List Worksサーバにデータベースが存在する場合は、以下の手順で保管データベースの環境設定を行います。なお、保管データベースの環境設定はスーパーユーザで行います。
注:マルチプロセス運用を行う場合のみ
クラスタ環境での保管データベースの環境設定は運用系ノードで(5)を除く(2)~(12)を行った後に、待機系ノードで行ってください。また、待機系ノードで作業するときは、共有ディスクを待機系側に切り替えてから作業する必要があります。
切り替え方法などの詳細は、“PRIMECLUSTERのマニュアル”を参照してください。 |
保管データベースがList Worksサーバとは別のサーバ(データベースサーバ)に存在する場合は、上記の作業手順と作業するサーバが以下のように異なります。1.~12.の順番に従って環境設定を行ってください。
作業項目 | 作業するサーバ | |
---|---|---|
データベースサーバ | List Worksサーバ | |
(1) ディスクスペースの見積もり | 1. | - |
(2) カーネルパラメタの編集 | 2. | - |
(3) 環境変数の設定 | 3. | - |
(4) パーティションの作成 | 4. | - |
(5) RDBディレクトリの作成 | 5. | - |
(6) RDB構成パラメタファイルの編集 | 6. | - |
(7) ポート番号の定義 | 7. | - |
(8) システム用の動作環境ファイルの複写 | 8. | - |
(9) システム用の動作環境ファイルおよびRDB構成パラメタファイルの編集(注) | 9. | - |
(10) 保管データベースの作成 | 10. | - |
(11) データベースの自動起動の設定 | 11. | - |
(12) 保管データベースの接続設定 | - | 12. |
注:マルチプロセス運用を行う場合のみ
ここでは、手順の概略を説明しています。Symfowareデータベースの環境設定の詳細は、“Symfowareのマニュアル”を参照してください。 |
保管データベースをList Worksサーバとは別のサーバ(データベースサーバ)に用意する場合は、クラスタシステムを使用して保管データベースをクラスタ運用することを推奨します。
Symfowareデータベースのクラスタ運用を行う場合の環境設定の詳細は、“Symfowareのマニュアル”を参照してください。 |
保管データベースの運用には、運用に必要な資源ごとにパーティション(ディスクの区画)が必要です。パーティションに必要なサイズと定義ファイルを以下に示します。
資源 | サイズ (注) | 定義ファイル |
---|---|---|
RDBディクショナリ | 100MB以上 | createLWDB.sh |
RDBディレクトリファイル、パフォーマンスデータ格納ファイル | 600MB以上 | LWDB.cfg |
ログ管理ファイル | 1500MB以上 | LWDB.cfg |
データベーススペース | Database見積もりツールの算出値のサイズ以上が必要です。 | createLWDB.dat |
注:容量の拡張に備え、ある程度余裕のあるサイズを見積もることを推奨します。
例)標準規模の場合 RDBディクショナリ:1GB RDBディレクトリファイル、パフォーマンスデータ格納ファイル:1GB ログ管理ファイル、テンポラリログファイル:2GB データベーススペース:5GB
保管データベースの運用に必要なディスク容量の見積もりは、Database見積もりツールを使用して行います。見積もりによって求めた値は、“3.3.3 保管データベース作成用のファイル編集<Symfowareデータベースを使用する場合>”で使用します。
Database見積もりツール(dbmitsumori.xls)は、List WorksのインストールCDに格納されています。
Solarisのカーネルパラメタを編集する必要があります。
プロジェクトデータベース(/etc/projectファイル)または、カーネル構成ファイル(/etc/systemファイル)のどちらか一方に設定します。システム全体で設定するファイルを統一することを推奨します。
注意
Solaris 9では、プロジェクトデータベース(/etc/projectファイル)を利用することはできません。
プロジェクトデータベース(/etc/projectファイル)または、カーネル構成ファイル(/etc/systemファイル)に設定されている値を確認し、追加、変更を行ってください。プロジェクトデータベースおよびカーネル構成ファイルに値が設定されていない場合は、OSのデフォルト値を基準にしてシステムで使用する構成ファイルへ追加、変更を行ってください。OSが使用している値は、sysdefコマンドまたはprctlコマンドにより表示できます。
