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Interstage List Works V10.3.1 環境構築手引書
FUJITSU Software

7.2.2 異なるサーバに移行(移行先は同じ構成)

V7.0L10以降のList Worksを移行元とは異なるサーバ機に移行する際に、格納先を移行元と同じ格納場所にする場合の移行手順を説明します。List WorksをSE環境からSE環境へ移行、SE環境からEE環境へ移行、EE環境からEE環境へ移行する場合のいずれも共通の作業です。

ポイント

  • 移行先サーバのフォルダ構成は、移行元サーバと同じ構成にしてください。

  • ユーザ情報の登録など、OSの環境はOSの移行に従って実施してください。

移行方法には、以下の2つがあります。

移行される資源

本項の手順を行うと、以下の資源が移行されます。移行方法によって、一部の資源は自動で移行されます。コマンドを使用した移行手順と使用しない移行手順の違いは、以下のとおりです。

資源の種類

移行方法

コマンドを使用した移行手順

コマンドを使用しない移行手順

保管フォルダ (注1)

手動

手動

オーバレイ (注2)

手動

手動

印刷資源

手動

手動

保管データベース

自動

手動

アクセス権

自動

手動

電子保存装置(データ転送コネクタ) (注3)

手動

手動

仕分け定義体(EEのみ)

自動/手動

手動

受信フォルダ

自動

手動

印刷フォルダ

自動

手動

ファイリングフォルダ

手動

手動

環境設定の項目

コマンドを使用した移行手順

コマンドを使用しない移行手順

リスト管理サーバのプロパティファイル

  ListServer.propertiesファイル
  AdminTool.propertiesファイル

Web連携の環境設定ファイル

  ListGateway.propertiesファイル
  ListPrint.propertiesファイル

自動(注4)

手動

【リスト管理サーバ環境設定】ダイアログボックスの設定情報 (注5)
リストナビの【オプション】ダイアログボックスの設定情報
リストビューアの【オプション】ダイアログボックスの設定情報 (注6)

自動

手動

注1:
保管フォルダには、mem、srhなどの関連ファイルが含まれます。

注2:
リスト管理サーバの帳票を表示する際に使用するオーバレイです。

注3:
電子保存装置にデータ転送コネクタを指定した場合は、移行できます。List Works仮想プリンタの情報を復元したい場合は、OSの復元機能を使用してシステム全体を復元ください。
Windowsサーバ(x64)では、List Works仮想プリンタを使用できません。電子保存装置にList Works仮想プリンタを使用していた環境からWindowsサーバ(x64)へ移行する場合は、データ転送コネクタを使用してください。

注4:
移行元のListServer.propertiesファイルで、同じ定義名が重複して指定されている場合、最初に指定された値を移行します。AdminTool.propertiesファイル、ListGateway.propertiesファイル、およびListPrint.propertiesファイルの場合も同様です。

注5:
【認証】タブの「ユーザ名」および「パスワード」を除いた設定情報が自動移行されます。

注6:
【保存】タブの「暗証番号」は自動移行されません。必ず移行先サーバで設定してください。

自動移行される資源と環境設定の値の扱い

移行元サーバでの資源と環境設定の値を、移行先サーバにそのまま復元します。

このため、移行元サーバと移行先サーバでList Worksのバージョンが異なるときなど、移行元サーバに項目が存在しない場合は、初期値のままとなります。

受信フォルダ/印刷フォルダの扱い

移行元サーバと移行先サーバにおいて、以下の条件がすべて該当する場合は、移行可能です。

  • HOST PRINTがインストールされていない

  • 移行元サーバと移行先サーバのOSが同じ

  • Windowsに作成されているプリンタのプリンタ名(半角、全角、空白など)、およびプリンタのドライバ(バージョンレベルなど)が完全に一致している

コマンドを使用した移行手順では、上記の条件をすべてクリアしている前提で、受信フォルダおよび印刷フォルダを自動移行します。

ファイリングフォルダの扱い

移行元サーバと移行先サーバにおいて、以下の条件が該当する場合は、移行可能です。

  • ファイリングの装置フォルダの装置デバイスが完全に一致している

移行方法の選択

移行元サーバの使用状況を確認し、適切な移行方法を以下のフローチャートで選択します。

7.2.2.1 コマンドを使用した移行手順

移行手順を以下に説明します。

手順

移行元サーバ

移行先サーバ

手順1:List Worksのインストール

手順2:リスト管理サーバの環境設定  事前準備

手順3:保管データベースの環境設定

手順4:List Worksの環境設定

手順5:移行のコマンドの配置

手順6:環境設定および資源の情報を出力

手順7:環境設定および資源の復元

手順8:手動での移行

手順9:仕分け定義体の適用(EEのみ)

