機能説明
本コマンドは、Systemwalker CentricMGR V10.0L21/10.1以前の[システム監視]画面の定義情報をSystemwalkerコンソールに移行します。[システム監視]画面を未使用の場合、本コマンドの実行は不要です。本コマンドで移行できる定義情報は以下の通りです。
マップ情報
カスタマイズ情報
リモートコマンドグループ定義
返答定義(Solarisだけ)
その他の情報
各情報については、“Systemwalker Centric Manager バージョンアップガイド”の“Systemwalkerコンソールへの移行”を参照してください。
補足
本コマンドで移行できない情報は以下の通りです。移行できない情報は、Systemwalkerコンソールの初期値で表示されます。
[操作]メニューのアイコン(個別に追加したメニューのアイコン)
Systemwalkerコンソールの[操作]メニューアイコン定義ファイル(tool_image)でアイコンを定義してください。
Systemwalkerコンソールの[操作]メニューアイコン定義ファイルの定義形式については、“Systemwalkerコンソールの操作メニューアイコン定義ファイル”を参照してください。
Trueフォント以外のフォント設定情報([システム監視]画面の[フォント設定]画面でフォント名の前に何のアイコンも表示されていないフォント)
本コマンド実行後、手動で設定してください。
監視リストおよび監視イベント一覧のカラムの情報(表示順番、表示/非表示の設定、カラム幅)
本コマンド実行後、手動で設定してください。
Windows版 SystemWalker/CentricMGR V5.0L20/V5.0L20A/V5.0L30 SE/EEからバージョンアップした場合の[監視リストの絞り込み状態]の以下のラベル
イベント発生システム(V5.0L20/V5.0L20A/V5.0L30)
性能監視対象(V5.0L30)
本コマンド実行後、[監視リストの絞り込み状態]で以下のラベルをチェックしてください。
イベント発生オブジェクト
性能監視
UNIX版 SystemWalker/CentricMGR 5.1/5.2/5.2.1 SE/EE/GEEからバージョンアップした場合の[監視リストの絞り込み状態]の以下のラベル
イベント発生システム(5.1/5.2/5.2.1)
性能監視対象(5.2/5.2.1)
本コマンド実行後、[監視リストの絞り込み状態]で以下のラベルをチェックしてください。
イベント発生オブジェクト
性能監視
別のコンピュータへ移行した場合の以下の情報
[操作]メニュー
[システム監視]画面から設定した以下の情報
監視マップまたは監視リストの表示
[監視イベント種別]ウィンドウと[操作]ウィンドウの表示/非表示
以下のメニューのチェック状態
[オプション]-[イベント発生時の点滅] (注1)
[オプション]-[イベント発生時にBEEP音を鳴らす] (注1)
[オプション]-[対処済みイベントの削除] (注1)
[オプション]-[終了時の状態保存]
[表示]-[ツール バーの表示]
[表示]-[ステータス バーの表示]
画面の[フォント設定](監視画面/メッセージ一覧、メッセージ検索、リモートコマンド結果、リモートコマンド検索)
監視リストの絞り込み状態
監視画面を表示する位置とサイズ (注2)
画面のサイズとスプリッタの位置 (注2)
Systemwalkerコンソールでは、[イベント]-[監視イベントの表示設定]メニューから呼ばれる[監視イベントの表示設定]画面内の設定情報
移行後に、移行前と同じ端末でSystemwalkerコンソールを起動した場合だけ復元されます。
移行が必要な場合は、バージョンアップ前に上記の情報がすべて見えるようにハードコピーを採取し、本コマンド実行後、手動で設定してください。
同一コンピュータでバージョンアップし、OSのログオンユーザが移行前と異なるユーザで本コマンドを実行した場合の以下の情報
[システム監視]画面から設定した以下の情報
監視マップまたは監視リストの表示
[監視イベント種別]ウィンドウと[操作]ウィンドウの表示/非表示
以下のメニューのチェック状態
[オプション]-[イベント発生時の点滅] (注1)
[オプション]-[イベント発生時にBEEP音を鳴らす] (注1)
[オプション]-[対処済みイベントの削除] (注1)
[オプション]-[終了時の状態保存]
[表示]-[ツール バーの表示]
[表示]-[ステータス バーの表示]
画面の[フォント設定](監視画面/メッセージ一覧、メッセージ検索、リモートコマンド結果、リモートコマンド検索)
監視リストの絞り込み状態
監視画面を表示する位置とサイズ (注2)
画面のサイズとスプリッタの位置 (注2)
Systemwalkerコンソールでは、[イベント]-[監視イベントの表示設定]メニューから呼ばれる[監視イベントの表示設定]画面内の設定情報
移行後に、移行前と同じ端末でSystemwalkerコンソールを起動した場合だけ復元されます。
