WebサーバーとGlassFish Serverクラスターの連携設定を行います。Webサーバー連携のサブコマンドでは、WebサーバーとGlassFish Serverクラスターを同じマシンで運用する場合の連携設定を行います。
なお、WebサーバーとGlassFish Serverクラスターを別のマシンで運用する場合の連携設定は、wscadminコマンドを使用します。詳細は、「11.15 wscadmin」を参照してください。
形式
create-web-server-ref --target glassfish_cluster_name web_server_name
機能説明
Webサーバーと、GlassFish ServerクラスターまたはDASを連携させます。
Webサーバーにバーチャルホストが設定されている場合は、バーチャルホストとも連携します。
asadminコマンドの利用方法・注意事項については、「11.1 asadmin」も参照してください。
また共通オプションについては、「11.1.2 asadminコマンドの共通オプション」を参照してください。
オプション
オプション名 | 簡略名 | 説明 |
---|---|---|
--target | なし | 設定対象のGlassFish Serverクラスター名またはDASのインスタンス名(server)を指定します。 |
オペランド
オペランド名 | 省略 | 説明 |
---|---|---|
web_server_name | 不可 | 連携するWebサーバーを指定します。 |
戻り値
0: 正常終了
1: 異常終了
注意事項
GlassFish Serverインスタンスが1つもないGlassFish ServerクラスターとWebサーバーを連携させることはできません。GlassFish Serverインスタンスを追加してから、本コマンドを実行してください。
Webサーバーと連携させた場合、「Webコンテナへアクセスする運用形態」が自動的に“webserver”に設定されるため、Webサーバーを経由しないリクエストは拒否されるようになります。Webサーバーを経由しないリクエストも許可する場合は、「Webコンテナへアクセスする運用形態」を“nocheck”に設定してください。詳細は、ネットワーク設定の定義項目「Webコンテナへアクセスする運用形態」を参照してください。
また、設定が行われると、以下の同期化対象に対して、定義項目の更新(同期化)処理が行われます。
「target」に指定したGlassFish Serverクラスターに属するすべてのGlassFish Serverインスタンス
このため、本コマンド実行時に定義項目の設定結果が出力されることがあります。詳細は「asadminコマンドの注意事項」を参照してください。
設定の変更を反映させるため、Webサーバーを再起動させてください。
使用例
以下のように実行します。
C:\Interstage\glassfish5\glassfish\bin\asadmin create-web-server-ref --target Cluster001 web001 Command create-web-server-ref executed successfully. |
/opt/FJSViaps/glassfish5/glassfish/bin/asadmin create-web-server-ref --target Cluster001 web001 Command create-web-server-ref executed successfully. |
形式
delete-web-server-ref --target glassfish_cluster_name web_server_name
機能説明
Webサーバーと、GlassFish ServerクラスターまたはDASの連携を解除します。
Webサーバーにバーチャルホストが設定されている場合は、バーチャルホストとの連携も解除します。
asadminコマンドの利用方法・注意事項については、「11.1 asadmin」も参照してください。
また共通オプションについては、「11.1.2 asadminコマンドの共通オプション」を参照してください。
オプション
オプション名 | 簡略名 | 説明 |
---|---|---|
--target | なし | 設定対象のGlassFish Serverクラスター名またはDASのインスタンス名(server)を指定します。 |
オペランド
オペランド名 | 省略 | 説明 |
---|---|---|
web_server_name | 不可 | 連携を解除するWebサーバーを指定します。 |
戻り値
0: 正常終了
1: 異常終了
注意事項
すべてのWebサーバーとの連携が解除された場合、ネットワーク設定の定義項目「Webコンテナへアクセスする運用形態」が自動的に“direct”に設定されます。
設定が行われると、以下の同期化対象に対して、定義項目の更新(同期化)処理が行われます。
「target」に指定したGlassFish Serverクラスターに属するすべてのGlassFish Serverインスタンス
このため、本コマンド実行時に定義項目の設定結果が出力されることがあります。詳細は「asadminコマンドの注意事項」を参照してください。
設定の変更を反映させるため、Webサーバーを再起動させてください。
使用例
C:\Interstage\glassfish5\glassfish\bin\asadmin delete-web-server-ref --target Cluster001 web001 Command delete-web-server-ref executed successfully. |
/opt/FJSViaps/glassfish5/glassfish/bin/asadmin delete-web-server-ref --target Cluster001 web001 Command delete-web-server-ref executed successfully. |
形式
list-web-server-refs --target glassfish_cluster_name
機能説明
GlassFish ServerクラスターまたはDASが連携しているWebサーバーの一覧を表示します。
asadminコマンドの利用方法・注意事項については、「11.1 asadmin」も参照してください。
また共通オプションについては、「11.1.2 asadminコマンドの共通オプション」を参照してください。