手順10:サービスの起動、および動作確認

○:必要  -:不要

手順1List Worksのインストール

  1. Interstage Application Serverの準備をします。

    List Worksと連携可能なInterstage Application Serverを確認し、運用に合わせてInterstage Application Serverのインストールおよびセットアップをします。また、運用に合わせて必要なソフトウェアをインストールします。

  2. 移行先サーバにInterstage Application Serverの準備ができたら、List Worksをインストールします。

List Worksと連携可能なInterstage Application Serverのバージョンなど、バージョン決定に必要な情報や、製品に同梱しているInterstage Application Serverのインストールおよびセットアップについては、“インストールガイド”を参照してください。
List Works のインストールについては、“2.2 必要なソフトウェアのインストール”および“インストールガイド”を参照してください。

手順2:リスト管理サーバの環境設定  事前準備

リスト管理サーバの環境を設定する前に、運用によって準備しておかなければならない設定について説明します。

運用に合わせて準備します。

リスト管理サーバの環境設定  事前準備については、“2.3 リスト管理サーバの環境設定  事前準備”の2.3.1~2.3.5を参照してください。

手順3:保管データベースの環境設定

移行元と同様に、保管データベースを作成します。

保管データベースの環境設定については、“2.4.1 Symfowareデータベースの環境設定”および“2.4.3 保管データベース作成用のファイル編集”を参照してください。

手順4List Worksの環境設定

  1. リスト管理サーバの環境設定として、以下を実施します。

    • 【リスト管理サーバ環境設定】ダイアログボックス-【認証】タブの「ユーザ名」と「パスワード」を設定

    • 【リスト管理サーバ環境設定】ダイアログボックス-【データベース】タブの接続確認

    リスト管理サーバの環境設定については、“2.4.5 リスト管理サーバの環境設定”を参照してください。

  2. List Worksサーバ、または、List Worksサービスを再起動します。

  3. 移行元でWeb連携の画面をカスタマイズしていた場合は、移行元のJSPファイルをもとに、ファイルを編集します。

    参考

    Web連携機能の環境設定では、移行元と移行先のサポート範囲の違いにより以下のような変更が行われます。

    • WWWサーバ
      InfoProvider Pro → Interstage HTTP Server

    • サーブレットコンテナ
      Tomcat 3.1ベースのServletサービス → Java EE
      Tomcat 4.1ベースのServletサービス → Java EE

手順5移行のコマンドの配置

移行元と移行先のサーバに移行のコマンドを配置します。コマンドは、以下のインストールメディアに格納されています。

インストールメディア(3枚目):\ikotool

注意

移行のコマンドは、配置先にトレースファイルを出力します。このため、配置先のフォルダに読み込み/書き込みのアクセス権を設定してください。

手順6:環境設定および資源の情報を出力

以下の手順でコマンドを実行することにより、移行元サーバの環境設定および資源の情報をファイルに出力します。

注意

移行元のList Worksが、V7.0L10~V8.0.1の場合、コマンドはターミナルサービスクライアント(リモートデスクトップ)からではなく、直接利用できるコンソールから実行してください。

V7.0L10~V8.0.1のList Worksに同梱されているSymfowareは、ターミナルサービスクライアントからの操作をサポートしていません。ターミナルサービスクライアントから実行した場合、以下のメッセージが出力され、コマンドの処理が中断します。

「qdg02250u RDBII が未起動のため'rdbddlex'コマンドは実行できません」

  1. 移行元サーバで、List WorksサービスおよびFUJITSU帳票管理サービスが起動しているか確認します。起動していたら停止します。

  2. Windows Server 2012またはWindows Server 2008の場合は、コマンドプロンプトを「管理者として実行」を選択して、管理者権限に昇格させたコマンドプロンプト画面を表示します。

  3. 4.および5.のコマンド実行結果を格納するフォルダを、新規作成します。(以下、作成例)

    lwenvout.exeコマンド用:lw_environ
    lwresout.batコマンド用:lw_resource

    どちらのコマンドの出力結果なのか、判別しやすいフォルダ名をつけてください。

  4. 手順5の配置先のlwenvout.exeコマンドを実行します。移行元サーバの環境設定の情報がファイルに出力されます。

    使用例:
    lwenvout.exe -O "D:\temp\lw_environ"
    コマンドの詳細については、“7.2.2.1.1 lwenvout.exe”を参照してください。
  5. 手順5の配置先のlwresout.batコマンドを実行します。移行元サーバの資源の情報がファイルに出力されます。

