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ETERNUS SF AdvancedCopy Manager 16.6 運用ガイド Copy Control Module編
FUJITSU Storage

3.12.10 保守時の運用

Storage Clusterコンティニュアスコピー機能を利用すると、PrimaryストレージまたはSecondaryストレージのどちらかが停止している場合でも、片側のストレージだけでアドバンスト・コピーの運用を継続できます。また、停止していたETERNUS ディスクアレイが起動すると、PrimaryストレージとSecondaryストレージのアドバンスト・コピーが自動的に同期します。

以下に、保守状態におけるStorage Clusterコンティニュアスコピー機能の動作を説明します。

Storage Cluster機能の保守に関する手順は、『ETERNUS SF Storage Cruiser 運用ガイド』の「Storage Cluster機能」にある「保守」を参照してください。

Primaryストレージが停止した場合

Secondaryストレージが停止した場合

ポイント

  • コマンドは、片側運用中にコピーの開始または停止をして正常終了しますが、ccm7002メッセージが出力される場合があります。ccm7002は警告メッセージのため、対処は不要です。

  • 停止中のETERNUS ディスクアレイが起動したあとでも、PrimaryストレージとSecondaryストレージのセッションを同期できないことがあります。また、PrimaryストレージまたはSecondaryストレージのどちらかのストレージだけにセッションがある状態でフェイルオーバまたはフェイルバックすると、セッションはエラーサスペンド状態に遷移します。このため、「3.12.11 Storage Clusterコンティニュアスコピー機能を復旧する場合」を参照して、PrimaryストレージとSecondaryストレージのセッションの状態が一致することを確認してください。

    図3.24 TFOステータスが"Active"のストレージだけにセッションがある状態でフェイルバックを実施した場合

3.12.10.1 ハードウェア障害の復旧

Storage Clusterコンティニュアスコピー機能において、PrimaryストレージまたはSecondaryストレージのどちらかのボリュームにハードウェア障害が発生した場合の状態遷移を示します。
復旧手順の詳細は、『ETERNUS SF Storage Cruiser 運用ガイド』の「Storage Cluster機能」の「保守」を参照してください。

Storage Clusterコンティニュアスコピー機能を利用すると、以下の場合は片側のストレージだけでアドバンスト・コピーの運用を継続できます。ハードウェア障害が発生したストレージ内に存在する、エラーサスペンド状態のセッションだけを停止してください。

上記以外の場合は、TFOステータスが"Standby"のストレージだけでアドバンスト・コピーを継続できないため、PrimaryストレージとSecondaryストレージのセッションはエラーサスペンド状態に遷移します。PrimaryストレージとSecondaryストレージの両方のセッションがエラーサスペンド状態に遷移した場合は、両方のセッションを停止してください。

注意

  • RAID故障やRAID閉塞といったハードウェア障害からの復旧中にTFOペアを解除すると、PrimaryストレージとSecondaryストレージ間のTFOVが同期していないため、TFOペアを復旧するまで、以下のコマンドを実行できません。

    必要に応じて、TFOペアを解除する前にコピー元ボリュームをバックアップしてください。

  • TFOステータスが"Active"のストレージで、コピー元の論理ボリュームに不良セクタがある場合、かつ、Webコンソールの「TFOグループ詳細画面」の[ボリューム]タブの[状態]項目が"Active"以外の場合は、コピー元の論理ボリュームの用途/使用状況に応じてデータを復旧する必要があります。
    以下の手順で復旧してください。

    1. ETERNUS Web GUIでアドバンスト・コピーの状態とエラーコードを確認します。

      1. [状態表示]メニューで、状態表示の[アドバンスト・コピー状態表示]をクリックします。

      2. 「セッション状態」で、該当コピー種別の「稼働セッション数」リンクをクリックします。

      3. 該当コピー処理の[Error Code]欄の値を参照します。

    2. 『ETERNUS SF Storage Cruiser 運用ガイド』の「Storage Cluster機能」にある「保守」を参照して、Storage Cluster環境を復旧し、不良セクタを復旧します。

    3. 手順1で確認したエラーコードに従って復旧します。

      • 0xBAの場合
        コピー先の論理ボリュームからデータを復旧します。

      • 0xBA以外の場合
        当社技術員(CE)に問い合わせてください。

図3.25 TFOステータスが"Active"のPrimaryストレージでハードウェア障害が発生して自動フェイルオーバする場合

図3.26 TFOステータスが"Active"のストレージでハードウェア障害が発生して手動フェイルオーバする場合

図3.27 TFOステータスが"Standby"のストレージでハードウェア障害が発生した場合