PRIMECLUSTER導入運用手引書 4.2 (Linux版) |
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第2部 導入編 | > 第6章 クラスタアプリケーションの構築 | > 6.7 クラスタアプリケーションの設定 | > 6.7.3 リソースの設定 |
ファイルシステムをuserApplicationの起動に合わせてマウントする場合に設定する必要があります。
親子関係にある複数のマウントポイントを制御させたい場合は、1つのFsystemリソースとして作成します。
<事前設定>
Fsystemリソースを使用する場合には、以下の事前設定が必要となります。
監視用ディスク領域の確保
共用ディスク装置のケーブル抜け等の異常を検出するための専用の監視用ディスク領域を共用ディスク装置に確保してください。
下記表の1、2 いずれかの単位で監視用ディスク領域を確保してください。2のパターンの設定を推奨します。
NO |
監視用ディスク領域確保の単位 |
異常検出の範囲 |
事前準備 |
---|---|---|---|
1 |
共用ディスク装置単位 |
共用ディスク装置のケーブル抜けなど、共用ディスク装置単位での共用ディスク装置の異常を検出 |
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2 |
ディスク領域(LU)単位 |
上記に加え、LUN故障など共用ディスク領域単位(業務単位)での共用ディスク装置の異常を検出 |
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マウントポイントの定義
userApplicationを構成する全てのノードの/etc/fstabに、リソースとして使用するマウントポイントを定義しておく必要があります。行の先頭は、必ず「#RMS#」で始まるようにしてください。
例)/etc/fstabファイルに2つのマウントポイントを定義(追加)する場合
#RMS#/dev/sdd1 /mnt/swdsk1 ext3 defaults 1 2 #RMS#/dev/sdd2 /mnt/swdsk2 ext3 defaults 1 2 #RMS#/dev/sdd3 /mnt/monitor ext3 defaults,ro 1 2
GDSの設定画面からファイルシステムを作成した場合には、すでにマウントポイントが定義されています。GDSで定義されたマウントポイントの行の先頭に、「#RMS#」を追加してください。
例)/etc/fstabファイルに2つのマウントポイントが定義されていた場合
#RMS#/dev/sfdsk/class0001/dsk/volume0001 /mnt/swdsk1 ext3 noauto 0 0 #RMS#/dev/sfdsk/class0001/dsk/volume0002 /mnt/swdsk2 ext3 noauto 0 0 #RMS#/dev/sfdsk/class0001/dsk/volume0003 /mnt/monitor ext3 noauto,ro 0 0
GDS設定画面からファイルシステムを作成した、当該の共用クラスをGdsリソースに設定する必要があります。詳細は、"Gdsリソースの設定"を参照してください。
監視専用ディスク領域のマウント属性は読み込み専用(Read Only)で設定してください。
例)
#RMS#/dev/sdf1 /mnt/monitor ext3 defaults,ro 1 2
ファイルシステムの設定
リソースとして使用するディスクパーティション上にファイルシステムを作成しておく必要があります。
例)ext3ファイルシステムの作成
# /sbin/mkfs -t ext3 /dev/sdd1 # /sbin/tune2fs -j /dev/sdd1
作成したファイルシステムが正常にマウントできることを各ノードで確認してください。
例)マウントの確認
# /bin/mount -t ext3 /dev/sdd1 /mnt/swdsk1 # /bin/umount /mnt/swdsk1
監視用ディスク領域にもファイルシステムを設定してください。
強制ファイルシステムチェックの回避(推奨)
ファイルシステムにext3 を使用している場合、切替ファイルシステムのオンライン処理時に強制的なファイルシステムチェックが実行されることがあります。この強制的なファイルシステムチェックの実行は ext3 の仕様であり、前回のファイルシステムチェックから一定回数のマウントが実行された、あるいは一定期間経過したことを契機に実行されるものです。
両ノード起動時や切替え時などに強制的なファイルシステムチェックが実行されると、ファイルシステムのオンライン処理でタイムアウトが発生し、PRIMECLUSTER の起動や切替えに失敗することがあります。
このような状況を回避するため、全てのext3 切替ファイルシステムに対して次のコマンドを実行し、強制ファイルシステムチェックが実行されないように設定してください。
# tune2fs -c0 -i0 <デバイス名>
例)
# tune2fs -c0 -i0 /dev/sdi1
上記コマンド実行後、次のコマンドで "Maximum mount count :-1","Check interval:0" となっていることを確認してください。
# tune2fs -l /dev/sdi1 [snip] Mount count: 10 Maximum mount count: -1 [snip] Check interval: 0 (<none>) [snip]
上記のように強制的なファイルシステムチェックが実行されない設定とした場合、ファイルシステムのロギングやジャーナリングだけでは検知できない原因(ディスク故障、カーネルバグ等)によるファイルシステム破壊が発生すると、その発見が遅れるため、データ損失の危険性が高まります。定期保守において、手動でファイルシステムの強制チェック(fsck -f) を実行して、データ損失の危険性を回避してください。
"turnkey wizard STANDBY" の "LocalFileSystems" を選択します。
"AdditionalMountPoint" を選択します。
前述の /etc/fstabの事前設定で定義したマウントポイントが表示されます。
監視専用ディスクのマウントポイントを選択します。
業務で使用するディスクのマウントポイントよりも前に監視専用ディスクのマウントポイントの設定を行ってください。
複数のマウントポイントを登録する場合には、手順3.〜手順7.までを複数回実施してください。
"SAVE+RETURN"を選択します。
前述の /etc/fstabの事前設定で定義したマウントポイントが表示されます。
業務で使用するディスクのマウントポイントを選択します。
"MONITORONLY"属性をONにするため、"MONITORONLY" を選択します。
"SAVE+RETURN"を選択します。
"SAVE+EXIT"を選択します。
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