳票出力時に、帳票定義情報をアプリケーションサーバから帳票出力サーバに転送するを指定した場合、オーバレイが印刷されない、または違うオーバレイが印刷されることがあります。
帳票出力時に、アプリケーションサーバから組込みメディア(メディアデータファイル)を転送するかどうかを指定します。
帳票出力時に、組込みメディアをアプリケーションサーバから帳票出力サーバに転送しません。帳票出力サーバに配置した組込みメディアを使用して帳票を出力します。
帳票出力時に、組込みメディアをアプリケーションサーバから帳票出力サーバに転送します。アプリケーションサーバに配置した組込みメディアを使用して帳票を出力します。
なお、組込みメディアの転送指定は、以下の優先順序で有効になります。
環境変数LM_MEDIASENDMODEで指定した組込みメディアの転送指定
このキーワードで指定した組込みメディアの転送指定
上記の指定を省略すると、「1」が指定されたものとして動作します。
注意
帳票出力時に、組込みメディアをアプリケーションサーバから転送する場合、組込みメディアはアプリケーションサーバに配置します。組込みメディアを転送しない場合、組込みメディアは帳票出力サーバに配置します。
OWFファイル生成時は、必ず組込みメディアを転送する指定を行ってください。組込みメディアを転送せずにOWFファイルを生成することはできません。
帳票出力時に使用する、帳票出力サーバ上のオーバレイファイル(オーバレイ定義体)の格納先ディレクトリをフルパスで指定します。
帳票出力サーバがUNIX系OSの場合は、オーバレイファイルが格納されているkol5 ディレクトリの親ディレクトリをフルパスで指定します。
ポイント
帳票出力サーバがUNIX系OSの場合は、このキーワードで指定したディレクトリ配下にkol5ディレクトリを作成し、その配下にオーバレイファイルを配置してください。
●OWFファイル生成に関するキーワード
Webプラグイン起動時(Webブラウザ起動時)の動作モードを指定します。
プレビューします。
印刷します。
このキーワードを省略すると、「PREVIEW」が指定されたものとして動作します。
印刷時(OWF_DESTINATIONキーワードに「PRINT」を指定した場合)に、印刷画面を表示するかどうかを指定します。印刷画面を表示する場合は、印刷時の情報を指定することができます。
印刷画面を表示しません。
印刷画面を表示します。
このキーワードを省略すると、「NO」が指定されたものとして動作します。
印刷完了後、Webブラウザを閉じるかどうかを指定します。
印刷完了後にWebブラウザを閉じません。
印刷完了後にWebブラウザを閉じます。
このキーワードを省略すると、「NO」が指定されたものとして動作します。
ポイント
このキーワードは、OWF_DESTINATIONキーワードに「PRINT」を指定して印刷を行った場合のみ有効となります。
HTMLのフレーム機能を使用する場合、このキーワードは設定しないでください。