Systemwalker Centric Manager リファレンスマニュアル - Microsoft(R) Windows NT(R)/Microsoft(R) Windows(R) 2000/Microsoft(R) Windows Server(TM) 2003 -

1.2.110 mppolcollect(ポリシー情報移出コマンド)

■機能説明

運用管理サーバで管理しているポリシー情報、および各サーバ（運用管理サーバ/部門管理サーバ/業務サーバ）に適用済みのポリシー情報/ローカル定義の採取（移出）を行います。

本コマンドで採取（移出）したポリシー情報/ローカル定義は、引数で指定したディレクトリ配下に格納されます。採取（移出）したポリシー情報/ローカル定義の文字コードは、SJISとなります。

■記述形式

mppolcollect

[ -A [-c] | -n "node" ] -o directory

■オプション

-A:

対象となるすべてのノードのポリシー情報を移出します。

本オプションは、運用管理サーバ上でのみ指定することができ、本オプションを -n オプションと組み合わせて指定することはできません。

-c:

-Aオプション使用時、一部のノードのポリシー情報を移出できなかった場合に、継続してその他のノードのポリシー情報の移出を行うためのオプションです。

本オプションは、-A オプションが指定された場合にのみ有効となり、-n オプションと組み合わせて指定することはできません。

-n "node":

“node”で指定したノードのポリシー情報だけを移出するオプションです。“node”には、ポリシー情報を移出するノードのホスト名(ノードプロパティ画面の『ホスト名』の欄に設定されている情報)を指定します。

本オプションは、運用管理サーバ上でのみ指定することができ、本オプションを -A オプションと組み合わせて指定することはできません。空白を含むノード名を指定する場合は、ノード名を””で括ってください。

-o directory:

ポリシー情報を“directory”で指定したディレクトリに移出します。“directory”は、フルパスで指定します。“directory”には、空白を含めることができません。

■復帰値

0:

コマンドが正常終了しました。

1:

コマンドが異常終了しました。

2:

一部のノードのポリシー情報取得に失敗しました（-cオプション指定時のみ）。

3:

ディレクトリ作成、および削除の確認で“n”を入力したためコマンドを終了しました。

■参照

通信環境定義ログファイル定義ポリシーファイル
通信環境定義接続ポリシーファイル
通信環境定義動作設定ポリシーファイル
通信環境定義自ホスト名ポリシーファイル
通信環境定義メッセージ送信先システムポリシーファイル
監視ログファイル設定ポリシーファイル
アプリケーション情報ファイル
イベント監視の条件定義出力ファイル
アクション環境設定出力ファイル
ネットワーク管理の設定情報ファイル
ネットワーク管理の監視情報ファイル
拡張MIB情報ファイル
スクリプト自動起動定義の情報ファイル
ネットワーク性能の全体設定定義ファイル
ネットワーク性能の監視ノード定義ファイル
サーバ性能の監視ポリシー定義ファイル
サーバ性能の監視ノード定義ファイル
サーバ性能のローカル定義ファイル
サービス起動・停止制御ファイル
プロセス監視の動作環境定義ファイル
プロセス監視の監視対象定義ファイル

■コマンド格納場所

Windows NT系

Systemwalkerインストールディレクトリ\mpwalker.dm\mpcmtool\backup\bin

■実行に必要な権限/実行環境

• Administrator権限が必要です。
• 運用管理サーバ/部門管理サーバ/業務サーバで実行可能です。全体監視サーバでは実行できません。
• 本コマンドを実行する前に、Systemwalker Centric Managerの機能(サービス)が正常に起動されていることを、プロセスの状態表示コマンド(mppviewc)を使用して確認してください。

• クラスタ環境で本機能を使用する場合、運用管理サーバの主系でのみ実行することができます。

■注意事項

• エラーが発生した場合は、以下の対処を行ってください。
  • 実行に必要な権限/実行環境、およびコマンドの使用方法を確認してください。
  • コマンド実行に必要な機能（サービス）が起動しているか、mppviewcコマンドで確認してください。機能（サービス）が起動していない場合は、scentricmgrコマンドを実行してください。

• ポリシー情報の移出機能によって採取される各機能のポリシー定義/ローカル定義は、以下の通りです。

  コマンドの投入元	オプション指定	運用管理サーバ	各ノード (運用管理/部門管理/業務サーバ)
  		リボジトリ上のポリシー定義情報	適用済みポリシー	ローカル定義
  運用管理サーバ	-A -o <dir>	○(注1)(注3)
  	-n <指定ホスト> -o <dir>	○(注2)(注4)
  	-o <dir>		○	○
  部門管理サーバ	-o <dir>		○	○
  業務サーバ	-o <dir>		○	○

  注1)

  複数のノードが対象になります。

  注2)

  -n オプションで指定されたノードのみが対象になります。

  注3)

  対象ノードが運用管理サーバの場合、以下の情報はローカル定義より移出されます。

  • P_opagt_log.csv(通信環境定義ログファイル定義ポリシーファイル)の項目名“コマンドログ格納ディレクトリ”の情報
  • P_opagt_ownhnm.csv(通信環境定義自ホスト名ポリシーファイル)の全項目の情報
  • P_opagt_dessys.csv(通信環境定義メッセージ送信先システムポリシーファイル)の全項目の情報

  注4)

  指定されたノードが運用管理サーバの場合、以下の情報はローカル定義より移出されます。

  • P_opagt_log.csv(通信環境定義ログファイル定義ポリシーファイル)の項目名“コマンドログ格納ディレクトリ"の情報
  • P_opagt_ownhnm.csv(通信環境定義自ホスト名ポリシーファイル)の全項目の情報
  • P_opagt_dessys.csv(通信環境定義メッセージ送信先システムポリシーファイル)の全項目の情報

