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PRIMECLUSTER 導入運用手引書 4.6
FUJITSU Software

J.3.2 GLSのIPアドレス/MACアドレス/インタフェース名の変更

GLSのIPアドレス、MACアドレス、およびインタフェース名の設定を変更します。設定の変更はすべてのノードで行ってください。

参照

設定の詳細は、“PRIMECLUSTER Global Link Services 説明書”を参照してください。

注意

手順は通信方式によって異なります。以下の手順はNIC切替方式を使用している構成で同一のネットワークのIPアドレスに変更する場合のものです。なお、本文中の sha0 は仮想インタフェース名、 sha1 は待機パトロールのインタフェース名です。

  1. 引継ぎ仮想インタフェースの設定をすべて削除します。

    # /opt/FJSVhanet/usr/sbin/hanethvrsc delete -n all
  2. HUB監視とパトロール監視を停止します。

    # /opt/FJSVhanet/usr/sbin/hanetpoll off
    # /opt/FJSVhanet/usr/sbin/stpptl -n sha1
  3. インタフェース状態監視機能を無効化します。

    # touch /var/opt/FJSVhanet/tmp/disable_watchif
  4. プライマリインタフェースのIPアドレスを変更します。

    以下はSolaris11環境で、primaryインタフェースnet1のIPアドレスを変更する例です。ipadm(1M)コマンドを用いてIPアドレスを変更します。

    [primecl03]の場合
    # /usr/sbin/ipadm delete-ip net1
    # /usr/sbin/ipadm create-ip net1
    # /usr/sbin/ipadm create-addr -T static -a 10.34.214.191/24 net1/v4
    # /usr/sbin/ipadm show-addr net1/v4 ← IPアドレスが設定されていることを確認します。
    [primecl04]の場合
    # /usr/sbin/ipadm delete-ip net1
    # /usr/sbin/ipadm create-ip net1
    # /usr/sbin/ipadm create-addr -T static -a 10.34.214.192/24 net1/v4
    # /usr/sbin/ipadm show-addr net1/v4 ← IPアドレスが設定されていることを確認します。

    注意

    複製元と複製先で異なるインタフェースを束ねる場合、ipadm(1M) コマンドで複製元のIPアドレスを削除し、複製先で使用するインタフェースに対してIPアドレスを割り当ててください。

  5. 仮想インタフェースのIPアドレスを変更します。

    [primecl03]の場合
    # /opt/FJSVhanet/usr/sbin/hanetconfig modify -n sha0 -i 10.34.214.195 -e 10.34.214.191
    # /opt/FJSVhanet/usr/sbin/hanetconfig print -n sha0 ← IPアドレスが変更されていることを確認します。
    [primecl04]の場合
    # /opt/FJSVhanet/usr/sbin/hanetconfig modify -n sha0 -i 10.34.214.195 -e 10.34.214.192
    # /opt/FJSVhanet/usr/sbin/hanetconfig print -n sha0 ← IPアドレスが変更されていることを確認します。
  6. 待機パトロール機能に設定されたMACアドレスを変更します。

    複製先のすべてのノードで以下の操作を実施してください。なお、以下は[primecl03]および[primecl04]の場合の例です。

    1. 待機パトロール機能に設定されたMACアドレスを確認します。

      # /opt/FJSVhanet/usr/sbin/hanetconfig print
      [IPv4,Patrol]
      
       Name        Hostname        Mode MAC Adder/Phys ip Interface List
      +-----------+---------------+----+-----------------+---------------------------+
       sha0        10.34.214.185    d   10.34.214.181     net1,net2
       sha1        -                p   02:03:04:05:06:07 sha0
                                        ^^^^^^^^^^^^^^^^^ ←この値を確認します。
    2. 現在の設定に応じて以下を実施します。

      • "00:00:00:00:00:00"の場合、本手順は不要ですので、手順7.から実施してください。

      • "00:00:00:00:00:00"以外の場合、以下の手順を実施して、MACアドレスの変更を行います。

        # /opt/FJSVhanet/usr/sbin/hanetconfig modify -n sha1 -a 0:0:0:0:0:0
  7. 必要に応じて、GLSで束ねるインタフェースを変更します。

    複製元と複製先で異なるインタフェースを束ねる場合、GLSで束ねるインタフェースを変更します。インタフェース名に変更がない場合は、本手順は不要です。

    以下は、GLSの仮想インタフェースsha0が束ねるインタフェースを変更する必要がある場合の手順になります。 primaryインタフェースをnet3、secondaryインタフェースをnet4に変更します。

    [primecl03]の場合
    # /opt/FJSVhanet/usr/sbin/hanetconfig modify -n sha0 -t net3,net4
    [primecl04]の場合
    # /opt/FJSVhanet/usr/sbin/hanetconfig modify -n sha0 -t net3,net4
  8. 引継ぎ仮想インタフェースを再作成します。

    # /opt/FJSVhanet/usr/sbin/hanethvrsc create -n sha0
  9. 変更した構成定義の内容を確認します。

    以下は[primecl03]の場合の表示例です。

    # /opt/FJSVhanet/usr/sbin/hanethvrsc print
     ifname     takeover-ipv4    takeover-ipv6
    +----------+----------------+--------------------------------------------------+
     sha0:65    10.34.214.195    -      ←引継ぎ仮想インタフェースが設定されていることを確認します。
    
    # /opt/FJSVhanet/usr/sbin/hanetconfig print -n sha1
    [IPv4,Patrol]
    
     Name        Hostname        Mode MAC Adder/Phys ip Interface List
    +-----------+---------------+----+-----------------+---------------------------+
     sha0        10.34.214.195    d   10.34.214.191     net3,net4  ←IPアドレスとインタフェース名を確認します。
     sha1        -                p   00:00:00:00:00:00 sha0       ←MACアドレスを確認します。
  10. IPアドレスの変更を有効にするためには、すべてのノードでOSを再起動する必要があります。事前準備でNICのケーブルを抜いていた場合は、OS停止、NICのケーブルの接続、OS起動の手順で実施してください。

参照

異なるネットワークのIPアドレスに変更する場合、仮想インタフェースのサブネットマスクやHUB監視の監視先IPアドレスを変更する必要があります。詳細は“PRIMECLUSTER Global Link Services 説明書”を参照してください。