    使用例:
    lwresout.bat -O "D:\temp\lw_resource"
    コマンドの詳細については、“7.2.2.1.3 lwresout.bat”を参照してください。

手順7:環境設定および資源の復元

以下の手順でコマンドを実行することにより、移行元サーバの環境設定および資源を、移行先サーバで復元します。

  1. 手順6のlwenvout.exeコマンドおよびlwresout.batコマンドの、出力先フォルダおよびその配下すべてを、移行先のサーバに複写します。

  2. 移行先サーバで、List WorksサービスおよびFUJITSU帳票管理サービスが起動しているか確認します。起動していたら停止します。

  3. Windows Server 2012またはWindows Server 2008の場合は、コマンドプロンプトを「管理者として実行」を選択して、管理者権限に昇格させたコマンドプロンプト画面を表示します。

  4. 手順5の配置先のlwenvin.exeコマンドを実行します。移行元の環境設定の内容が移行先に設定されます。

    使用例:
    lwenvin.exe -I "C:\temp\lw_environ"
    コマンドの詳細については、“7.2.2.1.2 lwenvin.exe”を参照してください。

    参考

    リスト管理サーバのプロパティファイルおよびWeb連携の環境設定ファイルの移行において、移行先サーバ上のファイルは「(ファイル名).bak」として退避されます。すでに「(ファイル名).bak」が存在する場合は、退避しません。

  5. 手順5の配置先のlwresin.batコマンドを実行します。移行元の資源が移行先に復元されます。

    使用例:
    lwresin.bat -I "C:\temp\lw_resource"
    コマンドの詳細については、“7.2.2.1.4 lwresin.bat”を参照してください。

手順8手動での移行

以下の手順で資源を移行します。

  1. 移行元のサーバで、以下の資源を退避します。

    退避する方法については、“保守手引書”を参照してください。
    • 保管フォルダ

    • ファイリングフォルダ

    • 印刷資源

    • オーバレイ

    • 電子保存装置(データ転送コネクタ)

    • 仕分け定義体(富士通ホスト帳票のファイル転送運用の場合)

  2. 移行先のサーバで、資源を復元します。
    退避したフォルダや印刷資源について、エクスプローラなどを使用して、退避フォルダや媒体から複写(復元)します。なお、フォルダの階層構造は崩さず、移行元サーバで運用していた時と同じドライブに同じ構成で復元してください。

    各フォルダの復元場所を以下に示します。

    各フォルダ

    格納場所

    保管フォルダ

    第一階層の保管フォルダのプロパティに表示されるフォルダの場所

    ファイリングフォルダ

    【リスト管理サーバ環境設定】ダイアログボックスの【資源】タブで指定した「システムファイル」の格納場所のフォルダ配下のManage\FolManagerフォルダ

    印刷資源

    【リスト管理サーバ環境設定】ダイアログボックスの【登録】タブで指定した「印刷資源」の格納場所のフォルダ

    オーバレイ

    【リスト管理サーバ環境設定】ダイアログボックスの【資源】タブで指定した「オーバレイ」の格納場所のフォルダ (注1)

    電子保存装置(データ転送コネクタ)

    List Worksのインストール先フォルダ\Print-Adapter\etc\lwvprint.ini

    詳細については、“4.2.3 電子保存装置の環境設定”を参照してください。

    仕分け定義体(富士通ホスト帳票のファイル転送運用の場合)

    任意の場所

    詳細については、“帳票仕分け手引書”を参照してください。

    注1:オーバレイの格納場所のフォルダにはfldファイルが含まれます。

手順9:仕分け定義体の適用(EEのみ)

コマンドを使用して、仕分け定義ファイルを一括適用します。

仕分け定義ファイルの一括適用の詳細については、“7.5.7 仕分け定義体の適用(EEのみ)”参照してください。

手順10:サービスの起動、および動作確認

以下の手順で確認します。

  1. 資源および環境設定の値が、移行先サーバに適切に移行されたことを確認します。

  2. List WorksサービスおよびFUJITSU帳票管理サービスを起動します。

  3. 動作確認を行います。意図したとおりに動作しない場合は、資源や環境設定を見直します。

7.2.2.1.1 lwenvout.exe

List Worksに設定されている動作環境の情報を、出力するコマンドです。List Works V7以降の動作環境の情報を出力します。

形式

lwenvout.exe -O 出力先フォルダのフォルダパス

空白または記号文字を含むパスおよび文字列を指定する場合は、半角のダブルクォーテーション「""」で囲みます。「""」は長さに含みません。


説明

-O

出力先フォルダの物理パスを指定します。必須項目です。

出力先フォルダは、空のフォルダを指定してください。また、5メガバイトの空き容量が必要です。

指定したフォルダに、すでに情報が出力されていた場合、上書きされます。

存在しないフォルダを指定した場合は、エラーになります。

注意

Windowsのパス名には、長さの制限があり、オペレーティングシステムによって異なります。このため、長さの制限を超えないパス名を指定してください。


復帰値

0

正常

0以外

異常


出力メッセージ

復帰値0のメッセージは、コマンドの標準出力に出力されます。復帰値0以外のメッセージは、標準エラー出力に出力されます。
また、以下のメッセージ以外に、コマンド内部で実行したトレースが標準出力に出力されます。

