名前
ijrestore - GlassFish運用資産のリストア
形式
ijrestore -d directory [-f filename]
機能説明
GlassFishの運用資産をリストアします。
リストア先にGlassFishの運用資産が存在する場合は、削除したあとにリストアします。そのため、バックアップ対象外のログファイルなどはリストアを行うと削除されます。
オプション
オプション名 | 説明 |
---|---|
-d | GlassFish運用資産をバックアップしたディレクトリー名を絶対パスで指定します。 |
-f | 運用資産リストア時に、リストア元とリストア先のマシンでホスト名またはIPアドレスが異なる場合にIPアドレス・ホスト名設定ファイルを指定します。 |
# コメント行↑ |
※「#」から始まる行はコメント行として扱われます。
※行頭/行末の空白は無視されます。
※「=」の両側には空白を指定しないでください。
注意
GlassFish Serverクラスター名やGlassFish Serverインスタンス名ではなく、設定名(GlassFish Serverクラスター名-config)を指定するようにしてください。GlassFish Serverクラスター名やGlassFish Serverインスタンス名を指定した場合、エラーが発生します。
HTTPリスナーのネットワークアドレス
HTTPリスナーのネットワークアドレスに「0.0.0.0」以外の値が設定されており、リストア元のマシンとリストア先のマシンでIPアドレスが異なる場合は、HTTPリスナーのネットワークアドレスを以下の定義項目で設定します。
server-config.network-config.network-listeners.network-listener.${http-listener-id}.address |
定義項目の詳細については、「9.8.3 ネットワーク設定の定義項目」を参照してください。
IIOPサービスのネットワークアドレス
IIOPサービスのネットワークアドレスに「0.0.0.0」以外の値が設定されており、リストア元のマシンとリストア先のマシンでIPアドレスが異なる場合は、IIOPサービスのネットワークアドレスを以下の定義項目で設定します。
server-config.iiop-service.iiop-listener.${iiop-listener-id}.address |
定義項目の詳細については、「9.8.4 IIOPサービスの定義項目」を参照してください。
管理サービスのネットワークアドレス
管理サービスのネットワークアドレスに「0.0.0.0」以外の値が設定されており、リストア元のマシンとリストア先のマシンでIPアドレスが異なる場合は、管理サービスのネットワークアドレスを以下の定義項目で設定します。
server-config.admin-service.jmx-connector.${name}.address |
定義項目の詳細については、「9.8.5 管理サービスの定義項目」を参照してください。
JMSサービスのホスト
システムの形態によってメッセージブローカが存在するホストが変わる場合に、メッセージブローカのホスト名を変更する必要があります。
リストア元のマシン内にGlassFish Serverクラスターとメッセージブローカが存在する場合
メッセージブローカのホスト名を変更する必要があります。
リストア元のマシン内のGlassFish Serverクラスターが別のマシンのメッセージブローカを使用する形態で、メッセージブローカのホスト名が変更になる場合
メッセージブローカのホスト名を変更する必要があります。
リストア元のマシン内のGlassFish Serverクラスターが別のマシンのメッセージブローカを使用する形態で、メッセージブローカのホスト名に変更がない場合
メッセージブローカのホスト名は変更する必要ありません。
メッセージブローカのホスト名は、以下の定義項目で設定します。
server-config.jms-service.jms-host.${jms_host_name}.host |
定義項目の詳細については、「9.8.10 JMSサービスの定義項目」を参照してください。
例
ホスト名「samplehost」、IPアドレスを「192.0.2.1」に設定する場合の記述例
# HTTPリスナーのネットワークアドレス # JMSサービスのホスト |
戻り値
0: 正常終了
1: 異常終了
注意事項
本コマンドは、管理者権限で実行してください。
本コマンドを実行する場合には、「第10章 メンテナンス(運用資産のバックアップ/他サーバーへの運用資産移行)」に記載されている手順で実行してください。
GlassFish運用資産のリストア後には、issetsecuritymodeコマンドを実行してセキュリティ権限設定を行ってください。また、ijsetoperatoridコマンドを実行して運用ユーザーを設定してください。issetsecuritymodeコマンドについては「リファレンスマニュアル(コマンド編)」の「Interstage統合コマンド」-「issetsecuritymode」を、ijsetoperatoridコマンドについては「11.4 ijsetoperatorid」を参照してください。
本コマンドを実行すると、運用資産格納ディレクトリー配下の資産を削除した後にリストアします。そのため、カレントディレクトリーが運用資産格納ディレクトリー配下の状態で、本コマンドを実行しないでください。
本コマンドを多重実行した場合、予期しない障害が発生する場合があります。多重実行した場合は、本コマンドを再実行してください。記述のとおり、コマンドを再実行すれば問題ありません。
使用例
GlassFish運用資産を「X:\Backup」ディレクトリーからリストアします。
C:\Interstage\glassfish5\glassfish\bin\ijrestore -d X:\Backup |
GlassFish運用資産を「/backup」ディレクトリーからリストアします。
/opt/FJSViaps/glassfish5/glassfish/bin/ijrestore -d /backup |