移行が必要な場合は、バージョンアップ前に上記の情報がすべて見えるようにハードコピーを採取し、本コマンド実行後、手動で設定してください。
監視画面のサイズとスプリッタの位置について、若干ずれて移行される場合があります。
記述形式
MpBcmConvAll | { {/m | /t ユーザーID} [/o 接続先運用管理サーバのホスト名] | {/h | /?} } |
オプション
運用管理サーバのインストール時に指定した管理者アカウントに移行します。
マップ情報の移行先は、「共通マップ」です。
移行先のユーザーIDを指定します。
指定するユーザーIDはSystemwalkerコンソールにログインするユーザーIDです。
指定するユーザーIDはDmReference以上の権限で登録されている必要があります。
マップ情報の移行先は、ユーザーID固有のマップです。
半角32文字、全角16文字以内で指定してください。
本コマンドの接続対象となる運用管理サーバのホスト名を指定します。
本オプションは運用管理クライアントで実行する場合のみ指定可能です。省略した場合は、[Systemwalkerコンソールセットアップ]画面で設定している運用管理サーバに対して本コマンドを実行します。
[Systemwalkerコンソールセットアップ]画面に運用管理サーバを複数設定している場合は、[以下の運用管理サーバに自動で接続する]に設定している運用管理サーバに接続します。
ヘルプを表示します。
ヘルプを表示します。
復帰値
正常
異常
異常の場合に出力されるメッセージおよび内容と処置は以下の通りです。
項番 | メッセージ | 内容と処置(注) |
---|---|---|
1 | 運用管理サーバとの接続処理に失敗しました。 | 運用管理サーバのSystemwalkerが起動していることを確認してください。 コマンドを実行する端末で[接続先の設定]画面の[運用管理サーバのホスト名]が正しいことを確認してください。 UNIX版の場合は、コマンドを実行する端末で[接続先の設定]画面の[ポート番号]が正しいことを確認してください。 |
2 | 管理者アカウントの取得に失敗しました。 | 運用管理サーバのSystemwalkerが起動していることを確認してください。 コマンドを実行する端末で[接続先の設定]画面の[運用管理サーバのホスト名]が正しいことを確認してください。 UNIX版の場合は、コマンドを実行する端末で[接続先の設定]画面の[ポート番号]が正しいことを確認してください。 |
3 | 一時ファイルの作成に失敗しました。 | 一時ファイルへのアクセス権がないか、ファイルがロックされている可能性があります。 コマンド実行ユーザの権限が正しいことを確認してください。 コマンドを実行する端末のOSを再起動してください。 |
4 | 移行情報の取得に失敗しました。 | コマンドを実行する端末がSystemwalkerのバージョンアップした端末であることを確認してください。 |
5 | 移行情報の書き込みに失敗しました。 | 編集機能がロックされているか、移行情報の作成中になんらかの異常が発生しました。 Systemwalkerコンソールで編集機能を使用していないことを確認してください。 コマンドを実行する端末のOSを再起動してください。 |
6 | 予期せぬエラーが発生しました メソッド名[%s] | コマンドを実行する端末のOSを再起動してください。 |
7 | Fatal Error: MFC initialization failed | プログラムの初期化に失敗しました。OSなどの環境に問題がある可能性があります。 Systemwalkerコンソールが起動するか確認してください。 コマンドを実行する端末のOSを再起動してください。 |
8 | レジストリのクローズに失敗しました。 | 原因不明のエラーのためレジストリのクローズに失敗しました。 コマンドを実行する端末のOSを再起動してください。 |
9 | ファイル(%s)が存在しません。 | 表示されたファイルが存在することを確認してください。 コマンド実行ユーザの権限が正しいことを確認してください。 コマンドを実行する端末がSystemwalkerのバージョンアップした端末であることを確認してください。 Systemwalkerコンソールが起動できることを確認してください。 |
10 | ファイル(%s)の読み込みに失敗しました。 | 表示されたファイルが存在することを確認してください。 コマンド実行ユーザの権限が正しいことを確認してください。 コマンドを実行する端末のOSを再起動してください。 |
11 | %s raised. exception-id[%s] | プログラムで例外が発生しました。 コマンドを実行する端末のOSを再起動してください。 運用管理サーバのSystemwalkerが起動していることを確認してください。 |
12 | クラスの生成に失敗しました。 | プログラムの初期化に失敗しました。 コマンドを実行する端末のOSを再起動してください。 |
13 | ローカルホスト名の取得に失敗しました。 | コマンド実行ユーザの権限が正しいことを確認してください。 コマンドを実行する端末のOSを再起動してください。 |