復帰値

メッセージ

対処

0

正常に終了しました。

0以外

オプションの指定に誤りがあります。コマンドの実行を中止します。

オプションを確認し、コマンドを再実行してください。

オプションで指定されたパスが存在しません。コマンドの実行を中止します。

パスを確認し、コマンドを再実行してください。

環境情報の取得でエラーが発生しました(資産名=name)。コマンドの実行を中止します。

トレースファイルを採取し、弊社技術員に連絡してください。
トレースファイルは、コマンド配置フォルダ下に"コマンド名.log"のファイル名で作成されています。

環境情報の設定でエラーが発生しました(資産名=name)。コマンドの実行を中止します。

プロセスはファイルにアクセスできません。他プロセスで移行機能のコマンドが実行されています。コマンドの実行を中止します。

他プロセスで本コマンドが実行中です。他プロセスで実行中のコマンドで移行処理を行うか、終了後に再実行してください。

List Worksがインストールされていません。コマンドの実行を中止します。

List Worksのインストールを確認してください。List Worksがインストールされていない環境では、コマンドは実行できません。

オプションで指定されたパスにアクセス権がありません。

パスに読み取り/書き込み権を許可する設定があるか確認し、コマンドを再実行してください。

トレースファイルのオープンに失敗しました。コマンド配置パスにアクセス権がありません(ファイル名=name)。コマンドの実行を中止します。

コマンドの配置パスに読み取り/書き込み権を許可する設定があるか確認し、コマンドを再実行してください。

オプションで指定されたパスがフォルダでない、または、アクセス時にエラーが発生しました。コマンドの実行を中止します。

パスにフォルダを指定してください。また、フォルダのアクセス権に問題ないか確認し、コマンドを再実行してください。


使用例

List Worksに設定されている動作環境の情報を、「D:\temp\LW_environ」に出力します。

lwenvout.exe -O "D:\temp\LW_environ"

7.2.2.1.2 lwenvin.exe

List Worksへ動作環境を設定するコマンドです。lwenvout.exeコマンドで出力した情報にしたがって設定します。

形式

lwenvin.exe -I lwenvout.exeコマンドの実行結果が格納されたフォルダのフォルダパス

空白または記号文字を含むパスおよび文字列を指定する場合は、半角のダブルクォーテーション「""」で囲みます。「""」は長さに含みません。


説明

-I

lwenvout.exeコマンドの実行結果が格納されているフォルダを、物理パスで指定します。必須項目です。

注意

Windowsのパス名には、長さの制限があり、オペレーティングシステムによって異なります。このため、長さの制限を超えないパス名を指定してください。


復帰値

0

正常

0以外

異常


出力メッセージ

復帰値0のメッセージは、コマンドの標準出力に出力されます。復帰値0以外のメッセージは、標準エラー出力に出力されます。
また、以下のメッセージ以外に、コマンド内部で実行したトレースが標準出力に出力されます。

