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PRIMECLUSTER 導入運用手引書 4.6
FUJITSU Software

5.1.1 CF、CIPの設定

Cluster Foundation (CF)とCIPは、Cluster AdminのCFウィザードを使用して以下の情報を設定します。CF、CIPの設定に対応するデザインシートは、PRIMECLUSTER デザインシートの“セットアップ(初期構成)”です。

設定方法の詳細については、“PRIMECLUSTER Cluster Foundation 導入運用手引書”の“1.1.4 クラスタの作成例”を参照してGUIによる設定を行ってください。

CIPに任意のIPアドレスを設定したい場合は“PRIMECLUSTER Cluster Foundation 導入運用手引書”の“1.1.6 CLIによるCF設定例”を参照してください。

設定項目

設定内容

対応デザインシート項目

クラスタ名

クラスタシステムの名称を設定します。
31文字以下の印刷可能なASCII 文字 (空白、改行、タブ文字を除く) で設定します。
クラスタ名は常に大文字として処理されます。

「Cluster Foundation (CF)」の「クラスタ名」

クラスタノード

クラスタに参入するノードを選択します。

「ノード1」、「ノード2」の「ノード名(uname -n)」

CFノード名

クラスタを構成するノードの名前を設定します。
11文字以下の英小文字・記号(-, _)で設定します。
CF ノード名の先頭文字には、英小文字を設定してください。

「ノード1」、「ノード2」の「CFノード名」

クラスタインタコネクト

クラスタを構成する各ノードで、CFのノード間通信に使用するネットワークインタフェースを決めます。代表的なネットワークインタフェースとして、イーサネットデバイスがあります。

CFのノード間通信に使用するネットワークインタフェースは、システム起動時に活性化するよう設定してください。ただし、IPアドレスを割当ててはいけません。

「ノード1」、「ノード2」の「インタコネクト」の「デバイス名」

IPインタコネクト

CFがIPを使って動作できるようにする場合設定します。この設定はオプションです。
Solaris 11環境では、この機能は使用できません。

「Cluster Foundation (CF)」の「IPインタコネクト」

CIPサブネット

以下を設定し、CFで使用するIPを設定します。

  • CIPサブネットの数

  • ホストサフィックス

  • サブネット番号

  • サブネットマスク

「Cluster Foundation (CF)」の「サブネット数」、「サブネット番号」、「サブネットマスク」
および
「ノード1」、「ノード2」の「インタコネクト」の「サブネットマスク」

CFリモートサービスの使用の確認

以下の機能を有効にするかどうかチェックします。

  • リモートファイルコピー(cfcp)

  • リモートコマンドの実行(cfsh)

デフォルトは「選択されていない」状態です。以下の場合には、必ず選択してください。

  • RMSを使用する場合

  • Oracle VM Server for SPARC環境でマイグレーション機能を使用する場合

「Cluster Foundation (CF)」の「CFリモートサービス使用の有無」

CIM(クラスタ整合性モニタ)構成の設定

CIMで監視するノードを設定します。

「ノード1」、「ノード2」の「CFクォーラムセットのノードである」

注意

  • CFノード名にはクラスタノードのノード名が自動的に入力されます。CFノード名が11文字を超える場合は、11文字に収まるよう名前を変更してください。

  • CFリモートサービスのいずれかの機能を有効にする場合には、以下のシステムを同じクラスタインタコネクト上に接続しないでください。

    • セキュリティ上問題のあるシステム

    • クラスタインタコネクトをセキュリティで保護していないシステム

  • userApplication Configuration Wizard(GUI)を使用した時は、「リモートファイルコピー」と「リモートコマンド実行」の2つのリモートサービスが自動的に有効にされます。クラスタインタコネクトがセキュリティで保護されていない場合は、userApplicationの構築後に、すべてのクラスタノードで/etc/default/cluster.configファイル内の以下の2行をコメントアウトしてください。

    CFCP    "cfcp"
    CFSH    "cfsh"
        ↓ 以下のようにする。
    #CFCP    "cfcp"
    #CFSH    "cfsh"
  • CF、CIPの設定に失敗する場合、以下の原因が考えられます。各項目を確認してください。

    • クラスタインタコネクトの接続に誤りがある。

    • クラスタインタコネクトで使用するネットワークインタフェースが活性化されていない。

    • クラスタインタコネクトで使用するネットワークインタフェースにIPアドレスが割当てられている。

  • Oracle VM Server for SPARC 環境において、複数のクラスタシステム間で、クラスタインタコネクトの物理NICは共用可能です。その場合、ネットワークセグメントを分離する必要はありません。同一ネットワークセグメントで、クラスタインタコネクトに利用する物理 NICを共用できます。ただし、以下の点に注意して設計してください。

    • クラスタインタコネクトに割り当てるIPアドレスを各クラスタシステム間で重複しないようにしてください。

    • クラスタシステムごとにクラスタ名を分けてください。

  • タグVLANインタフェース は、クラスタインタコネクトに使用できません。

  • Solaris11以降でUnified Archivesを用いてクローニングした複製先のクラスタシステムを構築する場合は、複製先のクラスタシステム環境で、一部のデバイスファイルへのシンボリックリンクが複製されません。複製先のクラスタシステム環境で、以下のコマンドを実行して、ファイルを復元してください。

    # /opt/SMAW/SMAWcf/bin/cfrecoverdev

注意

シングルノードクラスタ運用の場合

  • 複数のシングルノードクラスタを構築する場合は、クラスタ名にノード名を含めるなど、シングルノードクラスタごとに異なる名前を指定してください。

  • クラスタインタコネクトに指定するネットワークインタフェースは、“2.3.3 シングルノードクラスタ運用”の注意に記載してあるように専用のネットワークインタフェースデバイスを指定してください。

  • シャットダウン機構の設定は不要なため、ClusterAdminでCF構築後に出力される"SFウィザードを起動してクラスタ設定を続けますか?"には"いいえ"を選択してください。

参照

クラスタインタコネクトの設定に失敗した場合の対処については、“PRIMECLUSTER Cluster Foundation 導入運用手引書”の“第9章 診断とトラブルシューティング”を参照してください。