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ETERNUS SF Storage Cruiser 15.0/ AdvancedCopy Manager 15.0 クラスタ適用ガイド

5.2.2 セカンダリノードのカスタマイズ

セカンダリノードでのカスタマイズ手順を説明します。

5.2.2.1 共通の設定

ETERNUS SF Managerで必要な、セカンダリノードのカスタマイズ手順を説明します。

5.2.2.1.1 ETERNUS SF Managerの起動設定

ETERNUS SF Managerの起動処理が、OSではなく、クラスタソフトウェアに制御されるように設定します。

  1. セカンダリノードで、以下のコマンドを実行します。

    # ls /etc/rc*.d/*SFmanager*
  2. 上記のコマンドで出力された、すべてのファイルをリネームします。

    ファイル名の先頭に“X”を付与して、リネームしてください。

    以下は、コマンド実行例です。

    # mv /etc/rc2.d/S99startSFmanager /etc/rc2.d/XS99startSFmanager

セカンダリノードで、共有データ用共有ディスクのフォルダへのリンクを設定します。

  1. ETERNUS SF Managerで使用する共有データ用共有ディスクとリポジトリ用共有ディスクを、セカンダリノードでマウントします。

  2. 5.2.1.1.3 動的ディスクのファイルコピー」の手順2を参照して、ディレクトリ名を変更します。

  3. 5.2.1.1.4 共有ディスクのリンク設定」を参照して、シンボリックリンクを設定します。

5.2.2.1.3 汎用スクリプトの準備

セカンダリノードで使用する汎用スクリプトを準備します。

セカンダリノードのETERNUS SF Managerのプログラムディレクトリ配下に、「4.1.1 共通のリソース」で作成した汎用スクリプトファイルを格納してください。

汎用スクリプトファイルの格納先には、プライマリノードで指定したパスと同じパスを指定してください。

5.2.2.2 Storage Cruiserマネージャーのカスタマイズ

以下の手順で、セカンダリノードをカスタマイズします。

  1. セカンダリノードでクラスタセットアップコマンドを実行します。

    共有データ用共有ディスクに他のユーザーがアクセスしないようにして、セカンダリノードで次のクラスタセットアップコマンドを実行します。

    # /opt/FJSVssmgr/cluster/esc_clsetup -k Secondary -m <共有データ用共有ディスクのマウントポイント>
  2. セットアップ対象を確認します。

    コマンドで指定した情報が表示されます。
    表示された内容を確認し、“y”を入力してください。セカンダリノードがセットアップされます。

    # /opt/FJSVssmgr/cluster/esc_clsetup -k Secondary -m /esfmnt
    ETERNUS SF Storage Cruiser settings are as follows.
    Cluster system : PRIMECLUSTER
    Node type : Secondary
    Mount point : /esfmnt
    IP Address : 10.10.10.10
    Manager cluster setup : Are you sure? [y,n,?]

    セットアップを中断する場合は“n”を入力してください。

  3. 以下のメッセージが表示されることを確認します。

    FJSVrcx:INFO:27701:esc_clsetup:secondary node setup completed
  4. Storage Cruiser用のリソースを作成します。

    クラスタソフトウェアの“userApplication Configuration Wizard”を使用し、以下のリソースをクラスタアプリケーション(業務)に作成します。その後、作成したリソースをクラスタアプリケーション(業務)に登録してください。

    • Cmdlineリソース

      “userApplication Configuration Wizard”の<Resourceの作成>で“Cmdline”を選択してパス入力による作成方法を選択し、パス入力メニューで以下の設定を行います。

      種類

      入力するパス名

      Start スクリプト

      /opt/FJSVssmgr/cluster/cmd/rcxclstartcmd

      Stop スクリプト

      /opt/FJSVssmgr/cluster/cmd/rcxclstopcmd

      Check スクリプト

      /opt/FJSVssmgr/cluster/cmd/rcxclcheckcmd

      Optimizationオプションを導入している場合は、同様の手順で、以下の“Cmdline”リソースも作成してください。

      種類

      入力するパス名

      Start スクリプト

      /opt/FJSVssast/cluster/cmd/rcxclstartcmd

      Stop スクリプト

      /opt/FJSVssast/cluster/cmd/rcxclstopcmd

      Check スクリプト

      /opt/FJSVssast/cluster/cmd/rcxclcheckcmd

      ポイント

      Storage Cruiserマネージャーの運用管理サーバを、Systemwalker Centric Managerの運用管理サーバまたは部門管理サーバと兼用する場合は、Systemwalker Centric ManagerのあとにCmdlineリソースが起動するように設定してください。