復帰値

メッセージ

対処

0

正常に終了しました。

0以外

オプションの指定に誤りがあります。コマンドの実行を中止します。

オプションを確認し、コマンドを再実行してください。

オプションで指定されたパスが存在しません。コマンドの実行を中止します。

パスを確認し、コマンドを再実行してください。

環境情報の設定でエラーが発生しました(資産名=name)。コマンドの実行を中止します。

トレースファイルを採取し、弊社技術員に連絡してください。
トレースファイルは、コマンド配置フォルダ下に"コマンド名.log"のファイル名で作成されています。

環境情報の取得でエラーが発生しました(資産名=name)。コマンドの実行を中止します。

List Works Web連携の設定に失敗しました。コマンドの実行を中止します。

トレースファイルを採取し、弊社技術員に連絡してください。
トレースファイルは、コマンド配置フォルダ下に"コマンド名.log"のファイル名で作成されています。

コマンドの実行にはサービスの停止が必要です(サービス名=name)。コマンドの実行を中止します。

サービスを停止後、コマンドを再実行してください。停止するサービスについては、“手順7:環境設定および資源の復元”を参照してください。

プロセスはファイルにアクセスできません。他プロセスで移行機能のコマンドが実行されています。コマンドの実行を中止します。

他プロセスで本コマンドが実行中です。他プロセスで実行中のコマンドで移行処理を行うか、終了後に再実行してください。

List Worksがインストールされていません。コマンドの実行を中止します。

List Worksのインストールを確認してください。List Worksがインストールされていない環境では、コマンドは実行できません。

オプションで指定されたパスにアクセス権がありません。

パスに読み取り/書き込み権を許可する設定があるか確認し、コマンドを再実行してください。

トレースファイルのオープンに失敗しました。コマンド配置パスにアクセス権がありません(ファイル名=name)。コマンドの実行を中止します。

コマンドの配置パスに読み取り/書き込み権を許可する設定があるか確認し、コマンドを再実行してください。

オプションで指定されたパスがフォルダでない、または、アクセス時にエラーが発生しました。コマンドの実行を中止します。

パスにフォルダを指定してください。また、フォルダのアクセス権に問題ないか確認し、コマンドを再実行してください。


使用例

「C:\temp\LW_environ」に格納されている環境設定の情報を、List Worksに設定します。

lwenvin.exe -I "C:\temp\LW_environ"

7.2.2.1.3 lwresout.bat

List Worksの資源の情報を出力するコマンドです。List Works V7以降の資源の情報を出力します。


形式

lwresout.bat -O 出力先フォルダのフォルダパス

空白または記号文字を含むパスおよび文字列を指定する場合は、半角のダブルクォーテーション「""」で囲みます。「""」は長さに含みません。


説明

-O

出力先フォルダを、物理パスで指定します。必須項目です。

出力先フォルダは、空のフォルダを指定してください。また、以下の空き容量が必要です。

  (List Worksのインストール先フォルダ\Manage配下のフォルダ容量 + 保管データベースの容量)

指定したフォルダに、すでに情報が出力されていた場合、上書きされます。

存在しないフォルダを指定した場合は、エラーになります。

注意

Windowsのパス名には、長さの制限があり、オペレーティングシステムによって異なります。このため、長さの制限を超えないパス名を指定してください。


復帰値

0

正常

0以外

異常


出力メッセージ

復帰値0のメッセージは、コマンドの標準出力に出力されます。復帰値0以外のメッセージは、標準エラー出力に出力されます。
また、以下のメッセージ以外に、Symfowareデータベースの動作ログ、コマンド内部で実行したトレースが標準出力に出力されます。

復帰値

メッセージ

対処

0

正常に終了しました。

0以外

オプションの指定に誤りがあります。コマンドの実行を中止します。

オプションを確認し、コマンドを再実行してください。

オプションで指定されたパスが存在しません。コマンドの実行を中止します。

パスを確認し、コマンドを再実行してください。

HOST PRINTがインストールされています。コマンドの実行を中止します。

HOST PRINTがインストールされている環境では、移行のコマンドを利用した移行はできません。
7.2.2.2 コマンドを使用しない移行手順”の方法で移行をしてください。

コマンドの実行にはサービスの停止が必要です(サービス名=name)。コマンドの実行を中止します。

サービスを停止後、コマンドを再実行してください。停止するサービスについては、“手順6:環境設定および資源の情報を出力”を参照してください。

運用情報の取得でエラーが発生しました(資産名=name)。コマンドの実行を中止します。

トレースファイルを採取し、弊社技術員に連絡してください。
トレースファイルは、コマンド配置フォルダ下に"コマンド名.log"のファイル名で作成されています。

プロセスはファイルにアクセスできません。別のプロセスが使用中です。

他プロセスで本コマンドが実行中です。他プロセスで実行中のコマンドで移行処理を行うか、終了後に再実行してください。

List Worksがインストールされていません。コマンドの実行を中止します。

List Worksのインストールを確認してください。List Worksがインストールされていない環境では、コマンドは実行できません。

オプションで指定されたパスにアクセス権がありません。

パスに読み取り/書き込み権を許可する設定があるか確認し、コマンドを再実行してください。

トレースファイルのオープンに失敗しました。コマンド配置パスにアクセス権がありません(ファイル名=name)。コマンドの実行を中止します。

コマンドの配置パスに読み取り/書き込み権を許可する設定があるか確認し、コマンドを再実行してください。

オプションで指定されたパスがフォルダでない、または、アクセス時にエラーが発生しました。コマンドの実行を中止します。

パスにフォルダを指定してください。また、フォルダのアクセス権に問題ないか確認し、コマンドを再実行してください。

ポイント

Symfowareデータベースの動作中にエラーが発生した場合は、ログファイル(backuplog_LWDB.txt)を参照し、エラーメッセージを確認します。ログファイルは、コマンドの配置先フォルダに出力されます。
出力される可能性の高いメッセージは、“保守手引書”に抜粋して説明しています。参考にしてください。
また、詳細なエラーメッセージの説明については、“Symfowareのマニュアル”を参照してください。