sysdefコマンドまたはprctlコマンドの詳細については、OSのmanコマンドで確認してください。
各パラメタの扱いで、“最大値”とあるパラメタについては、すでに設定されている値またはデフォルト値と比較して大きい方の値を設定してください。“加算”とあるパラメタについては、すでに設定されている値またはデフォルト値に「数値」を加算した値を設定してください。
プロジェクトデータベース(/etc/projectファイル)を利用する場合
プロジェクトデータベースを利用する場合は、system、user.root、およびdefaultプロジェクトのすべてに値を設定してください。ユーザ定義のプロジェクトを作成している場合は、同様にユーザ定義のプロジェクトにも値を設定してください。また、プロジェクトデータベースを使用する場合は、以下を参照し、projmodコマンドを使用して値を設定してください。
Project名 | 概要 |
---|---|
system | OS起動時のデーモンやcronのプロセスが属するプロジェクト |
user.root | rootユーザが属するプロジェクト |
default | プロジェクトが未定義の一般ユーザが属するプロジェクト |
プロジェクトデータベース内のパラメタの詳細は、システムベンダのドキュメントを参照してください。 |
パラメタ名 | 数値 | 扱い |
---|---|---|
process.max-msg-messages | 200 | 加算 |
process.max-msg-qbytes | 4096 | 最大値 |
process.max-sem-nsems | 50 | 最大値 |
project.max-shm-memory | 43632640 | 最大値 |
project.max-shm-ids | 160 | 加算 |
project.max-msg-ids | 100 | 加算 |
project.max-sem-ids | 310 | 加算 |
カーネル構成ファイル(/etc/systemファイル)を利用する場合
カーネル構成ファイル(/etc/systemファイル)に設定します。
パラメタ名 | 数値 | 扱い |
---|---|---|
shmsys:shminfo_shmmax | 43632640 | 最大値 |
shmsys:shminfo_shmmni | 160 | 加算 |
shmsys:shminfo_shmseg | 160 | 最大値 |
semsys:seminfo_semmni | 310 | 加算 |
semsys:seminfo_semmns | 960 | 加算 |
semsys:seminfo_semmnu | 572 | 加算 |
semsys:seminfo_semmsl | 50 | 最大値 |
msgsys:msginfo_msgmax | 128 | 最大値 |
msgsys:msginfo_msgmnb | 4096 | 最大値 |
msgsys:msginfo_msgmni | 100 | 加算 |
msgsys:msginfo_msgtql | 200 | 加算 |
注意
カーネルパラメタを編集した後は、システムを再起動してください。
Solarisのリリースによりカーネル構成ファイル内のパラメタが廃止されたり、デフォルト値が変更されることがあります。廃止されたパラメタについて設定は不要です。
カーネル構成ファイル内のパラメタの詳細については、使用しているシステムベンダのドキュメントを参照してください。 |
non-global zoneでカーネル構成ファイル(/etc/systemファイル)は、使用できません。non-global zoneを使用する場合は、global zoneにおける値にnon-global zoneにおける値を加算した合計値を、global zoneのカーネル構成ファイルに設定してください。
以下のような構成の場合は、non-global zone A、B、Cの合計値をglobal zoneのカーネル構成ファイルに設定されている値へ加算してください。
Symfowareのコマンド、およびmanコマンドを使用するために必要な以下の環境変数を設定します。この環境変数は、保管データベースの作成に必要となります。
環境変数 | 設定値 |
---|---|
