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Interstage List Works V10.3.1 環境構築手引書
FUJITSU Software

8.2.3 異なるサーバに移行(移行先は別構成)

V8.0.0以降から本バージョンへ移行する際に、移行先のフォルダ構成を別構成にする場合の手順を説明します。

本作業により、以下の資源が移行されます。

以下の資源は移行されません。

また、ユーザ情報の登録など、OSの環境はOSの移行に従って実施してください。


移行手順を以下に説明します。

手順1:List Worksサービスの停止

移行元サーバでList Worksサービスが動作中の場合は、List Worksサービスを停止する必要があります。

lwserverコマンドを使用して、List Worksサービスを停止します。

lwserverコマンドの詳細については、“コマンドリファレンス”を参照してください。

注意

  • 保管フォルダを退避するために、List Worksサービスを停止する前に、第一階層の保管フォルダのプロパティに表示されるフォルダの場所を控えておいてください。

  • List Worksサービスを停止する際は、List Worksを利用した業務を運用していないことを確認してください。

手順2:フォルダ、資源の退避

移行元サーバで、以下のフォルダや資源をディレクトリごと、別の媒体等に複写(退避)します。

なお、ディレクトリの階層構造は崩さずに退避してください。

注意

  • 保管フォルダの共有運用を行っている場合、仕分け定義体の退避は、各サーバで実施してください。保管フォルダとそのほかの資源の退避は、いずれか1台のサーバで実施してください。

  • クラスタ運用を行っている場合、仕分け定義体の退避は、運用ノードおよび待機ノードの各サーバで実施してください。保管フォルダとそのほかの資源の退避は、運用ノードのサーバで実施してください。

フォルダ、資源の格納場所を以下に示します。

フォルダ、資源

格納場所

保管フォルダ(注1)

第一階層の保管フォルダのプロパティに表示されるフォルダの場所

オーバレイ(注2)

lvlstenvコマンドで、サーバ動作環境ファイル(lvsvenv)における以下のキーワードの設定を確認します。オーバレイ資源は初期化せず、そのまま退避してください。

KOL5

富士通ホストから転送したJEF/AP形式のベクトルオーバレイ(KOL5)、またはFORMのFORMツールで作成したベクトルオーバレイ(KOL5)の格納先

KOL6

FORMのPowerFORMツールまたはList Creatorデザイナで作成したベクトルオーバレイ(KOL6)の格納先

OVL

JEF形式のドットオーバレイ(KOL1)の格納先

オーバレイ世代管理

lvlstenvコマンドで、サーバ動作環境ファイル(lvsvenv)における「CTRL-OVL」キーワードの設定を確認します。

帳票項目・オーバレイ位置保存ファイル

lvlstenvコマンドで、サーバ動作環境ファイル(lvsvenv)における「OVDFLD」キーワードの設定を確認します。

印刷資源FCB

lvlstenvコマンドで、サーバ動作環境ファイル(lvsvenv)における「FCB」キーワードの設定を確認します。

仕分け定義体(EEのみ)

扱う帳票によって、仕分け定義体の格納場所が異なります。(注3)

オープン帳票
/opt/FJSVpast/define.others
富士通ホスト帳票
/opt/FJSVpast/define
/opt はList Works のインストールディレクトリです。

運用によって、仕分け定義体の格納場所を変更している場合は、変更した格納場所の仕分け定義体を退避してください。

注1:

保管フォルダには、idx、idxpg、mem、srhなどの関連ファイルが含まれます。

注2:

リスト管理サーバの帳票を表示する際に使用するオーバレイです。

注3:

運用によって、仕分け定義体の格納場所を変更している場合は、変更した格納場所の仕分け定義体を退避してください。

手順3:保管データベースの退避

移行元サーバで、保管データベースを退避します。

Symfowareデータベースの場合
  1. スクリプトの複写

    サンプルスクリプト(backupLWDB_M.sh)を実行して、保管データベースを退避します。

    格納場所
    「/opt/FJSVlw-sv/dbsetup/symfo/backup_recovery/sample」ディレクトリ
    /optは、List Worksのインストールディレクトリです。

    サンプルスクリプトが格納されているディレクトリを、作業用ディレクトリに複写します。

    例)
    複写元:/opt/FJSVlw-sv/dbsetup/symfo/backup_recovery/sample
    複写先の例:/work/sample

