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PRIMECLUSTER 導入運用手引書 4.6
FUJITSU Software

5.1.2 シャットダウン機構の設定

ここでは、シャットダウン構成ウィザードを使用してシャットダウン機構を設定する手順について説明します。

シャットダウン機構の設定手順は、機種により異なります。ハードウェアの機種を確認して適切なシャットダウンエージェントを設定してください。

以下に機種により必要なシャットダウンエージェントを示します。

サーバ機種名

シャットダウンエージェント

XSCF SNMP

RCI

XSCF

ALOM

ILOM

Panic/Reset/
PPAR Reset

Panic/
Reset

Panic/ Reset/ Break

Break

Panic/ Reset

SPARC Servers

SPARC M10
SPARC M12

×

×

×

×

SPARC Enterprise

M3000
M4000
M5000
M8000
M9000

日本

富士通提供

×

×

×

他社提供

×

×

×

×

日本以外

×

×

×

×

T1000
T2000

×

×

×

×

T5120
T5220
T5140
T5240
T5440

×

×

×

×

○(*1)

SPARC

T3シリーズ

×

×

×

×

T4シリーズ

×

×

×

×

T5シリーズ

×

×

×

×

T7シリーズ

×

×

×

×

S7シリーズ

×

×

×

×

○:必要 ×:不要
(*1) ILOM Resetを使用する場合、SPARC Enterprise本体装置用ファームウェアのSystem Firmware 7.1.6.d以降が必要です。


以下に仮想化環境で必要なシャットダウンエージェントを示します。

表5.2 仮想マシン環境で必要なシャットダウンエージェント(Oracle VM Server for SPARC環境)

サーバ機種名

シャットダウンエージェント

XSCF SNMP

ILOM

ICMP

制御ドメイン

ゲストドメイン

制御ドメイン

ゲストドメイン

Panic

Reset

PPAR Reset

Panic

Reset

Panic

Reset

Check

SPARC
Servers

SPARC M10
SPARC M12


(*1)


(*1)


(*1)


(*2)


(*2)

×

×


(*3)

SPARC

T3シリーズ
T4シリーズ
T5シリーズ
T7シリーズ
S7シリーズ

×

×

×

×

×

×

○:必要 ×:不要
(*1) 制御ドメイン間クラスタで使用する場合に必要です。
(*2) ゲストドメイン間クラスタまたはI/Oフェンシング機能とXSCF SNMPシャットダウンエージェントを組み合わせて使用する場合に必要です。
(*3) I/Oフェンシング機能とICMPシャットダウンエージェントを組み合わせて使用する場合に必要です。

表5.3 仮想マシン環境で必要なシャットダウンエージェント(Oracle Solaris カーネルゾーン環境)

サーバ機種名

シャットダウンエージェント

KZONE

XSCF SNMP

ILOM

カーネルゾーン

制御ドメイン

ゲストドメイン

制御ドメイン

Panic

Reset

Check

Panic

Reset

PPAR
Reset

Panic

Reset

Panic

Reset

SPARC
Servers

SPARC M10
SPARC M12


(*1)


(*1)


(*1)

×

×

SPARC

T4シリーズ
T5シリーズ
T7シリーズ
S7シリーズ

×

×

×

×

×


(*1)


(*1)

○:必要 ×:不要
(*1) 同一物理パーティション内のカーネルゾーン間クラスタの場合、設定する必要はありません。

注意

  • 以下のいずれかのシャットダウンエージェントを使用して、シャットダウン機構を動作させている際は、コンソールを使用しないでください。

    • XSCF Panic

    • XSCF Reset

    • XSCF Break

    • ILOM Panic

    • ILOM Reset

    やむを得ずコンソールを使用する場合は、事前に全ノードのシャットダウン機構を停止させてください。コンソールの使用後、コンソールの接続を切断してから、全ノードのシャットダウン機構を起動し、状態が正常であることを確認してください。シャットダウン機構の停止、起動、状態確認については、“PRIMECLUSTER 活用ガイド<コマンドリファレンス編>”の sdtool(1M) を参照してください。

  • /etc/inet/hostsファイルには、シャットダウン機構で使用する管理LANのIPアドレスとホスト名を、全ノード分記載する必要があります。全ノードのIPアドレスとホスト名が記載されていることを確認してください。

  • RCI非同期監視を行う場合、SCF/RCI経由での監視タイムアウト時間(カーネルパラメタ)を/etc/system に設定する必要があります。カーネルパラメタの設定については、“3.2.3 カーネルパラメタの確認/設定”を参照してください。

  • クラスタシステム運用中に、突然ノードのAC電源が切断された場合、PRIMECLUSTERは電源切断されたノードをLEFTCLUSTER状態にした後で、コンソールを切断することがあります。この場合、ノードの電源が実際に切断されていることを確認してから、cftool -kコマンドによりLEFTCLUSTER状態を解除してください。その後、コンソールを再接続し、ノードに電源を投入してください。

  • SCF/RCIが故障している、または、RCIケーブルが切断されているなどのハード異常や、重複するRCIアドレスの設定を検出した場合、それらの状態がsdtool -sの表示またはシャットダウン機構の構成状態の表示画面に反映されるまで、最大10分(異常を検出した、もしくはシャットダウン機構を起動してからの時間)かかります。

  • シャットダウンエージェント設定後は、正しいノードが強制停止できることを確認するため、クラスタノード強制停止テストを実施してください。クラスタノード強制停止テストの詳細については、“1.4 テスト”を参照してください。

  • Oracle VM Server for SPARCのマイグレーション機能を使用する場合は、“第17章 Oracle VM Server for SPARC環境でマイグレーション機能を使用する場合”を参照してください。

  • シャットダウン機構に使用する管理LANをGLSで二重化する場合は、NIC切替方式の論理IPアドレス引継ぎ機能を使用し、シャットダウン機構の管理LANには物理IPアドレスを設定してください。

参照

シャットダウン機構と非同期監視の機能の詳細は、以下のマニュアルを参照してください。

  • “PRIMECLUSTER コンセプトガイド”の“2.3.5 PRIMECLUSTER SF”

  • “PRIMECLUSTER Cluster Foundation 導入運用手引書”の“第7章 シャットダウン機構 (SF)”

5.1.2.1 SPARC M10、M12の場合

I/Oフェンシング機能とICMPシャットダウンエージェントを組み合わせて使用する場合は、“5.1.2.6 SPARC M10、M12でICMPシャットダウンエージェントを使用する場合”を参照してください。

5.1.2.1.1 XSCF情報の確認

シャットダウン機構のSNMP非同期監視機能ではXSCFを利用します。

XSCF への接続方法は、 SSH または telnet から選択することができます。デフォルトは SSH となります。

シャットダウン機構の設定をする前に、シャットダウン機構用のログインユーザアカウントをXSCFに作成してください。

その後、XSCF に関する以下の設定を確認してください。

注意

XSCF への接続がシリアルポート接続のみの場合、シャットダウン機構ではサポートされません。XSCF-LAN を使用した SSH 接続、またはtelnet 接続のいずれかを使用してください。

以下の情報はシャットダウン機構の設定で使用するため、メモしておいてください。

情報

説明

(1)

PPAR-ID

クラスタノードの論理ドメインが属する物理パーティション(PPAR)の識別IDです。
SPARC M10-1、M10-4、M12-2 の場合は“0”です。
SPARC M10-4S、M12-2S の場合は、0 から15 までの整数です。

XSCF上でshowpparstatus -aコマンドを実行するとすべてのPPAR-IDが表示されます。
showpparstatus -aコマンドでは、PPAR-IDが1桁の場合でも、“0”が付加された2桁で表示されるので、付加された“0”を除外した1桁でメモしてください。

例) showpparstatus -aで以下のように、“0”が付加されて表示されるとき、該当クラスタノードのPPAR-IDが“00”の場合は“0”を、“01”の場合は“1”をメモしてください。

XSCF> showpparstatus -a
PPAR-ID        PPAR Status
00             Running
01             Running
XSCF>

(2)

ドメイン名

クラスタノードの論理ドメイン名です。
各ノードでvirtinfo -aコマンドを実行し、表示された論理ドメイン名をメモしてください。

# virtinfo -a
Domain role: LDoms control I/O service root
Domain name: primary
             ^^^^^^^論理ドメイン名
Domain UUID: xxxxxxxx-xxxx-xxxx-xxxx-xxxxxxxxxxxx
Control domain: xxxxx
Chassis serial#: xxxxxxxxxx
#

(3)

XSCF名1

クラスタノードの論理ドメインが存在する筐体のXSCF-LAN#0のホスト名、またはIPアドレスです。(*1、*2、*3)

(4)

XSCF名2

クラスタノードの論理ドメインが存在する筐体のXSCF-LAN#1のホスト名、またはIPアドレスです。(*1、*2、*3)

(5)

ユーザ名

クラスタノードの論理ドメインが存在する筐体のXSCFへログインするためのユーザ名です。(*4、*5)

(6)

パスワード

クラスタノードの論理ドメインが存在する筐体のXSCFへログインするためのパスワードです。(*4、*5)

(7)

管理LAN

シャットダウン機構で使用するクラスタノードの管理LANです。

(8)

非同期監視サブLAN

シャットダウン機構で使用するクラスタノードの非同期監視サブLANです。(*3)

*1) ネットワークルーティングが設定されている場合は、XSCF の IP アドレスがクラスタノードの管理 LAN と同一セグメントである必要はありません。
*2) SPARC M10-4S、M12-2S の場合は、XSCF 引継ぎIPアドレスを使用してください。
*3)非同期監視サブLANを利用しない構成の場合、“XSCF名1”にXSCF-LAN#0 のIP アドレスをメモし、“XSCF名2”にはXSCF 名1 のIP アドレスに対応するホスト名をメモしてください。非同期監視サブLANを利用しない構成については、“2.2.2 SPARC M10、M12 のXSCF構成”を参照してください。

