運用資産リストアは以下の手順で行います。
サービスの停止
リストアコマンドの実行
GlassFish運用資産のリストア後の作業
「10.1.2.1 サービスの停止」を参照して、サービスを停止します。
GlassFish運用資産のリストアは、以下の手順で行います。
GlassFish運用資産
GlassFish運用資産のリストアは、以下のコマンドを使用します。
C:\Interstage\glassfish5\glassfish\bin\ijrestore |
/opt/FJSViaps/glassfish5/glassfish/bin/ijrestore |
なお、リストア元とリストア先でマシンのホスト名やIPアドレスが異なる場合は、-fオプションでIPアドレス・ホスト名設定ファイルのパス名を指定します。ijrestoreコマンドの詳細は、「11.12 ijrestore」を参照してください。
バックアップ先パスがX:\Backup、IPアドレス・ホスト名設定ファイルがX:\ipaddress.txtの場合の操作例を以下に示します。
C:\Interstage\glassfish5\glassfish\bin\ijrestore -d X:\Backup -f X:\ipaddress.txt |
バックアップ先パスが/backup、IPアドレス・ホスト名設定ファイルが/ipaddress.txtの場合の操作例を以下に示します。
/opt/FJSViaps/glassfish5/glassfish/bin/ijrestore -d /backup -f /ipaddress.txt |
注意
isprintbackuprscコマンドで表示されたバックアップ対象サービスの資産をリストアしてください。
HTTPリスナーのネットワークアドレスにIPアドレスを指定している場合、Webサーバコネクタ(Interstage HTTP Server 2.4用)の運用資産にこのIPアドレスが反映されます。Webサーバコネクタ運用資産のリストア時に-hオプションを指定して、IPアドレス変換をするようにしてください。
以下の場合、Webサーバコネクタ(Interstage HTTP Server 2.4用)の運用資産のリストア時に-hオプションを指定して、IPアドレス変換をするようにしてください。
WebサーバーとGlassFish Serverクラスターを同一のマシンで運用する場合、かつ
GlassFish運用資産のリストア時にHTTPリスナーのネットワークアドレスを変更した場合
WebサーバーとGlassFish Serverクラスターを別のマシンで運用する場合、かつ
リストア元とリストア先で、WebコンテナのIPアドレスが異なる場合
ijrestoreコマンドでGlassFishの運用資産をリストアするには、バックアップ元とリストア先のマシンで以下の項目が同じである必要があります。
Interstageのインストールディレクトリー、運用資産格納ディレクトリー、インストールドライブ(Windowsの場合)
リストア対象とならないすべての運用資産(アプリケーションなど)
リストア先にGlassFishの運用資産が存在する場合は、GlassFishの運用資産を削除したあとにリストアが行われます。そのため、バックアップ対象外のログファイルなどはリストアを行うと削除されます。
[運用資産格納ディレクトリー]配下以外の場所にGlassFishの運用資産を配置していた場合、ijrestoreコマンドによるリストアの対象となりません。バックアップ時と同じパスに別途リストアしてください。
リストアの対象とならない資材としては、「4.5.3 ディレクトリー展開済みアプリケーションの配備」により配備されたアプリケーションや「クラスパスのサフィックス」に設定した資材などが該当します。
Webサーバコネクタ(Interstage HTTP Server 2.4用)の運用資産
Webサーバコネクタ(Interstage HTTP Server 2.4用)の運用資産のリストア手順は、同一マシン上でのリストア手順と同じです。「10.1.3 リストア手順」を参照してください。
ただし、以下の場合は、IPアドレスを変換する必要があります。
WebサーバーとGlassFish Serverクラスターを同一のマシンで運用する場合、かつ
GlassFish運用資産のリストア時にHTTPリスナーのネットワークアドレスを変更した場合
WebサーバーとGlassFish Serverクラスターを別のマシンで運用する場合、かつ
リストア元とリストア先で、WebコンテナのIPアドレスが異なる場合
以下の作業を行い、IPアドレスをリストア先の環境に合わせてください。
wscrestoreコマンド実行時に、-hオプションを指定してIPアドレスを変換
詳細は、「11.17 wscrestore」を参照してください。
運用資産リストア後に必要に応じて以下の順序で作業を行ってください。
GlassFishのサービスの起動前に実施する作業
PCMIサービスの起動
DASの起動
DASの起動後に実施する作業
リポジトリーの同期化処理
GlassFishのサービスの起動前に実施する作業
issetsecuritymodeコマンドを実行してセキュリティ権限設定を行ってください。また、ijsetoperatoridコマンドを実行して運用ユーザーを設定してください。issetsecuritymodeコマンドについては「リファレンスマニュアル(コマンド編)」の「Interstage統合コマンド」-「issetsecuritymode」を、ijsetoperatoridコマンドについては「11.4 ijsetoperatorid」を参照してください。