• ポリシー情報の移出機能によって採取した各機能のポリシー定義/ローカル定義は、以下のディレクトリ構成で格納されます。(注)

  サーバ種別	オプション	出力先
  運用管理サーバ	-A -o <dir>	<dir>\IPアドレス1\<出力ファイル> <dir>\IPアドレス2\<出力ファイル> <dir>\IPアドレス3\<出力ファイル> 　　　　　　: <dir>\IPアドレスn\<出力ファイル> <dir>\<出力ファイル>
  	-n <指定ホスト名> -o <dir>	<dir>\指定ホスト名に対応するIPアドレス\<出力ファイル>
  	-o <dir>	<dir>\<出力ファイル>
  部門管理サーバ	-o <dir>	<dir>\<出力ファイル>
  業務サーバ	-o <dir>	<dir>\<出力ファイル>

  注)

  ポリシー定義/ローカル定義の他、移出情報を記録するための管理ファイルが<dir>配下に作成されます。

• Systemwalker Centric ManagerおよびSystemwalker Operation ManagerのSystemwalkerコンソールでの定義更新中、または各機能のポリシーに関係するコマンドの実行中に、本コマンドは使用しないで下さい。
• 移出時に出力先ディレクトリが存在していない場合、ディレクトリを作成するかどうか確認メッセージを出力します。確認メッセージに対し“y”を入力すると、ディレクトリを作成し処理を継続します。確認メッセージに対し“n”を入力すると、コマンドが復帰コード3で終了します。確認メッセージに対し“y”、“n”以外を入力すると、確認メッセージを繰り返し出力します。
• 移出時に出力先ディレクトリが存在していた場合、既存のディレクトリを削除(delete)するかどうか確認メッセージを出力します。確認メッセージに対し“y”を入力すると、ディレクトリを削除し処理を継続します。確認メッセージに対し“n”を入力すると、コマンドが復帰コード3で終了します。確認メッセージに対し“y”、“n”以外を入力すると、確認メッセージを繰り返し出力します。

• 本コマンドの実行により、内部で以下のサービスを起動/停止します。そのため、Systemwalker内のプロセス監視機能により、以下のサービスの停止が通知される場合があります。
  • MpScsv
  • MpTrfMgr

  また、強制終了操作などにより本コマンドが中断された場合には、上記サービスが停止されたままの状態となる場合がありますので、その際はscentricmgrコマンドにより上記サービスを起動してください。

• 移出するポリシー情報は、バージョン5.0以降のポリシー情報が対象です。“-n”オプション指定時、バージョン5.0以前のノードが指定された場合、エラーメッセージを出力して復帰コード1でコマンドを異常終了します。“-A”オプション指定時、対象にバージョン5.0以前のノードが存在していた場合、バージョン5.0以前の情報を取得せず（無視し）全てのノードの情報取得を行います。

■使用例1

運用管理サーバで、全てのノードのポリシー情報を取得します。

mppviewc
mppolcollect -A -o \work\data

■使用例2

運用管理サーバで、全てのノードのポリシー情報を取得します。

一部のノードの情報取得が失敗した場合、他ノードの情報取得を継続して行います。

mppviewc
mppolcollect -A -c -o \work\data

■使用例3

運用管理サーバで、指定したノード(nodename)のポリシー情報を取得します。

mppviewc
mppolcollect -n nodename -o \work\data

■使用例4

各サーバ（運用管理サーバ/部門管理サーバ/業務サーバ）で、自ノードで適用済みのポリシー情報/ローカル定義を取得します。

mppviewc
mppolcollect -o \work\data

■実行結果/出力形式

• 全てのノードのポリシー情報の取得が成功した場合

  mppolcollect -A -o directory
  The policy export command completed successfully.

• -cオプションを指定時、一部のノードのポリシー情報の取得が失敗した場合

  mppolcollect -A -c -o directory
  Failed to obtain the following information: IPアドレス
  　　　　　　：
  Failed to obtain the policy information on some nodes.
  The policy export command completed successfully.

• 指定したノードのポリシー情報の取得が成功した場合

  mppolcollect -n node -o directory
  The policy export command completed successfully.

• -Aオプション/-nオプション未指定時、ポリシー情報／ローカル定義情報の取得が成功した場合

  mppolcollect -o directory
  The policy export command completed successfully.

• オプション指定が間違っていた場合

  mppolcollect -n node -o directory
  Usage: mppolcollect [-A [-c] | -n node] -o directory
  The policy export command was abnormally ended.

• 管理者権限がないユーザでコマンドを実行した場合

  mppolcollect -A -c -o directory
  mppolcollect: Permission denied

• コマンド実行に必要な機能（サービス）が起動していない場合

  mppolcollect -n node -o directory
  Failed to control services.
  The policy export command was abnormally ended.

• 出力先ディレクトリの作成が失敗した場合

  mppolcollect -A -c -o directory
  Failed to create the directory of output destination.(directory name)
  The policy export command was abnormally ended.

• 出力先ディレクトリの確認メッセージに対し'n'を入力した場合 （ディレクトリの作成または削除をしない）

  mppolcollect -A -c -o directory
  Canceled to create the directory of output destination.(directory name)
  The process has been aborted. Specify a different directory to run the process.

• 指定したノードが存在しない場合

  mppolcollect -n node -o directory
  The specified node does not exist.
  The policy export command was abnormally ended.