*4) XSCFが二重化された環境の場合、XSCFのユーザ名とパスワードの組合せは、2台で同一にしてください。

*5) マイグレーション機能を使用する場合、XSCFのユーザ名とパスワードの組合せ、およびXSCFへの接続方法は、すべてのノードで同一にしてください。

以下の図を参考に、シャットダウン機構の設定で使用する情報を確認してください。

図5.1 制御ドメインでクラスタを構築する場合のシャットダウン機構の設定で使用する情報(参考)

参照

XSCFの設定方法、確認方法については、“SPARC M12/M10 システム運用・管理ガイド”を参照してください。

5.1.2.1.2 SNMPの設定

SNMP非同期監視機能を使用するためのSNMPに関する各種設定を行います。

注意

以下の場合、SNMPに関するポート番号を変更する必要があります。詳細は“9.2.4 SNMPに関するポート番号の変更”を参照してください。

  • シャットダウン機構で使用する9385番のポートが他製品のポート番号と重複している場合

XSCF のSNMP エージェントに関連する設定

クラスタを構成するすべてのXSCFでSNMPエージェントの設定を行います。

  1. showsnmp コマンドを実行し、SNMP 設定を表示します。

    XSCF> showsnmp
  2. setsnmp コマンドを実行し、クラスタを構成するすべてのノードに対してトラップ送信の設定を行います。

    XSCF> setsnmp addtraphost -t v2 -s FJSVcldev -p 9385 [node1の管理LANのIPアドレス]
    XSCF> setsnmp addtraphost -t v2 -s FJSVcldev -p 9385 [node1の非同期監視サブLANのIPアドレス]
    XSCF> setsnmp addtraphost -t v2 -s FJSVcldev -p 9385 [node2の管理LANのIPアドレス]
    XSCF> setsnmp addtraphost -t v2 -s FJSVcldev -p 9385 [node2の非同期監視サブLANのIPアドレス]

    • node1のXSCFの場合

      XSCF> setsnmp addtraphost -t v2 -s FJSVcldev -p 9385 [node1の管理LANのIPアドレス]
      XSCF> setsnmp addtraphost -t v2 -s FJSVcldev -p 9385 [node1の非同期監視サブLANのIPアドレス]
      XSCF> setsnmp addtraphost -t v2 -s FJSVcldev -p 9385 [node2の管理LANのIPアドレス]
      XSCF> setsnmp addtraphost -t v2 -s FJSVcldev -p 9385 [node2の非同期監視サブLANのIPアドレス]
    • node2のXSCFの場合

      XSCF> setsnmp addtraphost -t v2 -s FJSVcldev -p 9385 [node1の管理LANのIPアドレス]
      XSCF> setsnmp addtraphost -t v2 -s FJSVcldev -p 9385 [node1の非同期監視サブLANのIPアドレス]
      XSCF> setsnmp addtraphost -t v2 -s FJSVcldev -p 9385 [node2の管理LANのIPアドレス]
      XSCF> setsnmp addtraphost -t v2 -s FJSVcldev -p 9385 [node2の非同期監視サブLANのIPアドレス]
  3. setsnmp コマンドを実行し、SNMP エージェントを有効にします。

    XSCF> setsnmp enable
  4. showsnmp コマンドを実行し、設定が有効になっているかを確認します。

    XSCF> showsnmp

参照

XSCFのSNMP エージェントに関連する設定方法、確認方法については、“SPARC M12/M10 システム運用・管理ガイド”を参照してください。

5.1.2.1.3 シャットダウン構成ウィザードによる設定

■シャットダウン構成ウィザードの起動

Cluster Admin 画面のCFメインウィンドウで、[ツール]メニューの [シャットダウン機構]-[設定ウィザード] を選択してシャットダウン構成ウィザードを起動します。

注意

シャットダウン機構の設定は、CFウィザードでCF構成の設定を完了したあと、続けて行うこともできます。

以下の確認ポップアップ画面が表示されるので、<はい>をクリックすると、シャットダウン構成ウィザードが起動します。

■シャットダウンエージェントの選択

シャットダウンエージェントの選択画面が表示されます。

ハードウェアの機種を確認して、適切なシャットダウンエージェントを選択します。

選択後、<次へ>をクリックします。

参考

シャットダウンエージェントを選択すると、タイムアウト値が自動で設定されます。シャットダウンエージェントのタイムアウト値の詳細については、“PRIMECLUSTER Cluster Foundation 導入運用手引書”の“7.2.2 SF の構成定義ファイル”を参照してください。

  • XSCF Domain Panic/XSCF Domain Reset/XSCF PPAR Resetの場合

    タイムアウト値 = 20(秒)

XSCFの設定

XSCFの情報を入力する画面が表示されます。

5.1.2.1.1 XSCF情報の確認”でメモしておいたXSCFに関する情報を設定します。

PPAR-ID

クラスタノードの論理ドメインが属する物理パーティション(PPAR)の識別IDを指定します。

SPARC M10-1、M10-4、M12-2 の場合は、必ず“0”を入力します。

SPARC M10-4S、M12-2S の場合は、0 から15 までの整数を指定してください。

ドメイン名

クラスタノードの論理ドメイン名を指定します。

初期設定時は、各ノードで取得された論理ドメイン名を初期値として表示します。

設定変更時は、前回の設定値を画面に表示します。

表示された論理ドメイン名が正しいことを確認してください。

表示された論理ドメイン名が誤っている場合は変更してください。

各ノードでvirtinfo -aコマンドを実行し、表示された論理ドメイン名を入力してください。

入力文字列には、英字で始まり、英数字、“-”(ハイフン)、"."(ピリオド) だけからなる文字列を255文字以内で指定してください。

XSCF名1

クラスタノードの論理ドメインが存在する筐体のXSCF-LAN#0のホスト名、またはIPアドレスを指定します。

指定可能なアドレス形式は、IPv4アドレスです。

SPARC M10-4S、M12-2S では、XSCF引継ぎIPアドレスを指定してください。

XSCF名2

クラスタノードの論理ドメインが存在する筐体のXSCF-LAN#1のホスト名、またはIPアドレスを指定します。

指定可能なアドレス形式は、IPv4アドレスです。

SPARC M10-4S、M12-2S では、XSCF引継ぎIPアドレスを指定してください。

ユーザ名

クラスタノードの論理ドメインが存在する筐体のXSCFへログインするためのユーザ名を指定します。

パスワード

クラスタノードの論理ドメインが存在する筐体のXSCFへログインするためのパスワードを指定します。

注意

  • XSCFが二重化された環境の場合、XSCFのユーザ名とパスワードの組合せは、2台で同一にしてください。

  • マイグレーション機能を使用する場合、XSCFのユーザ名とパスワードの組合せ、およびXSCFへの接続方法は、すべてのノードで同一にしてください。

  • 非同期監視サブLANを利用しない構成の場合、“XSCF 名1”にXSCF-LAN#0 のIP アドレスを指定し、“XSCF 名2”にはXSCF 名1 で指定したIP アドレスに対応するホスト名を指定してください。非同期監視サブLANを利用しない構成については、“2.2.2 SPARC M10、M12 のXSCF構成”を参照してください。

設定終了後、<次へ>をクリックします。

■ノードの重みと管理LAN IPアドレスの設定

ノードの重みと管理LAN IPアドレスを設定する画面が表示されます。

ノードの重みと管理LAN IPアドレスを設定します。

重み

クラスタを構成するノードの重みを入力します。重みは、クラスタパーティションが発生した場合に生存するノード群の生存優先度の特定に使用されます。各ノードに対して入力できる値は1 ~ 300 です。

生存優先度と重みについては下の説明を参照してください。

管理LAN IPアドレス

直接IP アドレスを入力するか、またはタブをクリックして管理LAN のIP アドレスに割り当てられたホスト名をセットします。

指定可能なアドレス形式は、IPv4アドレスおよびIPv6アドレスです。

IPv6のリンクローカルアドレスは使用できません。

設定終了後、<次へ>をクリックします。

◆生存優先度

クラスタインタコネクトの障害によりクラスタパーティションが発生した場合、まだ全ノードがユーザ資産にアクセスできる状態にあります。クラスタパーティションについては、“PRIMECLUSTER コンセプトガイド”の“1.2.2.1 データ整合性の保証”を参照してください。
ユーザ資産であるデータの整合性を保証するために、生存させるノード群と強制停止させるノード群を決定する必要があります。

PRIMECLUSTERでは、それぞれのノード群に対する重み付けを「生存優先度」と呼んでいます。
ノードの重みが大きいほど生存優先度は高くなり、小さくなるにつれて生存優先度は低くなります。ノード群の生存優先度が同じ場合は、ノード名がアルファベット順で最も早いノードを含むノード群が生存します。

生存優先度は、以下の計算で求められます。

生存優先度=SFのノードの重み(weight)+userApplicationの ShutdownPriority

注意

SF は、生存させるノード群と強制停止させるノード群を決定するために、管理LAN を使用してノード間で生存優先度を交換します。管理LAN による通信が行えないなど、各ノードの生存優先度を受け取れない場合、SF は各ノードの生存優先度を SF のノードの重み (weight) とします。

SFのノードの重み(weight):

ノードの重み。デフォルト値=1。シャットダウン機構の設定の際に指定します。

userApplicationのShutdownPriority:

設定はuserApplication作成時の属性設定で行ってください。設定値の変更方法については、“11.1 クラスタアプリケーションの運用属性の変更”を参照してください。