RDBNAME | 「LWDB」を設定します。 |
MANPATH | 「/opt/FSUNrdb2b/man」を追加します。 |
LD_LIBRARY_PATH_64 | 「/opt/FSUNrdb2b/lib」を追加します。 (注1) |
LD_LIBRARY_PATH | 「/opt/FSUNrdb2b/lib」を追加します。 |
PATH | 「/opt/FSUNrdb2b/bin」を追加します。 |
以下に設定できる値を示します。 | |
環境変数LC_ALLが設定されている場合は、環境変数LANGと同じロケール名に変更します。 |
注1:Symfoware 9.1.0以前を利用する場合は、設定する必要はありません。
注2:Solaris 11では、指定できません。
参考
RDBNAME(LWDB)は、原則、固定です。Symfowareを設定する際に、既存のRDBNAMEに「LWDB」が使われていない場合は、変更する必要はありません。すでにSymfowareを使用してマルチRDB運用を行っている場合に、設定する「RDBNAME」が重複するようでしたら、重複しない「RDBNAME」を設定してください。
RDBNAMEを設定する例を以下に示します。
# RDBNAME=LWDB ; export RDBNAME
PATHを追加する例を以下に示します。
# PATH=/opt/FSUNrdb2b/bin:$PATH ; export PATH
List Worksの保管データベースに必要なパーティションを作成します。
以下の資源ごとにパーティションを作成する必要があります。ただし、SVM(Solaris Volume Manager)上には、資源を配置できません。
RDBディクショナリ
RDBディレクトリファイル、パフォーマンスデータ格納ファイル
ログ管理ファイル、テンポラリログファイル
データベーススペース
各パーティションのサイズについては、“(1) ディスクスペースの見積もり”を参照してください。 |
パーティションの作成には、formatユーティリティを使用します。formatユーティリティで、パーティションを区切るディスクの番号を入力したあと、「partition」を選択し、メニューの指示に従ってください。
formatユーティリティの詳細については、“Solarisシステムのマニュアル”を参照してください。 |
注意
パーティション番号2は、ディスク全体の情報を保有しているため、使用しないでください。また、開始位置(Cylinders)がセクタ番号0であるパーティションを指定しないでください。
非クラスタシステムで運用する場合は、RDBディレクトリファイル、パフォーマンスデータ格納ファイルは、ファイルシステム上に資源を配置します。
ファイルシステムとして、ZFSファイルシステムを使用する場合は、事前にZFSストレージプールの作成が必要です。
ZFSストレージプールの作成については、“Solarisシステムのマニュアル”を参照してください。 |
クラスタシステムで運用する場合、共有ディスクをローデバイスとして使用します。その際のパーティションの作成方法については、“PRIMECLUSTERのマニュアル”を参照してください。 |
参考
各資源に対応するパーティションは、以降の作業の資源作成時に必要となります。各資源と対応するパーティションを控えることをお勧めします。
RDBディレクトリファイル、パフォーマンスデータ格納ファイルを配置するファイルシステムを作成し、マウントします。クラスタシステムで運用する場合は、この作業は不要です。
RDBディレクトリファイル、パフォーマンスデータ格納ファイル用に“(4) パーティションの作成”で作成したパーティションを割り当てます。
mkdirコマンドを使用して、RDBディレクトリをマウントするためのマウントポイントを作成します。
以下に例を示します。
# mkdir /LWSFW
注意
すでに「/LWSFW」が使用されている場合は、使用されていないマウントポイントを作成してください。
また、以降の説明では、「/LWSFW」を、変更したマウントポイント名に置き換えてお読みください。
newfsコマンドを使用して、UFSファイルシステムをパーティションに作成します。
ディスク番号「t4」のパーティション「s0」にUFSファイルシステムを作成する例を、以下に示します。
# newfs /dev/rdsk/c0t4d0s0
mountコマンドを使用して、パーティションをマウントポイントにマウントします。
ディスク番号「t4」のパーティション「s0」を「/LWSFW」にマウントする例を、以下に示します。