    参照

    詳細は、『PRIMECLUSTER 導入運用手引書』を参照してください。

5.2.2.3 AdvancedCopy Manager CCMのカスタマイズ

セカンダリノードをカスタマイズします。

5.2.2.3.1 AdvancedCopy Manager CCM用汎用スクリプトの準備

以下の手順で、セカンダリノードで使用する汎用スクリプトを準備します。

  1. セカンダリノードのETERNUS SF ManagerまたはAdvancedCopy Manager CCMのプログラムディレクトリ配下に、「4.1.4 AdvancedCopy Manager CCMに必要なリソース」で作成した汎用スクリプトファイルを格納します。

  2. 格納した汎用スクリプトファイルのアクセス権を設定します。

    root(スーパーユーザー)がアクセスできる権限を設定してください。

5.2.2.3.2 カスタマイズ手順

セカンダリノードをカスタマイズします。

参考

ここでは、以下の値を使用して説明します。

説明

$SHARE_MNT

共有データ用共有ディスクの「マウントポイント」

“$SHARE_MNT”のパス名に使用できる文字は、空白を除く半角英数字です。指定できるパスの長さは70文字以下です。

  1. AdvancedCopy Manager CCM設定ファイルのバックアップディレクトリを作成します。

    セカンダリノードで、以下のディレクトリを作成してください。

    • /opt/FJSVccm/noncluster/bin

    • /opt/FJSVccm/noncluster/micc/sys

    • /opt/FJSVccm/noncluster/sys

    ポイント

    各ディレクトリには以下の設定をしてください。

    • オーナーにroot(スーパーユーザー)を設定してください。

    • chmodコマンドの引数に755を指定して実行し、アクセス権を設定してください。

  2. .install.sysファイル、.stxc_install.sysファイル、およびsys.propertiesファイルをコピーします。

    セカンダリノードで、以下のコピー元ディレクトリのファイルをコピー先へコピーしてください。

    コピー元ディレクトリ

    コピー先ディレクトリ

    /opt/FJSVccm/micc/sys/.install.sys

    /opt/FJSVccm/noncluster/micc/sys/.install.sys

    /opt/FJSVccm/bin/.stxc_install.sys

    /opt/FJSVccm/noncluster/bin/.stxc_install.sys

    /opt/FJSVccm/sys/sys.properties

    /opt/FJSVccm/noncluster/sys/sys.properties

    注意

    コピーしたファイルは、「第16章 運用管理サーバ業務のクラスタ環境削除」のときに必要です。

  3. .install.sysファイル、.stxc_install.sysファイル、およびsys.propertiesファイルを編集します。

    セカンダリノードで、以下のファイルの*1~*5を編集してください。

    • ファイル名: /opt/FJSVccm/micc/sys/.install.sys

      stxs_optdir= (ここの設定は修正しないでください)
      stxs_etcdir=*1
      stxs_vardir=*2
      stxs_jredir= (ここの設定は修正しないでください)
    • ファイル名: /opt/FJSVccm/bin/.stxc_install.sys

      stxc_optdir= (ここの設定は修正しないでください)
      stxc_etcdir=*3
      stxc_jredir= (ここの設定は修正しないでください)
    • ファイル名: /opt/FJSVccm/sys/sys.properties

      com.fujitsu.eternussf.acm.ccm.optpath= (ここの設定は修正しないでください)
      com.fujitsu.eternussf.acm.ccm.etcpath=*4
      com.fujitsu.eternussf.acm.ccm.varpath=*5
      com.fujitsu.eternussf.acm.ccm.micc.path= (ここの設定は修正しないでください)
      com.fujitsu.eternussf.acm.ccm.grapi.path= (ここの設定は修正しないでください)
      com.fujitsu.eternussf.acm.ccm.language= (ここの設定は修正しないでください)
    表5.6 設定値の内容

    設定項目

    設定値

    設定値の例

    *1

    $SHARE_MNT/etc/opt/FJSVccm/micc

    /esfmnt/etc/opt/FJSVccm/micc

    *2

    $SHARE_MNT/var/opt/FJSVccm/micc

    /esfmnt/var/opt/FJSVccm/micc

    *3

    $SHARE_MNT/etc/opt/FJSVccm/accc/etc

    /esfmnt/etc/opt/FJSVccm/accc/etc

    *4

    $SHARE_MNT/etc/opt/FJSVccm/

    /esfmnt/etc/opt/FJSVccm/

    *5

    $SHARE_MNT/var/opt/FJSVccm/

    /esfmnt/var/opt/FJSVccm/

    設定値の例は、$SHARE_MNTが/esfmntの場合の例です。

  4. 4.1.4 AdvancedCopy Manager CCMに必要なリソース」で作成したAdvancedCopy Manager CCM用の汎用スクリプトを、クラスタアプリケーション(業務)に登録します。