14 | ロック処理に失敗しました。 | ほかのプログラムが必要なファイルをロックしている可能性があります。 コマンドを実行する端末のOSおよび運用管理サーバのOSを再起動してください。 |
15 | 時刻の取得に失敗しました。 | コマンドを実行する端末の時刻の設定が正しいことを確認してください。 コマンドを実行する端末のOSを再起動してください。 |
16 | ロックの解除に失敗した可能性があります。 | 原因不明のエラーのためロックの解除に失敗した可能性があります。 コマンドを実行する端末のOSを再起動してください。 |
17 | 一時ファイルへの書き込みに失敗しました。 | ファイルがロックされている可能性があります。 コマンド実行ユーザの権限が正しいことを確認してください。 コマンドを実行する端末のOSを再起動してください。 |
18 | コマンド実行ユーザの権限を確認中に予期せぬエラーが発生しました。 | コマンド実行ユーザの権限が正しいことを確認してください。 コマンドを実行する端末のOSを再起動してください。 運用管理サーバのSystemwalkerが起動していることを確認してください。 |
19 | 返答定義情報の取得に失敗しました。 | コマンドを実行する端末がSystemwalkerのバージョンアップした端末であることを確認してください。 |
20 | CSVファイルの作成に失敗しました。 | コマンド実行ユーザの権限が正しいことを確認してください。 |
21 | 運用管理サーバのバージョン・レベルの取得に失敗しました。 | 運用管理サーバのSystemwalkerが起動していることを確認してください。 コマンドを実行する端末で[接続先の設定]画面の[運用管理サーバのホスト名]が正しいことを確認してください。 コマンド実行ユーザの権限が正しいことを確認してください。 コマンドを実行する端末がSystemwalkerのバージョンアップした端末であることを確認してください。 UNIX版の場合は、コマンドを実行する端末で[接続先の設定]画面の[ポート番号]が正しいことを確認してください。 |
22 | 運用管理サーバとの通信に失敗しました。運用管理サーバが正しく起動されているか確認してください。 | 運用管理サーバのSystemwalkerが起動していることを確認してください。 コマンドを実行する端末で[接続先の設定]画面の[運用管理サーバのホスト名]が正しい事を確認してください。 コマンド実行ユーザの権限が正しいことを確認してください。 UNIX版の場合は、コマンドを実行する端末で[接続先の設定]画面の[ポート番号]が正しいことを確認してください。 |
23 | ほかのサービスが一時ファイルを使用中のため、ファイルのオープンに失敗しました。しばらく待ってから再操作してください。 | しばらく待ってから再操作してください。 コマンドを実行する端末のOSを再起動してください。 運用管理サーバのSystemwalkerが起動していることを確認してください。 |
24 | 上記以外のメッセージ | メッセージに従って対処してください。
|
記載されている順に処置を実施してください。
上記処置で問題が解決しない場合は、以下の資料を採取し、技術員に連絡してください。
Systemwalkerインストールディレクトリ\Mpwalker.dm\mpbcmgui\log\*.*
参照
MpBcmConvMap([システム監視]画面からSystemwalkerコンソールへのマップ情報変換コマンド)
MpBcmConvReply([システム監視]画面からSystemwalkerコンソールへの返答定義移行コマンド)【UNIX版】
コマンド格納場所
Windows | Systemwalkerインストールディレクトリ\Mpwalker.dm\bin |
実行に必要な権限/実行環境
コマンドを実行する端末のAdministrator権限が必要です。
本コマンドは、[管理者として実行]を選択して起動したコマンドプロンプト上で実行してください。
Windows版の場合、運用管理サーバ/運用管理クライアントで実行可能です。
UNIX版の場合、Solaris版の運用管理クライアントで実行可能です。
注意事項
本コマンドは、以下の製品からバージョンアップした場合だけ実行可能です。
・Windows版の場合
SystemWalker/CentricMGR V4.0L10 SE/EE 以降
・UNIX版の場合
SystemWalker/CentricMGR 5.0 SE/EE/GEE 以降
Systemwalkerが起動している状態で実行してください。
[接続先の設定]画面の[運用管理サーバのホスト名]が正しいことを確認してください。
Windows版の場合、運用管理サーバで実行する場合は、上記作業は必要ありません。
UNIX版の場合は、[接続先の設定]画面の[ポート番号]が正しいことを確認してください。
本コマンドは、必ず“Systemwalker Centric Manager バージョンアップガイド”の“バージョンアップ後の作業”の作業後に実行してください。
