セカンダリノードでのカスタマイズ手順を説明します。
ETERNUS SF Managerで必要な、セカンダリノードのカスタマイズ手順を説明します。
ETERNUS SF Managerの起動処理が、OSではなく、クラスタソフトウェアに制御されるように設定します。
セカンダリノードで、以下のコマンドを実行します。
# ls /etc/rc*.d/*SFmanager* |
上記のコマンドで出力された、すべてのファイルをリネームします。
ファイル名の先頭に“X”を付与して、リネームしてください。
以下は、コマンド実行例です。
# mv /etc/rc2.d/S99startSFmanager /etc/rc2.d/XS99startSFmanager |
セカンダリノードで、共有データ用共有ディスクのフォルダへのリンクを設定します。
ETERNUS SF Managerで使用する共有データ用共有ディスクとリポジトリ用共有ディスクを、セカンダリノードでマウントします。
「5.2.1.1.3 動的ディスクのファイルコピー」の手順2を参照して、ディレクトリ名を変更します。
「5.2.1.1.4 共有ディスクのリンク設定」を参照して、シンボリックリンクを設定します。
セカンダリノードで使用する汎用スクリプトを準備します。
セカンダリノードのETERNUS SF Managerのプログラムディレクトリ配下に、「4.1.1 共通のリソース」で作成した汎用スクリプトファイルを格納してください。
汎用スクリプトファイルの格納先には、プライマリノードで指定したパスと同じパスを指定してください。
以下の手順で、セカンダリノードをカスタマイズします。
セカンダリノードでクラスタセットアップコマンドを実行します。
共有データ用共有ディスクに他のユーザーがアクセスしないようにして、セカンダリノードで次のクラスタセットアップコマンドを実行します。
# /opt/FJSVssmgr/cluster/esc_clsetup -k Secondary -m <共有データ用共有ディスクのマウントポイント> |
セットアップ対象を確認します。
コマンドで指定した情報が表示されます。
表示された内容を確認し、“y”を入力してください。セカンダリノードがセットアップされます。
# /opt/FJSVssmgr/cluster/esc_clsetup -k Secondary -m /esfmnt ETERNUS SF Storage Cruiser settings are as follows. Cluster system : PRIMECLUSTER Node type : Secondary Mount point : /esfmnt IP Address : 10.10.10.10 Manager cluster setup : Are you sure? [y,n,?] |
セットアップを中断する場合は“n”を入力してください。
以下のメッセージが表示されることを確認します。
FJSVrcx:INFO:27701:esc_clsetup:secondary node setup completed |
Storage Cruiser用のリソースを作成します。
クラスタソフトウェアの“userApplication Configuration Wizard”を使用し、以下のリソースをクラスタアプリケーション(業務)に作成します。その後、作成したリソースをクラスタアプリケーション(業務)に登録してください。
Cmdlineリソース
“userApplication Configuration Wizard”の<Resourceの作成>で“Cmdline”を選択してパス入力による作成方法を選択し、パス入力メニューで以下の設定を行います。
種類 | 入力するパス名 |
---|---|
Start スクリプト | /opt/FJSVssmgr/cluster/cmd/rcxclstartcmd |
Stop スクリプト | /opt/FJSVssmgr/cluster/cmd/rcxclstopcmd |
Check スクリプト | /opt/FJSVssmgr/cluster/cmd/rcxclcheckcmd |
Optimizationオプションを導入している場合は、同様の手順で、以下の“Cmdline”リソースも作成してください。
種類 | 入力するパス名 |
---|---|
Start スクリプト | /opt/FJSVssast/cluster/cmd/rcxclstartcmd |
Stop スクリプト | /opt/FJSVssast/cluster/cmd/rcxclstopcmd |
Check スクリプト | /opt/FJSVssast/cluster/cmd/rcxclcheckcmd |
ポイント
Storage Cruiserマネージャーの運用管理サーバを、Systemwalker Centric Managerの運用管理サーバまたは部門管理サーバと兼用する場合は、Systemwalker Centric ManagerのあとにCmdlineリソースが起動するように設定してください。
参照
詳細は、『PRIMECLUSTER 導入運用手引書』を参照してください。
セカンダリノードをカスタマイズします。
以下の手順で、セカンダリノードで使用する汎用スクリプトを準備します。