# mount -F ufs /dev/dsk/c0t4d0s0 /LWSFW
システムの再起動時に自動マウントされるように、実行したmountコマンド情報をvfstabファイルに追加します。
自動マウントの詳細については、“Solarisシステムのマニュアル”を参照してください。 |
zfsコマンドを使用して、ZFSファイルシステムを作成します。
パス名が「pool/data」のファイルシステム配下に、ファイルシステム名が「LWSFW」のファイルシステムを作成する例を、以下に示します。
# zfs create pool/data/LWSFW
zfsコマンドを使用して、作成したファイルシステムをマウントポイントにマウントします。
ファイルシステム「pool/data/LWSFW」をマウントポイント「/LWSFW」にマウントする例を、以下に示します。
# zfs set mountpoint=/LWSFW pool/data/LWSFW
注意
すでに「/LWSFW」が使用されている場合は、使用されていないマウントポイントを指定してください。
また、以降の説明では、「/LWSFW」を、変更したマウントポイント名に置き換えてお読みください。
ポイント
マウントポイントのディレクトリは、zfsコマンドによって、必要に応じて作成されます。
ZFSファイルシステムでは、システムの再起動時に自動的にマウントされるように、マウント情報を vfstab ファイルに追加する必要はありません。
ZFSファイルシステムおよびzfsコマンドの詳細については、“Solarisシステムのマニュアル”を 参照してください。 |
List WorksのインストールディレクトリにあるRDB構成パラメタファイルを複写します。
保管データベースがデータベースサーバに存在する場合は、List WorksサーバにあるRDB構成パラメタファイルを、データベースサーバに複写します。
複写元:/opt/FJSVlw-sv/dbsetup/symfo/LWDB.cfg
/optは、List Worksのインストールディレクトリです。
複写先:/opt/FSUNrdb2b/etc/LWDB.cfg
/optは、Symfowareのインストールディレクトリです。
注意
“(3) 環境変数の設定”において、RDBNAMEに「LWDB」以外を設定した場合は、複写先のRDB構成パラメタファイルのファイル名を、LWDB.cfgから「RDBNAMEに設定したRDBシステム名.cfg」に変更してください。また、以降の説明では、LWDB.cfgを、変更したファイル名に置き換えてお読みください。
複写したLWDB.cfgファイルを、テキストエディタで開いて編集します。
#################################################################### # RDBディレクトリファイル(非クラスタ運用の場合) ← (注1) RDBDIRSPACE1=/LWSFW/rdbdir RDBDIRSPACE2=/LWSFW/rdbdir # RDBディレクトリファイル(クラスタ運用の場合) ← (注2) #RDBDIRSPACE=/dev/rdsk/c?t?d?s? # RDBLOG=512,512 RDBEXTMEM=42610 RDBCNTNUM=712 RDBPRJCODE=0xdb RDBSYSBUF=/etc/opt/FJSVlw-sv/dbsetup/symfo RDBSQLENV=/opt/FSUNrdb2b/etc/lwfssqlenv RDBDBSNUM=32 RDBNETDBSNUM=32 RDBSYSTEMID=25 ← (注3) RDBLOGMANAGE=/dev/rdsk/c?t?d?s? ← (注4) # #↓RDBCORE,RDBREPORT,RDBPMについて ← (注5) # クラスタ運用の場合、ローカルディスク上のディレクトリを指定してください RDBCORE=/LWSFW/core RDBREPORT=/LWSFW/core RDBPM=/LWSFW/rdbpm
非クラスタシステムで運用する場合は、RDBディレクトリファイル格納先であるディレクトリを指定します。
RDBDIRSPACE1=/LWSFW/rdbdir RDBDIRSPACE2=/LWSFW/rdbdir
クラスタシステムで運用する場合は、以下の作業を行ってください。
・先頭の#を削除します。
・RDBディレクトリファイルの配置先であるパーティションを指定します。
RDBDIRSPACE=/dev/rdsk/c?t?d?s?