/m オプション指定時は、運用管理サーバのインストール時に指定した管理者アカウントの各種情報(「共通マップ」情報を含む)を上書きします。
/m オプション指定時は、コマンド実行中に認証を行うプロンプトが表示されます。運用管理サーバ上のシステム管理者またはAdministrator権限を持ったユーザおよびパスワードを入力してください。/t オプション指定時は表示されません。認証に失敗した場合、コマンドはキャンセルされます。
本コマンドは二重起動できません。
冗長二重化環境で実行する場合は、主系の端末でSystemwalkerが起動している状態で実行してください。なお、コマンド実行後、構成情報/ポリシーの同期を実施してください。構成情報/ポリシーの同期については、“Systemwalker Centric Manager 運用管理サーバ二重化ガイド(連携型)”を参照してください。
[リモートコマンド実行]画面から本コマンドを実行しないでください。必ず、移行端末上で実行してください。
移行コマンド実行中は、Systemwalkerコンソールからの操作、および編集は行わないでください。
コマンド実行中に入力(コマンド実行の可否、/mオプション指定時の認証)を求められるため、コマンドプロンプトより実行してください。
UNIX版の場合、ユーザーIDについては、大文字/小文字を区別します。
本コマンドはWindows版およびSolaris版だけに提供されます。
使用例1
端末Aの定義情報を運用管理サーバのインストール時に指定した管理者アカウントに移行する場合
端末Aで以下のコマンドを実行します。
MpBcmConvAll /m
使用例2
端末Aの定義情報をユーザーID 「suzuki」に移行する場合
端末Aで以下のコマンドを実行します。
MpBcmConvAll /t suzuki
実行結果/出力形式
正常の場合(「返答定義」が移行対象外の場合)
C:\WIN32APP\MPWALKER.DM\bin> MpBcmConvAll.bat /m ユーザ名:manager パスワード:********** 本コマンド実行前に、運用管理サーバ上でSystemwalkerのバックアップを採取することをお勧めします。 コマンドを実行してもよろしいですか?(y/n) 処理中...(マップ情報が多い場合、時間がかかる場合があります。) 運用管理サーバへコピーが必要なファイルがあります。 C:\win32app\mpwalker.dm\mpbcmgui\log\c_imglst.txt に従ってファイルをコピーしてください。 運用管理サーバへコピーが必要なファイルがあります。 C:\win32app\mpwalker.dm\mpbcmgui\log\c_imglst2.txt に従ってファイルをコピーしてください。 移行先のユーザ名は、運用管理サーバの管理者アカウントです。 ユーザ名:systemwalker --- コマンド結果 --- 正常:マップ情報 正常:カスタマイズ情報 正常:リモートコマンドグループ定義 正常(移行対象外):返答定義 正常:その他の移行情報 C:\WIN32APP\MPWALKER.DM\bin>
各移行情報についての処理結果が移行情報名の先頭に表示されます。表示される結果は以下の通りです。
意味:移行処理は正常終了しました。
意味:以下のどれかの理由により、移行する情報が存在しなかったため、移行処理は行いませんでした(正常終了)。
バージョンアップ前のSystemwalkerのバージョンレベルおよびエディションが移行対象外であった。
移行する情報が存在しなかった。
意味:移行処理は異常終了しました。直後に表示されるファイルに異常の詳細が記述されています。対処方法については、上記の“復帰値”を参照してください。
/m オプションを指定した場合は、コマンドの実行結果に以下の情報が表示されます。
移行先である運用管理サーバの管理者アカウント
異常の場合
C:\WIN32APP\MPWALKER.DM\bin> MpBcmConvAll.bat /t username 本コマンド実行前に、運用管理サーバ上でSystemwalkerのバックアップを採取することをお勧めします。 コマンドを実行してもよろしいですか?(y/n) 処理中...(マップ情報が多い場合、時間がかかる場合があります。) 運用管理サーバへコピーが必要なファイルがあります。 C:\win32app\mpwalker.dm\mpbcmgui\log\c_imglst.txt に従ってファイルをコピーしてください。 --- コマンド結果 --- 正常:マップ情報 異常:カスタマイズ情報 正常:リモートコマンドグループ定義 正常(移行対象外):返答定義 正常:その他の移行情報 "異常"と表示されたエラーの詳細は、以下のファイルを参照してください。 "C:\WIN32APP\MPWALKER.DM\mpbcmgui\log\ConvAll_username.log" C:\WIN32APP\MPWALKER.DM\bin>