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Interstage Application Server マルチサーバ運用ガイド
Interstage

3.1.1 サイトの構築方法

サイトおよびサーバグループの構築手順について説明します。
以下の手順でサイトを構築します。

  1. サーバの構築

  2. サーバグープ単体運用の管理対象サーバの運用環境の構築

  3. Interstageの各サおよ業務の設定

  4. サイトの構成


ポイント

サイトの構築後、必要に応じて、サイトの構変更を行います。


(1) 管理サーバの構築

管理サーバは、本製品のインストール時に、サーバタイプに「管理サーバ機能」を選択してインストールすることにより作成されます。管理サーバを作成すると、サイトも作成されます。

参照

管理サーバ機能のインストールの詳細については、「インストールガイド」を参照してください。

注意

  • 管理サーバをクラスタシステム上で運用する場合は、「高信頼性システム運用ガイド」の「クラスタサービス機能」-「マルチサーバ管理を使用したサーバの環境設定」を参照して環境を構築してください。

  • クラスタシステム上で運用する場合は、以下の製品で使用できます。

    • Interstage Application Server Enterprise Edition

  • 管理LANおよび業務LANのIPアドレスには、DHCPなどの起動ごとに変動する値は設定しないでください。


(2) サーバグループ単体運用の管理対象サーバ運用環境の構築

サイト上でのInterstage運用時に、複数サーバ上で同一業務を運用する場合は、サーバグループ構成とします。1台のサーバで運用する場合は、単体運用の管理対象サーバとします。
それぞれのサーバ構成を準備するための手順について説明します。

サーバグループの運用環境の構築

サーバグループとして業務を運用する場合の構築手順について以下に示します。


  1. スタンドアロンサーバを準備します。

    サーバグループに所属する管理対象サーバとして運用するサーバに、本製品の「アプリケーションサーバ機能」をインストールします。インストールが完了すると、当該サーバはスタンドアロンサーバとなります。

  2. サイトに、スタンドアロンサーバをリザーブサーバとして追加します。詳細については、「3.1.2 サイトへのサーバ追加」を参照してください。

  3. サーバグループを作成します。詳細については、「3.1.3 サーバグループの作成」を参照してください。

  4. サーバグループにリザーブサーバを追加します。詳細については、「3.1.4 サーバグループへのサーバ追加」を参照してください。
    サーバグループに対して最初に追加したサーバのInterstage環境の構成情報が、そのサーバグループで運用するInterstageの構成情報(各サービスの定義やワークユニットの定義など)となります。


    注意

    • 管理サーバより上位のバージョンのサーバは、サイトに参加できません。

    • サーバグループに所属する管理対象サーバとするサーバは、以下の構成を合わせてください。

      • Interstageを運用するオペレーティングシステム

      • 運用するInterstageのバージョン/エディション

      • Interstageのインストールディレクトリ

      • Interstageの各サービスの資源(定義情報やアプリケーションなど)

    • サーバグループに追加する2台目以降のサーバは、すでにサーバグループに追加されたサーバと同一構成(Interstageの各種定義情報など)にしてください。
      構成が異なる場合は、サイトへの追加前、またはリザーブサーバのときに、Interstage資源の移入機能を使用して構成を一致させてください。詳細については、「運用ガイド(基本編)」の「メンテナンス(資源のバックアップ/他サーバへの資源移行/ホスト情報の変更)」を参照してください。

    • サーバグループを初期構築する場合は、以下の手順で構築することを推奨します。

      1. サーバグループに追加するすべてのサーバに、Interstageのサーバ機能をインストールします。

      2. 設定変更およびアプリケーションの配置を行わずに、リザーブサーバとしてサイトに追加します。

      3. サーバグループに追加します。

      4. 一括操作機能を使用して、各管理対象サーバのInterstageのサービスの環境設定、およびアプリケーションの配置を行います。


単体運用の管理対象サーバの運用環境の構築

単体運用の管理対象サーバとして業務を運用する場合の構築手順について以下に示します。


  1. スタンドアロンサーバを準備します。

    単体運用の管理対象サーバにするサーバに、本製品の「アプリケーションサーバ機能」をインストールします。インストールが完了すると、当該サーバはスタンドアロンサーバとなります。

  2. サイトに、スタンドアロンサーバを単体運用の管理対象サーバとして追加します。詳細については、「3.1.2 サイトへのサーバ追加」を参照してください。


注意

IJServerの注意事項

スタンドアロンサーバにIJServerが存在する場合、サイトに単体運用の管理対象サーバとして追加、またはサーバグループの1台目として追加するには、Interstage管理コンソールの[システム] > [環境設定] > [Servletサービス詳細設定]の設定内容に応じて、以下の条件を満たす必要があります。