オプション
オプション名 | 簡略名 | 説明 |
---|---|---|
--target | なし | 表示対象のGlassFish Serverクラスター名またはDASのインスタンス名(server)を指定します。 |
戻り値
0: 正常終了
1: 異常終了
使用例
以下のように実行します。
C:\Interstage\glassfish5\glassfish\bin\asadmin list-web-server-refs --target Cluster001 FJapache |
/opt/FJSViaps/glassfish5/glassfish/bin/asadmin list-web-server-refs --target Cluster001 FJapache |
形式
create-virtual-host-ref --target glassfish_cluster_name --webserver web_server_name virtual_host_name
機能説明
GlassFish Serverクラスターと連携しているWebサーバーにバーチャルホストが設定されていると、Webサーバーのバーチャルホストを経由して、GlassFish Serverクラスターにアクセスできるようになります。特定のバーチャルホストのみ経由させたい場合は、本コマンドで、Webサーバコネクタが要求を受け付けるバーチャルホストを追加します。追加した場合、追加したバーチャルホストからの要求のみを受け付け、それ以外のバーチャルホストからの要求に対してはステータスコード404(Not Found)を返却します。
asadminコマンドの利用方法・注意事項については、「11.1 asadmin」も参照してください。
また共通オプションについては、「11.1.2 asadminコマンドの共通オプション」を参照してください。
オプション
オプション名 | 簡略名 | 説明 |
---|---|---|
--target | なし | 設定対象のGlassFish Serverクラスター名またはDASのインスタンス名(server)を指定します。 |
--webserver | なし | バーチャルホストが設定されているWebサーバーを指定します。 |
オペランド
オペランド名 | 省略 | 説明 |
---|---|---|
virtual_host_name | 不可 | バーチャルホストを、以下のいずれかの形式で指定します。
|
戻り値
0: 正常終了
1: 異常終了
注意事項
本設定を行うには、GlassFish Serverクラスターと、バーチャルホストが設定されているWebサーバーを連携させておく必要があります。
また、Webサーバーの環境定義ファイル(httpd.conf)に、以下の形式でVirtualHostディレクティブが設定されている必要があります。
<VirtualHost IPアドレス[:ポート番号]> ServerName ホスト名 ~省略~ </VirtualHost>
オペランドに指定したvirtual_host_nameから抽出された「IPアドレス」「ポート番号」「ホスト名」と合致したVirtualHostディレクティブに設定が追加されます。
なお、Webサーバーの環境定義ファイル(httpd.conf)については、「Interstage HTTP Server 2.4 運用ガイド」を参照してください。
設定の変更を反映させるため、Webサーバーを再起動させてください。
使用例
以下のように実行します。
C:\Interstage\glassfish5\glassfish\bin\asadmin create-virtual-host-ref --target Cluster001 --webserver FJapache 192.0.2.1:81/virtualhost1 Command create-virtual-host-ref executed successfully. |
/opt/FJSViaps/glassfish5/glassfish/bin/asadmin create-virtual-host-ref --target Cluster001 --webserver FJapache 192.0.2.1:81/virtualhost1 Command create-virtual-host-ref executed successfully. |
形式
delete-virtual-host-ref --target glassfish_cluster_name --webserver web_server_name virtual_host_name
機能説明
create-virtual-host-refサブコマンドで追加された要求を受け付けるバーチャルホストを除外します。すべて除外した場合、連携しているWebサーバーのすべてのバーチャルホストおよびWebサーバーからの要求が受け付けられます。
asadminコマンドの利用方法・注意事項については、「11.1 asadmin」も参照してください。
また共通オプションについては、「11.1.2 asadminコマンドの共通オプション」を参照してください。
オプション
オプション名 | 簡略名 | 説明 |
---|---|---|
--target | なし | 設定対象のGlassFish Serverクラスター名またはDASのインスタンス名(server)を指定します。 |
--webserver | なし | バーチャルホストが設定されているWebサーバーを指定します。 |
オペランド
オペランド名 | 省略 | 説明 |
---|---|---|
virtual_host_name | 不可 | 除外対象のバーチャルホストを、以下のいずれかの形式で指定します。
|
戻り値
0: 正常終了
1: 異常終了
注意事項
設定の変更を反映させるため、Webサーバーを再起動させてください。
使用例
以下のように実行します。
C:\Interstage\glassfish5\glassfish\bin\asadmin delete-virtual-host-ref --target Cluster001 --webserver FJapache 192.0.2.1:81/virtualhost1 Command delete-virtual-host-ref executed successfully. |