使用例

List Worksの資源の情報を、「D:\temp\LW_resource」に出力します。

lwresout.bat -O "D:\temp\LW_resource"

7.2.2.1.4 lwresin.bat

List Worksに資源を復元するコマンドです。lwresout.batコマンドで出力した情報にしたがって復元します。


形式

lwresin.bat -I lwresout.batコマンドの実行結果が格納されたフォルダのフォルダパス

空白または記号文字を含むパスおよび文字列を指定する場合は、半角のダブルクォーテーション「""」で囲みます。「""」は長さに含みません。


説明

-I

lwresout.batコマンドの実行結果が格納されているフォルダを、物理パスで指定します。必須項目です。

注意

Windowsのパス名には、長さの制限があり、オペレーティングシステムによって異なります。このため、長さの制限を超えないパス名を指定してください。


復帰値

0

正常

0以外

異常


出力メッセージ

復帰値0のメッセージは、コマンドの標準出力に出力されます。復帰値0以外のメッセージは、標準エラー出力に出力されます。
また、以下のメッセージ以外に、Symfowareデータベースの動作ログ、コマンド内部で実行したトレースが標準出力に出力されます。

復帰値

メッセージ

対処

0

正常に終了しました。

0以外

オプションの指定に誤りがあります。コマンドの実行を中止します。

オプションを確認し、コマンドを再実行してください。

オプションで指定されたパスが存在しません。コマンドの実行を中止します。

パスを確認し、コマンドを再実行してください。

HOST PRINTがインストールされています。コマンドの実行を中止します。

HOST PRINTがインストールされている環境では、移行のコマンドを利用した移行はできません。
7.2.2.2 コマンドを使用しない移行手順”の方法で移行をしてください。

コマンドの実行にはサービスの停止が必要です(サービス名=name)。コマンドの実行を中止します。

サービスを停止後、コマンドを再実行してください。停止するサービスについては、“手順7:環境設定および資源の復元”を参照してください。

運用情報の設定でエラーが発生しました(資産名=name)。コマンドの実行を中止します。

トレースファイルを採取し、弊社技術員に連絡してください。
トレースファイルは、コマンド配置フォルダ下に"コマンド名.log"のファイル名で作成されています。

プロセスはファイルにアクセスできません。別のプロセスが使用中です。

他プロセスで本コマンドが実行中です。他プロセスで実行中のコマンドで移行処理を行うか、終了後に再実行してください。

List Worksがインストールされていません。コマンドの実行を中止します。

List Worksのインストールを確認してください。List Worksがインストールされていない環境では、コマンドは実行できません。

オプションで指定されたパスにアクセス権がありません。

パスに読み取り/書き込み権を許可する設定があるか確認し、コマンドを再実行してください。

トレースファイルのオープンに失敗しました。コマンド配置パスにアクセス権がありません(ファイル名=name)。コマンドの実行を中止します。

コマンドの配置パスに読み取り/書き込み権を許可する設定があるか確認し、コマンドを再実行してください。

オプションで指定されたパスがフォルダでない、または、アクセス時にエラーが発生しました。コマンドの実行を中止します。

パスにフォルダを指定してください。また、フォルダのアクセス権に問題ないか確認し、コマンドを再実行してください。

ポイント

Symfowareデータベースの動作中にエラーが発生した場合は、ログファイル(restorelog_LWDB.txt)を参照し、エラーメッセージを確認します。ログファイルは、コマンドの配置先フォルダに出力されます。
出力される可能性の高いメッセージは、“保守手引書”に抜粋して説明しています。参考にしてください。
また、詳細なエラーメッセージの説明については、“Symfowareのマニュアル”を参照してください。

使用例

「C:\temp\LW_resource」に格納されている情報をもとに、List Worksに資源を復元します。

lwresin.bat -I "C:\temp\LW_resource"

7.2.2.2 コマンドを使用しない移行手順

移行手順を以下に説明します。


手順1帳票資源および保管データベースの退避

移行元サーバで、帳票と印刷資源の退避を実施します。

帳票と印刷資源を退避する方法については、“保守手引書”を参照してください。

以下の資源を退避します。

注1:

移行元および移行先の環境を確認し、移行できる場合のみ、退避を実施してください。

注2:

List Worksが提供しているスクリプトを使用して退避する場合、移行前のバージョンレベルのList Worksが提供しているスクリプトを使用してください。

V9.1.0以前から本バージョンへ移行する場合で、Symfowareデータベースを使用している場合、保管データベースは標準規模のSymfowareデータベースの退避方法で実施してください。

Symfowareデータベースを使用している場合は、RDBディクショナリの退避は必要ありません。


手順2List Worksのインストール

移行先サーバにList Worksをインストールするまえに、Interstage Application Serverの準備をします。

List Worksと連携可能なInterstage Application Serverを確認し、運用に合わせてInterstage Application Serverのインストールおよびセットアップをします。また、運用に合わせて必要なソフトウェアをインストールします。

移行先サーバにInterstage Application Serverの準備ができたら、List Worksをインストールします。

List Worksと連携可能なInterstage Application Serverのバージョンなど、バージョン決定に必要な情報や、製品に同梱しているInterstage Application Serverのインストールおよびセットアップについては、“インストールガイド”を参照してください。
List Works のインストールについては、“2.2 必要なソフトウェアのインストール”および“インストールガイド”を参照してください。

手順3List Worksの環境設定

移行元と同様に保管データベースの環境設定やリスト管理サーバの環境設定を実施します。

リスト管理サーバの環境設定では、【リスト管理サーバ環境設定】ダイアログボックスの【データベース】タブの設定と接続確認は必ず行ってください。

リスト管理サーバの環境設定の実施後は、List Worksサーバ、または、List Worksサービスを再起動します。

移行元で保管フォルダの共有運用を行っていた場合は、リスト管理サーバの環境設定で保管フォルダを管理するファイルの格納場所(共有ディスク)を指定します。

移行元でWeb連携機能を使用していた場合は、再度、Web連携の環境設定を実施します。Web連携の画面やプロパティをカスタマイズしていた場合は、移行元のJSPファイルや環境設定ファイルをもとに、ファイルを編集します。

移行先サーバに登録されていないユーザがある場合は、ユーザ登録をします。

保管データベースの環境設定、リスト管理サーバやWeb連携などのList Worksの環境設定については、“第2章 List Worksサーバの環境構築 <Windows版の場合>”を参照してください。

手順4帳票資源の復元

移行先サーバで、帳票と印刷資源を退避時の状態まで復元します。

以下のフォルダや印刷資源について、エクスプローラなどを使用して、退避フォルダや媒体から複写(復元)します。なお、フォルダの階層構造は崩さず、移行元サーバで運用していた時と同じドライブに同じ構成で復元してください。

注:

移行元および移行先の環境を確認し、移行できる場合のみ、復元を実施してください。


注意

保管フォルダの共有運用を行っている場合

フォルダおよび印刷資源によって、復元を実施するサーバが異なります。以下に従って実施してください。

  • 各サーバで実施

    • 受信フォルダ

    • 印刷フォルダ

    • ファイリングフォルダ

    • 印刷資源

    • 電子保存装置

    • 仕分け定義体

  • いずれか1台のサーバで実施

    • 保管フォルダ

    • オーバレイ


クラスタ運用を行っている場合

フォルダおよび印刷資源によって、復元を実施するサーバが異なります。以下に従って実施してください。

  • 運用ノードおよび待機ノードの各サーバで実施

    • 受信フォルダ

    • 印刷フォルダ

    • ファイリングフォルダ

    • 印刷資源

    • オーバレイ

    • 電子保存装置

    • 仕分け定義体

  • 運用ノードのサーバで実施

    • 保管フォルダ


各フォルダの復元場所を以下に示します。

各フォルダ

格納場所

受信/印刷フォルダ

受信フォルダと印刷フォルダは、同時に復元する必要があります。

  • HOST PRINTをインストールしている場合

    • 【リスト管理サーバ環境設定】ダイアログボックスの【資源】タブで指定した「受信/印刷フォルダ」の格納場所のフォルダ配下のManage\Receiveフォルダ  および

    • 【スタート】メニューの【すべてのプログラム】-【帳票管理サービス】-【環境設定】-【基本設定】タブで指定した「スプールディレクトリ」のフォルダ

  • HOST PRINTをインストールしていない場合

    • 【リスト管理サーバ環境設定】ダイアログボックスの【資源】タブで指定した「受信/印刷フォルダ」の格納場所のフォルダ配下のManage\Receiveフォルダ  および

    • 【リスト管理サーバ環境設定】ダイアログボックスの【資源】タブで指定した「受信/印刷フォルダ」の格納場所のフォルダ配下のMPPRINT\SPOOLフォルダ

保管フォルダ

第一階層の保管フォルダのプロパティに表示されるフォルダの場所

ファイリングフォルダ

【リスト管理サーバ環境設定】ダイアログボックスの【資源】タブで指定した「システムファイル」の格納場所のフォルダ配下のManage\FolManagerフォルダ

印刷資源

【リスト管理サーバ環境設定】ダイアログボックスの【登録】タブで指定した「印刷資源」の格納場所のフォルダ (注1)

