ページの先頭行へ戻る
Systemwalker Centric Manager V17.0.2 リファレンスマニュアル

Enterprise EditionGlobal Enterprise Edition1.2.277 opasfmon(共有ディスクファイル監視制御コマンド)

本コマンドは、クラスタシステムの共有ディスク上のログファイル監視を行う場合に使用するコマンドで、以下の機能を提供します。

機能説明

クラスタシステムの共有ディスク上にあるログファイルは、クラスタの状態により異なる複数ノードから監視されるため、それぞれのノードでログファイル監視の定義を行ったうえで、その監視はそれらのうち特定の単一ノードで実行されます。本コマンドは、共有ディスクファイル監視制御を行うために、導入時および運用時に実行します。

監視機能の指定

導入時に使用します。本コマンドによる監視機能を指定した場合は、Systemwalker Centric Manager を再起動してください。(起動後に有効となります。)

各モードの概要を以下に示します。主に、UNIX版は「コマンドモード」、Windows版は「自動モード」を使用して監視します。設定の詳細については“Systemwalker Centric Manager クラスタ適用ガイド UNIX編”または“Systemwalker Centric Manager クラスタ適用ガイド Windows編”を参照してください。

なお、導入時に本コマンドによる監視機能の指定を行わなかった場合は、自動モードで監視を実行します。
【UNIX版】

必ずコマンドモードを指定してください。

監視の開始/停止指示

監視機能がコマンドモードの場合、運用時に使用します。

監視を実行するノードを切り替えるために、これまで監視を行っていたノードに監視の停止指示を出したり、これから監視を始めるノードに監視の開始指示を出すことができます。

例えば、クラスタシステムのフェールオーバ、フェールバックにより、ログファイルを生成するアプリケーションの動作ノードが変更される場合には、状態遷移プロシジャなど、フェールオーバ、フェールバック時に自動的に実行されるプログラムとして本コマンドを登録します。これにより、アプリケーションの停止とともに監視の停止を、アプリケーションの起動とともに監視の開始を指示して、アプリケーションの切り替えに合わせてログファイル監視の実行も切り替えることが可能となります。

監視状態の一覧表示

監視対象のログファイルが、現在自ノードで監視されているかを一覧で表示することができます。

記述形式

opasfmon

-m {cmd|auto}

opasfmon

-s monitor-file

opasfmon

-e monitor-file

opasfmon

-l

オプション

監視機能の指定

-m{cmd|auto}:

監視機能を指定します。「cmd」(コマンドモード)または「auto」(自動モード)のどちらかを指定します。

【UNIX版】

必ず「cmd」(コマンドモード)を指定してください。

監視の開始/停止指示

-s monitor-file:

monitor-fileに指定した監視対象のログファイル監視を開始します。monitor-fileにはopashrfmonファイルに定義したものと同じ監視対象ファイル名をフルパスで指定します。

-e monitor-file:

monitor-fileに指定した監視対象のログファイル監視を停止します。monitor-fileにはopashrfmonファイルに定義したものと同じ監視対象ファイル名をフルパスで指定します。

監視状態の一覧表示

-l:

定義されている監視対象のログファイルが、現在自ノードで監視されているかを一覧で表示します。

なお、監視対象のファイルが定義されていない場合は、監視モードを表す行だけ表示されます。

復帰値

0:

正常終了

4:

正常終了

監視対象のファイルがない。または、共有ディスクがマウントされていない場合。

0、4以外:

異常終了

参照

共有ディスクファル監視定義ァイル

イベント監用コマンド

コマンド格納場所

Windows

Systemwalkerインストールディレクトリ\mpwalker.dm\bin

UNIX

/opt/systemwalker/bin

実行に必要な権限/実行環境

【Windows】

【UNIX】

注意事項

使用例1

共有ディスクファイル監視を行うにあたり、監視対象ファイルはクラスタの両ノードから同時に参照可能な共有ディスク上にあるため、監視機能をコマンドモードに設定します。

【Windows版】

opasfmon -m cmd

【UNIX版】

/opt/systemwalker/bin/opasfmon -m cmd

使用例2

【Windows版】

監視機能がコマンドモードの場合で、共有ディスク上のログファイル「H:\share1\log\app.log」を生成するアプリケーションが、フェールオーバにより待機系ノードに切り替わるため、運用系ノードでログファイル監視を停止します。運用系ノード(監視をやめるノード)で実行します。

opasfmon -e H:\share1\log\app.log

【UNIX版】

監視機能がコマンドモードの場合で、共有ディスク上のログファイル「/share1/log/app.log」を生成するアプリケーションが、フェールオーバにより待機系ノードに切り替わるため、運用系ノードでログファイル監視を停止します。運用系ノード(監視をやめるノード)で実行します。

/opt/systemwalker/bin/opasfmon -e /share1/log/app.log

使用例3

【Windows版】

監視機能がコマンドモードの場合で、共有ディスク上のログファイル「H:\share1\log\app.log」を生成するアプリケーションが、フェールオーバにより待機系ノードで動作し始めたため、待機系ノードでログファイル監視を開始します。待機系ノード(これから監視を始めるノード)で実行します。

opasfmon -s H:\share1\log\app.log

【UNIX版】

監視機能がコマンドモードの場合で、共有ディスク上のログファイル「/share1/log/app.log」を生成するアプリケーションが、フェールオーバにより待機系ノードで動作し始めたため、待機系ノードでログファイル監視を開始します。待機系ノード(これから監視を始めるノード)で実行します。

/opt/systemwalker/bin/opasfmon -s /share1/log/app.log

使用例4

opashrfmonファイルに定義した監視対象のログファイルが、現在どのノードで監視されているかを一覧表示します。

【Windows版】

opasfmon -l

なお、監視対象のファイルが定義されていない場合は、以下のように監視モードを表す行だけ表示されます。

MODE=Auto

【UNIX版】

/opt/systemwalker/bin/opasfmon -l

実行結果/出力形式

-lオプションを指定した場合、標準出力に監視状態が出力されます。

【Windows版】

MODE=Auto
H:\share1\log\app1.log    OFF
I:\share2\log\app2.log    ON
J:\share3\log\app3.log    OFF node2.abc.co.jp

【UNIX版】

MODE=Auto
/share1/log/app1.log    OFF
/share2/log/app2.log    ON
/share3/log/app3.log    OFF node2.abc.co.jp

1行目は現在の監視機能を示します。

MODE=Auto:

監視機能は自動モードです。

MODE=Command:

監視機能はコマンドモードです。

2行目以降の各項目について、以下に説明します。

第1カラム:

共有ディスクファイル監視定義ファイルに定義された、監視対象のログファイル名です。

第2カラム:

コマンドを実行したノードで監視が実行されている場合は「ON」、コマンドを実行したノードでは監視が実行されていない場合は「OFF」です。

なお、共有ディスクファイル監視定義ファイルに定義後、1回も監視が実行されていない(監視作業ファイルが作成されていない)場合も「OFF」で表示されます。

第3カラム:

監視機能がコマンドモードの場合だけ表示されます。

第2カラムが「OFF」の場合で、共有ディスクが参照できる場合は、現在監視を実行しているノードのホスト名を表示します。共有ディスクが参照できない場合は何も表示されません。