参照

userApplicationのShutdownPriority属性については、“6.7.5 属性の説明”を参照してください。

◆生存優先度の設計指針

以下に、代表的なケースを基に、生存優先度の設計指針を示します。

[最も多くのノードを生存させたい場合]

[特定のノードを生存させたい場合]

[特定のアプリケーションが動作しているノードを生存させたい場合]

以下は、app1が動作しているノードを生存させる場合の例です。

[制御ドメイン間のクラスタシステムとゲストドメイン間のクラスタシステムを組み合わせ、特定の制御ドメインを生存させたい場合(推奨)]

以下は、node1、node2、node3、node4の順番でノードを生存させる場合の例です。

[制御ドメイン間のクラスタシステムとゲストドメイン間のクラスタシステムを組み合わせ、最も多くの制御ドメインを生存させたい場合]

注意

  • 物理パーティションがリセットされた場合、ゲストドメイン間のクラスタシステムの業務が停止する可能性があるため、注意してください。

  • 本設定を行う場合、I/Oルートドメインを作成しておく必要があります。

以下は、ゲストドメインに[特定のノードを生存させたい場合]の設定を行った場合の例です。

この場合、ゲストドメイン間クラスタ1では、node11を生存ノードとしてnode12を強制停止しますが、制御ドメイン間クラスタでは、node2とnode3を生存ノードとしてnode1を強制停止します。node1の強制停止により、筐体0の物理パーティションがリセットされた場合、ゲストドメイン間クラスタ1の業務が停止してしまうため、注意してください。

■設定の保存

設定内容を確認して、保存します。

ウィンドウの左パネルにはクラスタを構成するノードが表示され、各ノードに対して構成されたシャットダウンエージェントが表示されます。ノードの後ろに、SFのノードの重みが括弧付きで表示されます。シャットダウンエージェントの後ろに、シャットダウンエージェントのタイムアウト値が括弧付きで表示されます。

<次へ>をクリックすると、確認ポップアップ画面が表示されます。

<はい>を選択して設定を保存します。

■シャットダウン機構の構成状態の表示

設定を保存すると、シャットダウン機構の構成状態の表示画面が表示されます。この画面では、状態を表示するノードを選択することにより、各ノードのシャットダウン機構の構成状態を確認することができます。

参考

シャットダウン機構の構成状態は、Cluster AdminのCFメインウィンドウで、[ツール]メニューの [シャットダウン機構]-[状態の表示]を選択しても表示することができます。

停止状態

通常のシステム運用時にはUnknown と表示されており、ノードに異常が発生し、シャットダウン機構がノードの停止に成功すると、KillWorked に変わります。

テスト状態

ノード異常発生時にノードを停止させる経路をテストした状態を表しています。経路のテストが完了していない時はUnknown と表示されますが、構成されたシャットダウンエージェントが正常に動作した場合、TestWorked に変わります。

初期状態

シャットダウンエージェントを初期化した状態を表しています。

構成ウィザードを終了する時は、<完了>をクリックするとポップアップ画面が表示されますので、<はい>をクリックします。

注意

この画面でシャットダウン機構が正常に動作していることを確認してください。

  • テスト状態にTestFailedと表示され、/var/adm/messagesファイルに7245番のメッセージが出力されている場合は、XSCFへのSSH初回接続が完了していません。すべてのクラスタノードから XSCF へ SSH 接続し、SSH初回接続時のユーザ問い合わせ (RSA鍵の生成など) を完了させてください。

  • テスト状態にTestFailedと表示された場合は、論理ドメインの構成情報が保存されていない可能性があります。論理ドメインの構成情報を保存していない場合は、ldm add-spconfigコマンドを使用して論理ドメインの構成情報を保存してください。

  • シャットダウン機構の設定が完了しているのに、初期状態がInitFailed と表示されたり、テスト状態にUnknown や赤字でTestFailed と表示された場合は、エージェントやハードウェアの構成設定に誤りがある可能性があります。/var/adm/messagesファイルとコンソール出力画面にエラーメッセージが出力されていないか確認してください。その後、出力されたメッセージの内容に対応した対処を実施してください。

  • シャットダウン機構からXSCFへの接続方法がtelnet接続であり、XSCFへの接続方法の設定がSSHの場合、この時点でテスト状態はTestFailed となります。“5.1.2.1.4 XSCFへの接続方法の設定”を実施後、シャットダウン機構が正常に動作していることを確認してください。

参照

エラーメッセージの対処方法については、 “PRIMECLUSTER 活用ガイド<メッセージ集>”を参照してください。

SNMPトラップの受信確認

クラスタを構成するすべてのXSCFについて、SNMPトラップの受信を確認します。

  1. XSCFで以下のコマンドを実行します。

    疑似エラー通知トラップが発行されます。

    XSCF> rastest -c test
  2. 全ノードで、/var/adm/messagesファイルに、XSCFの管理LANと非同期監視サブLANの二つのIPアドレスについて疑似エラー通知トラップが出力されることを確認してください。非同期監視サブLANを利用しない構成の場合は、管理LANのIPアドレスについてのみ出力されます。“FF020001”と、“M10-Testalert”または"M12-Testalert"の単語を含むメッセージが出力された場合は、SNMPトラップの受信に成功しています。

    例:XSCFのIPアドレスが“192.168.10.10”の場合

    snmptrapd[プロセスID]: [ID 702911 daemon.warning] 192.168.10.10 [192.168.10.10]: Trap 
    DISMAN-EVENT-MIB::sysUpTimeInstance = Timeticks: (3557) 0:00:35.57, SNMPv2-MIB::snmpTrapOID.0 = 
    OID: SNMPv2-SMI::enterprises.211.1.15.4.1.2.0.1, 
    SNMPv2-SMI::enterprises.211.1.15.4.1.1.12.2.1.13.100.0.254.0.254.0 = INTEGER: 3, 
    SNMPv2-SMI::enterprises.211.1.15.4.1.2.1.2.0 = INTEGER: 1, 
    SNMPv2-SMI::enterprises.211.1.15.4.1.1.4.3.0 = STRING: "PZ31426053", 
    SNMPv2-SMI::enterprises.211.1.15.4.1.1.4.2.0 = STRING: "SPARC M10-1", 
    SNMPv2-SMI::enterprises.211.1.15.4.1.1.4.1.0 = "", SNMPv2-SMI::enterprises.211.1.15.4.1.2.1.14.0 
    = STRING: "FF020001", SNMPv2-SMI::enterprises.211.1.15.4.1.2.1.15.0 = STRING: "Oct 27 10:54:34.288 
    JST 2014", SNMPv2-SMI::enterprises.211.1.15.4.1.2.1.16.0 = 
    STRING: "https://support.oracle.com/msg/M10-Testalert 
    <https://support.oracle.com/msg/M10-Testalert>", SNMPv2-SMI::enterprises.211.1.15.4.1.2.1.17.0 = 
    STRING: "TZ1422A010  ", SNMPv2-SMI::enterprises.211.1.15.4.1.2.1.18.0 = STRING: "CA07363-D011

    疑似エラー通知トラップが出力されない場合は、SNMPの設定に誤りがある可能性があります。“5.1.2.1.2 SNMPの設定”を見直してください。

    参照

    疑似エラー通知トラップの内容については、“SPARC M12/M10 XSCF MIB・Trap一覧”を参照してください。

5.1.2.1.4 XSCFへの接続方法の設定

SPARC M10、M12では、XSCFへの接続方法のデフォルトはSSH接続です。

telnet接続に変更する場合は以下の手順で行います。

■接続方法の変更

全ノードで以下のコマンドを実行し、接続方法を変更します。

# /etc/opt/FJSVcluster/bin/clsnmpsetup -m -t telnet

接続方法の変更後は、clsnmpsetup -lコマンドを実行し、connection-type にtelnetが表示されていることを確認してください。

# /etc/opt/FJSVcluster/bin/clsnmpsetup -l
device-name cluster-host-name PPAR-ID domain-name IP-address1 IP-address2 user-name connection-type
-------------------------------------------------------------------------------------------------
xscf        node1             1       primary     xscf11      xscf12      xuser     telnet
xscf        node2             2       primary     xscf21      xscf22      xuser     telnet

注意

マイグレーション機能を使用する場合、XSCFのユーザ名とパスワードの組合せ、およびXSCFへの接続方法は、すべてのノードで同一にしてください。

■シャットダウン機構の起動

各ノードで以下のコマンドを実行し、シャットダウン機構が起動済か確認してください。

# /opt/SMAW/bin/sdtool -s

シャットダウン機構の構成状態が表示された場合、シャットダウン機構は起動済です。

“The RCSD is not running”が表示された場合、シャットダウン機構は起動されていません。

シャットダウン機構が起動済の場合、以下のコマンドを実行し、シャットダウン機構を再起動してください。

# /opt/SMAW/bin/sdtool -r

シャットダウン機構が起動していない場合、以下のコマンドを実行し、シャットダウン機構を起動してください。

# /opt/SMAW/bin/sdtool -b

5.1.2.2 SPARC Enterprise M3000、M4000、M5000、M8000、M9000の場合

5.1.2.2.1 コンソール情報の確認

SPARC Enterprise M3000、M4000、M5000、M8000、M9000 では、XSCF を使用します。シャットダウン機構のコンソール非同期監視機能としての XSCF への接続方法は、 SSH または telnet から選択することができます。デフォルトは SSH となります。

シャットダウン機構の設定をする前に、シャットダウン機構用のログインユーザアカウントをXSCFに作成してください。

その後、XSCF に関する以下の設定を確認してください。

注意

XSCF への接続がシリアルポート接続のみの場合、シャットダウン機構ではサポートされません。XSCF-LAN を使用した SSH 接続、またはtelnet 接続 のいずれかを使用してください。