  • [Webサーバコネクタとワークユニットを同一マシンで運用する]に「運用する」が設定されている場合

    • Webサーバ名が「FJapache」であるWebサーバが1つだけ存在する場合。かつ、

    • すべてのIJServerがWebサーバを使用している場合(IJServerのタイプが「EJBアプリケーションのみ運用」は除く)。

  • [Webサーバコネクタとワークユニットを同一マシンで運用する]に「運用しない」が設定されている場合

    • Webサーバ名が「FJapache」であるWebサーバが1つだけ存在する場合。かつ、

    • WebサーバとIJServerが同一のサーバで運用されている場合。かつ、

    • WebサーバコネクタとIJServerの構成が同じ場合。かつ、

    • ServletコンテナのIPアドレスが指定されていない場合。かつ、

    • 接続を許可するWebサーバのIPアドレスが指定されていない場合(「127.0.0.1」は、指定されていても追加できます)。


Webサーバコネクタの定義が他のサーバのIJServerに接続するように定義されている場合、または以下のようにWebサーバコネクタの1つのワークユニットの定義が複数のIJServerに接続するように定義されている場合は、エラーが発生します。

Webサーバコネクタ

ワークユニットAの「接続先IP:ポート番号」
  127.0.0.1:9000
  127.0.0.1:9001

ワークユニット

ワークユニットAの「ServletコンテナのIP:ポート番号」
  127.0.0.1:9000
ワークユニットBの「ServletコンテナのIP:ポート番号」
  127.0.0.1:9001

上記の条件を満たさない場合は、メッセージDEP4184が出力されて、サイトに単体運用の管理対象サーバとして、またはサーバグループの1台目として追加できません。この場合、以下の対処を行ったあと、再度実行してください。なお、サーバグループの1台目としての追加に失敗した場合は、サイトから対象となるリザーブサーバを削除してから、以下の対処を行ってください。

  • Webサーバ名が「FJapache」であるWebサーバが存在するかを確認します。Webサーバが存在しない場合は、Webサーバを1つ作成します。Webサーバが複数存在する場合は、すべてのWebサーバを削除したあと、Webサーバ名が「FJapache」であるWebサーバを1つ作成します。
    次に、スタンドアロンサーバのInterstage管理コンソールで、[システム] > [環境設定] > [Servletサービス詳細設定]の[Webサーバコネクタとワークユニットを同一マシンで運用する]を「運用する」に変更します。
    これにより、Webサーバコネクタの定義はIJServerの定義を元に再作成されます。他のサーバに接続しているWebサーバコネクタの定義は、削除されます。
    また、サイトに単体運用の管理対象サーバとして追加、またはサーバグループの1台目として追加したあと、管理サーバからWebサーバを再構築し、Webサーバコネクタを移動する必要があります。Webサーバコネクタの移動については、「3.2.4 Webサーバコネクタ」を参照してください。

  • スタンドアロンサーバのInterstage管理コンソールで、[システム] > [ワークユニット] > [状態]からIJServerワークユニットをすべて削除します。ただし、IJServerのタイプが[EJBアプリケーションのみ運用]の場合は、削除する必要はありません。
    さらに、[システム] > [サービス] > [Webサーバ] > 「Webサーバ名」 > [Webサーバコネクタ] > [一覧]から接続先ワークユニットをすべて削除します。
    また、サイトに単体運用の管理対象サーバとして追加、またはサーバグループの1台目として追加したあと、管理サーバからIJServerを再作成する必要があります。


また、WebサーバコネクタのワークユニットとIJServerのワークユニットは、同じワークユニット名である必要があります。ワークユニット名が異なる場合は、エラーメッセージis20899が出力されて、操作に失敗します。


なお、スタンドアロンサーバのInterstage管理コンソールの操作は、以下のコマンドを使用して行うこともできます。

  • IJServer/Webサーバコネクタ/システムの操作
    isj2eeadmin

  • Webサーバ操作
    ihsdelete
    ihscreate


Interstage HTTP Serverの注意事項

サイトに単体運用の管理対象サーバとして追加、またはリザーブサーバに追加するには、以下の条件を満たす必要があります。

  • Webサーバ名が「FJapache」であるWebサーバが1つだけ存在する場合
    注) Windows(R)の場合、Webサーバ名の英字の大文字と小文字は区別されません。


上記の条件を満たさない場合は、サイトに単体運用の管理対象サーバとして追加、またはリザーブサーバに追加できません。
追加する場合は、以下の手順で上記の条件を満たしたあと、再度実行してください。

  • スタンドアロンサーバのInterstage管理コンソールを使用する場合

    1. [システム] > [サービス] > [Webサーバ]の画面で、Webサーバの数、およびWebサーバ名を確認します。

    2. 1.の画面でWebサーバの作成/削除を行います。

  • Interstage HTTP Server運用コマンドを使用する場合

    1. ihsdispコマンドでWebサーバの数、およびWebサーバ名を確認します。

    2. ihscreateコマンドおよびihsdeleteコマンドでWebサーバの作成/削除を行います。


(3) Interstageの各サービスおよび業務の設定

サイトの構築後、サーバグループに所属する管理対象サーバ/単体運用の管理対象サーバに対して、Interstageやワークユニットなどの業務の運用環境を構築します。Interstageの環境設定は、サーバグループや管理対象サーバ(単体運用の管理対象サーバ)の単位で行います。サーバグループに所属する管理対象サーバに対しては、サーバグループの単位で一括操作ができます。詳細については、「3.2 Interstageの環境構築」を参照してください。


(4) サイトの構成変更

以下の操作で、サイトの構成変更を行います。

サイトの構成変更に伴うサーバ種別の変遷の概念図を以下に示します。