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PRIMECLUSTER 導入運用手引書 4.6
FUJITSU Software

J.3.3 マルチユーザモードでの設定変更

複製先のクラスタシステムで、シングルユーザモードでの設定をすべてのノードで完了後に実施する作業です。

  1. すべてのノードをマルチユーザモードで起動します。

    このとき、コンソールに以下のエラーメッセージが出力されることがありますが、対処は不要です。

    SDX:sdxservd: ERROR: クラス名: failed to start shared volumes, class closed down, node=ノード名
  2. クラスタ整合性モニタ(CIM)を設定

    複製元で使用していたCFノード名を削除し、複製先で使用するCFノード名を設定します。

    本設定は、クラスタシステムを構成する任意の1ノードで実施してください。

    例)複製元で使用していたCFノード名(fuji2, fuji3)/複製先で使用するCFノード名(fuji4, fuji5)の場合

    # rcqconfig -d fuji2 fuji3
    # rcqconfig -a fuji4 fuji5
  3. CF設定項目の確認

    変更した、CFノード名、CIP/Sysnode名、クラスタ名、インタコネクトのデバイス名が正しいかどうかを確認します。

    1. CFノード名、クラスタ名、インタコネクトのデバイス名の確認

      各ノードでcfconfig -g コマンドを実施し、設定したCFノード名、クラスタ名、インタコネクトのデバイス名が正しいことを確認してください。

      例)複製先で使用するCFノード名がfuji4、クラスタ名がPRIMECLUSTER2、インタコネクトのデバイス名が/dev/vnet2、/dev/vnet3の場合

      # cfconfig -g
      fuji4 PRIMECLUSTER2 /dev/vnet2 /dev/vnet3
    2. CIP/Sysnode名の確認

      相手ノードに設定したすべてのCIP/Sysnode名と通信できることを確認します。すべてのノードでそれぞれ確認してください。

      例)相手ノードに設定したSysnode名が fuji5RMSの場合

      # ping fuji5RMS

    上記a、bで問題があった場合、/etc/cip.cf、/etc/default/cluster、/etc/inet/hosts に設定したCFノード名、CIP/Sysnode名、クラスタ名、インタコネクトのデバイス名に誤りがないか確認してください。

    誤りがあった場合、以下の手順を実施してください。

    1. シングルユーザモードで起動してください。

    2. J.3.1 シングルユーザモードでの設定”の“4. CFノード名、CIP/Sysnode名、クラスタ名、インタコネクトのデバイス名を変更”を再度実施し、ノードを再起動してください。

    3. J.3.3 マルチユーザモードでの設定変更”を再度実施してください。

  4. デバイスファイルへのシンボリックリンクの存在確認
    Solaris11以降の場合、デバイスファイルへのシンボリックリンクが正しく復元されていることを確認します。

    # pkgchk SMAWcf

    "pathname does not exist"と表示された場合、以下の手順を実施してください。

    1. シングルユーザモードで起動してください。

    2. J.3.1 シングルユーザモードでの設定”の“5. デバイスファイルへのシンボリックリンクの復元”を実施し、ノードを再起動してください。

    3. J.3.3 マルチユーザモードでの設定変更”を再度実施してください。

  5. クラスタリソース管理機構のクラスタ名を変更

    クラスタリソース管理機構のクラスタ名を変更します。

    本設定は、クラスタシステムを構成する任意の1ノードで実施してください。

    例)複製先の新クラスタ名が"PRIMECLUSTER2"の場合

    # /etc/opt/FJSVcluster/bin/clsetrsc -n PRIMECLUSTER2 1
    # /etc/opt/FJSVcluster/bin/clsetrsc -n PRIMECLUSTER2 2
  6. ネットワークインタフェースリソースの削除

    リソースデータベースに登録されているネットワークインタフェースを削除します。

    本設定は、クラスタシステムを構成する任意の1ノードで実施してください。

    1. 登録されているネットワークインタフェースのリソースIDを確認します。
      以下のコマンドの出力結果の、"Ethernet"と表示された行の下線部分がネットワークインタフェースのリソースIDです。

      # /etc/opt/FJSVcluster/bin/clgettree
      ~ Ethernet 27 vnet0 UNKNOWN Ethernet 28 vnet1 UNKNOWN ~
    2. 1で確認したすべてのネットワークインタフェースリソースを削除します。

      例)登録されているネットワークインタフェースのリソースIDが 27、28 だった場合

      # /etc/opt/FJSVcluster/bin/cldelrsc -r 27
      # /etc/opt/FJSVcluster/bin/cldelrsc -r 28
  7. ネットワークインタフェースリソースの再登録

    ネットワークインタフェースをリソースデータベースに再登録します。

    手順は、“8.1.1.2 業務LAN/管理LANで使用するネットワークインタフェースカードの追加”を参照してください。

  8. SFの設定変更

    1. 複製元で使用していた非同期監視の情報を削除します。

      ●SPARC M10、M12の場合

      以下のコマンドを任意の1ノードで実行し、複製元で使用していたSNMP非同期監視の情報が表示されることを確認します。

      # /etc/opt/FJSVcluster/bin/clsnmpsetup -l

      以下のコマンドを任意の1ノードで実行し、複製元で使用していたSNMP非同期監視の情報を削除します。

      # /etc/opt/FJSVcluster/bin/clsnmpsetup -d fuji2
      # /etc/opt/FJSVcluster/bin/clsnmpsetup -d fuji3

      以下のコマンドを任意の1ノードで実行し、SNMP非同期監視の情報が表示されないことを確認します。

      # /etc/opt/FJSVcluster/bin/clsnmpsetup -l

      ●SPARC Enterprise M3000、M4000、M5000、M8000、M9000、
      SPARC Enterprise T5120、T5220、T5140、T5240、T5440、およびSPARC T3、T4、T5、T7、S7シリーズの場合

      以下のコマンドを任意の1ノードで実行し、複製元で使用していたコンソール非同期監視の情報が表示されることを確認します。

      # /etc/opt/FJSVcluster/bin/clrccusetup -l

      以下のコマンドを任意の1ノードで実行し、複製元で使用していたコンソール非同期監視の情報を削除します。

      # /etc/opt/FJSVcluster/bin/clrccusetup -d fuji2
      # /etc/opt/FJSVcluster/bin/clrccusetup -d fuji3

      以下のコマンドを任意の1ノードで実行し、コンソール非同期監視の情報が表示されないことを確認します。

      # /etc/opt/FJSVcluster/bin/clrccusetup -l

      ●SPARC Enterprise T1000、T2000の場合

      /etc/opt/SMAW/SMAWsf/SA_sunF.cfgファイルを削除します。

      # rm /etc/opt/SMAW/SMAWsf/SA_sunF.cfg
    2. 5.1.2 シャットダウン機構の設定”を参照して、再度、シャットダウン機構の設定を行ってください。