セカンダリノードのETERNUS SF ManagerまたはAdvancedCopy Manager CCMのプログラムディレクトリ配下に、「4.1.4 AdvancedCopy Manager CCMに必要なリソース」で作成した汎用スクリプトファイルを格納します。
格納した汎用スクリプトファイルのアクセス権を設定します。
root(スーパーユーザー)がアクセスできる権限を設定してください。
セカンダリノードをカスタマイズします。
参考
ここでは、以下の値を使用して説明します。
値 | 説明 |
---|---|
$SHARE_MNT | 共有データ用共有ディスクの「マウントポイント」 |
“$SHARE_MNT”のパス名に使用できる文字は、空白を除く半角英数字です。指定できるパスの長さは70文字以下です。
AdvancedCopy Manager CCM設定ファイルのバックアップディレクトリを作成します。
セカンダリノードで、以下のディレクトリを作成してください。
/opt/FJSVccm/noncluster/bin
/opt/FJSVccm/noncluster/micc/sys
/opt/FJSVccm/noncluster/sys
ポイント
各ディレクトリには以下の設定をしてください。
オーナーにroot(スーパーユーザー)を設定してください。
chmodコマンドの引数に755を指定して実行し、アクセス権を設定してください。
.install.sysファイル、.stxc_install.sysファイル、およびsys.propertiesファイルをコピーします。
セカンダリノードで、以下のコピー元ディレクトリのファイルをコピー先へコピーしてください。
コピー元ディレクトリ | コピー先ディレクトリ |
---|---|
/opt/FJSVccm/micc/sys/.install.sys | /opt/FJSVccm/noncluster/micc/sys/.install.sys |
/opt/FJSVccm/bin/.stxc_install.sys | /opt/FJSVccm/noncluster/bin/.stxc_install.sys |
/opt/FJSVccm/sys/sys.properties | /opt/FJSVccm/noncluster/sys/sys.properties |
注意
コピーしたファイルは、「第16章 運用管理サーバ業務のクラスタ環境削除」のときに必要です。
.install.sysファイル、.stxc_install.sysファイル、およびsys.propertiesファイルを編集します。
セカンダリノードで、以下のファイルの*1~*5を編集してください。
ファイル名: /opt/FJSVccm/micc/sys/.install.sys
stxs_optdir= (ここの設定は修正しないでください) stxs_etcdir=*1 stxs_vardir=*2 stxs_jredir= (ここの設定は修正しないでください) |
ファイル名: /opt/FJSVccm/bin/.stxc_install.sys
stxc_optdir= (ここの設定は修正しないでください) stxc_etcdir=*3 stxc_jredir= (ここの設定は修正しないでください) |
ファイル名: /opt/FJSVccm/sys/sys.properties
com.fujitsu.eternussf.acm.ccm.optpath= (ここの設定は修正しないでください) com.fujitsu.eternussf.acm.ccm.etcpath=*4 com.fujitsu.eternussf.acm.ccm.varpath=*5 com.fujitsu.eternussf.acm.ccm.micc.path= (ここの設定は修正しないでください) com.fujitsu.eternussf.acm.ccm.grapi.path= (ここの設定は修正しないでください) com.fujitsu.eternussf.acm.ccm.language= (ここの設定は修正しないでください) |
設定項目 | 設定値 | 設定値の例 |
---|---|---|
*1 | $SHARE_MNT/etc/opt/FJSVccm/micc | /esfmnt/etc/opt/FJSVccm/micc |
*2 | $SHARE_MNT/var/opt/FJSVccm/micc | /esfmnt/var/opt/FJSVccm/micc |
*3 | $SHARE_MNT/etc/opt/FJSVccm/accc/etc | /esfmnt/etc/opt/FJSVccm/accc/etc |
*4 | $SHARE_MNT/etc/opt/FJSVccm/ | /esfmnt/etc/opt/FJSVccm/ |
*5 | $SHARE_MNT/var/opt/FJSVccm/ | /esfmnt/var/opt/FJSVccm/ |
設定値の例は、$SHARE_MNTが/esfmntの場合の例です。
「4.1.4 AdvancedCopy Manager CCMに必要なリソース」で作成したAdvancedCopy Manager CCM用の汎用スクリプトを、クラスタアプリケーション(業務)に登録します。
参照