また、XSCFに関する以下の情報をメモしてください。

参照

XSCFの設定方法、確認方法については、“XSCFユーザーズガイド”を参照してください。

5.1.2.2.2 シャットダウン構成ウィザードによる設定

ハードウェアの機種により、必要なシャットダウンエージェントが異なります。

以下に示す、ハードウェアの機種とシャットダウンエージェントの組み合わせを確認してください。

■RCI非同期監視の動作環境の設定

本設定は、以下の場合のみ必要です。

RCI非同期監視を行う場合、SCF/RCI経由での監視タイムアウト時間(カーネルパラメタ)をetc/system に設定する必要があります。

参照

カーネルパラメタの設定については、“3.2.3 カーネルパラメタの確認/設定”を参照してください。

注意

変更した値を有効にするには、システムを再起動する必要があります。

シャットダウン構成ウィザードの起動

Cluster Admin 画面のCFメインウィンドウで、[ツール]メニューの [シャットダウン機構]-[設定ウィザード] を選択して、シャットダウン構成ウィザードを起動します。

注意

シャットダウン機構の設定は、CFウィザードでCF構成の設定を完了したあと、続けて行うこともできます。

以下の確認ポップアップ画面が表示されるので、<はい>をクリックすると、シャットダウン構成ウィザードが起動します。

シャットダウンエージェントの選択

シャットダウンエージェントの選択画面が表示されます。

図5.2 シャットダウンエージェントの選択

ハードウェアの機種を確認して、適切なシャットダウンエージェントを選択します。

  1. 日本で他社が提供したSPARC Enterprise M3000、M4000、M5000、M8000、M9000の場合、または
    日本以外で富士通・Oracle両社のロゴを配した筐体のSPARC Enterprise M3000、M4000、M5000、M8000、M9000の場合

  2. 日本で富士通が提供したSPARC Enterprise M3000、M4000、M5000、M8000、M9000(上記以外)の場合


a) 日本で他社が提供したSPARC Enterprise M3000、M4000、M5000、M8000、M9000の場合、または
日本以外で富士通・Oracle両社のロゴを配した筐体のSPARC Enterprise M3000、M4000、M5000、M8000、M9000の場合

[XSCF(SPARC Enterprise Mシリーズ)]を選択します。

[XSCF(SPARC Enterprise Mシリーズ)]を選択すると、[RCIも使用する]が表示されるため、[RCIも使用する]のチェックを外してください。

以下のシャットダウンエージェントが自動で設定されます。

選択後、<次へ>をクリックします。

b) 日本で富士通が提供したSPARC Enterprise M3000、M4000、M5000、M8000、M9000(上記以外)の場合

[XSCF(SPARC Enterprise Mシリーズ)]を選択します。

[XSCF(SPARC Enterprise Mシリーズ)]を選択すると、[RCIも使用する]が表示されますが、[RCIも使用する]のチェックは外さないでください。

以下のシャットダウンエージェントが自動で設定されます。

選択後、<次へ>をクリックします。

参考

シャットダウンエージェントを選択すると、タイムアウト値が自動で設定されます。シャットダウンエージェントのタイムアウト値の詳細については、“PRIMECLUSTER Cluster Foundation 導入運用手引書”の“7.2.2 SF の構成定義ファイル”を参照してください。

  • XSCF Panic/XSCF Breakの場合

    • 4ノード以下

      タイムアウト値 = 20 (秒)

    • 5ノード以上

      タイムアウト値 = 6 × クラスタノード数 + 2 (秒)

      例)5ノードの場合: 6 × 5 + 2 = 32 (秒)

  • XSCF Resetの場合

    • 4ノード以下

      タイムアウト値 = 40 (秒)

    • 5ノード以上

      タイムアウト値 = 6 × クラスタノード数 + 22 (秒)

      例)5ノードの場合: 6 × 5 + 22 = 52 (秒)

  • RCI Panic/RCI Resetの場合

    タイムアウト値 = 20 (秒)

XSCFの設定

XSCFの情報を入力する画面が表示されます。

図5.3 XSCFのIPアドレス数の選択

シャットダウン機構で利用するXSCFのIPアドレス数を選択します。

注意

XSCFユニットを二重化して、XSCF-LANを二重化していない場合、XSCFのIPアドレス数は [1] になります。この場合、XSCFのIPアドレスには、仮想IP(引継ぎIPアドレス)を指定します。

XSCFのIPアドレス数を選択した後、<次へ>をクリックします。

XSCFの情報を設定する画面が表示されます。


以下に、「a) XSCFのIPアドレス数に[1]を選択した場合」と、「b) XSCFのIPアドレス数に[2]を選択した場合」について、それぞれ説明します。

a) XSCFのIPアドレス数に[1]を選択した場合

5.1.2.2.1 コンソール情報の確認”でメモしておいたXSCFに関する情報を設定します。

XSCF名

XSCFのIPアドレスまたは/etc/inet/hostsに登録されているXSCFのホスト名を入力します。

指定可能なアドレス形式は、IPv4アドレスです。

ユーザ名

XSCFへログインするためのユーザ名を入力します。

パスワード

XSCFへログインするためのパスワードを入力します。

設定終了後、<次へ>をクリックします。

b) XSCFのIPアドレス数に[2]を選択した場合

5.1.2.2.1 コンソール情報の確認”でメモしておいたXSCFに関する情報を設定します。

XSCF名1

XSCF-LAN#0のIPアドレスまたは/etc/inet/hostsに登録されているホスト名を入力します。

指定可能なアドレス形式は、IPv4アドレスです。

XSCF名2

XSCF-LAN#1のIPアドレスまたは/etc/inet/hostsに登録されているホスト名を入力します。

指定可能なアドレス形式は、IPv4アドレスです。

ユーザ名

XSCFへログインするためのユーザ名を入力します。

パスワード

XSCFへログインするためのパスワードを入力します。

注意

XSCFのユーザ名とパスワードの組合せは、2台で同一にしてください。

設定終了後、<次へ>をクリックします。

Wait for PROMの設定

注意

[Wait for PROM]は未サポート機能であるため、チェックボックスのチェックは不要です。

[次へ]ボタンをクリックしてください。

図5.4 Wait for PROMの設定

■ハードウェア選択の設定

シャットダウンエージェントに [XSCF(SPARC Enterprise Mシリーズ)] を選択した場合は、ハードウェアを選択する画面が表示されます。

適切なハードウェアを選択してください。

図5.5 ハードウェア選択の設定

設定終了後、<次へ>をクリックします。

ノードの重みと管理LAN IPアドレスの設定

ノードの重みと管理LAN IPアドレスを設定する画面が表示されます。

図5.6 ノードの重みと管理LAN IPアドレスの設定

ノードの重みと管理LAN IPアドレスを設定します。

重み

クラスタを構成するノードの重みを入力します。重みは、クラスタパーティションが発生した場合に生存するノード群の生存優先度の特定に使用されます。各ノードに対して入力できる値は1 ~ 300 です。
生存優先度と重みについては下の説明を参照してください。

管理LAN IPアドレス

直接IP アドレスを入力するか、またはタブをクリックして管理LAN のIP アドレスに割り当てられたホスト名をセットします。

指定可能なアドレス形式は、IPv4アドレスおよびIPv6アドレスです。

IPv6のリンクローカルアドレスは使用できません。

設定終了後、<次へ>をクリックします。

◆生存優先度

クラスタインタコネクトの障害によりクラスタパーティションが発生した場合、まだ全ノードがユーザ資産にアクセスできる状態にあります。クラスタパーティションについては、“PRIMECLUSTER コンセプトガイド”の“1.2.2.1 データ整合性の保証”を参照してください。
ユーザ資産であるデータの整合性を保証するために、生存させるノード群と強制停止させるノード群を決定する必要があります。
PRIMECLUSTERでは、それぞれのノード群に対する重み付けを「生存優先度」と呼んでいます。
ノードの重みが大きいほど生存優先度は高くなり、小さくなるにつれて生存優先度は低くなります。ノード群の生存優先度が同じ場合は、ノード名がアルファベット順で最も早いノードを含むノード群が生存します。

生存優先度は、以下の計算で求められます。

生存優先度=SFのノードの重み(weight)+userApplicationの ShutdownPriority

注意

SF は、生存させるノード群と強制停止させるノード群を決定するために、管理LAN を使用してノード間で生存優先度を交換します。管理LAN による通信が行えないなど、各ノードの生存優先度を受け取れない場合、SF は各ノードの生存優先度を SF のノードの重み (weight) とします。

SFのノードの重み(weight):

ノードの重み。デフォルト値=1。シャットダウン機構の設定の際に指定します。

userApplicationのShutdownPriority:

設定はuserApplication作成時の属性設定で行ってください。設定値の変更方法については、“11.1 クラスタアプリケーションの運用属性の変更”を参照してください。

参照

userApplicationのShutdownPriority属性については、“6.7.5 属性の説明”を参照してください。

◆生存優先度の設計指針

以下に、代表的なケースを基に、生存優先度の設計指針を示します。

[最も多くのノードを生存させたい場合]

[特定のノードを生存させたい場合]

[特定のアプリケーションが動作しているノードを生存させたい場合]

設定の保存

設定内容を確認して、保存します。

ウィンドウの左パネルにはクラスタを構成するノードが表示され、各ノードに対して構成されたシャットダウンエージェントが表示されます。ノードの後ろに、SFのノードの重みが括弧付きで表示されます。シャットダウンエージェントの後ろに、シャットダウンエージェントのタイムアウト値が括弧付きで表示されます。

図5.7 設定の保存

<次へ>をクリックすると、確認ポップアップ画面が表示されます。

<はい>を選択して設定を保存します。

シャットダウン機構の構成状態の表示

設定を保存すると、シャットダウン機構の構成状態の表示画面が表示されます。この画面では、状態を表示するノードを選択することにより、各ノードのシャットダウン機構の構成状態を確認することができます。

