ファイル名
opashrfmon
使用用途
共有ディスク上のログファイル監視を行う場合に、監視するログファイル名、通知するメッセージの形式、監視方法などを定義します。本定義は、監視を行うクラスタシステムの各ノードでそれぞれ定義する必要があります。
格納場所
Windows | Systemwalkerインストールディレクトリ\mpwalker.dm\mpopagt\etc |
UNIX | /etc/opt/FJSVsagt |
ファイル形式
【Windows版】
# monitor-file label errclass work-file "H:\share1\log\app1log" "AP:app1" ERROR "" "H:\share2\log\app2log" "AP:app2" INFO "H:\share2\tmp\ap2_workfile" "H:\share1\log\app3log" "" NOHEAD ""
【UNIX版】
# monitor-file label errclass work-file mount-point "/share1/log/app1log" "UX:app1" ERROR "" “/share1” "/share2/log/app2log" "UX:app2" INFO "/share2/tmp/ap2_workfile" "/share2" "/share1/log/app3log" "" NOHEAD "" “/share1”
先頭が#で始まる行はコメント行として扱われます。
各項目の間は、半角空白あるいはタブで区切ってください。
監視対象となるログファイルは200個まで定義可能です。
以下に定義する項目を順に説明します。
項目名 | 最大長(バイト) | 値の形式 | 備考 |
---|---|---|---|
monitor-file監視対象ファイル名 | 511 | 「""」で囲んだフルパス | 空文字列("")不可 省略不可 |
labelメッセージに付加するラベル | 256 | 「""」で囲んだフルパス | 空文字列("")一部可 省略不可 |
errclassメッセージに付加するエラー種別 | - | INFO WARNING ERROR HALT 情報 警告 エラー 停止 NOHEAD のどれか | 「""」で囲まない 省略不可 |
work-file監視作業ファイル名 | 511 | 「""」で囲んだフルパス | 空文字列("")可 省略不可 |
mount-pointマウントポイント【UNIX版】 | 511 | 「""」で囲んだフルパス | 省略不可 |
charcode文字コード | - | SYSTEM SJIS EUC UTF-8のどれか | 省略可能 省略した場合はSYSTEMとして動作します。 「""」では囲みません |
パラメタ
監視対象とするファイル名のフルパスを「""」で囲んで指定します。
ファイル名の最後が「.+@」となっているファイルは監視ファイル名格納ファイルとして扱います。
メッセージに付加するラベルを「""」で囲んで指定します。
errclassにNOHEADを指定した場合だけ空文字列("")を指定してください。
メッセージに付加するエラー種別を指定します。以下のどれかを指定してください。「""」では囲みません。
INFO | WARNING | ERROR | HALT | NOHEAD |
情報 | 警告 | エラー | 停止 |
|
ラベル、エラー種別を付加しない(ログファイルに書かれた文字列をイベントとしたい)場合に指定してください。
また、labelには空文字列("")を指定してください。それ以外を指定した場合はエラーとなります。
監視対象とするログファイルの文字コードを指定します。以下のいずれかの値を指定してください。省略した場合はSYSTEMとして動作します。
本定義は日本語環境に対してのみ有効となります。
指定する値 | 意味 |
---|---|
SYSTEM | ログファイルの文字コードをシステムの文字コードとみなして監視します。 |
SJIS | ログファイルの文字コードをSJISとみなして監視します。 |
EUC | ログファイルの文字コードをEUCとみなして監視します。 |
UTF-8 | ログファイルの文字コードをUTF-8とみなして監視します。 |
ポイント
常ログファイルに書き込まれる文字列は、イベント監視の条件定義で詳細な定義が可能となる形式『ラベル: エラー種別: メッセージ』となっていないため、定義された「ラベル」、「エラー種別」を付加したものをイベントとして扱っています。
アプリケーションがログファイルに出力したメッセージが『ラベル: エラー種別: メッセージ』となっている場合、アプリケーションが出力した情報を有効に利用するため、「ラベル、エラー種別を付加しない」設定にしてください。