オーバレイ

【リスト管理サーバ環境設定】ダイアログボックスの【資源】タブで指定した「オーバレイ」の格納場所のフォルダ (注2)

電子保存装置(データ転送コネクタ)

List Worksのインストール先フォルダ\Print-Adapter\etc\lwvprint.ini

仕分け定義体(EEのみ)

扱う帳票によって、仕分け定義体の格納場所が異なります。 (注3)

  • オープン帳票の場合

    List Worksのインストール先フォルダ\PrintASSORT\Define.Others配下

  • 富士通ホスト帳票(分散印刷運用)の場合

    List Worksのインストール先フォルダ\PrintASSORT\Define配下

  • 富士通ホスト帳票(ファイル転送運用)の場合

    任意のフォルダ

注1:HOST PRINTで印刷資源(オーバレイなど)を管理している場合は、HOST PRINTの環境移行支援ツールを使用して退避したデータを用いて、HOST PRINTの環境を復元してください。
環境移行支援ツールの詳細は、“HOST PRINTのマニュアル”を参照してください。

注2:オーバレイの格納場所のフォルダにはfldファイルが含まれます。
注3:運用によって、仕分け定義体の格納場所を変更している場合は、変更した格納場所に仕分け定義体を復元してください。


手順5:保管データベースの復元

移行先サーバで、保管データベースを復元します。

Symfowareデータベースの場合
  1. スクリプトの複写

    スクリプト(restoreLWDB.bat)を実行して、保管データベースを復元します。

    格納場所
    List Worksのインストール先フォルダ\db\symfo\LWDB\restoreLWDB.bat

    スクリプトを、作業用ディレクトリに複写します。

    例)
    複写元    :C:\ListWORKS\db\symfo\LWDB\restoreLWDB.bat
    複写先の例:C:\TEMP\LWDB\restoreLWDB.bat

    データベースをList Worksサーバとは別にデータベースサーバとして構築している場合は、データベースサーバの作業用ディレクトリに複写してください。

    注意

    List Worksが提供しているスクリプトを使用して保管データベースを復元する場合は、移行後のバージョンレベルのList Worksが提供しているスクリプトを使用してください。

  2. スクリプトの修正

    1.で複写したスクリプト(restoreLWDB.bat)の修正をします。

    退避ファイルの格納先

    復元する退避ファイルの格納先に合わせ、スクリプトの以下の箇所(下線)を修正します。

    @rem /*-----------------------------------------------------------------*/
    @rem /*  リストアする退避ファイルの格納先を指定します。                 */
    @rem /*-----------------------------------------------------------------*/
    @SET RESTORE_DATA_FILE_PATH="C:\TEMP\LWDB_BAK"
    保管データベースのRDBシステム名

    保管データベースのRDBシステム名をLWDB以外に変更している場合は、スクリプトの以下の箇所(下線)を、環境に合わせて修正します。

    @rem /*-----------------------------------------------------------------*/
    @rem /* 保管データベースのRDBシステム名を指定します。                   */
    @rem /* RDBシステム名をLWDB以外にしている場合は、環境に合わせて変更して */
    @rem /* ください。                                                      */
    @rem /*-----------------------------------------------------------------*/
    @SET RDBNAME=LWDB
  3. スクリプトの実行

    2.で修正したrestoreLWDB.batを実行します。

    スクリプトの実行中にエラーが発生した場合は、ログファイル(restorelog_LWDB.txt)を参照し、エラーメッセージを確認します。ログファイルは、スクリプトを実行したカレントフォルダに出力されます。

    保管データベースの復元処理時に出力される可能性の高いメッセージを、“保守手引書”に抜粋して説明しています。参考にしてください。
    また、詳細なエラーメッセージの説明については、“Symfowareのマニュアル”を参照してください。
Oracleデータベースの場合

Oracleの各種ツール(Oracle Enterprise Managerなど)を使用して復元します。

Oracleの各種ツールの詳細については、“Oracle Databaseのマニュアル”を参照してください。

手順6:仕分け定義体の適用(EEのみ)

配信先サーバ名などに変更がある場合は、仕分け定義ファイルを修正してください。

修正後、コマンドを使用して、仕分け定義ファイルを一括適用します。

仕分け定義ファイルの一括適用の詳細については、“7.5.7 仕分け定義体の適用(EEのみ)”参照してください。