参考

シャットダウン機構の構成状態は、Cluster AdminのCFメインウィンドウで、[ツール]メニューの [シャットダウン機構]-[状態の表示]を選択しても表示することができます。

図5.8 状態の表示

停止状態

通常のシステム運用時にはUnknown と表示されており、ノードに異常が発生し、シャットダウン機構がノードの停止に成功すると、KillWorked に変わります。

テスト状態

ノード異常発生時にノードを停止させる経路をテストした状態を表しています。経路のテストが完了していない時はUnknown と表示されますが、構成されたシャットダウンエージェントが正常に動作した場合、TestWorked に変わります。

初期状態

シャットダウンエージェントを初期化した状態を表しています。

構成ウィザードを終了する時は、<完了>をクリックするとポップアップ画面が表示されますので、<はい>をクリックします。

注意

この画面でシャットダウン機構が正常に動作していることを確認してください。

  • シャットダウン機構の設定が完了しているのに、初期状態がInitFailed と表示されたり、テスト状態にUnknown や赤字でTestFailed と表示された場合は、エージェントやハードウェアの構成設定に誤りがある可能性があります。/var/adm/messagesファイルとコンソール出力画面にエラーメッセージが出力されていないか確認してください。その後、出力されたメッセージの内容に対応した対処を実施してください。

  • シャットダウン機構からXSCFへの接続方法がtelnet接続であり、XSCFへの接続方法の設定がSSHの場合、この時点でテスト状態はTestFailed となります。“5.1.2.2.3 XSCFへの接続方法の設定”を実施後、シャットダウン機構が正常に動作していることを確認してください。

参照

エラーメッセージの対処方法については、“PRIMECLUSTER 活用ガイド<メッセージ集>”を参照してください。

5.1.2.2.3 XSCFへの接続方法の設定

SPARC Enterprise M3000、M4000、M5000、M8000、M9000では、XSCFへの接続方法のデフォルトはSSH接続です。telnet接続に変更する場合は以下の手順で行います。

■接続方法の変更

全ノードで以下のコマンドを実行し、接続方法を変更します。

# /etc/opt/FJSVcluster/bin/clrccusetup -m -t telnet

接続方法の変更後は、clrccusetup -lコマンドを実行し、connection-typeがtelnetと表示されていることを確認してください。

# /etc/opt/FJSVcluster/bin/clrccusetup -l
Device-name cluster-host-name IP-address host-name user-name connection-type
-------------------------------------------------------------------------------
xscf        fuji2             xscf2      1         xuser     telnet
xscf        fuji3             xscf3      1         xuser     telnet

■シャットダウン機構の起動

各ノードで以下のコマンドを実行し、シャットダウン機構が起動済か確認してください。

# /opt/SMAW/bin/sdtool -s

シャットダウン機構の構成状態が表示された場合、シャットダウン機構は起動済です。

“The RCSD is not running”が表示された場合、シャットダウン機構は起動されていません。

シャットダウン機構が起動済の場合、以下のコマンドを実行し、シャットダウン機構を再起動してください。

# /opt/SMAW/bin/sdtool -r

シャットダウン機構が起動していない場合、以下のコマンドを実行し、シャットダウン機構を起動してください。

# /opt/SMAW/bin/sdtool -b

5.1.2.3 SPARC Enterprise T5120、T5220、T5140、T5240、T5440、SPARC T3、T4、T5、T7、S7シリーズの場合

5.1.2.3.1 コンソール情報の確認

SPARC Enterprise T5120、T5220、T5140、T5240、T5440、SPARC T3、T4、T5、T7、S7シリーズでは、ILOM を使用します。

シャットダウン機構の設定をする前に、シャットダウン機構用のログインユーザアカウントをILOMに作成してください。

その後、ILOM に関する以下の設定を確認してください。

ILOM 3.0 の場合、以下の設定も確認してください。

また、ILOMに関する以下の情報をメモしてください。

*1) ログインユーザアカウントの CLI モードが、デフォルトモードに設定されているかどうかは、以下の方法で確認できます。

  1. ILOM の CLI にログインします。

  2. プロンプトの状態を確認します。

    デフォルトモードに設定されている場合のプロンプト:

    ->

    alom モードに設定されている場合のプロンプト:

    sc>

*2) ILOM 3.0 の ILOM 2.x 互換により、ILOM 2.x の Administrator 権限またはOperator 権限を持つユーザでも動作可能です。

*3) ネットワークルーティングが設定されている場合は、ILOM の IP アドレスがクラスタノードの管理 LAN と同一セグメントである必要はありません。

参照

ILOMの設定方法、確認方法については、以下を参照してください。

  • ILOM 2.x の場合

    • Integrated Lights Out Manager ユーザーズガイド

  • ILOM 3.0 の場合

    • Integrated Lights Out Manager (ILOM) 3.0 概念ガイド

    • Integrated Lights Out Manager (ILOM) 3.0 Web Interface 手順ガイド

    • Integrated Lights Out Manager (ILOM) 3.0 CLI 手順ガイド

    • Integrated Lights Out Manager (ILOM) 3.0 入門ガイド

5.1.2.3.2 シャットダウン構成ウィザードによる設定

ハードウェアの機種により、必要なシャットダウンエージェントが異なります。

以下に示す、ハードウェアの機種とシャットダウンエージェントの組み合わせを確認してください。

■シャットダウン構成ウィザードの起動

Cluster Admin 画面のCFメインウィンドウで、[ツール]メニューの [シャットダウン機構]-[設定ウィザード] を選択して、シャットダウン構成ウィザードを起動します。

注意

シャットダウン機構の設定は、CFウィザードでCF構成の設定を完了したあと、続けて行うこともできます。

以下の確認ポップアップ画面が表示されるので、<はい>をクリックすると、シャットダウン構成ウィザードが起動します。

■シャットダウンエージェントの選択

シャットダウンエージェントの選択画面が表示されます。

図5.9 シャットダウンエージェントの選択

ハードウェアの機種を確認して、適切なシャットダウンエージェントを選択します。

[ILOM]を選択後、<次へ>をクリックします。

参考

シャットダウンエージェントを選択すると、タイムアウト値が自動で設定されます。シャットダウンエージェントのタイムアウト値の詳細については、“PRIMECLUSTER Cluster Foundation 導入運用手引書”の“7.2.2 SF の構成定義ファイル”を参照してください。

  • ILOM Panic/ILOM Resetの場合

    タイムアウト値 = 70 (秒)

ILOMの設定

ILOMの情報を入力する画面が表示されます。

図5.10 ILOMの設定

5.1.2.3.1 コンソール情報の確認”でメモしておいたILOMに関する情報を設定します。

ILOM名

ILOMのIPアドレスまたは/etc/inet/hostsに登録されているILOMのホスト名を入力します。

指定可能なアドレス形式は、IPv4アドレスおよびIPv6アドレスです。

IPv6のリンクローカルアドレスは使用できません。

ユーザ名

ILOMへログインするためのユーザ名を入力します。

パスワード

ILOMへログインするためのパスワードを入力します。

設定終了後、<次へ>をクリックします。

■ノードの重みと管理LAN IPアドレスの設定

ノードの重みと管理LAN IPアドレスを設定する画面が表示されます。

図5.11 ノードの重みと管理LAN IPアドレスの設定

ノードの重みと管理LAN IPアドレスを設定します。

重み

クラスタを構成するノードの重みを入力します。重みは、クラスタパーティションが発生した場合に生存するノード群の生存優先度の特定に使用されます。各ノードに対して入力できる値は1 ~ 300 です。
生存優先度と重みについては下の説明を参照してください。

管理LAN IPアドレス

直接IP アドレスを入力するか、またはタブをクリックして管理LAN のIP アドレスに割り当てられたホスト名をセットします。

指定可能なアドレス形式は、IPv4アドレスおよびIPv6アドレスです。

IPv6のリンクローカルアドレスは使用できません。

設定終了後、<次へ>をクリックします。

◆生存優先度

クラスタインタコネクトの障害によりクラスタパーティションが発生した場合、まだ全ノードがユーザ資産にアクセスできる状態にあります。クラスタパーティションについては、“PRIMECLUSTER コンセプトガイド”の“1.2.2.1 データ整合性の保証”を参照してください。
ユーザ資産であるデータの整合性を保証するために、生存させるノード群と強制停止させるノード群を決定する必要があります。
PRIMECLUSTERでは、それぞれのノード群に対する重み付けを「生存優先度」と呼んでいます。
ノードの重みが大きいほど生存優先度は高くなり、小さくなるにつれて生存優先度は低くなります。ノード群の生存優先度が同じ場合は、ノード名がアルファベット順で最も早いノードを含むノード群が生存します。

生存優先度は、以下の計算で求められます。

生存優先度=SFのノードの重み(weight)+userApplicationの ShutdownPriority

注意

SFは、生存させるノード群と強制停止させるノード群を決定するために、管理LANを使用してノード間で生存優先度を交換します。管理LANによる通信が行えないなど、各ノードの生存優先度を受け取れない場合、SFは各ノードの生存優先度をSFのノードの重み(weight)とします。

SFのノードの重み(weight):

ノードの重み。デフォルト値=1。シャットダウン機構の設定の際に指定します。

userApplicationのShutdownPriority:

設定はuserApplication作成時の属性設定で行ってください。設定値の変更方法については、“11.1 クラスタアプリケーションの運用属性の変更”を参照してください。

参照

userApplicationのShutdownPriority属性については、“6.7.5 属性の説明”を参照してください。

◆生存優先度の設計指針

以下に、代表的なケースを基に、生存優先度の設計指針を示します。

[最も多くのノードを生存させたい場合]