運用時に作成される、監視のための作業ファイル名のフルパスを「""」で囲んで指定します。空文字列("")を指定した場合は監視対象ファイルと同じディレクトリに以下のファイル名で監視作業ファイルが作成されます。
『“@”+監視対象ファイル名+“.fmon”』
例)
監視対象ファイル名がM:\xx\yy.txtの場合、M:\xx\@yy.txt.fmon
指定するファイルは、監視対象ファイルと同じ共有ディスク上にする必要があります。
指定して作成されたファイル(空文字列指定も含む)の属性(セキュリティ設定で「Administrators」、「SYSTEM」グループが共に割り当てられ、「書き込み」、「読み取り」が許可されている)が変更されてアクセス権限がなくなると、共有ディスクのログファイル監視が行えなくなるため、属性の変更はやめてください。
「監視作業ファイル」のアクセス権が変更されている場合や、共有ディスクファイル監視定義ファイルに定義されている監査対象ファイル名を変更した場合は、以下の手順で「監視作業ファイル」を再作成してください。
Systemwalker Centric Manager を停止します。
アクセス権が変更されている共有ディスクログファイル監視で使用する「監視作業ファイル」を削除します。
Systemwalker Centric Manager を起動します。
起動後に監視作業ファイルが自動生成され、生成された後にログされたメッセージから共有ディスクログファイル監視を始めます。
例)
監視対象ファイル名が/xx/yy.txtの場合、/xx/@yy.txt.fmon
指定するファイルは、監視対象ファイルと同じ共有ディスク上にする必要があります。
指定して作成されたファイル(空文字列指定も含む)の属性(ファイルの所有者がシステム管理者(スーパーユーザ)権限で、所有者の「書き込み」、「読み込み」が許可されている)が変更されてアクセス権限がなくなると、共有ディスクのログファイル監視が行えなくなるため、属性の変更はやめてください。
「監視作業ファイル」のアクセス権が変更されている場合や、共有ディスクファイル監視定義ファイルに定義されている監査対象ファイル名を変更した場合は、以下の手順で「監視作業ファイル」を再作成してください。
Systemwalker Centric Manager を停止します。
アクセス権が変更されている共有ディスクログファイル監視で使用する「監視作業ファイル」を削除します。
Systemwalker Centric Manager を起動します。
起動後に監視作業ファイルが自動生成され、生成された後にログされたメッセージから共有ディスクログファイル監視を始めます。
監視対象とするファイルがある共有ディスクのマウントポイント名のフルパスを「""」で囲んで指定します。
参照
注意事項
本定義によって行う共有ディスクファイル監視は、EE 部門管理サーバおよびEE 業務サーバで使用することができます。
本ファイルに定義した内容は、Systemwalker Centric Managerの再起動後に有効となります。Systemwalker Centric Managerの再起動については、“Systemwalker Centric Manager メッセージ説明書”の“対処方法の各手順”の“Systemwalker Centric Managerの起動/停止”を参照してください。
本定義ファイルに定義したログファイルをクラスタ運用に合わせて監視する際、複数ノードから同時に参照できる共有ディスク上のログファイルの場合は、opasfmonコマンドをフェールオーバ/フェールバック時に実行されるプログラムとして登録しておく必要があります。
本定義ファイルに定義する内容は、ポリシー配付の対象にはなりません。システムごとに定義する必要があります。
本定義ファイルに定義する監視作業ファイルが、監視対象ファイルと同じ共有ディスク上のファイルでない場合、正しく監視できません。また、運用中に監視作業ファイルを削除してはいけません。監視作業ファイルに対する監視対象ファイルの監視を中止した場合は削除しても問題ありません。
共有ディスクのログファイル監視に必要な各作業がありますので、“Systemwalker Centric Manager クラスタ適用ガイド UNIX編”または“Systemwalker Centric Manager クラスタ適用ガイド Windows編”を参照してください。
【UNIX版】
共有ディスクファイル監視を行う場合は、本定義ファイルで共有ディスクのマウントポイントを定義し、Systemwalkerを起動する前にopasfmonコマンドで監視機能をコマンドモードにする必要があります。あわせてopasfmonコマンドで監視開始の指示を行ってください。