    参照

    詳細は、『PRIMECLUSTER 導入運用手引書』を参照してください。

5.2.2.4 AdvancedCopy Managerマネージャーのカスタマイズ

以下の手順で、セカンダリノードをカスタマイズします。

  1. ポート番号を登録します。

    4.1.3 AdvancedCopy Managerマネージャーに必要なリソース」で準備した業務用通信デーモンのポート番号を、/etc/servicesに以下のサービス名で登録します。OSのviコマンドなどを使用して/etc/servicesに登録してください。

    • 業務用通信デーモン:stgxfws_論理ノード名

  2. セカンダリノードでクラスタセットアップコマンドを実行します。

    共有データ用共有ディスクおよびAdvancedCopy Managerリポジトリ用の共有ディスクに、他のユーザーがアクセスしないようにして、セカンダリノードで次のクラスタセットアップコマンドを実行します。本コマンドを実行すると、クラスタ用セットアップが行われます。

    入力例)

    # /opt/swstorage/bin/stgclset_safe -k Secondary -m /esfmnt

    コマンドの詳細は、「20.2.1 stgclset_safe(Solaris版SafeCLUSTER/PRIMECLUSTER 環境設定コマンド)」を参照してください。

    注意

    運用管理サーバ(Storage管理サーバ)導入時に指定したロケールで実行してください。
    ただし、事前にSymfowareが導入されている場合は、Symfoware導入時のロケールで実行してください。

  3. セットアップ対象を確認します。

    # /opt/swstorage/bin/stgclset_safe -k Secondary -m /esfmnt
    
    AdvancedCopy Manager settings are as follows.
            Cluster system : SafeCLUSTER or PRIMECLUSTER
            Node type      : Secondary
            IP Address     : 10.10.10.10
            Mount point    : /esfmnt
            Node name      : nodeMGR
            Service        : manager_service
            Resource       : Procedure
            Function       : Management Server
    Do you want to continue with setting of AdvancedCopy Manager cluster? [default:y]

    クラスタ環境設定処理を中断する場合は“n”、処理を継続する場合は“y”を入力するかそのままEnterキーを押します。

  4. 処理の継続を確認します。

    処理の継続確認の画面が表示されるので、“y”を入力してEnterキーを押します。

      +----------------------------------------------------------------+
      | AdvancedCopy Manager Storage管理サーバ環境作成を開始します。   |
      |                                                                |
      | ============================================================== |
      |                                                                |
      |  処理を開始すると、システム情報の書き換えも行います。          |
      |  実行可能な環境にあることを十分確認して続行して下さい。        |
      |                                                                |
      +----------------------------------------------------------------+
    
              処理を続けますか? [y/n] ==> y
  5. セカンダリノードのクラスタセットアップコマンドを終了します。

    クラスタセットアップコマンドの完了画面が表示されます。

    swstf8101 セカンダリノードのクラスタ設定は正常に終了しました。
    #
  6. AdvancedCopy Manager用のリソースを作成します。

    クラスタソフトウェアの“userApplication Configuration Wizard”を使用し、必要に応じて以下のリソースをクラスタアプリケーション(業務)に作成します。その後、作成したリソースをクラスタアプリケーション(業務)に登録してください。

    • Gdsリソース

      AdvancedCopy Managerリポジトリ用共有ディスクのクラスを指定します。
      共有ディスクの設定は、切替えディスクとします。

    • Fsystemリソース

      AdvancedCopy Managerリポジトリ用共有ディスクのマウントポイントを指定します。

    • プロシジャリソース

      状態遷移プロシジャリソースで運用する場合に設定します。
      “SMGRPROC_論理ノード名”を指定してください。

    • Cmdlineリソース

      コマンドラインリソースで運用する場合に設定します。
      コマンドラインリソースの各スクリプトに、以下のパスを設定してください。

      種類

      入力するパス名

      Start スクリプト

      /opt/FJSVswstf/cluster/clproc/acm_論理ノード名 start

      Stop スクリプト

      /opt/FJSVswstf/cluster/clproc/acm_論理ノード名 stop

      Check スクリプト

      なし(指定しないでください)

5.2.2.5 共有ディスクのアンマウント

ETERNUS SF Managerで使用する共有データ用共有ディスクとリポジトリ用共有ディスクを、セカンダリノードでアンマウントします。