/opt/FJSViaps/glassfish5/glassfish/bin/asadmin delete-virtual-host-ref --target Cluster001 --webserver FJapache 192.0.2.1:81/virtualhost1 Command delete-virtual-host-ref executed successfully. |
形式
list-virtual-host-refs --target glassfish_cluster_name --webserver web_server_name
機能説明
GlassFish ServerクラスターまたはDASに対して、create-virtual-host-refサブコマンドで追加された要求を受け付けるバーチャルホストの一覧を表示します。要求を受け付けるバーチャルホストが1つもない場合は、「Nothing to List.」と表示され、連携しているWebサーバーのすべてのバーチャルホストおよびWebサーバーからの要求が受け付けられることを意味します。
asadminコマンドの利用方法・注意事項については、「11.1 asadmin」も参照してください。
また共通オプションについては、「11.1.2 asadminコマンドの共通オプション」を参照してください。
オプション
オプション名 | 簡略名 | 説明 |
---|---|---|
--target | なし | 表示対象のGlassFish Serverクラスター名またはDASのインスタンス名(server)を指定します。 |
--webserver | なし | 表示対象のWebサーバーを指定します。 |
戻り値
0: 正常終了
1: 異常終了
使用例
以下のように実行します。
C:\Interstage\glassfish5\glassfish\bin\asadmin list-virtual-host-refs --target Cluster001 --webserver FJapache 192.0.2.1:81/virtualhost1 |
/opt/FJSViaps/glassfish5/glassfish/bin/asadmin list-virtual-host-refs --target Cluster001 --webserver FJapache 192.0.2.1:81/virtualhost1 |
形式
update-web-server-connector-config [--sendreceivetimeout=time_out] [--protocol=protocol] --target glassfish_cluster_name
機能説明
GlassFish Serverクラスターに対するWebサーバコネクタの環境設定を更新します。
asadminコマンドの利用方法・注意事項については、「11.1 asadmin」も参照してください。
また共通オプションについては、「11.1.2 asadminコマンドの共通オプション」を参照してください。
オプション
オプション名 | 簡略名 | 説明 |
---|---|---|
--sendreceivetimeout | なし | 送受信タイムアウト(Webコンテナとの通信が途絶えた場合に通信を切断するまでの時間)を1~2147483647秒の範囲で指定します。 省略した場合、設定は更新されません。Webサーバーと連携設定した直後の値は「600」です。 |
--protocol | なし | WebサーバコネクタとGlassFish間の接続に使用するプロトコルを指定します。protocolには以下に示すいずれかを指定します。
本オプションの値に大文字は使用できません。省略した場合、設定は更新されません。Webサーバーと連携設定した直後の値は「http」です。 |
--target | なし | 設定対象のGlassFish Serverクラスター名またはDASのインスタンス(server)を指定します。 |
戻り値
0: 正常終了
1: 異常終了
注意事項
設定の変更を反映させるため、Webサーバーを再起動させてください。
使用例
以下のように実行します。
C:\Interstage\glassfish5\glassfish\bin\asadmin update-web-server-connector-config --sendreceivetimeout=600 --protocol=http2 --target Cluster001 Command update-web-server-connector-config executed successfully. |
/opt/FJSViaps/glassfish5/glassfish/bin/asadmin update-web-server-connector-config --sendreceivetimeout=600 --protocol=http2 --target Cluster001 Command update-web-server-connector-config executed successfully. |
形式
show-web-server-connector-config --target glassfish_cluster_name
機能説明
GlassFish ServerクラスターのWebサーバコネクタの環境設定を表示します。
表示される値は、以下のとおりです。
sendreceivetimeout :送受信タイムアウト
asadminコマンドの利用方法・注意事項については、「11.1 asadmin」も参照してください。
また共通オプションについては、「11.1.2 asadminコマンドの共通オプション」を参照してください。
オプション
オプション名 | 簡略名 | 説明 |
---|---|---|
--target | なし | 表示対象のGlassFish Serverクラスター名またはDASのインスタンス(server)を指定します。 |
戻り値
0: 正常終了
1: 異常終了
使用例
以下のように実行します。
C:\Interstage\glassfish5\glassfish\bin\asadmin show-web-server-connector-config --target Cluster001 sendreceivetimeout = 600 |
/opt/FJSViaps/glassfish5/glassfish/bin/asadmin show-web-server-connector-config --target Cluster001 sendreceivetimeout = 600 |