・RDBDIRSPACE1、RDBDIRSPACE2の記述行を削除します。
List Worksのデータベース以外で、このシステムIDを使用している場合は、1~31の間で使用していないIDに変更します。
ログ管理ファイルの配置先であるパーティションを指定します。
RDBLOGMANAGE=/dev/rdsk/c?t?d?s?
異常終了時のダンプ、メッセージログファイルおよびパフォマンスデータ格納ファイルの出力先であるディレクトリを指定します。
RDBCORE=/LWSFW/core RDBREPORT=/LWSFW/core RDBPM=/LWSFW/rdbpm
なお、クラスタシステムで運用する場合は、ローカルディスク上のディレクトリを指定してください。
注意
ディスクのデバイス名の形式(/dev/rdsk/c?t?d?s?)については、システムやディスク装置によって異なる場合があります。
使用するシステムやディスク装置に合わせた形式で指定してください。
編集したファイルに合わせて、必要なディレクトリを作成します。
非クラスタシステムで運用する場合は、RDBDIRSPACE1、RDBDIRSPACE2、RDBCORE、RDBREPORT、RDBPMに指定したディレクトリを作成します。
# mkdir /LWSFW/rdbdir # mkdir /LWSFW/core # mkdir /LWSFW/rdbpm
クラスタシステムで運用する場合は、RDBCORE、RDBREPORT、RDBPMに指定したディレクトリを作成します。
物理メモリに300MB以上の余裕がある場合は、以下にあるrdbbufファイルを、テキストエディタで開いて編集します。
/etc/opt/FJSVlw-sv/dbsetup/symfo/rdbbuf
値を「43170」に変更します。
保管データベースがデータベースサーバに存在する場合は、List Worksサーバにある以下のファイルを、データベースサーバの同じディレクトリに複写します。
データベースサーバに以下のディレクトリが存在しない場合は、同じディレクトリを作成します。
/etc/opt/FJSVlw-sv/dbsetup/symfo/rdbbuf
(7) ポート番号の定義
「/etc/services」ファイルに、使用するポート番号を定義する必要があります。ポート番号は1024~32767の範囲で、未使用の値を指定してください。
LWDB 26551/tcp # List Works database
List Worksのインストールディレクトリにあるシステム用の動作環境ファイルを複写します。
保管データベースがデータベースサーバに存在する場合は、List Worksサーバにあるシステム用の動作環境ファイルを、データベースサーバに複写します。
複写元:/opt/FJSVlw-sv/dbsetup/symfo/lwfssqlenv
/optは、List Worksのインストールディレクトリです。
複写先:/opt/FSUNrdb2b/etc/lwfssqlenv
/optは、Symfowareのインストールディレクトリです。
(9) システム用の動作環境ファイルおよびRDB構成パラメタファイルの編集(マルチプロセス運用を行う場合のみ)
マルチプロセス運用を行う場合、システム用の動作環境ファイルおよびRDB構成パラメタファイルを編集します。
複写したシステム用の動作環境ファイルを、テキストエディタで開きます。
「MAX_CONNECT_TCP」および「MAX_CONNECT_SYS」に、以下の計算方法で算出された値を設定します。
(33×リスト管理サーバのプロセス数)+サーバ機能APIおよびサーバコマンドの同時起動数(注1)
注1:サーバ機能APIおよびコマンドを使用しない場合は、同時起動数に「10」を指定します。
例:リスト管理サーバのプロセス数が20、サーバ機能API・サーバコマンドを使用しない場合
(33×20)+10 = 670
256を設定します。
算出された値を設定します。
(手順2で値が256より大きい場合のみ)
RDB構成パラメタファイルの「RDBCNTNUM」の値を、以下の計算方法で算出された値に変更します。
MAX_CONNECT_SYS × 2 + 200
例:MAX_CONNECT_SYSが670の場合
670 × 2 +200 = 1540
RDB構成パラメタファイルの編集については、“(6) RDB構成パラメタファイルの作成”を参照してください。
(10) 保管データベースの作成(データベース構築スクリプトの実行)
データベース構築スクリプトを使用してデータベースを作成します。
作成手順を以下に示します。
