PRIMECLUSTER Global Link Services 説明書 4.1 (伝送路二重化機能編) - Solaris (TM) オペレーティングシステム版 -
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3.3.4 NIC切替方式
他の仮想インタフェースで使用していない物理インタフェースを使用して構成情報を追加する場合の手順を以下に示します。
- 仮想インタフェース情報の設定をhanetconfig createコマンドで行います。詳細は“7.1 hanetconfigコマンド”を参照してください。
- 待機パトロール情報の設定をhanetconfig createコマンドで行います。(待機パトロール機能使用時のみ)詳細は“7.1 hanetconfigコマンド”を参照してください。
- 監視先情報の設定をhanetpoll createコマンドで行います。詳細は“7.7 hanetpollコマンド”を参照してください。
既に定義されている仮想インタフェースで使用している物理インタフェースを共有して構成情報を追加する場合の手順を以下に示します。(NIC共有機能使用時)
- 仮想インタフェースの設定をhanetconfig copyコマンドで行います。詳細は“7.1 hanetconfigコマンド”を参照してください。
- 待機パトロール情報の設定をhanetconfig createコマンドで行います。(待機パトロール機能使用時のみ)なお、既に物理インタフェースを共有している仮想インタフェースにおいて待機パトロール機能が設定されている場合には設定する必要はありません。詳細は“7.1 hanetconfigコマンド”を参照してください。
- 監視先情報の設定をhanetpoll copyコマンドで行います。詳細は“7.7 hanetpollコマンド”を参照してください。
Solarisコンテナのゾーンを使用した構成の場合
NIC切替方式で二重化した物理インタフェースをゾーンで使用する場合、以下の手順により、構成情報の追加を行います。
- 仮想インタフェースの設定をhanetconfig createコマンドで行います。
- 待機パトロール情報の設定をhanetconfig createコマンドで行います。(待機パトロール機能使用時のみ)なお、既に物理インタフェースを共有している仮想インタフェースにおいて待機パトロール機能が設定されている場合には設定する必要はありません。
- 監視先情報の設定をhanetpoll createコマンドで行います。
- 待機インタフェースの非活性方法をhanetparamコマンドの-dオプションで“plumb”に変更します。
- 追加した仮想インタフェースをstrhanetコマンドで活性化します。
- 追加した監視先情報の設定をhanetpoll onコマンドで有効化します。
- ゾーンの作成を行います。作成方法については“3.2.4 Solarisコンテナのゾーン設定”を参照してください。
- ゾーンの起動を行います。ゾーンを起動することにより、仮想インタフェース(sha0)で二重化した物理インタフェースの内、プライマリインタフェース(hme0)に論理インタフェース(hme0:X)が付加されます。この時、IPアドレスはゾーン作成時に指定したIPアドレスが割り当てられます。

- NIC切替方式では、切替え時に物理インタフェースの活性/非活性処理を行いますが、デフォルトではログファイルには記録されません。動作履歴を詳細に把握したい場合には、“3.2.3 syslogの設定”に示す設定を行ってください。
- タグVLANインタフェースを使用したNIC切替方式において、複数の仮想インタフェースで同一物理インタフェースを使用する構成となる場合には、待機パトロール機能は1つの仮想インタフェースに対してのみ設定し、その他の仮想インタフェースに対しては設定しないでください。なお、各仮想インタフェースごとに待機パトロール機能を設定する必要はありません。
- タグVLANインタフェースを使用したNIC切替方式において、二重化する物理インタフェースのうち、1つのみをNIC共有する構成はできません。
- タグVLANを使用する仮想インタフェースに対して待機パトロール機能を設定した場合は、同一物理回線を使用する他のタグVLANインタフェースでの通信に影響を与えないように、セカンダリインタフェースに対するローカルMACアドレスの設定が次回のシステム再起動時まで保留されます。このため、設定後に待機パトロール機能を有効とするためには、システムの再起動が必要です。
- hanetconfigコマンドの'-i'オプションまたは'-e'オプションで物理IPアドレスを指定する場合、必ず/etc/hostname."インタフェース名"で設定したIPアドレスと同一のIPアドレスを指定してください。異なる物理IPアドレスを指定した場合は、仮想インタフェースの活性化時にhanetconfigコマンドで指定した物理IPアドレスに上書きして活性化されるため、物理インタフェースを使用した通信ができなくなる場合があります。
- 使用するHUBがSTP(スパニングツリープロトコル)を使用する設定となっている場合、HUB監視機能により伝送路に異常が発生していないにも関わらずNICの切替えが発生することがあります。この場合、HUB監視機能の監視パラメータをチューニングする必要があります。監視パラメータのチューニング方法については“7.7 hanetpollコマンド”および“D.2.3.1 NIC切替方式で監視先が故障していないのに切替えが発生する”を参照してください。
- NIC切替方式で束ねる物理インタフェースをSolarisコンテナ(ゾーン)のネットワーク設定に指定する場合は、待機インタフェースの非活性方法をhanetparamコマンドの'-d'オプションで“unplumb”から“plumb”に変更する必要があります。変更方法の詳細については“7.6 hanetparamコマンド”を参照してください。
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