    保管データベースをList Worksサーバとは別にデータベースサーバとして構築している場合は、データベースサーバの作業用ディレクトリに複写してください。

  2. 退避ファイルの格納先ディレクトリの作成

    退避ファイルの格納先となるディレクトリを作成します。退避ファイルとは、スクリプトの実行により、保管データベースのデータが退避されるファイルのことです。

    退避ファイルの格納先に必要なディスク容量は、導入時に運用設計によって見積もった値となります。

    ディスク容量の見積もりについては、“3.3.1 Symfowareデータベースの環境設定”を参照してください。

    注意

    格納先ディレクトリに以前の退避ファイルがある状態で、スクリプトを実行すると、エラーになります。

  3. スクリプトの修正

    1.で複写したサンプルスクリプト(backupLWDB_M.sh)を修正します。

    backupLWDB_M.shの以下の箇所(下線)を、2.で作成した「退避ファイルの格納先ディレクトリ」に修正します。

    # バックアップファイルの格納ディレクトリのパスを指定します。
    # 実行環境に合わせて変更してください。
    # 指定するパスは、予め作成しておいてください。
    
    BACKUP_DATA_FILE_PATH="/work/LWDB_BAK"
  4. スクリプトの実行

    3.で修正したbackupLWDB_M.shを実行します。

    実行例

    # cd /work/sample
    # ./backupLWDB_M.sh

    スクリプトの実行中にエラーが発生した場合は、ログファイル(backuplog.txt)を参照し、エラーメッセージを確認します。ログファイルは、スクリプトを実行したカレントディレクトリに出力されます。

    保管データベースの退避処理時に出力される可能性の高いメッセージを、“保守手引書”に抜粋して説明しています。参考にしてください。
    また、詳細なエラーメッセージの説明については、“Symfowareのマニュアル”を参照してください。
Oracleデータベースの場合

Oracleの各種ツール(Oracle Enterprise Managerなど)を使用して、データのエクスポートを行います。

Oracleの各種ツールの詳細については、“Oracle Databaseのマニュアル”を参照してください。

手順4:List Worksのインストール

移行先サーバにList Worksをインストールする前に、Interstage Application Serverの準備をします。List Worksと連携可能なInterstage Application Serverを確認し、運用に合わせてInterstage Application Serverのインストールおよびセットアップをします。また、運用に合わせて必要なソフトウェアをインストールします。

移行先サーバにInterstage Application Serverの準備ができたら、List Worksをインストールします。

List Worksと連携可能なInterstage Application Serverのバージョンなど、バージョン決定に必要な情報や、製品に同梱しているInterstage Application Serverのインストールおよびセットアップについては、“インストールガイド”を参照してください。
List Worksのインストールについては、“3.2 必要なソフトウェアのインストール”および“インストールガイド”を参照してください。
また、Interstage Application Serverの移行時の注意については、“リリース情報”を参照してください。

手順5:List Worksの環境設定

移行先サーバで保管データベースの環境設定やリスト管理サーバの環境設定を実施します。

旧バージョンでWeb連携機能を使用していた場合は、再度、Web連携の環境設定を実施します。Web連携の画面やプロパティをカスタマイズしていた場合は、バックアップしたJSPファイル、環境設定ファイル、Webアプリケーション環境定義ファイルをもとに、ファイルを編集します。

保管データベースの環境設定、リスト管理サーバやWeb連携などのList Worksの環境設定については、“第3章 List Worksサーバの環境構築 <Solaris版の場合>”を参照してください。
また、旧バージョンでWeb連携機能を使用していた場合、Web連携の環境設定に関する注意事項を“8.5 移行時のWeb連携機能に関する注意事項”に掲載していますので、合わせて参照してください。

手順6:List Worksサービスの停止

移行先サーバでList Worksサービスが動作中の場合は、List Worksサービスを停止する必要があります。

lwserverコマンドを使用して、List Worksサービスを停止します。

lwserverコマンドの詳細については、“コマンドリファレンス”を参照してください。

手順7:フォルダ、資源の復元

以下のフォルダや資源を退避時の状態まで復元します。退避媒体などから復元先のディレクトリに退避時の状態まで複写(復元)します。なお、ディレクトリの階層構造は崩さず復元してください。

注意

  • 移行元サーバで運用していた時と同じ構成で復元してください。

  • 保管フォルダの共有運用を行っている場合、仕分け定義体の復元は、各サーバで実施してください。保管フォルダとそのほかの資源の復元は、いずれか1台のサーバで実施してください。

  • クラスタ運用を行っている場合、仕分け定義体の復元は、運用ノードおよび待機ノードの各サーバで実施してください。保管フォルダとそのほかの資源の復元は、運用ノードのサーバで実施してください。

フォルダ、資源の格納場所を以下に示します。

フォルダ、資源

格納場所

保管フォルダ(注1)

第一階層の保管フォルダのプロパティに表示されるフォルダの場所

オーバレイ(注2)

lvlstenvコマンドで、サーバ動作環境ファイル(lvsvenv)における以下のキーワードの設定を確認します。オーバレイ資源は初期化せず、そのまま退避してください。