[特定のノードを生存させたい場合]

[特定のアプリケーションが動作しているノードを生存させたい場合]

■設定の保存

設定内容を確認して、保存します。

ウィンドウの左パネルにはクラスタを構成するノードが表示され、各ノードに対して構成されたシャットダウンエージェントが表示されます。ノードの後ろに、SFのノードの重みが括弧付きで表示されます。シャットダウンエージェントの後ろに、シャットダウンエージェントのタイムアウト値が括弧付きで表示されます。

図5.12 設定の保存

<次へ>をクリックすると、確認ポップアップ画面が表示されます。

<はい>を選択して設定を保存します。

■シャットダウン機構の構成状態の表示

設定を保存すると、シャットダウン機構の構成状態の表示画面が表示されます。この画面では、状態を表示するノードを選択することにより、各ノードのシャットダウン機構の構成状態を確認することができます。

参考

シャットダウン機構の構成状態は、Cluster AdminのCFメインウィンドウで、[ツール]メニューの [シャットダウン機構]-[状態の表示]を選択しても表示することができます。

図5.13 状態の表示

停止状態

通常のシステム運用時にはUnknown と表示されており、ノードに異常が発生し、シャットダウン機構がノードの停止に成功すると、KillWorked に変わります。

テスト状態

ノード異常発生時にノードを停止させる経路をテストした状態を表しています。経路のテストが完了していない時はUnknown と表示されますが、構成されたシャットダウンエージェントが正常に動作した場合、TestWorked に変わります。

初期状態

シャットダウンエージェントを初期化した状態を表しています。

構成ウィザードを終了する時は、<完了>をクリックするとポップアップ画面が表示されますので、<はい>をクリックします。

注意

この画面でシャットダウン機構が正常に動作していることを確認してください。

  • テスト状態にTestFailedと表示され、/var/adm/messagesファイルに7043番のメッセージが出力されている場合は、ILOMへのSSH初回接続が完了していません。すべてのクラスタノードからILOMへ SSH 接続し、SSH初回接続時のユーザ問い合わせ (RSA鍵の生成など) を完了させてください。

  • シャットダウン機構の設定が完了しているのに、初期状態がInitFailed と表示されたり、テスト状態にUnknown や赤字でTestFailed と表示された場合は、エージェントやハードウェアの構成設定に誤りがある可能性があります。/var/adm/messagesファイルとコンソール出力画面にエラーメッセージが出力されていないか確認してください。その後、出力されたメッセージの内容に対応した対処を実施してください。

5.1.2.4 SPARC Enterprise T1000、T2000の場合

5.1.2.4.1 コンソール情報の確認

SPARC Enterprise T1000、T2000 では、ALOM を使用します。

シャットダウン機構の設定をする前に、シャットダウン機構用のログインユーザアカウントをALOMに作成してください。

その後、ALOM に関する以下の設定を確認してください。

注意

  • ALOM への外部からの接続許可はデフォルトでSSHとなっています。その場合、シャットダウン機構ではサポートされません。

  • ALOM への接続がシリアルポート接続のみの場合、シャットダウン機構ではサポートされません。

また、ALOMに関する以下の情報をメモしてください。

参照

ALOMの設定方法、確認方法については、“Advanced Lights out Management (ALOM) CMT ガイド”を参照してください。

5.1.2.4.2 シャットダウン構成ウィザードによる設定

ハードウェアの機種により、必要なシャットダウンエージェントが異なります。

以下に示す、ハードウェアの機種とシャットダウンエージェントの組み合わせを確認してください。

■シャットダウン構成ウィザードの起動

Cluster Admin 画面のCFメインウィンドウで、[ツール]メニューの [シャットダウン機構]-[設定ウィザード] を選択して、シャットダウン構成ウィザードを起動します。

注意

シャットダウン機構の設定は、CFウィザードでCF構成の設定を完了したあと、続けて行うこともできます。

以下の確認ポップアップ画面が表示されるので、<はい>をクリックすると、シャットダウン構成ウィザードが起動します。

■シャットダウンエージェントの選択

シャットダウンエージェントの選択画面が表示されます。

図5.14 シャットダウンエージェントの選択

ハードウェアの機種を確認して、適切なシャットダウンエージェントを選択します。

[ALOM]を選択後、<次へ>をクリックします。

参考

シャットダウンエージェントを選択すると、タイムアウト値が自動で設定されます。シャットダウンエージェントのタイムアウト値の詳細については、“PRIMECLUSTER Cluster Foundation 導入運用手引書”の“7.2.2 SF の構成定義ファイル”を参照してください。

  • ALOM Breakの場合

    タイムアウト値 = 40 (秒)

■ALOMの設定

ALOMの情報を入力する画面が表示されます。

図5.15 ALOMの設定

5.1.2.4.1 コンソール情報の確認”でメモしておいたALOMに関する情報を設定します。

ALOM名

ALOMのIPアドレスを入力します。

指定可能なアドレス形式は、IPv4アドレスです。

ユーザ名

ALOMへログインするためのユーザ名を入力します。

パスワード

ALOMへログインするためのパスワードを入力します。

設定終了後、<次へ>をクリックします。

■ノードの重みと管理LAN IPアドレスの設定

ノードの重みと管理LAN IPアドレスを設定する画面が表示されます。

図5.16 ノードの重みと管理LAN IPアドレスの設定

ノードの重みと管理LAN IPアドレスを設定します。

重み

クラスタを構成するノードの重みを入力します。重みは、クラスタパーティションが発生した場合に生存するノード群の生存優先度の特定に使用されます。各ノードに対して入力できる値は1 ~ 300 です。
生存優先度と重みについては下の説明を参照してください。

管理LAN IPアドレス

直接IP アドレスを入力するか、またはタブをクリックして管理LAN のIP アドレスに割り当てられたホスト名をセットします。

指定可能なアドレス形式は、IPv4アドレスです。

設定終了後、<次へ>をクリックします。

◆生存優先度

クラスタインタコネクトの障害によりクラスタパーティションが発生した場合、まだ全ノードがユーザ資産にアクセスできる状態にあります。クラスタパーティションについては、“PRIMECLUSTER コンセプトガイド”の“1.2.2.1 データ整合性の保証”を参照してください。
ユーザ資産であるデータの整合性を保証するために、生存させるノード群と強制停止させるノード群を決定する必要があります。
PRIMECLUSTERでは、それぞれのノード群に対する重み付けを「生存優先度」と呼んでいます。
ノードの重みが大きいほど生存優先度は高くなり、小さくなるにつれて生存優先度は低くなります。ノード群の生存優先度が同じ場合は、ノード名がアルファベット順で最も早いノードを含むノード群が生存します。

生存優先度は、以下の計算で求められます。

生存優先度=SFのノードの重み(weight)+userApplicationの ShutdownPriority

注意

SFは、生存させるノード群と強制停止させるノード群を決定するために、管理LANを使用してノード間で生存優先度を交換します。管理LANによる通信が行えないなど、各ノードの生存優先度を受け取れない場合、SFは各ノードの生存優先度をSFのノードの重み(weight)とします。

SFのノードの重み(weight):

ノードの重み。デフォルト値=1。シャットダウン機構の設定の際に指定します。

userApplicationのShutdownPriority:

設定はuserApplication作成時の属性設定で行ってください。設定値の変更方法については、“11.1 クラスタアプリケーションの運用属性の変更”を参照してください。

参照

userApplicationのShutdownPriority属性については、“6.7.5 属性の説明”を参照してください。

◆生存優先度の設計指針

以下に、代表的なケースを基に、生存優先度の設計指針を示します。

[最も多くのノードを生存させたい場合]

[特定のノードを生存させたい場合]

[特定のアプリケーションが動作しているノードを生存させたい場合]

■設定の保存

設定内容を確認して、保存します。

ウィンドウの左パネルにはクラスタを構成するノードが表示され、各ノードに対して構成されたシャットダウンエージェントが表示されます。ノードの後ろに、SFのノードの重みが括弧付きで表示されます。シャットダウンエージェントの後ろに、シャットダウンエージェントのタイムアウト値が括弧付きで表示されます。

図5.17 設定の保存

<次へ>をクリックすると、確認ポップアップ画面が表示されます。

<はい>を選択して設定を保存します。

■シャットダウン機構の構成状態の表示

設定を保存すると、シャットダウン機構の構成状態の表示画面が表示されます。この画面では、状態を表示するノードを選択することにより、各ノードのシャットダウン機構の構成状態を確認することができます。

参考

シャットダウン機構の構成状態は、Cluster AdminのCFメインウィンドウで、[ツール]メニューの [シャットダウン機構]-[状態の表示]を選択しても表示することができます。

図5.18 状態の表示

停止状態

通常のシステム運用時にはUnknown と表示されており、ノードに異常が発生し、シャットダウン機構がノードの停止に成功すると、KillWorked に変わります。

テスト状態

ノード異常発生時にノードを停止させる経路をテストした状態を表しています。経路のテストが完了していない時はUnknown と表示されますが、構成されたシャットダウンエージェントが正常に動作した場合、TestWorked に変わります。

初期状態

シャットダウンエージェントを初期化した状態を表しています。

構成ウィザードを終了する時は、<完了>をクリックするとポップアップ画面が表示されますので、<はい>をクリックします。

注意

この画面でシャットダウン機構が正常に動作していることを確認してください。

シャットダウン機構の設定が完了しているのに、初期状態がInitFailed と表示されたり、テスト状態にUnknown や赤字でTestFailed と表示された場合は、エージェントやハードウェアの構成設定に誤りがある可能性があります。/var/adm/messagesファイルとコンソール出力画面にエラーメッセージが出力されていないか確認してください。その後、出力されたメッセージの内容に対応した対処を実施してください。