バックアップ元とは異なるマシンにリストアした場合、管理ユーザーの移行が必要な場合があります。バックアップ元の環境でasadmin loginサブコマンドを実行し、ログイン情報をpassファイルに保存していた場合、以下を実施して管理ユーザーを移行してください。管理ユーザーについては、「5.2.6 管理ユーザーの登録」、「5.2.7 管理ユーザーの指定」、「11.1.3.1 loginサブコマンド」を参照してください。
asadmin loginサブコマンドの実行
Jakarta EEアプリケーションクライアントを使用して接続するサーバーマシンのIPアドレス・ホスト名を変更した場合は、glassfish-acc.xmlのtarget-server要素に定義したサーバーマシンの情報を変更します。
Jakarta EEアプリケーションクライアントの環境設定については、「4.9.1 Jakarta EEアプリケーションクライアントの環境設定」を参照してください。
DASの起動後に実施する作業
GlassFishが接続するマシン(DBサーバーマシンなど)のIPアドレス・ホスト名を変更した場合は、以下の手順でGlassFishの環境設定を変更してください。
DASの起動
asadmin start-domainコマンドを使用して、DASを起動します。
GlassFishの環境設定
asadminコマンドを使用して、GlassFishの環境設定を変更します。
Interstage HTTP Server 2.4のリストアの際にバーチャルホストのIPアドレスまたはホスト名を変更した場合は、以下の手順で要求を受け付けるWebサーバーのバーチャルホストを再設定する必要があります。
Webサーバコネクタ(Interstage HTTP Server 2.4用)の運用資産をリストアしたあとに、以下の手順で実施してください。
WebサーバーとWebコンテナを同一マシン上で運用する場合
DASの起動
asadmin start-domainコマンドを使用して、DASを起動します。
要求を受け付けるWebサーバーのバーチャルホストの再設定
asadminコマンドのdelete-virtual-host-ref、create-virtual-host-refサブコマンドを使用して、以下のように再設定を行います。各コマンドの詳細については、「11.1.10.5 delete-virtual-host-refサブコマンド」、「11.1.10.4 create-virtual-host-refサブコマンド」を参照してください。
例:GlassFish ServerクラスターがCluster001、Webサーバーがweb001、バーチャルホストが以下の場合
変更前のバーチャルホスト:IPアドレス=192.0.2.1、ポート番号=80、ホスト名=virtualhost1
変更後のバーチャルホスト:IPアドレス=192.0.2.2、ポート番号=80、ホスト名=virtualhost2
C:\Interstage\glassfish5\glassfish\bin\asadmin delete-virtual-host-ref --target Cluster001 --webserver web001 192.0.2.1:80/virtualhost1 |
/opt/FJSViaps/glassfish5/glassfish/bin/asadmin delete-virtual-host-ref --target Cluster001 --webserver web001 192.0.2.1:80/virtualhost1 |
WebサーバーとWebコンテナを別のマシンで運用する場合
wscadminコマンドのdelete-virtual-host-ref、add-virtual-host-refサブコマンドを使用して、以下のように再設定を行います。各コマンドの詳細については、「11.15.11 delete-virtual-host-refサブコマンド」、「11.15.10 add-virtual-host-refサブコマンド」を参照してください。
変更前のバーチャルホストが不明な場合は、「11.15.5 list-web-serversサブコマンド」の—detailオプションを使用し確認してください。
例:GlassFish ServerクラスターがCluster001、Webサーバーがweb001、バーチャルホストが以下の場合
変更前のバーチャルホスト:IPアドレス=192.0.2.1、ポート番号=80、ホスト名=virtualhost1
変更後のバーチャルホスト:IPアドレス=192.0.2.2、ポート番号=80、ホスト名=virtualhost2
C:\Interstage\F3FMwsc\bin\wscadmin delete-virtual-host-ref --target Cluster001 --webserver web001 192.0.2.1:80/virtualhost1 |
/opt/FJSVwsc/bin/wscadmin delete-virtual-host-ref --target Cluster001 --webserver web001 192.0.2.1:80/virtualhost1 |
リポジトリーの同期化処理
GlassFish Serverクラスターは、リストア先でリポジトリーの同期化処理を実施する必要があります。以下の手順で実施してください。
DASの起動
GlassFish Serverクラスターの起動