Storage Clusterコンティニュアスコピー機能は、PrimaryストレージとSecondaryストレージに同時にコピーを行うことで、両ストレージで整合性のとれた状態にするETERNUS ディスクアレイの機能です。Storage Cluster環境において、Primaryストレージでアドバンスト・コピー実施中にフェイルオーバが発生した場合、Primaryストレージが停止しても、Secondaryストレージで自動的にアドバンスト・コピーの処理を引き継いでコピー運用を継続できます。このため、停電などによる電源切断や、筺体故障などの障害が発生したときでも、コピーセッションを停止することなく、アドバンスト・コピーの運用を継続できます。
本節では、Storage Clusterコンティニュアスコピー機能を利用したAdvancedCopy Manager CCMの運用について説明します。
Storage Cluster機能の説明は、『ETERNUS SF Storage Cruiser 運用ガイド』の「Storage Cluster機能」を参照してください。
図3.22 Storage Clusterコンティニュアスコピー機能
AdvancedCopy Manager CCMは、Storage Clusterコンティニュアスコピー機能を利用する場合、環境設定時にPrimaryストレージとSecondaryストレージのコピーペアを同時に作成します。コピーセッションを操作するときは、コマンド実行時に、コピーグループ、または、PrimaryストレージかSecondaryストレージのどちらかのコピーペアを指定します。TFOVからTFOVへのアドバンスト・コピーを実行すると、Storage Clusterコンティニュアスコピー機能が動作し、PrimaryストレージとSecondaryストレージの両方でコピーセッションを開始します。このため、ストレージの状態を意識することなくアドバンスト・コピーを実行できます。
AdvancedCopy Manager CCMでは、TFOステータスが"Active"のストレージにあるセッションを“Active側コンティニュアスコピーセッション”、TFOステータスが"Standby"のストレージにあるセッションを“Standby側コンティニュアスコピーセッション”と呼びます。
ポイント
PrimaryストレージまたはSecondaryストレージのどちらかが停止している場合でも、アドバンスト・コピーを実行できます。AdvancedCopy Manager CCMのコマンド実行時に、停止中のストレージのコピーペアを指定することも可能です。PrimaryストレージまたはSecondaryストレージのどちらのコピーペアを指定しても、TFOステータスが"Active"のETERNUS ディスクアレイを自動判定して、そのETERNUS ディスクアレイでコピーを行います。
以下の組合せでは、Storage Clusterコンティニュアスコピー機能を使用できません。従来のアドバンスト・コピーを使用してください。
TFOVと非TFOV
非TFOVと非TFOV
TFOVからTFOVへのリモートアドバンスト・コピーは、未サポートです。
Storage Cluster環境では、TFOVから非TFOVへのリモートアドバンスト・コピーをサポートしています。詳細は、「3.11 TFOVを使ったアドバンスト・コピーの運用」を参照してください。