5.1.2.5 Oracle Solaris カーネルゾーンの場合

5.1.2.5.1 XSCF情報の確認

SPARC M10、M12にカーネルゾーンを構築する場合、KZONEシャットダウンエージェントはXSCFを利用します。

制御ドメインにクラスタシステムを構築する場合は、“5.1.2.1.1 XSCF情報の確認”で設定した、シャットダウン機構用のログインユーザアカウントを使用することも可能です。

参照

XSCF情報の確認については、“5.1.2.1.1 XSCF情報の確認”を参照してください。

5.1.2.5.2 ILOM情報の確認

SPARC T4、T5、T7、S7シリーズにカーネルゾーンを構築する場合、KZONEシャットダウンエージェントはILOMを利用します。

参照

ILOM情報の確認については、“5.1.2.3.1 コンソール情報の確認”を参照してください。

5.1.2.5.3 グローバルゾーンホストへのログイン

シャットダウン機構は、カーネルゾーンからカーネルゾーンが動作するホスト(制御ドメインまたはゲストドメイン)へSSHでアクセスするため、SSH初回時のユーザ問い合わせ(RSA 鍵の生成)を済ませておく必要があります。

全カーネルゾーン(クラスタノード)上で、すべてのカーネルゾーンが動作するホストに対して、“15.1.1 ソフトウェアのインストールとクラスタ環境の構築”の“シャットダウン機構用のユーザの作成”で設定したシャットダウン機構用のユーザでログインを実行してください。

グローバルゾーンホスト名の指定にホスト名を使用する場合は、ホスト名を指定してログインを実行してください。

例:シャットダウン機構用のユーザが“user1”の場合

# ssh -l user1 XXX.XXX.XXX.XXX
The authenticity of host 'XXX.XXX.XXX.XXX (XXX.XXX.XXX.XXX)' can't be established.	
RSA key fingerprint is xx:xx:xx:xx:xx:xx:xx:xx:xx:xx:xx:xx:xx:xx:xx:xx.	
Are you sure you want to continue connecting (yes/no)? Yes	←yes と入力
5.1.2.5.4 シャットダウン構成ウィザードによる設定

■シャットダウン構成ウィザードの起動

Cluster Admin 画面のCFメインウィンドウで、[ツール]メニューの [シャットダウン機構]-[設定ウィザード] を選択してシャットダウン構成ウィザードを起動します。

注意

シャットダウン機構の設定は、CFウィザードでCF構成の設定を完了したあと、続けて行うこともできます。

以下の確認ポップアップ画面が表示されるので、<はい>をクリックすると、シャットダウン構成ウィザードが起動します。

■シャットダウンエージェントの選択

シャットダウンエージェントの選択画面が表示されます。

図5.19 シャットダウンエージェントの選択

ハードウェアの機種を確認して、適切なシャットダウンエージェントを選択します。

参考

シャットダウンエージェントを選択すると、タイムアウト値が自動で設定されます。シャットダウンエージェントのタイムアウト値の詳細については、“PRIMECLUSTER Cluster Foundation 導入運用手引書”の“7.2.2 SF の構成定義ファイル”を参照してください。

  • KZONE Panicの場合

    タイムアウト値 = 45 (秒)

  • KZONE Resetの場合

    タイムアウト値 = 70 (秒)

  • KZONE Checkの場合

    • SPARC M10、M12の場合

      タイムアウト値 = 20 (秒)

    • SPARC T4、T5、T7、S7シリーズの場合

      タイムアウト値 = 30 (秒)

■カーネルゾーンの設定

カーネルゾーンの情報を入力する画面が表示されます。

図5.20 カーネルゾーンの設定

ゾーン名

カーネルゾーン名を入力します。

事前に、グローバルゾーンホスト上でzoneadm list -cvコマンドを実行し、入力するゾーン名のBRANDが"solaris-kz"になっていることを確認してください。

"solaris-kz"以外が表示された場合、カーネルゾーンではないため、ここでは使用できません。

グローバルゾーンホスト名

カーネルゾーンが動作するグローバルゾーンホスト(制御ドメインまたはゲストドメイン)のIPアドレスまたは/etc/inet/hostsに登録されているホスト名を入力します。

制御ドメインにカーネルゾーンを構築した場合は、制御ドメインのIPアドレスまたはホスト名を入力します。

ゲストドメインにカーネルゾーンを構築した場合は、ゲストドメインのIPアドレスまたはホスト名を入力します。

指定可能なアドレス形式は、IPv4アドレスおよびIPv6アドレスです。

IPv6のリンクローカルアドレスは使用できません。

ユーザ名

グローバルゾーンホストへログインするためのユーザ名を入力します。

15.1.1 ソフトウェアのインストールとクラスタ環境の構築”の“シャットダウン機構用のユーザの作成”で作成した、シャットダウン機構用のユーザを指定します。

パスワード

グローバルゾーンホストへログインするためのパスワードを入力します。

設定終了後、<次へ>をクリックします。

XSCFの設定

SPARC M10、M12にカーネルゾーンを構築する場合、XSCFの情報を入力する画面が表示されます。

図5.21 XSCFの設定

5.1.2.1.1 XSCF情報の確認”でメモしておいたXSCFに関する情報を設定します。

PPAR-ID

クラスタノードの論理ドメインが属する物理パーティション(PPAR)の識別IDを指定します。

SPARC M10-1、M10-4、M12-2 の場合は、必ず“0”を入力します。

SPARC M10-4S、M12-2S の場合は、0 から15 までの整数を指定してください。

ドメイン名

カーネルゾーンが動作する論理ドメイン(制御ドメインまたはゲストドメイン)を指定します。

初期設定時は、各ノードで取得された論理ドメイン名を初期値として表示します。

設定変更時は、前回の設定値を画面に表示します。


表示された論理ドメイン名が正しいことを確認してください。

表示された論理ドメイン名が誤っている場合は変更してください。

各ノードでvirtinfo -aコマンドを実行し、表示された論理ドメイン名を入力してください。


入力文字列には、英字で始まり、英数字、“-”(ハイフン)、"."(ピリオド) だけからなる文字列を255文字以内で指定してください。

XSCF名1

カーネルゾーンが動作する論理ドメインが存在する筐体のXSCF-LAN#0のホスト名、またはIPアドレスを指定します。

指定可能なアドレス形式は、IPv4アドレスです。

SPARC M10-4S、M12-2S では、XSCF引継ぎIPアドレスを指定してください。

XSCF名2

カーネルゾーンが動作する論理ドメインが存在する筐体のXSCF-LAN#1のホスト名、またはIPアドレスを指定します。

指定可能なアドレス形式は、IPv4アドレスです。

SPARC M10-4S、M12-2S では、XSCF引継ぎIPアドレスを指定してください。

ユーザ名

カーネルゾーンが動作する論理ドメインが存在する筐体のXSCFへログインするためのユーザ名を指定します。

パスワード

カーネルゾーンが動作する論理ドメインが存在する筐体のXSCFへログインするためのパスワードを指定します。

接続方法

XSCFへの接続方法を選択します。

“ssh”と“telnet”のどちらかを選択します。

注意

  • XSCFが二重化された環境の場合、XSCFのユーザ名とパスワードの組合せは、2台で同一にしてください。

  • シャットダウン機構の設定が完了した後に、接続種別を変更する場合は、再度、最初からシャットダウン機構ウィザードによる設定を行ってください。

  • 非同期監視サブLANを利用しない構成の場合、“XSCF 名1”にXSCF-LAN#0 のIP アドレスを指定し、“XSCF 名2”にはXSCF 名1 で指定したIP アドレスに対応するホスト名を指定してください。非同期監視サブLANを利用しない構成については、“2.2.2 SPARC M10、M12 のXSCF構成”を参照してください。

  • 誤った値が入力されている場合、カーネルゾーンが動作する論理ドメインに異常が発生しても、カーネルゾーンのクラスタシステムの切替えは行われません。

設定終了後、<次へ>をクリックします。

ILOMの設定

SPARC T4、T5、T7、S7シリーズにカーネルゾーンを構築する場合、ILOMの情報を入力する画面が表示されます。

図5.22 ILOMの設定

5.1.2.5.2 ILOM情報の確認”でメモしておいたILOMに関する情報を設定します。

ILOM名

カーネルゾーンが動作するホストのILOMのIPアドレスまたは/etc/inet/hostsに登録されているILOMのホスト名を入力します。

指定可能なアドレス形式は、IPv4アドレスおよびIPv6アドレスです。

IPv6のリンクローカルアドレスは使用できません。

ユーザ名

ILOMへログインするためのユーザ名を入力します。

パスワード

ILOMへログインするためのパスワードを入力します。

設定終了後、<次へ>をクリックします。

■ノードの重みと管理LAN IPアドレスの設定

ノードの重みと管理LAN IPアドレスを設定する画面が表示されます。

図5.23 ノードの重みと管理LAN IPアドレスの設定

ノードの重みと管理LAN IPアドレスを設定します。

重み

クラスタを構成するノードの重みを入力します。重みは、クラスタパーティションが発生した場合に生存するノード群の生存優先度の特定に使用されます。各ノードに対して入力できる値は1 ~ 300 です。

生存優先度と重みについては下の説明を参照してください。

管理LAN IPアドレス

直接IP アドレスを入力するか、またはタブをクリックして管理LAN のIP アドレスに割り当てられたホスト名をセットします。

指定可能なアドレス形式は、IPv4アドレスおよびIPv6アドレスです。

IPv6のリンクローカルアドレスは使用できません。

設定終了後、<次へ>をクリックします。

◆生存優先度

以下に、代表的なケースを基に、生存優先度の設計指針を示します。

[最も多くのノードを生存させたい場合]

