AdvancedCopy Managerマネージャーに必要なリソースは、以下のとおりです。
項目名 | インストール先サーバのOS | ||
---|---|---|---|
Windows | Solaris | Linux | |
論理ノード名 | ○ | ○ | ○ |
業務用通信デーモンのポート番号 | ○ | ○ | ○ |
リポジトリ用共有ディスク | ○ | ○ | ○ |
リポジトリアクセスユーザー | ○ | ○ | ○ |
インストール時のユーザー | ○ | × | × |
AdvancedCopy Managerデーモン起動停止スクリプト | × | × | ○ |
[説明]
○ ・・・ リソースが必要な項目
× ・・・ リソースが不要な項目
各項目の詳細は、以下のとおりです。
論理ノード名
AdvancedCopy Manager用の論理サーバの名前です。
論理ノード名は、8バイト以下の英数字だけを使って、ユーザーが任意に設定できます。
実行されたAdvancedCopy Managerの機能(バックアップ管理のコマンドなど)がどのクラスタ業務に属しているか判断するために、AdvancedCopy Managerはクラスタ業務ごとに一意の名称(論理ノード名)を割り当てます。この論理ノード名を環境変数SWSTGNODEに設定してAdvancedCopy Managerのコマンドを実行することにより、コマンドは対象のクラスタ業務を判断し処理を実行します。
AdvancedCopy Managerのサーバ追加処理で“論理IPアドレス”と“業務用通信デーモン/サービスのポート番号(stgxfws_論理ノード名)”を設定することにより、対象のクラスタ業務をAdvancedCopy Managerのサーバとして追加します。
注意
Solaris版PRIMECLUSTERまたはLinux版PRIMECLUSTERの場合、下表の13個の文字列を論理ノード名にすることはできません。
audit | cluster | cmdevs | config | daemon | data | java |
log | pid | report | samp | sh | tmp |
業務用通信デーモン/サービスのポート番号
業務用通信デーモン/サービスに割り当てるポート番号です。
ほかのデーモン/サービスのポート番号として使用されていない、1024以上65535以下(Windows版WSFCの場合は、5001以上65535以下)の範囲の整数値を指定してください。
また、プライマリノードとセカンダリノードで同一のポート番号にする必要があります。
注意
業務用通信サービスのポート番号は、ローカル業務用通信サービスのポート番号や他の業務用通信サービスのポート番号とは異なる番号にしてください。
リポジトリ用共有ディスク
AdvancedCopy Managerリポジトリ用の共有データを格納するパーティションを共有ディスクに準備します。
設定できるパーティション数は下表のとおりです。
名称 | 運用管理サーバ |
---|---|
AdvancedCopy Managerリポジトリ用共有ディスク | 4、3、2、1、または0 |
AdvancedCopy Managerリポジトリ用共有ディスクのパーティションは、それぞれ次の4つのディレクトリに格納されるデータベース領域のために使用されます。
DBファイル用ディレクトリ
RDBディクショナリ用ディレクトリ
RDBログファイル用ディレクトリ
リポジトリデータ格納DBスペース用ディレクトリ
これらのディレクトリは、すべてAdvancedCopy Manager共有データ用共有ディスクに作成可能です。
ディレクトリに必要なディスク容量は、データベースのサイズ見積もりから算出します。見積もり方法は、『ETERNUS SF 導入ガイド』の「データベース領域の見積り」を参照してください。
注意
AdvancedCopy Manager共有データ用共有ディスクとAdvancedCopy Managerリポジトリ用共有ディスクは、クラスタシステムの共有ディスクとして定義してください。
AdvancedCopy Manager共有データ用共有ディスクとAdvancedCopy Managerリポジトリ用共有ディスクは、AdvancedCopy Managerを利用してバックアップ、レプリケーションを実施しないディスクを割り当ててください。
AdvancedCopy Managerリポジトリ用共有ディスクに作成する4つのディレクトリは、AdvancedCopy Manager共有データ用共有ディスクを含め、すべて同じ共有ディスクに作成できますが、信頼性や更新時性能などを考慮して、それぞれ別の新規パーティションに作成することをお勧めします。
AdvancedCopy Manager共有データ用共有ディスクとAdvancedCopy Managerリポジトリ用共有ディスクは、ファイルシステムで使用します。AdvancedCopy Manager共有データ用共有ディスクとAdvancedCopy Managerリポジトリ用共有ディスクがマウントできるようにしてください。
参照
共有ディスクの設定方法とファイルシステムの設定方法は、使用しているクラスタソフトウェアのマニュアルおよびOSのマニュアルを参照してください。
リポジトリアクセスユーザー
運用管理サーバ業務のリポジトリにアクセスする、ユーザー名およびパスワードです。
注意
Windows版WSFCの場合は、ローカルログオンの権限が必要となります。ここで準備したユーザー名がシステムに未登録の場合、クラスタセットアップコマンドの処理で登録を行い、ローカルログオン権限を付加します。ユーザー名は、プライマリノードとセカンダリノードの両ノードで登録する必要があります。
Solaris版PRIMECLUSTER、Linux版PRIMECLUSTERの場合は、すべてのノードで事前に登録する必要があります。
インストール時のユーザー
ETERNUS SF Managerをインストールしたときの、ユーザー名およびパスワードです。
AdvancedCopy Managerデーモン起動停止スクリプト
クラスタアプリケーション(業務)からAdvancedCopy Managerのデーモンを起動および停止するスクリプトです。「D.3 AdvancedCopy Managerのサービス登録」を参照して、AdvancedCopy Managerデーモンの起動および停止スクリプトファイルを作成ください。
以下に、PRIMECLUSTERのCmdlineリソース用Start/Stopスクリプトとして作成した場合の例を示します。
#!/bin/sh swstgnodedata=<論理ノード名> SWSTGNODE=$swstgnodedata export SWSTGNODE case $1 in 'start') /opt/FJSVswstf/cluster/MgrStart exit 0 ;; 'stop' ) /opt/FJSVswstf/cluster/MgrStop exit 0 ;; esac |
<論理ノード名>には、論理ノード名を指定してください。
Cmdlineリソース登録の際、Startスクリプトの場合は引数に“start”を、Stopスクリプトの場合は引数に“stop”を指定してください。
Start/Stopスクリプトの作成手順は、使用しているクラスタソフトウェアのマニュアルを参照してください。