List Worksのインストールディレクトリにあるデータベース構築スクリプトが格納されている以下のディレクトリを、作業用ディレクトリ配下に複写します。
保管データベースがデータベースサーバに存在する場合は、List Worksサーバにあるデータベース構築スクリプトが格納されているディレクトリを、データベースサーバに複写します。
複写元:/opt/FJSVlw-sv/dbsetup/symfo/create
/optは、List Worksのインストールディレクトリです。
複写先の例:/work/create
複写した以下のファイルをテキストエディタで開いて編集します。
createLWDB.sh
createLWDB.dat
createLWDB.datの編集箇所については、“3.3.3 保管データベース作成用のファイル編集<Symfowareデータベースを使用する場合>”を参照してください。 |
createLWDB.shは、以下の編集を行います。
# -------------------------------- # テンポラリログファイルの作成 # -------------------------------- rdblog -G -t /dev/rdsk/c?t?d?s? -in -in 500M 500M 400 ← (注1) # -------------------------------------------------------------- # RDBディクショナリ、およびRDBディレクトリファイルの作成 # -------------------------------------------------------------- rdbcrdic -r /dev/rdsk/c?t?d?s? -u L -du 50M -S ← (注2)
「/dev/rdsk/c?t?d?s?」 にテンポラリログファイル用のパーティション“(6) RDB構成パラメタファイルの作成”の2.でRDBLOGMANAGEに指定したパーティション)を指定してください。
「/dev/rdsk/c?t?d?s?」 にRDBディクショナリ用のパーティションを指定してください。
注意
ディスクのデバイス名の形式(/dev/rdsk/c?t?d?s?)については、システムやディスク装置によって異なる場合があります。
使用するシステムやディスク装置に合わせた形式で指定してください。
データベース構築スクリプト(createLWDB.sh)を、手順1の複写先ディレクトリで実行します。
実行例を以下に示します。
# cd /work/create # ./createLWDB.sh
参考
List Works標準のデータベース構築スクリプトを実行した場合の所要時間の目安は、15分です。
なお、所要時間はサーバスペックなどにより左右されますので、ご注意ください。
データベース構築スクリプトの実行が完了したら、ログファイルを参照して、データベースの構築中にエラーが発生していないことを確認します。ログファイルは、データベース構築スクリプトの実行カレントディレクトリに出力されます。
例)/work/create/dbsetuplog.txt
データベース構築スクリプトの実行中に出力される可能性の高いメッセージを、“付録C データベース環境設定時のメッセージ”に抜粋して説明しています。参考にしてください。また、詳細なメッセージの説明については、“Symfowareのマニュアル”を参照してください。 |
Symfoware データベースがSymfoware Server Enterprise Extended Edition の場合は、パラメタ設定スクリプト(setsysparamLWDB.sh)を、手順1の複写先ディレクトリで実行します。
実行例を以下に示します。
# ./setsysparamLWDB.sh
パラメタ設定スクリプトを実行すると、ログファイル(dbsetuplog.txt)がスクリプトの実行カレントディレクトリに出力されます。
Symfoware データベースがSymfoware Server Enterprise Extended Edition の場合は、ログファイル(dbsetuplog.txt)を参照して、パラメタ設定スクリプトの実行時にエラーが発生していないことを確認します。
パラメタ設定スクリプトの実行中に出力される可能性の高いメッセージを、“付録C データベース環境設定時のメッセージ”に抜粋して説明しています。参考にしてください。また、詳細なメッセージの説明については、“Symfowareのマニュアル”を参照してください。 |
スクリプトの実行が完了したら、データベースへの接続確認を行います。
