Interstage Application Server 高信頼性システム運用ガイド
目次 索引 前ページ次ページ

第4章 クラスタサービス機能> 4.2 スタンドアロンサーバの環境設定> 4.2.4 Interstageの環境設定> 4.2.4.4 各サービスの環境設定

4.2.4.4.4 ノーティフィケーションサービスの不揮発運用を行う場合

 ノーティフィケーションサービスの不揮発運用を行う場合、Interstageの初期化(isinitコマンド)での設定に加え、別途設定作業が必要になります。
 手順を以下に説明します。
 なお、環境を再構築する場合は、“ノーティフィケーションサービスの不揮発運用時の注意事項”を参照し、ユニットおよびイベントチャネルを削除してから実行してください。

1) 「イベントチャネルの不揮発化情報関連ファイル」を共用ディスクに作成

 運用ノード(ノード1)でessetcnfコマンドにより「イベントチャネルの不揮発化情報関連ファイル」を共用ディスクに作成します。

 essetcnf -f $SWITCH


 $SWITCH:共用ディスク上のディレクトリ


 運用ノード(ノード1)でイベントサービスの構成情報の設定を変更する場合は、再度essetcnfコマンドにより設定してください。

 essetcnf -s -edmax 5000

2) ユニット定義のファイルの準備

 運用ノード(ノード1)で以下のディレクトリ配下にユニット定義を準備します。

 C:\Interstage\eswin\etc\def
[拡張システムの場合]
 /var/opt/FJSVisas/system/システム名/FJSVes/etc/def
[デフォルトシステムの場合]
 /etc/opt/FJSVes/def
 /etc/opt/FJSVes/def

 定義ファイル中のtrandir、sysdir、userdirは、共用ディスク上の不揮発用ファイルの格納ディレクトリを指定してください。また、trandirには、ローデバイスを指定しないでください。
 なお、このディレクトリは、essetcnfコマンドの-fオプションで指定したディレクトリと関連はありません。

3) 不揮発用ファイルを共用ディスクに設定

 運用ノード(ノード1)でesmkunitコマンドにより不揮発用のファイルを共用ディスク上に作成します。

 esmkunit

4) Interstageの起動

 運用ノード(ノード1)でisstartコマンドによりInterstageを起動します。

 isstart

5) ユニットの起動

 拡張ユニットを使用する場合は、運用ノード(ノード1)でesstartunitコマンドにより拡張ユニットを起動します。
 なお、標準ユニットを使用する場合は、“4) Interstageの起動”において自動的に起動されるため、本操作を行う必要はありません。

 esstartunit -unit ユニット名

6) イベントチャネルの作成

 運用ノード(ノード1)でesmkchnlコマンドによりイベントチャネルを作成します。

 esmkchnl -g グループ名 -c チャネル名 -notify -persist all -unit ユニット名


 作成したイベントチャネルの動作環境の設定を変更する場合は、ここでessetcnfchnlコマンドにより設定してください。

7) ネーミングサービスからイベントチャネルのオブジェクトリファレンスを取得

 運用ノード(ノード1)でesgetchnliorコマンドによりネーミングサービスからイベントチャネルのオブジェクトリファレンスを取得し、指定したパス配下にファイルを作成して格納します。ファイル名は、-gオプションに指定したグループ名(拡張子:“.ior”)で作成されます。

 esgetchnlior -g グループ名 -p パス名

8) Interstageの停止

 運用ノード(ノード1)でisstopコマンドによりInterstageを停止します。このとき、-fオプションを指定する必要があります。

 isstop -f

9) クラスタサービスの切り替え

 クラスタサービスの切り替えを行います。ノード2を運用ノードに、ノード1を待機ノードにします。
 なお、Interstageの停止時にクラスタサービスが切り替わる設定をすでに行っている場合は、“8)Interstageの停止”においてクラスタサービスが切り替わるため、本操作を行う必要はありません。

10) 「イベントチャネルの不揮発化情報関連ファイル」を共用ディスクに作成

 運用ノード(ノード2)でessetcnfコマンドを、-wオプションを指定して実行し、「イベントチャネルの不揮発化情報関連ファイル」を共用ディスクに作成します。

 essetcnf -f $SWITCH -w

 $SWITCH:共用ディスク上のディレクトリ


 “1) 「イベントチャネルの不揮発化情報関連ファイル」を共用ディスクに作成”において、ノード1でイベントサービスの構成情報の設定を変更した場合は、ノード2のイベントサービスでも同じ設定となるよう再度essetcnfコマンドにより設定してください。

 essetcnf -s -edmax 5000

11) ユニット定義ファイルの準備

 運用ノード(ノード2)で以下のディレクトリ配下にユニット定義を準備します。

  C:\Interstage\eswin\etc\def
[拡張システムの場合]
  /var/opt/FJSVisas/system/システム名/FJSVes/etc/def
[デフォルトシステムの場合]
  /etc/opt/FJSVes/def
 /etc/opt/FJSVes/def


 ユニット定義ファイルは、“2) ユニット定義のファイルの準備”で作成したものとすべて同じ設定を記述します。

12) 不揮発用ファイルを共用ディスクに設定

 運用ノード(ノード2)でesmkunitコマンドを、-wオプションを指定して実行し、不揮発用ファイルを共用ディスクに設定します。

 esmkunit -w

13) Interstageの起動

 運用ノード(ノード2)でisstartコマンドによりInterstageを起動します。

 isstart

14) ユニットの起動

 拡張ユニットを使用する場合は、運用ノード(ノード2)でesstartunitコマンドにより拡張ユニットを起動します。
 なお、標準ユニットを使用する場合は、“13) Interstageの起動”において自動的に起動されるため、本操作を行う必要はありません。

 esstartunit -unit ユニット名

15) ネーミングサービスの登録

 ノード1で取得したイベントチャネルのオブジェクトリファレンスを、essetchnliorコマンドにより運用ノード(ノード2)のネーミングサービスに登録します。ファイル名には、“7) ネーミングサービスからイベントチャネルのオブジェクトリファレンスを取得”においてesgetchnliorコマンドで作成したファイル名を指定します。

 essetchnlior -f ファイル名

16) イベントチャネルの作成

 運用ノード(ノード2)でesmkchnlコマンドを、-wオプションを指定して実行し、イベントチャネルを作成します。

 esmkchnl -g グループ名 -c チャネル名 -notify -persist all -unit ユニット名 -w


 “6) イベントチャネルの作成”において、ノード1で作成したイベントチャネルの動作環境の設定を変更した場合は、ノード2で作成したイベントチャネルでも同じ設定となるようessetcnfchnlコマンドにより設定してください。

17) Interstageの停止

 運用ノード(ノード2)でisstopコマンドによりInterstageを停止します。このとき、-fオプションを指定する必要があります。

 isstop -f


目次 索引 前ページ次ページ

Copyright 2008 FUJITSU LIMITED