ログファイルのファイルサイズが2GBを超えた場合、そのログファイルは監視できなくなります。2GBを超えた場合は、以下に示す監視対象のログファイルのリセット手順を実施してください。(運用を止めずに実施します。)
(*)Linux for Intel64版では、この制限はありません。
監視対象のログをリセット(ファイル削除・ファイル内容を消去)して、ファイルサイズを「0バイト」にします。
[ファイル監視間隔]の時間以上待ち、ログファイルが「0バイト」になったことをSystemwalker Centric Managerに認識させます。
ログの書き込みを再開します。
【Windows版】
ログを書き出すアプリケーションがログファイルの共有を許していない場合、そのログファイルを監視することはできません。
使用例1
【Windows版】
「H:\share1\log\app1log」を監視対象ファイルとして監視します。
# monitor-file label errclass work-file "H:\share1\log\app1log" "AP:app1" ERROR ""
監視対象ファイルに「message」というテキストが書き込まれると、以下のメッセージがSystemwalkerに通知されます。
AP:app1: ERROR: message
監視作業ファイル名は空文字列("")が指定されていますので、自動的に「H:\share1\log\@app1log.fmon」という名前が割り当てられ、作成されます。
【UNIX版】
「/share1/log/app1log」を監視対象ファイルとして監視します。
# monitor-file label errclass work-file mount-point "/share1/log/app1log" "UX:app1" ERROR "" "/share1"
監視対象ファイルに「message」というテキストが書き込まれると、以下のメッセージがSystemwalkerに通知されます。
UX:app1: ERROR: message
監視作業ファイル名は空文字列("")が指定されていますので、自動的に「/share1/log/@app1log.fmon」という名前が割り当てられ、作成されます。
使用例2
【Windows版】
「H:\share2\log\app2log」を監視対象ファイルとして監視します。監視作業ファイルは、「H\share2\tmp\ap2_workfile」という名前で作成します。
# monitor-file label errclass work-file "H:\share2\log\app2log" "AP:app2" INFO "H:\share2\tmp\ap2_workfile"
監視対象ファイルに「message」というテキストが書き込まれると、以下のメッセージがSystemwalkerに通知されます。
AP:app2: INFO: message
【UNIX版】
「/share2/log/app2log」を監視対象ファイルとして監視します。監視作業ファイルは「/share2/tmp/ap2_workfile」という名前で作成します。
# monitor-file label errclass work-file mount-point "/share2/log/app2log" "UX:app2" INFO "/share2/tmp/ap2_workfile" "/share2"
監視対象ファイルに「message」というテキストが書き込まれると、以下のメッセージがSystemwalkerに通知されます。
UX:app2: INFO: message
使用例3
【Windows版】
「H:\share3\log\app3log」を監視対象ファイルとして監視します。ラベル、エラー種別は付加しないものをイベントとして通知します。
# monitor-file label errclass work-file "H:\share3\log\app3log" "" NOHEAD ""
監視対象ファイルに「message」というテキストが書き込まれると、以下のメッセージがSystemwalkerに通知されます。
message
【UNIX版】
「/share3/log/app3log」を監視対象ファイルとして監視します。ラベル、エラー種別は付加しないものをイベントとして通知します。
# monitor-file label errclass work-file mount-point "/share3/log/app3log" "" NOHEAD "" "/share3"
監視対象ファイルに「message」というテキストが書き込まれると、以下のメッセージがSystemwalkerに通知されます。
message