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Systemwalker Centric Manager V17.0.2 リファレンスマニュアル

1.2.276 opasetip(通信用IPアドレス定義コマンド)【UNIX版】

Systemwalker Centric Managerがメッセージ送信先システムと通信時に使用するIPアドレスを本コマンドで定義します。

機能説明

IPアドレスを複数持つシステムへSystemwalker Centric Managerがインストールされた場合に、1つのIPアドレスだけを使用してメッセージ送信先と通信させるとき、本コマンドで通信用IPアドレスを定義します。

本定義を行うことで、SunClusterの監視が可能となります。また、複数インタフェースを持つシステム上で定義を実施すると、運用管理サーバ上で1つのインタフェースを持つシステムとして見せることができます。(この場合は、該当ノードをノード検出の対象にしないでください。)

SunClusterにSystemwalker Centric Managerをインストールしたときは必ず実行してください。このとき指定するIPアドレスはSunClusterを構成している各ノードで一意となる物理IPアドレスを指定してください。また、このIPアドレスはメッセージ送信先に定義したホストとネットワーク的に通信可能なIPアドレスを指定してください。

IPアドレスを複数持つ非クラスタ環境やNAT環境にSystemwalker Centric Managerがインストールされている場合で、メッセージ送信先に定義したホストとネットワーク的に通信可能なIPアドレスが限られる場合、本コマンドで通信可能なIPアドレスを定義してください。

記述形式

opasetip

-n nodename {-i IpAddr(IPv4) | -i6 IpAddr(IPv6) | -i IpAddr(IPv4) -i6 IpAddr(IPv6)} | -l | -d nodename

オプション

-n nodename:

メッセージ送信先に指定した送信先のホスト名または、IPアドレスを定義します。

-i IpAddr(IPv4):

物理IPアドレスを指定します。IpAddrに指定されたIPアドレスが登録されます。IpAddrにはIPv4アドレスを定義します。

-i6 IpAddr(IPv6):

物理IPアドレスを指定します。IpAddrに指定されたIPアドレスが登録されます。IpAddrにはIPv6アドレスを定義します。

-l:

現在登録されている定義が表示されます。

-d nodename

nodenameで指定したシステムの定義を削除する場合に指定します。

nodename:

メッセージ送信先に指定した送信先のホスト名または、IPアドレスを指定します。

復帰値

0:

正常復帰

1:

異常復帰

参照

イベント監視コマンド

コマンド格納場所

UNIX

/opt/systemwalker/bin

実行に必要な権限/実行環境

注意事項

本コマンドで定義を実施した場合に必要な操作を説明します。

  1. 以下の操作を実施してください。

    • メッセージ送信先と常時接続で接続している場合

      1. Systemwalkerの再起動

    • メッセージ送信先と必要時接続で接続している場合

      1. Systemwalkerの再起動

      2. 下記コマンドの実行

        /opt/systemwalker/bin/opaconstat -a
  2. PRIMECLUSTER Global Link Services(PRIMECLUSTER GLS)を導入した環境で本コマンドを使用する場合、設定手順の詳細が“Systemwalker Centric Manager LAN二重化運用管理ガイド”の“導入”に記載されていますので、参照してください。

使用例

実行例を以下に記述します。

例1)

NodeA、NodeBの物理IPアドレスおよび論理IPアドレスが、以下のように設定されていると仮定します。

ノード

IPアドレス

備考

NodeA

物理IP

IPA1

20.10.10.10.1

運用管理サーバと通信可能

IPA2

10.10.10.10.1

運用管理サーバと通信不可能

論理IP

IPC

20.10.10.10.3

メッセージ送信先に指定した名前をUNKANとします。

NodeB

物理IP

IPB1

20.10.10.10.2

運用管理サーバと通信可能

IPB2

10.10.10.10.2

運用管理サーバと通信不可能

論理IP

IPC

20.10.10.10.3

メッセージ送信先に指定した名前をUNKANとします。

以下のコマンドを実行し、通信用IPアドレスを定義します。

NodeAでの実行:

# /opt/systemwalker/bin/opasetip -n UNKAN -i 20.10.10.1

NodeBでの実行:

# /opt/systemwalker/bin/opasetip -n UNKAN -l 20.10.10.2

以下のコマンドを実行し、定義結果を参照します。

NodeAでの実行:

# /opt/systemwalker/bin/opasetip -l
UNKAN : 20.10.10.1

NodeBでの実行:

# /opt/systemwalker/bin/opasetip -l
UNKAN : 20.10.10.2

以下のコマンドを実行し、定義を削除します。

NodeAでの実行:

# /opt/systemwalker/bin/opasetip -d UNKAN 

NodeBでの実行:

# /opt/systemwalker/bin/opasetip -d UNKAN 

2)

NodeA、NodeBの物理IPアドレスおよび論理IPアドレスが、以下のように設定されていると仮定します。

ノード

IPアドレス

備考

NodeA

物理IP

IPA1

20.10.10.10.1

2001:2000:2000:2000:2000:2000:2000:1

運用管理サーバと通信可能

IPA2

10.10.10.10.1

2001:2000:2000:2000:1000:1000:1000:1

運用管理サーバと通信不可能

論理IP

IPC

20.10.10.10.3

2001:2000:2000:2000:2000:2000:2000:3

メッセージ送信先に指定した名前をUNKANとします。

NodeB

物理IP

IPB1

20.10.10.10.2

2001:2000:2000:2000:2000:2000:2000:2

運用管理サーバと通信可能

IPB2

10.10.10.10.2

2001:2000:2000:2000:1000:1000:1000:2

運用管理サーバと通信不可能

論理IP

IPC

20.10.10.10.3

2001:2000:2000:2000:2000:2000:2000:3

メッセージ送信先に指定した名前をUNKANとします。

以下のコマンドを実行し、通信用IPアドレスを定義します。

NodeAでの実行:

# /opt/systemwalker/bin/opasetip -n UNKAN -i 20.10.10.1 -i6 2001:2000:2000:2000:2000:2000:2000:1

NodeBでの実行:

# /opt/systemwalker/bin/opasetip -n UNKAN -i 20.10.10.2 -i6 2001:2000:2000:2000:2000:2000:2000:2

以下のコマンドを実行し、定義結果を参照します。

NodeAでの実行

# /opt/systemwalker/bin/opasetip -l
UNKAN : 20.10.10.1
UNKAN : 2001:2000:2000:2000:2000:2000:2000:1

NodeBでの実行

# /opt/systemwalker/bin/opasetip -l
UNKAN : 20.10.10.2
UNKAN : 2001:2000:2000:2000:2000:2000:2000:2

以下のコマンドを実行し、定義を削除します。

NodeAでの実行:

# /opt/systemwalker/bin/opasetip -d UNKAN 

NodeBでの実行:

# /opt/systemwalker/bin/opasetip -d UNKAN

実行結果/出力形式

/opt/systemwalker/bin/opasetip -n nodename -i IpAddr(IPv4)

出力結果はありません。

/opt/systemwalker/bin/opasetip -n nodename -i6 IpAddr(IPv6)

出力結果はありません。

/opt/systemwalker/bin/opasetip -n nodename -i IpAddr(IPv4) -i6 IpAddr(IPv6)

出力結果はありません。

/opt/systemwalker/bin/opasetip -l

下記に定義されているIPアドレスが表示されます。

nodename : IpAddr(IPv4)            ← IPv4アドレスだけが定義されている場合

nodename : IpAddr(Ipv6)            ← IPv6アドレスだけが定義されている場合

nodename : IpAddr(Ipv4)
nodename : IpAddr(Ipv6)            ← IPv4アドレスとIPv6アドレスの両方が定義されている場合

nodename : メッセージ送信先システム名

IpAddr(IPv4) : 使用されるIPアドレス(IPv4アドレスが表示されます。)

IpAddr(IPv6) : 使用されるIPアドレス(IPv6アドレスが表示されます。)

/opt/systemwalker/bin/opasetip -d nodename

出力結果はありません。