以下の構文(rdbexecsql -s RDBシステム名.データベース名)を入力して実行します。データベース名は、データベース構築スクリプトに定義されています。
# rdbexecsql -s LWDB.LWDB
「SQL>」と表示されたら、以下の構文を入力して実行します。
SQL> SELECT * FROM LW.LW_USER
以下のような結果が表示されれば、データベースは正常に構築されています。
SQL> SELECT * FROM LW.LW_USER Number of records:0 SQLSTATE:00000 SQLMSG:JYP2001I 正常に終了しました. SQL>
エラーが発生した場合は、Symfowareのエラーメッセージが表示されます。
エラーメッセージが表示された場合は、データベースの作成に失敗している可能性がありますので、“付録C データベース環境設定時のメッセージ”を参考にしてください。
エラーメッセージの詳細は、“Symfowareのマニュアル”を参照してください。 |
以下の構文を入力して実行し、確認で使用したrdbexecsqlコマンドを終了します。
SQL> quit
以下のメッセージが表示されることを確認してください。
rdb:INFO:qdg02200i:rdbexecsqlが正常終了しました 復帰コード 00 (システム名=LWDB)
サーバの起動時や停止時にSymfowareデータベースの起動と停止を自動的に行う設定をします。クラスタ運用の場合は、クラスタシステムにより起動停止が制御されるため、本作業は不要です。
以下に格納されているスクリプト(rc_symfosv)を複写し、アクセス権の設定を行います。
格納先:/opt/FSUNrdb2b/demoディレクトリ配下
複写先:/etc/init.dディレクトリ配下
例
# cp /opt/FSUNrdb2b/demo/rc_symfosv /etc/init.d/rc_symfosv # chmod 755 /etc/init.d/rc_symfosv
複写したスクリプトへシンボリックリンクを作成します。
自動起動させるため、以下のディレクトリに対してシンボリックリンクを作成します。
/etc/rc2.d
# ln -s /etc/init.d/rc_symfosv /etc/rc2.d/S99symfosv_LWDB
環境変数「RDBNAME」に「LWDB」以外を使用している場合は、下線部分を、環境変数「RDBNAME」に設定されている値に変更してください。
自動停止させるため、以下のディレクトリに対してシンボリックリンクを作成します。
/etc/rc0.d
/etc/rc1.d
/etc/rcS.d
# ln -s /etc/init.d/rc_symfosv /etc/rc0.d/K15symfosv_LWDB # ln -s /etc/init.d/rc_symfosv /etc/rc1.d/K15symfosv_LWDB # ln -s /etc/init.d/rc_symfosv /etc/rcS.d/K15symfosv_LWDB
環境変数「RDBNAME」に「LWDB」以外を使用している場合は、下線部分を、環境変数「RDBNAME」に設定されている値に変更してください。
参考
手動でSymfowareデータベースのサービスを起動/停止することができます。
“(3) 環境変数の設定”に掲載されている環境変数を設定します。
以下のコマンドを実行します。
# rdbstart
“(3) 環境変数の設定”に掲載されている環境変数を設定します。
以下のコマンドを実行します。
# rdbstop
保管データベースとの接続のために、List Worksサーバ上のデータベース接続用設定ファイル(/opt/FJSVlw-sv/dbsetup/symfo/lwfssqlenvc)をテキストエディタで開いて編集します。
/optは、List Worksのインストールディレクトリです。
この作業は、保管データベースをList Worksサーバとは別にデータベースサーバとして設定する場合に行います。List Worksサーバにデータベースが存在する場合は、省略可能です。
以下の行頭の「セミコロン(;)」を削除し、太字下線の部分を動作環境に合わせて変更します。
;SERVER_SPEC=(RDB2_TCP,LWDB,LWDB,localhost, 26551)
データベースサーバのホスト名(注)に変更します。
注:データベースサーバがIPv6環境の場合には、IPv6アドレスに対応づけられたホスト名を指定してください。
“(7) ポート番号の定義”で指定したポート番号を指定します。