詳細は、『PRIMECLUSTER 導入運用手引書』を参照してください。
以下の手順で、セカンダリノードをカスタマイズします。
ポート番号を登録します。
「4.1.3 AdvancedCopy Managerマネージャーに必要なリソース」で準備した業務用通信デーモンのポート番号を、/etc/servicesに以下のサービス名で登録します。OSのviコマンドなどを使用して/etc/servicesに登録してください。
業務用通信デーモン:stgxfws_論理ノード名
セカンダリノードでクラスタセットアップコマンドを実行します。
共有データ用共有ディスクおよびAdvancedCopy Managerリポジトリ用の共有ディスクに、他のユーザーがアクセスしないようにして、セカンダリノードで次のクラスタセットアップコマンドを実行します。本コマンドを実行すると、クラスタ用セットアップが行われます。
入力例)
# /opt/swstorage/bin/stgclset_safe -k Secondary -m /esfmnt |
コマンドの詳細は、「20.2.1 stgclset_safe(Solaris版SafeCLUSTER/PRIMECLUSTER 環境設定コマンド)」を参照してください。
注意
運用管理サーバ(Storage管理サーバ)導入時に指定したロケールで実行してください。
ただし、事前にSymfowareが導入されている場合は、Symfoware導入時のロケールで実行してください。
セットアップ対象を確認します。
# /opt/swstorage/bin/stgclset_safe -k Secondary -m /esfmnt AdvancedCopy Manager settings are as follows. Cluster system : SafeCLUSTER or PRIMECLUSTER Node type : Secondary IP Address : 10.10.10.10 Mount point : /esfmnt Node name : nodeMGR Service : manager_service Resource : Procedure Function : Management Server Do you want to continue with setting of AdvancedCopy Manager cluster? [default:y] |
クラスタ環境設定処理を中断する場合は“n”、処理を継続する場合は“y”を入力するかそのままEnterキーを押します。
処理の継続を確認します。
処理の継続確認の画面が表示されるので、“y”を入力してEnterキーを押します。
+----------------------------------------------------------------+ | AdvancedCopy Manager Storage管理サーバ環境作成を開始します。 | | | | ============================================================== | | | | 処理を開始すると、システム情報の書き換えも行います。 | | 実行可能な環境にあることを十分確認して続行して下さい。 | | | +----------------------------------------------------------------+ 処理を続けますか? [y/n] ==> y |
セカンダリノードのクラスタセットアップコマンドを終了します。
クラスタセットアップコマンドの完了画面が表示されます。
swstf8101 セカンダリノードのクラスタ設定は正常に終了しました。 # |
AdvancedCopy Manager用のリソースを作成します。
クラスタソフトウェアの“userApplication Configuration Wizard”を使用し、必要に応じて以下のリソースをクラスタアプリケーション(業務)に作成します。その後、作成したリソースをクラスタアプリケーション(業務)に登録してください。
Gdsリソース
AdvancedCopy Managerリポジトリ用共有ディスクのクラスを指定します。
共有ディスクの設定は、切替えディスクとします。
Fsystemリソース
AdvancedCopy Managerリポジトリ用共有ディスクのマウントポイントを指定します。
プロシジャリソース
状態遷移プロシジャリソースで運用する場合に設定します。
“SMGRPROC_論理ノード名”を指定してください。
Cmdlineリソース
コマンドラインリソースで運用する場合に設定します。
コマンドラインリソースの各スクリプトに、以下のパスを設定してください。
種類 | 入力するパス名 |
---|---|
Start スクリプト | /opt/FJSVswstf/cluster/clproc/acm_論理ノード名 start |
Stop スクリプト | /opt/FJSVswstf/cluster/clproc/acm_論理ノード名 stop |
Check スクリプト | なし(指定しないでください) |
ETERNUS SF Managerで使用する共有データ用共有ディスクとリポジトリ用共有ディスクを、セカンダリノードでアンマウントします。