KOL5

富士通ホストから転送したJEF/AP形式のベクトルオーバレイ(KOL5)、またはFORMのFORMツールで作成したベクトルオーバレイ(KOL5)の格納先

KOL6

FORMのPowerFORMツールまたはList Creatorデザイナで作成したベクトルオーバレイ(KOL6)の格納先

OVL

JEF形式のドットオーバレイ(KOL1)の格納先

オーバレイ世代管理

lvlstenvコマンドで、サーバ動作環境ファイル(lvsvenv)における「CTRL-OVL」キーワードの設定を確認します。

帳票項目・オーバレイ位置保存ファイル

lvlstenvコマンドで、サーバ動作環境ファイル(lvsvenv)における「OVDFLD」キーワードの設定を確認します。

印刷資源FCB

lvlstenvコマンドで、サーバ動作環境ファイル(lvsvenv)における「FCB」キーワードの設定を確認します。

仕分け定義体(EEのみ)

扱う帳票によって、仕分け定義体の格納場所が異なります。(注3)

オープン帳票
/opt/FJSVpast/define.others
富士通ホスト帳票
/opt/FJSVpast/define
/opt はList Works のインストールディレクトリです。

運用によって、仕分け定義体の格納場所を変更している場合は、変更した格納場所の仕分け定義体を退避してください。

注1:

保管フォルダには、idx、idxpg、mem、srhなどの関連ファイルが含まれます。

注2:

リスト管理サーバの帳票を表示する際に使用するオーバレイです。

注3:

運用によって、仕分け定義体の格納場所を変更している場合は、変更した格納場所の仕分け定義体を退避してください。

手順8:保管データベースの復元

移行先サーバで、保管データベースを復元します。

Symfowareデータベースの場合
  1. スクリプトの複写

    サンプルスクリプト(restoreLWDB_M.sh)を実行して、保管データベースを復元します。

    格納場所
    「/opt/FJSVlw-sv/dbsetup/symfo/backup_recovery/sample」ディレクトリ
    /optは、List Worksのインストールディレクトリです。

    サンプルスクリプトが格納されているディレクトリを、作業用ディレクトリに複写します。

    例)
    複写元: /opt/FJSVlw-sv/dbsetup/symfo/backup_recovery/sample
    複写先の例:/work2/sample

    保管データベースをList Worksサーバとは別にデータベースサーバとして構築している場合は、データベースサーバの作業用ディレクトリに複写してください。

  2. スクリプトの修正

    1.で複写したサンプルスクリプト(restoreLWDB_M.sh)の修正をします。

    backupLWDB_M.shの以下の箇所(下線)を、「退避ファイルの格納先ディレクトリ」に修正します。

    # リストア対象の退避ファイルが格納されているディレクトリの
    # パスを指定します。
    # 実行環境に合わせて変更してください。
    
    RESTORE_DATA_FILE_PATH="/work2/LWDB_BAK"
  3. スクリプトの実行

    2.で修正したrestoreLWDB_M.shを複写先ディレクトリで実行します。

    実行例

    # cd /work2/sample
    # ./restoreLWDB_M.sh

    スクリプトの実行中にエラーが発生した場合は、ログファイル(restorelog.txt)を参照し、エラーメッセージを確認します。ログファイルは、スクリプトを実行したカレントディレクトリに出力されます。

    保管データベースの復元処理時に出力される可能性の高いメッセージを、“保守手引書”に抜粋して説明しています。参考にしてください。
    また、詳細なエラーメッセージの説明については、“Symfowareのマニュアル”を参照してください。
Oracleデータベースの場合

Oracleの各種ツール(Oracle Enterprise Managerなど)を使用して復元します。

Oracleの各種ツールの詳細については、“Oracle Databaseのマニュアル”を参照してください。

手順9:List Worksサービスの起動

移行先サーバでlwserverコマンドを使用して、List Worksサービスを起動します。

lwserverコマンドの詳細については、“コマンドリファレンス”を参照してください。

手順10:保管フォルダの移動

移行先サーバのリストナビで、保管フォルダを移動します。

作業手順について、以下を例に説明します。

移行元サーバの保管フォルダの格納場所:/LW1/FOL1
移行先サーバの保管フォルダの格納場所:/LWSV/FOL1
  1. 作業用の第一階層の保管フォルダ(/LWSV/FOL1)を作成します。

  2. 1.で作成した保管フォルダ(/LWSV/FOL1)に、復元された第一階層の保管フォルダ(/LW1/FOL1)配下を、すべて移動します。

  3. 復元された第一階層の保管フォルダ(/LW1/FOL1)を削除します。

  4. 1.で作成した保管フォルダ(/LWSV/FOL1)の名前を、3.で削除した保管フォルダ(/LW1/FOL1)の名前に変名します。

手順11:各フォルダ(保管フォルダ以外)の作成

受信フォルダ、印刷フォルダ、ファイリングフォルダを再作成します。

各フォルダの作成については、“3.9 リスト管理サーバの各フォルダ作成”を参照してください。

手順12:仕分け定義体の適用(EEのみ)

移行先サーバで、コマンドを使用して仕分け定義ファイルを一括適用します。

仕分け定義ファイルの一括適用の詳細については、“8.4.7 仕分け定義体の適用 (EEのみ)”参照してください。