[特定のノードを生存させたい場合]

以下は、node1を生存させる場合の例です。

[特定のアプリケーションが動作しているノードを生存させたい場合]

以下は、app1が動作しているノードを生存させる場合の例です。

[制御ドメインおよびゲストドメイン間のクラスタシステムとカーネルゾーンのクラスタシステムを組み合わせ、特定の制御ドメインを生存させたい場合]

以下は、node1、node2、node3、node4の順番でノードを生存させる場合の例です。

図5.24 制御ドメインにカーネルゾーンを構築する場合

図5.25 ゲストドメインにカーネルゾーンを構築する場合

■設定の保存

設定内容を確認して、保存します。

ウィンドウの左パネルにはクラスタを構成するノードが表示され、各ノードに対して構成されたシャットダウンエージェントが表示されます。ノードの後ろに、SFのノードの重みが括弧付きで表示されます。シャットダウンエージェントの後ろに、シャットダウンエージェントのタイムアウト値が括弧付きで表示されます。

図5.26 設定の保存

<次へ>をクリックすると、確認ポップアップ画面が表示されます。

<はい>を選択して設定を保存します。

■シャットダウン機構の構成状態の表示

設定を保存すると、シャットダウン機構の構成状態の表示画面が表示されます。この画面では、状態を表示するノードを選択することにより、各ノードのシャットダウン機構の構成状態を確認することができます。

参考

シャットダウン機構の構成状態は、Cluster AdminのCFメインウィンドウで、[ツール]メニューの [シャットダウン機構]-[状態の表示]を選択しても表示することができます。

図5.27 シャットダウン機構の構成状態の表示

停止状態

通常のシステム運用時にはUnknown と表示されており、ノードに異常が発生し、シャットダウン機構がノードの停止に成功すると、KillWorked に変わります。

テスト状態

ノード異常発生時にノードを停止させる経路をテストした状態を表しています。経路のテストが完了していない時はUnknown と表示されますが、構成されたシャットダウンエージェントが正常に動作した場合、TestWorked に変わります。

初期状態

シャットダウンエージェントを初期化した状態を表しています。

構成ウィザードを終了する時は、<完了>をクリックするとポップアップ画面が表示されますので、<はい>をクリックします。

注意

この画面でシャットダウン機構が正常に動作していることを確認してください。

シャットダウン機構の設定が完了しているのに、初期状態がInitFailed と表示されたり、テスト状態にUnknown や赤字でTestFailed と表示された場合は、エージェントやハードウェアの構成設定に誤りがある可能性があります。/var/adm/messagesファイルとコンソール出力画面にエラーメッセージが出力されていないか確認してください。その後、出力されたメッセージの内容に対応した対処を実施してください。

5.1.2.6 SPARC M10、M12でICMPシャットダウンエージェントを使用する場合

SPARC M10、M12で、制御ドメインに PRIMECLUSTER を構築していない環境において、I/Oフェンシング機能を利用する場合、ICMPシャットダウンエージェントを利用します。

注意

  • ICMPシャットダウンエージェントは、I/Oフェンシング機能を使用しない環境では設定しないでください。

  • ICMPシャットダウンエージェントはネットワーク(管理LAN/業務LAN/クラスタインタコネクト)経路でゲストドメインの応答の有無を確認し、応答が無い場合に切替えを実施します。このため、異常が発生したゲストドメインが完全に停止していない場合(OSハング状態等)、両方のゲストドメインでクラスタアプリケーションが起動し、共用ディスクに同時にアクセスされる可能性があります。
    そこで、I/Oフェンシング機能を使用し、両方のゲストドメインからの同時アクセスを防止することができます。

5.1.2.6.1 経路情報の確認

各ノードの生存確認に使用する以下のネットワークのIPアドレスをメモしておいてください。

5.1.2.6.2 シャットダウン構成ウィザードによる設定

■シャットダウン構成ウィザードの起動

Cluster Admin 画面のCFメインウィンドウで、[ツール]メニューの [シャットダウン機構]-[設定ウィザード] を選択してシャットダウン構成ウィザードを起動します。

注意

シャットダウン機構の設定は、CFウィザードでCF構成の設定を完了したあと、続けて行うこともできます。

以下の確認ポップアップ画面が表示されるので、<はい>をクリックすると、シャットダウン構成ウィザードが起動します。

■シャットダウンエージェントの選択

シャットダウンエージェントの選択画面が表示されます。

ハードウェアの機種を確認して、適切なシャットダウンエージェントを選択します。

選択後、<次へ>をクリックします。

参考

シャットダウンエージェントを選択すると、タイムアウト値が自動で設定されます。シャットダウンエージェントのタイムアウト値の詳細については、“PRIMECLUSTER Cluster Foundation 導入運用手引書”の“7.2.2 SF の構成定義ファイル”を参照してください。

  • ICMPの場合

    タイムアウト値 = 7 ×IPアドレス数 (秒)

    タイムアウト値が20秒未満の場合は20(秒)

■経路情報の設定

経路情報を入力する画面が表示されます。

5.1.2.6.1 経路情報の確認”でメモしておいたIPアドレスを設定します。

IPアドレス数

各ノードの生存確認に使用するためのIPアドレス数を指定します。

IPアドレス数は 1 ~ 10 で選択します。

ノード上で使用可能な数が10 に満たない場合、例えばIPアドレスが5つしか存在しない場合は1~5 の範囲から選択してください。

IPアドレスn

各ノードの生存確認に使用するIPアドレスを指定します。

IPアドレス数に指定した数のIPアドレスを指定します。

各ノードの生存確認に使用するためのIPアドレス数は、確実な異常判定のため、複数の経路を使用することを推奨します。

ただし、確実な異常判定よりも自動切替えを優先させる場合、生存確認に使用するためのIPアドレス数には“1”を指定し、クラスタインタコネクトのIPアドレスのみを設定してください。

クラスタインタコネクトのみを設定した場合、クラスタインタコネクトの通信が行えず、それ以外のLAN経路で通信ができる状況(通信先のノードからping応答がある状況)であっても、自動切替えが可能となります。

以下のIPアドレスを選択してください。

  • 管理LAN、業務LANを兼用する環境

    • クラスタインタコネクト(CIP)

    • 管理LAN/業務LAN(FJSC for SPARC環境では標準ポート)

  • 管理LAN、業務LANでネットワークを分離する環境

    • クラスタインタコネクト(CIP)

    • 管理LAN(FJSC for SPARC環境では標準ポート)

    • 業務LAN(FJSC for SPARC環境では増設ポート)

注意

  • ICMPシャットダウンエージェントでは、指定されたすべての経路で相手ノードの生存が確認できなくなった場合のみ自動切替えを行います。

  • 各ノードの生存確認に業務LANや管理LANを使用する設定で、業務LANや管理LANで相手ノードと通信できるにもかかわらず、クラスタインタコネクトで通信できない状況となった場合、クラスタはLEFTCLUSTER状態となり、手動でクラスタの復旧作業を行うまで、自動切替えが行えなくなります。

  • 引継ぎIPアドレス(引継ぎ仮想インタフェース)は使用しないでください。

設定終了後、<次へ>をクリックします。

■ノードの重みと管理LAN IPアドレスの設定

ノードの重みと管理LAN IPアドレスを設定する画面が表示されます。

ノードの重みと管理LAN IPアドレスを設定します。

重み

SFのノードの重みを指定します。

I/Oフェンシング機能使用時は無効のため、1固定です。

管理LAN IPアドレス

直接IP アドレスを入力するか、またはタブをクリックして管理LAN のIP アドレスに割り当てられたホスト名をセットします。

指定可能なアドレス形式は、IPv4アドレスおよびIPv6アドレスです。

IPv6のリンクローカルアドレスは使用できません。

設定終了後、<次へ>をクリックします。

■設定の保存

設定内容を確認して、保存します。

ウィンドウの左パネルにはクラスタを構成するノードが表示され、各ノードに対して構成されたシャットダウンエージェントが表示されます。ノードの後ろに、SFのノードの重みが括弧付きで表示されます。シャットダウンエージェントの後ろに、シャットダウンエージェントのタイムアウト値が括弧付きで表示されます。

<次へ>をクリックすると、確認ポップアップ画面が表示されます。

<はい>を選択して設定を保存します。

■シャットダウン機構の構成状態の表示

設定を保存すると、シャットダウン機構の構成状態の表示画面が表示されます。この画面では、状態を表示するノードを選択することにより、各ノードのシャットダウン機構の構成状態を確認することができます。

参考

シャットダウン機構の構成状態は、Cluster AdminのCFメインウィンドウで、[ツール]メニューの [シャットダウン機構]-[状態の表示]を選択しても表示することができます。

停止状態

通常のシステム運用時にはUnknown と表示されており、ノードに異常が発生し、シャットダウン機構がノードの停止に成功すると、KillWorked に変わります。

テスト状態

ノード異常発生時にノードを停止させる経路をテストした状態を表しています。経路のテストが完了していない時はUnknown と表示されますが、構成されたシャットダウンエージェントが正常に動作した場合、TestWorked に変わります。

初期状態

シャットダウンエージェントを初期化した状態を表しています。

構成ウィザードを終了する時は、<完了>をクリックするとポップアップ画面が表示されますので、<はい>をクリックします。

注意

この画面でシャットダウン機構が正常に動作していることを確認してください。

シャットダウン機構の設定が完了しているのに、初期状態がInitFailed と表示されたり、テスト状態にUnknown や赤字でTestFailed と表示された場合は、エージェントやハードウェアの構成設定に誤りがある可能性があります。/var/adm/messagesファイルとコンソール出力画面にエラーメッセージが出力されていないか確認してください。その後、出力されたメッセージの内容に対応した対処を実施してください。